2023年07月11日

映画「ドキュメント サニーデイ・サービス」を観た

先週のこと。映画「ドキュメント サニーデイ・サービス」を観た。公開初日、最初の回を観にいくくらい楽しみにしていた映画。僕がサニーデイ・サービスを初めて聴いたのは大学4年の時だったと思う。映像制作会社への就職が決まって卒業までの宙ぶらりんの時期に『東京』というアルバムがリリースされた。何も知らないまま社会に漂い出てしんどい季節にそのアルバムをいっぱい聴いたから、いまだに『東京』を聴くと胸が少し苦しくなる。

この映画は2020年からのコロナ禍3年間と、サニーデイ・サービス結成の1992年からの30年を走馬灯のように映し出す。この3年間もあっという間だったのか長い長い時間だったのかわからないが、30年というのも同じだ。3年も30年も壮絶。僕自身もバンドを30年前に結成したからいろんなことを振り返るが、憶えていることも忘れたことも、続いていることも終わってしまったことも含めて全部が“今”に続く過程であり、なくてはならなかったものなのだ、と感じる。

映画終盤、瀬戸内の青い空と海と大橋を背した島フェスでの演奏がすごかった。ひと夏の出来事を歌う大好きな曲だ。コロナ禍にブルーバックを背景に配信するのと真逆のリアリティ。エンドロールが終わったら、すぐにバンドがやりたくなった。ライブがやりたいと思った。多分みんなそう思うんじゃないかな。もう1回観にいきたい。


追記:個人的には大学時代からの歴史を知る新井さんの語るサニーデイ・サービスが興味深かった。サニーデイは1992年結成で、僕はその年に九州から大学進学のために上京した。立教大学は池袋で僕の大学も巣鴨だったので飲んだり遊んだりする場所は池袋だったし、福しんのラーメン定食とか食べてたかなあとか、多分曽我部さんたちと同じレコードショップでレコードを買っていたんだろうと考えると少しずつすれ違う毎日暮らしを思わずにいられない。あと、昨年広島で出演させていただいた清水浩司さんとカミガキヒロフミさんのラジオ「ホントーボーイズの文化系クリエーター会議」(これ本当にたのしいおしゃべりができたラジオだった)に曽我部さんが出演されたときの発言がいくつもフィーチャーされていたのも「あ!」ってなりました。


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Posted by monolog at 23:11│Comments(2)
この記事へのコメント
私も『東京』好きです。
音楽と匂いの記憶って不思議で、不意打ちされると一瞬でフラッシュバックする気がします。
私は晴茂くんのファンだったので、新生サニーデイが未だに聴けずにいます…。
晴茂くんも登場しますか?スクリーンに映る晴茂くん見たい気もするけど、余計につらくなりそうだから、やめておこうかずっと迷ってます。
Posted by あーくん at 2023年07月12日 09:20
今月末に地方上映を観る予定でいます。“壮絶”なドキュメント、心してみます。小泉今日子さんのナレーションも楽しみなのです。
Posted by ブン太 at 2023年07月13日 09:44