2021年09月06日

からっぽの部屋

先日うちと同じ建物の、2軒隣に住むご家族がうちに訪ねて来られて「明日引っ越しするんです」と告げられてびっくりした。かわいい豆柴とかわいい男の子がいて素敵な家族で、いつもお互いニコニコ挨拶して仲良くさせていただいた。5年くらいの付き合いだっただろうか。遠く離れてしまうと思うと寂しくて、SNSを教えあったり自分のCDや本なんかを餞別にお渡ししたりして、またいつか会えたらいいなと思う。散歩の途中でよく会ったワンちゃんにも、どんどん大きくなる息子くんにもまた会いたい。

引っ越しの当日にまたお別れの挨拶に押しかけて、なにもなくなってガランとした家に入れてもらった。当然うちと同じ間取りなので奇妙な感覚に襲われる。こんなにこの部屋広いんだっけ?と思うし、僕が10年前に初めてこの家を内見したときのことなんかも思い出す。窓から見える庭もほぼほぼ同じ風景なのにまったく違う雰囲気に頭が混乱したし、なんだか面白かった。さよならの挨拶をして自分の家に戻り、物であふれて猫がゴロゴロ喉を鳴らすリビングを見渡してみる。僕はここ何年かで断捨離というのをあきらめてしまったが、意図せずしてからっぽのこの部屋を見る機会を得て、いろんなことを思ったのだった。

E5EC2FB7-004C-4A45-9B88-60E9D8232F2B


Posted by monolog at 23:13│Comments(0)