2018年05月22日

キチロック2018大打ち上げ祭り(2018年5月20日 @ 南青山 月見ル君想フ)【ライブ後記】



2月に続いて5月も盛り上がったキチレコ展。音楽とかレコードとかものつくりを面白がってやる機会をいただいて刺激になります。その打ち上げのお祭りとなるライブが月見ル君想フで行われました。絵を描く職業の皆さんと音楽家のわれわれ、基本的には同じマインドを持ちつつも異文化コミュニケーションがとても楽しいのです。楽しそうに音楽を鳴らす先生方皆さんのステージを見るといつもハッと気付かされるものがある。この日もそんな日でした。

itokenさんがドラマーとして参加することになったので、僕と近藤研二さんと伊藤健太(じゃない方のイトケン)でバンドをやろうということになった。このメンバーは8月開催の猫町フェスのバンドで、このステージが始動第一弾となりました。しかしリハーサルの時間は取れず当日のサウンドチェック30分だけの確認。ベースのイトケンはサトミツ&ザ・トイレッツで僕の曲に慣れていたし、itokenさんは2001年から一緒に演奏しているし、近藤さんは勝手知ったるものなので、4人の化学反応は予想通り素晴らしいものがありました。

リハから本番までの時間、近藤さんは「猫カフェ行こうかなあ」と、らしいことを言っていたけど猫のイラスト展に行ったみたい。僕はitokenさんとなんとなくワタリウム美術館まで歩いていって眺めて、その後はコーヒー一杯飲みながら最近のいろいろ近況報告。久しぶりにゆっくり話ができた。天気のいい、気持ちのいい日。会場に戻るとたくさんのお客さん、HMV吉祥寺の店長さん副店長さんたちも来てくれて、キチレコの人懐っこさと人気を再確認しました。

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さて猫町フェスバンドのステージはまず、僕の弾き語りからスタート。キチレコ撤収の日に浅田弘幸先生が「山田さん、HMVイベントのとき『天気読み』歌ったんですね…」と声をかけてくださっていたのでオザケンカバーをやろうと思っていたところ、しばし中断したステージ進行の間になんとなく気が変わって「きれいな言葉で」という未発表曲を歌いました。近藤さんに「いい曲だね」と言われて嬉しかったな。近藤さんのソロが終わっていよいよ4人組バンドでの演奏。

「太陽と満月」は気づいたらベースのイトケンがコーラスをしていてニヤリとする。僕は散々イトケンをいじるわけだけども彼のベースには実際僕の背中を後押しする小気味よさがある。バンドで演奏するむぎ(猫) カバー「天国かもしれない」もすごく良い感じだった。「toi toi toi」も未知の領域で、猫町フェスがいっそう楽しみになった。もうすでに猫町フェスが終わることが寂しくなっている。久しぶりのバンド演奏、それが初めての組み合わせだったからすごく楽しかったのです。とにかく朝から長い一日だったので(お昼までレコーディングしてて、前日の2時間弾き語りもじわじわ効いてた…)僕は集中力が切れてしまったとこがあって猛省。メンバーがそれを笑い飛ばしてくれる感じもバンドっぽくてよかった。

最近近藤さんもitokenさんも兄のように感じる。itokenさんが「あんちゃん」で近藤さんが「チイ兄ちゃん」、そうなると僕はいしだ壱成だろうか。吉祥寺までの帰り道でも車中3人で静かに淡々とおしゃべり。「気の置けない」とはこういうことだなあと思った。そして気を使わなくていい伊藤健太はやっぱり「じゃない方のイトケン」、帰り道で僕らは「あいつのベースいいよねえ」と話したのです。このメンバーにむぎ(猫) が加わる猫町フェス2018はきっともっと面白くなる。とても楽しみ。キチレコメンバーの皆さんも本当に優しくて楽しい方ばかりで、この集まりに誘ってもらって本当に幸せ。上條先生とJOY POPS、スライダーズの話ができるなんて中学生の僕は夢にも思わなかったでしょう。また次回もよろしくお願いします。ご来場の皆さま、ありがとうございました。写真は楠 聖子さんに撮っていただいたものです。

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2018年05月21日

“夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 26”(2018年5月19日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】



2ヶ月に1回のペースで続けている下北沢leteでの弾き語りワンマン「夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽」も26回目になった。前回の2月、そして今回5月ということで、様々な作業やレコーディングの真っ只中になることはわかっていたけれど、いったいそのタイミングで自分がどういう内容のステージをやるのか全然想像できなかったから“狭間の季節”という言葉を使った。果たしてライブの日が近づいてきて、この日は誰も聴いたことのない歌や数年俎上に載らなかった“辺土をさまよう曲”を歌おうと思いついた。GOMES THE HITMAN『SONG LIMBO』の再録作業やアーカイブス整理の過程で再会したり思い出した歌たちをセットリストの中心に置いて全21曲、2時間強の内容になりました。

久しぶりに土曜日の夜の下北沢lete、満員御礼。この日も朝から晴れて暑かった。僕は夕方までレコーディングをしてたので、もうすでにたくさんの汗をかいていました。5月なのに夏を感じる夜、GOMES THE HITMANのサマーソングを紐解きます。「スティーブンダフィ的スクラップブック」は定期的に歌いたくなる歌。「僕は悲しいんだ/元気なだけで」というフレーズは何日か前に書いた「悲しくてもお腹は減るし、お腹いっぱいになっても悲しい」っていうことと同じこと。「down the river to the sea」には「universal student」という違う歌詞の前身があり、それは僕が学生時代にアメリカ人に向かって「僕は大学生です」と言おうとして「宇宙の生徒です(あるいは、普遍的な学生です)」と言い間違えたことに由来するんだけど、その歌詞で前半を歌って、後半は実家近くの夏の風景描写を歌ったオリジナルの歌詞で歌った。

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ここから先が怒涛の未発表曲コーナー、まず「君の街まで」という曲は2007年頃書いた曲で、自分のなかでは春からハマっているNHKの朝ドラ『半分、青い』の世界観と共通する(と感じる)曲。一度立花綾香バージョンのデモを録ったことがある。「the loved one」というのは、自分でもまったく忘れていた、『omni demo』と記載されたCDRに入っていた小曲で、2001年頃ポチと暮らし始めて書いた「娘よ」という曲と同時期に書かれた小さな幼い誰かのことを歌ったラブソング。「魔法があれば」と「毎日のポートフォリオ」は数年ぶりに聞き返してみて印象がガラッと変わった。これはバンドで演奏したらすごくよくなるんじゃないかなと思った。2000年代後半、10年前くらいに書いたポップな曲だけど、歌詞が重たく響く。

「かげおくり」は2005年に書いた。すごく良い歌になった。熟成とかそういうのが音楽でもあるものなのか。「逃避行へ」という曲も10年前くらいの曲だけど、人前で歌ったのは初めてかもしれない。「誰かが投げた赤いフリスビー/カモメが飛ぶように消えてった/きれいな石を固く手のひらに閉じ込めて/逃避行へ」という歌詞をてらいもなく今書けるだろうか、と思う。キラキラしている。この「逃避行へ」という曲は土曜日に海へと“逃避行”する曲だったが、数年前に書いた「saturday song」という曲はもっと等身大というか、憧れとかそういうのから解き放たれて、晴れた土曜日にふらっと海へ出かけようぜ、という歌だ。葉山とか伊東とか、鎌倉よりももう少し遠くの海へ、7月になって無事リリースが完遂したら出かけたいなと思う。そしてまた9月には外国へ行きたいな、という思いを込めて「ただの旅人」を歌いました。

クラウドファンディングも継続中の『新しい青の時代』から「月あかりのナイトスイミング」「一角獣と新しいホライズン」。このアナログリイシューに伴うボブ・ディランの話の流れから高野寛さんが日本語訳詞をつけて歌っている「時代は変わる」をカバー。高野さんが原詩を離れて独自の解釈で書いた3番の歌詞は僕もオリジナルの言葉をつけてみた。「何もかもが変わっても/何ひとつ変わらないものもある/命果てても終わりじゃなく/時間とか距離を越えて/僕はなにひとつ忘れはしない/時代は変わってゆく」というのが僕の書いた詩。カバーは続いて小沢健二の「フクロウの声が聞こえる」を。5月の日本武道館を一緒に観た友だちに僕がぼそっと「素晴らしいね…」という言葉をもらしたのはこの曲の直後だった。その日だけ最後の最後にもう一度演奏されたこの曲が僕の一番好きな小沢健二になった(でも家でCDでは聴けないからライブのことを思い出さないといけない)。そして村田和人さんの7月に出る“新作”から「(Nothing's gonna change)Lovely Days」をカバー(半分セルフカバーっていうことになるな)。サマーアンセムになってほしい。本編最後は『MUSIC FOR MUFFIN CAFE』の話をしたあとで「新世界のジオラマ」、もともと「sesami sweets」というインスト曲だった歌。

アンコールで「セラヴィとレリビー」、そしてGWの巣巣での15周年記念イベントで朗読した「きれいな言葉で」、そのオリジンである歌を久しぶりに。実はこの歌は僕が40歳になってから初めて歌った曲だった(全然憶えてなかった…!)。またいろいろ組み立てなおしたり、やりなおしたり、唇になじませたりしていきたいなと思いました。きれいな言葉と美しい日本語で愛すべき日々の機微や本当のことを綴っていきたいのですよ、僕は。最後は「ハミングバード」。もともと『新しい青の時代』というアルバムは僕のギターとハーモニカで始まって終わる、10曲入りのレコードを想定して作られたのですが、5年という月日を経てその物語が結実する日をもうすぐ迎えるということに心のときめきを感じます。たったの5年でもいろんなことが変わっていくし、もちろん変わらないものもたくさんあるのです。この日のライブはとにかく最初から最後までずっと歌っていて自分自身が楽しい時間でした。この日限りにならないように“辺土をさまよう曲”たちに光を当てる時間を持ちたいと思います。

終演後にはタカテツさんとかギャラリー芝生のユサさんが遊びにきてくれてしばし歓談。芝生とleteは雰囲気が似ていると思っていたので、lete町野さんにユサさんを紹介できてよかった。週末、遅くまでのお付き合い、ご来場ありがとうございました。次は梅雨が明けた7月に。  
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2018年05月09日

キチレコ HMV吉祥寺出張ライブ(2018年5月6日 @ 吉祥寺 HMV record shop)【ライブ後記】



大型連休の締めくくりは吉祥寺HMV record shopでのフリーライブでした。本拠地リベストギャラリー創にしばらく在廊した後でHMVへ。週5くらいのペースでNEW ARRIVALのコーナーでレコードを探すお店でのライブというのはやはり変な感覚。2月のイベント、つい先日のコピスふれあいデッキでのライブでもお世話になったのでHMVスタッフさんたちとも気さくに挨拶を交わせるようになって嬉しい。この日はまずイラストレーターきはらようすけさんたちのベンソンズの爽快な演奏からスタート。本当に楽しそうにプレイするバンドだ。続いて近藤研二さんのソロは新しいCD『或る旅人の日記』を中心にした演奏。グレッチを弾く姿が新鮮でした。近藤さんもたくさんギターを持ってるなあ。

僕はこのゴールデンウィークを振り返る内容のセットリストにしました。快晴に恵まれることが多かったので夏を先取り、GOMES THE HITMAN「何もない人」でスタート。唯一雨が降る予報をはねのけた強運にちなんで現在制作中のGTH『SONG LIMBO』から「晴れ男と雨女」。吉祥寺のまんなかで盛り上がったコピスライブを思い返して「吉祥寺ラプソディ」。僕はあの日のライブ後に日本武道館の小沢健二コンサートに直行したので「天気読み」でオザケン反芻(実際「天気読み」はセットリストに入ってなかったけど)。福田利之展の話をして「一角獣と新しいホライズン」でソロセットを締めて、近藤さんを呼び込んでセッションタイムへ。

もう自分たちのレパートリーとして確立した感のあるむぎ(猫)の「天国かもしれない」、そしてEテレ0655おはようソング「第2の人生」と「toi toi toi」でいつもより少しロックな気持ちでキチロック・フェスティバルのヘッドライナーを務め上げたのでした。連休最後の日、たくさんのご来場ありがとうございました。キチレコは連日とても盛況で本当にありがたかったです。今日が最終日、平日ですが17時までリベストギャラリー創で開催されていますのでぜひ駆け込みご来場ください。

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2018年05月07日

巣巣15周年WEEK “詩と音楽と珈琲”(2018年5月5日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

巣巣の15周年記念のお祝いイベントが5月5日に開催されました。僕が巣巣に初めて訪れたのは2010年。それから長い時間が流れ、8周年、10周年、そして今回の15周年に辿り着いたのです。今回のイベントは「時、とき」をテーマに詩を書き朗読することが出演者に課せられました。第一部は店主岩崎さん自身の朗読からスタート。珈琲焙煎人アアルトコーヒー庄野さんの男っぽい詩の披露も“らしい”なと感じました。ヒサマツエツコさんは妖精のような人、水滴が落ちる音に耳を澄ますようにその言葉を聞く。イシカワアユミさんはピアノと声が一体になったよう。キッチンシスターズのお二人は永井宏さんの意思を継ぐ凛とした佇まいで。

第二部は高橋徹也さんから。タカテツさんは音楽と朗読の境界をすでに越えている人、この日も異空間を醸し出していました。近藤研二さんは唯一詩を詠まず、ギターの音で表現。高橋久美子ちゃんはさすがの貫禄、その声の背景に様々な風景が浮かぶ。僕も1つ、「春」という詩で共演しました。僕は「きれいな言葉で」という詩を読みました。もともとメロディがついている歌詞なのだけど、言葉だけを抜き出して詩として読むときの響きがとても気に入っています。

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春の巣巣では永井宏さんの展示ライブが恒例だったのが、今年はおやすみ。なので代わりに永井さんが歌詞をつけた「くよくよするなよ」を歌いました。「小さな巣をつくるように暮らすこと」はもちろん巣巣がなければ、岩崎さんがいなかったら書かれることのなかった曲。「my favorite things」には好きなものことがたくさん詰め込まれているけれど、巣巣は間違いなく“大好きな場所”。最後にリクエストを受けていた「Birthday」、これはさだまさしさんのカバー(「鶴瓶の家族に乾杯」のテーマソングですね)。遊びにきていた岩崎さんのお母さんが泣いて喜んでくれたのが僕のこの日のハイライトでした。

けものの青羊ちゃんがギターを弾きながら歌うのがすごくオルタナな感じで新鮮、とても良かった。トリを務めたのは草とten shoes、店主が始めたバンドはどんどん成長して堂々としたステージを見せるようになりました。五十嵐くんの詩は焦燥感があって力強く、綾ちゃんの詩も羽根を持った言葉。最後に岩崎さんの15年を振り返る詩もスケールが大きくて素晴らしかったです。3時間越えの長丁場、しかし濃密な時間であっという間でした。ご来場いただいた皆さまに感謝。そして巣巣の15周年に心からおめでとう。

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GREENING Music Fes.ー山田稔明&近藤研二 ライブ(2018年5月3日 @ コピス吉祥寺 ふれあいデッキこもれび)【ライブ後記】

ゴールデンウィークはライブ三昧でした。振り返ります。九州の旅から戻ってすぐ、福田利之さんの展示関連イベントとして吉祥寺コピス1階のふれあいデッキこもれびでの屋外ライブの日がやってきました。何ヶ月も前から進められてきたプロジェクト、天気予報では確実に雨が降るはずだったこの日、風は強かったけど晴れ間さえ覗く空模様も味方してくれて素晴らしい一日になりました。地元吉祥寺の真ん中で近藤さんとイトケンさん、そして福田さんとこの空間を作れたことが嬉しかったです。

福田さんの挨拶があって、「太陽と満月」「猫町オーケストラ」と『the loved one』収録のテンポのいい曲でライブはスタート。まだ音源になっていない「吉祥寺ラプソディ」には中道通り、ハモニカ横丁、ロヂャース、いせや、井の頭公園やスワンのボートなどが織り込まれて、この街への賛歌として響くようでした。近藤さんソロではEテレ0655/2355でお馴染みの曲も歌われ、ウッドデッキ前を埋め尽くしたお客さんからは笑顔が溢れました。

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ゴールデンウィークの吉祥寺、天気にも恵まれたということで本当にたくさんの、予想以上のお客さんが足を止めてくれたのですが、ステージからは友だちの顔もたくさん見えて、子供連れも多かったな。お隣のリルくんまで観にきてくれたのにはビックリしました。地元の醍醐味ですね。再びトリオ編成に戻ってから8月に吉祥寺スターパインズカフェで共演するむぎ(猫) のカバー「天国かもしれない」、そして新曲「セラヴィとレリビー」、最後は「toi toi toi」でみんなの日常に良いことがありますように、とおまじないを。

終演後はたくさんの握手とサインを交わし、猫町フェス2018の手売りチケット分も完売しました。遠くから近くからご来場ありがとうございました。このイベントを成功させるために時間をかけて何度もやりとりをしたスタッフの皆さんにも心から感謝を。そして主役の福田さん。このような機会を本当にありがとうございました。


  
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2018年05月04日

夜の科学 in 福岡ーhomeward bound 2018(2018年4月30日 @ 福岡 JOY TRIP CAFE)【ライブ後記】

九州里帰りツアーを振り返ります。ライブ前日に実家へ。そわそわと落ち着かないまま翌日福岡天神へと移動しました。福岡PARCOで行われていたCat's ISSUE POP-UP SHOPで木彫家はしもとみおさん合流。熊本での展示イベントにからめて福岡でのライブからの同行旅となりました。方向音痴で人見知りだから独り旅が不安だというみおさんですが、全然そんな感じはしなくてしっかり者だと感じます。一緒に立ち寄った中古レコード屋でジャズのレコードをジャケ買いしてるのが印象的でした。本当に音楽が好きなのだなあ。

会場のJOY TRIP CAFEに到着、cafe Teco時代からもう10年近く慣れ親しんだ場所に「ただいまー」と戻ってくる感覚。地元で活動する後輩Local Busのけいじくんとのみさんがいろいろ手伝ってくれて、毎度本当にありがたい。この日はみおさんも物販売り子として活躍してくれました。福岡と東京では日の入りの時間が1時間くらい違うので(福岡のほうが遅くまで明るい)窓の外がかなり明るいうちにライブがスタートしました。

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2013年のリリースから5周年を迎える『新しい青の時代』冒頭の2曲、そして福岡がとても暑かったので夏を先取りした「何もない人」「虹とスニーカー」を急遽セットリストに入れた。去年バリに行って書いた新曲2曲も福岡で初披露。地元でのライブっていうのはやっぱり他の街とは少し違ってて、言葉使いも国言葉に変わってくるし、普段ならネガティブに響くのかもしれないけど、いい意味で「まったり」する。厨房からステージを眺めているお店のスタッフさんたちの顔も、いい。JOY TRIP CAFEはステージを中心にした横長のレイアウトなので左から右にぐるっとお客さんがいて(近くて)その笑顔も演奏の力になるのです。この日のライブはおしゃべりも含めてとても楽しくて、終わるのが惜しくて、アンコールでもだらだらと5曲も演奏してしまいましたが、きっとあの場所にいた人たちはみんな楽しんでくれたと感じています。終演後もたくさんの握手とサイン。年内にもう一度福岡に来たいなと思いました。

毎度遊びにきてくれる小学校からの同級生たち。僕も含めて44歳のおじさん5人とみおさんとで打ち上げ。音楽家、会社員、空港職員、町役場公務員、そして教頭先生(!)と多岐にわたる僕らは “44歳ヴァリエーション図鑑” のようだったのではないでしょうか。くだらないおしゃべりにみおさんはずっとカラカラと笑っていて楽しそうでした。JOY TRIP CAFEの皆さん、手伝ってくれたけいじくんとノミさん、遠くから近くからご来場いただいた皆さんありがとうございました。

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2018年04月24日

“鎌倉よりみちLIVE” OZmagazine × トラベラーズファクトリー × 山田稔明(2018年4月22日 @ 鎌倉 moln)【ライブ後記】

日曜日に鎌倉に行くのはなかなか大変だけど(渋滞とか混雑とか)それに見合ったご褒美のような景色やご馳走や、他では得難い喜びを日常に持ち帰ることができるから好き。横浜横須賀道路から逗葉新道へ、逗子のほうから海を見ながら鎌倉へ。この日はモルンからお誘いいただいたオズマガジンとトラベラーズファクトリーとのコラボレーション企画でした。モルンに到着したときからすでに和やかな雰囲気で妙な緊張感のかけらもなくて、良い予感がしました。久しぶりにカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュに行ってパフェ、堀内さんとも談笑できた。昔は遠かったのに、今鎌倉に行くと、宿り木のような、立ち寄りって挨拶を交わせるお店があるのが嬉しい。

イベントは、まずオズマガジン古川さんとトラベラーズファクトリー飯島さんと僕でトーク。いい年したおじさん3人で決め事もなく始まったおしゃべりでしたが、よく噛み合って、有益な言葉がいくつもあったと思います。オズマガジンとトラベラーズファクトリーのコラボで完成した「よりみちノート」はわくわくする余白がたくさんある、“育てていく手帳”だと思いました。「さんぽ」「よりみち」「とおまわり」ってやっぱり必要なのでしょうね、われわれの心と身体には。それと、「宝笑」と書いて「ぽえむ」と読ませる名前をここ最近ずっと推していたのを、この日みんなに伝えられてすっきりしました。

