2022年04月12日

MEMENTO - NAGOYA(2022年3月19日 @ 名古屋 K.D.ハポン)【ライブ後記】

IMG_6430

もう随分時間が経ってしまったけれども、先月末に敢行したツアーの楽しさが忘れられなくて記憶を書き留めておこうと思います。名古屋でのGOMES THE HITMANライブ、『memori』レコ発が予定されていたのが当初2020年の3月20日だったので実に2年越しの実現。KDハポンは2018年『mono/omni/ripple』のボックスセットがリリースされた記念に初めてGTHで演奏したのだけど、そのときの高揚感とか音の密度をやっぱりいつまでも憶えていて、今回よいやっと念願の再訪。2018年はPLECTRUMアッキーがサポートしてくれたのが、今回は高田タイスケ。こんなこと想像もしたことなかったな。

朝に東京を出発するも渋滞に巻き込まれて全然ゆとりのない往路、僕は須藤さんとふたりドライブ旅で奇しくもWトシアキ「ドライブ・マイ・カー」状態。須藤さんとは『memori』レコーディング中なんかもふたりで話をする機会が多かったんだけど、学生時代30年前に知り合ってたくさん話をするようになったのは本当にここ数年のこと。知らないことがいっぱいあるし須藤さんも「山田ってそうなんだ。へえ」って思ってるんじゃないかなと感じる。

到着してすぐセッティングとリハーサル。この日は僕のギターアンプの音量をどこまで抑えるか、ボーカルとのバランスを取るのに時間をかけた。この会場は1階フロアと2階から見下ろす席があってとても変わっている。線路の高架下にあるから定期的に電車が通る音が響いて、大きな音で演奏しているときには気にならないけれど、静かな歌や曲間のMC中なんかはガタンゴトンという音が聞こえてきてどこかへ出かけたり家路に向かう人たちの生活を思うことになるから、もし次回ここでライブがあるときはみんな来たほうがいい。大好きな空間です。

0B15BBC4-6C92-49FA-865D-ECC839975436

新作『slo-mo replay』CD完成後初めてのライブだったけれど『memori』レコ発でもあるのでアカペラ「metro vox prelude」からスタート、「baby driver」へなだれ込む。「毎日のポートフォリオ」も演奏するのが楽しい。もっと『memori』の歌をやりたいよねって思った。「夜明けまで」も「night and day」もこのツアーで名古屋でしか演奏しなかった曲目。「魔法があれば」「memoria」まで歌って『memori』モード。

そして「僕はネオアコで人生を語る」から始まる『slo-mo replay』サイドへ。タイちゃんは今回のためにインディー時代の楽曲もおぼえてきてくれた。自分でも不思議なくらい『memori』と四半世紀前の歌たちが繋がる。「レモンひときれ」なんか今年になってようやく初めて、曲を作ったときに思ったとおりの歌が歌えた気さえするのだ。「coffee」ではタイちゃん監督による撮影が行われ、今回のツアーの恒例行事となった(ここで観ることができます)。

IMG_6484

IMG_6485

CE25B9F5-5573-458D-B371-D91734EAF154

爆音を鳴らした「溶けて死ぬのさ」「houston」は間違いなくこの日のハイライトだったけれど、個人的にはその後の、焦土の煙のなかから浮かび上がるような「手と手、影と影」が印象的で、この日を境にこの歌に対する気持ちが変わったと言うか、またひとつ違う角度の光が当たって見たことのないような表情に気付いたというか、とにかく歌が世につれるということを再認識した夜だった。そして「ブックエンドのテーマ」で本編を締めくくるのがこれほどしっくりくるとは。このバンドを始めて29年とかになるけれど、やめないでここまで続けてきてよかったなあと本当に思います。

アンコールでは撮影タイム、「スプリングフェア」が相応しい季節でした。今回ここに掲載した写真はご来場いただいたお客さんたちから公式LINE宛に寄せられたもの。地方遠征ではバタバタしていつも写真が少なかったのが今回はいろんな角度から楽しめて嬉しい。ナイスアイデアだったなと思います。こちらから友だち登録をお願いします。続く「tsubomi」もこの季節に歌えてよかった。メジャーデビュー時に新録音バージョンを録ったので今回『slo-mo replay』からは外れているけれど、これも間違いなく四半世紀前のバンド黎明期の楽曲。そこから「饒舌スタッカート」「雨の夜の月の光」と大人げない学生バンドみたいな盛り上がり。超楽しかった。たくさんサインをできたのも嬉しかったです。

F4A444E8-FBEA-4FCB-B840-466CE9A8BC10

まんえん防止等重点措置の最後の3日間と重なったツアーだったのでとにかくご飯を食べるのが大変な旅だった。この日は終演後ハポンのカレーやガパオライスを食べさせてもらえて救われた。とても美味しかったです。また何度でもここでやりたいと思いました。そしてなんとタイちゃんはこの日ライブが終わったら日帰りで東京へ戻るというハードスケジュール、我々は真夜中にホテルへ、慌ただしい旅の始まりの初日の終わり。

お待たせしました名古屋、どうもありがとう。ご来場いただいた皆さんに感謝。いい夜でした。

Posted by monolog at 23:46│Comments(0)