2018年11月15日

GOMES THE HITMAN “00-ism 2018”(2018年11月11日 @ 宮城県 富谷市 NAKAO CAFE)【ライブ後記】

先週末の東北旅の話。郡山から仙台へ2時間、そこから30分ほどでNAKAO CAFEのある富谷市へ。天気がよくて気分が高揚、北上するにつけ車窓から見える木々もさらに紅葉。NAKAO CAFEにたどり着くともうすでにメンバーは到着して賑わうカフェでお茶をしていた。「ここでライブするんだよね?」と初めての空間を見回していたけれど、休みの日に早くクローズしてライブ準備させてもらうのが申し訳ないくらいの盛況。われわれは本番前に美味しいコーヒーとサンドイッチをいただきました。

この日のライブは音響機材等すべてを持ち込むセルフオペレーション、手探りでの音作りだったのだけど、思った以上に自分たちの音を手なづけることができた、という印象。京都恵文社COTTAGEのときより全然うまくいった。アコースティック編成と銘打っていたところを、僕がエレキギターとアンプを持ち込んだのでもう少しやんちゃな音像に。たくさんのお客さんにご来場いただき盛況、なんと東北で17年ぶりとなるバンドでのライブが始まります。

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冒頭、「way back home」から始まるスタイルはやっぱりしっくりくる。だんだんシフトアップしていく感じが今のバンドには合っている。終演後のアンケートには「夜明けまで」でGOMES THE HITMANに出会ったり思い出深い人が多かった。「情熱スタンダード」はすーっとファルセットが伸びていく感覚があって熱がこもったものになりました。2000年代の楽曲と『SONG LIMBO』で構成した前半部分だったけれど、とても新鮮で「今」という感じがするのが不思議。宮城date FMで僕は「GOMES THE HITMANの友好都市宣言」というレギュラー番組を持っていて、それは『cobblestone』を中心とするまちづくり三部作の頃だったから、「午後の窓から」「シネマ」といった楽曲は特に当時を思い出させる。この日の「シネマ」はこの15年くらいのうちで一番気持ちを込めて歌えたかもしれません。

「fielder's choice」から始まる中盤は2005年から地続きの、これからのバンドサウンド。「魔法があれば」も「毎日のポートフォリオ」も軽快なポップス、最新曲である「baby driver」が一番やんちゃな歌なのがいい。「手と手、影と影」もなんだかこの日は響きが違った気がする。「そばにあるすべて」は当初「愛すべき日々」の後に『omni』の流れで置かれていたのを、本編最後の曲に変更した。この曲にはそういう役割があると思ったのです。アンコールで再びステージへ。来年の1月で実に20周年となる初メジャー作から「アップダイク追記」、この曲はメンバー全員の声が重なるのが象徴的。「雨の夜と月の光」で大団円、窓ガラスは曇り、外はさすがに冬の寒さだったけれど、とてもあたたかな素晴らしい夜になりました。

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NAKAO CAFEのスタッフの皆さんたちのおかげでストレスなくできました。東京から駆けつけてくれたレコード会社スタッフ氏にも感謝。県外や関東からもたくさんのご来場、初めてGOMES THE HITMANに出会う人も17年ぶりの再会もありました。満員の会場で演奏できたことがとても嬉しかったです。20周年イヤーの来年も必ず東北で演奏したいと思います。終演後の打ち上げはメンバー4人で。年末のこと来年のことを話す有意義な時間になりました。素晴らしい季節に素晴らしい旅ができて嬉しかったです。ありがとうございました。  

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2018年11月13日

山田稔明 LIVE 2018ー午後の窓から(2018年11月10日 @ 福島 三春 in-kyo)【ライブ後記】

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先週末の東北旅の記録。朝から東京は暖かく晴れて、シャツのほか上着いっさいを忘れて出かけるという失態。道中もよく晴れて紅葉には少し遅いかと思っていたけれどどんどん木々の色が暖色へと向かっていく風景。1年ぶりの福島県三春町は長谷川ちえさんがお店「in-kyo」を蔵前からここへ移転させなかったら多分一生かかってもたどり着かなかった場所。今回で3度目の訪問となりました。

調和のとれた小ぎれいで程よいサイズの空間、そこにささやかな音響セットを組んで準備完了。開演までの時間を近くの喫茶店メロディで過ごし、急な階段を登ったところにある愛宕神社にも行ってみましたが、真っ赤な落葉が目にしみるほど美しかったな。15時半と早い開演時間、今年もたくさんの方に来ていただき満席となり、嬉しかったです。僕と同じようにこのライブがきっかけで三春に初めて来た人がいるのが面白い。これまで女性客が圧倒的に多かったin-kyo、最前列に4人男性がいるのがとても印象的な今回でした。

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よく晴れた土曜日だったので「saturday song」でスタートしたライブ。「光と水の新しい関係」では直前に見た紅葉の色がまぶたに残ったまま歌いました。「夕暮れ田舎町」そして「午後の窓から」と秋の季節を歌った曲が続く。今回のライブタイトルは「午後の窓から」、in-kyoの大きな窓の向こうには午後の日差しがどんどん黄昏ていくのです。「世紀末のコロンブス」をギタレレと声、生音で。窓から空を覗くとまさに色味がかった雲が見える頃に「桃色の雲」。ちょっと集中力とぎれて「忘れな草」は2度もやり直してしまい、ごめんなさい。

新曲「小さなハートブレイク」とリクエストに応えた「ブックエンドのテーマ」は期せずして「ここにいる者/いない者」を思う歌。「光の葡萄」を歌う頃には窓の外は日が暮れていました。昨年末にできた「セラヴィとレリビー」を三春に持ってきて歌うことができたのも嬉しかったです。アンコールは「hanalee」、in-kyoちえさんがずっと好きだと言ってくれる歌。「ハミングバード」で締めくくりました。父と子で来てくれた人、南三陸から来てくれた人、県外や関東からはるばる来てくれた人も多く、終演後はたくさんの握手とサインを。

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今年の春に割ってしまったお皿(去年in-kyoで買ったのです)をちえさんに託して金継ぎしてもらっているのですが、完成までもう少しということで途中経過を見せてもらった後、ちえさん夫妻に案内されて三春大神宮の紅葉ライトアップにため息をつく。とてもきれいで、凛とした冷たい空気も合間って目が覚めるようでした。来年は有名な滝桜が咲く春の頃にライブを、と淡い約束をして郡山に向けて三春を旅立ちました。短い滞在時間だったけどとても充実した一日。ありがとうございました。

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2018年11月08日

帰ってきた下北フィーバー! Vol.1(2018年11月4日 @ 下北沢CLUB Que)【ライブ後記】

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先週末、下北沢CLUB Queでの「帰ってきた下北フィーバー!」を振り返ります。とにかく会場入りから打ち上げまで笑顔の絶えない楽しく幸せな一日でした。僕がQueに到着したときにはもうカスタネッツがステージ上で音を出していて、この日からライブ復帰となった牧野元さんはいつも通りの姿でそこにいました。挨拶するのが照れくさくてしばらく眺めていたら歌が始まって、その声を聴いてグッときて、ふとまわりを見回すとハックルベリーフィンの面々や、この日広島から駆けつけた前ドラマー健一郎も何も言わずにステージを見つめていた。僕はサクちゃんに「全然元気じゃんねえ…」と言い、サクちゃんは「心配して損したね」と笑った。リハ終わりの元さんにようやく声をかけて、元さんはいつものようにニヤリと僕を一瞥したのでした。

GOMES THE HITMANがカスタネッツと対バンするのは今回で3度目で、1回目(2002年)も2回目(2007年)も内緒でカスタネッツの「オーバーオール」をカバーして驚かせたのですが、今回はオープニング「雨の夜と月の光」のあとでカスタネッツの「猫を待つ」を演奏しました。大好きな歌なのです。曲目表にはバレないように「犬を追う」と書かれていました(「オーバーオール」のときは「サロペット」って書いてたかな)。久しぶりのオールスタンディングのライブだったので「fielder's choice」や新曲「baby driver」といった軽快なポップスをセットの軸にしたけれど、この日のステージで「そばにあるすべて」を大きな音で演奏したいという思いもあったのです。最後の「手と手、影と影」は元さんがいつも好きだと言ってくれる歌。気づいたら汗だくで40分を駆け抜けていました。

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盟友ハックルのステージも轟音と静寂のコントラストが印象的だったな。この日の3バンドの共演はとにかく雰囲気がいい。お祭りみたいだなと思った。そしていよいよ登場するカスタネッツに客席が固唾を吞み、ちょっとした緊張感のあとの安堵感。変わらない元さんの歌を聴いて嬉しかったし、あの場所にいたすべての人、仲間がそう思ったことでしょう。「夏の記憶」も「ムーンパレス」も「僕はそれがとても不思議だった」も「変わりゆく今よ」も、全部よかったな。

打ち上げもミュージシャンが入り乱れて、極めて下北沢的で、僕は久しぶりに少し飲みすぎた。またこんな夜が定期的におとずれたらいいなと思う。たくさんのお客さん、終演後に僕らのCDをお買い求めいただいた方がたくさんいて驚き、嬉しかったです。ご来場ありがとうございました。  
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2018年10月29日

TRAVELER’S FACTORY 7th anniversary<notebook song 2018>(2018年10月28日 @ 中目黒 トラベラーズファクトリー)【ライブ後記】

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2012年以来ずっと年に一回続く中目黒トラベラーズファクトリーでのアニバーサリーライブ。一昨年までは灼熱の真夏に、そして去年からは秋の開催になりました。突然のスコールの音を天井に感じながら歌ったいつかの夏の日を憶えています。今年は夏に京都でGOMES THE HITMAN、高橋徹也、b-flower八野英史さん、tico moon、そしてトラベラーズチーム、アアルトコーヒーとピワンカレーとで CAFE AALT-NATIVEを開催、その流れを受けての先週末のアニバーサリー企画でした。タイトルは僕がつけた。「ALTERNATIVE=オルタナティブ、主流ではないもうひとつの」という言葉と船頭のaalto coffeeを掛け合わせたいい名前だと思います。これからも続いていくのかな。

お昼前に会場入りして準備。ここのところ早起きのクセがついてるからすっと声が出る。若い頃はお昼のライブっていつも調子悪くて「時間早くて…」と言い訳していた気がする。考えていた曲順を直前で変更、このスペースは生音でもじゅうぶんなくらいこじんまりしていて、響きもいい。スニーカーでリズムをとるとコツコツという音も心地いいのです。旅をテーマに「pilgrim」からスタート。在庫なしになってしまっている『pilgrim』は来年でリリースから10年になる。どうにかしないと、とずっと思っている。アアルトコーヒーとの所縁の歌「アップダイク追記」、そして路線バスの旅を想像しながら「恋の見切り発車」、そして世界の終わりの旅を描く「世紀末のコロンブス」をギタレレで、マイクを通さない生音で。アアルトコーヒー庄野さんがツイッターにリンクを貼っていた2012年の映像、この頃から定期的に歌うようになった曲を2018年にバンドで正式にリリースできてよかった。

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この日はGOMES THE HITMAN楽曲の弾き語りが新鮮だった。「午後の窓から」は秋のイメージ、そして季節をひとつ進めた「シネマ」。旅立ちの歌として一番に頭に浮かんだ「train song」、この曲を収録した『weekend』は来年で20周年の節目を迎える。「ユーフォリア」という曲は折に触れて思い出す歌。昨日久しぶりに歌ってみて言葉が跳ね返ってくる感じがしました。「notebook song」はもう僕の体にたっぷりと馴染んだ。そろそろちゃんとレコーディングしたいなと思います。こないだの巣巣に続いて「毎日のポートフォリオ」という2006年に書いた古い新曲、バンドでやってみたくなってきた。

「小さなハートブレイク」と「セラヴィとレリビー」は、毎回どちらかを歌えばいいかなと思って結局どっちも歌いたくなるセット。2曲ともトラベラーズファクトリーで歌うのは初めてだったはず。1年って結構長い時間だ。自分にとって重要な曲が2曲も増えるのだから。「hanalee」で締めくくって、アンコールで呼び戻されて「ハミングバード」。個人的にもとても手応えのある弾き語りでした。満員御礼、ご来場ありがとうございました。来場者みなさんに配られたオリジナルノート、有効期限が永遠のスタンプカードつき。なにがもらえるのか未定ですがぜひライブのたびにお持ちください。前日から2日間のトラベラーズファクトリーでの音楽とコーヒーとカレーとステーショナリーのお祭りでした。また来年もみんなで集まりましょう。

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2018年10月22日

草とten shoes 1stアルバム『月曜日にさえずる』発売記念ライブ(2018年10月20日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

先週末は巣巣で、草とten shoesのレコ発記念ライブでした。「わたしたち、バンド始めます」と突然宣言した友人たちが2年かけてCDを完成させて、僕は結局いろんなアドバイスやら叱咤激励をした立場なのでお祝いしないわけにはいかないのです。ゲストは場を温めて、主役は満を持してステージへ、というのが通例なんだけど、「緊張しすぎるから早くやりたい」ということで草とten shoesが先に演奏。演奏回数を重ねた歌はどんどん上手に、初めてやる曲は初々しい、という当然だけど忘れがちな風景をそこに見ました。高橋徹也さんから提供してもらったという新しい曲がとてもよかった。

休憩で提供されたダンラナチュールのプリンが美味しそうだった(食べられなかった…)。巣巣に僕が辿り着いたのはダンラナチュールのおかげなので、なっちゃんが家族で客席にいたことも意味がある。鎌倉molnと巣巣が繋がったのも、僕がfishing with johnを誘ってここでライブをしたからなんだなあ…と思うといろいろ感慨深い。

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初めてのレコ発ライブというのはバンドにとって一回しかない。そのフレッシュさを僕もお裾分けさせてもらおうと思って、CDになっていない、まだ未完の歌たちをメインにセットリストを組んだ。「毎日のポートフォリオ」という曲は2006年に書いた曲だ。その頃観ていたドラマ「金八先生」で先生が言ったのだ。「わたしはパソコンも苦手だし携帯で写真撮ったりもしない。だから目に写ったものを心のフォルダに保存していくんです。パシャ、保存」と(このときは五十嵐くんも夢中で金八を観ていたはず)。10年以上経ってまた自分のなかで生き返った歌。「saturday song」もどんどん自由に歌が風にはためくような感じになってきた。巣巣店主岩崎さんからの季節外れかもしれないけど、とリクエストを受けた「ホウセンカ」を。調べてみるとホウセンカは8月下旬から9月に開く花。ラテン語の「我慢ができない」という意味の「impatiente」が語源となって名付けられたことも知りました。

上野洋くんが音響を担当してくれたので、せっかくだから一緒に、と「予感」と「bluebird」でフルートを吹いてもらった。彼とも長い付き合いになりました。上野くんにレコーディングとミックスを担当してもらった草とten shoes、とても穏やかなディレクションで伸び伸びやれたことでしょう。GOMES THE HITMANの蔦屋家電のインストアも上野くんが音響を担ってくれたのでとてもやりやすかったんだけど、この日もノーストレスでした。さらに五十嵐くんにも加わってもらってギター、鍵盤ハーモニカ、フルートという新鮮な編成で「glenville」、演奏しててとても楽しかった。そして「小さなハートブレイク」、「セラヴィとレリビー」と新曲2曲で締めくくりました。

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草とten shoes、上野くんもステージに加わって全員でセッション。「小さな巣をつくるように暮らすこと」は巣巣岩崎さんの著書からタイトルと言葉を借りた曲、この日みんなで演奏するのにふさわしい曲。最後は僕が彼女たちに提供した「冬の日の幻」。『pilgrim』に「夏の日の幻」という曲があるのでそれの姉妹曲を作ろうと思って、あっという間にできた曲。3分でできてそのままiPhoneのボイスメモに吹き込んで録って送ったのが2年前の今頃だったかな。微に入り細に入り丁寧に作られたCDをたくさんの人が手にしていたのを眺めて嬉しく思いました。CD発売おめでとう。

みんな心配だったのか、友人たちもみんな揃っていて、打ち上げも賑やかに。近藤さん、タカテツさん、東京に来てタイミングのあったむぎ(猫)カイヌシのゆうさくくんも遅くまで楽しいおしゃべりを。外に出ると雨が降り止んでいました。いい日だった。ご来場ありがとうございました。また今年も12月24日は巣巣でクリスマスライブがあると思いますので、また遊びにきてください。  
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2018年10月13日

山田稔明 “夜の科学 in 札幌ー新しい青の時代 revisited”(2018年10月8日 @ 札幌 レストランのや)【ライブ後記】

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札幌3日目、朝にGOMES THE HITMANのメンバー3人を駅まで送った後、しばし札幌を散策。今回の旅は毎朝ご飯も美味しかったが(最後の宿など朝バイキング記録更新する豪華さだった)コーヒーが飲みたくて森彦本店へ。絵になる風景と香り。天気がよく、半袖に羽織りもので快適。車があったので小1時間ドライブしたのも楽しかった。いくつかのお店に立ち寄って、お腹が減ったので薦められていたトリトンという回転寿司、リーズナブルで美味しかった。満腹になってからレストランのや入り。

前日のGOMES THE HITMANとは全くの別メニュー、旧知のキッコリーズとのセッションだけども半分以上が初めての手合わせになるセットリストという、少し欲張りすぎた内容に僕も3人もリハーサルからひーひー言いながら練習。結果、開場時間が少し押してしまい申し訳ありませんでした。歌とウクレレとのこぎりのカポウさん、バイオリンのゆうさん、ギターにマンドリンにペダルスティールと盛りたててくれる池ちんとの合奏、毎回すごく気持ちのいい歌を歌わせてもらえる。東京と札幌、遠く離れているのに年に1回くらいのペースで音が噛み合うのは、もうバンドのようなものだな、と思った。

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前日に続いてこの日も満員御礼の大盛況となったレストランのや。東京から離れた札幌で連日たくさんの方が観にきてくれることが嬉しいし、漏れ聞こえてきたリハーサルの音が気になって当日券で入場してくれた人もいたそうで、そういうのは本当に光栄。ステージ最初からキッコリーズ3人と僕の4人編成でスタート。リリースから5年を記念してアナログ盤が実現した『新しい青の時代』をメインにしたセットリスト、「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」から「一角獣と新しいホライズン」「光と水の新しい関係」と初めて手合わせする曲が続きます。「月あかりのナイトスイミング」みたいな複雑な曲をやれてしまうところが彼女たちのすごいところ。本当に幸せな音場。

音源でもゆうさんにバイオリンを弾いてもらった「やまびこの詩」、これまで何度も演奏を重ねた「光の葡萄」など、改めて『新しい青の時代』は旅とか出会いの果てに完成した作品なのだなあと実感。しばし3人にステージを託し僕は客席へ。カポウさんののこぎり(ミュージカル・ソウ)の魅力がいかんなく発揮されたインスト曲と、川上麻衣子さんの「にゃなか」でいろいろお世話になってる東野ひろあきさんのカバー「月にララバイ」、初めて聴いたけど素敵な曲だったな。キッコリーズは本当にいいグループ。会うたびにもっと好きになる。

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のやファミリーからのリクエスト「小さな巣をつくるように暮らすこと」を大きな地震から1ヶ月となった札幌で歌う意味。キッコリーズと再び合体して後半はカバーから。今年でデビュー30周年を迎えた高野寛さんの「確かな光」は毎回合奏する曲。そして今年は僕もカポウさんも大好きなむぎ(猫) の「天国かもしれない」にトライ。僕と出会ったあとに、カポウさんはチャマ子という猫を亡くして、ロスを癒すためにうちにポチに会いにきたこともある。ポチが旅立ったときも一緒に悲しんでくれたし、新しくやってきたポチ実にもむりやり面会したことも…。音楽と猫とで繋がってるからカポウさんはもう親戚みたいに感じてしまうのだろうなと思う。新曲「小さなハートブレイク」「日向の猫」と続くこのシーケンスのテーマは「大きな愛」だったかもしれない。感動した。

「my favorite things」と「blue sky blues」で賑やかに本編が終了。アンコールはまず札幌では初お披露目の新曲「セラヴィとレリビー」を弾き語ってから、再びキッコリーズと「太陽と満月」で大団円となりました。もうこの4人組は次回から新しいバンド名をつけたほうがいいね、とまたの再会を約束。老若男女、幅広い客層の人々がきてくれるのがこのお店の特徴。この2日間でたくさんのお客さんとお話ができたことが嬉しかったです。ありがとうございました。故郷である北海道に帰られている故 永井宏さんの奥様 南里さんが遊びにきてくれたのも感無量、打ち上げまで楽しい時間を過ごせました。あらためて、いつ行っても大きな懐に僕を(僕らを)受け入れてくれるレストランのや/プー横丁の川端さんファミリーに心から感謝を。また来年、GOMES THE HITMANとソロで。

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2018年10月12日

GOMES THE HITMAN “00-ism 2018 SAPPORO”(2018年10月7日 @ 札幌 レストランのや)【ライブ後記】

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先週の札幌遠征を振り返ります。GOMES THE HITMANとしては2003年以来15年ぶりとなる札幌でのライブ。とても楽しみにしていましたが、台風25号のために予定していたフライトを1日早める不測の事態。全員のスケジュールがなんとか都合できてよかった。台風は最悪の予想から覆りことなきを得ましたが、札幌で余裕のある時間を過ごせて結果的にはよかった。先に山田、堀越、須藤でレストランのや入りし、ラーメン屋さんに連れていってもらったり、姉妹店プー横丁で自家焙煎のコーヒーをいただいたり。夜になって高橋到着、そのまま部屋飲みをしたらしい(僕は参加せず)。

翌朝はみんなで朝食を食べ、お昼から場外市場へ(車を借りたのでみんなでわいわい移動)。お値段以上な感じの海鮮グルメに舌鼓を打ちましたが、普段のスケジュールだとこういうゆっくりした時間が持てないので新鮮だったな。午後にレストランのやへ入って楽器セッティングとリハーサル。堀越さんはグランドピアノとアコーディオン、けっちゃんはカホンではなくミニドラムを持ち込んだので初めてのバンド演奏がどうなるか不安もあったけど、のやの軟石の壁の響きはやっぱり心地よく、気持ちよく歌が歌えました。

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とてもたくさんのお客さんに来てもらって、満員御礼の熱気のなかライブがスタート。昔から聴き続けてくれているファンと山田ソロからのファンやもっと新しい人もいて、いいバランス。10月になったので「way back home」ではなく「遅れてきた青春」から始まる。大学生のときから歌っているこの曲は全員がコーラスをするサビでパッと一気にGOMES THE HITMANっぽくなる。「夜明けまで」を歌い出したときに客席の温度がちょっと上がる感覚、僕らにはいわゆるヒットソングはないけれど、それぞれの聴き手にとっての特別な歌があって、「夜明けまで」はそういうなかの1曲であるのだなと感じます。『mono』『omni』と2000年代を巡っていく。

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『SONG LIMBO』からのセレクトも季節が変わって秋らしく。「黄昏・夕暮れ・夜明け」はアコースティックセットという感じがしないくらいロックに。リクエストに応えて「男なら女なら」、「お別れの手紙」から「train song」、のやファミリーからのリクエストが真夏の歌「光と水の関係」だったから「季節感!」とからかったのだけど、僕が札幌に歌いにくるのは秋の季節が多いらしくて、GTHの夏の歌をこれまで聴く機会がなかったからだそうで、なるほどと納得し反省する。札幌で歌う「北の国から」は格別な感慨深さがあった。これも大学時代から歌っている歌だ。駅の近くのルノワール、その逸話も含めて面白い。新曲「baby driver」と「魔法があれば」もうまくいった。どんどんよくなる気がする。

「手と手、影と影」からの『ripple』パートは「ドライブ」を演奏しないことでまた風合いが変わってくるから不思議。長尺曲の持つ個性というのはすごいものがある。「サテライト」「明日は今日」と並べると“行き詰まり”だと思い込んでいた道行きにも様々な分かれ道があるように感じる。アンコールでは最初のメジャーリリース作から「アップダイク追記」、そして「雨の夜と月の光」で大団円。思い残すことなくたっぷり演奏したけど、また来年と次の機会をすぐ考え始めたGOMES THE HITMANでした。BMG時代にお世話になってたスタッフ、FMノースウェーブのディレクターさん、パーソナリティの片岡さんも来てくれた。台風のために無理をした方も多かったと思います。遠く近くからたくさんのご来場ありがとうございました。