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ライブは「どこへ向かうかを知らないなら」でスタート、「手帳に挟んでずっと隠してた」と歌われる手帳はトラベラーズノートのこと。そのまま「一角獣と新しいホライズン」と続けました。トラベラーズファクトリーは最近深い青のカバーのついたノートを新ラインナップに加えて「新しい青のノート」と銘打っているのですが、トラベラーズファクトリーとの付き合いが『新しい青の時代』を出した2013年から始まったと思うと感慨深いものがあります。5年も経った。現在録音中のGTH『SONG LIMBO』のなかからの「虹とスニーカー」は夏の訪れをうきうきと歌った歌。何回りかしてとても素直に歌うことができるようになった。そして4月なのに25度を越えていこうとするようなこの日にフィッシュマンズの「Weather Report」を歌いました。

鎌倉でのライブなので特別なことを、と思ってサザンオールスターズのカバーを2曲。「鎌倉物語」は中学生のころに湘南への幻想をかきたてた、『kamakura』という名盤のなかで一番好きな歌。もう一曲、初めてカバーした「希望の轍」は1990年映画『稲村ジェーン』の挿入歌として発表された曲、高校2年生だった。僕の書く歌詞において頻出単語の部類に入る「轍」という言葉を最初に知ったのはこの曲がきっかけでした。実際の歌詞中には「轍」は出てこないから余計に印象的だったのです。国民的メロディだな、と歌いながら、キーを高く設定したぶん気分がすっとする感覚がありました。

日曜日に歌われる「glenville」は響きが良い。これも寄り道する歌でした。トラベラーズノートについて歌った「notebook song」は久しぶりでしたが、これは近いうちにバンドで勢いよく録音したいなと思っています。「my favorite things」も「small good things」も歌なかに散りばめた言葉が鎌倉の街と呼応して、電車と踏切の音の向こうに「遠すぎて聞こえないはずの潮騒」が聞こえた気がした。アンコールには「セラヴィとレリビー」、そしてオズマガジン編集部チームのリクエストに応えて「calendar song」を。全然肌触りの違う2曲なのに、どちらも春夏秋冬、と季節を想うのだなと僕は歌いながらハッと思ったのでした。とても楽しい一日でした。今日は掛け値なしに良いライブだった、と自分でも思いました。こういうことが年に何回かあるのです。

オズマガジンの皆さん、トラベラーズファクトリーの皆さん、モルンの綾ちゃんと五十嵐くんにも感謝。たくさんのご来場ありがとうございました。


  
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自由が丘 猫さんぽ展 vol.2 LIVE(2018年4月21日 @ 自由が丘 ギャラリー自由が丘)【ライブ後記】

先週末のことです。ギャラリー自由が丘からお誘いがあって今年も猫のグループ展示にあわせてライブをさせていただきました。「猫さんぽ展』、小さな雑貨から大きな絵まで猫へのそれぞれの愛が充満した空間でした。ライブは「猫のいる暮らし」からスタート、これといって何の予定もない晴れた土曜日も猫がいるだけで楽しい。この日は25度を軽く越える陽気だったので季節を進ませて「夏の日の幻」をタンスから下ろす感覚で。スピッツの「猫になりたい」は最近自分に合うキーを見つけて歌うのがもっと楽しくなりました。

はしもとみお展に続いて「最後の晩餐」という古い未発表曲を。これはいわゆる別れ歌ですが、猫はひりひりしたやりとりの間も好き勝手に過ごして伸びをしてニャアと鳴く。だいたいいつだってそういうもので、僕らが深刻に眉間にしわを寄せているときに猫はいろんな感情をほだしてくれる生き物なのですね。「日向の猫」を演奏する前に僕が先代猫ポチについての話をしたせいかわからないけど、涙を流す人が多くて、もらい泣きしそうになってちょっとヤバかった、この日の「日向の猫」は。またいろいろ思い出した。

むぎ(猫) カバー「天国かもしれない」は、なんとなくずっと言いたかった複雑な感情が端的に綴られた名曲だなあと思う。答え合わせのような。誰か一方からの目線というよりも、とても普遍的な気持ち。「セラヴィとレリビー」はライブ後に「あの曲はどのCDに入ってるんですか?」と最も多く尋ねられる曲になってきました。アンコールには「きみは三毛の子」でわが愛猫を思い、「猫町オーケストラ」で世界中の猫がみんな幸せであるように、と願いました。初めましての作家さんがたくさん出品されている展示でしたが、ほとんど誰にも会えなかったのは残念でした。またいつかどこかで。ご来場ありがとうございました。

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2018年04月10日

はしもとみお作品展 LIVE「猫と音楽」(2018年4月7日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】




恒例行事となった巣巣でのはしもとみお展でのライブ、最初はポチを亡くした直後の「ひなたのねこ」展でした。みおさんが作った木彫りのポチをサプライズでいただいて落涙したのはもう大昔のように感じますがたったの4年前。展示とライブのコラボレーションは今年で3回目となりました(去年は近藤さんのライブに僕がゲスト参加)。今年は近藤さんと僕の対バン形式となりました。「ブレーメンの音楽隊」と名付けられた展示ではため息がでるような世界が展開され、ワークショップで削られた楠が爽やかな香りを漂わせていました。みおさんに会うのは去年の夏の福岡以来。メールでのいろんなやりとりが続いていたので久しぶりな感じはしませんでした。

満員ぎゅうぎゅうの会場、近藤さんのステージの始まり。この日の演奏はリラックスして楽しい雰囲気、笑いの絶えないステージ。去年の春頃は…、と思い出します。みおさんと初代 月くんのために書かれた曲がとても良かったな。近藤さんからは新しいCDと『ねこぱんち』についての嬉しいお知らせがありました。みおさんと僕でステージへ向かい、トークを。みおさんは自分では人見知りだと言うのだけど、僕らから見るとそんな素振りは微塵も感じない。楽しいトークで客席も笑顔がたくさん咲いていました。

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ポチ実の歌「きみは三毛の子」から僕の演奏はスタート。猫と暮らす誰もが猫は宝物、柔らかなダイヤモンドだと思っていることでしょう。2曲目に歌った「最後の晩餐」という曲は2001年から2002年頃GOMES THE HITMANで頻繁に演奏した曲でした。晩餐なのに「日向で猫が鳴く」という歌詞が出てくる、別れについての歌。久しぶりに歌ってみて変な歌だなあと感じましたが面白かった。またバンドで試してみようかな。この日青木慶則くん(かつてのHARCO)が遊びにきていたので「春のセオリー」で春を見送る。ブレーメンの音楽隊は猫だけでなく様々な動物が彫られているので、「風邪をひいた鼻声のカナリア」から始まる動物シリーズ。「一角獣と新しいホライズン」では展示が始まった福田利之さんとの5年前のやりとりを内緒話。ウサギと魚が登場する「月あかりのナイトスイミング」はみおさんの愛犬黒柴 月くん非公式テーマソング。「小さな巣をつくるように暮らすこと」も「日向の猫」も会場全体のラララのコーラスがとてもきれいでした。

近藤さんを迎えてのセッションは新曲「セラヴィとレリビー」、先日の高野さんのときともまた違う、演者によって表情が変わるのがとても面白い。猫町フェスの宣伝をしたあとでむぎ(猫) カバー「天国かもしれない」。近藤さんが「2番を歌いたい」というので僕はコーラスに。みんなむぎ(猫) が好き。「第2の人生」でみんなの肩が揺れて、「toi toi toi」でみんなに、世界中の猫にいいことがあるように願掛け。あっという間の2時間半でした。

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終演後、近藤さんのマンドリンを手に取って、次から次にその日の演奏曲のメロディ奏でだすみおさんは本当に魔法使いのようでした。バイオリンをやっていたというみおさんは絶対音感の持ち主。天は二物を与えるのでしょうか。楽しみにしていたイベントが終了。みおさんとは5月1日に熊本でまた一緒に。近藤さんとは5月と6月と8月にまた共演。新しい季節に向けてまたそれぞれ進んでいきましょう。


  
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2018年03月27日

NAOT TOKYO4周年記念LIVE <高野寛×山田稔明×高橋久美子>(2018年3月25日 @ 蔵前 NAOT TOKYO)【ライブ後記】

毎年の恒例行事となった蔵前にあるイスラエル製靴のお店NAOT TOKYOでのアニバーサリー。2014年の第一回から数えて5回目、4周年記念のライブが盛況のうちに終了しました。これまではいつももう少し早い時期に開催されていたのが3月後半になって、さらに桜が早く咲いたのでなんだかこれまでと少し違う風景のなかでの新鮮な感覚があった。花見が影響した靖国通りの渋滞がすごくて、それでも連なる並木や千鳥ヶ淵の桜を愛でる人たちを眺めて蔵前に向かうのはとても「春」という感じで心がうきうきして。

蔵前の街も一年経って少しお店が変わったりしていつも簡単に停められる駐車場が満車だったり、1年でいろんなことが少しずつ変わっていくのですね。それでも高野さん、久美子ちゃんと僕、NAOTスタッフと顔をあわせるとなんだかリラックスして焦らず急がず、親戚集まりみたいなゆるやかな気持ちになるから不思議。継続って素晴らしいな、と思う。4年前はどうだったっけ、という話。高野さんは25周年だったのが今は30周年になり、うちではポチが元気だった庭でポチ実が駆け回り、一昨年から加わった久美子ちゃんも時間の分だけ世界中のいろんなところへ行った。



リハーサルでは初めて演奏する歌を練習。高野さんにライブ直前にリクエストした「僕たちの花火」という僕と久美子ちゃんで2年がかりで作った歌、蔵前NAOTの窓から見上げた花火が書かせた曲。3人での演奏はうまく行きそうな予感。結局1回しか練習しなかったんじゃないかな。

満員御礼で開演、NAOT宮川さんの挨拶から高橋久美子オン・ステージ。その言葉と語り口で空気を変えてしまうからすごい。呼び込まれて、ここ最近よく一緒に奏でる「春」という詩を。彼女はドラマーなのでビートとともに朗読するとアクセントの付け方がとても面白くて、ラップのような歌のような独特な節回しが楽しい。高野さんとの即興セッションは今年も素晴らしかった。思えば高野さんと久美子ちゃんのセッションを新代田Feverで目撃した夜に僕は初めて高野さんに挨拶したのだった。それが5年前の話。

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あたたかくて桜が咲き誇るような日だったので春の歌を歌おうと思って、「tsubomi」や「春のスケッチ」は僕の中では冬の最後の歌という感じがするから外した。自分がこれまで書いてきたなかで「桜」という単語が含まれる歌の少なさよ。「day after day」は“桜並木をひとり行く”歌。「スプリングフェア」は大学生のときに書いた古い曲、“桜の木の下でそっとうつむいて/闇を染める影を見つめているの?”と歌うが、これは梶井基次郎の『櫻の樹の下には』のデカダンスから引いたフレーズだったと思う(だから思い詰めた思春期の歌になっている)。「春のセオリー」はHARCOとの共作曲、大好きな歌なので春に僕が歌い継ごうと思う。

高野さんにひとつわがままを聞いてもらって、僕の新曲「セラヴィとレリビー」でのセッションを。まだ誰の音も重なったことのないこの歌を最初に高野さんと手合わせしたかったのだ。譜面には「春夏秋冬」と「Ah Ah」とだけ書き込んだのだけど、ギターとコーラスが入ってきたときにひとつ歌が昇華する感じがして感無量、また一緒に演奏したいと思いました。久美子ちゃんが加わって「僕たちの花火」は途中レリビー的な展開も飛び出したりして、会場の雰囲気はとても和やか。そのまま高野さんのステージに。

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窓の外には隅田川が流れ、スカイツリーの光が揺れる水面を眺めながら歌を聴くと「ああ、去年もこんなふうに感動していた」と思い出す。高野さんはこの1年でリリースされた2つの新しいCDからの選曲も楽しく新鮮。ボブ・ディランの「時代は変わる」日本語カバーにも聴き入ってしまう。高野さんの新作『A-UN』はミュージシャンシップ溢れるとても風通しのよいレコードでした。30周年を迎えてなおもフレッシュなその姿勢に刺激を受けてばかり。

アンコールではまた3人になって、去年も演奏した「わたしのドライバー」。これも高橋久美子の詩をもとに僕が曲を付けた賑やかな曲。詩先で作曲する作業はとても面白い。この日はシンガロングするシーンが多くてお客さんの歌声が響いた夜でした。高野さんの「夢の中で会えるでしょう」で大団円。みんなニコニコしていました。NAOT TOKYO4周年おめでとうございます。各方面に枝葉を広げていくそのアイデアと挑戦にいつも刺激をいただいています。また奈良でも蔵前でも日本中のどこででも。そしてまた来年同じ場所で同じメンバーで集まりましょう。たくさんのご来場ありがとうございました。




  
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2018年03月14日

夜の科学 in 加古川ーsweet 10th anniversary(2018年3月11日 @ 加古川 チャッツワース)【ライブ後記】

チャッツワースの岸本さんと初めてお会いしたのは2007年秋の神戸BACKBEAT、僕は山田稔明
with kickingbirdsというソロ初期のバンド編成で、キセルとの2マンだった。初めて会ったときに「今度安宅くんがうちに歌いにきてくれるんですよ」という岸本さんに「それ、僕も行ってもいいですか?」と直訴して2008年の2月に安宅くんとふたりでライブをしたのがチャッツワースとの始まりでした。だからそれから10年のお祝いに関しては安宅くんにも感謝しないといけない。

10年とは長い道程だ。奇しくもこの日は東日本大震災から7年目の日、そして今年は『新しい青の時代』から5年。来年になるとソロ第一作の『pilgrim』からも10年ということになる。とにかく加古川という、どこにあるかも知らなかった街に年2回くらいのペースで通うようになるとは思わなかった。縁ってすごいなあと思う。いつもお客さんがいっぱいで、それは店主である岸本さんの人徳がなせるわざだ。ライブ前日に加古川入りした僕は池田聡さんのライブを観させていただき、打ち上げまでご一緒させてもらった。チャッツワースがこれだけ音楽イベントをやるようになったのは逆に自分のせいだ、ということも僕にはわかっている。この2日間、岸本さん夫妻はずっと楽しそうでした。

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この日のライブはリクエストをメインにセットリストを組み立てました。オープニングで歌った「歓びの歌」は初めて加古川に来るまでの道程で歌詞を書き上げて初めてこの場所で歌った歌。チャッツワースと密接に結びつく歌になった。「カフェの厨房から」もこのお店がなければ作り得なかった歌。リクエストをいただいた「SING A SONG」はいつもライブ終盤を盛り上げる曲だったけど序盤に演奏することでまた新鮮な響き。「euphoria」のようなレア楽曲に光を当ててくれるのがリクエストのいいところで、久しぶりに歌ってみたこの歌も時間を巻き戻すような感慨がありました。

HARCOとの共作「春のセオリー」へのリクエストがあったので、そこからカバー選曲コーナーへ。スピッツの「猫になりたい」は好きになりなおした曲。この日は去年名古屋で初めてスピッツのライブを観させてくれた恩人の娘さんと旦那さんが来てくれて嬉しかった。小沢健二楽曲のリクエストには最新曲「アルペジオ」を。僕がオザケン大学について語るのに対し、アンケートには「山田学園の生徒です」と書く人が何人もいて面白かったな。「アルペジオ」からメドレーで「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」へ続いて『新しい青の時代』についての話。

10年前に出会って岸本夫妻とは一緒にいろんなところを旅したけど、尾道に一緒に行ったことがきっかけで完成したのが「平凡な毎日の暮らし」だった。そのあとすぐに大きな地震が起きたのだ。7年前のブログを朗読。「2011年3月11日のことを」という文章。そこから「ハミングバード」、これもライブの最後に歌うようになった曲だけど、静かな想いをこめて歌うとまた違う印象がありました。「春のスケッチ」も少し様子の違うスケッチだったと思います。

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古い曲から新しい曲まで10年を振り返るような内容の夜になりました。泣いてる人が何人か見えてもらい泣きしそうになったけど、「punctual punk song」でみんなオイオイ拳をあげてニコニコで、それだけでもこの曲を作ってよかったなあと思った。やっぱり新しい季節の出発点であるチャッツワースは特別な引力のある空間、今までで一番いいライブができたような気がしました。また新しい5年や10年の始まりになりますように。ご来場の皆さん、駆けつけてくれたPAのさなださん。そしてチャッツワース岸本さん、はつ江さんありがとうございました。


  
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2018年03月11日

言葉の海に声を沈めてーポエトリーリーディング(2018年3月10日 @ スタンダードブックストア心斎橋)【ライブ後記】

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昨日のこと。大阪で一番好きな本屋さんスタンダードブックストア心斎橋で2度目となるポエトリーリーディングのイベントでした。初回もそうでしたが今回も「どういう話をして、どんな流れのイベントになるのか」ということは未確定なまま、中川和彦さんと打ち合わせもそこそこに本番が始まったわけですが、お客さん参加型という特性が活きて、ミラクルな瞬間がいくつもあって、考えさせられることも多く、とにかく楽しくあっという間に2時間が過ぎていきました。

僕はまず会の始まりに「言葉の海に声を沈めて」の歌詞を朗読、そして中盤に「きれいな言葉で」という未発表曲の歌詞を読みました。参加者の方は村上春樹のエッセイを読んだり、大阪の地形についての文章を読んだり。糸井重里さんの言葉を読む人もいれば、自作の詩を披露する人もいて、とにかくみんな素晴らしかった。十歳のイッコウくんという男の子が読んだ自作の詩がとてもよくて、末恐ろしいなと思いました。闘病中のベッドで書いた言葉を聞くのも貴重な体験でした。佐野元春の歌詞も、即興で描く言葉のスケッチも、声にすることで浮かび上がるものがあるのですね。静かな熱気というか、なにか得体の知れない興奮とか心の動きがありました。

中川さんとは会話が噛み合って勝手にグルーヴしていくのですごく楽しい。東京でもこういうイベントをやりたいなあと思いました。最後にまだ明文化されていない新曲「セラヴィとレリビー」で締めくくり。気になったフレーズを胸に刻んで持って帰ってもらえてたらな。また夏頃に3回目を。


  
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2018年03月05日

HMVキチレコvol.1 インストアライブ(2018年3月4日 @ HMV record shop 吉祥寺コピス)【ライブ後記】

HMVキチレコ、昨日が最終日でした。在庫確認と言い訳しながら足繁くHMV record shopに通い、そのたびにパタパタとレコードを物色して本当に楽しい2週間でした。大人になったら宝探しみたいなレコード掘りはしないと思っていたけど、全然そんなことはなくていつも今でも下ばかり向いて音楽に夢中なのです。インストアライブ、山田稔明ソロセットは「hanalee」でスタート。「音楽で耳を塞いで/読みかけの活字を追う」と始まるこの歌を聴いてHARCOは「山田くんはパラレルにいろんなことができてすごいね」と言いました。5月にコピスのウッドデッキで福田利之展に関連してライブが決定したので福田さんにジャケットを描いてもらった『新しい青の時代』から冒頭2曲を。昨日は春みたいな陽気でしたが「一角獣と新しいホライズン」を久しぶりに歌って夏が待ち遠しくなりました。『CATS』というCDR作品が売り切れてしまってご購入できなかった方がいらっしゃるかもしれなくてごめんなさい。愛猫ポチに捧げた『the loved one』のなかから、これも久しぶりに「small good things」。一番新しい「セラヴィとレリビー」と21年前初めて出したレコードのなかから「tsubomi」で冬の終わりを宣言。

近藤研二さんを呼び込んでデュオ、レコード屋さんでのライブだから、とマニアックにThe Kinks1968年の(50年前!)『Village Green Preservation Society』に入っている「Phenomenal Cat」にトライ。サイケデリックでおもしろ可愛い、ポチの旅立ちとともに知った曲。猫とレコード、そしてお気に入りのものたちへの賛歌「my favorite things」、この日は中古レコードのことも踏まえて歌った「第2の人生」では客席の子どもがハッ!とする瞬間も目撃できた。「toi toi toi」では近藤さんがマンドリンという新鮮なアンサンブルで楽しかったです。

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近藤さんのソロセットでは遠藤賢司さんの「カレーライス」カバーが素晴らしかった。近藤さんの声に合っていて猫も出てきて完璧なマッチング。ぜひレパートリーに加えてほしいと帰宅後にお願いしました。新作『MOINGO』からの曲も良かったな。今年は8月まで近藤さんとステージをともにすることが多いのでサムシングニューな楽曲を用意できたらいいなあと思っています。トリを飾るのはキチレコ隊長のきはらようすけさんたちのBENSONS。本当に楽しそうに演奏するバンド、いつまで経ってもこんなふうに音楽を楽しくやれたらいいなあと観るたび思う。BENSONSが「punctual punk song」をカバーしたいということで、僕がボーカルをやることになって、こういうことは普段やらないからやっぱり恥ずかしくてはじけきれなくて困ったけど、楽しかった。足元に転がっていたきはらさんのサングラスで照れ隠し、サングラスしてライブしたのは人生で初めてか?(直射日光の敦賀湾岸でスタッフのグラサンを借りてのライブ以来2度目かもしれない)。タカテツさんが覗きにきてて、このシーン一部始終を目撃されてニヤッとされて気恥ずかしかったが、反対にその夜のライブのセッションでのタカテツさんの所在なさげで居心地悪そうな異物感を僕がを冷やかすことになった。ここはライブハウスか?というような盛り上がりでBENSONSのステージも終了、HMVキチレコは大団円を迎えました。上條淳士先生にも会えてサインがいただけて嬉しかったな。

