2023年01月19日

短歌の自由さ

なんとなくついていたテレビに目をやると、古風な言い回しで短歌を読み上げていた。歌会始めというやつか、と49年生きてきて初めてそれが気になった。画面に映った5・7・5・7・7の言葉がなんだか心に染みたからだ。持っていたスマホで思わず写真を撮ってしまったのが下の画像。「みづいろの絵の具ばかりを借りにきた/友のみていた空を知りたい」という短歌。その友だちはいつの友なのか、今どこで何をしているのか、もう会えないのか、とかいろいろ想像させる。僕が「光と水の関係」という曲で「二人で眺めた海は青い絵の具がまるで足りなくて」と歌った一節のことももちろん思い出した。

そうこうしていると次の短歌が紹介された。「友の呼ぶ僕のあだ名はわるくない/他のやつには呼ばせないけど」。これもとても良い。親友や愛する者を呼ぶときに自分だけの呼び方があると誇らしい気分になることをこの人は知っている。中2の男子が書いた短歌だそうだ。今年は「友」がお題だったらしい。天皇陛下は「コロナ禍に友と楽器を奏でうる/喜び語る生徒らの笑み」とお詠みになったそうです。

たった30文字とちょっとの音でなんとイマジナティブな風景を呼び起こすのか日本語って。僕もひとつ詠んでみる。「親友というよりもっと違うもの/新しい名を発明したい」。バンドが30周年で、バンドメンバーは「家族でも友だちでもない」っていう話をいつもするんだけど、家族でも友だちでもないなら、じゃあ何かっていう呼び名を考えたくて。

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Posted by monolog at 15:13│Comments(0)