そしてレストランのや恒例の、他のメンバー3人には初めての美味しいものだらけの豪華な打ち上げ。食べ物を口にするたびに体を折り曲げながら美味しがるみんなを眺めて嬉しかった。自分ものやファミリー側に立ってGOMES THE HITMANを接待してるような感覚でした。翌日もたっぷり歌うライブがあるので僕はお酒を飲まず。こういう節制ができるようになってきたのが、成長したっていうこと(本当は飲みたかった)。翌朝3人を車で駅まで送っていって2日間のGTH札幌旅は終了。みんな一様に楽しそうだったのが印象的でした。また来年来たいな。

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2018年09月23日

グリーンフィールドオータムフェスティバル(2018年9月23日 @ 町田 野津田公園)【ライブ後記】

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サトミツ&ザ・トイレッツ

1.日本のトイレからこんにちは
2.ぷりぷり行進曲
3.明日トイレに行こう
4.ノートイレットノーライフ

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連日のサトミツ&ザ・トイレッツ活動は「早起きは三文の徳」という諺を再確認する3日間でした。今日も5時半に起きて7時に武蔵野を出発、8時半に町田の野津田公園にあるスタジアムに入ってグリーンオータムフェスティバル。活気のあるお祭りで楽しかったです。いい意味でローカル。フリーマーケットエリアには、僕の好きな玉石混交のアメリカ雑貨やメモラビリアが溢れて眺めているだけで楽しかった(いっぱい無駄遣いしちゃった)。

音楽ステージのトリを務めたサトミツ&ザ・トイレッツ。幼稚園のレクレーションルーム、小学校の体育館と活動の場を広げてきて、今日はなんとスタジアム級の舞台を経験することとなりました。老若男女、幅広い世代のお客さんの前で屈託なくトイレについての歌を歌う、なんと潔く迷いのないバンドなのでしょう、トイレッツは。もっくんは先日リクシルの方からプレゼントされた被り物を被って。ステージ上も客席もニコニコと笑顔の絶えないライブでした。サトミツさんは演奏終了とともに「テレビチャンピオン」のトイレリフォーム選手権の審査員を務めるために都内ロケへと直行(最後の写真はリーダー不在のトイレッツ)、慌ただしい日。昨日今日と町田まほろ座スタッフの皆さんにとてもお世話になりました。感謝を。

トイレッツは来週末も中部地方某所で演奏活動、そして11月には久しぶりに自主企画、イベント出演が決定しています。チケットの発売も始まりました。とにかく難しいことのひとつもなく、とても楽しいバンドなので、ぜひ偏見なく一度ご覧になっていただければ!と思います。




2018年11月17日(土)@ 西新宿 ハーモニックホール
サトミツ&ザ・トイレッツ presents
「第一回 トイレフェスティバル〜トイレ、佐藤満春〜」


昼の部 「トイレットトークライブ」(整理番号付自由席)
開場: 12:00/開演: 13:00
夜の部「トイレッツワンマンライブ&エンタメライブ」(整理番号付自由席)
開場: 16:00/開演: 17:00

★チケット詳細はTIGETにて。9月22日(土)昼12時より受付開始
コチラからお申込み下さい。
【申込方法】TIGET!特設ページからお申し込みいただくと、TIGET!からの自動返信メールが届きますのでご予約を確定してください。
当日、整理番号とお名前を受付にお伝えいただきご精算下さい。

新宿 関公協 ハーモニックホール
〒160-0023 東京都新宿区 西新宿7-21-20
関東交通共済協同組合ビル 地下2階




2018年11月26日(月)@ 青山 月見ル君想フ
HGYM企画「シンクロナイズドシンパシー vol.2」

18:30開場 19:00開演/前売 ¥4,000 当日 ¥4,500 (+1D¥600)

出演:
HGYM:Vo:桃野陽介/Key&Vo:磯貝サイモン/Gu&Vo:中澤寛規(GOING UNDER GROUND)
Dr:岡田梨沙(ex.D.W.ニコルズ)/Gu:カトウタロウ/Ba:出口博之/Cho:近藤美里/Hc:はまちゅん

サトミツ&ザ・トイレッツ
佐藤満春(vo)/山田稔明(vo/gt)/伊藤俊吾(vo/key)
佐々木良(vo/gt)/伊藤健太(vo/ba)/森信行(vo/dr)
…and more!

※ご来場順入場
ご来場頂いた順の入場です。18:00(開場30分前)以降に会場前までお越し下さい。
それより前の時間帯は会場前でお待ち頂けませんのであらかじめご了承ください。
[チケット] 9月16日(日)午前10時よりイープラスにてチケット発売
http://eplus.jp/
[詳細] http://www.moonromantic.com/?p=38916

月見ル君想フ(http://www.moonromantic.com/
〒107-0062 東京都港区南青山4-9-1シンプル青山ビルB1F
TEL :03-5474-8115  
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2018年09月22日

祝3周年・町田まほろ座のビートルズ祭り

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今日は急遽町田まほろ座で行われた「Back to THE BEATLES」と銘打たれたイベントへ。トイレッツで一緒のイトシュンと良くん、さらにはキンモクセイの後藤くんと張替くんとでサトミツ&ザ・トイレッツのビートルズオマージュナンバー「PULP!」と演奏するというので、「そんなのおれも混ぜてよ」ということになったのです。杉真理さんも出演するのでバリ島のお土産を渡したかったし、今週と来週はトイレッツWEEKなので、毒を食らわば皿まで、という気持ち。

行ってみて当日リハーサルの流れで、結局僕はトイレッツの「PULP!」(杉さんのリッケンバッカーを弾かせてもらって新鮮だったな)、杉さんの「バカンスはいつも雨」ではハーモニカとコーラス。アンコールのビートルズナンバー「ハローグッバイ」、「イエローサブマリン音頭」と「Can't Buy Me Love」、最後の「Twist & Shout」ではベースまで弾かせてもらって楽しかった。良くんが舞台監督として頑張って仕切っていて感心しました。チケット完売の賑やかな公演、まほろ座の3周年、おめでとうございます。

明日はまた町田でサトミツ&ザ・トイレッツ、観覧無料の野外フリーイベントに出演します。夏の名残りのような暑い日になりそうです。ぜひ遊びにきてください。




2018年9月23日(日)@ 町田 野津田公園
グリーンフィールドオータムフェス

9:00開場 16:00終了/入場無料
*サトミツ&ザ・トイレッツは13:30頃の出演を予定しています。
http://www.mahoroza.jp/18923-nozuta

野津田公園
町田市野津田町2035番地
http://greenfield-machida.com/


  
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2018年09月21日

サトミツ&ザ・トイレッツ週間

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朝4時に起きて5時過ぎの中央線に乗って6時過ぎの新幹線に乗ったら8時には名古屋だ。今日は僕が参加する課外活動バンド「サトミツ&ザ・トイレッツ」で愛知県の小学校2つでライブをするという日だった。一緒にどきどきキャンプの岸さん(ジャック・バウワーね)、W杯日本代表のそっくりさんである「ものまねJAPAN」のお二人(長友選手と大迫選手)も一緒だったからなお楽しかった。

幼稚園でのライブはこれまで何度かやったけど、小学校は初めてで、でもみんな全然ひねくれてなくて元気で可愛くて素直で、そんなオーディエンスを前にサトミツ&ザ・トイレッツの「トイレのことしか歌わない」というバカバカしいコンセプトはとても伝わりやすく、最後はもう生徒全員がステージに押しかけて熱狂的なことになる。あらためて大したものだなあと思う。また来週もトイレッツは人知れず旅に出るし、明後日には町田で観覧無料の野外ライブがあるのでぜひ皆さんお越しください。ワンマンライブも決定して明日からチケット発売とのことなのでこちらもぜひ。

体は疲れるが、僕はこのバンドではいい意味で無責任になれて心がまったくくたびれない。帰属するバンドがいくつもあるなんてなんて幸せなことなんだろうと思う。帰り道は吉祥寺のふたつ手前の荻窪で降りてitokenさんのSPEAKERSのライブをようやっと観ることができた。わくわく楽しくなる変拍子と反復フレーズ。自然と笑顔になってしまうような素晴らしい。長い一日だったけど、楽しい一日でした。


2018年9月23日(日)@ 町田 野津田公園
グリーンフィールドオータムフェス

9:00開場 16:00終了/入場無料
*サトミツ&ザ・トイレッツは13:30頃の出演を予定しています。
http://www.mahoroza.jp/18923-nozuta

野津田公園
町田市野津田町2035番地
http://greenfield-machida.com/




2018年11月17日(土)@ 西新宿 ハーモニックホール
サトミツ&ザ・トイレッツ presents
「第一回 トイレフェスティバル〜トイレ、佐藤満春〜」


昼の部 「トイレットトークライブ」(整理番号付自由席)
開場: 12:00/開演: 13:00
夜の部「トイレッツワンマンライブ&エンタメライブ」(整理番号付自由席)
開場: 16:00/開演: 17:00

★チケット詳細はTIGETにて。9月22日(土)昼12時より受付開始
コチラからお申込み下さい。
【申込方法】TIGET!特設ページからお申し込みいただくと、TIGET!からの自動返信メールが届きますのでご予約を確定してください。
当日、整理番号とお名前を受付にお伝えいただきご精算下さい。

新宿 関公協 ハーモニックホール
〒160-0023 東京都新宿区 西新宿7-21-20
関東交通共済協同組合ビル 地下2階

  
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2018年09月20日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 29/30(2018年9月16日/1 7日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

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先週末のことを振り返ります。3連休の後半2日間、下北沢leteでの定期演奏会「夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽」は秋の季節の歌から始まりました。「harvest moon」を書いたのは随分昔のことだけど、それ以降9月が特別な月になった感じがする。9月になると思い出すことがいっぱいある。「アップダイク追記」はかれこれもう20年近く毎年秋になると歌ってきた曲だ。2DAYS初日は日曜日だったから「夏休みの最後の日曜日に」と歌われる「遅れてきた青春」を、2日目は「夕暮れ田舎町」をセレクトした。20代の頃を強烈に思い出させる2曲。

00-ism 2018ツアーで歌わなかった『00-ism』楽曲をあえて選んで、『mono』からは「別れの歌」を。『mono』収録「百年の孤独」と対になった『omni』の「千年の響き」、その両方がお酒の名前からつけられたことを告白、客席がかなりざわざわと湧いた。思いもよらないでしょうね、そんなこと。『ripple』からの「RGB」も熱唱タイプの歌だからいつかまたバンドでやりたいなと思いました。「bluebird」の弾き語りなんて昔は全然できなかったけど度胸とそれなりの技術が身についたのかもしれない。

初日はリクエストに応えて小沢健二「天気読み」、2日目は自分で歌いたかったフラワーカンパニーズの「感情七号線」をカバーした。25年歌い続けた「天気読み」と、夏のツアーの思い出の曲になった「感情七号線」。夏休みにバリに行った話から(ご来場の皆さんにはバリ土産のお香をプレゼントしました)「ただの旅人」と「baby driver」を日替わりで歌った。「魔法があれば」は10年前に書いた少しひねくれたラブソング、「小さなハートブレイク」は最新曲にして自分はこういうことを歌うべきだと心から思えた“愛”の歌。初日には「夜明けまで」「光の葡萄」、2日目は未発表曲「悲しみのかけら」と「small good things」を歌いました。今ここにいる自分たちに向けた歌ともう会えない誰かに向けた歌、奇しくもそんなコントラストがつきました。

とても気持ちのいい天気の一日だった日曜日に比べて夕方から土砂降りの雨になった2日目。アンコールでは雨の日サービスということで2日目に「そばにあるすべて」を。この雨が止んだら新しい季節が。両日とも最後は「セラヴィとレリビー」で締めくくりました。下北沢leteで歌うことは自分の現在位置の再確認であり、基本に立ち返ること。また冬の入り口に小部屋のなかで新しい季節の歌を奏でたいと思います。2日間ご来場ありがとうございました。  
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2018年09月19日

GOMES THE HITMAN 00-ism 2018 TOKYO(2018年9月1日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

もう2週間と3日も経ってしまいましたが、9月1日に行われた吉祥寺スターパインズカフェでのGOMES THE HITMAN12年ぶりの東名阪ツアーのファイナル公演を振り返りたいと思います。PLECTRUM藤田顕(アッキー)をサポートギターに迎えた5人編成のバンドは名古屋、大阪とライブを重ねて東京へ戻ってきました。ライブの3日前には前売り券がソールドアウトという吉報が届き、思い返せばスターパインズカフェで気持ちよく完売御礼となったのは2014年の再始動ライブ以来のことで、それが僕はとても嬉しかった。猫町フェスとGOMES THE HITMAN、ふたつの大入り公演を吉祥寺で仕切ることができた平成最後の夏をしばらくは忘れないだろうと思います。

昼過ぎに会場入り、馴染みのSPCスタッフ陣が迎えてくれて凱旋感がある。例によって時間ぎりぎりまで各所をチェックするのだけど、かつてあったようなピリピリした緊張感のようなものが薄まった気がしたのは、旅を経て僕が少しくたびれていたからだけではない、何かしらの気持ちの変化があったように思う。「虹とスニーカー」のツインリードギターのソロパートをどう演出するかに時間をかけて、お立ち台代わりの箱馬(平台)を仕込んだりゲラゲラ笑いながらのリハーサルを経て、開場。そして開演。2000年代の布陣である5人編成、今回は3公演のみだったけれど意義深い再合流だった。ライブが始まる前から僕は終わるのが寂しかった。「way back home」からライブはスタート。文字通り、夏休みはもうすぐ終わり。

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『mono』『omni』と時系列に沿って進んでいくステージ。「夜明けまで」の多幸感、「情熱スタンダード」のささやかな祈りのような切なさ。神にも楯突く「忘れな草」のスケール感はアッキーのギターなしでは醸し出せなかった。「愛すべき日々」もこの15年のうちで一番良い演奏だったと思う。音源よりテンポをあげた「20世紀の夏の終わり」をプレイするときのバンド内キーワードは “アリーナロック” でした。『omni』って個人的にはフォーカスの甘い、とっ散らかった印象のアルバムだったけど、今回のツアーで見直したというか、ようやく僕自身がその真意を再発見した感覚がありました。「そばにあるすべて」なんて歌うたびに心が震えるし、15年前には「carolina」がこんなにぴょんぴょん飛び跳ねたくなる歌だなんて思えなかった。「運命」なんていう大袈裟な言葉さえもようやっと、誇らしげに、てらいもなく吐き出せるようになった、そんな気がしたのです。

今回のツアーのセットリスト、濃厚な『00-ism』楽曲のなかで『SONG LIMBO』のパートはふっと深呼吸して背伸びをするような時間だった。「虹とスニーカー」のギターソロではついにお立ち台に立ってギターヒーロー的に歓声を浴びる(弾けてたかどうかわからない…)。アウトロではアッキーと背中合わせ、そして今度は須藤さんがお立ち台に登ってなんだかよくわからないことになって、おまけに僕はギターの弦を切ってしまう。もうめちゃめちゃだったけど心から笑ったし楽しくて仕方なかった。ステージ上でこれだけ“ほどけた”GOMES THE HITMANは多分今までなかった。堀越メンバーがボーカルを担当する「東京の空の下から」、この日は特に声がすっとよく通って、どんどん良い楽曲になっていくのを感じた。MCにおけるけっちゃんのケレン味のない的確なつっこみも恒例になってきた感がある。のびのびと楽しんで作ったツアーCD『SONG LIMBO REMIXES』も振り返ったときにとても重要な作品になるはず。

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一転、『ripple』楽曲を演奏するときのわれわれの集中力とひたむきさはどういうことなのだろうか。最新オリジナルアルバムにして代表作と言えるこの作品収録の、10分近い長尺曲「ドライブ」は静かさと騒々しさ、冷たさと熱さを一緒に孕んで進んでゆく。「Have a good day / Have a good night」は言い換えれば「暮らしはどう?」ということなのだな。「手と手、影と影」は意思疎通の難しさに向き合った歌だけど、この日のステージ上はひとつの塊になっていたと思う。「星に輪ゴムを」はジャクソン・ブラウンの「The Road」を下敷きにした曲で、それを2018年にジャクソン・ブラウンと同じMartinのエレキギターで奏でているのが面白い。「サテライト」もやっぱり5人で演奏する醍醐味がある曲。スタジオでああでもないこうでもないと試行錯誤した当時を思い出す。本編の最後を締めくくるのは「明日は今日と同じ未来」。僕が体をこわして療養しているときに書いた心許ない心境を綴った曲が、14年後に希望の歌になるなんて、年を重ねるのも悪くない。

アンコールは公演ごとに内容が変わったシーン。東京ファイナル公演、この日は9月1日だけど土曜日で、いわば夏休みのロスタイム。この夏を締めくくる歌を、と思って「長期休暇の夜」をセレクト。そしてリクエストの多かった「饒舌スタッカート」、僕らは当初この歌をセットリストに取り上げないことにしていたんだけど、ツアーを回って考えが変わった。「こんな楽しい歌、やったほうがいいよね」ということになったのだ。そして本当のラスト曲は「雨の夜と月の光」、客席はオールスタンディング状態になり、ミラーボールが回った。ずっとこの時間が続けばいいのになあと思うようなキラキラした時間でした。バンドとスタッフ、スターパインズカフェ(祝!21周年)、そしてご来場のお客さんと一緒に作り上げた奇跡みたいな時間と空間でした。アッキー、またどこかで合流しましょう。

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GOMES THE HITMAN 00-ism 2018ツアーの感想ツイートはここにまとまっています。
photo thanks to Yuriko Misu  
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2018年09月10日

CAFE AALT-NATIVE “珈琲と音楽とカレーな京都”(8月26日(日)@ 京都 ケイブンシャCOTTAGE)【ライブ後記/再掲】

8月24日名古屋K.Dハポンでのライブからツアーを振り返っているので、時系列的に並べるために先月末に書いた京都でのイベントのライブ後記を若干加筆修正して再掲します。

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先月末の旅のうち、京都恵文社一乗寺店COTTAGEでのイベントを振り返りたいと思います。knaveでのライブの翌日の移動、途中で僕は大阪に住む父親に会いに立ち寄ったので他のメンバーとは別行動。この“孤独”なドライブがなんだかとても心地良かったから、いつか思い出す平成最後の夏の記憶になるかもしれない。天気がやたら良くて、ものすごく暑い日。京都に着くとその蒸し暑さはまた過酷に。盆地、京都の洗礼を受けた気がしました。

恵文社につくとお店の前に見慣れたシルエットの(自分の投影?)男がベンチに座って本を読んでいた。高橋徹也と合流、COTTAGEではアアルトコーヒー庄野さん、トラベラーズチーム、そしていつも吉祥寺ハモニカ横丁の狭小スペースに立っているピワンのてつさん、奥さんで料理家の村山由紀子さんが賑わうお客さんを切り盛りしていた。徳島、中目黒、吉祥寺、そして京都。いろんな繋がり。ゲストにお招きしたb-flower八野英史さんも到着、GOMES THE HITMANのメンバーも揃ってみんなを紹介。今回僕がソロ活動で築いたサークルのようなものに臆せず付き合ってくれたバンドメンバーに一番感謝したい。

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会場には美味しいカレーの匂い、コーヒーの香り、氷がカラカラなる音、ノートバイキングの賑わいが溢れていました。16時の閉店を待ってから急いで音響やらなにやらをセッティングするも、時間が全然足りない。セッションリハーサルすらこの日初めてやるのだからバタバタするのは当然なんだけど、それにしても慌ただしすぎた。明らかに自分の采配ミスだった。20分くらい開場が遅れたし、バンドでのリハはなし、みんなに大変な思いをさせてしまって申し訳なかった。

今回の「CAFE AALT-NATIVE」というイベントタイトルは僕が付けた名前。「オルタナティブ(既存のものに取ってかわる新しいもの)」と「アアルト」をかけあわせたらとても庄野さんらしい響きが生まれた。庄野さんをセンターにして僕とタカテツさんで開会宣言。まずタカテツとふたりで「幸せの風が吹くさ」でイベントが始まった。慌ただしさのわりにはライブが始まってしまうとスムーズに展開していくから不思議。音楽とは時間とともにある芸術なのだな。タカテツさんも張りのある歌を歌っていたと思う。再び僕が加わって、b-flower八野さんをステージに招く。僕らにたくさん褒められてくすぐったかったかもしれないけど、僕らのなかでの遅れてきたb-flowerフィーバーはまだまだ熱い。b-flowerを“再発見”した曲「つまらない大人になってしまった」を3人でやれて嬉しかった。

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僕がトラベラーズノートについて書いた「notebook song」を歌った後、GOMES THE HITMANの4人のセットになって、曲順をひとつずつ確認しながら演奏はアアルトコーヒーに捧げた「アップダイク追記」でスタート。最初少しギクシャクしながらも4人でしか鳴らせない音楽が組み上がっていくのがバンドの醍醐味だなあと思いました。アコースティックでの「手と手、影と影」はこの3日間のツアーのなかで一番だと思った。みんなに無理を言って新曲「小さなハートブレイク」を演奏したのは個人的な理由がありました。そして再びb-flower八野さんを呼び込んで、僕の大好きな「ペニーアーケードの年」をセッション。その唯一無二の声よ。震える。

そして今回八野さんから逆にリクエストがあったのが「僕はネオアコで人生を語る」、歌ってみたいと言われて驚き嬉しかった。日本最古のネオアコバンドの声で歌われるなんてとても光栄だ。1番を八野さんが歌って、2番を僕、そして僕と八野さんと堀越の3声のハモリはなんだかすごかった。僕にだけ聞こえた?とても感慨深い時間でした。八野さんとお会いするのは3度目で、今回もやっぱりはんなり穏やかで優しかった。でも冷たさと熱さを持った不思議な人。打ち上げまで付き合っていただいて、もっと大好きになった。

GOMES THE HITMANに高橋徹也が加わって長尺曲「ドライブ」。もっと楽しくパッと弾ける曲もあっただろうに、やっぱり僕はバンドでタカテツさんとこの曲をやりたかった(これまで2人で数回披露している)。で、やっぱり感情のうねりみたいなのが盛り上がる瞬間があって熱い演奏になった。タカテツさんの「スタイル」をGTHが伴奏するのも新鮮すぎた。もうこんなことが2回とあるだろうか。最後は全員がステージに集まってThe Smithsの「ASK」を。須藤さんがジョニー・マーのギターを弾いて、トラベラーズファクトリーのモリッシーこと飯島さんが数歩ステージに近づいてくるのを僕はしっかり目撃した。暑いなか遠くから近くから本当にたくさんのご来場ありがとうございました。急遽いろいろ手伝ってくれた友人たちにも助けられた。今までこの空間にこんなにお客さんが入って、こんなに大きい音で演奏したことはなかったかもしれません。恵文社スタッフの皆さんにも心から感謝を。

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庄野さんは多分「CAFE AALT-NATIVE」を続けるし、僕は今年もまた10月にトラベラーズファクトリーでのアニバーサリーライブの予定があり、ピワンはハモニカ横丁の改修で長い休みに入るけど秋になったら再開してこれまでのように行列ができるだろうし、GOMES THE HITMANも高橋徹也も絶えず音楽を鳴らし続けるでしょう。またどこかのタイミングで道が合流してみんなで何かやれたらいいですね。終始バタバタとしたイベントでたくさん汗をかいてクタクタになりましたが、またこういうふうにいろんなジャンルを越えた時間と空間が作れたら嬉しいです。

打ち上げのあと、八野さんを見送るために二人で京都の小路を歩いて、その夜はとても明るい満月だったんだけど、そのときに静かな声で交わしたおしゃべりとか、その内容とか、本当にずっと忘れないだろうな。好きなものを好きだと言い続けると本当にいつかご褒美みたいなものをそっと差し出してもらえるんだなと改めて思った一日でした。