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会期中CDやグッズを買ってくださった人、ライブに何度もお越しいただいた方、時間や用事をやりくりして吉祥寺まで駆けつけてくれた皆さん本当にありがとうございました。カセットテープ『INOKASHIRA』やチミスミスTOTEは最終日を待たずに売り切れてしまい、Tシャツもサイズがなくなったり、余裕を持っていたはずの『CATS』も売り切れてしまいご迷惑をおかけしました。やっぱりグッズを作るのは楽しい。20年前、初めて作ったGOMES THE HITMANのグッズは「Tシャツくん」で一枚一枚自分で刷ったTシャツだった。カラフルな色でライターを作ったこともあります(自分が煙草を吸っていたから)。販促アイテムとしてバンドロゴの入ったブックカバーや歯磨きセット、2001年に作ったトートバッグはそれでバンド経済危機を乗り越えたので思い出深いです。

グッズというのは結局ものつくりが好きだから自己満足で作っているのですよね。あるいは自分が楽しみにしていたライブを観にいって物販が充実してるとわくわくして嬉しい、という原体験に起因するものかもしれません。自分が欲しくて作ったものを皆さんが同じように欲しい!と思ってもらえることこそ幸せです。中学生のときに買ったストリートスライダーズのペイズリー柄のタオルとか東京まで持ってきて20年くらい使ってたもんな。これからも何かしら新しいものを作ると思いますので楽しみにしていてください。売り切れてしまったもの、評判のよかったものは増産して東京以外の街へも持っていくつもりです。落ち着いたら通販も。

HMVキチレコは「vol.1」とタイトルについているので次回があるのでしょうか。また5月の大型連休にはリベストギャラリー創でキチレコがありますのでお楽しみに。お世話になったむさしのFM、そして忙しいなか嫌な顔ひとつせずに対応してくださったHMV record shop吉祥寺のスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。またすぐお店に顔を出すと思います。

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2018年02月28日

日帰り長岡旅|サトミツ&ザ・トイレッツ ライブ

課外活動バンドのサトミツ&ザ・トイレッツで新潟県長岡にあるLIXILショールームでの演奏という、このバンドでしかまずありえない、スペシャルでクローズドなイベントのための遠征。毎年秋に訪ねる燕市の手前で新幹線を降り、メンバー全員が初めて降り立った長岡市。まだ雪がたくさん残っていました。とてもいい街だと思ったのはとてもいい人たちに迎えられたからだろう。お客さんは地元のトイレ関連や水まわり関連のお仕事の方々。こういうイベントに出るのは昨年から3度目(新宿のLIXIL本社、日本トイレ協会のシンポジウムに続いて)だけど、そのたびにトイレのことを真剣に考えている人たちの熱意に感動させられる。そんなときに僕の頭に流れてくるのはボブ・ディランの「Buckets of Rain(雨のバケツ)」という曲で、そのなかでディランは「やるべきことをやるだけさ/そうしたら、うまくいくんだよ」と歌う。日帰りの慌ただしい一日だったけど、心尽くしの歓迎と接待を受けて僕らは長岡が好きになった。次は花火を見にいきたい。

東京に戻るとぽつりぽつりと雨が落ちてきた。これから春の嵐が来て、バケツをひっくり返したような雨が降るのだろう。


2018年2月28日(水)@ 新潟 長岡LIXILショールーム
サトミツ&ザ・トイレッツ ライブ


1.日本のトイレからこんにちは
2.PULP!
3.KUSOしてみて
4.トイレと革靴
5.あしたトイレに行こう

EN
6.僕の小さな悩み事


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2018年02月23日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽25(2018年2月21日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

先週に続いて今年2度目の下北沢lete公演。先週が全員男性客だったのに対して今回は全員女性というコントラストの面白い2週間。基本的には前週の、男性客からのリクエストを反映したセットリストを踏襲して、細部を少し入れ替えての弾き語り「夜の科学」となりました。やっぱり同じセットリストを複数回やるというのは演奏者的観点から言うとすごく良い。初期衝動の先週、演奏にたっぷり余裕のある今週という感じだったと思います。満員御礼、『ripple』のオープニング「東京午前三時」「ドライブ」からスタート。「手と手」の代わりに「星に輪ゴムを」を。

先週は『omni』パートだったのを、シングル収録曲「明日は今日と同じ未来」「GOLDEN 8」に。2000年代前半の歌は他者との繋がりを希求して別れを見つめる歌が多いのだな、と個人的に解釈している。「三日月のフープ」から始まるリクエストパート。「fielder's choice」という未発表曲がとても評判がよかった。「いつまで経っても子どもだと思ってたって/うちの猫も歳をとるさ」というフレーズがあるが、これはポチのことを歌っている。それが15年経ってそのままポチ実に入れ替わってとてもリアルな心情で歌うことができるから、GOMES THE HITMANでもまた試してみようかなと思った。

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b-flowerのカバーから小沢健二カバーの流れも先週と同じだけど、前日に映画『リバーズ・エッジ』を観たこともあって最新曲「アルペジオ」に挑戦。復帰後の曲のなかで一番シンプルなコード進行のこの歌を家で練習していたら途中から「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」に繋がっていったから、ライブでもそう締めくくった。まめぐカバーもこないだよりしっくりきたかな。歌うのが楽しい曲。パンクシングルから「interstate highway star」、そして「punctual punk song」もなんとかアコギで完奏。やり方が分かってきたけどやっぱりエレキギターでバンドでやりたい。

ライブ後半に並べてある曲たちはここ最近共通しているけれど、毎回同じ演奏かというとそうでもなくて、今この時期の自分にとってとても大切な歌たちを毎回違うように歌っている。テンポとか弦をかき鳴らす強さとかをその日の気分で変えられるのが弾き語りのいいところで、特にこの日の「光の葡萄」はひんやりと冷たい手のなかに温かい缶コーヒーを握っているような感覚があって、それは多分前日に観た『リバーズ・エッジ』の川べりの橋を歩くシーンの影響だったと思う。

次の下北沢lete公演は少し先、5月。新しい季節の歌を歌います。

この日、2012年に作った『CATS』というCDR作品を何の気なしに物販に並べたのですが(キチレコのオマージュ作品を作るときの参考に納戸からデッドストックを掘り出したのです)聴いたことのない人が多かったみたいであっという間に売り切れて買えなかった人もいたそうで、もう少しだけあるので今週末のHMVキチレコでご購入できるように今日納品してきますのでそちらでお求めいただけたらと思います。

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内容詳細はこちら  
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2018年02月21日

ちよだ猫まつり2018(2018年2月17日 @ 千代田区役所)【ライブ後記】

先週末土曜日は千代田区役所での「ちよだ猫まつり」でした。僕と近藤研二さんは第一回目からずっと歌を歌わせていただいてきましたが、3年目となる今年はそこに「むぎ(猫)」という天国帰りの猫を迎えるということで僕らも、そして全国から集まったお客さんも心から楽しみにしていたのです。インフルエンザという如何ともしがたい事情のため沖縄からむぎちゃんが来られなくなったので、僕と近藤さんは予定していた倍の時間のステージを任されることに。みんなの落胆を払拭するような音楽を奏でなければならないのです。

お昼過ぎから会場にいましたが、今年もとにかくお客さんの数が多かった。これまでで一番じゃなかったかな。マーケットスペースを一周歩いてみましたが、様々な猫雑貨は目にも楽しくお祭りがどんどん育っている感じがしました。夕方16時からまず僕のソロのステージ。ポチ実のテーマソング「きみは三毛の子」からスタート、猫関連のイベントでは「猫のいる暮らし」という曲を歌うことが多いのですが、この日は1999年の『weekend』から「猫のいた暮らし」を。子供の頃一緒に暮らした猫を思って20代前半に作った歌。スピッツカバー「猫になりたい」、「光の葡萄」を歌った頃から夕暮れの色が空にさしてきた。「セラヴィとレリビー」に出てくる“猫”と“レコード”は僕の音楽のなかで頻繁に韻を踏む言葉。

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近藤さんの独奏にバトンを渡し、ステージを取り囲むお客さんの姿を最後尾から眺める。みんな真剣に音楽に聴き入っていました。今回、ちよだニャンとなる会や猫まつり運営スタッフのみなさんが第一回目から続く僕と近藤さんのステージを「ちよだ猫まつりになくてはならないもの」と考えていただいていることがひしひしと伝わってきて、とても嬉しく思いました。音響でお世話になるスタッフ陣も3年目なので連帯感のようなものが生まれているし、続けることっていうのは本当にそれだけで意味をなすのだなあと感動する。そんなことを感じながら近藤さんの演奏を聞いていたら、呼び込まれて再びステージへ。

沖縄のむぎちゃんから会場の皆さんへのメッセージを受け取っていたのでそれを読み上げましたが、いくつか仕掛けられたオモシロがちゃんと笑いをとって、とても和やかな雰囲気に。近藤さんボーカルでむぎの「アコギなショーバイ」、選曲したのは近藤さんで、とても近藤さんに似合う曲だなと思いました。むぎちゃんも「なんと通好みな選曲!」と驚いていました。続いてむぎカバー「どんなふうに」も大好きな曲。猫の視点になって「こんな不確かな日々を思うとき/嫌なことから忘れていけたなら」という歌詞を書いたときに「猫がそんなことを考えるかね?」と言われたことがあったけど、猫が哲学家だということは猫と暮らしている人ならみんな知っている。「月の光る夜には影が/闇の中にも落ちる/影の中の影が僕らさ」くらいのことをいつも考えているのが猫という生き物だ。「天国かもしれない」は何度聴いてもそのたびに泣いてしまう歌だが、気を張ったのでちゃんと歌えた。皆さんが喜んでくれて、むぎちゃんも感涙したそうで、僕らも嬉しかったです。

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第二部は「太陽と満月」「猫町オーケストラ」とテンポよく。「日向の猫」「小さな巣をつくるように暮らすこと」では会場の皆さんのコーラスが力強く響きました。言葉にならない「ラララ」という歌声はときに様々な意味を宿すのですね。大好きなものに囲まれて暮らす日々を謳歌する「my favorite things」はこの日々がずっと続きますようにという祈りの歌。「第2の人生」、そして「toi toi toi」という再生と幸運を願って祈るメロディで2018年の僕らのちよだ猫まつりは大団円となりました。長い時間をかけて(昨年の相当早い段階から)打ち合わせをして準備をして当日を迎えたちよだ猫まつり、予期せぬ出来事もありましたが、とにかく一日ずっと猫のことを考えるような、愛すべき日になったと思います。

お世話になったスタッフの皆さん、音響スタッフチーム、手伝ってくれたみんな、沖縄から魂を飛ばしてくれたむぎちゃん、遠くから近くからたくさん集まっていただいた皆さん、偶然通りかかって足を止めていただいた皆さん、あの場所にいた全員、そしてその縁を繋いでくれたり、いろんな場所に僕らを導いてくれる猫という小さな美しい生き物たちに心から感謝を。世界中の猫がみんな幸せでありますように。また来年も、その次も。

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2018年02月19日

HMVキチレコ vol.1 インストアライブ(2018年2月18日 @ HMV record shop コピス吉祥寺)【ライブ後記】



先週末の3日間、ちよだ猫まつりのことはまた改めて書きます。日曜日のHMVキチレコの話。11時からコピス吉祥寺に入って、ぎりぎり間に合った商品を並べたり、値札バーコードを貼ったり、とにかくいろいろ大変。イラストレーター、漫画家の先生たちも揃ってみんなで作業。ステージ設営も始まって、レコード棚を移動させてスペースを作る。学園祭みたいな感覚なんだけど、最近この“学園祭みたい”なやつが多い。楽しいけど、やっぱり大変。日曜日の吉祥寺は本当に賑やかだ。僕はあんまり週末の吉祥寺へは出かけないから(ライブがあることが多いので)久しぶりの洗礼を受けました。

15時からのインストアライブ、僕はトップバッター。イラストレーターのきはらようすけさんと青木俊直さんの司会に導かれてステージへ。キチレコきっかけで書いた「my favorite badge」は“三寒四温”という言葉が出てくる春の歌。吉祥寺の悲喜こもごもを歌った「吉祥寺ラプソディ」。そして今回のイベントのために作った“PUNK”な曲を。「punctual punk song」はすごくかっこいい録音ができたんだけど、一人でアコギでやるのはなかなか難しい。バンドでいつかやりたいな。「my favorite things」には音楽と猫とコーヒーと、自分が好きなものがたくさん出てくる。自分にとって至福の場所であるレコード屋さんでこの歌を歌う幸せよ。最後は新曲「セラヴィとレリビー」。冒頭に「何度も磨いても針が飛ぶレコード」が出てきますが、時間をかけて手をかけたらいつかはきちんと針が溝をなぞって歌が聞こえてくるはず。それが人生であり、なすがままに任せるのがいい。

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谷澤智文くんのスペーシーなライブを挟んで「HMIスペシャルバンド」にも参加。まっちーさんとは初めての手合わせでした。サトミツ&ザ・トイレッツの「ぷりぷり行進曲」と「KUSOしてみて」を歌わせてもらいました。終演後はたくさんの方がサイン会に並んでくださって、声をかけてくれて嬉しかったです。いつもよれよれの格好で眼鏡でふらふらとたどり着き、ぼんやり、しかし黙々とレコードを掘っている僕が、同じ場所で音楽家としてサインと握手をしているのが変な感じでした。HMVキチレコは2週間続きます。僕は最終日の3月4日にもライブを。その日はむさしのFMでイベント会場からの中継があるそうなので全国でライブが聴けるはずです。また週末の吉祥寺にお越しください。

遠くから近くから、たくさんのご来場ありがとうございました。


  
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夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 24(2018年2月16日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】



先週末のライブを振り返ります。バレンタインデイの喧騒のあと、2月16日は下北沢leteでの男性限定の弾き語り「夜の科学」でした。金曜日の夜でしたが、仕事帰りで遅れて来場する人が多かったのは、男性だからなのか、そういうことじゃないのか、とにかくいつもとは違う雰囲気の下北沢leteでの1年ぶりの“おとこ祭り”でした。この日しゃべるMCなどは門外不出、外にもらさぬようにという約束からライブはスタートしました。GOMES THE HITMANのVAP時代の音源が音楽定額制サイトで配信が始まったこともあり、『ripple』のオープニングから3曲を続けて。『omni』からも小気味いい2曲を。

「山田稔明にこんな四つ打ちの曲があるのかと意表を突かれ、初めて聴いたのが夜中で、曲調とシチュエーションがあまりにもシンクロして感動したから」というメッセージを受けて「三日月のフープ」。そして音源化されていない「fielder's choice」というレア曲にリクエストが来ました。同名タイトルのイベントもやったことがあって、その時はヒックスヴィルを迎えて楽しかったな。「晴れ男と雨女」は2004年のシングル「夜明けまで」インストア特典CDRに収録のレア曲。

リクエスト「何もない人」は英語タイトルがついていて(『weekend』『cobblestone』楽曲にはすべて英語タイトルがあるのです)「the lilac afternoon」というので、そのタイトルから繋がってb-flower「リラの咲く日々」を。「20年以上前、京都のラジオで毎週八野さんの番組を聴きながら受験勉強をしていたので、山田さんと八野さんが繋がっているのが不思議な気分です」というメッセージとともにb-flowerカバーのリクエストがあったのです。90年代前半の話から小沢健二カバー、選曲は「フクロウの声が聞こえる」。僕の小沢健二に対する様々な想いをウンウンと頷きながら聞いている客席の顔が印象的でした。カバー楽曲の流れから中島愛さんの「最高の瞬間」、リリースされたばかりのアルバムに収録された歌詞を担当した曲。お客さんのなかに偶然か必然か中島愛ファンの男性がいて、終演後には話しかけてくれてびっくりしたけどとても嬉しかった。

完成したばかりのパンクシングル「Punctual/Punk」からの曲も初披露。歌うのにまだ照れがある。乗り越えなければ。「めんどくさい」のパンク曲と対象的な歌「my favorite things」と続きます。「小さな巣」「光の葡萄」、そして「セラヴィとレリビー」を歌いながら、どれも男くさい曲だなあと改めて感じました。アンコールでは何を歌うか決めていなかったのだけど、一番古いレコードのなかから2曲「tsubomi」と「僕はネオアコで人生を語る」を。人生はカレンダーのように続くのです。ほら始まるよ。男同士の背中をそっと押せるような歌が歌えたでしょうか。終演後時間をかけてみんながアンケートを文字で埋めているのが新鮮な風景でした。またやりましょうね。

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2018年02月04日

サトミツ&ザ・トイレッツ『ホワイト・アルバム』発売記念ライブ(2018年2月3日 @ アリオ西新井 1Fイベント広場)【SETLIST】【ライブ後記】

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2018年2月3日 @ アリオ西新井 1Fイベント広場
サトミツ&ザ・トイレッツ
『ホワイト・アルバム』発売記念ミニライブ&サイン会


1.ぷりぷり行進曲
2.日本のトイレからこんにちは
3.僕の小さな悩み事
4.KUSOしてみて
5.あしたトイレに行こう
6.今夜はCLEAN IT


昨日はアリオ西新井でサトミツ&ザ・トイレッツのフリーライブでした。レーベルスタッフに対して「AEONとかららぽーととか、そういう大きなショッピングモールのだれも僕らのことを知らないステージで販促演奏をしたい。このバンドではそういうのをやりたい」というリクエストをしたのは僕らのほうだったと思うのですが、実際買い物客で賑わう週末の広い空間にあるステージに立ってみると「いったい何人お客さんがわれわれを観てくれるのだろうか」と不安になる。1990年代末にデビューした僕はフリーライブといったらだいたいがレコードショップ内でのストアイベントだったので、まだそこには「音楽」というキーワードがありました。それがショッピングモール内での催事となったときに、培ってきたキャリアや自信みたいなものがやっぱりちゃんとぐらっと揺らぐのですね。いい勉強になりました。

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ふたを開けてみれば昨日のフリーライブは設置されていた椅子が全部埋まって、通りすがりに、遠巻きに、興味深そうにたくさんのお客さんが観てくださって、いつものライブハウスでやるよりも多くの人の耳に届いていたのではないかと感じて、これがこういう場所での演奏の醍醐味だなあと思いました。ただ、終演後にたくさんCDが売れたかというとそれはまた別の話で、偶然出会った音楽に3000円近いお金をかけてレコードを手にしてもらうのってやっぱり大変なことだなあと再認識。普段のインディペンデントな活動(資金繰りからなにからを自分でやる活動)と違って、僕らは今回リリースしてくれたレーベルや休日返上して稼働してくれるスタッフ陣に対してはCDセールスでしか恩返しができないので、この由々しき問題に対しては、やりすごさないでみんなで一生懸命考えないといけない。とても楽しいアリオ西新井でのイベントでしたが、そんなことも真剣に考えた。来週は小田原ダイナシティで2回観覧無料のステージが。いろいろ微調整してもっと良くなるように。近くから遠くからまたたくさん集まっていただけたら。


2018年2月11日(日)@ 小田原 ダイナシティ ウェスト1Fキャニオンステージ
サトミツ&ザ・トイレッツ
〜ニューアルバム『ホワイト・アルバム』発売記念 ミニライブ&サイン会〜

1stステージ 13:00 2ndステージ 15:00 /観覧無料
出演:サトミツ&ザ・トイレッツ
*詳細はこちら

ダイナシティウエスト
〒250-0872 神奈川県小田原市中里208



帰り道はもっくんイトケンと別れてひとりでのドライブだったので、荒川を渡る大きな橋の上から高層マンションの灯りが水面に映って揺れているのがとても儚くてきれいで、なんというか、とても都会的な寂しさがあって、“青い時間”みたいなシーンとした静寂を一寸感じたんだけど、すぐにカーステレオからファーザー・ジョン・ミスティの歌が聞こえてきて、それがとても情緒があって感動した。再来日公演を目撃するのが今からとても楽しみ。西新井から中目黒まで1時間半、そこでアアルトコーヒー庄野さんをみんなでサプライズ。お店の12周年をお祝い。またひとつ夏の楽しい計画が増えました。  
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2018年01月28日

“音楽と音楽” 東京編(2018年1月26日 @ 西早稲田 BLAH BLAH BLAH)【ライブ後記】



高橋徹也との共演ライブ、最初はアアルトコーヒー庄野さんが企画した2016年10月のモナレコード「コーヒーと音楽」でした。せっかくだから絶対普段やらないことをやろうということになって、ふたりともステージに出ずっぱりで交互に演奏、カバー、セッションと、なんだかやたらチャレンジングなことを詰め込んだ内容になったのが、多分僕もタカテツさんもくたくたになりながらも楽しくて面白くて病みつきになったのだと思う。その後名古屋、京都、大阪、宮城、福島と回数を重ねて、東京編ということで急遽開催決定となった西早稲田 BLAH BLAH BLAHでの「音楽と音楽」を振り返ります。今回は大阪で合流したおおくぼひでたかくん(a.k.a.おおくぼあおいもなか)のライブペインティングをステージ中央に据えてのスペシャルなものになりました。

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26年前に大学進学のために上京した僕が初めて住んだ街は高田馬場から一駅行った下落合、なので高田馬場と早稲田界隈は自分にとって“初めての東京”、この日の個人的テーマを「TOKYO」としてセットリストを考えました。演奏は僕から、1曲目は「光の葡萄」これは故郷で過ごした時間と東京で暮らした時間が同じになった年にできた曲で、僕が書いた歌のなかで一番東京的な風景描写。続けてGOMES THE HITMANの古い歌「週末の太陽」は仮タイトルが「weekend」、もっと遡ると「WASEDA」という名前で呼ばれていた曲。当時巣鴨(西ヶ原四丁目)にあった母校の東京外国語大学の小さなキャンバスでは夢見た景色が見られなくて、僕は早大生を気取ってよく早稲田へぶらぶらと遊びにいっていたのです。対するタカテツさんは漠然と「幼年期」というテーマで歌を連ねます。

