
アメリカ大統領選挙、投票と開票が始まってずっとテレビを見ている。大学で米国文化を勉強してからずっと大統領選というのは僕にとって夢の彼の地で行われるエンタテインメントだった。応援しているほうが勝つことのほうが少ないのは日本国内での選挙と同じ。今回も真っ赤に塗られていく地図を見ながら、自分が好きなアメリカっていったいなんのかなと途方に暮れる。
夜になってインスタライブ。サイモン&ガーファンクルの「アメリカ」を歌った。学生のころ歌詞をワープロ打ちして印刷して栞がわりに持ち歩いて歌詞をそらんじた歌だが、その歌のなかには不安な心を抱いて小さな声で呟く男の姿がある。「ねえ、キャシー。僕はわからなくなっちゃったよ。空っぽで、胸が痛くて、その理由がわからない」と。理想とか夢って蜃気楼みたいなものでたどり着くことが許されないのかもしれない。