翌日は僕以外のメンバーは3人で帰京ドライブ、僕は高橋徹也と二人での帰り道となった。高速に乗る前にくるっと踵を返し、僕らはジェットセット、100000t アローントコと京都名物のレコード屋で小一時間を過ごしてから帰路へ。僕とタカテツさんの、いつも喫茶店で話すみたいな静かなおしゃべりは絶え間なく続き、彼のライブ音源を聴いて感想を言ったり、僕の新曲デモを聴かせては批評してもらったりした。今回はもう僕は最後クタクタになってたので、タカテツさんは行程の半分くらい運転してくれたかな。なかなか東京につかなくて途中から面白くなってきて僕のiPhoneからフラワーカンパニーズとかTheピーズを爆音で鳴らして男二人で黄昏時に感動したり、タカテツさんのiPhoneをつないで砂原良徳の『LOVEBEAT』を鳴らしてちょっとチルアウトしたり。東京についたら真夜中だった。8月24日の金曜からの3日間、それぞれすべて思い出深い毎日だったけれど、京都から東京に移動するだけの月曜日でさえものすごく濃厚な時間を過ごしたのでした。


八野さんの日記→clover chronicles
トラベラーズ飯島さんの日記→トラベラーズ日記
高橋徹也さんのブログ→夕暮れ 坂道 島国 惑星地球  
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GOMES THE HITMAN 00-ism 2018 OSAKA(2018年8月25日 @ 大阪 knave)【ライブ後記】

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GOMES THE HITMAN12年ぶりの東名阪ツアーを振り返ります。名古屋での朝を迎えたバンド、大阪の会場入りまで時間があるので何をするか画策。普段ソロでの来名時ならカジタコーヒーとかON READINGとかバナナレコードとかサウンドベイに行くんだけど、団体行動なのでそういうのはナシ。代わりに僕が提唱した「しら河」でひつまぶしという選択が全員を満足させられたようでよかった(ウナギ経費として1万円、残りをみんなで割り勘)。おなかいっぱい元気になって大阪へ。車内ではいろんな音楽を聴いた。東京から大阪まではBIG STARとかCCR、THE KINKSというオールドロックだったのが、名古屋から大阪はTHE NATIONALとかDEATH CAB FOR CUTIEとUSインディーに。そういうのって意外と演奏のモードにも影響を与えるから不思議。

大阪に着くと灼熱の暑さ。へとへとになりながら機材を搬入。南堀江界隈は好きなお店が多いんだけど、時間がなくなって大好きなFLAKE RECORDSにも立ち寄れず。やっぱり音楽の旅はバタバタと慌ただしく進む。knaveは2006年にGOMES THE HITMANで、2007年にソロのバンドで演奏して以来。前日の名古屋とはまったく違う環境と音像、各パートの要点をチェック。旧知のスタッフ肥塚さんが手伝いにきてくれて物販を対応してくれて、本当にありがたかった。当日券が伸びたのは前日名古屋公演のSNSでのお客さんみんなによるレポート効果か。今回のツアーは興行成績的にもわれわれの予想を越える結果となりました。開場時BGMはTHE METERS、出囃子はMumの「Awake On A Train」、2000年代によく登場SEとして使った曲。

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今回のツアーはあえて曲順を統一した。やってみて微調整を、と考えてはいたのだけど「way back home」から始まって『mono』『omni』と時系列に沿って進むのはとても自然な流れだった。「夜明けまで」が終わって「GOMES THE HITMANです。最後までよろしく」から「情熱スタンダード」のギターイントロ、そしてリズム隊が入ってくるところでお客さんが笑顔になったり泣き顔になったりするのが見えて、とても幸せな気持ちになる。「情熱スタンダード」は僕が28歳のときに書いたラブソングだだけど、それ以降僕はあんなにストレートなラブソングを作ったことがあるだろうか。

『omni』というアルバムのスケール感に自分でびっくりしたツアーでもありました。「そばにあるすべて」は今回どの会場でも歌うのが楽しかった。フレーズの端々に発語の快感があった。そこからメンバー紹介(ギター、おれ!)、そして波の音から「carolina」の弾むようなポップさよ。昔は「carolina」さえ伏し目がちに意味深に演奏していた気がする。「電話よりも手紙よりも確かな声を聞いて」という、希求。そこからアッキーのE-bowに導かれて「それを運命と受け止められるかな」。この曲は2014年のライブ活動再開以来ずっと懸案だった曲なのだけど、今回初めてセットリストに入れることができて嬉しかった。

『SONG LIMBO』のパートはふっとリラックスする場面だった。2000年代の作品を集めた『00-ism』と『SONG LIMBO』を並べるとそのコントラストにハッとする。「虹とスニーカー」はアッキーとのツインリードギターが楽しい。前日の名古屋はステージがきゅうきゅうだったのでできなかった“ロックなソロ”をやろうということになった。間奏でのソロは向き合って、そしてアウトロのソロでは「背中合わせ」を。アウトロで背中合わせでキュンキュンギターを弾いてるとそこに須藤さんがベースを持って突っ込んできた。GOMES THE HITMANの3人の男子が絡み合って転げて僕のアンプが倒れるというアクシデント。「あんたたち何やってんの!」とけっちゃん。みんなゲラゲラ笑っていました。

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ステージ上のアクシデントで緊張の糸が切れた僕は曲順を完璧に勘違いしてしまう。自分が正しいと主張する僕に他のメンバーが首を振り、最後の最後に僕は自分の間違いに気づくのだ。今回の旅でわかったことは「だいたいオレが間違っている」ということ。ツアー終了後にアッキーが言うには「山田くんはゴメスにおいては佐野元春化してきている」ということだった。このツアーのために作ったCD『SONG LIMBO REMIXES』から堀越が歌う「東京の空の下から」、僕の弾き語りにみんなが音を添える「あくび」と続き、90年代と今を行き来。

笑いの絶えないステージ進行のなかで『ripple』から「ドライブ」が始まると少し空気が変わった。淡々としているけど渦巻く感情がある。この曲を音源に忠実に5人で2018年に演奏できた意義深さ。「手と手、影と影」も自分のなかで少し意味合いが変わった気がする。こんなに熱い曲だったかな。「星に輪ゴムを」を歌っていて自分のソロ活動とGTHとの境界線のようなものが見えた気がした。「サテライト」の達観と諦観、でも今はそこに“希求”が加わっている感じがする。「明日は今日と同じ未来」を本編の最後の曲に選んだのはそこでGOMES THE HITMANが13年前に一度閉塞したから。望むのは揺るぎない未来、もう答えはどこにもないさ。なにが答えかはもうわかってしまったでしょう? 優しい気分でこの歌を歌える “今” を幸せに思いました。

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アンコールでは「光と水の関係」「ready for love」と1999年『weekend』からのセレクト。来年で20年を迎えるこの作品はいつ歌っても20代の頃に自分を連れ戻す力を持っている。「雨の夜と月の光」では客席みんな立って揺れていて、僕もなんだか今回のツアーは自然とぴょんぴょん飛び跳ねちゃったし、須藤さんもそうだったし「楽しい」っていうことがもたらす効果はバンド史上一番だったのではないかな、と思います。あと、なによりお客さんの笑顔が心から嬉しかった。楽しんでくれて本当ありがとう、という感覚。終演後のサインや握手も長蛇の列。いろいろな言葉が僕らの背中を押してくれます。

この日も遅くまで打ち上げ。僕は連日のスケジュールに備えてアルコールを控えていましたが、それでもふわふわと楽しかったな。アッキーとはこの日で一旦お別れ。次は吉祥寺で。GOMES THE HITMAN 00-ism 2018ツアーの感想ツイートはここにまとまっています。  
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2018年09月09日

GOMES THE HITMAN 00-ism 2018 NAGOYA(2018年8月24日 @ 名古屋 K.D ハポン)【ライブ後記】

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GOMES THE HITMAN12年ぶりの東名阪ツアーから2週間が経ちましたが、ゆっくりと反芻するように振り返りたいと思います。数年前に京都でのイベントにバンドで出演したときには、“現地集合”というバンドらしからぬ自由奔放なスタイルをとった移動でしたが、今回は車2台にアッキーを含めたメンバー5人でのバンドワゴンの旅に。僕の車でまず須藤さん、そしてアッキーを拾って雨の東京を出発、高橋号に堀越が乗り込んで男女チームで別れて東名高速道路を走り、駿河湾沼津で落ち合い昼食。なんだか不思議な感覚。GOMES THE HITMANは大学時代の軽音サークルで結成されたバンドだけれど、なんだかもう一回サークル活動をやりなおしているような感じ。

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僕の車は途中須藤さんが運転したり、僕が高速の出口を間違えて高橋号より30分遅れたりしたけど(けっちゃんのほうが走り慣れてるな)ほぼ順調に名古屋へ。僕にとって10年ぶりのK.Dハポンだったけれど、広さとか作りとか雰囲気、その印象の良さは変わらない。アンプや楽器を運び込んでステージはぎゅうぎゅうだけど居心地が良い。音を出してみてその音像に気分が高揚していくのがわかる。ドラムにはマイクが立っていないから自然でアコースティックな音がする。歌がすーっと真っすぐ飛んでいくのが気持ちよくてリハで歌いすぎるパターン。おなかが減ったので開場前にお店のカレーをいただいた。

今回はスタッフがまったく帯同しないツアー。気づけば名古屋は物販スタッフも写真を撮ってくれる人もいなかった(物販売り子は須藤さんが担当した)。さらにはいつもけっちゃんが回している録音機材もボタンを押し忘れた。だからこの日の記録はなんにも残っていないのだ、残念なことに。「way back home」で始まったライブは2000年代、90年代、そして2018年を行き来して2時間半に及ぶ至福の時間になった。僕の記憶とお客さんそれぞれの記憶、そして最後に「写真撮ってSNSにあげて!」とお願いしたカーテンコールのときの画像だけが、この日K.Dハポンでライブをやった証拠。

日替わりで組んだアンコール時の楽曲は、ハポンの上を電車が走る音を聞いて「train song」に。デビューアルバム『weekend』同様にキーボード堀越が歌う「お別れの手紙」とのメドレーにすることはリハーサル時に急遽決定したことだった。「雨の夜と月の光」で締めくくるステージをこれまで何度もやってきたけれど、今回ほどの多幸感はなかったかもしれない。ステージ上も客席もみんなニコニコしていて会場全体が揺れていました。またハポンでやりたいなあと思った。ここは本当に気分良く歌える。12年ぶりの名古屋でしたが、また来年すぐにでも。

とても遅い時間にホテルのそばの安居酒屋で打ち上げ。なんだか自分たちがいくつなんだかわからなくなるような夜でした。

GOMES THE HITMAN“00-ism 2018 tour”の感想ツイートはここにまとまっています。

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2018年08月31日

CAFE AALT-NATIVE “珈琲と音楽とカレーな京都”(8月26日(日)@ 京都 ケイブンシャCOTTAGE)【ライブ後記】

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先週末の旅のうち、京都恵文社一乗寺店COTTAGEでのイベントを先に振り返りたいと思います。knaveでのライブの翌日の移動、途中で僕は大阪に住む父親に会いに立ち寄ったので他のメンバーとは別行動。この“孤独”なドライブがなんだかとても心地良かったから、いつか思い出す夏の記憶になるかもしれない。天気がやたら良くて、ものすごく暑い日。京都に着くとその蒸し暑さはまた過酷に。夏の終わりに京都の洗礼を受けた気がしました。

恵文社につくとお店の前に見慣れたシルエットの(自分の投影?)男がベンチに座って本を読んでいた。高橋徹也と合流、COTTAGEではアアルトコーヒー庄野さん、トラベラーズチーム、そしていつも吉祥寺ハモニカ横丁の狭小スペースに立っているピワンのてつさん、奥さんで料理家の村山由紀子さんが賑わうお客さんを切り盛りしていた。徳島、中目黒、吉祥寺、そして京都。いろんな繋がり。ゲストにお招きしたb-flower八野英史さんも到着、GOMES THE HITMANのメンバーも揃ってみんなを紹介。今回僕がソロ活動で築いたサークルのようなものに臆せず付き合ってくれたバンドメンバーに一番感謝したい。

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会場には美味しいカレーの匂い、コーヒーの香り、氷がカラカラなる音、ノートバイキングの賑わいが溢れていました。16時の閉店を待ってから急いで音響やらなにやらをセッティングするも、時間が全然足りない。セッションリハーサルすらこの日初めてやるのだからバタバタするのは当然なんだけど、それにしても慌ただしすぎた。明らかに自分の采配ミスだった。20分くらい開場が遅れたし、バンドでのリハはなし、みんなに大変な思いをさせてしまって申し訳なかった。

今回の「CAFE AALT-NATIVE」というイベントタイトルは僕が付けた名前。「オルタナティブ(既存のものに取ってかわる新しいもの)」と「アアルト」をかけあわせたらとても庄野さんらしい響きが生まれた。庄野さんをセンターにして僕とタカテツさんで開会宣言。まずタカテツとふたりで「幸せの風が吹くさ」でイベントが始まった。慌ただしさのわりにはライブが始まってしまうとスムーズに展開していくから不思議。音楽とは時間とともにある芸術なのだな。タカテツさんも張りのある歌を歌っていたと思う。再び僕が加わって、b-flower八野さんをステージに招く。僕らにたくさん褒められてくすぐったかったかもしれないけど、僕らのなかでの遅れてきたb-flowerフィーバーはまだまだ熱い。b-flowerを“再発見”した曲「つまらない大人になってしまった」を3人でやれて嬉しかった。

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僕がトラベラーズノートについて書いた「notebook song」を歌った後、GOMES THE HITMANの4人のセットになって、曲順をひとつずつ確認しながら演奏はアアルトコーヒーに捧げた「アップダイク追記」でスタート。最初少しギクシャクしながらも4人でしか鳴らせない音楽が組み上がっていくのがバンドの醍醐味だなあと思いました。アコースティックでの「手と手、影と影」はこの3日間のツアーのなかで一番だと思った。みんなに無理を言って新曲「小さなハートブレイク」を演奏したあと、再びb-flower八野さんを呼び込んで、僕の大好きな「ペニーアーケードの年」をセッション。その唯一無二の声よ。震える。

そして今回八野さんから逆にリクエストがあったのが「僕はネオアコで人生を語る」、歌ってみたいと言われて驚き嬉しかった。日本最古のネオアコバンドの声で歌われるなんてとても光栄だ。1番を八野さんが歌って、2番を僕、そして僕と八野さんと堀越の3声のハモリはなんだかすごかった。僕にだけ聞こえた?とても感慨深い時間でした。八野さんとお会いするのは3度目で、今回もやっぱりはんなり穏やかで優しかった。でも冷たさと熱さを持った不思議な人。打ち上げまで付き合っていただいて、もっと大好きになった。

GOMES THE HITMANに高橋徹也が加わって長尺曲「ドライブ」。もっと楽しくパッと弾ける曲もあっただろうに、やっぱり僕はバンドでタカテツさんとこの曲をやりたかった(これまで2人で数回披露している)。で、やっぱり感情のうねりみたいなのが盛り上がる瞬間があって熱い演奏になった。タカテツさんの「スタイル」をGTHが伴奏するのも新鮮すぎた。もうこんなことが2回とあるだろうか。最後は全員がステージに集まってThe Smithsの「ASK」を。須藤さんがジョニー・マーのギターを弾いて、トラベラーズファクトリーのモリッシーこと飯島さんが数歩ステージに近づいてくるのを僕はしっかり目撃した。暑いなか遠くから近くから本当にたくさんのご来場ありがとうございました。急遽いろいろ手伝ってくれた友人たちにも助けられた。今までこの空間にこんなにお客さんが入って、こんなに大きい音で演奏したことはなかったかもしれません。恵文社スタッフの皆さんにも心から感謝を。

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庄野さんは多分「CAFE AALT-NATIVE」を続けるし、僕は今年もまた10月にトラベラーズファクトリーでのアニバーサリーライブの予定があり、ピワンは現在ハモニカ横丁の改修で長い休みに入っているけど秋になったら再開してこれまでのように行列ができるだろうし、GOMES THE HITMANも高橋徹也も絶えず音楽を鳴らし続けるでしょう。またどこかのタイミングで道が合流してみんなで何かやれたらいいですね。終始バタバタとしたイベントでたくさん汗をかいてクタクタになりましたが、またこういうふうにいろんなジャンルを越えた時間と空間が作れたら嬉しいです。

打ち上げのあと、八野さんを見送るために二人で京都の小路を歩いて、その夜はとても明るい満月だったんだけど、そのときに静かな声で交わしたおしゃべりとか、その内容とか、本当にずっと忘れないだろうな。好きなものを好きだと言い続けると本当にいつかご褒美みたいなものをそっと差し出してもらえるんだなと改めて思った一日でした。


八野さんの日記→clover chronicles
トラベラーズ飯島さんの日記→トラベラーズ日記  
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2018年08月20日

猫町フェス2018 - nekomachi music and art festival(2018年8月17日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

思い返せばまだ寒い2月17日、僕と近藤さんとむぎ(猫)ちゃんはちよだ猫まつりのステージで共演するはずでした。しかしむぎちゃんのインフルエンザが発覚し(そのときの日記)念願のセッションは実現しなかったのです。それでも、それから5日後の2月22日(猫の日)には「猫町フェス2018」開催を告知したのだから時として無念さというのはものすごいバネになるのですね。イベントの発表から半年、本番前日に吉祥寺にやってきたカイヌシゆうさくくんを誘ってご飯を食べて、猫町接待(近藤家のモイウニには会えてもポチ実は姿も見せず、代わりにチミママがゆうさくくんに挨拶しました)の後、ついに猫町フェス当日となりました。お昼過ぎから会場入りして僕らバンドとむぎちゃんのリハーサルが入念に行われたのでした。もうみんなずっと口々に、まだ本番始まってないのに「来年もやりましょう」というのが合言葉になるくらいハッピーな雰囲気で、なんだろうか、猫の魔法にかかっているのだろうか、と不思議な気持ちでした。

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開場、まず皆さんをお迎えしたのは木彫家はしもとみおさんとフェルト猫作家猫ラボさんが手がけた猫町の猫たち、そしてむぎをモチーフにした作品たちでした。猫のパネルも会場のいたるところに。「nekomachi music and art festival」と大きく銘打ちましたが、「art」の部分で皆さんの目を楽しませられていたら嬉しいなと思います。流れていたBGMは『Feline Groovy -24Purrfect Tracks for Kool Kats』という猫ソングばかりを集めた奇盤。家でかけると猫が興奮するのですが、猫町フェス会場に似合う明快な音楽でした。立ち見まで出て満員御礼、わくわくした期待しかない会場に開演時間が来て、まず僕と近藤さんで挨拶。そしてむぎ(猫)ちゃんを紹介しました。むぎ(猫)のライブを僕はフジロックから数えると5回くらい生で見ていますが、その可愛さに慣れることがないという意味ではむぎは猫の中の猫と言えます。この日のソロセットも素晴らしかった。

演奏が始まってしまうと、とにかく猫町フェスはずっと多幸感に包まれていて出演者もお客さんもずっと口角があがったままで、それはきっと会場にいた人全員には説明しなくてもわかることだけど、この感覚を他の誰かに伝えるのって難しいなあと、今僕は思っている。だからこのライブ後記では細かい記述をするのをやめて写真をたくさん載せることにします。むぎのソロが終わって入れ替わりで近藤研二ソロへ。近藤さんがギターのインストゥルメンタルでガラッと空気を変えましたが、一貫した通奏低音のようなものがそこには確かにありました。近藤さんソロセットでは「モイウニマステの歌」の圧倒的なインパクト、そこからのむぎを招いての「アコギなショーバイ」、Wイトケン加わっての「平井さんと猫」でどんどん盛り上がっていきました。僕は今回キンクスの「Phenomenal Cat」とスピッツ「猫になりたい」をバンドアレンジで演奏できて楽しかった。山田、近藤、Wイトケンの組み合わせはなんだかとても良いな。

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闖入者がひとり(一匹)ステージへ。むぎちゃんも後を追った彼女の正体は地元吉祥寺のシンガーソングライターイノトモ。カイヌシゆうさくくんがイノトモちゃんのファンだということがわかって、3日前に出演が決まったのでした。イノトモちゃんはカフェ長男堂のマスコットキャラ長男くんのピンクのボディを着込んで汗だくで怪演してくれた。ステージ上6人での「どんなふうに」から猫町セッションの始まり。「アガってく音頭」と「AとBと」はバンド編成の醍醐味…。そう、こういうシーンを想像していたのですが、想像をはるかに越えた興奮がありました。「日向の猫」でむぎのマリンバが主旋律を鳴らしたときの感慨深さ。とにかく熱いものが心にぐっとこみ上げて感動しました。

アンコールでは新曲を歌いました。去年くらいからずっと考えていた、会えなくなった人へ向かって捧げる歌がライブの一週間前くらいにできあがったのですが、これは「天国かもしれない」へのアンサーソングなのかもしれないな、と思った。会えない理由はいつもひとつかふたつあって、それは解決できる可能性がある場合も、もう戻れない場合もあるけれど、大切な誰かを想う気持ちをいつでも忘れないでいたいなあと、そんなことを思いながら書いた歌でした。そして僕とむぎちゃんの出会いの歌でもある「天国かもしれない」、本当に良い曲。ずっと昔からあったみたいな。最後の最後に近藤さんの「toi toi toi」でそこにいる皆さんの、そして世界中の猫たちの幸せをお祈り。なんて完璧なストーリー、猫町フェス2018はそこにいたすべての皆さんのおかげで大団円を迎えました。また来年!という約束もできてよかった。終演後のSNSに踊る言葉や写真、動画も全部保存したいと思ったくらいだったな。

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今回のライブでは保護猫活動をされている団体のスタッフの皆さんにもお声がけをして、チラシ等を配布させていただきました。募金箱にもたくさんのお心添えがあったこと報告いただいています。千代田ニャンとなる会はむぎとの共演のきっかけを作ってくれました。地元のむさしの地域猫の会は僕と近藤さんとでここ数年懇意にしています(チミママのTNRでもお世話になりました)。NPO法人ねりまねこをご招待したのはカイヌシゆうさくくんの愛猫むぎが練馬生まれの猫だったからでしたが「音楽やアートなど芸能・娯楽性のある催しの中で、ペットショップ(生体販売)の問題や猫が外で生きるって大変なんだということを伝えてくださったことに感謝します」とお礼のメッセージをいただきました。硬いのも柔らかいのも、意識的/複合的なイベントにできたことがとても嬉しかったです。

ご来場の皆さん、遠くから念を送ってくださった方もたくさんいらっしゃったでしょう、出演者のみんな、スターパインズカフェスタッフの皆さん、みおさん、猫ラボさん、手伝ってくれたスタッフのみんな、ありがとうございました。またみんなで同じように集まって、来年も楽しいことができたらいいですね。間違いなく今年の夏一番熱い一日でした。

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2018年08月07日

第七回吉祥寺祭り - 祝!イノトモ20周年(2018年8月5日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

HMV record shopからスターパインズカフェまで移動してバタバタとリハーサル。この日はダブルヘッダーで「吉祥寺祭り」に参加しました。去年に続いて2年目ですが、ボスである湯川トーベンさんは「めんどくさいからもう今年で終わりにする」と宣言してしまったお祭り。旧知の方たちばかりの空間でライブが始まる前からみんなリラックスしてていい雰囲気。「ああ、もう1年経ちましたねえ」という季節の挨拶が交わされる。飛び入り参加の湯川潮音さんの演奏からスタート。空気を一瞬にして変えてしまう、可憐な歌声、まるで妖精さんのようでした。

ステージを僕が引き継ぎます。18年暮らす吉祥寺のことを歌った新曲「吉祥寺ラプソディ」、優しい歌が聴きたい/いつもの場所で会えないかな、っていうくだりはスターパインズカフェのことを想定して書いたからこの場所で歌う大切な意味があります。2曲目「サテライト」は2004年に体を壊して表立った活動を休んでいたとき吉祥寺の街をうろうろ散歩しながら作った楽曲群のなかのひとつ。「君が中心で僕が衛星」という頼りない男の歌。