続けて歌った「東京午前三時」は猫に問いかける歌。言葉探しで悶々と眠れないうら寂しい真夜中、薄暗いキッチンにいたポチに「なに?そこでずっと待ってるの?」と話しかけた瞬間にこの歌が浮かび上がったのを忘れない。「ドライブ」も真夜中から明け方にかけての歌で、太平洋を右手に眺めながらある町から東京までのドライブの行程を綴った。「ドライブ」をタカテツさんとセッションするのは何度目かだが、毎回ハッとする新しい発見がある。僕が滑り込んだ、植え込みで猫が鳴くドライブインは「真夜中のドライブイン」と似たような景色や雰囲気だっただろうか。「ハリケーン・ビューティー」はこの日初めて手合わせをした曲。音源で印象的だったので僕もシンセを持ち込んで「なるようになるさ」と曲はスタートしたのだけど、本番の演奏がとてもグルーヴして興奮した。もうこれ以上のことはできないのではないか、というくらい。

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ふたりの共演で恒例となった日本語カバーの応酬。今回僕が選んだのはHEATWAVE「トーキョー・シティ・ヒエラルキー」で、大好きな曲だけど自分で歌ったことはなかった(だから年始から暇さえあればずっと練習した)。2回転調するこの曲はだんだん熱を帯びてゆくのだけど、僕はその言葉を丁寧に歌うことにフォーカスした。いつもこの歌を聴いて思うのは、東京はそんなに無慈悲な街じゃないな、ということ。「山田くんじゃなくてオレが小沢健二カバーしたら意外でいいよね」とタカテツさんが言ったとき、歌うなら「昨日と今日」しかないなと思った。当日もぎりぎりまでやるかどうか彼は悩んでいたけど、やってよかったですね「昨日と今日」。オザケン大学出身の僕はギターでサポート。ばっちりかっこいい演奏になりました。

この時点で背景の絵はかなり育っていた。おおくぼくんは描いたものを塗りつぶして、またその上に新しい絵を足していくスタイルなので、ステージ上の僕らより客席の皆さんのほうがその変遷をきちんと目撃したことになります。この日おおくぼくんが完成させたジンを題材にひとネタ。「コーンポタージュスープ」という文章をモチーフに3人でセッション。おおくぼくんはラップスティールギターを、タカテツさんは朗読、途中からサイケでアシッドな演奏になってきて、無国籍な歌へ昇華。最高に面白かったな。「猫とホテル」も3人のコンビネーション、さらに猫コーナーという括りにして僕の2017年に出会ったなかで一番好きな歌、むぎ(猫) の「天国かもしれない」まで3人での化学反応を楽しみました。おおくぼくんも猫2匹と暮らしているから、否応なしに猫の話題になる。最近タカテツさんが心酔しているパンダのシャンシャンの話をさせてあげられなくて申し訳なかった。

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ここからMCを挟まず「小さな巣をつくるように暮らすこと」「夕暮れ星」「セラヴィとレリビー」と交互に続き、それぞれの曲に対してそれぞれがコーラスを重ねたりして、こういうことが自然とできるようになっていることに、やっぱり驚く。ともに孤高、というよりもひたすら孤独な活動を長いこと続けてきた歌い手なのに、こんな構成のライブをストレスなくやれていることが面白い。「スタイル」「幸せの風が吹くさ」「My Favoutrite Girl」「my favorite things」とアップテンポな曲で本編が締まったので楽しい印象が色濃く残りましたが、かなり硬派なシーンも含む、“攻めた”ライブだったなあと改めて思いました。こういうのはタカテツさんとしかできないことなのかもしれません。

アンコールをいただいて最後に演奏したのはこの新しいお店を仕切ることになったベーシスト鈴木淳さんの大学の先輩であるフィッシュマンズの「エブリデイ・エブリナイト」。急遽開催を引き受けてくださった淳さん、BLAH BLAH BLAHのスタッフ皆さんに感謝とお祝いを。2時間半の「音楽と音楽」にお付き合いいただいた満員のお客さんたちにもお礼を。当初は、ずっと続いてきた二人旅の総まとめになれば、と考えていたけど、また新しい旅に出たくなるような充実した夜になりました。誰も僕らのことを知らないような、最果ての町みたいなとこでやりたい。

2018年がうまくキックスタートできた。今年もよろしくお願いします。

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2018年01月03日

“吉祥寺の杉まつり2018〜犬も歩けばスギに当たる”(2018年1月2日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】



お正月恒例の杉まつりが終了しました。2012年から始まって7回目?これまでで一番楽しいお祭りでした。

僕はトイレッツとして参加しましたが、まずオープニングの大瀧詠一さん「君は天然色」でステージへ。村田和人さんの息子彼方くんとマイクを同じくして歌いました(1月2日は村田さんの誕生日でした)。トイレッツはサトミツさんとベース伊藤健太が不在の4人構成でしたが、ベースを藤田哲也さんに弾いていただいた(イトケンは若き頃に藤田さんのベース教則本で腕を磨いたという前日譚がありました)。サトミツさんの穴をどうしたかというと…、なんと杉真理さんが白衣とトイレ君をかぶって登場、「日本のトイレからこんにちは」の掛け声を。お正月の無礼講、杉さんの優しさに感謝。トイレッツのステージ、とても盛り上がりました。なんだかとても嬉しかったな。「日本のトイレからこんにちは」「僕の小さな悩み事」「PULP!」の3曲で駆け抜けました。イトシュン、良くん、もっくんをこの奇祭に誘い出すことができてよかった。僕のインスタグラムでライブ配信したものがもう数時間くらいアーカイブスに残っていると思いますのでぜひご覧ください。





僕は後半の村田和人さんコーナーで「Brand New Day, Brand New Song」も歌わせていただいた。ハンカチが舞う幸せな風景よ。なんとこれまでで最長記録の7時間のステージ、出演者総勢50名近く、60曲近いセットリスト。一番頑張ったのはお客さんだったと思います。そして、すべてを笑顔でまとめ上げる杉真理さんの人間力と魅力に今年も感動しました。2018年も頑張ろうと誓う夜でした。  
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2018年01月01日

ありがとうございました|2017年 ライブの記録

振り返ってみると、ゲスト出演や飛入り、課外活動もあったし、クローズドなライブを含めて80本以上のステージ。キャリア史上最高のライブ数になった2017年でした。特に10月以降のスケジュールはちょっとどうかしていたかなあと感じます。それでも毎回趣向を凝らして選曲したり、予想を裏切りつつ期待に応えようとしたり、一期一会の演奏を楽しんだ自分がいました。歌う場所があって、観にきてくれる人がいるということがどれだけ大事で幸せなことかを改めて知りました。2018年もよろしくお願いします。明日1月2日の吉祥寺スターパインズカフェでの「杉まつり」からまた新しいスタートです。

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<2017年ライブアーカイブス>

1月2日(月)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ “吉祥寺の杉まつり2017 〜鶏が先か、杉まつりが先か〜”
1月19日(木)@ 下北沢440 “新・ネガティブナイト3”
1月21日(土)@ 中目黒 トラベラーズファクトリー “『コーヒーと小説』出版記念 コーヒー教室&ブックトーク”(飛入り)
1月29日(日)@ 三重 tayutau はしもとみお個展「薪ストーブと猫のいるライブ」

2月7日(火)@ 高円寺 SHOW BOAT “day by day”
2月11日(土)@ 経堂 cafe+gallery 芝生 “ポチバッジ展 LIVE”
2月12日(日)@ 経堂 cafe+gallery 芝生 “ポチバッジ展 LIVE”
2月18日(土)@ 千代田区役所 “ちよだ猫まつり”
2月19日(日)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 17”(男性限定ライブ)
2月25日(土)@ 喫茶モノコト〜空き地〜 “音楽と音楽・山田稔明と高橋徹也”
2月26日(日)@ 京都 ケイブンシャ COTTAGE「コーヒーと音楽」とカレーな京都

3月12日(日)@ 蔵前 NAOT TOKYO “3周年記念LIVE〈高野寛×山田稔明×高橋久美子〉”
3月15日(水)@ 渋谷 東京カルチャーカルチャー にゃなか presents “今夜は♡猫♡に感謝祭”
3月25日(土)@ 南青山 ビリケンギャラリー 猫ラボ個展「紫陽花の庭」LIVE
3月26日(日)@ 谷中 コーツトカフェ ぱんださんの小径 個展「灯台守のうた」LIVE

4月1日(土)@ 等々力 巣巣 はしもとみお個展「机の上の犬と猫」 “近藤研二ソロコンサート”(ゲスト出演)
4月2日(日)@ 南青山 ビリケンギャラリー 猫ラボ個展「紫陽花の庭」LIVE<追加公演>
4月8日(土)@ 等々力 巣巣 永井宏作品展 la musique sur l'elephant LIVE「音楽で表現すること」
4月16日(日)@ 恵比寿 天窓 switch『猫町ラプソディ』発売記念公演 “夜の科学 vol.51ーrhapsody in tricolor”
4月23日(日)@ 下北沢 B&B 山田稔明「猫と暮らす人生は、かくも素晴らしい」
4月28日(金)@ 下北沢 風知空知『猫町ラプソディ』発売記念公演 “夜の科学 in 下北沢ーrhapsody in tricolor”
4月30日(日)@ 吉祥寺 リベストギャラリー創 “キチレコソニック2017”フリーライブ
4月30日(日)@ 吉祥寺 リベストギャラリー創 “キチレコソニック2017”ALL STAR LIVE

5月2日(火)@ 吉祥寺 リベストギャラリー創 “キチレコソニック2017 フリーライブ”
5月5日(金・祝)下北沢 本多劇場 “トトトトト 〜トイレットトトレイントクベツヘントークトレイル〜”(サトミツ&ザ・トイレッツ)
5月6日(土)@ 等々力 巣巣 “山田稔明 ソロ弾き語りライブ”
5月21日(日)@ 青山 月見ル君想フ “キチレコソニック2017大打ち上げ祭”
5月23日(火)@ 下北沢 lete “”夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽18”
5月25日(木)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽19”

6月25日(日)@ 下北沢 風知空知 “猫好きにわるいひとはいない vol.2” 山田稔明 × 峯村リエ
6月30日(金)@ 下北沢 ラプソディ “Add Some Music To Your Friday × POPS PARADE”

7月1日(土)@ 静岡 三保原屋LOFT店 絵本『赤い金魚と 赤いとうがらし』刊行記念 福田利之 原画展
7月8日(土)@ 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE HARCO LIVE TOUR 2017 “20th Anniversary Special -HIKINGS-”
7月15日(土)@ 恵比寿 天窓switch 『DOCUMENT』発売記念ライブ “夜の科学 vol.52 - 夏の日の記憶と記録”
7月16日(日)@ 恵比寿 天窓 switch GOMES THE HITMAN LIVE 2017 “summer songs”
7月21日(金)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 20”
7月22日(土)@ 福岡 箱崎 スピタルハコザキ はしもとみお作品展「猫島物語」山田稔明 TALK&LIVE “猫島ラプソディ”
7月23日(日)@ 福岡 JOY TRIP CAFE “夜の科学 in 福岡ー夏の日の記憶と記録”
7月26日(水)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 21” 追加公演

8月6日(日)@ 吉祥寺 Star Pine's Cafe “第六回吉祥寺祭りー SPC20周年記念 オープニングスペシャル”
8月26日(土)@ 加古川 チャッツワース “夜の科学 in 加古川ー夏の日の記憶と記録”
8月27日(日)@ 大阪 event space 雲州堂 “夜の科学 in 大阪ー夏の日の記憶と記録”

9月2日(土)@ 奈良 NAOT NARA 福田利之 + 高橋久美子 + 山田稔明「絵と言葉と音楽 奈良三重奏」
9月3日(日)@ 名古屋 大須 モノコト “夜の科学 in 名古屋ー夏の日の記憶と記録”
9月9日(土)@ 吉祥寺 Star Pine’s Cafe SPC 20th Anniversary GOMES THE HITMAN “kichijoji rhapsody”
9月19日(火)@ 下北沢 風知空知 “伊藤俊吾 - 夏から秋へのグラデーション”(ゲスト出演)
9月22日(金)@ 南青山 月見ル君想フ “イトケンフェス”(サトミツ&ザ・トイレッツ)
9月24日 @ まほろ座 MACHIDA “峠まつり2017”

10月1日(日)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽22”(声の不調のため振替)
10月7日(土)@ ギャラリー自由が丘 片岡まみこ個展「秋色〜秋の夜長に猫と音楽を聴こう」
10月8日(日)@ 鎌倉 西御門 サローネ “JAMJAMJAM音楽祭 2017”
10月8日(日)@ 鎌倉 moln “貸切り図書館 52冊目 - miyazono spoon for Autumn”
10月12日(木)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽22 振替公演”
10月14日(土)@ 中目黒 トラベラーズファクトリー 『notebook song』発売記念ライブ<第一部>
10月14日(土)@ 中目黒 トラベラーズファクトリー 『notebook song』発売記念ライブ<第二部>
10月15日(日)@ 武蔵境 境南ふれあい広場公園 “むさしの猫のマルシェ”
10月15日(日)@ 下北沢 風知空知 “マキノゲンお誕生日会”
10月16日(月)@ タワーレコード渋谷店5階 パイドパイパーハウス タワレコTV “THE PIED PIRER HOUR”
10月18日(水)@下北沢CLUB Que PLECTRUM presents “Boys Don't Cry 6”(GOMES THE HITMAN)
10月20日(金)@ 等々力 巣巣 保坂展人世田谷区長トークイベント in 巣巣 vol.2「政治とくらし&経済のこと ー 民主主義のバージョンアップ」
10月21日(土)@ 札幌市電貸切ライブ 山田稔明 with キッコリーズ “猫町ソワレ”
10月22日(日)@ 札幌 レストランのや “夜の科学 in 札幌ー秋の日の記録と記憶”
10月29日(日)@ 下北沢 風知空知 “秋色テンダネス”

11月4日(土)@ 大阪 中谷運輸築港ビル(旧商船三井築港ビル)山田稔明 × 高橋徹也 “コーヒーと音楽と猫”
11月5日(日)@ 大阪 中谷運輸築港ビル(旧商船三井築港ビル) “トイレッツがやって来る ジャー!ジャー!ジャー!in OSAKA”
11月10日(金)@ 南青山 月見ル君想フ サトミツ&ザ・トイレッツ メジャーデビュー記念 “トイレッツがやって来る ジャー!ジャー!ジャー!”
11月11日(土)@ タワーレコード 町田店 サトミツ&ザ・トイレッツ ミニライブ&サイン会
11月12日(日)@ タワーレコード 池袋店 サトミツ&ザ・トイレッツ ミニライブ&サイン会
11月16日(木)@ リクシル本社ビル(サトミツ&ザ・トイレッツ)
11月18日(土)@ 横浜 旭公会堂 “第33回全国トイレシンポジウム”(サトミツ&ザ・トイレッツ)
11月19日(日)@ 新潟 燕市 ツバメコーヒー ツバメコーヒー5周年アニバーサリー 山田稔明ライブ “飛び立つコトノハ”
11月21日(火)@ 下北沢 ラプソディ “山田稔明 × 岩瀬敬吾 2MAN LIVEーいつも旅の途中”
11月22日(水)@ 渋谷 東京カルチャーカルチャー “にゃなか1周年記念 第2回「今夜は猫に感謝祭」”
11月23日(木祝)@ 渋谷 ヴィレッジヴァンガード渋谷 サトミツ&ザ・トイレッツ ミニライブ&サイン会
11月25日(土)@ 宮城 NAKAO CAFE “山田稔明 × 高橋徹也・音楽と音楽”
11月26日(日)@ 福島 in-kyo “山田稔明 × 高橋徹也・音楽と音楽”

12月2日(土)@ 加古川 チャッツワース “夜の科学 in 加古川ーsweet december 2017”
12月3日(日)@ 大阪 スタンダードブックストア心斎橋 カフェ “ポエトリーリーディング & LIVE”
12月8日(金)@ 恵比寿 天窓 switch GOMES THE HITMAN “猫町オーケストラ vol.18 - countdown to 2019”
12月10日(日)@ 恵比寿天窓switch “夜の科学 vol.53ーsweet december 2017”
12月12日(火)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 23
12月21日(木)@ 鎌倉 カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ ““Coffee & Christmas vol.6ー今年もクリスマスソング”
12月24日(日)@ 等々力 巣巣 “巣巣のクリスマスー小さな巣をつくるように”
12月29日(金)@ 町田 まほろ座 MACHIDA “サトミツ&ザ・トイレッツの素”
12月29日(金)@ まほろ座 MACHIDA “平成29年度 サトミツ&ザ・トイレッツ大忘年会”
12月31日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ “太陽と月のメロディー”  
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太陽と月のメロディー(2017年12月31日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】



2017年最後のライブは地元吉祥寺スターパインズカフェでの昼公演でした。もう3回目、もはや恒例行事となりました。つねに同じメンツ、というのもなんだか面白くなってきました。リハーサルなしで本番、僕が会場に入ったのはもうすでにお客さんが入場しきった後でした。前の年同様、この1年で書いた新曲で構成するセットリストで歌うことは随分前に決めていました。2016年の12月に書いて、1年かけて大きな曲になった「小さな巣をつくるように暮らすこと」から始まります。

「my favorite badge」は春に行われた「キチレコ」のために書いた曲。『INOKASHIRA』というカセットテープ作品は実はすごく自分にとって大きなものだった。音楽を好きになって自分で奏で始めた黎明期を思い出させたし、「同い年のディラン」も大好きな曲になりました。吉祥寺で歌うことに意味のある歌だなと思った。インドネシアのバリ島への旅が書かせた「ただの旅人」と「baby driver」はそれぞれが違う方向へと旅立とうとしている感じが面白い。2018年はこの曲がどう着地するかが楽しみ。

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最後、1年の最後に歌うのは「セラヴィとレリビー」、これが僕にとっての最新曲ということになるが、もともと「メロディ」という仮タイトルだったのが、閃いて「C'est la vie」と「Let it be」ということになった。歌うたびに少しずつ歌詞が推敲されていく。今一番歌うのが楽しい歌。新曲を書いて、それが自分自信を鼓舞してくれるというのは幸せなこと。まだいける、もっと書ける、と思うこと。それが僕ら音楽家を未来の世界へ連れていく。2017年歌い納め、とても充実した1年を過ごすことができました。感謝。共演の高橋徹也さん、そして今年もトリを務めたTSUNTAさんの歌も心に迫るものがあって感動した。

終演後、これも恒例となっているタカテツさんとのカフェ打ち上げ。吉祥寺はどこも混んでいたが星乃珈琲に滑り込んでスフレパンケーキを食べながら来年の構想について語り合う。「へええ、なんだか面白くなりそうだね」「そっちこそそのプラン素晴らしいね」と。気のおけない友人、刺激的なライバル、1年の締めくくりを尊敬するシンガーソングライターと過ごせたことが今年も嬉しかったです。またすぐ来年、1月26日に西早稲田で。

ご来場の皆さん、旧年中応援してくださった皆さん、ありがとうございました。2018年もよろしくお願いします。


  
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サトミツ&ザ・トイレッツ大忘年会(2017年12月29日 町田 まほろ座 MACHIDA)【ライブ後記】

旧年中のライブを振り返って、新しい1年に向けて心構えをしたいと思います。町田で行われたサトミツ&ザ・トイレッツ昼夜公演のこと。夜の公演がソールドアウトしたことを受けて、急遽昼の部でメンバーそれぞれの個性にフォーカスしたイベントが決行されました。みんなの知らない側面が見えて面白かったな。サトミツさんが仕切るラジオ番組の体をとりながらイベントは進んでいきました。まず呼び込まれた佐々木良くん、サトミツさんとは高校の先輩後輩という関係なので、地元密着型のマニアックな話もはさみつつ、良くんの音楽的バックボーンが興味深かった。ユニコーンのカバー、奥田民生さんからは大きな影響を受けているのだろうな。

もっくんの弾き語りも素晴らしかった(譜面が倒れたりする奇跡も含めて)。くるり楽曲のカバーを聴いて、あらためてもっくんのバンドに対する功績を実感する。今年はレコーディングやライブの行き帰りのドライブでもっくんとたくさん話ができたことも収穫でした。伊藤健太、イトケンは中学生の頃に描いた漫画を披露。これがヤバかった。ペンネーム、絵の筆致、ストーリー、ネーム、すべてが本気。何とも言えない気分に(いい意味で)。イトシュンは初めて買ったというたまの「さよなら人類」のカバーが素晴らしかった。途中で登場したもっくんの「着いたー!」コーラスも最高。改めて個性豊かな良いバンドだなあと感嘆しました。

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僕は子供の頃から振り返って自分の音楽遍歴を話しました。サトミツさんは有能な聞き手だな。お客さんから集めたアンケートなども活用して飽きさせない一本のしっかりした筋がありました。僕にとって年末からの鉄板ネタ、漫画『ねこぱんち』をスクリーンに映し出して紹介、「なんで山田さんが漫画に寄せていってんすか!」とみんなに笑ってもらう。サトミツさんとはオザケン談義を重ねた1年だったこともあり、秋に出た新曲「フクロウの声が聞こえる」を研究してカバー。自分の詩作に最も影響を与えた人の歌のあとは最新の新曲を。みんな登場してイトシュンの「僕がいなくなっても」、僕の「calendar song」、そしてキンモクセイ「さらば」をセッション。1時間半のイベントの予定が終わってみたら1時間のオーバー。

