2017年09月25日

峠まつり2017(2017年9月24日 @ まほろ座 MACHIDA)【ライブ後記】

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昨日のこと。昼前から町田へ出かけて峠恵子さん主催「峠まつり2017」、2DAYS開催の2日目に出演。思えば先週は伊藤俊吾ワンマンへのゲスト、ベーシスト伊藤健太主催のイトケンフェス(言うなればイトケンまつり)、そして峠さん仕切りのイベント、と誰かがお膳立てをしたステージでの歌唱が続いた。普段ワンマンライブばっかりやっている自分にとっては新鮮で貴重な機会だったような気がする。峠まつりはリハーサルの段階からとにかくカオス状態で、とても長い秋の一日であった。

僕は第一部にてイトシュンと良くんのキンモクセイコンビと一緒に、先日メジャーデビューの報が出たサトミツ&ザ・トイレッツの「PULP!」と「答えはトイレのなか」を演奏。そして後半に再び3人で「月あかりのナイトスイミング」、イトシュンの「ちょうちょう」、そして僕の「my favorite things」を歌いました。この日のハイライトは、何か一曲カバーを、ということでナイアガラ・トライアングルの「A面で恋をして」を3人で演る予定が、なんとサントリィ坂本さん、W関さんのリズム隊、ギターの稲葉さんが合わせてくれて完璧なアンサンブルで歌えたこと。イトシュンが大瀧さん、僕が杉さん、良くんが佐野元春役。初めて歌ったけど楽しかった。

スペシャルゲストで石井明美さんが登場して「CHA CHA CHA」と「ランバダ」を歌ったり、ドラァグクイーンのエスムラルダさんがステージで短刀を抜いたり、なんだかもう目眩がするような振れ幅のたっぷり3時間でしたが、打ち上げまで楽しく、ずっと笑っていました。大人数のイベントを取り仕切るのはとにかく大変なこと。峠さん、2日間お疲れさまでした。  

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2017年09月23日

イトケンフェス(2017年9月22日 @ 月見ル君想フ)【SETLIST】【ライブ後記】




2017年9月22日(金)@ 南青山 月見ル君想フ
“イトケンフェス”


<サトミツ&ザ・トイレッツ>
1.THEO
2.日本のトイレからこんにちは
3.PULP!
4.Callin'(with amiinA)
5.おしぼりを丸めたら(with 阿佐ヶ谷姉妹)
6.答えはトイレのなか
7.ノー・トイレット・ノー・ライフ
8.あしたトイレに行こう

EN
9.ぷりぷり行進曲(with amiinA、阿佐ヶ谷姉妹)




ベーシスト伊藤健太(イトケン)がオーガナイザーとして企画された“イトケンフェス”にサトミツ&ザ・トイレッツとして参加しました。2人組アイドルユニットamiinA、2人組女性お笑いコンビ阿佐ヶ谷姉妹、そしてトイレのことしか歌わないトイレッツという、バラエティに富みすぎた出演陣。リハーサルからずっと駆け回って働くイトケン。こんなイベントはなかなかあり得ないなあと思いながら、一日ずっと笑って過ごしました。amiinAのパフォーマンスを初めて観ましたが、素晴らしかった。アレンジ含めて楽曲が素晴らしく、二人が駆けて舞う様が可愛くてかっこよくて、客席のファンのサポートも力強かった。阿佐ヶ谷姉妹が登場すると世界がピンク色に塗り替えられた。さすが、圧巻のステージング、客いじり、コール・アンド・レスポンスで会場を一丸とさせる様に見とれていました。

サトミツ&ザ・トイレッツは大きなニュースの発表という案件を抱えて、少し緊張したステージだったかもしれませんが、amiinAとの共演、阿佐ヶ谷姉妹のバックバンド化というピリッとしたスパイスもあり、1時間のステージを駆け抜けました。11月のレコ発ライブではアルバムの全貌をお見せすることができると思います。バカバカしいことを真剣にやるのって楽しいし、大人の特権のような気がしています。面白がって関わっていこうと思います。雨のなかの長丁場のイベント、たくさんのご来場ありがとうございました。テコナベーグルワークス、月見ルスタッフ、そして主催者のイトケンにも大きな感謝を。  
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2017年09月22日

GOMES THE HITMAN “kichijoji rhapsody”(2017年9月9日 @ 吉祥寺 Star Pine's Cafe)【ライブ後記】

9月9日のGOMES THE HITMANのライブから2週間が過ぎようとしていますが、改めて振り返りたいと思います。ギタリスト橋本哲さんを迎えての5人編成でのライブは2015年「まちづくり3部作」と題して「new atlas ep」『cobblestone』「maybe someday ep」の3作を曲順通りに演奏した公演以来、そのときも会場は吉祥寺スターパインズカフェでした。お世話になっている会場の20周年記念アニバーサリーをバンドでお祝いさせていただけることが嬉しい。奇しくも僕らも初めてCDを出した1997年から数えて今年で20年。リリースタイミングでもなんでもないGOMES THE HITMANに夏に続いて席が埋まるほどにたくさんのお客さんが来てくれることは本当にありがたいこと。静かな熱気のなかで幕が上がりました。開場時に会場に流れていたのはblueboyの『if wishes were horses』という、バンド結成時に僕がすり減るほど聴いていたレコード、そして去りゆく夏を惜しんで「サマージャム'95」のインストゥルメントトラックの鳴り響くなか、まず4人だけのGOMES THE HITMANがステージへ。

オープニングの「way back home」「遅れてきた青春」「アップダイク追記」という流れは、実は2015年秋に行ったライブとまったく同じ曲順だった(けっちゃんに指摘されて気づいた)。夏の終わり、秋の始まりにはこれがGTHスタンダードなのだなと再確認。しかし残暑を感じさせる久しぶりのこの日の晴天を受けて「今日までが夏」宣言、そして「光と水の関係」「何もない人」と『weekend』楽曲を。橋本哲さんが加わって5人編成になって「太陽オーケストラ」、ギラギラした日差しに目を細めながら、かげろうの向こうへと夏を送りました。

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5人編成になって『cobblestone』期の歌を歌っているといろんなことを思い出す。僕が持っていったギターポップ然としたデモが杉さんと一緒にアレンジすることでポップスへと昇華したこと。とまどい。感嘆。音楽を作ることに関しての意識の変化。1999年から2000年へとまたぐ瞬間(2000年問題!)をスタジオで過ごしたこと。17年後の今になって思うのは、今自分が音楽を生業として続けている起点があの時間にある、ということだ。「太陽オーケストラ」は鮮烈なイントロから一転、Aメロで突然転調して景色を変え、後半ではシタールの音さえ聞こえてくる目まぐるしいアレンジだが、こないだバリ島に行ったときに「はっ!」としたのはその湿気と日差しはまるで「太陽オーケストラ」みたいな感じだった。「午後の窓から」はキャロル・キングとジェームズ・テイラーを1曲のなかでオマージュした歌だ。僕はこの曲を書いて初めて自分が“シンガーソングライター”になったと思っている。

哲さんにギターを添えてもらって演奏した「サテライト」は2005年『ripple』(現時点でのバンドの“最近作”だ)収録の、バンド内の雰囲気が相当停滞していたころの楽曲。ぱっと聴いた感じでは軽快に響くこの歌を僕は鬱々とした気持ちで書いて、同じような気持ちで歌っていた。そこから10余年経ってみると自分のなかで意味合いが変わったことに気づいて、今ではニコニコしながら歌えるのだから何事も続けることが大事だなと思う。未発表曲「houston」は「サテライト」の続編のつもりで書いた歌。バンドで演奏するのが相応しいと感じたから、今後はGOMES THE HITMAN楽曲というフォルダに。「memoria」も5人編成、さらには満員のお客さんのコーラスにも後押しされた。まだ完成形のない曲だが、哲さんも美しいアルペジオで曲を大きくしてくれました。ここで再び4人だけの編成へ。

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僕らは全員同じ東京外国語大学の出身、今年で出会って25年、なんとも大した時間だ。来年は僕がこのバンドを組んで四半世紀ということになる。MCで少しバンドの昔話をした。黎明期からのメンバーながら最初の練習をさぼった堀越、「あの頃はこの曲好きじゃなかったんだけど今聴くといいね」と暴言の高橋、ベーシストを探しているときに「山田、すごい頑張ってるからおれベース手伝ってもいいよ」と言って加入した須藤。言葉にしてみると全部のことが興味深くて面白い。「会えないかな」という大学時代から歌っている曲を4人で。この曲はほとんど毎回ぶっつけ本番なのでアレンジが全部違う。「手と手、影と影」は僕らを少しシリアスなバンドへと変遷させた曲だけど、何回歌っても自分で感動する。歌の力が勝手に育っている気がします。本編最後は「ホウセンカ」。この曲をきちんと録音して世に出すのが楽しみ。

山田稔明としてソロ活動を初めて10年経って、一人で歌うときにステージで緊張することはもうほとんどないし、毎回納得のいく歌を歌えるようになったという自負があるんだけど、バンドで集まるとその経験値のようなものが一旦リセットされて、いつも駆け出しのバンドマンみたいな丸裸の気分になるのは何なんだろうなあと毎回GOMES THE HITMANのステージのあとに思う。つんのめったり、つまづいたり、メロディを見失ったり、また捕まえたりしながら、肩で息をしながら汗かき駆け抜けてゆく感覚。きっと50歳になってもそんな感じなのだろうな。大学2年生のときに組んだこのバンドで歌うときは、痩せっぽちで丸メガネの19歳のもう一人の僕がずっと隣に立っているのかもしれないな。アンコールでは「maybe someday」。これも相当の集中力と体力を必要とする曲。メンバーみんなのコーラスも心強い。最後まで付き合ってくれてありがとう。言葉ではうまく言えないけれども。

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ピアノのイントロに導かれて「雨の夜と月の光」、この曲で僕は思わずハンドマイクで歌い出してしまう。哲さんのギターも鳴っていたし、気分が高揚してしまったのだな多分。2番からギターを持とうと思ったんだけど間奏もずっと歌ってるし、結局最後までマイクを握ったまま。お客さんは総立ちになっていて、なんだかとても特別なキラキラした時間だった。こんなことならもっと立ち居振る舞いを研究しておくべきだったな。昔からのファンの人も初めてバンドを観る人も、老若男女さまざまな世代がみんなニコニコしているのを眺めるのは幸せなこと。これはステージに立つ仕事をしている僕の特権。ダブルアンコールで最後の最後に「僕はネオアコで人生を語る」。今から20年前、GOMES THE HITMANが初めて世に問うたCDの1曲目の、始まりの歌。ミラーボールが回るのを見上げて感動しました。たくさんのご来場ありがとうございました。また10月18日に下北沢で、そして12月8日(僕の誕生日)に恵比寿でGOMES THE HITMANを目撃してください。