湯川トーベンさんをステージに招いて村田和人さんのために歌詞を書いた「EVERYWHERE MAN」をふたりで。7月の村田バンドツアーの神戸と京都、そして吉祥寺ではコーラスで手伝っていただきましたが、今回はベースも弾いてもらって、なんだかとても感慨深かった。トーベンさんは本当に優しくてかっこいい人です。大好きな先輩。そしてもうひとり、吉祥寺でやるならこの人は欠かせない、親戚の兄ちゃんのような近藤研二さんを呼び込んで新曲「セラヴィとレリビー」を。近藤さんとは同じステージで8月17日に猫町フェスを盛り上げたいと思います。

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近藤さんはガットギターの音をマイクで拾ってとても自然な音像でリラックスした演奏をしていたなあと感じました。笹倉慎介くんとのセッションも素敵だった。そこに僕が加わって6月末富士宮での編成になって猫のろけ話と「toi toi toi」。ステージ上には楽しいことしかないな。tico moonの演奏も久しぶりに観たのだけど、本当に心が洗われるっていうのはこういう音楽を言うのだな。友加さんにハープで参加してもらった『新しい青の時代』アナログ盤を手渡せた。

おおはた雄一くんのことを僕は天才吟遊詩人だと思っていて、この日のテレキャスターでの弾き語りも素晴らしかった。自由自在、という感じ。その後の暮らしのガス抜き隊もやんちゃでかっこよくて痺れた。難しい要素がひとつもない音楽。今年の吉祥寺祭りの主役イノトモちゃんはナチュラル・ボーン・シンガーぶりを見せつけるステージ、僕の好きな「坂道」という曲も聴けた。GOMES THE HITMANと彼女はほぼ同期、歌い続ける同志の姿には勇気づけられる。

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アンコールでみんなでステージへ。「You are My Sunshine」で朗らかにフィナーレかと思いきや、ドラムのカウントから鳴らされたのは「ヤングマン(YMCA)」、先日亡くなった西城秀樹さんをトリビュート(去年はムッシュかまやつさんの「バン・バン・バン」でした)。トーベンさんからの「山田と近藤くんで仕切って歌え!」と命令を受けていたのだけど、僕はHMVインストアでリハに参加できずぶっつけ本番。Youtubeのご機嫌な映像(これ)を何度も観てイメトレしていたんだけど、近藤さんの切れのよさは異常だったな…。ステージ上も大変なことになっていたけど、客席もみんなYMCAしていて、いい意味でみんな大人気なくて可笑しくてバカバカしくて、夏の思い出を胸に刻んだ夜になりました。暑いて長い一日、昼のイベントから続けてきてくれた方も多かったでしょう。ご来場ありがとうございました。

打ち上げも楽しくて、しばらくやめていたお酒を久しぶりに飲みました。藤原マヒトさんとずっと猫の話で盛り上がったり、遊びにきていた徳澤青弦さんと初めて挨拶できて、秘蔵のさだまさしさんエピソードを聞いてもらったり、畳のお座敷だったこともあって、なんか親戚集まりみたいな夜だなあと真夜中まで飲みすぎました。吉祥寺祭りは今年で最後ということだったんだけど、そうはならないんじゃないかな…という漠然とした予感もあるようなないような。あえて、また来年!と言いたい気分です。

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2018年08月06日

GOMES THE HITMAN リリース記念ミニライブ&サイン会(二子玉川 蔦屋家電 2Fラウンジスペース)【ライブ後記】

先週末のインストアフリーライブを振り返ります。二子玉川の蔦屋家電はいつきてもきらきらしていて賑やか。誰かが東京観光に来たら「ごらん、これがTOKYOだよ」と連れていきたい場所。VAPスタッフとの最初の打ち合わせで「蔦屋家電でインストアとかできたらいいですねえ」という話になって、そこからあっという間にいろんな縁や十数年来の繋がりが功を奏して実現したイベントでした。GOMES THE HITMANとしてのインストアライブは当然13年ぶり。13年前を振り返ると、渋谷109前特設ステージ、HMV阿倍野、タワーレコード新宿Flags、HMV横浜VIVRE、新星堂ララスクエア宇都宮、とストアライブをやっている(今はもうないお店もたくさん)。GOMES THE HITMANはインストアでとてもCDが売れるので機会を増やそうというレーベル内での意向もあった。そういう時代だったのです。

やっぱりソロでのインストアとは全然違うなあと機材搬入、そして設営からリハーサル。今回PAを上野洋くんにお願いした。フルート奏者として夜の科学オーケストラでの活躍はご存知だと思いますが、GOMES THE HITMAN「bluebird」「男なら女なら」でもレコーディングに参加してもらった馴染みの音楽家、エンジニアとしても才能ある彼のバックアップは嬉しかったし安心感がありました。5人目のメンバーみたいに見えたんじゃないかな。金曜日の夜、たくさんのお客さんが集まってくれて開演時間を迎えました。

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ライブハウスとは違って照明の具合とか観葉植物の雰囲気もあってリラックスしたおしゃべりから「虹とスニーカー」からスタート。『SONG LIMBO』と『00-ism』は対称的な作品だけど、2018年にこうやって並べて演奏することができて嬉しいし、2018年以降のGOMES THE HITMANにとってとても意味のある夏を過ごしていると思う。この日もバカみたいに暑かったけど僕らが知らない間にものすごいスコールが降ったらしい。「晴れた日のアスリート」はこんな日に似合う。ここまで須藤さんはエレキギターを。アコースティックって足りない部分を面白がっていろんな試みができて楽しい。

続いて『mono』から「情熱スタンダード」。インディーレーベルからリリースしたこのアルバムがVAPとの契約のきっかけになって2003年の『omni』へと繋がっていく。その1年ちょっとの時間が濃厚過ぎる。「愛すべき日々」を演奏しているときに15年来の付き合いのディレクター氏の顔が見えたけど感慨深そうな顔をしていたと思ったけど、気のせいかな。「day after day」は演奏するのがとても楽しい。こういう軽やかな16ビートの曲は昔よりも今のほうが上手にプレイできる。時を経て“やり直し”がきくのも長く続けることの利点。

僕らのことを「明日は今日と同じ未来」で知ったという人も結構多い。ある世代は深夜アニメをよく見てるんだなあと当時も感じたものだ。10余年経って歌詞が自分に跳ね返ってくる感覚。最後に「手と手、影と影」を歌っていると後方にお客さんの数がぐっと増えたような気がした。これもCMソングとして不特定多数の人の耳に残る機会を作ってもらって本当にありがたかった。僕らの代表曲だと改めて思います。

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終演後のサイン会は列が長くて驚きました。メンバーが揃って並んだ風景は珍しくてシュールだったと思います。「初めてゴメスの演奏を観ることができました」とか「10数年ぶり」とか「手と手を生で聴けて感動しました」とか、みんなの言葉がどれも胸に響きました。他のメンバーもそうだったんじゃないかな。休みなくずっと駆け抜けてきて辿り着いた蔦屋家電でしたが、豪華なボックスセットと同様に、ご褒美みたいなキラキラした時間でした。たくさんのご来場ありがとうございました。偶然足を止めてくださった方もまたどこかで会いましょう。VAPスタッフ、足を運んでくれたブリッジINC.担当氏、そしてストレスない環境を作ってくれた蔦屋家電とCCCの皆さん、上野くん、友人知人、そしてご来場いただいた皆さんに心から感謝を。

さあ、次はライブハウスでお会いしましょう。

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2018年07月27日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 27/28(2018年7月20日/7月24日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

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もう1週間前のこと、下北沢leteでの恒例弾き語りワンマンの27回目、そして週末を挟んで28回目の公演が満員御礼のなか終了しました。若干の曲目変更はありつつ、7月25日にリリースになった3作品をメインに演奏するというコンセプトの2夜を振り返りたいと思います。第一夜はフレッシュな、第二夜はリラックスしたライブになったと思います。

7月20日は「月面着陸の日」でした。1969年のこの日にアームストロング船長が小さくても偉大な一歩を月面に刻んだ日なので「clementine」を久しぶりに歌いました。2007年に書いた、僕のソロ活動の始まりの歌でした(昔はルーパーを使ってこんなふうに演奏してた)。第二夜はリクエストを受けて「午後の窓から」でスタート。続いて『SONG LIMBO』コーナー。GOMES THE HITMANで演奏するのがしっくりする曲たちだけど、弾き語りも新鮮。「虹とスニーカー」は途中のギターソロで客席が息を飲んで微妙な空気になったのがしびれました(第二夜ではやりませんでした…)。聞こえないはずの他のメンバーの楽器の音やコーラスが空耳で響くという懐かしい感覚。『SONG LIMBO』はそんな感慨を抱かせるレコードになりました。

アナログ盤がリリースになった『新しい青の時代』をもう一度振り返るのも幸せな体験です。「一角獣と新しいホライズン」「光の葡萄」「月あかりのナイトスイミング」というラインナップの力強さよ。これらの歌たちはバンドでも弾き語りでもどちらも“山田稔明の歌です”と胸を張って提示することができます。「月あかりのナイトスイミング」から続いて、リクエストがあった盟友HARCOの「Night Hike」は奇しくも「月あかりのナイトスイミング」と同じくR.E.M.の「Nightswimming」に触発された歌。僕が一番好きなHARCO。初めてカバーしましたが、また歌ってみたいです(両日ともリクエストがあったので2回歌いました)。

カバーコーナーとして7月2日に発売になった村田和人さんの『ド・ピーカン』から第一夜は「(Nothing's gonna change)Lovely Days」、第二夜は「EVERYWHERE MAN」を歌いました。“歌い継いでいく”ということについていろいろ考えた7月だったのです。前日のカスタネッツLIVEの狂乱のあとだったので「猫を待つ」という大好きな曲をカバー、第二夜は「ムーンパレス」を歌いました。村田バンド、そしてカスタネッツというロックバンドの一員になったことは8月からのステージの糧になると思います。

2000年代3作品をまとめた『00-ism [mono/omni/ripple] 』は濃厚な楽曲群。『mono』から第一夜は「百年の孤独」、第二夜は「目に見えないもの」をセレクト。どちらもあの作品特有のくぐもった感じがありますね。『omni』からは「20世紀の夏の終わり」、文字通り世紀末の2000年夏に書いた曲でした。「carolina」は今回のリイシューであらためて好きになったポップソング。歌詞に書いたことを昔は皮肉的だ(ないものねだりだ)と感じていたことが15年経って真摯な気持ちで歌えるようになったことに小さく驚く。『ripple』からの「手と手、影と影」「サテライト」はすでにこの手を離れて毎回僕を鼓舞してくれる歌に昇華した。改めてバンド編成で00年代の曲を歌うのが楽しみになりました。

第一夜のアンコールでは「そばにあるすべて」を、第二夜はリクエストを受けて「ブックエンドのテーマ」を歌いました。どちらも本質的には同じベクトルの歌なのかもしれません。GOMES THE HITMAN13年ぶりの作品リリースという出来事とあわせて「ブックエンドのテーマ」の歌詞が胸に迫ったのは言うまでもないこと。最後はどんどん自分のなかで大きく育っていく新曲「セラヴィとレリビー」を。リリース日を挟んだ2公演でしたが、それぞれ違う、どちらも良い夜になりました。2時間越えのステージ、お付き合いありがとうございました。

次回下北沢leteでの弾き語り「夜の科学」は9月16日(日)17日(祝)の2デイズに決定。予定を開けておいてください。


  
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2018年07月22日

CLUB Que 夏ノ陣 RETURN TO NATURAL(2018年7月19日 @ 下北沢 CLUB Que)【ライブ後記】

7月に入って濃厚な時間が続きます。先々週は村田和人さんの「ド・ピーカン」ツアー、そして自分のレコ発2デイズ、先週はネコ市ネコ座、そして今週はカスタネッツとleteでの弾き語りワンマンと駆け抜けています。木曜日の下北沢CLUB Queでのカスタネッツ、緊張しつつもとても楽しみにしていたステージが終わってすこし脱力していますが、その日のことを振り返りたいと思います。前日に練習があって「また明日!」と手を振ったのが、何というか、とても嬉しい感じがしました。

お昼すぎにQue入り。もう二位店長もスタンバイしてたので、みんなのこの日のライブにかける思いのようなものを感じる。楽器のセッティングをしてるところにトモフスキーさん、フラカンの鈴木圭介さん、Theピーズ大木温之さん(はるさん)が登場。無限放送の井垣さんとは事前に練習していたけど、やっぱり偉大な先輩たちを前にするとあらためて緊張する。皆さん本当に愛すべき大人、可愛くてかっこいい。リハーサルからみんな本気モードでした。僕はとにかく楽しくてずっと笑ってた。

リハーサル後にトモさんがはるさんに「おれ、リズム大丈夫だった?走ってなかった?」とか、逆にはるさんがトモさんに「Aメロの音程あってた?」とか尋ねあうのをそばで見てるのがたまらなかったなあ…。どっちも答えは「全然だいじょうぶだよ」でした。圭介さんや井垣さんがはるさんトモさんにいじられるのとかも美しい年功序列の風景でした。そこにいないのに「元ちゃん」「元ちゃん」と何度も名前を呼ぶ声。この空間に立ち会えたことが幸せ。

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始まった本番、僕はトップバッターのボーカリストとしてカスタネッツのコミさん、たけちゃん、阿部Qさんとともにステージへ。「オーバーオール」と「ムーンパレス」は自分から立候補してセレクトした曲。「猫を待つ」も演奏候補曲になってたんだけどスタジオで練習だけしました(大好きな曲なのです)。僕の次に無限放送井垣さんが「ねないねないねない」、野生の動物のようにずっとジャンプし続けるカリスマの横で僕はギターをかき鳴らします。続いて「モノクローム」を歌い上げた井垣さん、ほとばしるパワーがすごかった。

入れ替わりに登場したトモフスキー、トモさん。世界がパッと切り替わる感じ、やっぱり音楽は人だなあと感じる。僕は10年以上前に裸眼でトモさんと一緒にライブをやったことがあったのでそのときのことなんかを思い出した(10年以上前の日記)。「夏の記憶」をトモさんが歌うとノスタルジックな風合いが違う角度で紗をかけた。続けて「キャラバン」をさんざんかき回してステージをカラフルに染め上げたトモさん。入れ替わりにフラカン圭介さんが「このあとに歌うの嫌だなあ…」と苦笑いで登場。

圭介さんたちフラワーカンパニーズはカスタネッツと同期ということで、楽屋でも思い出話がたくさん交わされていました。先日湯川トーベンさんとツアーをご一緒したときにフラカンをサウンドプロデュースした当時の話を伺ったりしたあとだったので、その歴史の蓄積をひしひしと感じながら眺めていました。疾走する「ジャンプナンバー」では中学生みたいにギターを掻き鳴らす。「変わりゆくいまよ」もバンドがかたまりになって音が鳴ってて最高だったな…。前に向かって飛んでいく歌の力をひしひしと感じました。コミさんのスケールの大きなギターをバッキングで支えるのもとても気持ちよくてクセになりそうでした。

トリをつとめるのはTheピーズのはるさん。MCから立ち居振る舞いまですべてが長いロードを旅してきたバンドマンの風情でした。伝統芸能の域。「気分屋さん」がまるで別の歌のように響くから不思議。「ラプソディ」みたいな比較的最近の曲がセレクトされていたのも印象的で、足を止めないカスタネッツらしさも感じました。この日ボーカリストはそれぞれ歌詞のカンペ(バイブルと呼ばれていました)を用意してきたのですが、それがみんな手書きで。とくにはるさんのカンペ(バイブル)は筆で書いた手紙のような味わいがあって、写真に撮らせてもらっておけばよかったなあと後悔。

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アンコールではカスタネッツ3人でステージへ。コミさんが歌う「リッパ」でもうひと盛り上がり。今回コミさんは連絡伝達からステージ構成、曲順まですべてを取り仕切ってカスタネッツの屋台骨を力強く支えていました。元さんのことを一番思いやっているのは間違いなくコミさんだと思います。最後の最後にオールキャストでステージへ。「だいじょうぶ」を「サライ」とか「We are the World」みたいな感じで演奏しました。あの空間にいた皆さんは同じ気持ちを共有していたと思います。僕はステージ上からずっと客席の笑顔が弾けるのを眺めていました。二位店長はリアルタイムで映像を元さんに送っていたので、最後に元さんからのコメントが読み上げられました。最後にそういうこと言うの…という失笑も含めて、完璧な筋書きだったような気がします。

とにかく楽しい夜でしたが、ひとつ明確に印象的だったのは “牧野元の不在” ということで、カスタネッツの音楽は元さんなしではありえないのだなあと心底思った。聴いてるぶんにはそんなに感じないんだけど、元さんは歌のキーが高いのです。この日ボーカリストたちはみんな元さんのキーで歌うのにアップアップして、「高い!高い!」と嬉しそうに文句を言ってた。季節がいくつか進んだころにまた元さんの歌うカスタネッツを客席で聴くのを僕は心から楽しみにしています。元さんは「おまえのそのMartinのギターくれたら病気も治りそうだ」と大人げないことを最初の練習の日に僕に言いましたが、来たるべき復活の際にはこのギターあげますよ。あとでちゃんと返してもらうけど。

お世話になったすべての皆さん、ご来場の皆様に心から感謝。好きだったものがまた大好きになった夜でした。

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2018年07月17日

ネコ市ネコ座 LIVE(2018年7月14日 @ 東京ドームシティ Gallery AaMo)【ライブ後記】

体にこたえる、とても暑い3連休でした。ネコ市ネコ座、猫びより取材、そして音楽を担当している猫映画のためのレコーディングと猫三昧。とても楽しかったネコ市ネコ座を振り返りたいと思います。1ヶ月前に急遽参加が決定したイベント、猫町から近藤研二さんも連れ立って東京ドームシティへ。Gallery AaMoはとにかく猫づくしでした。むぎ(猫)も出演するということで、楽屋ではカイヌシのゆうさくくんといろんな話を。ゆうさくくんはゴメスというニックネームだったらしいよ。

とにかくスタッフの皆さんが親切で、ストレスのないイベントでした。僕は猫が登場する歌しか歌わない猫セットで。近藤さんとは「日向の猫」と「my favorite things」、そして「第2の人生」を歌っていたらにゃかつがわくんというゆるキャラが登場、ミントネコ吾輩というコも現れてなんだかお祭りみたいな風景に。「toi toi toi」で猫たちの幸せを願う。そしてついにむぎ(猫)ちゃんと僕と近藤さん3人でステージに並ぶことができた。ちよだ猫まつりで実現しなかった2月から5ヶ月だ。

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最後の最後にむぎちゃんと僕らでぶっつけ本番の初セッション「天国かもしれない」を。慌ただしくバタバタと駆け抜けた時間でしたが、8月の猫町フェスではしっかりコラボレーションできたらいいなあと思います。スタッフの皆さん暑いなか3日間お疲れさまでした。お誘いいただいて嬉しかったです。たくさんのご来場ありがとうございました。またこういう機会があれば積極的に参加したいと思います。世界中の猫たちがみんな幸せでありますように。  
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2018年07月15日

GOMES THE HITMAN LIVE 2018 “SONG LIMBO SPECIAL”(2018年7月8日 @ 恵比寿 天窓switch)【ライブ後記】

もう1週間経ってしまいましたが、昨日のことのように鮮烈な楽しい夜でした。GOMES THE HITMAN13年ぶりのレコ発ライブを振り返ります。前日の『新しい青の時代』アナログ盤レコ発が終わって、僕はかなり疲れてしまって珍しく打ち上げもせず帰宅。泥のように眠って朝を迎えました。自分でも不思議なくらい気持ちの切り替えができて、昨日とは別の自分のような感覚でステージに登ることができたことが驚きでした。1週間のタフなロードで疲労も最高潮のはずだったけど一番いい歌が歌えた気がする。梅雨明けからずいぶん経って、むせ返るような湿った夏の空気。吐息のような重苦しい夏をにらみつける「way back home」からライブはスタートしました。『SONG LIMBO』を象徴するオープニングナンバーです。

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『SONG LIMBO』は13年ぶりの新録音盤でありながら僕にとってはGOMES THE HITMAN裏ベスト盤のように感じる。時代時代の思い出が蘇るのです。「way back home」のくぐもった雲を蹴散らすように「虹とスニーカー」と「晴れたの日のアスリート」が光の輪をふりまく。「最後の晩餐」は2000年代前半に頻繁に演奏されたポップソング。今年の春に僕によって再発掘された歌です。「東京の空の下」は堀越ボーカルの未発表曲、「お別れの手紙」から続くストーリーと言えるでしょうか。「hello hello」も改めて良い曲だなあと思い直し。「ハミングバード」へと繋がった曲でした。

「世紀末のコロンブス」ではギターソロを失敗した僕がくやしくてリベンジする(そしてまたなんとなく失敗)というシーンでみんな笑った。「晴れ男と雨女」は「饒舌スタッカート」キャンペーン中の九州で書いたことを思い出します。「黄昏・夕暮れ・夜明け」はポップなメロディの影に隠れて歌の真意が伝わりにくい曲だと思っていたんだけど、もうそれもどうでもよくなった。長い時間が経ったのだなあと思う。

村田和人さんの『ド・ピーカン』のために録音した2曲をこの日演奏できてよかった。僕(僕ら)が歌い継いでいかないといけない歌だという自負がある。湯川トーベンさんが地方でのライブで「村田の新しいアルバムのなかで、ゴメスの2曲が抜群に良いんだよ」と言いふらしてくれていたらしい。そういう伝聞は嬉しいし励みになる。「恋の見切り発車」も「桃色の雲」も『omni』の頃の空気を纏っている。「fielder's choice」もその頃の曲。カスタネッツを招いて企画した自主企画「fielder's chice」のために書いた。「笑って泣いて暮らしてんだ/ふわっと浮かんで暮らしてんだ」と殊更な思いと祈りをこめて歌いました。

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「スミス」はGOMES THE HITMANの最初期から演奏してきた曲。2016年に『pale/みずいろの時代』にソロでの演奏で収録したけど、僕にとってはこのバンドで歌うのが本筋だと思っている。「北の国から」も「スプリングフェア」も同じ。黎明期のGOMES THE HITMANの定番曲、これらの歌を演奏するときはいつも自信満々で誇らしかった。「山で暮らせば」は本当は山でなんか暮らしたくない僕の天の邪鬼のなせるわざだ。本当のことも小さなウソも織り交ぜて、僕は25年歌を歌い続けている。ありふれた言葉でかためられた歌が街じゅうに流れても気にしない、聞こえない、と思いながら。

2018年に『SONG LIMBO』というCDをリリースできたことに大きな意味があります。この作品のおかげでまだ見ぬ未来への希望とか夢がむくむくと入道雲のように浮かんできたのです。7月25日に全国リリースになる『SONG LIMBO』、オフィシャル通販STOREではすでに連日発送作業を行っています。ぜひすべての皆さんに聴いてもらいたい。懐かしくて新しい、とても不思議なレコードです。立ち見も含めて満員御礼、たくさんのお客さん。ご来場ありがとうございました。8月にまた会いましょう。


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アルバム全曲解説はこちら  
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2018年07月12日

夜の科学 vol.54 - 新しい青の時代 revisited(2018年7月7日 @ 恵比寿 天窓switch)【ライブ後記】

7月の恵比寿2デイズは昨年末から決まっていたスケジュール。これがWレコ発になることは2月に本決まりになったので、とても助走期間の長い、強い思いのこもったものになりました。まずは山田稔明『新しい青の時代』5周年記念アナログ盤の発売記念ライブ。この5年の出来事を思い出さずにはいられない、総勢メンバー9人での夜の科学オーケストラでした。午後に会場入りして開場直前まで入念なリハーサル。満員御礼の会場、開場時のBGMはジョニ・ミッチェル『BLUE』でした。