物販終了後は夜の部へ向けての準備、そして慌ただしく開演。まったく違う内容のサトミツ&ザ・トイレッツ今年最後の演奏が始まります。満員御礼の会場、オープニングから3曲駆け抜けて、みんなで乾杯。この日は通常のライブと趣を変えて、スクリーンを使った佐藤満春のトイレ講座を挟む3部構成。サトミツさんのパワーポイントを駆使したトイレについてのお話にみんなでうなずき笑い突っ込みながら、その奥深さに惹き込まれていきました。

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サトミツ&ザ・トイレッツで今年作ってリリースした『ホワイト・アルバム』は、控えめに言っても、曲も良くて演奏も気が利いていて、とても良くできた作品になりました。様々なパターンの楽曲がありますが、それを完全にライブで再現できるということもバンドの強み。ライブ後にはシンガーソングライターKANさんが自身のラジオ番組のなかでこの作品を「2017年レコード・オブ・ジ・イヤー」に選出してくださるというご褒美もありました(KANのロックボンソワ)。この日ステージ上で演奏しながら、こんな贅沢な遊びはないなあと感じたのです。おしゃべりやMCも楽しいし。このバンドをやり始めて3年になりますが、音楽が「音」を「楽しむ」と書くことを思い出させてくれたり、バンドのやり方を勉強しなおしたり、ためになることばかりだったなあと思います。来年も予定が決まってきているのでサトミツ&ザ・トイレッツは続くのでしょう。僕はそれが楽しみで、他の現場で何か難しいことや壁にぶつかったらこの場所に休憩しにくるんだろうなと思います。

楽しい仲間たちと、とても楽しい夜でした。また来年。  
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2017年12月28日

“巣巣のクリスマスー小さな巣をつくるように”(2017年12月24日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

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2010年から始まった等々力にある雑貨と家具の店 巣巣でのクリスマスライブ、今年で8回目となるライブが終了しました。昨年と同じく「草とten shoes」との共演。巣巣店主岩崎さん、鎌倉molnの佐々木さん、永井宏さんイベントで何度も共演した鍵盤奏者のイシカワアユミさん、そして山田バンドのメンバーでもある五十嵐くんによるこのバンドは忘れていた何かを思い出させるグループ。この日もその演奏と歌を聴きながら遠い過去の記憶、あるいは経験したことがないかもしれない記憶
に思いを馳せたのです。僕が提供した「冬の日の幻」もちゃんと彼女たちの歌になったなあと感動しました。

鎌倉ディモンシュでのライブに続いて、この日も佐々木真里さんにピアノを弾いてもらいました。そしてもう一人サプライズゲストは高橋徹也さん。前日に年納めのソロライブでくたびれてたはずなんだけど、「タカテツさん、飛入りしない?」という僕の無茶振りに「それなりの格好と覚悟をして巣巣へ向かうよ」と乗ってきてくれた。今年何度もふたりで演奏した「幸せの風が吹くさ」、男らしく(真里さんのピアノも含めて)ガッツのあるいい演奏でした。タカテツさんに感謝。来年もよろしくね。

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「wish you a merry christmas」「the first noel」とクリスマスメロディ、その流れからの「星降る街」には楽曲の力を感じさせられた。「星降る街」はあんまり自分からはセレクトしない歌だけど(バラードって照れるし、とても体力がいる)、この日は近い筋からのリクエストがあった。この曲を書いたのはいつかの大晦日、年越しをした真夜中だったことを思い出す。孤独で不安でとても心細い夜に思うことを書いた。「ただの旅人」「きみは三毛の子」は2017年を牽引した歌だと感じる。「小さな巣をつくるように暮らすこと」もそうだ。巣巣のために書いて去年のクリスマスに披露したこの歌は転がる雪玉が大きくなるように膨らんでいって、とても大切な歌になった。年末にこの歌をお別れ、そして祝福のために歌うことになったことはとても象徴的。

アンコール、終わってしまうのが寂しい。ひとりでできたての新曲を歌う。またこの歌が来年もっと大きな歌になっていたら嬉しい。草とten shoesと合体してクリスマスキャロル「世界に告げよ」を。みんな練習してきてくれてばっちりだった。そして昨年に続き小沢健二のカバー「いちょう並木のセレナーデ」。過ぎてゆく日々を踏みしめて僕らは行く。「sweet december」は来年は音源化したいな、と思った。多分去年も同じことを思ったはずだけど。今年もあともう少し。新しい夜明けまで。

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たくさんのクリスマスプレゼントをありがとうございました。今年は特に靴下のプレゼントが多かった。皆さん、どうして僕が靴下が好きなことしってるんだろう(見てたらわかるの?)。僕は12月が誕生日なので、1ヶ月ずっとみんなにいろんなものをいただいてばかりいる。もらったもの以上のことを音楽やなにかでお返しできているだろうか。巣巣という空間をはじめ、いつも手伝ってくれる友人仲間たち、そして思いを持ち寄って各地から集まってくれるファンの皆さんに心から感謝を。今年のクリスマス、もっと言えば12月はいつにも増して忘れられない時間になった。

きっと何度も思い出すことになるはずです。  
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2017年12月23日

“Coffee & Christmas vol.6ー今年もクリスマスソング”(2017年12月21日 @ 鎌倉 カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ)【ライブ後記】

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年末恒例となった鎌倉カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュの“Coffee & Christmas”。2012年、『Christmas Songs -standards and transfers』の発売の年から始まって、今年で6回目となりました。ヒックスヴィル中森さんとクリスマスに託つけて好きな歌を歌うというコンセプトで始まった、コーヒーの香り漂うディモンシュでのライブが僕は大好きなのだけど、師走の大忙しの時期に連絡を取り合ってライブ日程、さらには練習日時を決めるのは至難の業。今年もバタバタと大慌てで鎌倉までたどり着きました。夕暮れ時の材木座海岸の海がとても綺麗で、深呼吸と背伸び。

中森さん、そして3年前から加わった鍵盤の真里さん、そして僕のトライアングル。堀内マスター、チカさん、スタッフの皆さん、そして今年も小山千夏さんが手掛けたクリスマスオーナメントが迎えてくれた。今年はなんだかえらく忙しくて僕はディモンシュでゆっくりコーヒーを楽しむことができないまま1年が過ぎる。無理してでも時間を捻出して好きな場所には行かないとなあと思いました。リハーサルからずっと楽しくて、演奏する喜びに溢れた時間。僕も中森さんもやたらいっぱいギターを持ってきた。僕は今年買ったGibson B-25、Martin F-55、中森さんはMartinのアコギとエレキ、12弦、そしてマンドリン。いつもより色鮮やかな音色が響きます。

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「amazing grace」から始まったライブ、2曲目でさっそくクリスマスから脱線してCCRの「Down on the Corner」、ギターリフとサビのコーラスが楽しいのです。そしてもう何回やってるのか、今年も飽きもせずにAmericaの「名前のない馬」と「ヴェンチュラ・ハイウェイ」。中森さんとのタッグはAmericaをカバーするために結成されたと言っても過言ではなく、この2曲はこれから先も何年も歌い続けられて、僕と中森さんの健康のバロメーターとなるでしょう。

今年亡くなったグレン・キャンベルを偲んで、心を込めて「ウィチタ・ラインマン」を歌う。真里さんも言ってたけど、この曲は本当に演奏していて甘美なメロディに魅了される。ジャクソン・ブラウンの来日公演を観たことがきっかけで秋にギターを買った。大人になってもそういうことがあるのだ。「青春の日々」に勝手に意訳の詩をつけて歌う。永井宏さんのやり方をお手本に。ビーチ・ボーイズのクリスマスソング「Little Saint Nick」「Christmas Day」、NRBQ「Christmas Wish」と何年も歌い続けてきた大好きな曲たち。全部Youtubeのリンクを貼ってしまいましたが、結局この年末のライブは音楽が好きなことを忘れない/思い出す/再確認するためのものであるような気がしました。

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今年も堀内さんとのおしゃべりが楽しかった。尊敬すべきカフェ界のレジェンドだけど、いつも気さくで優しい。中森さんも真里さんもそう。僕は先輩に恵まれているなあと思う。クリスマスムードが高まってきたところで「Go Tell it on the Mountain」を。サイモン&ガーファンクル、ピーター、ポール&マリー、そしてジェイムズ・テイラーの名演でも知られる歌。この日の来場者皆さんにCDRでプレゼントした“今年のクリスマスキャロル”、音源は一人多重録音で作り上げたけど(“山田稔明と12人の山田稔明”と命名)この日は中森さんと真里さんと3人で。

クリスマスから少し離れて、リクエストをいただいたので「些細なことのように」を、この1年のこと、会えなくなった人のことを思いながら心を込めて歌いました。「光の葡萄」ももはや賛美歌のような歌だな、と思った。日々の暮らしを賛美する歌。「いちょう並木のセレナーデ」を毎年この時期に中森さんと演奏する、その意味と意義。過ぎてゆく日々を踏みしめて、僕らは行く。ヒックスヴィル「今年のクリスマスソング」も歌って楽しい曲。なぜこんなにクリスマスって人の心をそわそわさせるのでしょうね。アンコールをいただいて僕独りでできたばかりの新曲を。最後に3人で「sweet december」、終わるのが寂しくなるような楽しい時間でした。平日の遅い時間までたくさんのご来場本当にありがとうございました。また来年も同じ頃に同じ場所で。




  
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2017年12月14日

夜の科学 vol.53ーsweet december 2017(2017年12月10日 @ 恵比寿天窓switch)【ライブ後記】

GOMES THE HITMAN“猫町オーケストラ”から一日あいて、12月10日は山田稔明、7人バンド編成の“夜の科学”でした。このソロイベント“夜の科学”は最初の回が2002年、今年で15年目53回目の宴。『DOCUMENT』という代名詞的なライブアルバムを作った年なので、ステージ狭しと並んだ7人で演奏することに感慨もひとしおでした。この日共演叶わなかったフルート奏者の上野くん、ベースのえびちゃんのことも思いながら。リハーサルでは連日ライブが続く僕を気遣って「歌わなくていいから」とみんな優しい。でもこのバンドで音を出しているとわくわくして歌いたくなるのです。

満員御礼の会場、ちゃんとオープニングには「Christmas is Coming」が流れて12月の雰囲気。「太陽と満月」でスカッと始まります。ソロでは近藤さん、真里さん、安宅くん、僕、五十嵐くん、イトケンさんと楽器回し。最後は綾香の声を含む3声で高らかに。「my favorite things」は弾き語りライブでは後半に演奏することの多い曲ですが、バンド編成だと序盤のキックスターターになります。「glenville」の浮遊感も「平凡な毎日の暮らし」の高揚感もバンドならでは。「ナイトスイミング」では天にも昇るような気持ちでした。近藤さんはエレキギターを弾くのが久しぶりだったそうで、なんだかロック度増して揺れまくってたなあ。

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9月に旅行したバリ島で書いた新曲「ただの旅人」をバンドで合わせられたのも嬉しかった。もっともっと良い曲になる予感。「吉祥寺ラプソディ」も「notebook song」も「きみは三毛の子」も同様に大きな曲になっていく。「小さな巣をつくるように暮らすこと」は去年の12月に書いた曲だけど、もうずっとそこに存在していた曲のようにも感じる。これから作る新しい作品に対して期待がむくむくと大きくなっていくようなステージでした。2018年カレンダーが完成したことにより久しぶりに解禁された「calendar song」は手拍子とコール・アンド・レスポンスが楽しかった。

そして個人的なハイライトは「blue moon skyline」のバンド編成での演奏でした。この曲は弾き語りでは頻繁に演奏される曲ですが、なぜかバンドで歌うことは稀。宅録で作られた初ソロ作『pilgrim』の楽曲群は自分にとっていつの頃からか孤独の象徴となっていて、特に「blue moon skyline」は孤独な旅のテーマソングのようなものだったのです。7人で演奏する「blue moon skyline」は幌をつけたキャラバン隊が身を寄せ合って進んでいくような力強さがあり、とても感動しました。キャラバン隊が刻んだ轍から立ちのぼる土埃、そこから浮かび上がってくる「hanalee」で本編終了。

アンコールでは恒例の景品大会。みんな程よく力の抜けた断捨離グッズを提供してくれました。近藤さんと「第2の人生」、エレキギターでの演奏、イトケンさんと綾香にも加わってもらって初めての感じのアンサンブルでした。山田稔明賞は今年一番よかったレコード『The National/Sleep Well Beast』、そしてついに登場したymdパン、僕が前日に焼いたパンをプレゼント。会場が湧きました。特等はギター、新曲弾き語りとともに。終わるのがさみしいくらい楽しかったステージ、「sweet december」では僕の視界には雪が降りました(想像力)。最後は「ハミングバード」、この曲は三拍子のワルツなのでハンドクラップができない曲なんだけど、客席みんなの身体が右に左に揺れているのを見るのが僕はとても好き。その揺れ幅でみんなの楽しさが伝わってくるのです。

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終演後もたくさんの握手とサイン、プレゼントもいっぱいありがとうございました。いつもいただくものよりもたくさんの感謝を捧げたくて、なんとか絞り出す“夜の科学”ですが、皆さんが楽しんでくれていたら嬉しいです。メンバー、スタッフ、手伝ってくれる友だちみんな、恵比寿天窓 switchスタッフ、そして全国から駆けつけてくださったお客さん全員に心より感謝を。

また来年も素晴らしい音楽家仲間に手伝ってもらって良い歌を紡ぎたいと思います。  
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“猫町オーケストラ vol.18 - countdown to 2019”(2017年12月8日 @ 恵比寿 天窓 switch)【ライブ後記】



先週末からのライブを振り返ります。1年の総まとめのような濃厚な数日間でした。12月8日、44歳の誕生日当日がGOMES THE HITMANのライブとなり、朝からお祝いの言葉をたくさんいただきながら恵比寿へ。今年で結成24年となるGOMES THE HITMAN、メンバーみんなと大学のキャンパスで出会った1992年、僕はそのとき18歳だったはずです。長い長い時間が経ったのだなあ。今回のライブ、本番前のリハーサルをあんまりやらないようにしよう、という裏テーマがありました(いつもギリギリまで練習してしまうのです)。その約束がステージ上でのフレッシュな気分の立役者だったかもしれません。満員御礼のなかライブがスタート。

冬恒例、PEANUTSの「Christmas is Coming」が鳴り響いてステージへ駆け込むはずが流れてきたのは夏のライブで使った「サマージャム」インスト、僕の確認ミスで季節感のまるでないオープニングに。本番前のリハーサルをやらないとこういうことになることを思い知るのです。謝罪とやり直し、グダグダのなかで始まったライブでしたが、なんだかGOMES THE HITMANっぽいな、とも思いました。「北風ロック」「北風オーケストラ」と夏の名残を吹き飛ばすようなウィンターソングでスタート。「サテライト」も冬の星空の彼方にある衛星のようなイメージで。

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この日僕は10月に買った新しい古いギターを弾きました。普段だったらアコースティックギターを使う曲も全部エレキで(「寒い夜だよ」「会えないかな」だけプレゼントとして用意したギタレレを弾きました)。思えばGOMES THE HITMANは結成初期からCDレコーディングを経験するくらいまでずっとエレキギターしか使っていなかった。いいギターを持っていなかったから「僕の鳴りの悪いこのギターは」で始まる歌があるのです。「星に輪ゴムを」は、この1964年製のギターを買うきっかけとなったジャクソン・ブラウンの「The Road」という曲にインスパイアされて書いた曲。「シネマ」も昔より上手に感情を乗せられるようになったなあ、といろんなことを考えながら演奏しました。良い曲を書いた過去があって、そして今があって本当に嬉しい。

新曲「baby driver」は演奏するたびに楽しい。今年書いた曲をこうやってバンドで鳴らす幸せ。「ブックエンドのテーマ」は2014年のバンド再始動のあとに書いてソロで歌ってきた曲。GOMES THE HITMANに似合うなと思ったのでセットリストに載せました。「寒い夜だよ」と「レモンひときれ」は最初期の楽曲、冬の歌が多いバンドですね。「お別れの手紙」と「train song」は姉妹のような、言うなれば組曲。歌詞を噛み締めながら歌う。この日、会場までの道程を2002年作品『mono』を爆音で聴いてきた、という話に導かれて当時の心細さや不安、いらだちについてのMC。「情熱スタンダード」には一層の優しさが付帯したと思うし、「夜明けまで」は希望の色が濃くなったように感じる。

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「愛すべき日々」も2003年当時は本当に演奏するのが大変な曲で難儀したんだけど、今こういうふうに思ったように歌えるのって不思議。余計な力が抜けたのだろうか。「手と手、影と影」はもはや僕の手を離れて勝手に先へ先へと先導してくれる力を持つ曲。僕はただ歌が進んでいくのについていけばいい。「memoria」は会場みんなの声でネクストレベルまで昇華する感じがしました。「雨の夜と月の光」はできれば秋のスターパインズカフェみたいにギターを放り出して両手を広げて歌いたいな。本編が終了。

年末恒例の景品大会、旅先で買った塩(ふたりも)とか健康グッズとか力の抜けたものばかりでしたが楽しんでいただけたでしょうか。僕は今年25周年を迎えたR.E.M.『Automatic for the People』限定木箱エディションを。そう、今年で僕は上京してきて25年。東京最初の1年僕を支えて救ってくれたのがこのアルバムでした。特等賞はギタレレ。あちこちいろんな街へ連れていった可愛いやつでした。「会えないかな」演奏とともにプレゼント。1年のご愛顧に感謝して。応援ありがとうございました。来年も再来年もよろしくお願いします。

アンコールで「sweet december」、この曲もソロバンド編成とGOMES THE HITMANとでは少しずつ解釈が違って、それぞれ面白い。エンディング、あれ?エンディング?と思っているところで誕生日サプライズをかけられて、嬉し恥ずかしケーキのキャンドルを吹き消す儀式。いくつになってもこういうのはありがたいものです。最後は20年前に初めて出したCDのオープニングトラック「僕はネオアコで人生を語る」、最高に鳴りのいい1964年のMartinのギターで弾いてやった。「僕の鳴りの悪いこのギターは/長く短い本当の愛を歌う」。自分のキャリアの始まりがこの歌で本当によかったなあと思います。

人生は続くのです。カレンダーのように。

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遠くから近くから、ご来場ありがとうございました。  
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2017年12月06日

ポエトリーリーディング & LIVE(2017年12月3日 @ 大阪 スタンダードブックストア心斎橋 カフェ)【ライブ後記】



先週末、日曜日の話。普段ならチャッツワースで遅めの朝食をいただくところを、早朝に加古川を発って11時に心斎橋入り。青空と紅葉が目に鮮やかで気持ちがいい。急遽開催が決まったスタンダードブックストア心斎橋でのポエトリーリーディングのイベントは、その実どんなふうに何を話して、どのように進行するかといった内容がなにも決まっていないぶっつけ本番のイベントだったので、不安と緊張が大きかった。しかしお店について中川和彦さん(社長)のニコニコ顔を見たら大丈夫だと思った。僕が訪れるたびになぜかビートニクや詩の話で盛り上がるので、「とにかくやってみようや」という中川さんの一声で企画されたこの日のイベントは「詩を書く」ことではなく「詩を読む=朗読する」ことにフォーカスしたものとなりました。

たくさんの人が得体の知れないこのイベントに参加してくれた。まずそのことが嬉しくて心強かった。今回のキーワードは映画『パターソン』とウィリアム・カーロス・ウィリアムズ、そして副読本は谷川俊太郎『詩ってなんだろう』。僕にとって初めて“詩”を意識したのは、自作の詩が新聞に掲載された小学生のころ。掲載紙も詩そのもののことも断片的にしか憶えていないのだけど、とにかくまず頭の片隅に少しだけ残るかけらを集めて書いた「夜のカーテン」という歌の歌詞を朗読してみた。歌詞を声に出して読むことでそれが詩になっていくのだろうか、という実験。さらに中川さんに無理強いして「blue moon skyline」を朗読してもらった。紙に書かれた言葉、それを関西弁のイントネーションが読み上げていくときに思い込んでいた情景や物語が変容していく感じが面白かった。

次にトライしたのがご来場のお客さんに朗読してもらうという無茶振り。しかし果敢にも我こそはと手があがる。「予感」を読んでくれた人は感情豊かでよかった。次は男性に、という流れで僕が指名した彼も朴訥とした口調が素晴らしかった「言葉の海に声を沈めて」。谷川俊太郎さんの本を読んでくれた人、アクロスティックという言葉遊び(あいうえお作文のようなもの)を説明する詩だったのでちょっと難しかったのだけど、それをヒントに僕が取扱説明書を朗読するという飛び道具で会場が沸いた。トリセツを感情豊かに読むと朗読というものが面白可笑しく、ぐっと自分のほうに近づいてくる感覚があった。

中川さんが谷川俊太郎の「足し算と引き算」を朗読したことに呼応して、僕が「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌った。2コーラス目の一節をメロディから離れて朗読してみたらこれも新しい気付きがあって面白い。詩を考えるときにはやはり永井宏さんのことが浮かんで、永井さんの詩で「アイスクリームマン」と「くよくよするなよ」を歌うころには予定時間の2時間を過ぎようとしていました。ポエトリーリーディングという少し難しく堅苦しいテーマなのに笑いの絶えない時間が過ごせたのは、いつも以上に耐え難き僕の饒舌を中川さんが上手に手綱をとってくれたからだと思います。こんなに楽しい会になるとは予想以上だった。次回はみんながそれぞれの読みたい言葉を持って集まろう、という約束をしてお昼のポエトリーリーディング集会は終了しました。個人的には言葉について小さな革命が起きた日でした。また春に。