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撮影:祖父江綾子  
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2017年09月20日

夏から秋へのグラデーション



昨日のこと。夕方までずっと録音と編集作業。10月に予定されている(詳細発表がまだの)イベントのためにいろいろやっている。夕方から下北沢へ出かけて伊藤俊吾(イトシュン)のライブにゲスト出演するため事前にちょっと練習。イトシュンは歌がうまい。ビブラートや楽曲のコードプログレッション、自分にない才能を持つ人の演奏を聴くのは新鮮。キンモクセイはGOMES THE HITMANの3年後に同じレーベルからデビューしたバンドで、僕らは入れ替わりでレーベルを離れたこともあって、ずっとなんとも微妙な関係だったわけだけど(僕がひねくれて意固地だっただけなのだな、結局)、15年経ってサトミツ&ザ・トイレッツという大人の真剣なお遊びみたいなバンドのおかげでこうやってセッションするようになるなんて、歳を取るのも悪くない。

イトシュンのステージ、第二部にゲストとして呼び出され、「月あかりのナイトスイミング」をイトシュンのピアノに乗って歌いました。夏にHARCOとふたりで歌ったのを見てイトシュンが「良い曲ですねえ」と言ってくれたのだけど、イトシュンとやるのもとても新鮮。いっぱいおしゃべりをして「ディランならこう言うさ(仮)」を披露。この曲はやっぱりコーラスが入ると断然良くなる。アンコールでも「my favorite things」を歌わせてもらったが、僕の歌はずっとハーモニーを歌い続けるコーラスが多いからイトシュンみたいなシンガーが声を添わせてくれるのは本当に幸せな時間。

この日は高橋徹也さんが遊びにきてくれて、イトシュンと彼は初対面だった。タカテツさんにもイトシュンにも「君たちふたりは水と油だよ」とハードルを高くして、ざわざわとした緊張感を演出しておいたんだけど、結局終電近くまで3人で楽しく話し込んで、それがなんだか面白くて、これ絶対15年前にはあり得なかった風景だなあと感慨深く思いました。イトシュン、気持ちよく歌わせてくれてありがとう。ニコニコとあたたかく迎えてくれたたくさんのお客さんにも感謝。

  
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2017年09月09日

“夜の科学 in 名古屋ー夏の日の記憶と記録(2017年9月3日 @ 名古屋 大須 モノコト)【ライブ後記】

先週末の日曜の話。奈良をお昼過ぎに出発して車で2時間で名古屋へ。日差しも強くむっとする暑さ。8月は終わったが、まだ夏の名残りがある。モノコトについて準備をしている間もずっと汗が流れて大変だった。前回は高橋徹也さんとの2マンだったので名古屋でフルセットの弾き語りは1年ぶりか。とても熱心に歌に耳を澄ましてくれる街、という印象がある。男性客が多いのも特徴。9月に入ったので“9月の歌”を残らず演奏しようと思った。とても静かな9月の夜、まずは「harvest moon」からスタート。

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「遅れてきた青春」は「夏休みの最後の日曜日に」というフレーズを抱くが、残暑のこの日はまさにその日という感じがした。秋の風の気配を探しながら。「どこへ向かうかを知らないなら…」も9月になると思い出すことを歌う曲。大阪で評判のよかったサトミツ&ザ・トイレッツの曲も披露。リクエストを受けて歌った「愛すべき日々」がこの日はなんだかとてもいい具合に(自分に)響いた。良い曲だなあと客観的にしみじみ思ってしまったのだ。

「小さな巣をつくるように暮らすこと」は『DOCUMENT』収録の新しい曲だけど、歌うたびに大きく育っていく感じがして頼もしい。もはや自分の手を離れて歌が自我を持ち始めている。「calendar song」、さらにリクエスト曲として「SING A SONG」を演奏。「memoria」もそうだが、みんなで一緒に音楽を奏でる時間というのは本当に楽しい。アンコールでは前日に初披露した「僕たちの花火」を特別に再演、夏の最後の思い出作りを。「あさってくらいの未来」も声がすーっと伸びていくのがわかって良い歌を歌えたなあと思いました。最後は生声、生ギターでキャリア始まりの歌「僕はネオアコで人生を語る」で締めくくり。とてもいいライブだったと思います。

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大須モノコトはおもちゃ箱をひっくり返したような楽しいハコ。大須の街の猥雑とした愉しさも相俟っていつ来てもワクワクします。また来ます、名古屋。たくさんのご来場ありがとうございました。  
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福田利之+高橋久美子+山田稔明「絵と言葉と音楽 奈良三重奏」(2017年9月2日 @ 奈良 NAOT NARA)【ライブ後記】

先週末の土曜日のこと。ずっと1週間ごとにいろんな出来事、風景、歌とお話が積もり積もって振り返るのが大変。この日は奈良NAOT NARAでイラストレーター福田利之さんと作詞家・作家の高橋久美子ちゃんとのイベント。絵本『赤い金魚と赤いとうがらし』の原画展にあわせてのコラボレーションは静岡に続いて2回目。福田さんとはこの場所で昨年末にフィンランドに関するイベント、そして久美子ちゃんとは蔵前のNAOTでのセッションが恒例になっているので、点と点が繋がっていく感覚。僕はその日の朝東京を出発し夕方に奈良に到着。福田さんがもうひとつの展示をやっていたボリクコーヒーにも立ち寄れた。会場設営をして、開演前に久美子ちゃんと秘密の特訓。

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開演、まず福田さんと久美子ちゃんのトーク、もはや夫婦漫才のようでとても面白い。感性が響き合っているのがよくわかる。ふたりが初めて会ったとき僕も同じ場所に居合わせたことを思い出す。そのふたりが1冊の本のなかで共同作業を…と感慨にふけっていたらステージへ呼ばれて僕もおしゃべりの渦へ。笑いの絶えない夜となりました。僕のライブコーナーはまず久美子ちゃんと「太陽と満月」を朗読と歌でセッション。この歌の完成版を初めて披露したのは奈良でした。巻き戻る時間。魚にちなんで前回のイベントに続いてフィッシュマンズのカバーを。そしてカバーをもう一曲、これは初めての試みチャットモンチーの「CAT WALK」(魚に対して猫ということで)。僕がチャットモンチーの大ファンだったことが彼女との縁となったのだけど、『告白』というアルバムは今でも思い出したように聴く名作。そのなかの高橋久美子作詞曲をセレクトしました。NAOTの冊子のために彼女が作詞をして僕が曲を付けた「わたしのドライバー」もここで演奏するのは何回目になるかな?みんなで歌うコーラスも楽しくて盛り上がった。音源化したいですね。

朗読の時間になり、無作為に選ばれたお客さんと僕と福田さんを久美子ちゃんが率いて朗読オーケストラのパフォーマンス。「奈良の山」という言葉遊びが面白い詩を読む。僕も久美子ちゃんも教職免許を持っているという共通点があるが、彼女が先生になっていたら相当面白い授業をやっただろうなと思う。言葉と音楽のセッションも充実したものになったが、シンプルな朗読「十年」という詩が僕は大好きだ。福田さんが再びステージへ、金魚の絵描き歌を考えたり「絵と言葉と音楽 奈良三重奏」というタイトルに相応しい内容。『赤い金魚と赤いとうがらし』の朗読セッションも僕が気まぐれに持ち込んだ小さなキーボードが功を奏したかとてもイマジナティブなものになったような気がしました。

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たっぷり3時間にも及んだイベントでしたが、最後の最後にNAOTへのプレゼントとして新曲を披露しました。東京蔵前にあるNAOTは隅田川沿い、そこからは隅田川花火大会で打ち上げられる花火を堪能することができるのですが、昨年初めてその場所で“花火革命”を味わった僕と久美子ちゃんの共作、作詞高橋久美子、作曲山田稔明で夏の終わりを見送る「僕たちの花火」という曲を。リハーサルでも「ふんふん」と歌詞を歌わずにハーモニーの練習をした成果がばっちり出て大団円となりました。NAOTスタッフの皆さん、ミルブックス藤原さん、ボリクコーヒーとカナカナの皆さん、手伝ってくれたスタッフにも感謝。福田さんと久美子ちゃんは言わずもがな、そして長時間のイベントに付き合ってくださったお客さん皆さんに「ありがとう」と心から言いたいです。

翌日は少し奈良でゆっくりできましたが、本当にいい町だと思いました。また来ます。  
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2017年08月31日

“夜の科学 in 大阪〜夏の日の記憶と記録”(2017年8月27日 @ 大阪 雲州堂)【ライブ後記】

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先週末、日曜日の話。加古川から大阪へ。晴れて暑くて、移動するだけで体力を消耗するから夏のツアーは大変。雲州堂は昨年秋のバンド編成でのライブ以来。2010年の夏に初めて演奏してから、この元そろばん倉庫という変わったヴェニューはいつも素晴らしい音で僕を魅了する。ずっと変わらず小谷さんという女性がPAをやってくれているけど、季節がいくつ過ぎても変わらない雰囲気が雲州堂にはあるのです。前日の加古川ではちょっと神経質にぎりぎりまで練習してしまったけど、この日はセッティングした後は開場前に訪ねてきてくれた友人と談笑しているうちにお客さんが列を作り始めた。満員御礼、当日券のお客さんもたくさん。

この日は『DOCUMENT』の冒頭を再して「blue moon skyline」から「太陽と満月」という流れでスタート。日曜日の穏やかさと切なさを「glennville」に込めて、「夏の日の幻」で残暑御見舞。落語のまくらのようになってきた「一角獣と新しいホライズン」の前のMCも初めて聞く人が多かったようでアンケートの反応も面白かったな。誰かが課外活動バンドであるサトミツ&ザ・トイレッツの曲をリクエストしてくれたので、トイレからボブ・ディランへと繋がっていく思いもよらない流れが生まれました。こういうことがあるから面白い(トイレッツの楽曲、非常に好評でした)。カセットテープ作品『INOKASHIRA』から2曲歌えたのもよかった。