第一部は『新しい青の時代』全曲を曲順通りにすべて演奏します。僕のアコースティックギターの空ピッキングとハーモニカに始まり、音源に忠実に安宅くんはバンジョーを弾いてくれました。「ボブ・ディランにもわからないこと」と高らかに歌う。「一角獣と新しいホライズン」では五十嵐くんと僕と安宅くんでアルペジオのリフを弾き、近藤さんのエレキギターがそこに絡みます。イトケンさんとエビちゃんのリズム隊も躍動的。「光と水の新しい関係」ではレコード同様に僕がギターソロを弾きました。「予感」では上野くんのフルートが登場、安宅くんはクラリネットに持ち替えます。綾香のコーラスが並走して、間奏部分のアンサンブルも素晴らしかった。いつも学校の放課後のことを想起させる歌。「平凡な毎日の暮らし」はこの日もエビちゃんの真骨頂でした。レコードだとA面はここまで。心のなかでB面へとひっくり返します。

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真里さんの美しいピアノが誘う「月あかりのナイトスイミング」はバンド編成時の醍醐味です。真っ青な夜の海が遠くに見えた気がしました。転調から最後のサビへ向かうところの一体感にいつも泣きそうになる。「やまびこの詩」では客席からの声もこだまして会場全体が「僕らのとっておきの場所」になった気がしました。「光の葡萄」の音の渦もすごかったな。そして「日向の猫」の大合唱は見事なものでした。5年前にポチが元気だった頃とは違う感慨をいだきます。「ハミングバード」は『新しい青の時代』の最後を飾る、収録曲のなかでもっとも古い歌。2007年からのソロ活動がなかったら作ることができなかったはずの歌です。自分にとって大切な音楽仲間たちとこぞって『新しい青の時代』を鳴らすことができて嬉しかった。感動しました。

ここで地震が起きました。大きめで長い揺れだったようですが、高揚していた僕は揺れをあまり感じなかったので意気がったセリフを吐いてみんなを笑わせることができました。弾き語りで歌った「きれいな言葉で」という未発表曲は僕が40歳になった日に書いた歌でした。『新しい青の時代』のなかで書いたような、愛すべき日々の機微をこれからも書き留めて繋ぎ止めていきたいと思うのです、僕は。いつまでも。

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ふたたびメンバーを呼び込んで第二部。「glenville」「hanalee」などはもう10年も演奏しているのですね。いつまでも飽きないし、毎回新しい感覚。「小さな巣をつくるように暮らすこと」はまだちゃんとレコーディングしてない曲なのにバンドにすごく馴染んでいて不思議。最後の「ラララ」のリフレインがきれいでした。「大きな声や主語のない述語にはなるだけ耳をかさないほうがいい」と歌う「my favorite things」は押し寄せる波への僕の小さな抵抗。美しい言葉とささやかな願いを束ねていきたいのです。「太陽と満月」はバンドのみんなが楽しそうなのが嬉しい。メンバー紹介の部分はいつもなりゆき任せのぶっつけ本番なのだけど、この日もばっちりうまくいった。

アンコールで演奏した「セラヴィとレリビー」、個人的にはこの日のハイライトでした。昨年末に書いて弾き語りでずっと大事に歌ってきた新曲が半年かかってようやくバンドサウンドになって感動しました。もともとこの歌はレコードと猫のことを歌おうと思って書き出したから、『新しい青の時代』のレコード発売記念ライブにふさわしいのです。レコードの針飛びの原因は大抵が傷ではなく汚れだと言います。だから、丁寧に拭けば絶対またちゃんと再生されるはずなのです。不可逆なものではないということ。あきらめない気持ち。「春夏秋冬」と四季を歌う曲がアンコールにふたつ続くのは偶然か必然か、「calendar song」はただただ楽しくて新しい季節のことを思いました。予定にはなかったけど引っ込みがつかなくなって最後に「あさってくらいの未来」を。ボーナストラックとして曖昧な立場になりがちなこの歌ですが、僕が書いたバラードのなかで屈指の言葉とメロディだと自負しています。これからも大事に歌っていくつもりです。終演後に流れたのはblueboy『if wishes were horses』、僕にとって一番“青い”レコード。

終演後、『新しい青の時代』アナログ盤を皆さんに手渡しながら、夢がひとつ叶ったなあととても幸せな気持ちになりました。レコードを胸の前に抱いている人はとても素敵に見えます(個人的見解)。もしこれを機会にレコードプレイヤーを買ったという人はぜひどんどんレコードを買って聴いてみてください。今Twitterに生涯影響を受け続けているレコードを紹介しています。クラウドファンディングをサポートしてくださった皆さん本当にありがとうございました。プロジェクトが大成功に終わって、予定していたよりも多めにレコードをプレスできたので、今日明日のうちにオフィシャル通販STOREで『新しい青の時代』アナログ盤の通販受付を開始したいと思っています。これからも『新しい青の時代』をどうぞよろしくお願いします。僕にとって一生モノの宝物です。皆さんにとっても意味のあるものでありますように。

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2018年07月05日

村田和人 & HIS FRIENDSレコ発ツアー DAY3

村田和人『ド・ピーカン』ツアー3日目は京都の朝から。起きたら雨が降っていた。不安定な天気かと思われたけどライブ当日にはなんとか雨は降らなかったからよかったな。心地よい疲れが残るけど、今回の旅で僕はお酒を一滴も飲まなかったので全然しんどくない。チェックアウトして杉さんと待ち合わせて京都駅から東京へ。静かに興奮していたのか、移動中に一睡もできなかった。村田バンドの面々も直接吉祥寺へ向かうからツアーが続いている感じ。僕は機材が変わるから一度帰宅。アコースティック・ギターからエレキに持ち替えてスターパインズカフェへ。最終日はGOMES THE HITMANでの出演。やっぱりひとりじゃないっていうのは心強い。

リハーサルで諸々確認。橋本哲さんにギターをサポートしてもらう。哲さんは急遽「哲、これも弾けない?」といつものパターンで出演の機会が増えて大変そうだけど嬉しそうでした。ライブが始まる前はどの会場でも出演者思い思いの場所で過ごすのが通例。トーベンさんから「最終日よろしくな」と短いメッセージが届いたので「どこにいるんですか?」と聞きかえして向かうと、トーベンさんがひとりでコーヒーを飲んでいたので期せずしてふたりで少し話ができたのが嬉しかった。村田さんの話とか昔話とか。今回の旅でトーベンさんはじめ村田バンドの面々との濃密な時間を過ごせたのがとても嬉しかったです。

ライブは言うまでもなく最高でした。GOMES THE HITMANにも大きな声援をありがとうございました。演奏が終わったあとベースの須藤さんから「山田のMCはホントすごいね」と変なところを褒められましたが、僕はとにかく一瞬一瞬がすべて楽しかったのです。トーベンさんと圭右さん、小板橋さんにも加わってもらった「EVERYWHERE MAN」の最後のラララのリフレインで少しグッと込み上げてしまいましたが、それ以外はずっと笑っていました。「Brand New Day / Brand New Song」の一体感もすごかったな。みんなのすごい愛を感じました。この3日間で自分自身が少し成長したような感覚がありました。これからの糧になります。本当にありがとうございました。

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村田和人 & HIS FRIENDS『ド・ピーカン』発売記念ライブ ツアー
2018年7月2日 @ 神戸 Varit/7月3日 @ 京都 都雅都雅/7月4日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ

<第一部>
1.(Nothing's gonna change)Lovely Days(山田稔明/GOMES THE HITMAN)
2.EVERYWHERE MAN(山田稔明/GOMES THE HITMAN with 湯川トーベン、山本圭右、小板橋博司)
3.南の島の結婚式(杉真理)
4.Smiling 思い出にはできない(杉真理、山田稔明)
5.One and Only(村田彼方)
6.Tシャツにアロハ(湯川トーベン)
7.定員10名(山本圭右)
8.回航(小板橋博司)
9.昭和の夏(村田和人)

<第二部>
1.一角獣と新しいホライズン(山田稔明)/虹とスニーカー(GOMES THE HITMAN)
2.BRAND NEW DAY / BRAND NEW SONG(山田稔明/GOMES THE HITMAN with小板橋博司)
3.電話しても(小板橋博司)
4.この夜の片隅で(山本圭右)
5.二人乗り(小板橋博司)
6.平和な人(杉真理)
7.So Long Mrs.(杉真理)
8.Pee Company(小板橋博司)
9.Traveling Band(湯川トーベン)
10.Boy's Life(小板橋博司・村田彼方)
11.終わらない夏(小板橋博司)

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12.一本の音楽(オールキャスト)
13.WE LOVE YOU(オールキャスト)

*7月2、3日は山田稔明、4日はGOMES THE HITMANでの出演
*4日スターパインズカフェ公演には佐野公美さんがコーラスで参加
*京都ではアンコールで「WE LOVE YOU」の代わりに「GREYHOUND BOOGIE」、
 ギタリスト松浦善博さんが「Traveling Band」「GREYHOUND BOOGIE」に飛び入り参加
  
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2018年07月01日

猫と暮らす音楽(2018年6月30日 @ 静岡 富士宮市民文化会館 小ホール)【ライブ後記】



この週末は静岡は富士宮市まで出かけて、富士宮市民会館でのコンサート「猫と暮らす音楽」に出演しました。近藤研二さん、笹倉慎介くんと僕、愛猫家3人が集まりました。シンガーソングライターの笹倉慎介くんの地元という縁で誘っていただいたこのコンサート、随分前から入念に計画された充実した内容となりました。コンサート本番当日をはさんで3日間、猫をモチーフにした作品展や写真展が開催され、地域一体となって盛り上げていただいたのだなあと感激。朝早い会場入りだったので僕は前乗りして御殿場高原に泊まりリフレッシュ。音響も素晴らしいホールでリハーサルからずっと気持ちがよかった。

遠くから近くからたくさんのお客さんに来ていただきました。最初は近藤さん。Eテレ0655/2355の楽曲に体を揺らす人が多かった。遠藤賢司さん「カレーライス」のカバーもよかったな。笹倉くんとのセッションも相性抜群、師弟コンビのような感じすらありました。笹倉慎介くんは僕とはまた違うタイプのボーカリストで、すーっとビロードのような声で歌う。僕と笹倉くんとのセッションは彼のスタジオ兼お店が入間にあり、その米軍ハウスの風景とイメージが福生と重なることから、大滝詠一さんの「青空のように」を選曲。そしてふたりとも大好きなジェームス・テイラーの「Carolina in My Mind」を。

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僕は「きみは三毛の子」からスタートして「猫町オーケストラ」と猫セット。そして数日前の満月を想いながら「月あかりのナイトスイミング」、奇しくもこの日の帰り道に見たお月さまも今にも黄身がとろけそうな大きな楕円でした。近藤さんを再び呼び込んで「第2の人生」と「日向の猫」、近藤さんと笹倉くんが師弟コンビなら、僕と近藤さんは親戚タッグ。会場の手拍子やコーラスもいっそう大きく響きました。アンコールは3人でセッション。笹倉くんの「SO-SO」、僕の「太陽と満月」、そして良きことを引き込むために「toi toi toi」。素晴らしいコンサートだったと思います。終演後のお客さんたちの顔を見てそう確信しました。

今回はとにかく地元の実行委員スタッフの皆さんの尽力とホスピタリティによってイベントが大成功となった。心から感謝したいと思います。朝から雲隠れしていた富士山が終演後姿をあらわして、笠雲という独特な風景を見せてくれたし、富士宮焼きそばもご馳走になった。笹倉くんの愛猫トトに初めて会えたのも嬉しかったな。帰り道はGoogle Mapのナビに誘導されるままに富士の青木ヶ原樹海を駆け抜けるしびれるルートを走り(途中でシカが出てきた)近藤家とキャーキャー言いながら走った帰路も含めて楽しい一日でした。これ、また来年も呼んでくれないかな、富士宮市の皆さん。また行きたいです。

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2018年06月24日

ようちえんにトイレッツがやってくるジャージャージャー!(2018年6月23日 @ 神奈川県大磯町こいそ幼稚園)【SETLIST/ライブ後記】

2018年6月23日(土)こいそ幼稚園 (大磯町)
ようちえんにトイレッツがやってくるジャージャージャー!


<キッズタイム> with うんころもちくん
1.日本のトイレからこんにちは
2.第2の人生(Eテレ0655おはようソング)
3.ばらの花(くるり カバー/森信行 Vo.)
4.こいそ幼稚園 園歌(伊藤俊吾 作)
5.ぷりぷり行進曲
6.僕の小さな悩み事
7.ノー・トイレット・ノー・ライフ

<ミュージックタイム>
8.トイレと革靴
9.二人のアカボシ(キンモクセイ)
10.ちょうちょ(伊藤俊吾)
11.答えはトイレの中
12.月あかりのナイトスイミング(山田稔明)
13.my favorite things(山田稔明)
14.今夜はCLEAN IT

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15.饒舌スタッカート(GOMES THE HITMAN)
16.さらば(キンモクセイ)

サトミツ&ザ・トイレッツ [ 佐藤満春、山田稔明、伊藤俊吾、佐々木良、伊藤健太、森信行 ]

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今月始めのたけのうち幼稚園に続いて、サトミツ&ザ・トイレッツとうんころもちくんのタッグで大磯町こいそ幼稚園でのステージでした。海沿いの素晴らしいロケーションでしたが(演奏する会場から海が見えるのです)、大雨で空と海の境目もわからないほどで残念でした。しかし体育館にはたくさんの子どもたちと親御さん、そしてファンの皆さんが駆けつけてくれて笑いの絶えない、トイレッツでしか為しえない魔法じかけみたいな楽しい時間になりました。改めて不思議なバンドだなあと思います。

うんころもちくんとの「キッズタイム」は今回も子どもたちのぐいぐい押し寄せてくる圧がすごくて、うんころもちくんに対して「本当は人形なんでしょー?」と食いつく子にサトミツさんが「触ると溶けちゃうよ!」と諭すとビクッとして手を引っ込めたり、僕がパーカッションの類を渡すと嬉しそうに鳴らしたり、子どもは素直で自由。Eテレの「第2の人生」や、もっくんによる「ばらの花」など内容もアップデート、イトシュンが書いた園歌を子どもたちと一緒に歌うという感動のシーンも生まれました。前回もそうだったんだけど、幼稚園ではなぜか僕はモテモテなのです。僕の前にゾンビのように(いい意味でです)子どもたちが集まってくる。終演後もくねくね身悶えしながら僕のあとをついてくる女の子がひとり。もしかしたら初恋か? 最初に見たロックコンサートがサトミツ&ザ・トイレッツだったと思いだしてくれたら嬉しいな。

とにかく最初から最後までずっと楽しい一日でした。お世話になった幼稚園の皆さん、足元の悪いなかお越しいただいた皆さんに感謝。次は名古屋方面の予定が進行中のようです、トイレッツは。

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2018年06月20日

マキノゲン × 山田稔明 2マンライブーいつも旅の途中(2018年6月15日 @ 下北沢ラプソディ)【ライブ後記】

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ずいぶん時間が経ってしまいましたが先週末のカスタネッツ牧野元さんとの2マンライブを振り返ります。下北沢ラプソディ2周年記念のイベント、いくつか提案されたなかから「元さんとだったらやります」と即答、元さんにすぐ「通常の2マンじゃなくて、ふたりとも出ずっぱりのライブをやりましょう」と連絡したのは、たしかまだ4月だったかな。ライブが迫ってきた3日前、練習の後半はずっと「誰かを捜そう」とか、「あの娘が眠ってる」「エブリデイエブリナイト」「頼りない天使」とかフィッシュマンズを歌って楽しかった。

本番当日もみっちりリハーサル。元さんもごきげんだし、僕も楽しい。開場するとぎっちり満員御礼で、忙しい日々のなかのご褒美みたいな一日。まずは僕が歌います。カスタネッツ「オーバーオール」をカバー。元さんもギターとコーラスを重ねてきます。2曲目は元さん「ムーンパレス」(これもカバーしたいんですけどー、という僕の主張を元さんはやわらかに却下)、大好きな曲のイントロのギターフレーズとコーラスを僕が担当。元さんとは気づくと数年連絡を取らないことも多くて2013年の『新しい青の時代』を渡してなかったことに驚く。それならば、とアルバムから「一角獣と新しいホライズン」を元さんのためだけに歌いました。「新世界のジオラマ」は元さんが好きだと言ってくれた曲、鍵盤ハーモニカを練習してきてくれた。元さんのおかげで好きになりなおしました。

元さんが次に歌うのは「ニア」。盟友であるドラム健一郎が加入したこともあり仲良くさせてもらうようになったから、この時期の曲は特に印象深い。元さんは猫ミュージシャンの先輩でもあります。「猫を待つ」は元さんらしい名曲、僕はハーモニーを。元さんはポチに会ったことがあるけど、僕はマルさんに会ったことがないのです。「手と手、影と影」を元さんにコーラスしてもらうと歌の力強さが何倍か増す。この日元さんは「それを運命と受け止められるかな」をどんな気持ちで聞いて、「最終ワルツ」をどんな気持ちで歌ったのかな。

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急遽当日に元さんから「フィッシュマンズの曲、変更!」と連絡がきて「イナゴが飛んでる」という初期の楽しい曲をかき鳴らす。僕は12弦ギターで。これは大学生のときに何度もコピーした曲でした。カバーセッションは続きボ・ガンボスの「トンネル抜けて」を演奏してるときに、ここは大学の部室みたいだなあと思ってハッとする。「ふたりで出ずっぱりで、大学の部室で音楽談義するみたいなライブになるといいねえ」と元さんが春に言ってたみたいな風景。「浮き草」はふたりで交換書簡みたいな感じで書いた歌でした。元さんが大学の先輩であるフィッシュマンズ佐藤さんを「シンジさん」って呼ぶみたいに、僕も敬意を込めて「元さん」と呼びたい。

僕の新曲「セラヴィとレリビー」も付き合ってもらって、元さんソロ活動の象徴のような「裸眼」も久しぶりに一緒に演奏できて嬉しかった。アンコールでは「hanalee」に元さんがハーモニーを。大きな歌を歌う人だなあと改めて思う。最後の「変わりゆくいまよ」では元さんのハーモニカを借りるという栄誉をいただいて「洗って返しますから」と受け取ったのに、気づいたら元さんは何も言わずにもうとっくにハーモニカを片付けていました。元さんはとても優しい先輩なので、いつも楽しくなって好きなだけ減らず口を聞いてしまいますが、みんな知ってると思うけど、僕は元さんとカスタネッツが大好きなのです。最高な一日でした。またふたりで歌いたいです。

たくさんのご来場、ありがとうございました。僕も皆さんと同じ気持ちです。  
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2018年06月17日

山田稔明 Tシャツ展 “トーク&ライブ”(2018年6月16日 @ 経堂 cafe+gallery 芝生)【SETLIST】【ライブ後記】

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2018年6月16日(土)@ 経堂 cafe+gallery 芝生
山田稔明 Tシャツ展 “トーク&ライブ”


1.believe in magic in summertime?(『down the river to the sea』)
2.海があればよかった(『down the river to the sea』)
3.ストロボ(『neon, strobe and flashlight』)
4.何もない人(『weekend』)

5.Tシャツレボリューション(ザ・コレクターズ カバー)
6.ペニーアーケードの年(b-flower カバー)
7.ローラースケート・パーク(小沢健二 カバー)
8.saturday song(新曲)
9.my favorite things(『the loved one』)

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10.新しい季節(『neon, strobe and flashlight』)



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6月8日から始まったTシャツ展、会期中2回目のクローズドイベントが昨晩盛況のうちに終了しました。先週とまったく同じセットリストで演奏しましたが、1週間前はくらくらするほど暑くて汗だくだったのに、昨日は反対にTシャツだけだと寒くて震えるほどで、6月の気候の振り幅を思い知らされることになりました。予想以上にたくさんのお申込みがあり、ご来場のご希望が叶わなかった方が多くいらっしゃったことを申し訳なく思います。小さなギャラリー芝生の空間でPA機材を使わず生音で演奏するのはとても心地よかったです。自分の部屋で歌っているのと同じ響き、leteにも近いかなあと思った。

先週も昨日もTシャツの歴史とか妙なこだわりをつべこべしゃべって「Tシャツ展」でのトーク&ライブが始まりました。自分で書いた歌のなかで「Tシャツ」「シャツ」が出てくる歌を歌う試み。最初の「believe in magic in summertime?」には「Tシャツの上に薄手のシャツを着て夏支度の最中」という、1行のなかにシャツという言葉が2度も出てくる、今の自分なら推敲で落としてしまう反復。「海があればよかった」も同じく1997年のインディーズ時代のCDからの歌で、「Tシャツに張り付いた良い色に焼けたその赤い素肌/とりこにさせて」という今なら書かない非等身大の言葉が面白い。「ストロボ」では「知らない誰かに胸がときめくのは/目に鮮やかなブルーのシャツのせいだ」と歌いますが、襟付きシャツのつもりでいたこのフレーズももしかしたらTシャツだったのでは?と19年を経て思いなおした。

いつも「何もない人」を歌うとカラカラとグラスの氷が音を立てて何も予定のない夏休みの風景が浮かんでくる。「ベランダでひるがえるTシャツが/曇りなき青色に溶け出す晴れた日に」は自分が書いてきた言葉の中でも五指に入る好きな一節。他に「シャツ」出てくるけどセットリストの選から漏れたのは「真夏のスキャット(最初に会ったその日から僕はなんにも変わらずに/ほらね/去年と同じシャツを着て)」、「溶けて死ぬのさ(あたたかな風が僕のシャツをそっと揺らしてた)」、「手と手、影と影」に出てくるシャツはボタンをかけ違っているので襟付きですね。最近では「歓びの歌」(コーヒーカップとお気に入りのシャツ、昨日と同じカバン)。結構あるものです。

カバーで披露したのはザ・コレクターズの「Tシャツレボリューション」、個人的には今回の展示における心のアンセムでした。「この汚れた世界を/スートンズのベロTでなめまわす想像してたら/笑いが止まんないよ」とか最高のパンチラインが随所に。そして“お気に入りのシャツ”代表としてb-flowerの「ペニーアーケードの年」を歌いました。「お気に入りのシャツを着て/靴ひも結んだなら」これも襟付きシャツだろうけどね。そして大学生のころから歌っている小沢健二「ローラースケートパーク」には「長い手を不器用に伸ばし/赤いTシャツの女の子」が登場。こんなふうにパッと着こなしてほしくて今回死後くんのTシャツラインナップに赤を忍ばせたのです。

最後に歌った「新しい季節」は20年以上前に友との別れを描いた歌で、とても思い入れのある曲。紫陽花が出てきたりして季節はもう今、という感じ。「半袖のシャツの濡らす/動き出したスプリンクラー」、サビで破り捨てる“君”のポーズを付けた写真はTシャツ姿だったでしょうか。新しい季節はもうすぐに思い出を塗り替えることでしょう。厚いなか、そして雨で寒いなかのご来場に心から感謝。そして、今回の展示とライブで歌ったTシャツソングたちを何年にも渡ってお世話になり、妙なこだわりやスケジュール的なわがままを辛抱強く聞いてくださった印刷会社 東久プロセスの小嶋さんに捧げたいと思います。本当にありがとうございました。

  
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2018年06月04日

ようちえんにトイレッツがやってくるジャージャージャー!(2018年6月2日 @ 相模原 たけのうち幼稚園 )【ライブ後記】

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先週末のサトミツ&ザ・トイレッツ、神奈川県たけのうち幼稚園でのライブを振り返ります。サトミツ&ザ・トイレッツというのはトイレ大好き芸人佐藤満春さん(どきどきキャンプ)がトイレの素晴らしさを世界に啓蒙したい、という願いのもとにミュージシャンが招集され、昨年ソニーレコーズからCDをリリースしたバンドで、楽しい課外活動をしております。メンバーのイトシュンはたけのうち幼稚園の卒園生、その後も送迎バスの運転手としてバイトしていたという経緯もあり実現したこのイベント。幼稚園時代にお世話になった場所や人と今も繋がっているなんてすごいなあと思う。東京出身ならではなのかな、羨ましい。僕、もっくん、イトケンの地方出身むさしの組は朝6時起きで出発。渋滞を避けて走る道程の景色が気持ちよかった。東京にもこんな風景があるのだな、という感じの。