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“夜の科学 in 加古川ーsweet december 2017”(2017年12月2日 @ 加古川 チャッツワース)【ライブ後記】



先週末の話、今年もチャッツワースでクリスマスのライブを。兵庫県の小さな町加古川、毎回毎回会場にいっぱいのお客さんに集まって歌を聴いてもらえることを当たり前だとは僕は全然思ってなくて、来るたびに感謝と驚きでいっぱいになる。店主岸本さんも含む熱心なファンの皆さんのおかげで、いつも楽しい時間を過ごさせてもらえることが嬉しい。快晴の神戸に降り立ち、加古川へ着いてバタバタと準備をするうちに階下ではチャッツワース名物の立食パーティーが始まっていました。これが交流の場になって加古川の公演はいつもどこよりも和やか。

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クリスマスライブと銘打っているので『Christmas Songs』のなかから「amazing grace」でスタート。この日はお客さんからのリクエストをたくさん取り入れたセットリストになりました。「男なら女なら」、未発表の「長距離ランナー」というマニアックな選曲、「day after day」も久しぶりに歌ってみると本当に気持ちのいい発語の快感のある曲だなあと感じた。ちょうど20年前にリリースしたCDのなかから「レモンひときれ」、僕のアーカイブスのなかでも数少ない紅茶が出てくる曲をチャッツワースでやる意味。「忘れな草」「言葉の海に声を沈めて」はリリースから15周年を迎えた『mono』から。

9月に行ったバリで書いた新曲も演奏できてよかったです。今年録り下ろしたクリスマスキャロルは「go tell it on the mountain」、サイモン&ガーファンクルやピーター、ポール&マリーの歌唱で慣れ親しんた曲でした。「chiurchbells ringing」は『SONG LIMBO』シリーズに収録されたレアな、数少ないGTH流クリスマスソング。導かれるように「星降る街」「サテライト」と冬の星座を思わせるような歌を続けました。アンコールがこないくらいたっぷり歌うというのがこの日のテーマだったのだけど、本編終わっても歌い足りなくて年末恒例「sweet december」、「あさってくらいの未来」、最後は声を枯らして「ハミングバード」で2時間半のステージは大団円。

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終演後はたくさんの握手とサインを。年に2回のペースで訪れる加古川は親戚の住む町のようで、とてもあたたかい。岸本さん家族との打ち上げは鍋。おしゃべりと大笑いとで時間があっという間に進みました。今年は夏、そして大阪イベントとお世話になったチャッツワース。東京で紅茶フェスの際にはうちにお招きすることもできてよかったな。また来年も同じように、しかし今年とはまた違う未来があるのだろうなーと思います。2017年、ありがとうございました。また来年。


  
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2017年11月29日

“山田稔明 × 高橋徹也・音楽と音楽”(2017年11月26日 @ 福島 三春 in-kyo)【ライブ後記】



高橋徹也さんとの先週末の東北ツアー。仙台のホテルを朝に出発して福島三春へ。実は風邪からの病み上がりだったタカテツさん、ステージではそれを微塵も感じさせなかったところはさすがでした。車内が物静かだったのはお互い喉を温存したからかもしれません。それでも車内BGMに導かれ「今かかってるの誰?」とか「なんでここでYESの『危機』なの?」とか気の置けない会話が続き、あっという間にin-kyoに到着。

店主長谷川ちえさんに会うのは1年ぶりか。蔵前の頃は季節の折々でお会いしていたが時間が経つのはあっという間。三春は去年もバタバタと慌ただしく駆け抜けた感じだったのだけど、今回は三春索麺(そうめん)の美味しいお店を紹介してもらって舌鼓。こじんまりした素敵な町です。ちえさんがいなかったら来なかった場所だと思うと不思議な縁を感じます。お店に戻るといっぱいのお客さん。アアルトコーヒー庄野さんが焙煎してくれた「コーヒーと音楽」の香りが漂います。

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前日のNAKAO CAFEと打って変わって、窓からの明るい日差しのなか始まったライブ。タカテツさんはセットリストの大部分を変えてきたから、僕もそれを見ながら演奏曲目を変更していく。これがソロ弾き語りの醍醐味か。朗読のシーンが時間の流れが止まるようで興味深かった。演奏が進むに連れて窓の外の色味が変わっていき、黄昏時の柔らかい光の頃にステージを交代。大きな窓が印象的なin-kyo、僕は「愛すべき日々」でスタート。凍る窓の向こうに鮮やかな光。

日曜日のドライブのあとで歌う「glenville」もいい。新曲「baby driver」はGOMES THE HITMANの新作に収録する予定だが、もしかしたらタカテツさんの『Style』の軽快さに呼応したものだったかもしれない。in-kyoのお手洗いに入ったらその空間の凛とした美しさに感動したからサトミツ&ザ・トイレッツの「答えはトイレのなか」を歌った。台所まわりもとてもきれいで、帰ったら掃除しようと思う。「hanalee」はちえさんがとても好きな曲だといつか言ってくれた曲。長谷川さんとの結婚パーティーでも歌ったが、ここで歌わないわけにはいかない。

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いよいよ日がとっぷりと暮れてきて、再びタカテツさんを呼び込んでセッションの時間。リクエストを受けたという迷曲「猫とホテル」をふたりで。回を重ねるたびに迷曲から名曲へと昇華していくような感覚がある。みんなのニコニコ顔をステージから見るのが楽しい。洋楽のカバー対決というのも予定していたのだけど、前日の演奏が楽しかったのでまたザ・ピロウズとb-flowerを。お気に入りのものがたくさんある場所で歌う「Girl」と「things」、「幸せの風が吹くさ」は大きな手拍子の音に煽られて熱くなりました。アンコールにはフィッシュマンズ「エブリデイエブリナイト」、ご来場の皆さんの毎日毎晩が幸せなものになりますように。

きゅっとこじんまりした親密な空間はちえさんが丁寧に大切に作り上げたもの、そこに相応しい音楽をふたりで奏でられたなら光栄です。近くから遠くから来てくれた皆さんありがとうございました。皆さんもあの空間を作った一人ひとりだったと思います。終演後急いで片付けて、郡山市まで移動してソノラバーガーというお店に連れていってもらった。とても素敵なお店でライブもやられているそうで、また新しい縁を感じました。日付が変わるころ東京へ到着。あっという間の2日間でしたが、とても充実したものになりました。尊敬する友人であり音楽家、高橋徹也に大きな感謝を。また新しい旅の目的地を見つけましょうね。

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“山田稔明 × 高橋徹也・音楽と音楽”(2017年11月25日 @ 宮城県 富谷市 NAKAO CAFE)【ライブ後記】

先週末の高橋徹也さんとの東北ツアーを振り返ります。午前中に吉祥寺で落ち合って、東北道を北へと向かう旅です。前週の新潟でひやひやする思いをしたので、タイヤチェーンを積んで心構えもばっちり。これまでのタカテツさんとの旅はすべて西だったので地図の上の方に向かうのが新鮮。雪をかぶった連峰や紅葉、田んぼの風景を眺めながらいいドライブ。今月頭の大阪はたくさんの楽しい出来事が記憶に残りましたが、演奏面に関してもこれまで種を植えたところに芽が出て果実が実ったような、そういう収穫感もありました。

まず最初のヴェニューは宮城県富谷市のNAKAO CAFE。僕は3度目の演奏、タカテツさんを連れてくることができてよかった。ここはとにかく素敵なものが溢れる場所、雑貨屋さんでありコーヒー豆やスイーツも売ってるし、ライブ会場となるカフェも広くて心地いい。お店に到着してすぐライブの準備。今回も音響機器はすべて持ち込み、自分たちでセッティング。ステージまわりには今回もカメヤマキャンドルさんが揺れる灯の演出をしてくれました。なんと素晴らしい風景、うっとりしてしまいます。

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遠くから近くからたくさんのお客さんが集まってくれました。広いカフェなのでいつも最初は「こんなに人が来るのかしら」とドキドキするのですが、ステージに立つと嬉しくてわくわくしてくるのがここ、NAKAO CAFEです。今回は「二人出ずっぱりスタイル」をやめてタカテツ、山田、セッションと続く3部制に。最初にふたりで挨拶して、いよいよ開演。タカテツさんの演奏が始まりました。エレキギター(新しいギター)弾き語り、ニューアルバム『Style』のタイトルトラックから軽快に始まった大阪のライブとは対照的にデビュー作の楽曲が1曲目。ゆっくりしっとり立ち上がっていく響きが印象的でした。お客さんも真剣に聴き入っていましたね。最後は「Style」で手拍子で盛り上がって第一部終了。長いようにもあっという間にも感じる不思議な時間でした。

僕のステージ、タカテツさんが新しく買ったジャズマスターを弾くというので僕も先月買った1964年製のMartin F-55で、「星に輪ゴムを」からスタート。冬の冷たい窓、そのなかは実はあたたかい。ステージもじっとりと汗をかくくらいの熱気があった。「ただの旅人」という新曲も演奏するたびにキーが変わったり節回しが変わったり、毎回面白い。サトミツ&ザ・トイレッツの曲も受けがよくて嬉しいです。「sweet december」を東北で歌ったのは初めてのことかもしれません。歌いながらしみじみする歌。

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再びタカテツさんを呼び込むかたちで第三部の始まり。お互いの好きな日本語ロックのカバーをということで、大阪に続いてこの日もタカテツさんがザ・ピロウズの「ストレンジ・カメレオン」、僕がb-flowerの「つまらない大人になってしまった」を披露。実はリハで一番練習してたのはこのパート。大阪よりも積極的にお互いの演奏に呼応しあう。“Favorite”繋がりで「My Favourite Girl」と「my favorite things」、そして「幸せの風が吹くさ」で盛り上がって終了、のつもりがアンコールの声が止まず、急遽もう一曲。ライブが長くなりすぎるから、とセットから削られていたフィッシュマンズのカバー「エブリデイエブリナイト」で大団円。ふたりともなんだかいつもより力強く良い声で響き合っていたように思いました。

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終演後は物販に長蛇の列。サインに時間がかかって申し訳なかったけど、1年に1度の東北旅で沢山の人とお会いできて幸せでした。お店でBGMとして流れていた「光の葡萄」の歌詞のフレーズだけを頼りにここへ辿り着いたという方もいらっしゃって、NAKAOというお店の持つ求心力をひしひしと感じる夜でした。スタッフの皆さんも穏やかで優しい。Date fmでデビュー当時からお世話になっていたディレクター氏も駆けつけてくれて、遅い時間にも関わらず美味しいご飯屋さんに連れていってくれました。ずっと準備に駆け回ってくれていたNAKAOの堀江さんが体調を崩されてお会いできなかったことだけが残念だったので、また1年後とは言わず新しい春が来る頃にでもまた歌いにいきたいです。たくさんのご来場ありがとうございました。僕もタカテツさんも楽しく幸せな夜を過ごしました。

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2017年11月28日

にゃなか1周年記念 第2回「今夜は猫に感謝祭」(2017年11月22日 @ 渋谷 東京カルチャーカルチャー)【ライブ後記】

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先週水曜日、渋谷の東京カルチャーカルチャーで川上麻衣子さん主宰「にゃなか」の1周年記念イベントにお誘いいただいて参加してきました。今年春に続き2回目。前回のときに峯村リエさんと初めてお会いしてその後のイベントに繋がったり、猫が結ぶ縁はまだまだ広がっていくのです。川上麻衣子さんと放送作家の東野ひろあきさんが軽妙に司会進行、ラサール石井さんの愛猫話、缶詰博士の黒川勇人さんの「ちゅーる」についての考察など興味深いものがたくさんありました。猫のことばかりの2時間半。

シンガーソングライター香蓮さんの「にゃなか」テーマソングも可愛らしく、続いて僕に任された15分。「きみは三毛の子」でポチ実の可愛さ自慢をして、「小さな巣をつくるように暮らすこと」で毎日の暮らしを見つめ、「猫町オーケストラ」で猫の気持ちになりました。皆さん耳を澄まして聴いてくださって嬉しかったです。加藤由子先生の猫の看取りの話も前回に引き続き考えさせられるところがありました。『猫とさいごの日まで幸せに暮らす本』というのを加藤先生から購入。いつも手の届くところに置いておこうと思います。

一番歓声があがったのは、Petcube Playという動物のための見守りカメラを設置した麻衣子さんの部屋、愛猫タックンが遠隔操作のレーザーポインターで遊ぶ姿がばっちりリアルタイムで映し出された瞬間。家を留守にしがちの僕には興味津々のマシンでした。終演後、CDや本、Tシャツなど、たくさんの方にお求めいただいて嬉しかったです。ちゅーるとか猫缶をいっぱいいただいてホクホクしながら愛猫の待つ家まで帰りました。またの機会があればぜひ参加したいです。






  
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山田稔明 × 岩瀬敬吾 2MAN LIVEーいつも旅の途中(2017年11月21日 @ 下北沢 ラプソディ)【ライブ後記】



先週の今日の話。岩瀬敬吾くんとの2マンからまだ1週間しか経っていないということに驚き震えながら(なんと濃密な1週間か)、下北沢ラプソディでの夜のことを振り返ります。敬吾くんと同じステージに立つのは2011年以来久しぶり。カスタネッツ元さんの裸眼とハックルベリーフィンさくちゃんとのCLUB Queでの弾き語りイベントだったが、先月カスタ元さんに会ったときに「あの日のイベントは本当に楽しかった。またあのメンツでやりたい」と言われて思い出したばかりだった。敬吾くんとは福岡で会ったり、SNS上でやりとりがあったりはしたが、こうやって下北沢でたっぷり1時間ずつ歌うことができて嬉しかった。

敬吾くんのステージ、MCで「山田さんには本当にお世話になった」と心尽くしの賛辞をいただきくすぐったかったが、僕も一人で音楽の旅を始めるときは心細かったから、新しい旅に出ようとする人にはできる限り参考になるようなアドバイスをしたいと思っているし、覚悟さえばればそういうアドバイスの有無に関わらず自分の進むべき道を早かれ遅かれ見つけるのだ。細っこくて物腰柔らかな敬吾くんだが、とても逞しくなっていて唯一無二の歌を歌っていました。

僕のステージはリクエストをいただいた曲を中心に歌いました。冬本番を前に「北風オーケストラ」、下北沢ラプソディで歌う「吉祥寺ラプソディ」、「些細なことのように」も普段あんまり歌わないからリクエストはいい機会になる。「明日は今日と同じ未来」は自分で書いた曲なのに、誰かにさとされているように感じる不思議な曲。平日のライブで「また明日」と歌う「距離を越えてゆく言葉」もいい響きでした。今年の「sweet december」初下しはこの日となりました。ああ、また「sweet december」の季節がやってきた。泣いたり笑ったり、君も僕も忙しいけど、今年もあともう少し。新しい夜明けまで。

良い夜でした。平日の夜遅くにご来場ありがとうございました。

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2017年11月24日

サトミツ&ザ・トイレッツ インストアライブ&サイン会(017年11月24日@ ヴィレッジヴァンガード渋谷店)【SETLIST/ライブ後記】

昨日のこと。午前中から出かけてサトミツ&ザ・トイレッツのインストアライブ。祝日の渋谷は賑やか。自分が思っていた場所と違う場所にヴィレッジヴァンガードがあって、猫の目のように変わる渋谷の街の風景に目眩がする。メンバー全員でのリリース関連のストアイベントはこれで最後ということで、いつもより1曲多く演奏。みんな歌えて、しっかり演奏できて、MCも打ち合わせもせず噛み合うというこの感じは「バンド感」としか言いようがない。11月はサトミツ&ザ・トイレッツのみんなと色んな場所で演奏してほんと楽しかった。僕は自分のツアーで関東を離れるのでいよいよバンドから離脱、イベントには参加できませんが、週末には千葉県柏と横浜で演奏があります。それが年内最後の観覧無料のフリーライブになりますのでお近くの方はぜひ。

演奏終了後のサイン会でご来場のファンの方にタワー渋谷で伊藤銀次さんのインストアイベントがあることを教えてもらったのでもっくんと一緒に観にいった。45周年のキャリア、僕らは足元にも及ばないなあと感嘆。長門店長に引っ張り出されて少しおしゃべりさせてもらったが、銀次さんも杉さん同様本当に若く楽しく、そして優しい。もっくんの手からサトミツ&ザ・トイレッツのCDを銀次さんへ渡せたのが嬉しかった。大滝詠一さんのユーモアやオモシロを受け継ぐのはダジャレ好きな銀次さんや杉さんと村田和人さんのアロハ・ブラザースで、僕はサトミツ&ザ・トイレッツでその末端の系譜を踏めたらと密かに思っているのだ。




2017年11月24日(木祝)@ ヴィレッジヴァンガード渋谷店
サトミツ&ザ・トイレッツ インストアライブ&サイン会


1.日本のトイレからこんにちは
2.ぷりぷり行進曲
3.PULP!
4.僕の小さな悩み事
5.今夜はCLEAN IT!



年内最後のサトミツ&ザ・トイレッツのライブが決定しています。
今年のいろいろを洗い流すような夜に。

2017年12月29日(金)@ まほろ座 MACHIDA
佐藤満春 凱旋&レコ発記念 平成29年度 サトミツ&ザ・トイレッツ大忘年会

17:30開場 18:30開演/前売3,100円 当日3,500円(別途2オーダー以上)
出演:サトミツ&ザ・トイレッツ
[ 戸井廉太郎(佐藤満春 / どきどきキャンプ) / 猫すなお先生(山田稔明 / GOMES THE HITMAN)
サニタリー俊吾(伊藤俊吾 / キンモクセイ) / トイ・レノン(佐々木良 / キンモクセイ)
イトイレット・KEN(伊藤健太 / ex.ゲントウキ) / うんち森もり(森信行 / ex.くるり)]

【チケット販売】
・プレイガイド:Livepocket(11/10 12:00〜12/29 0:00)
 https://t.livepocket.jp/e/171229
※初回お申込みにはLivepocket新規会員登録が必要となります。

【電話予約】
・まほろ座(11/10 16:00〜12/28 19:30)
 042-732-3139(まほろ座16:00〜19:30)
※ご予約確定後のキャンセルはご遠慮ください。

【お問合せ】
・ticket@mahoroza.jp
・042-732-3139(まほろ座16:00〜19:30)

まほろ座 MACHIDA(http://www.mahoroza.jp
東京都町田市森野1-15-13パリオビルB1F
TEL 042-732-3021  
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2017年11月21日

ツバメコーヒー5周年アニバーサリー “飛び立つコトノハ”(2017年11月19日 @ 新潟 燕市 ツバメコーヒー)【ライブ後記】



こないだの週末の話。年に一度の新潟燕市への旅、毎年秋の紅葉を愛でながらの眼福を味わう行事だったのだけど、今年は例年よりも2週間ほど遅く設定されたため、トンネルを抜けると景色はもう冬でした。なかなかスリリングな運転でしたが、なんとか無事にツバメコーヒーに到着。雪の多い国の人たちの暮らしは本当に大変なのだなあと改めて思いました。アアルトコーヒー庄野さん、大塚いちおさんも到着、ツバメコーヒーのタナカさんがいつものように出迎えてくれました。足元の悪いなかたくさんの方にご来場いただき嬉しかったです。

「光と水の新しい関係」とか「アップダイク追記」といった秋の歌を並べたセットリストだったのを急遽変更してGOMES THE HITMAN「北風オーケストラ」、雪から雨に変わった窓の外を眺めながら「雨の夜と月の光」と臨機応変にできるのがソロ弾き語りのいいところ。僕の燕市の印象はとにかく夜が暗い街。「home sweet home」はそんな目をつぶっても変わらないような、しかし目が慣れてくると星が瞬くような燕の空を思いながら歌いました。

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ここ数年は僕の演奏にあわせた大塚いちおさんのライブペインティングをやっていたのだけど、今年は「僕たちはこんな歌を聴いて育った」的なトークと、いちおさんからのリクエストに応えるパートを企画しました。いちおさんと僕は少し年が離れていますが、お互いがエコーズ(辻仁成を中心にした80年代に活躍したロックバンド)好きというカミングアウトから始まった音楽談義は好きなものの共通項が多くて響き合うのです。まず最初のいちおさんからのリクエストはストリート・スライダーズでした。僕が初めて組んだバンドはスライダーズのコピーバンドだったので得意分野(もっとも当時僕は歌を歌っていなくてギタリストでしたが)、彼らのデビューアルバムから名曲「のら犬にさえなれない」を歌いました。みんなポカーンとしながら聴いてるかなあと思ったけど、アンケートを読んだら「蘭丸のギターが聞こえてきました!」とか静かな反響があった。

いつもツバメコーヒーではエコーズのカバーを織り交ぜるのですが、今年はちょっと変化球、辻仁成のソロアルバム(なんとムーンライダーズ鈴木慶一さんのプロデュース)から「僕たちの結婚」という隠れ名曲をディグ。「山田さんの歌みたいだった」という声を多数いただいた。そして、僕がまったく聴いたことがない、いちおさん青春ミュージック、甲斐バンドの曲を演奏することに。「LOVE MINUS ZERO」という曲がとてもツバメコーヒーの夜の雰囲気に似合いそうだったのでセレクト、主語の「おれ」を「僕」に変換して本気でアレンジして歌いましたが、いちおさんにもとても喜んでもらえて嬉しかったです。

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好きなものを好きでいること、好きでい続けることって本当に楽しいなあと改めて思う夜になりました。ツバメコーヒーでのイベントは今年で6年目でしたが、ずっとこの機会が続きますように。ツバメコーヒー5周年おめでとうございます。小さな町を照らす光であれ!

