
2001年1月24日に発売されたGOMES THE HITMANマキシシングル「饒舌スタッカート」は今日でリリースから20周年となりました。アルバム『cobblestone』と続くシングル「maybe someday」で一旦レコード会社との契約は終了、となりかけたところに、ストック曲だった「拍手手拍子」が降って湧いたようにバラエティ番組(爆笑問題と和田アキ子さん司会のフジテレビ系『世界超密着TV!ワレワレハ地球人ダ!!』)のエンディング曲に抜擢され、次クールも新曲でタイアップを、ということで作られたのが「饒舌スタッカート」でした。商業的結果を求められたシングルだったわけです。
「饒舌スタッカート」は笹路正徳さんにプロデュースしていただきましたが、僕はもうほんとに気持ちよく歌った!という記憶くらいしかないレコーディング。印象的なリフを弾くのに当時のサポートギタリスト高木克さん(現ソウルフラワーユニオン)が笹路さんにかなりしぼられていたことは憶えています。「拍手手拍子」と「ねじを巻く」はルースターズでありブルートニックであり佐野元春&HOBO KING BAND、そして小沢健二『犬は吠えるがキャラバンは進む』のベースを弾いた井上富雄さんプロデュース。「拍手手拍子」は堀越和子アコーディオン革命の曲、「ねじを巻く」は僕も須藤さんも富雄さんもゲストの柳沢二三男さんもみんなアコギを搔き鳴らしてバックトラックを一発録りした。
たくさんラジオでかかって、ヘビーローテションもいっぱいいただいて、1月発売のシングルなのに春が来るまで全国各地でプロモーション。僕をいろんなところへ連れていってくれたレコード。そうだ、マスタリングはロサンゼルスでやった。サンフランシスコ経由で、僕の初めてのアメリカ旅行だった。「饒舌スタッカート」はとてもテンションの高い歌だから2000年代中盤にはこの曲を演奏しない時期が数年あったような気がするけど、今はとにかく演奏するのが楽しい。すぐテンポが速くなってしまうからゆーっくり始めないといけない曲。
表紙を飾ったのは三毛猫ポチ。僕の人生を変えた猫。その後の僕のミューズとなる猫。ポチと出会ってからも20年ということだな。「饒舌スタッカート」の20年とポチの20年は全然長さが違う感覚だけど、どちらも感慨深い。今日はぜひ「饒舌スタッカート」を聴いてみてください。