幼稚園に到着。素晴らしい体育館にテンションがあがる。9時から設営してリハーサル。今回もすべての機材を自分たちで用意するDIYスタイル。うんころもちくんと山田はるかちゃんも到着して真面目にみっちり練習(事前にリハーサルする時間がなかったのです)。お昼になってバタバタと開場準備。いったいどれくらいのお客さんが来てくれるのか未知数だったのだけど、幕があがるとびっくりするくらいのオーディエンス。幼稚園児はもちろん、そのお父さんお母さん、それぞれのメンバーのファンの方たちも駆けつけてくれた。幼稚園のスタッフの皆さん、園長先生にもとても良くしていただいた。

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最初はキッズタイムと銘打って、うんころもちくんとサトミツさんの軽妙なやりとりで始まり、子どもたちがどんどん前のめりになってくるのがわかる。「日本のトイレからこんにちは」「ぷりぷり行進曲」みたいな楽しい明るい曲はポジティブな力を持っているなあと改めて思いました。簡単な振り付けを思いついて実践、言われるままに踊り狂う子どもたちが可愛かった。ステージ前に駆け寄り、今にも舞台に登らんとする元気な子どもたち、サトミツさんのくるぶしをずっと掴んでいる子がいたり、譜面台が少しずつ引っ張られたり、彼らはまるで群がる小さなゾンビのようでした(悪口ではありませんよ)。

休憩を挟んで、ミュージックタイムと銘打った「大人向け」セット。子どもたちにかわって今度は大人たちがうっとりと音楽に聞き入る姿が印象的でした。イトシュンを昔から知る人も多かっただろうし「二人のアカボシ」も格別に響いたのではないでしょうか。僕は「月あかりのナイトスイミング」を初めてトイレッツで。イトシュンとふたりでやったことはあったのですが、あの難易度の高い曲を2回練習しただけで演奏できてしまうバンドのポテンシャルよ。サトミツさんは謎のDJ機材を持ち込みシュクシュクとスクラッチをしながら「今夜はCLEAN IT」を歌っていました。みんなそれぞれムダに進化している。

アンコールでは「饒舌スタッカート」を。もっとほんわかした歌のほうがいいんじゃないの?と思ったけどバンドのみんながやたら演奏したがる「饒舌スタッカート」。実際ライブを観にきていた良くんの娘さんたちの心に相当ヒットしたそうで、帰宅しても繰り返し聞いてるとの報告、レーベルの先輩としても誇らしく、なんだかとても嬉しい。最後はキンモクセイの「さらば」で締めくくり。サトミツ&ザ・トイレッツが結成当時から目指していたような、子どもも大人も楽しい熱狂のライブとなりました。イトケンは「69年のウッドストックってこんな感じやったんかなあ…」と感慨深く言ってましたが、それとは少し違うんじゃないかな。うんころもちくんと山田はるかちゃんもお疲れさまでした。うんころもちくんと組むと僕らの力は何倍にもなります。また6月23日には神奈川県大磯町の「こいそ幼稚園」で同様の観覧無料ライブが予定されています。今度の会場(体育館?)からは海が見えるそうです。晴れたらいいな。



“ようちえんにトイレッツがやってくるジャージャージャー!”
2018年6月23日(土)こいそ幼稚園 (大磯町)

開場13:00/キッズタイム13:30-/ミュージックタイム14:15-

サトミツ&ザ・トイレッツ公式ツイッター
https://twitter.com/STMTandTT  
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2018年05月22日

キチロック2018大打ち上げ祭り(2018年5月20日 @ 南青山 月見ル君想フ)【ライブ後記】



2月に続いて5月も盛り上がったキチレコ展。音楽とかレコードとかものつくりを面白がってやる機会をいただいて刺激になります。その打ち上げのお祭りとなるライブが月見ル君想フで行われました。絵を描く職業の皆さんと音楽家のわれわれ、基本的には同じマインドを持ちつつも異文化コミュニケーションがとても楽しいのです。楽しそうに音楽を鳴らす先生方皆さんのステージを見るといつもハッと気付かされるものがある。この日もそんな日でした。

itokenさんがドラマーとして参加することになったので、僕と近藤研二さんと伊藤健太(じゃない方のイトケン)でバンドをやろうということになった。このメンバーは8月開催の猫町フェスのバンドで、このステージが始動第一弾となりました。しかしリハーサルの時間は取れず当日のサウンドチェック30分だけの確認。ベースのイトケンはサトミツ&ザ・トイレッツで僕の曲に慣れていたし、itokenさんは2001年から一緒に演奏しているし、近藤さんは勝手知ったるものなので、4人の化学反応は予想通り素晴らしいものがありました。

リハから本番までの時間、近藤さんは「猫カフェ行こうかなあ」と、らしいことを言っていたけど猫のイラスト展に行ったみたい。僕はitokenさんとなんとなくワタリウム美術館まで歩いていって眺めて、その後はコーヒー一杯飲みながら最近のいろいろ近況報告。久しぶりにゆっくり話ができた。天気のいい、気持ちのいい日。会場に戻るとたくさんのお客さん、HMV吉祥寺の店長さん副店長さんたちも来てくれて、キチレコの人懐っこさと人気を再確認しました。

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さて猫町フェスバンドのステージはまず、僕の弾き語りからスタート。キチレコ撤収の日に浅田弘幸先生が「山田さん、HMVイベントのとき『天気読み』歌ったんですね…」と声をかけてくださっていたのでオザケンカバーをやろうと思っていたところ、しばし中断したステージ進行の間になんとなく気が変わって「きれいな言葉で」という未発表曲を歌いました。近藤さんに「いい曲だね」と言われて嬉しかったな。近藤さんのソロが終わっていよいよ4人組バンドでの演奏。

「太陽と満月」は気づいたらベースのイトケンがコーラスをしていてニヤリとする。僕は散々イトケンをいじるわけだけども彼のベースには実際僕の背中を後押しする小気味よさがある。バンドで演奏するむぎ(猫) カバー「天国かもしれない」もすごく良い感じだった。「toi toi toi」も未知の領域で、猫町フェスがいっそう楽しみになった。もうすでに猫町フェスが終わることが寂しくなっている。久しぶりのバンド演奏、それが初めての組み合わせだったからすごく楽しかったのです。とにかく朝から長い一日だったので(お昼までレコーディングしてて、前日の2時間弾き語りもじわじわ効いてた…)僕は集中力が切れてしまったとこがあって猛省。メンバーがそれを笑い飛ばしてくれる感じもバンドっぽくてよかった。

最近近藤さんもitokenさんも兄のように感じる。itokenさんが「あんちゃん」で近藤さんが「チイ兄ちゃん」、そうなると僕はいしだ壱成だろうか。吉祥寺までの帰り道でも車中3人で静かに淡々とおしゃべり。「気の置けない」とはこういうことだなあと思った。そして気を使わなくていい伊藤健太はやっぱり「じゃない方のイトケン」、帰り道で僕らは「あいつのベースいいよねえ」と話したのです。このメンバーにむぎ(猫) が加わる猫町フェス2018はきっともっと面白くなる。とても楽しみ。キチレコメンバーの皆さんも本当に優しくて楽しい方ばかりで、この集まりに誘ってもらって本当に幸せ。上條先生とJOY POPS、スライダーズの話ができるなんて中学生の僕は夢にも思わなかったでしょう。また次回もよろしくお願いします。ご来場の皆さま、ありがとうございました。写真は楠 聖子さんに撮っていただいたものです。

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2018年05月21日

“夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 26”(2018年5月19日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】



2ヶ月に1回のペースで続けている下北沢leteでの弾き語りワンマン「夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽」も26回目になった。前回の2月、そして今回5月ということで、様々な作業やレコーディングの真っ只中になることはわかっていたけれど、いったいそのタイミングで自分がどういう内容のステージをやるのか全然想像できなかったから“狭間の季節”という言葉を使った。果たしてライブの日が近づいてきて、この日は誰も聴いたことのない歌や数年俎上に載らなかった“辺土をさまよう曲”を歌おうと思いついた。GOMES THE HITMAN『SONG LIMBO』の再録作業やアーカイブス整理の過程で再会したり思い出した歌たちをセットリストの中心に置いて全21曲、2時間強の内容になりました。

久しぶりに土曜日の夜の下北沢lete、満員御礼。この日も朝から晴れて暑かった。僕は夕方までレコーディングをしてたので、もうすでにたくさんの汗をかいていました。5月なのに夏を感じる夜、GOMES THE HITMANのサマーソングを紐解きます。「スティーブンダフィ的スクラップブック」は定期的に歌いたくなる歌。「僕は悲しいんだ/元気なだけで」というフレーズは何日か前に書いた「悲しくてもお腹は減るし、お腹いっぱいになっても悲しい」っていうことと同じこと。「down the river to the sea」には「universal student」という違う歌詞の前身があり、それは僕が学生時代にアメリカ人に向かって「僕は大学生です」と言おうとして「宇宙の生徒です(あるいは、普遍的な学生です)」と言い間違えたことに由来するんだけど、その歌詞で前半を歌って、後半は実家近くの夏の風景描写を歌ったオリジナルの歌詞で歌った。

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ここから先が怒涛の未発表曲コーナー、まず「君の街まで」という曲は2007年頃書いた曲で、自分のなかでは春からハマっているNHKの朝ドラ『半分、青い』の世界観と共通する(と感じる)曲。一度立花綾香バージョンのデモを録ったことがある。「the loved one」というのは、自分でもまったく忘れていた、『omni demo』と記載されたCDRに入っていた小曲で、2001年頃ポチと暮らし始めて書いた「娘よ」という曲と同時期に書かれた小さな幼い誰かのことを歌ったラブソング。「魔法があれば」と「毎日のポートフォリオ」は数年ぶりに聞き返してみて印象がガラッと変わった。これはバンドで演奏したらすごくよくなるんじゃないかなと思った。2000年代後半、10年前くらいに書いたポップな曲だけど、歌詞が重たく響く。

「かげおくり」は2005年に書いた。すごく良い歌になった。熟成とかそういうのが音楽でもあるものなのか。「逃避行へ」という曲も10年前くらいの曲だけど、人前で歌ったのは初めてかもしれない。「誰かが投げた赤いフリスビー/カモメが飛ぶように消えてった/きれいな石を固く手のひらに閉じ込めて/逃避行へ」という歌詞をてらいもなく今書けるだろうか、と思う。キラキラしている。この「逃避行へ」という曲は土曜日に海へと“逃避行”する曲だったが、数年前に書いた「saturday song」という曲はもっと等身大というか、憧れとかそういうのから解き放たれて、晴れた土曜日にふらっと海へ出かけようぜ、という歌だ。葉山とか伊東とか、鎌倉よりももう少し遠くの海へ、7月になって無事リリースが完遂したら出かけたいなと思う。そしてまた9月には外国へ行きたいな、という思いを込めて「ただの旅人」を歌いました。

クラウドファンディングも継続中の『新しい青の時代』から「月あかりのナイトスイミング」「一角獣と新しいホライズン」。このアナログリイシューに伴うボブ・ディランの話の流れから高野寛さんが日本語訳詞をつけて歌っている「時代は変わる」をカバー。高野さんが原詩を離れて独自の解釈で書いた3番の歌詞は僕もオリジナルの言葉をつけてみた。「何もかもが変わっても/何ひとつ変わらないものもある/命果てても終わりじゃなく/時間とか距離を越えて/僕はなにひとつ忘れはしない/時代は変わってゆく」というのが僕の書いた詩。カバーは続いて小沢健二の「フクロウの声が聞こえる」を。5月の日本武道館を一緒に観た友だちに僕がぼそっと「素晴らしいね…」という言葉をもらしたのはこの曲の直後だった。その日だけ最後の最後にもう一度演奏されたこの曲が僕の一番好きな小沢健二になった(でも家でCDでは聴けないからライブのことを思い出さないといけない)。そして村田和人さんの7月に出る“新作”から「(Nothing's gonna change)Lovely Days」をカバー(半分セルフカバーっていうことになるな)。サマーアンセムになってほしい。本編最後は『MUSIC FOR MUFFIN CAFE』の話をしたあとで「新世界のジオラマ」、もともと「sesami sweets」というインスト曲だった歌。

アンコールで「セラヴィとレリビー」、そしてGWの巣巣での15周年記念イベントで朗読した「きれいな言葉で」、そのオリジンである歌を久しぶりに。実はこの歌は僕が40歳になってから初めて歌った曲だった(全然憶えてなかった…!)。またいろいろ組み立てなおしたり、やりなおしたり、唇になじませたりしていきたいなと思いました。きれいな言葉と美しい日本語で愛すべき日々の機微や本当のことを綴っていきたいのですよ、僕は。最後は「ハミングバード」。もともと『新しい青の時代』というアルバムは僕のギターとハーモニカで始まって終わる、10曲入りのレコードを想定して作られたのですが、5年という月日を経てその物語が結実する日をもうすぐ迎えるということに心のときめきを感じます。たったの5年でもいろんなことが変わっていくし、もちろん変わらないものもたくさんあるのです。この日のライブはとにかく最初から最後までずっと歌っていて自分自身が楽しい時間でした。この日限りにならないように“辺土をさまよう曲”たちに光を当てる時間を持ちたいと思います。

終演後にはタカテツさんとかギャラリー芝生のユサさんが遊びにきてくれてしばし歓談。芝生とleteは雰囲気が似ていると思っていたので、lete町野さんにユサさんを紹介できてよかった。週末、遅くまでのお付き合い、ご来場ありがとうございました。次は梅雨が明けた7月に。  
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2018年05月09日

キチレコ HMV吉祥寺出張ライブ(2018年5月6日 @ 吉祥寺 HMV record shop)【ライブ後記】



大型連休の締めくくりは吉祥寺HMV record shopでのフリーライブでした。本拠地リベストギャラリー創にしばらく在廊した後でHMVへ。週5くらいのペースでNEW ARRIVALのコーナーでレコードを探すお店でのライブというのはやはり変な感覚。2月のイベント、つい先日のコピスふれあいデッキでのライブでもお世話になったのでHMVスタッフさんたちとも気さくに挨拶を交わせるようになって嬉しい。この日はまずイラストレーターきはらようすけさんたちのベンソンズの爽快な演奏からスタート。本当に楽しそうにプレイするバンドだ。続いて近藤研二さんのソロは新しいCD『或る旅人の日記』を中心にした演奏。グレッチを弾く姿が新鮮でした。近藤さんもたくさんギターを持ってるなあ。

僕はこのゴールデンウィークを振り返る内容のセットリストにしました。快晴に恵まれることが多かったので夏を先取り、GOMES THE HITMAN「何もない人」でスタート。唯一雨が降る予報をはねのけた強運にちなんで現在制作中のGTH『SONG LIMBO』から「晴れ男と雨女」。吉祥寺のまんなかで盛り上がったコピスライブを思い返して「吉祥寺ラプソディ」。僕はあの日のライブ後に日本武道館の小沢健二コンサートに直行したので「天気読み」でオザケン反芻(実際「天気読み」はセットリストに入ってなかったけど)。福田利之展の話をして「一角獣と新しいホライズン」でソロセットを締めて、近藤さんを呼び込んでセッションタイムへ。

もう自分たちのレパートリーとして確立した感のあるむぎ(猫)の「天国かもしれない」、そしてEテレ0655おはようソング「第2の人生」と「toi toi toi」でいつもより少しロックな気持ちでキチロック・フェスティバルのヘッドライナーを務め上げたのでした。連休最後の日、たくさんのご来場ありがとうございました。キチレコは連日とても盛況で本当にありがたかったです。今日が最終日、平日ですが17時までリベストギャラリー創で開催されていますのでぜひ駆け込みご来場ください。

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2018年05月07日

巣巣15周年WEEK “詩と音楽と珈琲”(2018年5月5日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

巣巣の15周年記念のお祝いイベントが5月5日に開催されました。僕が巣巣に初めて訪れたのは2010年。それから長い時間が流れ、8周年、10周年、そして今回の15周年に辿り着いたのです。今回のイベントは「時、とき」をテーマに詩を書き朗読することが出演者に課せられました。第一部は店主岩崎さん自身の朗読からスタート。珈琲焙煎人アアルトコーヒー庄野さんの男っぽい詩の披露も“らしい”なと感じました。ヒサマツエツコさんは妖精のような人、水滴が落ちる音に耳を澄ますようにその言葉を聞く。イシカワアユミさんはピアノと声が一体になったよう。キッチンシスターズのお二人は永井宏さんの意思を継ぐ凛とした佇まいで。

第二部は高橋徹也さんから。タカテツさんは音楽と朗読の境界をすでに越えている人、この日も異空間を醸し出していました。近藤研二さんは唯一詩を詠まず、ギターの音で表現。高橋久美子ちゃんはさすがの貫禄、その声の背景に様々な風景が浮かぶ。僕も1つ、「春」という詩で共演しました。僕は「きれいな言葉で」という詩を読みました。もともとメロディがついている歌詞なのだけど、言葉だけを抜き出して詩として読むときの響きがとても気に入っています。

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春の巣巣では永井宏さんの展示ライブが恒例だったのが、今年はおやすみ。なので代わりに永井さんが歌詞をつけた「くよくよするなよ」を歌いました。「小さな巣をつくるように暮らすこと」はもちろん巣巣がなければ、岩崎さんがいなかったら書かれることのなかった曲。「my favorite things」には好きなものことがたくさん詰め込まれているけれど、巣巣は間違いなく“大好きな場所”。最後にリクエストを受けていた「Birthday」、これはさだまさしさんのカバー(「鶴瓶の家族に乾杯」のテーマソングですね)。遊びにきていた岩崎さんのお母さんが泣いて喜んでくれたのが僕のこの日のハイライトでした。

けものの青羊ちゃんがギターを弾きながら歌うのがすごくオルタナな感じで新鮮、とても良かった。トリを務めたのは草とten shoes、店主が始めたバンドはどんどん成長して堂々としたステージを見せるようになりました。五十嵐くんの詩は焦燥感があって力強く、綾ちゃんの詩も羽根を持った言葉。最後に岩崎さんの15年を振り返る詩もスケールが大きくて素晴らしかったです。3時間越えの長丁場、しかし濃密な時間であっという間でした。ご来場いただいた皆さまに感謝。そして巣巣の15周年に心からおめでとう。

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GREENING Music Fes.ー山田稔明&近藤研二 ライブ(2018年5月3日 @ コピス吉祥寺 ふれあいデッキこもれび)【ライブ後記】

ゴールデンウィークはライブ三昧でした。振り返ります。九州の旅から戻ってすぐ、福田利之さんの展示関連イベントとして吉祥寺コピス1階のふれあいデッキこもれびでの屋外ライブの日がやってきました。何ヶ月も前から進められてきたプロジェクト、天気予報では確実に雨が降るはずだったこの日、風は強かったけど晴れ間さえ覗く空模様も味方してくれて素晴らしい一日になりました。地元吉祥寺の真ん中で近藤さんとイトケンさん、そして福田さんとこの空間を作れたことが嬉しかったです。

福田さんの挨拶があって、「太陽と満月」「猫町オーケストラ」と『the loved one』収録のテンポのいい曲でライブはスタート。まだ音源になっていない「吉祥寺ラプソディ」には中道通り、ハモニカ横丁、ロヂャース、いせや、井の頭公園やスワンのボートなどが織り込まれて、この街への賛歌として響くようでした。近藤さんソロではEテレ0655/2355でお馴染みの曲も歌われ、ウッドデッキ前を埋め尽くしたお客さんからは笑顔が溢れました。

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ゴールデンウィークの吉祥寺、天気にも恵まれたということで本当にたくさんの、予想以上のお客さんが足を止めてくれたのですが、ステージからは友だちの顔もたくさん見えて、子供連れも多かったな。お隣のリルくんまで観にきてくれたのにはビックリしました。地元の醍醐味ですね。再びトリオ編成に戻ってから8月に吉祥寺スターパインズカフェで共演するむぎ(猫) のカバー「天国かもしれない」、そして新曲「セラヴィとレリビー」、最後は「toi toi toi」でみんなの日常に良いことがありますように、とおまじないを。

終演後はたくさんの握手とサインを交わし、猫町フェス2018の手売りチケット分も完売しました。遠くから近くからご来場ありがとうございました。このイベントを成功させるために時間をかけて何度もやりとりをしたスタッフの皆さんにも心から感謝を。そして主役の福田さん。このような機会を本当にありがとうございました。


  
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2018年05月04日

夜の科学 in 福岡ーhomeward bound 2018(2018年4月30日 @ 福岡 JOY TRIP CAFE)【ライブ後記】

九州里帰りツアーを振り返ります。ライブ前日に実家へ。そわそわと落ち着かないまま翌日福岡天神へと移動しました。福岡PARCOで行われていたCat's ISSUE POP-UP SHOPで木彫家はしもとみおさん合流。熊本での展示イベントにからめて福岡でのライブからの同行旅となりました。方向音痴で人見知りだから独り旅が不安だというみおさんですが、全然そんな感じはしなくてしっかり者だと感じます。一緒に立ち寄った中古レコード屋でジャズのレコードをジャケ買いしてるのが印象的でした。本当に音楽が好きなのだなあ。

会場のJOY TRIP CAFEに到着、cafe Teco時代からもう10年近く慣れ親しんだ場所に「ただいまー」と戻ってくる感覚。地元で活動する後輩Local Busのけいじくんとのみさんがいろいろ手伝ってくれて、毎度本当にありがたい。この日はみおさんも物販売り子として活躍してくれました。福岡と東京では日の入りの時間が1時間くらい違うので(福岡のほうが遅くまで明るい)窓の外がかなり明るいうちにライブがスタートしました。

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2013年のリリースから5周年を迎える『新しい青の時代』冒頭の2曲、そして福岡がとても暑かったので夏を先取りした「何もない人」「虹とスニーカー」を急遽セットリストに入れた。去年バリに行って書いた新曲2曲も福岡で初披露。地元でのライブっていうのはやっぱり他の街とは少し違ってて、言葉使いも国言葉に変わってくるし、普段ならネガティブに響くのかもしれないけど、いい意味で「まったり」する。厨房からステージを眺めているお店のスタッフさんたちの顔も、いい。JOY TRIP CAFEはステージを中心にした横長のレイアウトなので左から右にぐるっとお客さんがいて(近くて)その笑顔も演奏の力になるのです。この日のライブはおしゃべりも含めてとても楽しくて、終わるのが惜しくて、アンコールでもだらだらと5曲も演奏してしまいましたが、きっとあの場所にいた人たちはみんな楽しんでくれたと感じています。終演後もたくさんの握手とサイン。年内にもう一度福岡に来たいなと思いました。

毎度遊びにきてくれる小学校からの同級生たち。僕も含めて44歳のおじさん5人とみおさんとで打ち上げ。音楽家、会社員、空港職員、町役場公務員、そして教頭先生(!)と多岐にわたる僕らは “44歳ヴァリエーション図鑑” のようだったのではないでしょうか。くだらないおしゃべりにみおさんはずっとカラカラと笑っていて楽しそうでした。JOY TRIP CAFEの皆さん、手伝ってくれたけいじくんとノミさん、遠くから近くからご来場いただいた皆さんありがとうございました。

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2018年04月24日

“鎌倉よりみちLIVE” OZmagazine × トラベラーズファクトリー × 山田稔明(2018年4月22日 @ 鎌倉 moln)【ライブ後記】

日曜日に鎌倉に行くのはなかなか大変だけど(渋滞とか混雑とか)それに見合ったご褒美のような景色やご馳走や、他では得難い喜びを日常に持ち帰ることができるから好き。横浜横須賀道路から逗葉新道へ、逗子のほうから海を見ながら鎌倉へ。この日はモルンからお誘いいただいたオズマガジンとトラベラーズファクトリーとのコラボレーション企画でした。モルンに到着したときからすでに和やかな雰囲気で妙な緊張感のかけらもなくて、良い予感がしました。久しぶりにカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュに行ってパフェ、堀内さんとも談笑できた。昔は遠かったのに、今鎌倉に行くと、宿り木のような、立ち寄りって挨拶を交わせるお店があるのが嬉しい。

