2023年08月08日

キコエマスカ?〜衛星に願いを(2023年8月5日 @ 長崎歴史文化博物館 1階ホール)【ライブ後記】

7月の唐津に続いて、九州長崎での演奏。前日福岡から入ってレンタカーで実家を経由して長崎へイン。鳥栖から長崎は高速道路で1時間半ほど。僕の故郷からはほんの少しのドライブでどこへでも行けるような気持ちにすらなる。昼間は灼熱の酷暑だけれど日が傾くと幾分楽になる。大村湾を眺めながらの夕暮れドライブはとてもいい時間だった。

翌朝長崎はこれでもかというほど晴れて、信じられないくらい暑い日の始まり。10時に会場入りしてサウンドチェックとリハーサル、町田尚子さんも到着して午後からのトーク&ライブの準備が進む。長崎歴史文化博物館は素晴らしい美術館、常設展も見せてもらったけれど約8万点の貴重な資料が並び、長崎という街のなりたち、外国との交流、キリシタン文化、さらには8月9日の原爆の日を前にして、この街の数奇な運命を思い圧倒された。

町田さんの展示は入り口と出口に長崎のために描き下ろされたふたつの絵、題して「満月楽団〜キコエマスカ?」と「Can you see me now?」。ポチが望遠鏡で星を探している。この日のライブのタイトルは「キコエマスカ?〜衛星(ほし)に願いを」、町田さんが展示準備をしているあいだ脳内でずっと「houston」が流れていたことに由来する。遠くにいる人を想うイメージ。

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町田さんの絵本制作に関するお話もとても興味深いものだった。朗読も神妙な雰囲気があってよかったな。申し込み不要で自由入場制のイベントだったのでどれくらいのお客さんが参加してくれるのか不安だったのだけど、とてもたくさんの方に見ていただけてホッとした。僕の歌を初めて聴く方も多いだろうと思ったのでいつもより丁寧にしゃべって丁寧に歌いました。

九州の景色はまさに夏休みの色をしていたので「夏の日の幻」からスタート。“隙あらば猫” を歌でも実践しようと思ったけど、どうしても歌いたかったのでウサギと魚が登場して猫不在の「月あかりのナイトスイミング」。前回尾道に続いて「平凡な毎日の暮らし」を歌ったのは坂道と石畳と港のある長崎にもこの歌がよく似合うと思ったから。イベントタイトルのきっかけになった「houston」はまるでテーマソング。「ニャンとなるSONG」は町田さんからのリクエスト。会場から聞こえてくる「日向の猫」のラララの声、「lucky star」での力強い手拍子に僕自身が励まされました。

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終演後にいつもの何倍もたくさんCDをお買い求めいただいた。こういうときに「ああ、もう一回歌を聴いてみたい」って思ってもらえたんだなととても嬉しくなります。いっぱいお声がけいただいてありがとうございました。尾道美術館でお世話になった館長さんや先日の唐津市近代図書館の学芸員の方も来てくださって感謝(驚)。里帰り中だったウレシカ夫妻にお会いできたのも嬉しかったな。ここで歌うきっかけを作ってくれた町田さんのおかげで素晴らしい経験ができました。慌ただしいスケジュールのなかバタバタでしたが、夜には町田さんと一緒に美味しいご飯を食べたり、大人の修学旅行みたいに夜景を見にいったりすることもできて楽しかった。

長崎は本当にいい街。小学校6年生の修学旅行以来、自分にとってずっと大好きな街です。また来たいと思いました。

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Posted by monolog at 23:36│Comments(0)