
2013年にリリースした『新しい青の時代』は発売以来2度の再プレス、さらに2018年にはアナログ盤として発売され、たくさんの皆さんの暮らしに寄り添うようなレコードになりました。2019年春からは各種サブスクリプションサービスでもお聴きいただけるようになりましたが、あんなにたくさんあったCDがここ2年ずっと品切れ状態で、新しいファンの方からの問い合わせも多くご迷惑をおかけしていました。このたび2CD、2枚組のデラックス・エディションで『新しい青の時代』をリイシューすることにしました。
2013年リリースのオリジナル盤との違いがいくつかあります。まず福田利之さんに描いていただいたジャケットが違う。オリジナル盤では隠れていた「一角獣」と「冥王星」のある、原画から再構成したアートワークになっています。そして1曲目「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」はオリジナル盤とは少し歌詞の違う、当初想定されていたバージョンで収録(歌詞の違いを探してみてください)。そしてボーナストラック扱いだった「あさってくらいの未来」が収録されず、全10曲となりました。この3点に関しては2018年のアナログ盤と共通なので、このリイシューは2018年版アナログ『新しい青の時代』のCD化、と言ってもいいかもしれません。紙ジャケット見開きで歌詞カードももちろん収められますのでご安心くださいね。
大きな違いは2枚組CDになることです。ジャケットを開いて左側にDISC1、右側にDISC2が収められる予定です。DISC1は「新しい青の時代」本編、GOMES THE HITMAN須藤俊明による2021年最新リマスタリングが施されました。そしてDISC2には本編と同じ曲順で僕がひとりで作った宅録デモが10曲収録されます。デモには日付が記されていますが一番古いもので2010年秋、その制作期間は2年に及びますが、「ハミングバード」は2011年3月10日という記録。東日本大震災の直後、Youtubeに公開したのはこのデモからドラムとパーカッションとベースを一切削除した音源でした。さらに震災後に公開した「平凡な毎日の暮らし」、その他はすべて初公開の音源となります。2010年に『home sweet home』をリリースして、これまで経験したことのなかったような全国行脚の旅を経て生まれた『新しい青の時代』は3年の月日をかけて完成しましたが、その軌跡のようなものを感じ取っていただけると思います。
僕は新しい青の時代をリリースしたとき39歳で、その年の終わりに40歳になりました。『新しい青の時代』は僕の40代の代表作です。30代の1枚を選ぶなら『ripple』かな。そしてこれから時間をかけて50代に向けての代表作を作ろうとしています。今回デモをまとめてデラックスエディションを制作する作業は少し先の未来を見つめる良い機会になりました。『新しい青の時代』を8年ずっと愛してくださっている人にも、これを新譜として受け取る未だ見ぬお客さんにも等しく楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。本日よりプレオーダーを受付、プレオーダー分にはサインを書き入れてステッカーをおまけにつけて8月下旬に発送する予定です。はしもとみお展期間中の吉祥寺美術館のギフトショップでも手にとっていただけそうです。しばらくしたらレコード店やネットショッピングでも買えるようにするつもりです。
どうぞ、新しい『新しい青の時代』をよろしくお願いします。このレコードがいつの時代もずっと新鮮に響きますように。
新しい青の時代 [2CD] デラックスエディションを通販STOREでプレオーダー
2013年発表3枚目のソロアルバム
山田稔明/新しい青の時代 [2CD edition]
(GTHC-0019)
2021.8.21 ON SALE/¥3,300(tax in)
<DISC 1:blue>
1.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと
2.一角獣と新しいホライズン
3.光と水の新しい関係
4.予感
5.平凡な毎日の暮らし
6.月あかりのナイトスイミング
7.やまびこの詩
8.光の葡萄
9.日向の猫
10.ハミングバード
<DISC 2:blue - demo tracks>
1.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと(2011.9.14 demo)
2.一角獣と新しいホライズン(2011.9.2 demo)
3.光と水の新しい関係(2010.11.19 demo)
4.予感(2012.4.18 demo)
5.平凡な毎日の暮らし(2010.11.24 demo)
6.月あかりのナイトスイミング(2011.9.3 demo)
7.やまびこの詩(2011.12.2 demo)
8.光の葡萄(2011.9.4 demo)
9.日向の猫(2012.1.19 demo)
10.ハミングバード(2011.3.10 demo)
all songs written and
produced by Toshiaki Yamada
<修正・追記>
*2011年3月12日にYoutubeに公開した「ハミングバード」の2日前の3月10日に作った「ハミングバード」からドラムとベースを消したバージョンでした(賑やかなのを嫌ったんだと思います)。2011年3月10日バージョンは今回が初披露となります。