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リクエストを受けて2003年の『omni』から「そばにあるすべて」。このGOMES THE HITMAN楽曲をきっかけに次に歌ったのは「houston」、これは随分昔に書いた未発表曲だけどGOMES THE HITMANのナンバーだと感じている曲で、ここ最近はバンドで演奏している。「悲しみのかけら」も同じようにバンドで完成させたい大きな曲で、リクエストのいくつかがGOMES THE HITMANのこれからに関わってくる曲に集中したことが大阪の特色だったかもしれません。この日の「memoria」の客席からのコーラスはとても軽快でした。その前にしゃべったMCが思いのほか受けて空気がとても和やかになった気がした。福山雅治ものまねなんて初めてやったしこんなに笑ってもらえるとは思わなかった。

アンコール、客席に小さなお子さんがいたので急遽予定にない「第2の人生」を。この日は老若男女、多岐にわたる客層で、でも様々な世代それぞれがみんな屈託なく笑顔なのがステージから見えて僕自身がとても楽しかった。MCもみんなに乗せられて饒舌になっていきました。最後「ハミングバード」で終わるつもりが、やっぱり最後は生音で「僕はネオアコで人生を語る」を。終わるのがさびしくなるような2時間半越えの充実したステージでした。終演後のサインの列も長かったな。

今週末は奈良へ行きます。2週連続でライブを観にきてくださる方も多いかもしれませんが、また秋に大阪の皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

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“夜の科学 in 加古川〜夏の日の記憶と記録”(2017年8月26日 @ 加古川 チャッツワース)【ライブ後記】



先週末の関西ツアーはとても内容も(集客的にも)とても充実したものになりました。スタジオ作業が続いたので約一ヶ月ぶりのライブとなりましたが、ご来場者の皆さんからのリクエストを反映した、ソロ、GTH含めてバラエティに富んだものに。まずは東京を発って神戸、そこから兵庫の加古川へ。この街に初めて来たのは2008年の2月。チャッツワース店主の岸本夫妻に初めて神戸バックビートで出会ったのが前年なので、なんと今年で10年になるのですね。通算20回目のライブ、この10年の記憶を思い起こしながらチャッツワースへ向かいました。

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ここ数年チャッツワースでライブがあるときは、ライブ会場である2階の階下、1階店舗で立食スタイルの「ティーパーティー」が開催されていて、お店の飲み物や料理を楽しみながらファン同士が歓談するという時間が設けられています。チャッツワースがライブ会場として他と少し違う特別な雰囲気を持つのは店主岸本さんの創意工夫の賜物かもしれない。実際僕はチャッツワースの料理が大好きなのだけど、ライブだけではその魅力がお客さんに伝わらない。こういう試みはお店とお客さんを繋がりを強くする効果があります。階下の盛り上がりをひしひしと感じながら2階で準備、というか練習(久しぶりに歌う曲ばっかりだったから)。

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ライブは「歓びの歌」からスタート。この歌はチャッツワースで初演した歌、加古川までの旅路で歌詞を書いたので僕にとってはこの街と切っても切り離せない。ソロ作を発表する以前からライブをしていたチャッツワースではアルバム『pilgrim』へのリクエストが多かったのが印象的。「雨に負け風に負け」「ONE」「三日月のフープ」と新鮮な並び。「月あかりのナイトスイミング」は加古川から明石海峡大橋を渡って徳島までドライブする途中で生まれた曲。「手と手、影と影」は1回目のチャッツワース公演の1曲目に歌った歌だそうで、自分が忘れているそういうことをお客さんのリクエストは思い返させてくれることになりました。ご要望に応えて「笑う人」は15年前にリリースした『mono』から。「夜明けまで」も「幸せの風が吹くさ」も誰かがリクエストしてくれた曲。自分では思いつかなかったようなセットリストで、そこに新しい物語が付帯するようになる。この日も驚きと発見がいくつもありました。

歌もおしゃべりもたっぷり2時間半、やっぱりこの空間でしか鳴りえない音がなっていたと思うし、チャッツワースならではの幸せが滲んで広がっていくような感覚がありました。予定していなかったダブルアンコールの「僕はネオアコで人生を語る」は、今から20年前に初めて出したCDの1曲目、いわば初まりの歌。マイクを通さず生音で演奏する感じがとてもよかったな。近くから遠くからたくさんのご来場ありがとうございました。岸本さんはつ江さん、ケン坊さん、手伝ってくれたスタッフのみんなにも感謝。また来ますね。

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2017年08月11日

第六回吉祥寺祭りー SPC20周年記念 オープニングスペシャル(2017年8月6日 @ 吉祥寺 Star Pine's Cafe)【ライブ後記】



先週末のこと。吉祥寺スターパインズカフェの20周年アニバーサリーの幕開けとなる “第六回吉祥寺祭り”に初めて参加。別名トーベン祭りともビール祭りとも呼ばれる名物企画、新人枠として湯川トーベンさんが声をかけてくださった。トーベンさんは村田和人バンドのベーシストであり、昨年の村田さん急逝のあと何かとお会いする機会も多かったのだけど、この日村田さんとの思い出もたくさんあるスターパインズカフェのステージでトーベンさんと一緒にまた演奏できたことが嬉しかった。そして何と言ってもあの鈴木茂さんだ。リハーサルから興奮しながらその一挙手一投足に注目。しびれた。

僕はトップバッター。音楽仲間がたくさん集合していたのでせっかくだから、とまずイノトモちゃんにコーラスを依頼、さらに栗コーダーカルテットでのダブルヘッダーだった安宅浩司くんにも加わってもらって73年トリオのPPMスタイルで、「吉祥寺ラプソディ」「hanalee」を演奏。「光の葡萄」をやるつもりだったのが直前になって「光と水の新しい関係」に変更したのは、この曲がはっぴいえんどの「風をあつめて」がなければ存在しない曲だったから。最後の曲「my favorite things」ではイトケンさんにタンバリンを叩いてもらってカルテット編成。短いながらもドラマティックな演奏ができたと思います。

ゆるゆるとリラックスしたムードのなかで、しかし、演奏はいちいち素晴らしくて芳醇。“吉祥寺”の奥深さを目のあたりにするような夜でした。久しぶりに観たおおはた雄一くんの演奏も素晴らしかったな。そして鈴木茂さん、上原ユカリさんとトーベンさん藤原マヒトさんのステージには神々しささえ感じました。タイムトリップ感。アンコールは出演者全員でムッシュトリビュートで「バン・バン・バン」。鈴木茂さんの横で歌を歌うなんて想像もしないことでした。結局始まりから終わりまで5時間越え。杉祭りにも似た饗宴っぽさでした。たくさんのお客さん、長時間のイベントお疲れさま&ありがとうございました。来年もまた出たいです。

打ち上げも楽しかったな。マヒトさんと猫の話をして気がつけば明け方でした。

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2017年07月28日

“夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 20/21”(2017年7月21日/26日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

先週末金曜日、そして一昨日と2日間繰り広げられた下北沢leteでの弾き語り「夜の科学」を振り返ります。初めて抽選申込制を試みた初日、そして福岡の旅を挟んで行われた追加公演。ソロ弾き語りで全編にわたってGOMES THE HITMANの楽曲のみを演奏するというのは意外にも初の試みでした。皆さんからのリクエストをセットリストに反映させたので2日間微妙に違う内容のストーリーに。

「新しい季節」からライブをスタートさせたのは7月16日のGOMES THE HITMAN公演の直後に梅雨明けが発表されたから。「スティーブンダフィ的スクラップブック」は恵比寿公演セットから抜け落ちたサマーソングでした。「光と水の関係」「down the river to the sea」は弾き語りだと改めて歌詞を味わいながら唇に乗せることができます。初日はこのあと「饒舌スタッカート」「ねじを巻く」とアップテンポ、追加公演では「自転車で追いこした季節」「午後の窓から」と落ち着いたトーンでコントラストがつきました。

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虹とスニーカー」は『SONG LIMBO』というレアなCDR作品からのチョイスでしたが、スピッツのコンサートを観たときにその色濃い影響をこの歌のなかに見たのでした。初日にリクエストに答えた「三叉路から」という曲はレア度でいくとトップクラスかもしれない。久しぶりに歌ってみたらやっぱり良い曲でした。追加公演では同じく『SONG LIMBO』から「山で暮せば」を。「夜に静かな独り言」も「ready for love」もどちらも秋冬の歌でしたがリクエストに応えました。

1日目は『omni』楽曲を、追加公演では『mono』楽曲をセレクトして歌ったんだけど、この頃の曲はズーンと重いなあと改めて感じるし、あの頃には戻りたくないな、今が一番いいなと思う。歌の良し悪しではなく極めて個人的な感覚で。みんなそうじゃないかな?30代が一番いろんなことに悩む季節だと思うのだ。「長距離ランナー」はGOMES THE HITMANで完成させたい歌。「memoria」も「ホウセンカ」もそう。今回弾き語りバージョンをライブ盤に収録して自分の意思が明確になってよかったなと思う。

1日目の最後には20年前にリリースした初CDから「tsubomi」を演奏。そして追加公演ではおそらく体力的に消耗しきった自分の姿を想像し、敢えて「僕はネオアコで人生を語る」で締めくくることを決めていた。初めて作ったCDの1曲目が一番キーが高いっていうのが、なんだか怖いもの知らずで、若気の至りっぽくて僕は大好きなのだ。本当に20年のキャリアのなかで自分が作ったものを歌い続けられることが幸せだと思うし、「ああ、良い曲だなあ」と他人事のように惚れ惚れ眺めたりできることが僕の性分だと感じます。最後まで付き合ってくれてありがとう。言葉ではうまく言えないけれども。

夏の終わり、秋の始まりにまた4人のGOMES THE HITMANでお会いしましょう。




2017年9月9日(土)@ 吉祥寺 Star Pine’s Cafe
SPC 20th Anniversary
GOMES THE HITMAN “kichijoji rhapsody”


17:00開場 18:00開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)
*整理番号順入場・全自由
出演:GOMES THE HITMAN
[ 山田稔明、堀越和子、盒況觧辧⊃榮俊明 ]

スターパインズカフェ20周年をお祝いして、今年CDリリースから
20年を迎えるGOMES THE HITMANがステージをロックします。

整理番号は通販STORE販売分→SPC店頭販売分→イープラス→ぴあ
という順になりますのでご参考にしてください。

オフィシャル通販STORE
イープラス
チケットぴあ
スターパインズカフェ店頭

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
info:0422-23-2251
〒180-0004 東京都武蔵野市本町1-20-16 B1  
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“夜の科学 in 福岡ー夏の日の記憶と記録”(2017年7月23日 @ 福岡 JOY TRIP CAFE)【ライブ後記】