また来年!

  
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2017年11月15日

トイレッツがやって来る ジャー!ジャー!ジャー!in OSAKA 大阪(2017年11月5日 @ 大阪 中谷運輸築港ビル)【ライブ後記】



海岸通文化祭 みなとミーツの2日目は前日からガラッと雰囲気が変わります。僕が猫すなお先生として参加するサトミツ&ザ・トイレッツの東京以外で初お披露目となるライブのため、前夜遅くまで打ち上げをしていたにも関わらず朝早くから楽器搬入。サトミツさん、もっくん、良くんは東京から朝一番の新幹線で会場を目指します。みんなが揃ったのがお昼、そこからサウンドチェックですがほぼリハーサルなし。バンドの演奏をこの日のドリンクを担当してくださったチャッツワース岸本さんや五十嵐くんに聴いてもらいスピーカーの位置などを調整、バンドサウンドが音響的にとても難しい会場でしたが奇跡的なバランスで歌が響いたと思います。

ワークショップの部屋ではアアルトコーヒー庄野さんのコーヒー教室、タカテツさんやイトシュンも参加して大盛況でした。この日から販売となったえちがわのりゆきさんイラストによるTシャツやバッジも大人気。メジャーデビューのCD発売直前、大阪での初ライブは満員御礼、会場の熱気もヒートアップしていきます。「はいはい、どうもー。みなさんこんにちはー!」という芸人然としたサトミツさんの掛け声でライブはスタートしました。

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11月10日に発売になるメジャーデビューアルバム『ホワイト・アルバム』を曲順通り頭から演奏するという構成。アニマックスうたのじかんタイアップ曲「僕の小さな悩み事」のみ解禁前ということでスキップしましたが、このアルバムを作るときに曲順に関してみんなでああでもないこうでもないと侃々諤々やったのが功を奏して、とてもいい流れのステージとなりました。大阪限定「トイレの神様」を一節歌うシーンも含めて、とにかく笑いの絶えない楽しい時間。イトシュンの「トイレと革靴」、僕の「答えはトイレのなか」でちょっとウルッとしてジワッとくるのも良いバランス。トイレッツ流ヒップホップ「今夜はCLEAN IT!」では会場全体がコール・アンド・レスポンスでひとつになりました。

お笑い芸人のサトミツさんが音頭を取ってトイレについての歌を歌うという時点でユーザー側からしたら相当バイアスがかかるのは重々承知していますが、百聞は一見にしかずというか、『ホワイト・アルバム』というCDは本当に良い作品なのでぜひ手にとって聴いてもらいたい。で、きっとCDよりさらにライブのほうがもっと楽しい。この日は特にサトミツさんの話芸がテンポよく、お客さんもみんな笑顔でした。その後のレコ発、インストアといい調子なのもこの日の成功があったからだと思います。終演後、イベントもすべて終了し、みんなで片付け。長い長い一日でした。ご協力いただいた皆さんに心から感謝。実行委員長のギャラリーグルッグ和田さんも本当にお疲れさまでした。このビルがある限り、また来年やりましょうね。

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サトミツ&ザ・トイレッツ『ホワイト・アルバム』はこちらから  
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“コーヒーと音楽と猫”(2017年11月4日 @ 大阪 中谷運輸築港ビル(旧商船三井築港ビル)【ライブ後記】



とにかく慌ただしい毎日で、大阪での奇跡みたいな2日間から10日ほど経ってしまいました。それでもいろんなことを明確に憶えていて、きっとずっと忘れないのだろうなと思います。前日の設営から旅の行程などについてはfishing with john 五十嵐くんのブログに面白く書かれていて、共演の高橋徹也さんも彼のブログに早々に詳しく記してくれています。おおくぼくんのブログも面白かったな。とにかく準備段階から不確定要素が多くて、どうなることかとざわざわしながら迎えた「海岸通文化祭 みなとミーツ」でしたが、たくさんのご来場者に助けられてとても楽しい2日間となりました。くたくたになったのにまた来年もあったらいいな、と思っている自分がいます。2日間に渡ったステージの模様をひとつずつ振り返ってみたいと思います。

会場は、レトロビルといえば、響きはいいのだけど、普段は使われていない古いビルの一室。蛍光灯しかない部屋でした。窓の外には電車が走るのが見えます。東京から音響機材を持ち込み前日のうちにセッティング、そしてLEDライトや家中の照明器具
を持ち寄って殺風景な空間に柔らかい明かりを当てることに苦心した。おおくぼあおいもなかくんはステージ背後にクラフト紙を貼ってライブペインティングの準備を。日が暮れて到着した僕らが会場の準備をすべて終わらせたのはもう23時を回ったころでした。そして翌日、まだよく晴れて太陽の光が明るい時間にライブが始まったのでした。満員御礼の会場、音楽を鳴らすのに完璧な空間がそこにありました。

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僕とタカテツさん、ふたりとも出ずっぱりという去年から4度目となる共演。今回は背後でおおくぼくんが絵を描いています。僕が先攻、秋の季節ということで「光と水の新しい関係」「アップダイク追記」で幕開け。タカテツさんはリリースしたばかりの新作から「Style」「八月の疾走」とテンポよく続きます。おおくぼくんは楽曲の歌詞にインスパイアされた絵を自由に描いては消していきます。せっかくだから普段やらないことをやろう、ということになってお互いの好きな邦楽カバーのコーナーを作ったのですが、お互いの演奏を聴くのはこの日が初めて。僕はb-flowerの「つまらない大人になってしまった」、タカテツさんはザ・ピロウズ「ストレンジ・カメレオン」を歌った(僕は八野さんに、タカテツさんは山中さんにカバーすることを報告していました)。そしてふたりとも影響を受けたフィッシュマンズ「エブリデイ エブリナイト」のセッション、これがとても良かった。歌いながら感動したのです。

ちょうどこの頃になると日が陰り、暖色のライトが壁を染め始めました。窓の外にはうまい具合にオレンジの明かりに照らされた街路樹。おおくぼくんがラップスティールギターを担当し、タカテツさんの迷曲「猫とホテル」を3人でセッション。これも最高でしたね。音源化するなら僕も入りたいです。このイベントにコーヒーを提供してださったアアルトコーヒー庄野さんが編纂した本のなかから朗読を。僕は「大阪の可能性」という織田作之助の随筆を一節。そしてタカテツさんが島崎藤村の「太陽の言葉」を読み、僕とおおくぼくんが音を添えました。これも奇跡的なタイミングで素晴らしいセッションだったと思います。「わあ、ぶっつけでこんなにうまくいった!」とびっくりしました。

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後半は駆け足で進んでいきました。僕はバリ島へ行って書いた新曲を。タカテツさんは「Style」から切ない歌を。特に「夕暮れ星」という曲が僕は大好きで聴き入ってしまいました。「小さな巣をつくるように暮らすこと」では最後のラララをお客さんにもタカテツさんにも歌ってもらった。「真夜中のドライブイン」では僕がハーモニカを。ふたりの共演での「幸せの風が吹くさ」も堂に入ってきました。大好きな人、お店、もの、音楽ばかりをかき集めたこのイベントには「Favorite」という言葉がキーワードのような気がしました。まずタカテツさんの「My Favourite Girl」、そして僕の「my favorite things」をふたりで演奏してイベントは大団円を迎えました。皆さんの手拍子が効いて、この2曲がハイライトでした。

慌ただしく駆け抜けた2時間半でしたが、お互いへのリスペクトがなければこんな構成のライブはできないなあと改めて思ったのです。おおくぼくんのウィットに富んだ絵やギターもよかった。終演後、背景の絵を眺めながら3人で「ふー」と深い息を吐いたのでした。この日の打ち上げはとにかく楽しかったな。酒豪の庄野さんを前に珍しく熱燗を呑むタカテツさんや、やけに声の大きな五十嵐くん、前の晩に猫30匹とともに保護猫シェルターで過ごした話で盛り上がるおおくぼくん。地下階でのライブのために札幌から来ていたカポウさん、前乗りしたイトシュンも含めて、様々な点と点が線に繋がっていく感じ。こういう感じが僕は大好きなのです。海岸通文化祭 みなとミーツ初日、無事終了。

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2017年11月13日

サトミツ&ザ・トイレッツのレコ発ウィーク終了|まだまだ関連イベントは続きます



11月5日の大阪から始まって、6日の名古屋浜松でのラジオプロモーション、8日の生放送3本出演にオールナイトリハーサル、そしてFMヨコハマでの生演奏、月見ル君想フでのレコ発に週末タワーレコードでのインストアとものすごい慌ただしさで過ぎていきました。一言でいうと「楽しかった!」で片付けられるかもしれません。昨日のタワーレコード池袋も本当にたくさんの人が集まって足を止めてくれて嬉しかったです。みんな満身創痍くたくたですが、ずっと笑っていた1週間でした。

2017年11月12日(日)@ タワーレコード 池袋店
サトミツ&ザ・トイレッツ
ニューアルバム『ホワイト・アルバム』発売記念 ミニライブ&サイン会


公開リハーサル:答えはトイレのなか(サトミツVOバージョン)
1.日本のトイレからこんにちは
2.ぷりぷり行進曲
3.KUSOしてみて
4.今夜もCLEAN IT!


次回皆さんに観ていただけるサトミツ&ザ・トイレッツは11月23日(祝)渋谷ヴィレッジヴァンガードでのインストアイベントですが、今週われわれバンドは一般人参加不可という某トイレメーカーの社内イベント、さらには日本トイレ協会が主催する全国トイレシンポジウムという催しで演奏するという、いよいよその道をひたすすむ活動を重ねることになっていますので、また面白い話ができるかと思います。サトミツ&ザ・トイレッツのCDは現在Amazonなどで品切れで入手しにくい状態になっていますが、もうしばらくしたら解決すると思いますのでお待ち下さい。


2017年11月23日(木祝)@ ヴィレッジヴァンガード渋谷本店 店内イベントスペース
14:00スタート/観覧無料

出演:サトミツ&ザ・トイレッツ(フルメンバーでの演奏を予定)
問い合わせ先ヴィレッジヴァンガード渋谷本店
03-6416-5649  
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2017年11月01日

遅れてきた青年 @ 新宿JAM|“秋色テンダネス”(2017年10月29日 @ 下北沢 風知空知)【ライブ後記】

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先週末日曜日のこと。夕方から下北沢でライブがある日だったのだけど、大学時代の先輩が新宿JAMでライブをするというので出かけた。台風が近づいて不穏な天気。雨もどんどん強くなっていったけど今年いっぱいでなくなる新宿JAMでのステージは見逃すわけにはいかなかった。そのバンドは「遅れてきた青年」という名前、僕はかつてギターで参加していた。ボーカルの東さんは僕が東京に来て初めて出会った詩人である。憧れたし影響を受けた。今でも会うと緊張する。僕のライブハウスデビューはもしかしたら遅れてきた青年で新宿ロフトに出たときだったんじゃないかな、と思う。

本当に久しぶりに観た遅れてきた青年はメンバー構成こそ違えども、なんにも変わっていなかった。気の利いたMCもないし、愛想もない。東さんのリッケンバッカーはヒリヒリと震え言葉は相変わらず研ぎ澄まされていた。大学時代の先輩後輩って何年たっても揺るがない関係性だ。旧友、音楽仲間にも会えて嬉しかった(この日のドラムはうちの須藤さんだった)。大いに刺激を受けて外へ出ると土砂降りの雨が新宿を水浸しにしていました。

僕も負けてられない。下北沢へ着くとますます雨がひどくなっているが、溝渕健一郎、新井仁と盟友揃い踏みの楽しいステージ。すべてのセッションがぶっつけ本番で知らない曲でも果敢に挑戦。緊張感よりも音楽で会話する楽しみのほうが大きい。僕は買ったばかりの新しい古いギターを初めて弾くことにした。

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雨がひどくなってきたけれど開演。僕はトップバッター、「手と手、影と影」「星に輪ゴムを」とGTH楽曲でスタートさせたのはPLECTRUMに続き15年来の盟友健一郎との共演だったから。ジャクソン・ブラウンのライブをきっかけに買ったギターなので、ジャクソンの「青春の日々」を日本語詞で歌ってみました。健一郎さんをドラムに迎えてセロファンの「ストレンジャー」をカバー。「雨の夜と月の光」もほぼぶっつけ本番でしたが、やっぱりこのあたりの曲を彼の身体が憶えていました。

健一郎さんも新井さんもそれぞれ個性的なステージ。MCも含めてとてもリラックスしていて、外の雨風と対照的。台風のピークを迎えた世田谷、しかし風知空知では穏やかな時間が流れていました。最後のセッション、まずは僕と新井さんで去年やったサニーデイ・サービス「あじさい」に健一郎ドラムが加わって。そして健一郎「スーパーマーケット」、僕は初めて聴いた曲だったけど今度は僕がドラムにまわりました(僕はドラムが大好きなのです)。そして最後は新井さんのレパートリー「今夜はブギーバック あの大きな心」。3人での演奏がとても楽しかった。なんと演奏すべて終了した時点で雨風が止むという出来すぎた展開に。荒天のなかたくさんのお客さん、友人知人が何人も来てくれて嬉しかったです(ハックルベリーフィン ハジくんは無茶振りでステージにあげられてた)。こういう夜があるんだから台風襲来も悪いことばかりじゃないな。ありがとうございました。




  
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2017年10月31日

夜の科学 in 札幌ー秋の日の記録と記憶(2017年10月22日 @ 札幌 レストランのや)【ライブ後記】

札幌2デイズの振り返り。市電貸切ライブでは打ち上げも楽しく喋りすぎて喉も疲れていたのだけど、やっぱり札幌に来ると行きたいお店や場所があって昼からうろうろ。レコードと服を買って散財したあと1年ぶりのレストランのやへ。文字通り「ただいま」という感覚。リハーサルで音を出した瞬間にピリッとなるのはやっぱり空間の力か。10月初めに喉を壊したのがようやく完全復帰した実感がありました。

満員御礼の会場、僕を初めて観る人も多いので緊張感とリラックスした感じとのバランスが程よい。『DOCUMENT』の冒頭2曲から始まるセットリスト、そこに秋の歌「アップダイク追記」、日曜日に映える「glenville」、第二の故郷に捧げる「home sweet home」と続き、前日とは全く違う雰囲気でステージは進んでいきます。サトミツ&ザ・トイレッツ楽曲から始まる新曲群も手応えがあった。

「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌うあたりからどんどん自分の声が伸びて艶やかになっていくのがわかった。これはまさにのやの空間とお客さんの熱視線との相乗効果だと思いました。前日の市電貸切ライブで練習までしたのに本番演奏しなかった「光の葡萄」も心を込めて。ライブでの定番曲になった歌たちも毎夜違うノリと響きをはらむからいつも面白い。この日の「calendar song」も独特のものがありました。

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アンコール、最後に歌った「hanalee」はひとりでギターを背負って音楽の旅を始めた最初期から歌ってきた歌。もう10年になるが、それをソロ最初期からお世話になっているレストランのやで今も変わらず、満員のお客さんを前に歌えることがどれほど幸せなことか。遠くから、近くからご来場いただいた皆さん、どうもありがとうございました。そしてかとちゃん、さきちゃん、松川くんはじめ親戚のように僕を迎えてくれる第二の故郷のやのみんなに心から感謝を。

また来年に!



  
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2017年10月28日

猫町ソワレ(2017年10月21日 札幌市電貸切ライブ)【ライブ後記】

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1週間前、札幌遠征を振り返ります。台風近づく雨の東京を発って辿り着いた札幌はなんと季節外れのあたたかい晴れの日。もうそれだけで気分が盛り上がる。今年は雨が多すぎる。札幌2デイズの初日は札幌市電貸切ライブ、路面電車を借り切って街を移動しながらの宴だ。盟友キッコリーズとの合奏、楽しくないわけがない。うきうきしながら電車事業所へ。ここは電車が眠る倉庫、鉄道好きではない僕でも特別な場所に足を踏み入れている気分になる。キッコリーズと合流してPAのセッティング、ささやかな電飾やポスターなどスタッフ有志が手伝ってくれた。キッコリーズの3人と向き合って演奏、もう最初から最後まで全員出ずっぱりで、お互いの曲に合いの手をいれることになった。

すすきの電停でお客さんが乗車。満員電車が走り出し、まずキッコリーズの演奏。もう長い付き合いになったキッコリーズ、知っている曲ばかりなので僕もコーラスを添えたり手拍子をしたり。東京の都電荒川線でのライブと違うのはもうすでにとっぷりと日が暮れて街の灯が揺れていること。東京での「まちねのわだち」に対してこの日のイベントを「猫町ソワレ」にしたのは「Matinee(昼興行)」じゃなくて「Soiree(夜興行)」だから。飲食自由というのもこっちの特色で、お客さんのなかにはもうお酒を飲んでいる人もいるし、なによりカポウさんたちがビールをプシュッと開けている。「線路は続くよどこまでも」の合唱で第一部終了。

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街なかを走って事業所に戻ってトイレ休憩の間に東京から手伝いにきたまちねのわだちスタッフがLullalooお菓子(イベント時にもお世話になった)を販売、hoopline特製の市電バージョンポチバッジはとても可愛くて、あっという間に完売していました。第二部は僕の歌に裕さんのバイオリンを織り交ぜながらスタート。本当にぶっつけ本番の、音楽の会話のようなセッションでした。「blue moon skyline」「街をゆく」と旅の歌から始まり、リクエストのあった「memoria」では乗客のコーラスを煽るのにはしゃぎすぎた僕が変なテンションになったかもな(セイ!)。とにかく楽しくて笑いながら電車は進む。「きみは三毛の子」のバイオリンとのアンサンブルがすごく良かった。正規録音バージョンのヒントになりました。

キッコリーズとの合奏で高野寛さんのカバー「確かな光」、この非日常の環境で日常を愛おしむ歌を歌い上げました。「やまびこの詩」の輪唱も美しかったし、面白くて楽しかった。僕のキャリアの最初のほうには路面電車が出てくる歌が多いのだけど、それはサンフランシスコに憧れていたから。改めて考えてみると長崎、松山、広島、そして札幌と路面電車が走っている街が僕は好きなのだな。二度目のトイレ休憩が終わっていよいよ終点へと向かう折り返し。キッコリーズと僕はまるでひとつのバンドみたいになって、どんなに控えめに言っても最高な演奏をしていたと思います。最後は「線路は続くよどこまでも」の大合唱。ああ、楽しかった時間も終わるなあとしみじみしていたら車窓の外には選挙応援でマイクを握る北海道の大スター松山千春さんが!みんなキャーキャー騒いで奇跡みたいな大団円となりました。

この日のライブを事故なくトラブルなくスケジュール通りに実現させられたのはカポウさん、池ちん、裕さんのキッコリーズチーム、そしてまちねのわだちスタッフの献身的サポートのおかげでした。いろいろスムーズな進行のために協力してくださった皆さんにも感謝。またやりたいなあと思いました。秋晴れの北海道で最高の一日でした。




  
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2017年10月25日

政治とくらし&経済のこと ー 民主主義のバージョンアップ(2017年10月20日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

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先週末金曜日、等々力巣巣で行われた保坂展人世田谷区長のトークイベントで歌を歌うことになった。当初巣巣店主岩崎さんにはトーク合間に「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌ってほしいというリクエストだったのだけど、期せずして選挙期間となってしまって保坂区長が応援演説でスケジュールが不確定になったため、保坂区長が到着するまでミニライブと相成った。「音楽に政治を持ち込むな」という意見が話題になる昨今だけど、僕は音楽のことも猫のことも政治のことも日々の暮らしのなかで同じように思考する。そういう趣旨のことをMCでは述べました。佐々木真里さんが遊びにきてくれたのでふたりで「月あかりのナイトスイミング」、そして保坂区長到着のタイミングで「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌い、第一部のライブが終了。

後半は保坂展人世田谷区長と巣巣岩崎さんの対談形式のトーク、のはずが「山田さんも一緒に話をしましょう」と登壇させられることに。保坂さんがロッキン・オンから本を出していたり、ジャーナリストとしてのリベラルな出自も少し本で読んだことがあったのだけど、この日語られたロックコンサートを企画したりした過去のキャリアには驚かされた。ここ最近の世相について「山田さん、どう思う?」と聞かれて必死に答えて、それを受けて保坂区長がまた話し出すという、緊張感のある時間でしたが途中からどんどん面白くなっていって、かなり長い時間のイベントとなりました。保坂区長の凛としていてよく通る声が印象的。選挙直前、「日本のケネディ」だと思っていた保坂さんが「日本のバーニー・サンダース」という印象になった夜でした。誘ってくれた巣巣岩崎さん、参加していただいた皆さんありがとうございました。


  
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PLECTRUM presents “Boys Don't Cry 6”(2017年10月18日 @ 下北沢 CLUB Que)【ライブ後記】

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1週間前の今日のこと。下北沢CLUB Queにて盟友プレクトラムとの共演ライブの日がいよいよやってきた。彼らが13年ぶりの新譜を出したときのレコ発ライブの打ち上げで、「プレとの2マンなら、ゴメスに断る理由はないよ」と話したあと、すぐにボーカルのタイちゃんがこのライブを決めてくれた。ずっとわくわく待ち遠しかったライブ。リハーサルから2バンドとも飛ばしていたな。やっぱりいくつになってもライバルなのだなあと感じる。事前練習ができなかった藤田顕くん(アッキー)との久しぶりのセッションも当日のリハで大急ぎで。なんだか気恥ずかしさもあったけど、ふわふわ嬉しい気持ちが勝っていました。プレクトラムとのセッションも楽しい予感しかしない音楽での会話。