イベントは、まずオズマガジン古川さんとトラベラーズファクトリー飯島さんと僕でトーク。いい年したおじさん3人で決め事もなく始まったおしゃべりでしたが、よく噛み合って、有益な言葉がいくつもあったと思います。オズマガジンとトラベラーズファクトリーのコラボで完成した「よりみちノート」はわくわくする余白がたくさんある、“育てていく手帳”だと思いました。「さんぽ」「よりみち」「とおまわり」ってやっぱり必要なのでしょうね、われわれの心と身体には。それと、「宝笑」と書いて「ぽえむ」と読ませる名前をここ最近ずっと推していたのを、この日みんなに伝えられてすっきりしました。

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ライブは「どこへ向かうかを知らないなら」でスタート、「手帳に挟んでずっと隠してた」と歌われる手帳はトラベラーズノートのこと。そのまま「一角獣と新しいホライズン」と続けました。トラベラーズファクトリーは最近深い青のカバーのついたノートを新ラインナップに加えて「新しい青のノート」と銘打っているのですが、トラベラーズファクトリーとの付き合いが『新しい青の時代』を出した2013年から始まったと思うと感慨深いものがあります。5年も経った。現在録音中のGTH『SONG LIMBO』のなかからの「虹とスニーカー」は夏の訪れをうきうきと歌った歌。何回りかしてとても素直に歌うことができるようになった。そして4月なのに25度を越えていこうとするようなこの日にフィッシュマンズの「Weather Report」を歌いました。

鎌倉でのライブなので特別なことを、と思ってサザンオールスターズのカバーを2曲。「鎌倉物語」は中学生のころに湘南への幻想をかきたてた、『kamakura』という名盤のなかで一番好きな歌。もう一曲、初めてカバーした「希望の轍」は1990年映画『稲村ジェーン』の挿入歌として発表された曲、高校2年生だった。僕の書く歌詞において頻出単語の部類に入る「轍」という言葉を最初に知ったのはこの曲がきっかけでした。実際の歌詞中には「轍」は出てこないから余計に印象的だったのです。国民的メロディだな、と歌いながら、キーを高く設定したぶん気分がすっとする感覚がありました。

日曜日に歌われる「glenville」は響きが良い。これも寄り道する歌でした。トラベラーズノートについて歌った「notebook song」は久しぶりでしたが、これは近いうちにバンドで勢いよく録音したいなと思っています。「my favorite things」も「small good things」も歌なかに散りばめた言葉が鎌倉の街と呼応して、電車と踏切の音の向こうに「遠すぎて聞こえないはずの潮騒」が聞こえた気がした。アンコールには「セラヴィとレリビー」、そしてオズマガジン編集部チームのリクエストに応えて「calendar song」を。全然肌触りの違う2曲なのに、どちらも春夏秋冬、と季節を想うのだなと僕は歌いながらハッと思ったのでした。とても楽しい一日でした。今日は掛け値なしに良いライブだった、と自分でも思いました。こういうことが年に何回かあるのです。

オズマガジンの皆さん、トラベラーズファクトリーの皆さん、モルンの綾ちゃんと五十嵐くんにも感謝。たくさんのご来場ありがとうございました。


  
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自由が丘 猫さんぽ展 vol.2 LIVE(2018年4月21日 @ 自由が丘 ギャラリー自由が丘)【ライブ後記】

先週末のことです。ギャラリー自由が丘からお誘いがあって今年も猫のグループ展示にあわせてライブをさせていただきました。「猫さんぽ展』、小さな雑貨から大きな絵まで猫へのそれぞれの愛が充満した空間でした。ライブは「猫のいる暮らし」からスタート、これといって何の予定もない晴れた土曜日も猫がいるだけで楽しい。この日は25度を軽く越える陽気だったので季節を進ませて「夏の日の幻」をタンスから下ろす感覚で。スピッツの「猫になりたい」は最近自分に合うキーを見つけて歌うのがもっと楽しくなりました。

はしもとみお展に続いて「最後の晩餐」という古い未発表曲を。これはいわゆる別れ歌ですが、猫はひりひりしたやりとりの間も好き勝手に過ごして伸びをしてニャアと鳴く。だいたいいつだってそういうもので、僕らが深刻に眉間にしわを寄せているときに猫はいろんな感情をほだしてくれる生き物なのですね。「日向の猫」を演奏する前に僕が先代猫ポチについての話をしたせいかわからないけど、涙を流す人が多くて、もらい泣きしそうになってちょっとヤバかった、この日の「日向の猫」は。またいろいろ思い出した。

むぎ(猫) カバー「天国かもしれない」は、なんとなくずっと言いたかった複雑な感情が端的に綴られた名曲だなあと思う。答え合わせのような。誰か一方からの目線というよりも、とても普遍的な気持ち。「セラヴィとレリビー」はライブ後に「あの曲はどのCDに入ってるんですか?」と最も多く尋ねられる曲になってきました。アンコールには「きみは三毛の子」でわが愛猫を思い、「猫町オーケストラ」で世界中の猫がみんな幸せであるように、と願いました。初めましての作家さんがたくさん出品されている展示でしたが、ほとんど誰にも会えなかったのは残念でした。またいつかどこかで。ご来場ありがとうございました。

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2018年04月10日

はしもとみお作品展 LIVE「猫と音楽」(2018年4月7日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】




恒例行事となった巣巣でのはしもとみお展でのライブ、最初はポチを亡くした直後の「ひなたのねこ」展でした。みおさんが作った木彫りのポチをサプライズでいただいて落涙したのはもう大昔のように感じますがたったの4年前。展示とライブのコラボレーションは今年で3回目となりました(去年は近藤さんのライブに僕がゲスト参加)。今年は近藤さんと僕の対バン形式となりました。「ブレーメンの音楽隊」と名付けられた展示ではため息がでるような世界が展開され、ワークショップで削られた楠が爽やかな香りを漂わせていました。みおさんに会うのは去年の夏の福岡以来。メールでのいろんなやりとりが続いていたので久しぶりな感じはしませんでした。

満員ぎゅうぎゅうの会場、近藤さんのステージの始まり。この日の演奏はリラックスして楽しい雰囲気、笑いの絶えないステージ。去年の春頃は…、と思い出します。みおさんと初代 月くんのために書かれた曲がとても良かったな。近藤さんからは新しいCDと『ねこぱんち』についての嬉しいお知らせがありました。みおさんと僕でステージへ向かい、トークを。みおさんは自分では人見知りだと言うのだけど、僕らから見るとそんな素振りは微塵も感じない。楽しいトークで客席も笑顔がたくさん咲いていました。

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ポチ実の歌「きみは三毛の子」から僕の演奏はスタート。猫と暮らす誰もが猫は宝物、柔らかなダイヤモンドだと思っていることでしょう。2曲目に歌った「最後の晩餐」という曲は2001年から2002年頃GOMES THE HITMANで頻繁に演奏した曲でした。晩餐なのに「日向で猫が鳴く」という歌詞が出てくる、別れについての歌。久しぶりに歌ってみて変な歌だなあと感じましたが面白かった。またバンドで試してみようかな。この日青木慶則くん(かつてのHARCO)が遊びにきていたので「春のセオリー」で春を見送る。ブレーメンの音楽隊は猫だけでなく様々な動物が彫られているので、「風邪をひいた鼻声のカナリア」から始まる動物シリーズ。「一角獣と新しいホライズン」では展示が始まった福田利之さんとの5年前のやりとりを内緒話。ウサギと魚が登場する「月あかりのナイトスイミング」はみおさんの愛犬黒柴 月くん非公式テーマソング。「小さな巣をつくるように暮らすこと」も「日向の猫」も会場全体のラララのコーラスがとてもきれいでした。

近藤さんを迎えてのセッションは新曲「セラヴィとレリビー」、先日の高野さんのときともまた違う、演者によって表情が変わるのがとても面白い。猫町フェスの宣伝をしたあとでむぎ(猫) カバー「天国かもしれない」。近藤さんが「2番を歌いたい」というので僕はコーラスに。みんなむぎ(猫) が好き。「第2の人生」でみんなの肩が揺れて、「toi toi toi」でみんなに、世界中の猫にいいことがあるように願掛け。あっという間の2時間半でした。

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終演後、近藤さんのマンドリンを手に取って、次から次にその日の演奏曲のメロディ奏でだすみおさんは本当に魔法使いのようでした。バイオリンをやっていたというみおさんは絶対音感の持ち主。天は二物を与えるのでしょうか。楽しみにしていたイベントが終了。みおさんとは5月1日に熊本でまた一緒に。近藤さんとは5月と6月と8月にまた共演。新しい季節に向けてまたそれぞれ進んでいきましょう。


  
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2018年03月27日

NAOT TOKYO4周年記念LIVE <高野寛×山田稔明×高橋久美子>(2018年3月25日 @ 蔵前 NAOT TOKYO)【ライブ後記】

毎年の恒例行事となった蔵前にあるイスラエル製靴のお店NAOT TOKYOでのアニバーサリー。2014年の第一回から数えて5回目、4周年記念のライブが盛況のうちに終了しました。これまではいつももう少し早い時期に開催されていたのが3月後半になって、さらに桜が早く咲いたのでなんだかこれまでと少し違う風景のなかでの新鮮な感覚があった。花見が影響した靖国通りの渋滞がすごくて、それでも連なる並木や千鳥ヶ淵の桜を愛でる人たちを眺めて蔵前に向かうのはとても「春」という感じで心がうきうきして。

蔵前の街も一年経って少しお店が変わったりしていつも簡単に停められる駐車場が満車だったり、1年でいろんなことが少しずつ変わっていくのですね。それでも高野さん、久美子ちゃんと僕、NAOTスタッフと顔をあわせるとなんだかリラックスして焦らず急がず、親戚集まりみたいなゆるやかな気持ちになるから不思議。継続って素晴らしいな、と思う。4年前はどうだったっけ、という話。高野さんは25周年だったのが今は30周年になり、うちではポチが元気だった庭でポチ実が駆け回り、一昨年から加わった久美子ちゃんも時間の分だけ世界中のいろんなところへ行った。



リハーサルでは初めて演奏する歌を練習。高野さんにライブ直前にリクエストした「僕たちの花火」という僕と久美子ちゃんで2年がかりで作った歌、蔵前NAOTの窓から見上げた花火が書かせた曲。3人での演奏はうまく行きそうな予感。結局1回しか練習しなかったんじゃないかな。

満員御礼で開演、NAOT宮川さんの挨拶から高橋久美子オン・ステージ。その言葉と語り口で空気を変えてしまうからすごい。呼び込まれて、ここ最近よく一緒に奏でる「春」という詩を。彼女はドラマーなのでビートとともに朗読するとアクセントの付け方がとても面白くて、ラップのような歌のような独特な節回しが楽しい。高野さんとの即興セッションは今年も素晴らしかった。思えば高野さんと久美子ちゃんのセッションを新代田Feverで目撃した夜に僕は初めて高野さんに挨拶したのだった。それが5年前の話。

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あたたかくて桜が咲き誇るような日だったので春の歌を歌おうと思って、「tsubomi」や「春のスケッチ」は僕の中では冬の最後の歌という感じがするから外した。自分がこれまで書いてきたなかで「桜」という単語が含まれる歌の少なさよ。「day after day」は“桜並木をひとり行く”歌。「スプリングフェア」は大学生のときに書いた古い曲、“桜の木の下でそっとうつむいて/闇を染める影を見つめているの?”と歌うが、これは梶井基次郎の『櫻の樹の下には』のデカダンスから引いたフレーズだったと思う(だから思い詰めた思春期の歌になっている)。「春のセオリー」はHARCOとの共作曲、大好きな歌なので春に僕が歌い継ごうと思う。

高野さんにひとつわがままを聞いてもらって、僕の新曲「セラヴィとレリビー」でのセッションを。まだ誰の音も重なったことのないこの歌を最初に高野さんと手合わせしたかったのだ。譜面には「春夏秋冬」と「Ah Ah」とだけ書き込んだのだけど、ギターとコーラスが入ってきたときにひとつ歌が昇華する感じがして感無量、また一緒に演奏したいと思いました。久美子ちゃんが加わって「僕たちの花火」は途中レリビー的な展開も飛び出したりして、会場の雰囲気はとても和やか。そのまま高野さんのステージに。

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窓の外には隅田川が流れ、スカイツリーの光が揺れる水面を眺めながら歌を聴くと「ああ、去年もこんなふうに感動していた」と思い出す。高野さんはこの1年でリリースされた2つの新しいCDからの選曲も楽しく新鮮。ボブ・ディランの「時代は変わる」日本語カバーにも聴き入ってしまう。高野さんの新作『A-UN』はミュージシャンシップ溢れるとても風通しのよいレコードでした。30周年を迎えてなおもフレッシュなその姿勢に刺激を受けてばかり。

アンコールではまた3人になって、去年も演奏した「わたしのドライバー」。これも高橋久美子の詩をもとに僕が曲を付けた賑やかな曲。詩先で作曲する作業はとても面白い。この日はシンガロングするシーンが多くてお客さんの歌声が響いた夜でした。高野さんの「夢の中で会えるでしょう」で大団円。みんなニコニコしていました。NAOT TOKYO4周年おめでとうございます。各方面に枝葉を広げていくそのアイデアと挑戦にいつも刺激をいただいています。また奈良でも蔵前でも日本中のどこででも。そしてまた来年同じ場所で同じメンバーで集まりましょう。たくさんのご来場ありがとうございました。




  
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2018年03月14日

夜の科学 in 加古川ーsweet 10th anniversary(2018年3月11日 @ 加古川 チャッツワース)【ライブ後記】

チャッツワースの岸本さんと初めてお会いしたのは2007年秋の神戸BACKBEAT、僕は山田稔明
with kickingbirdsというソロ初期のバンド編成で、キセルとの2マンだった。初めて会ったときに「今度安宅くんがうちに歌いにきてくれるんですよ」という岸本さんに「それ、僕も行ってもいいですか?」と直訴して2008年の2月に安宅くんとふたりでライブをしたのがチャッツワースとの始まりでした。だからそれから10年のお祝いに関しては安宅くんにも感謝しないといけない。

10年とは長い道程だ。奇しくもこの日は東日本大震災から7年目の日、そして今年は『新しい青の時代』から5年。来年になるとソロ第一作の『pilgrim』からも10年ということになる。とにかく加古川という、どこにあるかも知らなかった街に年2回くらいのペースで通うようになるとは思わなかった。縁ってすごいなあと思う。いつもお客さんがいっぱいで、それは店主である岸本さんの人徳がなせるわざだ。ライブ前日に加古川入りした僕は池田聡さんのライブを観させていただき、打ち上げまでご一緒させてもらった。チャッツワースがこれだけ音楽イベントをやるようになったのは逆に自分のせいだ、ということも僕にはわかっている。この2日間、岸本さん夫妻はずっと楽しそうでした。

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この日のライブはリクエストをメインにセットリストを組み立てました。オープニングで歌った「歓びの歌」は初めて加古川に来るまでの道程で歌詞を書き上げて初めてこの場所で歌った歌。チャッツワースと密接に結びつく歌になった。「カフェの厨房から」もこのお店がなければ作り得なかった歌。リクエストをいただいた「SING A SONG」はいつもライブ終盤を盛り上げる曲だったけど序盤に演奏することでまた新鮮な響き。「euphoria」のようなレア楽曲に光を当ててくれるのがリクエストのいいところで、久しぶりに歌ってみたこの歌も時間を巻き戻すような感慨がありました。

HARCOとの共作「春のセオリー」へのリクエストがあったので、そこからカバー選曲コーナーへ。スピッツの「猫になりたい」は好きになりなおした曲。この日は去年名古屋で初めてスピッツのライブを観させてくれた恩人の娘さんと旦那さんが来てくれて嬉しかった。小沢健二楽曲のリクエストには最新曲「アルペジオ」を。僕がオザケン大学について語るのに対し、アンケートには「山田学園の生徒です」と書く人が何人もいて面白かったな。「アルペジオ」からメドレーで「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」へ続いて『新しい青の時代』についての話。

10年前に出会って岸本夫妻とは一緒にいろんなところを旅したけど、尾道に一緒に行ったことがきっかけで完成したのが「平凡な毎日の暮らし」だった。そのあとすぐに大きな地震が起きたのだ。7年前のブログを朗読。「2011年3月11日のことを」という文章。そこから「ハミングバード」、これもライブの最後に歌うようになった曲だけど、静かな想いをこめて歌うとまた違う印象がありました。「春のスケッチ」も少し様子の違うスケッチだったと思います。

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古い曲から新しい曲まで10年を振り返るような内容の夜になりました。泣いてる人が何人か見えてもらい泣きしそうになったけど、「punctual punk song」でみんなオイオイ拳をあげてニコニコで、それだけでもこの曲を作ってよかったなあと思った。やっぱり新しい季節の出発点であるチャッツワースは特別な引力のある空間、今までで一番いいライブができたような気がしました。また新しい5年や10年の始まりになりますように。ご来場の皆さん、駆けつけてくれたPAのさなださん。そしてチャッツワース岸本さん、はつ江さんありがとうございました。


  
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2018年03月11日

言葉の海に声を沈めてーポエトリーリーディング(2018年3月10日 @ スタンダードブックストア心斎橋)【ライブ後記】

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昨日のこと。大阪で一番好きな本屋さんスタンダードブックストア心斎橋で2度目となるポエトリーリーディングのイベントでした。初回もそうでしたが今回も「どういう話をして、どんな流れのイベントになるのか」ということは未確定なまま、中川和彦さんと打ち合わせもそこそこに本番が始まったわけですが、お客さん参加型という特性が活きて、ミラクルな瞬間がいくつもあって、考えさせられることも多く、とにかく楽しくあっという間に2時間が過ぎていきました。

僕はまず会の始まりに「言葉の海に声を沈めて」の歌詞を朗読、そして中盤に「きれいな言葉で」という未発表曲の歌詞を読みました。参加者の方は村上春樹のエッセイを読んだり、大阪の地形についての文章を読んだり。糸井重里さんの言葉を読む人もいれば、自作の詩を披露する人もいて、とにかくみんな素晴らしかった。十歳のイッコウくんという男の子が読んだ自作の詩がとてもよくて、末恐ろしいなと思いました。闘病中のベッドで書いた言葉を聞くのも貴重な体験でした。佐野元春の歌詞も、即興で描く言葉のスケッチも、声にすることで浮かび上がるものがあるのですね。静かな熱気というか、なにか得体の知れない興奮とか心の動きがありました。

中川さんとは会話が噛み合って勝手にグルーヴしていくのですごく楽しい。東京でもこういうイベントをやりたいなあと思いました。最後にまだ明文化されていない新曲「セラヴィとレリビー」で締めくくり。気になったフレーズを胸に刻んで持って帰ってもらえてたらな。また夏頃に3回目を。


  
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2018年03月05日

HMVキチレコvol.1 インストアライブ(2018年3月4日 @ HMV record shop 吉祥寺コピス)【ライブ後記】

HMVキチレコ、昨日が最終日でした。在庫確認と言い訳しながら足繁くHMV record shopに通い、そのたびにパタパタとレコードを物色して本当に楽しい2週間でした。大人になったら宝探しみたいなレコード掘りはしないと思っていたけど、全然そんなことはなくていつも今でも下ばかり向いて音楽に夢中なのです。インストアライブ、山田稔明ソロセットは「hanalee」でスタート。「音楽で耳を塞いで/読みかけの活字を追う」と始まるこの歌を聴いてHARCOは「山田くんはパラレルにいろんなことができてすごいね」と言いました。5月にコピスのウッドデッキで福田利之展に関連してライブが決定したので福田さんにジャケットを描いてもらった『新しい青の時代』から冒頭2曲を。昨日は春みたいな陽気でしたが「一角獣と新しいホライズン」を久しぶりに歌って夏が待ち遠しくなりました。『CATS』というCDR作品が売り切れてしまってご購入できなかった方がいらっしゃるかもしれなくてごめんなさい。愛猫ポチに捧げた『the loved one』のなかから、これも久しぶりに「small good things」。一番新しい「セラヴィとレリビー」と21年前初めて出したレコードのなかから「tsubomi」で冬の終わりを宣言。

近藤研二さんを呼び込んでデュオ、レコード屋さんでのライブだから、とマニアックにThe Kinks1968年の(50年前!)『Village Green Preservation Society』に入っている「Phenomenal Cat」にトライ。サイケデリックでおもしろ可愛い、ポチの旅立ちとともに知った曲。猫とレコード、そしてお気に入りのものたちへの賛歌「my favorite things」、この日は中古レコードのことも踏まえて歌った「第2の人生」では客席の子どもがハッ!とする瞬間も目撃できた。「toi toi toi」では近藤さんがマンドリンという新鮮なアンサンブルで楽しかったです。

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近藤さんのソロセットでは遠藤賢司さんの「カレーライス」カバーが素晴らしかった。近藤さんの声に合っていて猫も出てきて完璧なマッチング。ぜひレパートリーに加えてほしいと帰宅後にお願いしました。新作『MOINGO』からの曲も良かったな。今年は8月まで近藤さんとステージをともにすることが多いのでサムシングニューな楽曲を用意できたらいいなあと思っています。トリを飾るのはキチレコ隊長のきはらようすけさんたちのBENSONS。本当に楽しそうに演奏するバンド、いつまで経ってもこんなふうに音楽を楽しくやれたらいいなあと観るたび思う。BENSONSが「punctual punk song」をカバーしたいということで、僕がボーカルをやることになって、こういうことは普段やらないからやっぱり恥ずかしくてはじけきれなくて困ったけど、楽しかった。足元に転がっていたきはらさんのサングラスで照れ隠し、サングラスしてライブしたのは人生で初めてか?(直射日光の敦賀湾岸でスタッフのグラサンを借りてのライブ以来2度目かもしれない)。タカテツさんが覗きにきてて、このシーン一部始終を目撃されてニヤッとされて気恥ずかしかったが、反対にその夜のライブのセッションでのタカテツさんの所在なさげで居心地悪そうな異物感を僕がを冷やかすことになった。ここはライブハウスか?というような盛り上がりでBENSONSのステージも終了、HMVキチレコは大団円を迎えました。上條淳士先生にも会えてサインがいただけて嬉しかったな。

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会期中CDやグッズを買ってくださった人、ライブに何度もお越しいただいた方、時間や用事をやりくりして吉祥寺まで駆けつけてくれた皆さん本当にありがとうございました。カセットテープ『INOKASHIRA』やチミスミスTOTEは最終日を待たずに売り切れてしまい、Tシャツもサイズがなくなったり、余裕を持っていたはずの『CATS』も売り切れてしまいご迷惑をおかけしました。やっぱりグッズを作るのは楽しい。20年前、初めて作ったGOMES THE HITMANのグッズは「Tシャツくん」で一枚一枚自分で刷ったTシャツだった。カラフルな色でライターを作ったこともあります(自分が煙草を吸っていたから)。販促アイテムとしてバンドロゴの入ったブックカバーや歯磨きセット、2001年に作ったトートバッグはそれでバンド経済危機を乗り越えたので思い出深いです。

グッズというのは結局ものつくりが好きだから自己満足で作っているのですよね。あるいは自分が楽しみにしていたライブを観にいって物販が充実してるとわくわくして嬉しい、という原体験に起因するものかもしれません。自分が欲しくて作ったものを皆さんが同じように欲しい!と思ってもらえることこそ幸せです。中学生のときに買ったストリートスライダーズのペイズリー柄のタオルとか東京まで持ってきて20年くらい使ってたもんな。これからも何かしら新しいものを作ると思いますので楽しみにしていてください。売り切れてしまったもの、評判のよかったものは増産して東京以外の街へも持っていくつもりです。落ち着いたら通販も。

HMVキチレコは「vol.1」とタイトルについているので次回があるのでしょうか。また5月の大型連休にはリベストギャラリー創でキチレコがありますのでお楽しみに。お世話になったむさしのFM、そして忙しいなか嫌な顔ひとつせずに対応してくださったHMV record shop吉祥寺のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。またすぐお店に顔を出すと思います。