福岡2日目、しかし金曜日の下北沢leteから数えると3日連続の弾き語りライブということで蒸し暑さも相俟ってかなりタフな予感。福岡は大好きな街なので行きたいところは多々あれど(だいたいレコード屋)体力を温存しておかなければ、とゆっくりな朝(というか昼までごろごろ)。それでも、いつも立ち寄る洋服屋さんで散財してしまい反省。この日の会場は福岡の“HOME”とも言えるジョイトリップカフェ。cafe Teco時代から数えるともう9年くらい通っている。

たくさんのお客さん、旧友の顔も見える。「blue moon skyline」から始まってドラムループに導かれて「太陽と満月」と進む、ライブ盤CDを同じオープニング。GOMES THE HITMANの「光と水の関係」「長期休暇の夜」と続くサマーソングコーナーでは客席から声にならない声が漏れ聞こえて、『weekend』というアルバムが誰かの青春サウンドだったのだなあと再確認。村田和人さんのカバー「brand new day, brand new song」ではサビでハンカチを掲げてぐるぐる回す人がたくさんいて、東京でもそんなふうにならないのに、地元福岡で予期せぬシーンを観ることができて嬉しかったです。まだ窓の向こうに日が残る夕方に始まって日が暮れていく時間帯が心地良い。

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ジョイトリップカフェはいつも予想以上に楽しいことが繰り広げられるハコなのだけど、今回は初めて女性コーラスをゲストに迎えた。GOMES THE HITMANと同じレーベルからデビューした後輩、Local Busというユニットの野見山睦未さん(のみさん)は福岡在住。古い付き合いになるが一緒に演奏するのは初。彼女が東京に来たときに簡単な打ち合わせをしただけで、ほとんどぶっつけ本番だし、僕が気まぐれに前日に増やした曲もあってかなり緊張した様子でしたが、彼女の凛とした歌は素晴らしかったです。

僕の大好きなblueboyというイギリスのバンドの「Sea Horses」という曲は男女のツインボーカルが素敵な歌、これをのみさんと二人でやりたいなと思ってカバー。そして彼女のユニットLocal Busの新譜のなかから「It's Fantastic Place」、そのまま同じテーマの「my favorite things」と続きます。再び僕ひとりの演奏で「小さな巣をつくるように暮らすこと」を初めて福岡で。本編最後の「calendar song」の前のMCでは門外不出の福岡の人にしか話さない秘密の告白がありました(心に秘めておいてください)。

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アンコールでは故郷である佐賀県基山町PRソング「言葉に感情を、心に感動を」を披露。これも地元でしか歌わない特別な歌になるのだろうな。九州では近藤研二さんが作曲、たんこぶちんMADOKAが歌って僕がギターとコーラスを担当したホームセンターグッデイのCMも相当流れているらしいのだけど、「第2の人生」にも拍手喝采をいただいた。最後はもう一度のみさんを呼び込んで「hanalee」で大団円。

箱崎と警固、二日間とも来てくれた人もたくさんいました。福岡外の遠方からはるばる遠征してくれた方も多かったですね。やっぱり自分は九州人なので特別な街なのですよ、福岡は。もちろん佐賀も。翌日はもう一度ジョイトリップカフェに舞い戻って美味しいお昼ごはんをいただき、しばし実家のある基山町に帰ってお墓参りをしたり友だちに会いにいったりして夜遅い便で東京に戻りました。今回の福岡3日間で出会った人たち、友だち、Local Busのみさんとケイジくん、ご来場いただいたファンの皆さんに感謝。スピタルハコザキの皆さんとはしもとみおさんにも大きな声で「ありがとう」と言いたいです。

また秋頃帰ってきますので。福岡、最高でした。

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“猫島ラプソディ”(2017年7月22日 @ 福岡 スピタルハコザキ)【ライブ後記】



先週の土曜日の話。あっという間に過ぎた1週間でした。福岡へ行くのは昨年11月以来。はしもとみおさんの福岡での初個展ということで、コラボレーションを提案された僕は二つ返事で快諾したのでした。みおさんとは今年3回目の共演。どんどん仲良くなって兄妹みたいになってきました。福岡空港に着くと友だち(Local Busのケイジくん)が車で迎えてくれて心強いサポート。箱崎という街は僕にとって初めての場所。会場のスピタルハコザキは一軒家をリノベーションしたギャラリーで、面白い作りだった。

みおさんが彫った猫たちがたくさん並ぶ。なかでも福岡にある猫島という別名でも知られる相島(あいのしま)でのフィールドワークが昇華した小さな木彫猫たちに息を呑む。それぞれの猫に個性があり、物語が付随する。気が遠くなるような作業をライフワークとして続けるみおさんは、しかし、朗らかな関西弁であっけらかんとして楽しく面白い。ブックスキューブリックという気になっていた本屋がすぐそばにあったので涼みがてら訪れたりしているうちに夕暮れ、そして満員の会場でのイベントが始まりました。

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前日に下北沢で衝動買いした猫柄の派手なシャツを着て出ていくと小さな笑いが。“出落ち”は成功。「猫のいる暮らし」から始まる“猫セット”だけど、実は根幹はそんなに変わらない。今回は展示のオープニングを飾るイベントなのでみおさんファンも多かったのだろう、僕のライブを観るのが初めてという人が半数以上だったので「一角獣と新しいホライズン」のお決まりのMCを、落語のまくらのように。つい先日名古屋で観たスピッツの「猫になりたい」も好評でした。

みおさんを迎えてのトークも楽しく進む。僕から見たみおさんは言うなれば“神様から愛された天才魔法使い”なのだけど、会話がいちいちグルーヴして最終的には会場全体がニコニコ笑っている。みおさんと笑顔のお客さんをかわるがわる眺めながら、いい時間が過ぎていくなあとしみじみしました。ライブ後半はみおさんの愛犬月くんに捧げる「月あかりのナイトスイミング」からスタート。

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「眠れねこねこ」「ポチの子守唄」で見えないゆりかごが揺れる。「my favorite things」「日向の猫」「光の葡萄」というラインナップは「猫」だとか「音楽」だとか、そういう線引が意味をなくすような自分の暮らしから生まれた歌。10年経っても歌っているのだろうな、と思う。「きみは三毛の子」「太陽と満月」と楽しく本編終了。アンコールでの「calendar song」のコール・アンド・レスポンスもさすが福岡、素晴らしい響きでした。終演後はたくさんのサインと握手。僕とみおさん、スタッフで連れ立って筥崎宮のそばにある屋台でラーメンと焼き鳥で打ち上げ。楽しい夜でした。スピタルハコザキでのはしもとみお個展「猫島物語」は8月6日まで開催中。ぜひその生き生きした作品たち、愛らしい猫たち(黒柴犬の月くんにも)に会いにいってあげてください。


はしもとみお 彫刻展
“猫島物語”

7月22日 - 8月6日まで開催中

スピタルハコザキ
福岡市東区箱崎1丁目32-31
11.30 - 21.00 (期間中休みなし)


  
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2017年07月26日

HARCO LIVE 2017 20th Anniversary Special -HIKINGS-(2017年7月8日 @ 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE)【ライブ後記】

ずいぶん時間が経ったように思いますが、3週間前のHARCO20周年のお祝いとレコ発ライブのことを振り返ります。このライブ出演が決定したのは1月でした。これが共作した「春のセオリー」を収録した20周年記念CDのレコ発になることはわかっていたけど、HARCO名義でのラストイヤーを飾る舞台になるとは想像もつかなかった。空気公団山崎さんやサトミツ&ザ・トイレッツでも一緒のイトシュン(イトケンも)、ゲントウキ田中くんと同世代の音楽家が集い、リラックスしたムードでリハーサルから終始進んでいきました。たくさんのお客さん、お祝いムードと少しのセンチメント。

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しばしの休憩を挟んだ後半トップにHARCOに呼び込まれてステージへ。さしたる事前打ち合わせもない、普段通りのおしゃべり。このテンポ感が心地いいなあと思う。HARCOとはふたりでこれまで下北沢、高知、新潟の燕市と新発田市、金沢と共演したから、この日ふたりだけで演奏した「月あかりのナイトスイミング」は旅を思い起こさせるものになった。R.E.M.の「Nightswimming」へのオマージュとして書いた曲だが、僕の大好きなHARCOの「ナイトハイク」も同じ曲に触発さえたということを知ったときは驚いた。

バンドと空気公団山崎さんが加わって空気公団の「レモンを買おう」を演奏。抑揚のあるメロディで歌うのが楽しい曲。そして「春のセオリー」を1年越しにまた同じステージで。歌詞が預言的と言われるが、もはや僕の手を離れて普遍的なポップソングになったその歌のフレーズを僕は客観的に眺めながら「ここでまた会おう」というリフレインにハーモニーを重ねていく。しみじみしました。年内もう1回くらい一緒に歌いたいな。4時間のステージを主役として、ホストとして八面六臂の活躍で切り盛りしたHARCOに喝采を。

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アンコールではキャスト全員でHARCOの「BLUE × 4」で大団円、さらに予定外のダブルアンコールをHARCO一人で。20年のお祝いということで、終演後には古い友人知人にたくさん会えて嬉しかった。HARCOのライブレポートはこちらに。HARCO名義での残り半年、最後までたくさんの旅をすることでしょう。どこかでまた合流できたら一緒に歌いましょう。僕らは三叉路に立ち、地図を読む。ここで出会って、また手を振って旅の途中。そんな気分なのです。HARCOの歩んできた20年、そして青木義則の未来に幸あれ。(写真:祖父江綾子)


HARCOとのネットラジオ「あさってくらいの方角へ」前後編ともに公開中です。ぜひお聞きください。


  
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2017年07月21日

GOMES THE HITMAN LIVE 2017 “summer songs”(2017年7月16日 @ 恵比寿 天窓switch)【ライブ後記】

先週末のGOMES THE HITMANライブを振り返ります。昨年末以来の、2017年初始動のステージでした。ぎりぎりまでリハーサルを粘ってしまい、入場時間が遅れてごめんなさい。4人での演奏はやはり何とも言えない空気感とか、言葉では伝わらない間合いみたいなものがあって、これがいわゆる“バンド感”なのだなあと思いました。満員御礼の会場、オープニングSEはフィッシュマンズの「夏の思い出」でした。この日は夏の歌満載のセットリスト。