平日の夜にも関わらずたくさんのお客さんが来てくれて、まずはGOMES THE HITMANが先攻。オールスタンディングライブはなんと10年ぶりということで、「饒舌スタッカート」で始まるアップテンポなセットリスト。「光と水の関係」「アップダイク追記」と疾走。そして「何もない人」、この曲はようやく上手に詩世界を表現できるようになったなあと今年感じた曲。季節はずれだけどまた歌えて嬉しかった。今回のライブではできたての新曲を披露した。メンバーにも前日に初めて聴かせた新曲「BABY DRIVER」、懐かしい感じもするし今ままでになかった感覚もある。バンドでどうなっていくかがこれから楽しみ。

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「街をゆく」のアウトロでいよいよアッキーを呼び込む。最初からトップギアで登場したアッキー、これくらいの演出のほうが照れなくて済む。2002年、今から15年前に一緒に録音した「夜明けまで」を演奏しながら猛烈に感動していました。間奏のギターリフを誰かがちゃんと弾いてくれるのを久しぶりに聴いた。そして2005年『ripple』から「サテライト」を。当時この曲のアレンジに相当悩んだことを思い出す。これで正解なのかどうかわからないまま録音して、リリースして、12年が経ったけど「なんてカッコイイ!」とこの日思えたことが答え。

「手と手、影と影」はGOMES THE HITMANの代名詞的曲。こんな曲がなんで書けたのだろうか、といつも思う奇跡みたいな歌。「雨の夜と月の光」は曲作りのなんたるかがわかってきたころに閃いたクリーンヒット、「僕はネオアコで人生を語る」は初期衝動のビギナーズラック。その3曲でステージを締めくくる醍醐味よ。プレクトラムのライブも素晴らしかった。羨ましさや嫉妬もちゃんと感じている自分がいる。

最後のセッションも楽しかった。あんなぴょんぴょん飛び跳ねたりしたことがこれまでにあったかな。「楽器をやり始めた男子がキャッキャ言って騒いでるみたいで最高だった」と知り合いに笑われた。年に何回かこういう機会があるのがいい。みんなちゃんと歳をとっても変わらない部分が変わらないで、それぞれを思いやる想像力があって、諦めないで、やめないで続けていくこと。長く音楽をやってると楽しいことが波のように寄せては返す。この日はやめないで続けてきたことへのご褒美のような夜だった。またみんなでどこかで合流しましょう。

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むさしの猫のマルシェ(2017年10月15日 @ 武蔵境 境南ふれあい広場公園)【ライブ後記】

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先々週の日曜日のこと。屋外のイベントなので天気が心配だったのだけど、この日はずっと冷たい雨が降る天候となりました。午前中から武蔵境へ出かける。雨の中でテント設営やお店の準備をする皆さんの姿を見ていたら、なんだかフェス感覚になってきた。そう、今年のフジロックも雨が止む時間はなかったけどあんなに楽しかったじゃないか。近藤研二さんもお昼過ぎに到着してわれわれquilicoのテントも準備万端、足元の悪いなかイベントスタートからひっきりなしにいらっしゃるお客さんに感謝の気持ちしかありませんでした。

僕の最初の出番は山下しづ香さんの『明日もいっしょにおきようね 捨て猫、でかおのはなし』朗読。実際にあった話をもとにした物語に耳を傾けながら音楽を添えました。テントでの様々なお店も猫をテーマにした興味深いものばかり。仲良しのカフェ長男堂率いる「出張 猫屋横丁」のあたたかいスープが冷えた身体に染みます。自分が晴れ男だという自負があるので「やまない雨はないさ」と空を見上げていたのだけど、そううまくは事は運ばない。ついに降り止まない雨のなか近藤研二さんとのステージが始まります。

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傘の花がたくさん咲くなかで、リハーサルがてら「雨の夜と月の光」を。寒い日には身体を揺らすことができる歌がいいね。近藤さんとのデュオは2月のちよだ猫まつり以来。僕らの住む猫町は今年はタフな年になったけど、こうやってニコニコ演奏できることが嬉しい。「太陽と満月」「猫町オーケストラ」「日向の猫」もちろん猫の歌ずくし。僕はソロで「きみは三毛の子」、近藤さんは「猫のふみふみ」。好きなものを好きだと宣言することでポジティブな力が波及していくように「my favorite things」。「calendar song」でコール・アンド・レスポンスしていたら、は!雨が止んでいる!みんなが傘をたたみ始めた。みんなに笑顔が灯って嬉しかったです。

泣きやんだ空、だんだん暮れていく日差しのなかで演奏は佳境。「第2の人生」という言葉は保護猫活動をサポートするときに有効なキャッチコピーだなと思いました。いいことがあるように唱えるおまじない「toi toi toi」で締めくくる素晴らしい流れになりました。この日の近藤さんとのセッションは打ち合わせなし、ぶっつけ本番の真剣勝負でした。quilico編成は阿吽の呼吸なのです。長時間のイベント、足元の悪いなかたくさんのご来場本当にありがとうございました。そして猫のマルシェ開催のために長い時間をかけて準備してきたスタッフの皆さんの労力に心から感謝を。心づくしの猫の祭典でした。また来年も。

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toshiaki yamada×TRAVELER'S FACTORY 『notebook song』発売記念 山田稔明ライブ(2017年10月14日 @ 中目黒 トラベラーズファクトリー)【ライブ後記】

どんどん時間が過ぎていき、ひとつひとつのライブを振り返るのにもアワアワしてしまうような10月です。10日前、中目黒トラベラーズファクトリーでの二部制ふたつのステージについて。なんと6年目となったトラベラーズファクトリーでのコラボレーションイベント。毎回アアルトコーヒー庄野さんにコーヒーを淹れてもらって、オリジナルノートを作ってもらって、なんと素晴らしいタッグチームかと感慨深い。今回はついに初めて共同でCDを作った特別な6周年。いつもは真夏の盛りにやっていたお祭りを今年は秋に。

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14時に始まった第一部、今年は基本に立ち返って、「blue moon skyline」「街をゆく」「pilgrim」と“旅”にまつわる歌から始まるセットリストに。秋のアンセム「アップダイク追記」はアアルトコーヒー庄野さんと繋がった曲。この前日に観た映画『パターソン』は僕の中で完璧に「notebook song」と符号が一致。映画の話とあわせて演奏、良いタイミングでした。バリ島で作った新曲もほやほやの状態で披露しました。ギタレレで歌った「ぼくのミシシッピ」は子供の頃大好きだったアニメ「トム・ソーヤーの冒険」のエンディングテーマ。人生で初めて聴いた旅の歌、かもしれない。自分の世界観はこの歌に色濃く影響を受けていると改めて思いました。

17時の第二部、高橋徹也さんや佐々木真里さんが遊びにきてくれて、またピリッと背筋の伸びたライブができた気がします。「遅れてきた青春」の「何を言えば君のお気に召す詩人になれるんだろう」というフレーズからまた映画『パターソン』の話へ。ジャクソン・ブラウンのカバー「青春の日々」も交えて夕暮れ時に相応しい内容になったと思います。最後の最後に「hanalee」、最近この歌がまた大好きになってきた。もはや僕の手を離れた、信じられないほど良い曲。

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この日はコラボレーションCD発売という記念すべき日だったのですが、「山田さん、これプレゼントです」とトラベラーズチームから渡された包を開けるとそこには特製のギターストラップが!昨年の打ち上げで僕がトラベラーズノートの革でストラップ作ったら素敵じゃないか、と話していたことを具現化してくれたのだ。ギターストラップって市販のものは本当に長さやサイズ、色が理想にかなうものが少なくていつも課題だったのだけど、トラベラーズファクトリーが作ってくれた完全オーダーメイドのこれはきっと一生モノのやつだ。今年の打ち上げはやたら楽しくて何を話したか忘れてしまった。また来年のトラベラーズファクトリーとのイベントにつながる何かがそこにはあっただろうか。

また来年!  
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2017年10月17日

THE PIED PIPER HOUR(2017年10月16日 @ タワーレコード渋谷店5階)【SETLIST】【ライブ後記】



2017年10月16日(月)@ タワーレコード渋谷店5階 パイドパイパーハウス
タワレコTV “THE PIED PIRER HOUR”


1.Brand New Day, Brand New Song(『DOCUMENT』村田和人 カバー)
2.青春の日々(ジャクソン・ブラウン カバー)
3.小さな巣をつくるように暮らすこと(『DOCUMENT』)

EN
4.my favorite things(『the loved one』)



パイドパイパーハウスの長門芳郎店長から電話をもらったのが1週間前、タワレコ渋谷毎月恒例のプログラムにゲスト出演させてもらった。長門さんと初めてお会いして19年近く経つのだけど、ラジオやイベントでずっと仲良くさせていただいていて光栄だ。特にタワー渋谷の5階にパイドパイパーハウスが復活してからはいつでも会いにいけるのが嬉しい。長門さんがパイドお休みの日もバイヤー塩谷さんがあれこれグッドミュージックを教えてくれるし、東京で一番好きな音楽に触れられて知らない歌を発見できる場所は、2017年現在やっぱりこのタワーレコード渋谷なのである。

番組開始早々からずっと出演させてもらってレコードの話をいろいろ。誰かがお薦めの音楽を「ふむふむ」と聞くのは楽しい。ローラ・ニーロとトム・ペティ、いなくなってしまった人の音楽も誰かが語り継げば未来へ繋がっていく。そういう思いを込めて『DOCUMENT』でカバーした村田和人さんの「Brand New Day, Brand New Songs」を歌った。来日公演が始まるジャクソン・ブラウンの「青春の日々」、そしてライブ盤が初出になった「小さな巣をつくるように暮らすこと」と披露して本番終了。放送が終わってからは観覧に来てくださったお客さんのために「my favorite things」を歌いました。

雨の一日でしたが、良い一日でした。またレコードをたくさん買って帰宅。


  
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マキノゲンお誕生日会(2017年10月15日 @ 下北沢 風知空知)【SETLIST】【ライブ後記】



2017年10月15日(日)@ 下北沢 風知空知
マキノゲンお誕生日会


<山田稔明ゲスト出演パート>
1.オーバーオール(ザ・カスタネッツ カバー)
2.浮き草(牧野元 山田稔明 共作曲)
3.小さな巣をつくるように暮らすこと(『DOCUMENT』)
4.新世界のジオラマ(『緑の時代』)

だいじょうぶ(オールキャスト)



牧野元先輩が50歳になるというので「やーまだ、歌いにこれないか?」と誘いを受けたこの日、むさしの猫のマルシェの予定が先に決まっていたけど、先輩のお祝いの会を断れるわけがないのだ。武蔵境から急いで下北沢へ向かい、本番、自分の出番ちょうどに間に合った。ハックルベリーフィンのさくちゃん、ベーシスト鈴木淳さん、と元さんのソロプロジェクトのパートナーが勢揃いするなか、僕は初代裸眼サポートということで思い出話など。完全なぶっつけ本番でしたが息の合った演奏ができたような気がします。「浮き草」は元さんとふたりで作った曲、もう10年くらい前かな。「新世界のジオラマ」は元さんからのリクエスト。「ありゃ良い曲だ」と。とても嬉しいセレクトでした。

フィッシュマンズ「むらさきの空から」、ミッシェル・ガン・エレファント「世界の終わり」という明治学院大学の同輩カバーも良かったな。カスタネッツ小宮山さんも加わって最後は「だいじょうぶ」をみんなで。これが元さんのキャリア始まりの歌とは知らなかった。フィッシュマンズ「チャンス」の影響を感じた。きっと元さんは佐藤さんが大好きだったんだろうな(伸治さん、と元さんは呼ぶ)。打ち上げも楽しくて、なんだか風知空知の一角が大学のサークル部屋になったみたいだった。元さんはかっこつけないところがかっこいい。なんと素敵な50歳だろう。おめでとございます。これからも仲良くしてください。  
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2017年10月10日

貸切り図書館 52冊目 - miyazono spoon for Autumn(2017年10月8日 @ 鎌倉 moln)【ライブ後記】

先週末、日曜日の話。この日は昼と夜のダブルヘッダー。自分で組んだスケジュールだったけど、なかなかタイミング的にタフなシチュエーション。鎌倉molnの名物企画「貸切り図書館」ということで紹介する本は本棚からひとつかみ持ってきたのだけど、演奏曲目が未定のまま。夕方サローネからmolnに入って歌う曲を決めるという慌ただしさでしたが、miyazono spoonの展示も賑やかで、勝手知ったる空間ではホッとリラックスできるのが良い。急遽オープニングアクトを務めてくれることになった草とten shoesのリハーサルを聴きながら、彼女たちに提供した「冬の日の幻」をセルフカバーしてみようと思ってササッと歌詞を聴き取る。僕は開演前にカフェ・ヴィヴモン・ディモンシュへ挨拶へ。なんと今年初めてのディモンシュだった。それだけ慌ただしいのだな。

会場は盛況。昼のJAMJAMJAMから、あるいは前日のギャラリー自由が丘と続けて来てくださった方も多かっただろう。草とten shoesを控室で聴いたが去年12月の初ステージから曲目も増え、なんだかいっぱしのバンドみたいになっていて、そのポジティブな表現精神に感心する。きっと永井宏さんの意思を継いでいるのだろうな。僕がべた褒めするのもうそ臭いので言葉多くは語らなかったけども草とten shoes、たいしたもんだな、と思う。僕のステージ、GOMES THE HITMANの「思うことはいつも」で始めた。新しい季節の境目に歌いたくなる曲、9月のバンド演奏ではうまく歌えなくて心残りだった歌。

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2曲目に「冬の日の幻」を。「夏の日の幻」という曲の姉妹曲を書いてみようと3分でちゃちゃっと書いた曲だけど、そういう曲は迷いがなくてすーっと真っ直ぐ伸びていく歌になる。歌うのがとてもむずかしい歌だと思った。草tenは頑張って演奏している。miyazono spoonのために「スプーン」が歌の中に登場する「歓びの歌」を歌った。「コーヒーカップとクロスワードパズルで眠らない街/甘い吐息と沈んでゆく言葉をかき混ぜたスプーン」秋の夜長の歌だ。「貸切り図書館」は自分の好きな本を紹介しながら歌を歌うイベント、まず最初に3冊紹介する。

コーヒーテーブルブックとは辞書で調べると「(コーヒーテーブルに置いてあるような)大型の立派な本、画集や写真集など」とあるが、僕が選んだのは日本の狭小なリビングにも似合うような、ささやかな写真集。『Metal Cats』は海外のヘビメタ兄ちゃんたちと愛猫の写真集。タトゥーだらけで長髪強面の男たちと猫のアンバランスな2ショットが微笑ましい。飼い主と猫の顔が似てるのも面白い。『Bad Cat』は悪い顔をした猫ばかり集めたポストカードサイズのペーパーバック。かわいい猫が一匹もいないのが何まわりかして、かわいい。もう一冊は音楽好きに間違いなくアピールする『Sleeveface』。これはいわゆるレコードジャケットを使った顔ハメ写真集で、僕もたまにインスタグラムで「#sleeveface」というハッシュタグをつけて投稿するレコードコレクターの嗜みです。

秋の歌を集めて「アップダイク追記」「glenville」、そして今最も香る花、金木犀が登場するサトミツ&ザ・トイレッツのために書いた「答えはトイレのなか」を演奏。この日は残暑的な晴れた日でしたが夜になるとやっぱり秋の風が吹いていました。本紹介コーナー2は「自叙伝」をテーマにセレクト。最近読んだ本のなかで飛び抜けて面白かった向井秀徳著「三栖一明」は同世代同郷の音楽家が青春を綴った本。僕自身が書いた『猫と五つ目の季節』も猫という媒体を通して書いた半生記と言えるでしょう。そして今読み進めているThe Smithsのギタリストによる『ジョニー・マー自伝』の3冊を紹介しました。そのままThe Smithsの「ASKをカバー」、ここからカバー曲コーナー。先月バリ島を旅行したときにずっと僕の頭のなかで鳴っていた細野晴臣「恋は桃色」を初めて歌ってみた。前日に歌った大瀧詠一さんの「青空のように」も「恋は桃色」も松本隆作詞じゃなく本人の言葉なのが興味深い。風街から通りいくつか離れた街の歌。fishing with john五十嵐くんが昔やっていたバンド各駅停車の曲「君と犬だけ連れていく」をサプライズで披露。素振りも見せずぶっつけだったのでキーが少し低かったかな。

本紹介パート3は片桐はいりさんの『もぎりよ 今夜も有難う』。映画好きなはいりさんによる美しくウィットに富んだ言葉で綴る映画エッセイです。今年の夏にはいりさんとご飯を食べているときに僕が「はいりさんの一番好きな映画は何ですか?」と聞いたときの、はいりさんの苦みばしったような、本当に心苦しいような困った顔を忘れない。「そ、それは難しい質問ね…」と言って結局はいりさんは答えることができなくて、僕は「ああ、はいりさんは本当に映画というものが好きなんだなあ」と感動すらおぼえた。一番好きなものがたくさんあるっていう感覚がいいな、と思ったのです。そこから「my favorite things」へと繋がり、「小さな巣をつくるように暮らすこと」「きみは三毛の子」と好きな人、好きなものが書かせてくれた曲で締めくくり。最後に「calendar song」で楽しい掛け合いをして長い一日が終了。いっぱいしゃべって、いっぱい歌いました。ご清聴ありがとうございました。

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「貸切り図書館」は本当に楽しいイベント。2年ぶりでしたが、またすぐにやりたいなと思いました。ご来場ありがとうございました。。五十嵐くん、綾ちゃん、草tenのみんな、宮薗さんにも心から感謝を。  
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JAMJAMJAM音楽祭2017(2017年10月8日 @ 鎌倉 西御門 サローネ)【ライブ後記】

先週末の話。日曜日は朝から気持ちよく晴れた。完璧なドライブ日和だ。「my favorite things」のなかで「横横で海まで走るのが好き」と歌うフレーズは東京から第三京浜を経由して横浜横須賀道路で鎌倉方面へドライブすることを歌っているのだけど、この日は連休の真ん中ということで渋滞、ナビは首都高神奈川二号三沢線を通る迂回道を示した。鎌倉に着いてもどこかしこでイベントごとが繰り広げられていて駐車場を探すのに苦労した。太陽は人を外へと連れ出すのだな。

西御門サローネでのJAMJAMJAM音楽祭は2年ぶり(去年は大阪星が丘で開催された)。この集いのときに会う人がたくさんいて「お久しぶりです」と挨拶をたくさん。サローネは里見が大正15年に建てて住んだ邸宅、ここだけ時間の流れが違うような場所。JAMJAMJAM音楽祭は故 永井宏さんの意思を継ぐ同志たちが「誰でも表現者になれる」というテーマのもとに集まるお祭り。お昼過ぎに僕が到着した頃にはチャンキー松本さんの奇天烈なパフォーマンスの途中だった。みんな楽しそうで、そして上手。好きこそものの上手なれ、ということか。お客さんも一緒になって和やかなムードができあがっていた。

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二年前は安宅くんとデュオ、去年の星ヶ丘でもイシカワアユミさんや急遽参加のパーカッション川本くんとの合奏だったけど、今年は完全なソロでの独奏。少し緊張しながらステージへ。まず最初に、永井宏さん経由で知ったオクノ修さんの「夜がそこまで」のカバーを。お客さんが熱心に聴いてくれているのが視線で伝わってきて嬉しくなった。前の晩からずっと夢のなかで考えていたジャクソン・ブラウン「青春の日々」の日本語訳、最初のワンコーラスを日本語で歌った。「ちょっとそこまで/物思いにはいい距離さ/思うのは、そう/あのときこうしたらどうなって/違う未来が僕らを待ってた?とか/そういう夢ばかり見てる/この頃さ」という歌詞、結構気に入ってる。永井さんがデタラメな歌詞をつけたR.E.M.の「マン・オン・ザ・ムーン」も気持ちよく歌えた。

いつもヒックスヴィル中森さんと演奏する「レイン、レイン、フォーリング・ダウン」や「アイスクリーム・マン」もお客さんの気持ちや手拍子をお借りして良い感じ。会場には老若男女、まさに永井さんがかき集めた人たちがいて、それを音楽が一つにしているように思いました。今年の春に片桐はいりさんとカーネーション直枝さんと一緒に歌ったディランの「くよくよするなよ」をこの日はひとりで歌ったんだけど、ひとりじゃないような心強いヴァイブレーションがたしかにそこに漂っていたのです。「死んだ人ってすごい」という一見不謹慎ながら含蓄のある片桐はいりさんの言葉の意味を、この日会場にいたみんなが理解していたんじゃないかなあと思います。

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「小さな巣をつくるように暮らすこと」という曲はこの集いのことを言い表した歌だったかもしれません。大好きな誰かの笑顔を思ったり、小さな恋を語るように歌うことで、小さなサークルが少しずつ広がっていくような気がしました。「my favorite things」も同じようなことを言葉を変えて歌った歌なのかもしれません。バタバタと忙しく駆け抜けたイベントでしたが、JAMJAMの皆さんと会えて嬉しかったし、たくさんのお客さんに歌を聴いてもらえて嬉しかった。キッチンシスターズの大社優子さんが撮ってくださった素敵な写真にも感謝を。また来年も再来年も仲間に入れてください。

写真:大社優子  
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