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2018年02月28日

日帰り長岡旅|サトミツ&ザ・トイレッツ ライブ

課外活動バンドのサトミツ&ザ・トイレッツで新潟県長岡にあるLIXILショールームでの演奏という、このバンドでしかまずありえない、スペシャルでクローズドなイベントのための遠征。毎年秋に訪ねる燕市の手前で新幹線を降り、メンバー全員が初めて降り立った長岡市。まだ雪がたくさん残っていました。とてもいい街だと思ったのはとてもいい人たちに迎えられたからだろう。お客さんは地元のトイレ関連や水まわり関連のお仕事の方々。こういうイベントに出るのは昨年から3度目(新宿のLIXIL本社、日本トイレ協会のシンポジウムに続いて)だけど、そのたびにトイレのことを真剣に考えている人たちの熱意に感動させられる。そんなときに僕の頭に流れてくるのはボブ・ディランの「Buckets of Rain(雨のバケツ)」という曲で、そのなかでディランは「やるべきことをやるだけさ/そうしたら、うまくいくんだよ」と歌う。日帰りの慌ただしい一日だったけど、心尽くしの歓迎と接待を受けて僕らは長岡が好きになった。次は花火を見にいきたい。

東京に戻るとぽつりぽつりと雨が落ちてきた。これから春の嵐が来て、バケツをひっくり返したような雨が降るのだろう。


2018年2月28日(水)@ 新潟 長岡LIXILショールーム
サトミツ&ザ・トイレッツ ライブ


1.日本のトイレからこんにちは
2.PULP!
3.KUSOしてみて
4.トイレと革靴
5.あしたトイレに行こう

EN
6.僕の小さな悩み事


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2018年02月23日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽25(2018年2月21日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

先週に続いて今年2度目の下北沢lete公演。先週が全員男性客だったのに対して今回は全員女性というコントラストの面白い2週間。基本的には前週の、男性客からのリクエストを反映したセットリストを踏襲して、細部を少し入れ替えての弾き語り「夜の科学」となりました。やっぱり同じセットリストを複数回やるというのは演奏者的観点から言うとすごく良い。初期衝動の先週、演奏にたっぷり余裕のある今週という感じだったと思います。満員御礼、『ripple』のオープニング「東京午前三時」「ドライブ」からスタート。「手と手」の代わりに「星に輪ゴムを」を。

先週は『omni』パートだったのを、シングル収録曲「明日は今日と同じ未来」「GOLDEN 8」に。2000年代前半の歌は他者との繋がりを希求して別れを見つめる歌が多いのだな、と個人的に解釈している。「三日月のフープ」から始まるリクエストパート。「fielder's choice」という未発表曲がとても評判がよかった。「いつまで経っても子どもだと思ってたって/うちの猫も歳をとるさ」というフレーズがあるが、これはポチのことを歌っている。それが15年経ってそのままポチ実に入れ替わってとてもリアルな心情で歌うことができるから、GOMES THE HITMANでもまた試してみようかなと思った。

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b-flowerのカバーから小沢健二カバーの流れも先週と同じだけど、前日に映画『リバーズ・エッジ』を観たこともあって最新曲「アルペジオ」に挑戦。復帰後の曲のなかで一番シンプルなコード進行のこの歌を家で練習していたら途中から「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」に繋がっていったから、ライブでもそう締めくくった。まめぐカバーもこないだよりしっくりきたかな。歌うのが楽しい曲。パンクシングルから「interstate highway star」、そして「punctual punk song」もなんとかアコギで完奏。やり方が分かってきたけどやっぱりエレキギターでバンドでやりたい。

ライブ後半に並べてある曲たちはここ最近共通しているけれど、毎回同じ演奏かというとそうでもなくて、今この時期の自分にとってとても大切な歌たちを毎回違うように歌っている。テンポとか弦をかき鳴らす強さとかをその日の気分で変えられるのが弾き語りのいいところで、特にこの日の「光の葡萄」はひんやりと冷たい手のなかに温かい缶コーヒーを握っているような感覚があって、それは多分前日に観た『リバーズ・エッジ』の川べりの橋を歩くシーンの影響だったと思う。

次の下北沢lete公演は少し先、5月。新しい季節の歌を歌います。

この日、2012年に作った『CATS』というCDR作品を何の気なしに物販に並べたのですが(キチレコのオマージュ作品を作るときの参考に納戸からデッドストックを掘り出したのです)聴いたことのない人が多かったみたいであっという間に売り切れて買えなかった人もいたそうで、もう少しだけあるので今週末のHMVキチレコでご購入できるように今日納品してきますのでそちらでお求めいただけたらと思います。

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2018年02月21日

ちよだ猫まつり2018(2018年2月17日 @ 千代田区役所)【ライブ後記】

先週末土曜日は千代田区役所での「ちよだ猫まつり」でした。僕と近藤研二さんは第一回目からずっと歌を歌わせていただいてきましたが、3年目となる今年はそこに「むぎ(猫)」という天国帰りの猫を迎えるということで僕らも、そして全国から集まったお客さんも心から楽しみにしていたのです。インフルエンザという如何ともしがたい事情のため沖縄からむぎちゃんが来られなくなったので、僕と近藤さんは予定していた倍の時間のステージを任されることに。みんなの落胆を払拭するような音楽を奏でなければならないのです。

お昼過ぎから会場にいましたが、今年もとにかくお客さんの数が多かった。これまでで一番じゃなかったかな。マーケットスペースを一周歩いてみましたが、様々な猫雑貨は目にも楽しくお祭りがどんどん育っている感じがしました。夕方16時からまず僕のソロのステージ。ポチ実のテーマソング「きみは三毛の子」からスタート、猫関連のイベントでは「猫のいる暮らし」という曲を歌うことが多いのですが、この日は1999年の『weekend』から「猫のいた暮らし」を。子供の頃一緒に暮らした猫を思って20代前半に作った歌。スピッツカバー「猫になりたい」、「光の葡萄」を歌った頃から夕暮れの色が空にさしてきた。「セラヴィとレリビー」に出てくる“猫”と“レコード”は僕の音楽のなかで頻繁に韻を踏む言葉。

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近藤さんの独奏にバトンを渡し、ステージを取り囲むお客さんの姿を最後尾から眺める。みんな真剣に音楽に聴き入っていました。今回、ちよだニャンとなる会や猫まつり運営スタッフのみなさんが第一回目から続く僕と近藤さんのステージを「ちよだ猫まつりになくてはならないもの」と考えていただいていることがひしひしと伝わってきて、とても嬉しく思いました。音響でお世話になるスタッフ陣も3年目なので連帯感のようなものが生まれているし、続けることっていうのは本当にそれだけで意味をなすのだなあと感動する。そんなことを感じながら近藤さんの演奏を聞いていたら、呼び込まれて再びステージへ。

沖縄のむぎちゃんから会場の皆さんへのメッセージを受け取っていたのでそれを読み上げましたが、いくつか仕掛けられたオモシロがちゃんと笑いをとって、とても和やかな雰囲気に。近藤さんボーカルでむぎの「アコギなショーバイ」、選曲したのは近藤さんで、とても近藤さんに似合う曲だなと思いました。むぎちゃんも「なんと通好みな選曲!」と驚いていました。続いてむぎカバー「どんなふうに」も大好きな曲。猫の視点になって「こんな不確かな日々を思うとき/嫌なことから忘れていけたなら」という歌詞を書いたときに「猫がそんなことを考えるかね?」と言われたことがあったけど、猫が哲学家だということは猫と暮らしている人ならみんな知っている。「月の光る夜には影が/闇の中にも落ちる/影の中の影が僕らさ」くらいのことをいつも考えているのが猫という生き物だ。「天国かもしれない」は何度聴いてもそのたびに泣いてしまう歌だが、気を張ったのでちゃんと歌えた。皆さんが喜んでくれて、むぎちゃんも感涙したそうで、僕らも嬉しかったです。

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第二部は「太陽と満月」「猫町オーケストラ」とテンポよく。「日向の猫」「小さな巣をつくるように暮らすこと」では会場の皆さんのコーラスが力強く響きました。言葉にならない「ラララ」という歌声はときに様々な意味を宿すのですね。大好きなものに囲まれて暮らす日々を謳歌する「my favorite things」はこの日々がずっと続きますようにという祈りの歌。「第2の人生」、そして「toi toi toi」という再生と幸運を願って祈るメロディで2018年の僕らのちよだ猫まつりは大団円となりました。長い時間をかけて(昨年の相当早い段階から)打ち合わせをして準備をして当日を迎えたちよだ猫まつり、予期せぬ出来事もありましたが、とにかく一日ずっと猫のことを考えるような、愛すべき日になったと思います。

お世話になったスタッフの皆さん、音響スタッフチーム、手伝ってくれたみんな、沖縄から魂を飛ばしてくれたむぎちゃん、遠くから近くからたくさん集まっていただいた皆さん、偶然通りかかって足を止めていただいた皆さん、あの場所にいた全員、そしてその縁を繋いでくれたり、いろんな場所に僕らを導いてくれる猫という小さな美しい生き物たちに心から感謝を。世界中の猫がみんな幸せでありますように。また来年も、その次も。

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2018年02月19日

HMVキチレコ vol.1 インストアライブ(2018年2月18日 @ HMV record shop コピス吉祥寺)【ライブ後記】



先週末の3日間、ちよだ猫まつりのことはまた改めて書きます。日曜日のHMVキチレコの話。11時からコピス吉祥寺に入って、ぎりぎり間に合った商品を並べたり、値札バーコードを貼ったり、とにかくいろいろ大変。イラストレーター、漫画家の先生たちも揃ってみんなで作業。ステージ設営も始まって、レコード棚を移動させてスペースを作る。学園祭みたいな感覚なんだけど、最近この“学園祭みたい”なやつが多い。楽しいけど、やっぱり大変。日曜日の吉祥寺は本当に賑やかだ。僕はあんまり週末の吉祥寺へは出かけないから(ライブがあることが多いので)久しぶりの洗礼を受けました。

15時からのインストアライブ、僕はトップバッター。イラストレーターのきはらようすけさんと青木俊直さんの司会に導かれてステージへ。キチレコきっかけで書いた「my favorite badge」は“三寒四温”という言葉が出てくる春の歌。吉祥寺の悲喜こもごもを歌った「吉祥寺ラプソディ」。そして今回のイベントのために作った“PUNK”な曲を。「punctual punk song」はすごくかっこいい録音ができたんだけど、一人でアコギでやるのはなかなか難しい。バンドでいつかやりたいな。「my favorite things」には音楽と猫とコーヒーと、自分が好きなものがたくさん出てくる。自分にとって至福の場所であるレコード屋さんでこの歌を歌う幸せよ。最後は新曲「セラヴィとレリビー」。冒頭に「何度も磨いても針が飛ぶレコード」が出てきますが、時間をかけて手をかけたらいつかはきちんと針が溝をなぞって歌が聞こえてくるはず。それが人生であり、なすがままに任せるのがいい。

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谷澤智文くんのスペーシーなライブを挟んで「HMIスペシャルバンド」にも参加。まっちーさんとは初めての手合わせでした。サトミツ&ザ・トイレッツの「ぷりぷり行進曲」と「KUSOしてみて」を歌わせてもらいました。終演後はたくさんの方がサイン会に並んでくださって、声をかけてくれて嬉しかったです。いつもよれよれの格好で眼鏡でふらふらとたどり着き、ぼんやり、しかし黙々とレコードを掘っている僕が、同じ場所で音楽家としてサインと握手をしているのが変な感じでした。HMVキチレコは2週間続きます。僕は最終日の3月4日にもライブを。その日はむさしのFMでイベント会場からの中継があるそうなので全国でライブが聴けるはずです。また週末の吉祥寺にお越しください。

遠くから近くから、たくさんのご来場ありがとうございました。


  
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夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 24(2018年2月16日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】



先週末のライブを振り返ります。バレンタインデイの喧騒のあと、2月16日は下北沢leteでの男性限定の弾き語り「夜の科学」でした。金曜日の夜でしたが、仕事帰りで遅れて来場する人が多かったのは、男性だからなのか、そういうことじゃないのか、とにかくいつもとは違う雰囲気の下北沢leteでの1年ぶりの“おとこ祭り”でした。この日しゃべるMCなどは門外不出、外にもらさぬようにという約束からライブはスタートしました。GOMES THE HITMANのVAP時代の音源が音楽定額制サイトで配信が始まったこともあり、『ripple』のオープニングから3曲を続けて。『omni』からも小気味いい2曲を。

「山田稔明にこんな四つ打ちの曲があるのかと意表を突かれ、初めて聴いたのが夜中で、曲調とシチュエーションがあまりにもシンクロして感動したから」というメッセージを受けて「三日月のフープ」。そして音源化されていない「fielder's choice」というレア曲にリクエストが来ました。同名タイトルのイベントもやったことがあって、その時はヒックスヴィルを迎えて楽しかったな。「晴れ男と雨女」は2004年のシングル「夜明けまで」インストア特典CDRに収録のレア曲。

リクエスト「何もない人」は英語タイトルがついていて(『weekend』『cobblestone』楽曲にはすべて英語タイトルがあるのです)「the lilac afternoon」というので、そのタイトルから繋がってb-flower「リラの咲く日々」を。「20年以上前、京都のラジオで毎週八野さんの番組を聴きながら受験勉強をしていたので、山田さんと八野さんが繋がっているのが不思議な気分です」というメッセージとともにb-flowerカバーのリクエストがあったのです。90年代前半の話から小沢健二カバー、選曲は「フクロウの声が聞こえる」。僕の小沢健二に対する様々な想いをウンウンと頷きながら聞いている客席の顔が印象的でした。カバー楽曲の流れから中島愛さんの「最高の瞬間」、リリースされたばかりのアルバムに収録された歌詞を担当した曲。お客さんのなかに偶然か必然か中島愛ファンの男性がいて、終演後には話しかけてくれてびっくりしたけどとても嬉しかった。

完成したばかりのパンクシングル「Punctual/Punk」からの曲も初披露。歌うのにまだ照れがある。乗り越えなければ。「めんどくさい」のパンク曲と対象的な歌「my favorite things」と続きます。「小さな巣」「光の葡萄」、そして「セラヴィとレリビー」を歌いながら、どれも男くさい曲だなあと改めて感じました。アンコールでは何を歌うか決めていなかったのだけど、一番古いレコードのなかから2曲「tsubomi」と「僕はネオアコで人生を語る」を。人生はカレンダーのように続くのです。ほら始まるよ。男同士の背中をそっと押せるような歌が歌えたでしょうか。終演後時間をかけてみんながアンケートを文字で埋めているのが新鮮な風景でした。またやりましょうね。

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2018年02月04日

サトミツ&ザ・トイレッツ『ホワイト・アルバム』発売記念ライブ(2018年2月3日 @ アリオ西新井 1Fイベント広場)【SETLIST】【ライブ後記】

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2018年2月3日 @ アリオ西新井 1Fイベント広場
サトミツ&ザ・トイレッツ
『ホワイト・アルバム』発売記念ミニライブ&サイン会


1.ぷりぷり行進曲
2.日本のトイレからこんにちは
3.僕の小さな悩み事
4.KUSOしてみて
5.あしたトイレに行こう
6.今夜はCLEAN IT


昨日はアリオ西新井でサトミツ&ザ・トイレッツのフリーライブでした。レーベルスタッフに対して「AEONとかららぽーととか、そういう大きなショッピングモールのだれも僕らのことを知らないステージで販促演奏をしたい。このバンドではそういうのをやりたい」というリクエストをしたのは僕らのほうだったと思うのですが、実際買い物客で賑わう週末の広い空間にあるステージに立ってみると「いったい何人お客さんがわれわれを観てくれるのだろうか」と不安になる。1990年代末にデビューした僕はフリーライブといったらだいたいがレコードショップ内でのストアイベントだったので、まだそこには「音楽」というキーワードがありました。それがショッピングモール内での催事となったときに、培ってきたキャリアや自信みたいなものがやっぱりちゃんとぐらっと揺らぐのですね。いい勉強になりました。

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ふたを開けてみれば昨日のフリーライブは設置されていた椅子が全部埋まって、通りすがりに、遠巻きに、興味深そうにたくさんのお客さんが観てくださって、いつものライブハウスでやるよりも多くの人の耳に届いていたのではないかと感じて、これがこういう場所での演奏の醍醐味だなあと思いました。ただ、終演後にたくさんCDが売れたかというとそれはまた別の話で、偶然出会った音楽に3000円近いお金をかけてレコードを手にしてもらうのってやっぱり大変なことだなあと再認識。普段のインディペンデントな活動(資金繰りからなにからを自分でやる活動)と違って、僕らは今回リリースしてくれたレーベルや休日返上して稼働してくれるスタッフ陣に対してはCDセールスでしか恩返しができないので、この由々しき問題に対しては、やりすごさないでみんなで一生懸命考えないといけない。とても楽しいアリオ西新井でのイベントでしたが、そんなことも真剣に考えた。来週は小田原ダイナシティで2回観覧無料のステージが。いろいろ微調整してもっと良くなるように。近くから遠くからまたたくさん集まっていただけたら。


2018年2月11日(日)@ 小田原 ダイナシティ ウェスト1Fキャニオンステージ
サトミツ&ザ・トイレッツ
〜ニューアルバム『ホワイト・アルバム』発売記念 ミニライブ&サイン会〜

1stステージ 13:00 2ndステージ 15:00 /観覧無料
出演:サトミツ&ザ・トイレッツ
*詳細はこちら

ダイナシティウエスト
〒250-0872 神奈川県小田原市中里208



帰り道はもっくんイトケンと別れてひとりでのドライブだったので、荒川を渡る大きな橋の上から高層マンションの灯りが水面に映って揺れているのがとても儚くてきれいで、なんというか、とても都会的な寂しさがあって、“青い時間”みたいなシーンとした静寂を一寸感じたんだけど、すぐにカーステレオからファーザー・ジョン・ミスティの歌が聞こえてきて、それがとても情緒があって感動した。再来日公演を目撃するのが今からとても楽しみ。西新井から中目黒まで1時間半、そこでアアルトコーヒー庄野さんをみんなでサプライズ。お店の12周年をお祝い。またひとつ夏の楽しい計画が増えました。  
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2018年01月28日

“音楽と音楽” 東京編(2018年1月26日 @ 西早稲田 BLAH BLAH BLAH)【ライブ後記】



高橋徹也との共演ライブ、最初はアアルトコーヒー庄野さんが企画した2016年10月のモナレコード「コーヒーと音楽」でした。せっかくだから絶対普段やらないことをやろうということになって、ふたりともステージに出ずっぱりで交互に演奏、カバー、セッションと、なんだかやたらチャレンジングなことを詰め込んだ内容になったのが、多分僕もタカテツさんもくたくたになりながらも楽しくて面白くて病みつきになったのだと思う。その後名古屋、京都、大阪、宮城、福島と回数を重ねて、東京編ということで急遽開催決定となった西早稲田 BLAH BLAH BLAHでの「音楽と音楽」を振り返ります。今回は大阪で合流したおおくぼひでたかくん(a.k.a.おおくぼあおいもなか)のライブペインティングをステージ中央に据えてのスペシャルなものになりました。

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26年前に大学進学のために上京した僕が初めて住んだ街は高田馬場から一駅行った下落合、なので高田馬場と早稲田界隈は自分にとって“初めての東京”、この日の個人的テーマを「TOKYO」としてセットリストを考えました。演奏は僕から、1曲目は「光の葡萄」これは故郷で過ごした時間と東京で暮らした時間が同じになった年にできた曲で、僕が書いた歌のなかで一番東京的な風景描写。続けてGOMES THE HITMANの古い歌「週末の太陽」は仮タイトルが「weekend」、もっと遡ると「WASEDA」という名前で呼ばれていた曲。当時巣鴨(西ヶ原四丁目)にあった母校の東京外国語大学の小さなキャンバスでは夢見た景色が見られなくて、僕は早大生を気取ってよく早稲田へぶらぶらと遊びにいっていたのです。対するタカテツさんは漠然と「幼年期」というテーマで歌を連ねます。

続けて歌った「東京午前三時」は猫に問いかける歌。言葉探しで悶々と眠れないうら寂しい真夜中、薄暗いキッチンにいたポチに「なに?そこでずっと待ってるの?」と話しかけた瞬間にこの歌が浮かび上がったのを忘れない。「ドライブ」も真夜中から明け方にかけての歌で、太平洋を右手に眺めながらある町から東京までのドライブの行程を綴った。「ドライブ」をタカテツさんとセッションするのは何度目かだが、毎回ハッとする新しい発見がある。僕が滑り込んだ、植え込みで猫が鳴くドライブインは「真夜中のドライブイン」と似たような景色や雰囲気だっただろうか。「ハリケーン・ビューティー」はこの日初めて手合わせをした曲。音源で印象的だったので僕もシンセを持ち込んで「なるようになるさ」と曲はスタートしたのだけど、本番の演奏がとてもグルーヴして興奮した。もうこれ以上のことはできないのではないか、というくらい。

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ふたりの共演で恒例となった日本語カバーの応酬。今回僕が選んだのはHEATWAVE「トーキョー・シティ・ヒエラルキー」で、大好きな曲だけど自分で歌ったことはなかった(だから年始から暇さえあればずっと練習した)。2回転調するこの曲はだんだん熱を帯びてゆくのだけど、僕はその言葉を丁寧に歌うことにフォーカスした。いつもこの歌を聴いて思うのは、東京はそんなに無慈悲な街じゃないな、ということ。「山田くんじゃなくてオレが小沢健二カバーしたら意外でいいよね」とタカテツさんが言ったとき、歌うなら「昨日と今日」しかないなと思った。当日もぎりぎりまでやるかどうか彼は悩んでいたけど、やってよかったですね「昨日と今日」。オザケン大学出身の僕はギターでサポート。ばっちりかっこいい演奏になりました。

この時点で背景の絵はかなり育っていた。おおくぼくんは描いたものを塗りつぶして、またその上に新しい絵を足していくスタイルなので、ステージ上の僕らより客席の皆さんのほうがその変遷をきちんと目撃したことになります。この日おおくぼくんが完成させたジンを題材にひとネタ。「コーンポタージュスープ」という文章をモチーフに3人でセッション。おおくぼくんはラップスティールギターを、タカテツさんは朗読、途中からサイケでアシッドな演奏になってきて、無国籍な歌へ昇華。最高に面白かったな。「猫とホテル」も3人のコンビネーション、さらに猫コーナーという括りにして僕の2017年に出会ったなかで一番好きな歌、むぎ(猫) の「天国かもしれない」まで3人での化学反応を楽しみました。おおくぼくんも猫2匹と暮らしているから、否応なしに猫の話題になる。最近タカテツさんが心酔しているパンダのシャンシャンの話をさせてあげられなくて申し訳なかった。

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ここからMCを挟まず「小さな巣をつくるように暮らすこと」「夕暮れ星」「セラヴィとレリビー」と交互に続き、それぞれの曲に対してそれぞれがコーラスを重ねたりして、こういうことが自然とできるようになっていることに、やっぱり驚く。ともに孤高、というよりもひたすら孤独な活動を長いこと続けてきた歌い手なのに、こんな構成のライブをストレスなくやれていることが面白い。「スタイル」「幸せの風が吹くさ」「My Favoutrite Girl」「my favorite things」とアップテンポな曲で本編が締まったので楽しい印象が色濃く残りましたが、かなり硬派なシーンも含む、“攻めた”ライブだったなあと改めて思いました。こういうのはタカテツさんとしかできないことなのかもしれません。

アンコールをいただいて最後に演奏したのはこの新しいお店を仕切ることになったベーシスト鈴木淳さんの大学の先輩であるフィッシュマンズの「エブリデイ・エブリナイト」。急遽開催を引き受けてくださった淳さん、BLAH BLAH BLAHのスタッフ皆さんに感謝とお祝いを。2時間半の「音楽と音楽」にお付き合いいただいた満員のお客さんたちにもお礼を。当初は、ずっと続いてきた二人旅の総まとめになれば、と考えていたけど、また新しい旅に出たくなるような充実した夜になりました。誰も僕らのことを知らないような、最果ての町みたいなとこでやりたい。

2018年がうまくキックスタートできた。今年もよろしくお願いします。

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Posted by monolog at 12:54Comments(1)