1曲目は「ドラマのない夏などない」という宣言から始まる「センチメンタル・ジャーニー」、インディーズ時代のアルバムに収録された曲で、そのフィッシュマンズの影響が色濃い。青い暗幕を切り開くように「光と水の関係」、「平和なるサバービア」など、初期の歌は自分のなかで何周かして演奏していてとても楽しい。この日はMCがいつもより饒舌で毒舌だったかもしれないな、と振り返っています。リラックスした人間関係ゆえでしょうか。昔は僕がもっとピリピリしていたと思うんだけど、これを成長と呼ぶのかな。あるいは時間が何かを変化させるのか。

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この日のセットリストのなかでレアだったのは「晴れた日のアスリート」、2001年に『饒舌スタッカート』をリリースした後に所属レーベルと事務所がなくなった僕らが、須藤さんの自宅スタジオで録音してCDRで発売した『SONG LIMBO』からの歌。初めてのセルフプロデュース曲だと言える。15年以上経って演奏するのが感慨深い。「花開く瞬間に僕らが/しかるべき態度で振り下ろすこぶし/頭にくることもないくせに」というフレーズが僕らしいな、と今さら思う。15年前にリリースした『mono』のなかから選んだ「目に見えないもの」を丁寧に演奏できたのもよかった。この曲のMVは幼いポチが遊ぶ映像だった。いろんなことを思い出す。ライブ盤に弾き語りで収録した「memoria」をGOMES THE HITMANで演奏したことも意義深い。2019年が楽しみ。

もう何べん演奏したかわからない「雨の夜と月の光」で僕が歌を飛ばしてしまった。きっとこの2日間の疲れのピークがあの瞬間にあったと思う。本編最後の曲だったのでなおさら悔しかった。アンコールでもう一度、お客さんにも立ち上がってもらってやり直したが結果オーライでよかった。GOMES THE HITMANというバンドというのは不思議なもので、どれだけ時間がたっても成熟しない。楽々とライブができると高をくくっても必ずどこかにトラップがあるのだ。だからなおさら面白いのだけど。

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GOMES THE HITMANはまた9月にライブをします。その次の予定も見え隠れして、少し先の未来のことも考え始めました。2019年問題も含めて。昔から応援してくれている人も、GOMES THE HITMANと新しい出会いをした人も引き続き僕らの動向を気にしていただけたら嬉しいです。今日と来週の下北沢lete弾き語りではこの日歌えなかった夏の歌など補完しつつ、GTH楽曲を楽しみながら改めて紐解きたいと思います。リクエストがある人はコメント欄等に書き込んでください。

たくさんのご来場ありがとうございました。  
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“夜の科学 vol.52 - 夏の日の記憶と記録”(2017年7月15日 @ 恵比寿天窓switch)【ライブ後記】

先週末の『DOCUMENT』発売記念ライブを振り返ります。ライブ前日にCD製品版が到着し、ライブ当日に様々な印刷物が滑り込むといういつものギリギリ進行。もう大人なんだからもうちょっと計画的にいきたいものだ。何はともあれ晴天で気温がぐんぐん上昇するなかで恵比寿へ向かいました。もう実質的には梅雨は明けていたんじゃないかな。つつがなくリハーサルが終わり、満員御礼の会場でライブがスタート。オープニングのSEは僕の無人島ディスク、R.E.M.『DOCUMENT』1曲目の「最高級の労働歌」でした。

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ひとりステージに登り、まず弾き語りで「blue moon skyline」と「歓びの歌」。最初の2枚のソロアルバムの序盤を飾る歌。「blue moon skyline」は弾き語り盤のオープニングを飾る定番曲だけど「歓びの歌」は久しぶりの演奏。イトケンさん、安宅くん、五十嵐くんを呼び込んで「home sweet home」をシンプルなアコースティック編成、ソロ黎明期の風合い。だんだん人数が増えていくパターンは新鮮でした。

キーボード真里さんとコーラス綾香を呼びこんで6人編成で「hanalee」。この曲は折り重なる楽器、3声のコーラスが素晴らしく、ぐっと背中を押してくれる曲。「glenville」も何度演奏を重ねても飽きない宝物のような歌。ステージが進むほどに改めてメロディと言葉の力に支えられているなあと思うのだ。バンド編成は様々な楽器の音がその二つの要素をさらに高みへと運んでくれる。幸せだなあと思う瞬間が何度もあった。

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この日はステージに登場しなかった海老沼崇史くん、上野洋くん、近藤研二さんを含めたミュージシャン仲間、そしてエンジニア手塚雅夫さんに写真家杉江篤志くん、デザインを担当した吉積里枝さん、いろいろサポートしてくれるミルブックス藤原さんはじめ心強い友人たち、お世話になったライブ会場のスタッフも皆さんがいなければこのCDは完成しませんでした。そして何より楽しみに待っていてくれたファンの皆さま、どうもありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。「SING A SONG」からのスタンディングの客席の笑顔の風景が今も記憶に焼き付いています。

この日を機にニューアルバム『DOCUMENT』が皆さんの元へと旅立っていきました。長いこと楽しんでもらえる1枚になりますように。このCDを持って今週末から旅に出ます。またライブ会場で会いましょう。

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2017年07月03日

山田稔明 × 高橋久美子 × 福田利之 ライブ × 朗読 × トークセッション(2017年7月1日 @ 静岡 三保原屋LOFT店)【ライブ後記】

先週末土曜日のこと。朝10時に雨の吉祥寺を車で出発。高橋久美子ちゃんを途中で拾って静岡へ向かう。楽しい遠足のような雰囲気。久美子ちゃんとはいろんな場所でイベントをともにしてきたけど、こうやって(日帰りのあっという間の時間だけど)一緒に移動するのは初めてだ。いつもハプニングだらけの旅をしている彼女なので、この静岡への旅も楽しいものになるだろう。

静岡に着く頃にはすっかり晴れ上がってしまった。暑いくらいだ。「さわやか」というハンバーグ屋さんでランチするのを楽しみにしていたんだけど、実際行ってみるとびっくりするくらいの行列。時間がなくて諦めた。福田利之さんは新幹線で到着していて美味しそうな白玉団子を孤独と戦いながら食べていた。会場の三保原屋LOFT店は長く続く雑貨店。僕が知っているお店で言うならば諫早のオレンジスパイス、宮城のNAKAOに雰囲気が似ている。とにかくお店のスタッフの皆さんが親切でストレスなく準備ができました。たくさんのお客さんに来ていただいて、福田さんの前説からイベントスタート。

『赤い金魚と赤いとうがらし』という福田さんと久美子ちゃんの絵本の原画展のオープニングイベントなので、「さかな」が出てくる曲を探した。まず「僕らはまるで海の底/泳げない魚」と歌われる「月あかりのナイトスイミング」、この曲は2011年に徳島で開催されていた久美子ちゃんの展示「ヒトノユメ」を観にいく旅がきっかけでできた曲なのだから感慨深いものがある。GOMES THE HITMAN「太陽オーケストラ」には「僕らは海さえ知らない小魚みたいだね」と夏に目を細める若者の歌。さすがにそのふたつくらいしか「さかな」は出てこないから想像上の動物「一角獣」が出てくる歌を歌った(恒例のMCを福田さんにチクリと揶揄されたが)。「さかな」が出てくる歌のカバーを、と考えていたらフィッシュマンズの歌が浮かんだ。バンド名が魚だ。「まるで魚になった気分だよ。まるで泳がない魚」と歌う「Weather Report」は下北沢leteで歌って以来これまで以上に大好きになった歌。

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久美子ちゃんを呼び込んで「太陽と満月」で詩と歌のコラボレーション。2013年上田で行われた「ヒトノユメ」展からやっているセッションなので、もう4年にもなるのだな。久美子ちゃんの朗読に僕も参加、一緒に手をパチンと叩いたり、ギターを弾いたり音を添える。詩の朗読も彼女にかかるととても音楽的になる。やはり根っからのミュージシャンなのだ。

福田さんと久美子ちゃんのトークもとても面白い。愛媛弁の久美子ちゃんとしゃべっていると福田さんも関西弁になって、素の人柄が出て可笑しい。途中から僕も自然とその会話に加わっていた。『赤い金魚と赤いとうがらし』の朗読では福田さんも一節台詞が。笑顔の絶えない時間が続きました。再び僕は久美子ちゃんと「わたしのドライバー」という曲をセッション。これはイスラエル靴のNAOTのために高橋久美子作詞 山田稔明作曲でコラボレーションした楽曲。イベントの締めくくりに「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌いました。絵本だけでなく、僕のCDやグッズもたくさんの人にお買い求めいただいてとても嬉しかった。静岡というのは近くて遠い街、なかなか来る機会がないのだけど、こういうお店があるのならば年に数回は歌いにきたいと心から思いました。

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終演後は美味しいおでんをご馳走になった。静岡おでん、味噌につけて青のりをかけて食べるのが新感覚、なにもかもが美味しく、みんなご機嫌。創業330年という三保原屋、古いアルバムを持ってきてくださって、貴重な写真も拝見させていただきました。またゆっくり訪れたいお店。

帰路は福田さんも含めて運転を分担しながら、あれこれ尽きない話をしていたらあっという間に東京に到着。忙しない日帰り静岡旅でしたが素晴らしい時間を過ごすことができました。


  
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Add Some Music To Your Friday × POPS PARADE 〜RHAPSODY一周年記念EXTRA公演(2017年6月30日 @ 下北沢ラプソディ)【ライブ後記】

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先週末、金曜日の話。Swinging Popsicleデビュー20周年と下北沢ラプソディの1周年を祝うイベントにrisetteとともに出演した。Swinging Popsicleと最初に出会ったのは1998年なので(キリンジとSwinging Popsicleを誘ったGOMES THE HITMAN企画の渋谷クアトロだった)もう19年が経つことになる。みんな風貌もそれほど変わらずに元気に活動を続けられていることが何より素晴らしい。初めて下北沢ラプソディのステージで歌ったのだけど、地上五階からの下北沢の風景が新鮮で、夕暮れ時の窓の眺めがとてもきれいな、心地良い空間でした。

僕は20年前にリリースした初CD作品『GOMES THE HITMAN in arpeggio』のなかから「朝の幸せ」を演奏した。もしかしたら19年前のSwinging Popsicleとのイベントでも歌った歌かもしれないな、と過去に思いを馳せながら。下北沢ラプソディ、猫町ラプソディ、と狂詩曲繋がりで新しく書いた「吉祥寺ラプソディ」を久しぶりに。新旧のコントラスト。20年で変わったような、変わらないような。「光の葡萄」で締めくくりました。

3者3様にそれぞれの歌が響いた夜でした。最後のセッションはSwinging Popsicleとの共通のアイドルであるレモンヘッズのカバー「Bit Part」。学生時代に何度もコピーした青春サウンドを四十路を越えた20年選手たちとともに。満員御礼、ぎゅうぎゅうの会場で遅くまでありがとうございました。  
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2017年06月27日

“猫好きにわるいひとはいない vol.2” 山田稔明 × 峯村リエ(2017年6月25日 @ 下北沢 風知空知)【ライブ後記】

昨年緒川たまきさんをゲストに迎えて開催した「猫好きにわるいひとはいない」と題したトークイベント、その第2回目を今年も行うことができました。今回のゲストは女優の峯村リエさん。昨年秋に長男堂店主が「大河女優が山田さんの本を!」と峯村さんのTwitterを教えてくれて始まったやりとり。半年後にこのような楽しい夜を共有できたことがとても嬉しい。そもそも育“猫”ノイローゼ気味だった峯村さんが緒川たまきさんをきっかけにして『猫と五つ目の季節』を知ってくれたという経緯もあったそうで、本当に猫というのはいろんな縁を招く生き物だなあ、と感心する。

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満員御礼の下北沢風知空知、まず最初に猫にまつわる歌を2曲、そして峯村さんを呼び込みました。峯村さんの愛猫「日差(ヒザ)」の写真を大写しにして、猫トークの始まり。ヒザと出会うきっかけなどを興味深く聞く。すでに子どもを生んだ経験もある2歳だったヒザを譲渡会で引き取ったそうで、僕がポチを我が家に迎え入れたのも同じく2歳、さらには彼女も経産婦だったので、途端に親近感が沸いた。ちょっと不思議な日差(ヒザ)という名前は鈴木杏さんと真木よう子さんが名付け親というのも面白いエピソード。生活が一変した、と語る峯村さん。僕を猫先輩と呼ぶが、ペットロスについての質問については僕にも明確な答えは出せなかった。とにかく毎日毎日、一瞬一瞬を大切に暮らしたいなと思います。

峯村さんにエッセイ集『猫町ラプソディ』から朗読してもらった。「ノミの記憶」は子供時代に経験してトラウマのようにつきまとう、身の毛もよだつ記憶を綴ったものだが、峯村さんの朗読はむずがゆさまで再現させるようだった。本番前「この九州弁のイントネーション教えて」というやりとりもあったが、とにかく生き生きと映像が浮かぶようで、さすがだなあ!と感動したのです。ライブコーナーではもちろん猫にまるわる歌を。何度歌っても飽きることなく、そのつど思い出すものことがあって、それはまるで毎日会っているのに可愛さに慣れることのない猫みたいだ。

再び峯村さんに登場してもらい、エッセイ集のなかから「PとKの記憶」の朗読を。とても大切な思い出を丁寧に具現化してもらったような感じ。朗読から続けて「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌って、様々なことを想いました。そしてこの日のハイライト、「きみは三毛の子」をふたりで演奏。峯村さんはハーモニーボーカルを担当。うちのポチ実も峯村さんちのヒザも三毛猫ということで、この日限りの特別な歌詞を書き下ろしました。眼差しが印象的なヒザ、「ヒザも三毛の子/眼差しはグレタ・ガルボ」「市松模様のハンチング」などヒザの写真を見ながら書いた歌詞をとても喜んでもらえたたのも嬉しかった。峯村さんの歌も素晴らしかった(ハモるのって特殊技能だと思うのです、僕は)。

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とにもかくにも猫の話と猫の歌に終始した「猫好きにわるいひとはいない vol.2」、定期的に続けていきたいイベントです。終演後は新作Tシャツも(峯村さんのヒザTシャツも)とても好評、誕生日だったポチ実、3回目の命日だったポチにたくさんのプレゼントもありがとうございました。ご来場いただいたお客さん、立ち見で参加してくださった皆さん、風知空知のスタッフ陣、ミルブックス藤原さん、そしてお忙しいなかイベント出演を快諾していただいた峯村さんに大きな感謝を。

遊びにきてくれた片桐はいりさんは「好きなもののことを一生懸命話すのを聞くのは面白いわね」とニコニコ顔。そのまま峯村さん、はいりさん、同じく遊びにきてくれた高橋徹也さん交えて打ち上げ。僕とタカテツの音楽家コンビはふたりの大女優のお話と立ち居振る舞いを前にひしひしと刺激を受けたのでした。楽しい夜でした。  
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2017年05月28日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽18/19(2017年5月23日/5月25日 @ 下北沢lete)【ライブ後記】

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今年2回目の下北沢lete公演はカバーと提供楽曲のみで構成するステージになった。2013年から続けてきたこの小さな空間でのライブが僕は大好きで、しかし、5年目となる今年はその心地良さにあぐらをかかずに毎回初めての試みにトライしようと思ったのだ。2月は男性客限定のライブを開催、満員御礼の素晴らしい夜になった。そして今回の「カバー&提供楽曲」限定のステージと相成った。チケットが瞬間的に完売してしまったのは物珍しさもあったからだろうか、leteのご厚意もあり追加公演とあわせて2日間のレアでエクスクルーシブな夜になりました(初日は前回の揺り返しか全員女性客という結果に)。

もしかしたら僕自身が一番楽しんだかもしれないステージを振り返ってみたいと思います。まずオープニングに選んだのは「happy days」というアニメ『あまえないでよっ!!』EDソングになった曲。大好きだった歌で、2000年代にはライブで演奏したことも多かった。ギターポップ+カントリーという趣き、「雨の洞窟を抜けたら」というポジティブなキーワードなど、自分らしさが詰まった歌だな、と改めて思いました。オリジナルはここで聴けました。この音源で僕はエレキギターを弾いてる。上野洋くん、安宅浩司くんと一緒に作業したことを思い出します。「セツナ」は2007年に坂本真綾さんに提供した、これもメロディと歌詞が美しくマッチしたタイプの、大好きな歌。「君を想うだけで」は珍しく男性シンガーに歌詞を書いた(作曲とプロデュースはラウンドテーブル北川くん)提供曲で伊礼亮さんが素晴らしく吹き込んでくれた。ここでダイジェストを聴けます。そしてこのライブで満を持して歌いたかった中島愛さんの「最高の瞬間」。今年リリースされた復帰作のために歌詞を書かせていただいた思い入れの強い1曲。歌ってみて、とにかく発語の快感のあるポップソングだと感動しました。作曲は古川貴浩さん。この歌をまめぐちゃんがステージで歌うところを早く観てみたい。

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そして“盟友コーナー”と名付けたパートへ。まずは同日同時刻(初日の23日)にleteから目と鼻の先でライブをしていた高橋徹也さんの「真夜中のドライブイン」を自分のキーに合わせて歌う。出会いの曲、20年が経った。好きな歌は上手に歌えるから不思議だ。続いて、なんと13年ぶりの新作をリリースしたPLECTRUM。ボーカルのタイスケくんは同郷人であり、ギタリストの藤田顕くん(アッキー)にはGOMES THE HITMANで5年くらいギターを弾いてもらっていたから他人事ではない。快作の発売を祝って2000年に彼らが出した「BOOKEND」という青春賛歌をカバー。

そしてPECTRUM、advantage Lucyとともに2000年代前半をともに過ごしたセロファンの「ストレンジャー」、これも感慨深かった。僕らはみんなセロファンという船のポップシーンへの帰還を待っているのだ。そしてHARCOとも20年ちかい付き合いになった。HARCO名義での音楽活動を今年で終了する彼は、そのニュースが世に出る前に電話で報告をくれたのだけど、僕にはポジティブな選択だと思えた。華々しいフィナーレと新しい出発を心からお祝いしたい。HARCOと昨年共作した「春のセオリー」を初めて一人で。とてもいい歌。完成したレコードの発売も7月の共演も楽しみ。

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GOMES THE HITMAN最初のライブは1993年の4月だったのだけど、そのステージで歌うために最初に選曲したのはR.E.M.の「THE ONE I LOVE」という曲だった。ボーカル人生の始まりの歌が世界一好きなバンドの歌だったなら物語は美しかったはずなのだが、結局僕はサビで「ファイヤー!!」と絶唱する部分を歌うことができなかった(声量的な限界、恥ずかしい…という理由で)。なので24年経った2017年に思い切り歌ったのだ、このライブで。そして、そのR.E.M.の曲の代わりに初ライブで披露したのがLEMONHEADSの「It's a Shame about Ray」だった。同名のアルバムのほとんどの曲をコピーしたから、この作品は自分にとっての教科書だ。今でも神々しい光を放ちながら折に触れてレコードがターンテーブルに乗る。

洋楽カバーは少なめにして、日本語の歌をたくさん歌おうと思った今回のステージ。「確かな光」は高野寛さんの歌のなかでも特に僕の心を掴んで離さない。循環コードでぐるぐると巡っていく。森山直太朗「風になって」は今回最も予想外のセレクトだったかもしれないけれど、この歌はちょうど10年前にリリースされた、彼のファンになるきっかけとなった大好きな曲。“そう簡単には感動させない”という心意気に共振する。1990年代にたくさん聴いた日本語のロックには大きな影響を受けたが、はっぴいえんどを“発見”したタイミングで出会ったサニーデイサービス『東京』は特別なレコードだった。そのなかから一番好きな「あじさい」をカバー。

もちろんフィッシュマンズは外せない。これまでも何度もカバーしてきたが、せっかくなら初めての試みを、と『宇宙 日本 世田谷』から「Weather Report」を弾き語りで。暑いくらいの春の日や台風の夜になると必ず口ずさんできたこの曲も今年でリリースから20年になる。20年唇になじんだフレーズがあるという幸せよ。そして小沢健二。小沢健二がいなければ僕は日本語で歌詞を書くようにシフトしなかったわけで、僕は小沢文法を学習して四半世紀近く歌を作り続けているのだ。この春出た新作「流動体について」について僕らは(僕と友人たちは)侃々諤々と議論を続けたが、僕は僕で「歌ってみたらもっと解明できることがあるかもしれない」と自宅でずっとギターを爪弾きながらぼそぼそと歌詞とメロディを追って季節を過ごしました。気づいたらこの難しい歌が弾き語りできるようになっていたので、初めて人前で。2回転調するところを僕は1回だけで。「続きをもっと聞かせて」という思いを込めて。

Eテレ0655おはようソングの「第2の人生」は声を提供した歌ともカバーとも呼べますね。ジャムの瓶、靴下、そしてもう1パターン録音したような気がしていたのだけど、それは夢か妄想か。本編最後は村田和人さんに2014年に歌詞を書いた「Brand New Day, Brand New Song」。ライブ前日に偶然杉真理さんからメールが来たので「明日歌うんですよ」と伝えると「いいねえ!」と返事が。僕と杉さんは村田さんの次に多くこの歌を歌っている。村田さん、もう僕の持ち歌みたいに思ってきましたよ。歌も残った僕らによって第2の人生を送るのです。

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アンコールではボブ・ディランの「Don't Think Twice It's All Right」に永井宏さんが日本語をつけた「くよくよするなよ」を。片桐はいりさんとヒックスヴィル中森さん、カーネーション直枝さんとの共演がフラッシュバック。最後の最後は故郷である佐賀県基山町のために書いたPRソング「言葉に感情を、心に感動を」。この曲は自作自演曲でありながら、この曲を受け取る人たちの立場に目線を合わせて書いたから提供曲的な感覚もある。あっという間に2時間を越えたライブ、2日間やれて本当によかった。東京以外の街でもやってみたいなあと思いました。すべての瞬間が楽しかったです。自分が書いた言葉でも自分ではない他の誰かが歌うとその人の歌になるし、誰かが書いたメロディも自分で歌ってみると自分の歌になる、と思った18回目と19回目の「夜の科学 in 下北沢leteー小箱のなかの音楽」でした。

2日間入れ替え制で満席のお客さん、ご来場ありがとうございました。感想をもっともっと聞かせてもらえたら嬉しいです。  
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2017年05月08日

“山田稔明 ソロ弾き語りライブ”(2017年5月6日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

4月後半から大型連休はずっとライブや展示が続き、あわせて依頼されていた楽曲をひとつ完成させるという、なかなかタフで充実した季節でした。その締めくくりのような巣巣ライブ。この春の慌ただしさは4月1日の巣巣でのはしもとみおさんとのライブから始まっていたようなところもあり、春に一区切りつけるような演奏でもありました。ぬいぐるみ作家金森美也子さんとワイヤー作家森永よし子さんの展示で賑やかな店内でのライブ。金森さんはそのぬいぐるみの本がマーサ・スチュワートに紹介されて全米17位(オバマ自伝を抜いた!)というマジカルな記録を持つ人気作家。森永よし子さんはかれこれ長い付き合いの、暮らしに寄り添う素敵なワイヤー雑貨を作る人。お二人のリクエストで実現したライブでした。

5月なのに初夏を思わせる気候が続いたので、セットリストも夏モードへ。「何もない人」は何度歌っても大好きな、カランカランとグラスと氷が当たる音が聞こえてくるような歌。「夏の日の幻」もアイスコーヒーが似合う。「緑の車」は20歳の頃書いた歌だけど、そのテーマに20年後にもう一度トライしたのが「saturday song」。そして大型連休にどこへも旅に出ず都内で過ごした僕の妄想と逃避行を「blue moon skyline」で。

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金森さんとよし子さんに「何か聞きたい曲はありますか?」と尋ねて、金森さんが申し訳なさそうに「第2の人生」を“軍手”バージョンで歌ってもらえないだろうかと言うので(金森さんは『軍手ネコのつくりかたBOOK』という本を出したばかり)ちょっと頭をひねってこの日しか歌わない門外不出の替え歌を。よし子さんと知り合ったのも巣巣が縁だった。このお店で僕は何人の物作りの人と知り合っただろうか。「やまびこの詩」はそんな巣巣との交流から生まれた歌。「小さな巣をつくるように暮らすこと」はきっと「やまびこの詩」の続編。

3月後半からこの日の巣巣まで10本近いライブがあって、そのたびにご来場いただいた皆さんには感謝しかないが、しかし、全部が全部違うライブなのだなあとこの日の「光の葡萄」を歌いながら思った。特に巣巣は窓の外を車のライトが流れていくのを感じながらの歌になるのでここ何回かの「光の葡萄」とは全然違う「光の葡萄」だった。アンコールではリクエストに応えて「あさってくらいの未来」。感じいってくれたのならよかったな。最後に歌った「ハミングバード」もひとつの季節に句読点を打つような響きがありました。金森さん、よし子さん、巣巣とスタッフ、友人たち、お客さんみんなに「ありがとう」と言いたい。ひとつの季節の終わり、新しい季節の始まり。

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2017年05月05日

“夜の科学 in 下北沢ーrhapsody in tricolor”(2017年4月28日 @ 下北沢 風知空知)【ライブ後記】

1週間前の今日のこと。まだあれから7日しか経っていないのか、というほど慌ただしい大型連休ですが、風知空知での『猫町ラプソディ』刊行記念ライブ第二弾を振り返りたいと思います。そんなに広くない風知空知のステージに5人(+シークレットゲスト)が乗るのはなかなか大変でその配置決めのために四苦八苦。しかし身を寄せ合ってぐるっと半円を組むようなフォーメーションはリハーサルスタジオ、あるいは部室の感覚に近く、背後の本棚等も相俟ってなんだかとても落ち着く感じになりました。演奏もしやすかったな。これまでは弾き語りとデュオ編成でしか歌ったことがなかったけれど、風知空知での合奏もいいな、と思いました。夕暮れの日差しのなかでのリハーサルは本番同様に和やかで多幸感溢れる時間でした。

この日も満員御礼、立ち見になった方ごめんなさい。イトケンさん、安宅くん、五十嵐くん、上野くんと僕のクインテット編成。五十嵐くんはこのところの定位置、ベースを担当してくれましたが、それ以外の4人は“kickingbirds”という名前で2007年から音を重ねた仲(五十嵐くんもその後すぐ加わります)。言わば僕のソロ活動の超初期から支えてくれている恩人。その頃のブログを読み返してみると個人的にはかなりタフで鬱屈した時代だったことを思い出し、そのメンバーで10年経っても音を鳴らせていることが嬉しいなと思いました。なのでこの日の演奏は10年総まとめ的なテーマがありました。

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ライブは「どこへ向かうか」で始まります。音がひとつずつ重なっていく象徴的な歌。最新アルバムからの「calendar song」を2曲目に置くことでその10年の歴史の長さを演出。「光と水の新しい関係」も音源化されるずっと前からバンドで何度も演奏した曲。そして始まりの曲とも言える「home sweet home」「glenville」はなんだかスタンダードな響きがあったなあ。「予感」では安宅くんのクラリネットと上野くんのフルートが織りなすつづれおり、しみじみと感動しながら歌っていました。

ちょうど展示期間と重なったキチレコのために作った『INOKASHIRA』から「my favorite badge」、独りで作った歌をみんなで演奏するときの楽しさったら、ない。これから先の未来にリリースされるであろう「吉祥寺ラプソディ」と「小さな巣をつくるように暮らすこと」も恵比寿での編成とはまた一味違う風合いの演奏になりました。そしてサプライズゲストとして近藤研二さんをステージに呼び込むと客席からは小さな悲鳴があがっていました。前回の風知空知のときはシークレットのつもりが看板に名前を書かれてしまうという失敗があったので、今回はちゃんと驚いてもらえてよかった。近藤さんの存在も『猫町ラプソディ』には欠かせません。『猫町ラプソディ』収録のために書きはじめた近藤さんとの交流についてエッセイは未完のまま僕のコンピュータのなか。モイの病気がわかって中断していますが、モイが良くなったら書きあげて『猫町ラプソディ2』に載せましょう。

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近藤さんにタンバリンを託して「my favorite things」、そしてギターを手にしてから二人で「第2の人生」。そして2年ぶりにバンド編成での「ポチの子守唄」を演奏しました。染みた。ポチのことも、紫陽花の季節のことも、あの猫のこともこの猫のことも、そしてあの人のこともこの人のことも思い浮かんだ。音楽はタイムマシンだな。そして「日向の猫」では会場全体がコーラスの響き。猫との暮らしのなかで作られた歌がみんなの歌になるのはとても嬉しいこと。この日のハイライトだったと思います。

本編最後は「hanalee」。もうこれはソロの最初からずっと演奏している曲。上野くんの鍵盤ハーモニカ、安宅くんのマンドリン、僕のギターと歌、それらを支えるイトケンさんと五十嵐くんのリズム。魔法の竜ではなく魔法の猫が見下ろしていたかもしれない。アンコールの「太陽と満月」では手拍子が響き、「ハミングバード」で大団円を迎えました。隅から隅まで楽しい2時間半、集まってくれたお客さん、友人たち、録音担当してくれた鈴木くん、関係者みんな、そして風知空知のスタッフ陣の優しさに心から感謝を。素晴らしい音楽人たちに支えられているなあと思った4月でした。イトケンさん、安宅くん、五十嵐くん、上野くん、近藤さん、そして真里さんにえびちゃんに綾香、ありがとうございました。

打ち上げ、日付が変わったら安宅くんの誕生日。みんなで祝えてよかった。これからもみんなよろしくお願いします。


  
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2017年05月04日

キチレコソニック2017が終了しました

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4月27日から吉祥寺リベストギャラリー創で開催された「キチレコソニック2017」。今年僕は初参加させていただいたのですが、連日盛況のなか昨日でその幕を閉じました。毎日楽しかったな。イラストレーター、漫画家先生たちのバンドの演奏は、まさに「音を楽しむ」と書いて音楽なのを具現化したみたいな感じで、20年音楽家としてやってきた僕に、基本的な、忘れていた姿勢をいろいろ思い起こさせてくれました。展示初日に吉祥寺を抜け出して東京ドームでのポール・マッカートニーのライブを観たのも良いタイミングだったなあと思います。「そりゃ観たら良いに決まっている」と思ってこれまで足を運ばなかったレジェンドのステージは予想を遥かに越えるものだったからです。木を見て森を見ず。なんでもわかったふりをしていたら見落とすことがたくさんあります。

結局期間中は追加納品やら在廊やらでほぼ毎日顔を出したことになります。ご近所の、いつもその前を通る場所だったので、ギャラリーの方々とも仲良くしてもらえて嬉しかった。家にこもって2日かけて作ったカセットテープ『INOKASHIRA』、それを100本以上自分でダビングする作業もなんだか懐かしく(テープをダビングしつづけた春として記憶に残るでしょう)、「20年ぶりの初期衝動」とでも呼びたくなるような「音楽」を考える時間だったように思います。缶バッジも本も本当びっくりするくらいの人に手にとってもらって、嬉しい悲鳴をあげつづけた大型連休でした。『To-y』の上條淳士先生とお話ができたことも嬉しく、昔飼っていた猫に「カイエ」という名前を付けたことも思い出したりして(『To-y』の登場人物なのです。山田ニヤという女の子もいたなあ)それに関しては30年くらい時間が撒き戻りました。猫好きな方が多くて猫の話がたくさんできたのもよかったです。

遠くから近くから来ていただいたお客さん、期間中何回も遊びにきてくれた方たち、子供連れで来たママたち、僕のことを初めて知ってなんかよくわからないカセットテープを買ってくれた皆さん(再生機器を持っていない人も多いだろうに)、ライブに駆けつけてくれたたくさんの皆さん、どうもありがとうございました。最終日には峯村リエさんやイトケンさんも遊びにきてくれて嬉しかったです。今回キチレコに誘ってくれた伊藤健太、そして木原さん、仲良くしてくれたキチレコ先輩たちにも大きな感謝を。このキチレコの公開打ち上げ的なイベントが今月青山の月見ル君想フにて開催されます。僕も参加して何かやりますので、ぜひこちらもよろしくお願いします。


2017年5月21日(日)@ 青山 月見ル君想フ
“キチレコソニック2017大打ち上げ祭”

開場18:30 開演19:00/前売3,000円 / 当日3,500円(いずれも1drinkチャージ込み)
http://www.moonromantic.com/?p=34416





  
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2017年04月28日

「猫と暮らす人生は、かくも素晴らしい」(2017年4月23日 @ 下北沢 B&B)【ライブ後記】

先週末日曜日のこと、ここ最近本当に毎日賑やかであわただしくて、振り返ることに追われてしまいがち。時間に置いていかれないように。エッセイ集『猫町ラプソディ』の発売日に晴れて下北沢B&Bで出版記念イベント。ミルブックス藤原さんとは作り手側としてこだわった些細な部分について話せたらいいね、という感じでトークを。結構ぶっちゃけた話をしたような気がしました。

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続いてミニライブ、本屋さんで歌うのはとても心地良い。本に音が染み込んで、音の反射が少ない、すぐそばで鳴る歌。あえて「猫」の登場しない「何もない人」、猫ではなく一角獣が出てくる「一角獣と新しいホライズン」、魔法の竜の「hanalee」と動物括りでの選曲も自分のなかでは新鮮でした。歌っているとポチの姿見え隠れするから不思議。スピッツの「猫になりたい」のカバーもなんだかもう自分の歌みたいに思えてきたな。

この日のゲスト桑原奈津子さんを呼び込む。料理研究家であり人気書『パンといっぴき』シリーズの著者の桑原さんとはポチ実捕獲のタイミングでぐっと仲良くなった人。元野良のクロを慣らしていった話などとても参考になりお世話になった。ポチ実の捕獲前夜に2階建てのケージを貸してくれたのも桑原さん。猫が結び縁についての話をして、もうお一方、飛入りゲストとしてステージに下村しのぶさんをお呼びした。下村さんは写真家、『おばあちゃん猫との静かな日々』の著者。僕がこの本の感想をツイッターに書いたことがきっかけで知り合った。ポチの闘病中に僕を勇気づけ救ってくれた「腎不全の猫っていうのは痛いとか苦しいっていうのはない」という言葉をくれて「僕はパパじゃなくてお兄さんっていうことになってますから」という僕の空元気を笑って受け止めてくれた人。

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桑原さんの新刊『キップルとおやつパン パンで作るかんたんスイーツ』の写真撮影を下村さんが撮影したというのも何かに導かれためぐり逢い?僕の猫騒動クロニクルのなかでも重要なお二人をこの機会にお呼びできてすごく嬉しかった。桑原さんも下村さんもトークが苦手だというのを「猫が可愛いっていう話をすればいいだけですから!」と口説き落とした甲斐があったなあと思いました。

終演後はたくさんの本が旅立っていきました。自分でも大好きな本になったので評判が良くてとても嬉しいです。



  
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2017年04月15日

永井宏作品展 la musique sur l'elephant LIVE「音楽で表現すること」(2017年4月8日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記 その3】

カーネーション直枝さんとヒックスヴィル中森さんと僕の「EDO RIVER」セッションでロックした巣巣、いよいよスペシャルゲストの片桐はいりさんをステージへ呼び込みます。はいりさんが登場するとぐっと息を飲む客席、やっぱり空気がパッと変わる感じがしましたね。そもそもなぜ巣巣にはいりさんが?というストーリーと(ライブ後記その1に書きました)、永井さんとの思い出話を伺う。永井さんはかつてマガジンハウスの雑誌『BRUTUS』の編集者だったのだけど、劇団の広報も担当したはいりさんは演劇の記事を書いてもらうためマガジンハウスに出入りするようになり、そこで永井さんや中川五郎さんと知り合い、可愛がられ、バンド活動にも参加するようになったそうだ(中森さんはまさにそのBRUTUS時代の永井さんのもとでカメラマンとして仕事をしていた)。きっと永井さんもその交流のさなかに「イッツ・オールライトやで!」を目撃したのだろう。

永井さんと中川五郎さんとの対談で構成された『友人のような音楽』という本があり、そのなかで20th Century'sというバンドのことが語られている。はいりさんはこの本の存在をご存知なかったのだけど、そこには当時のバンド活動の様子が記されている。

ー片桐はいりさんとかもゲストで出てたとか。
永井 彼女は千景ちゃんと同じ劇団で、たいていライブの半ばくらいにゲストで出てきてもらって「ローハイド」とか(笑)「ハロー・アイ・ラヴ・ユー」とか歌ってた(笑)。
中川 当時から人気あったよね。「ローハイド」は彼女が自分でやりたがったんだ(笑)。
永井 「ハロー・アイ・ラヴ・ユー」はイントロをずっと続けて演奏していて、しばらくして、袖からぬっと出てくると、演奏がブレイクして、瞬間、「こんにちは、片桐はいりです」って挨拶して、フル・スピードで一気に歌い出すんです(笑)。
『友人のような音楽』中川五郎/永井宏 より引用

ということで、ステージ上では、はいりさんをメインボーカルにして4人で演奏することになった。まずその「ローハイド」から。アメリカドラマの主題歌だがブルースブラザーズが有名にした歌、はいりさんたちの打ち上げでの定番曲だったそうだ。自然に手拍子が鳴り出して、「ローハイド!」と締めくくる声で会場中が笑顔になった。続いてTHE DOORSの「ハロー・アイ・ラブ・ユー」、はいりさんは右手、左手と振り上げてジム・モリソンが降りてきたみたい。僕と直枝さんもコーラスを添え、中森さんのオブリガートも超クール。なんでぶっつけ本番でこんなふうにグルーヴしていくんだろうか。なんだかすごい時間と場所にいるなあとドキドキする。永井さんもきっと笑いながら眺めている。

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そして、ディランの「くよくよするなよ」の話。はいりさんの「イッツ・オールライトやで」をいたく気に入った永井さんはことあるごとにはいりさんに「あれ、歌わせてもらうから」と連絡をしてきたそう。永井さんの歌った「くよくよするなよ」ははいりさんの決め台詞となった最後の一節以外はすべて永井さんの言葉になった。この日は1番をはいりさん、2番が僕で、3番を直枝さんが担当。そして最後の4番ではいりさんに戻って、永井さんバージョンにはない5番が付け加えられたのだけど、その5番ははいりさんが考えてきたオリジナルの「くよくよするなよ」だった。

昨日桜の花を見ながら思った
死んだら終わりじゃないんだって
心臓が動いていてそこにいるってことだけが
一番じゃないんだって

たった今 僕がこの世界から消えて
消しゴムに生まれ変わったとしても
そう 君ならなんとかできる
だからくよくよしないで
イッツオールライトやで
(片桐はいり)

はいりさんが最後に「死んだ人はすごい」と、これだけかいつまむと語弊があるような言葉を述べられたのだけど、会場にいてこの日のライブを体験したみんなはきっと大きく頷いたのではないか、と思う。僕は永井さんに会うことが叶わなかった、間に合わなかったのだけど、もう永井さんのことをよく知っているような気分になっている。毎年毎年新しい出会いや新しい知識を永井さんを通して獲得しているのだから、「いなくなっても、いる」という確かな感覚がある。この日永井さんのことを知らずにライブを観にきた人が永井さんの本を一冊買って帰って読むことでまた新しい感情が芽生えて、それがだれかに伝わっていったり、全部のことが大きな流れになるのだな、としみじみと思った夜でした。

終演後の打ち上げもたくさんの人がそこかしこでいろんな話をしていて、巣巣っていう場所の磁場に改めて感心する。はいりさんもとても楽しそうに見えたし、みんなが一瞬一瞬を噛み締めている感じがした。永井さんの奥様、南里さんからもいろんな話が聞けた。永井さんは僕の大好きなR.E.M.を初期の頃から積極的に日本に紹介した方で、僕が大ファンであることを知っている南里さんは永井さんの遺品のなかから毎回ひとつずつR.E.M.に関するお宝を僕に授けてくれるのですが、この日は1986年のR.E.M.のアーティスト写真紙焼き、そして永井さん手書きのR.E.M.のライブ評生原稿を持ってきてくれた。R.E.M.のなかでも極めてドアーズ的な歌が詰まった『GREEN』時代のものだったのも数奇な符号の一致。南里さんと別れ際に握手しようと手を出したら「今日はハグしましょう」と言ってくれたのも嬉しかった。永井さんにまつわるものごとはとにかくいろいろロマンティックだ。

全部が終わって、岩崎さんは呆けたような顔をして、しかしとても幸せそうだった。また来年もこういうことができたらいいなあと思う。草とテン・シューズのみんな、直枝さん、中森さん、そしてはいりさん、南里さん、関係者の皆さん、友人たち、ご来場いただいたたくさんのお客さんに大きな感謝を。そしてなによりすべての点、点、点を力強い線で繋ぐような永井宏さんの“存在”に心からありがとうと言いたい。ずっとこの日のことを忘れないだろうと思います。

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永井宏作品展 la musique sur l'elephant LIVE「音楽で表現すること」(2017年4月8日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記 その2】

はいりさんを迎えるのに(直枝先輩も同様だが)緊張した僕は前の晩にヒックスヴィル中森さんと諸々確認作業、気づいたら日付も変わった真夜中だった。ニコニコ顔の中森さんがいてくれるからとても心強い。いよいよやってきた永井宏さん個展ライブ当日、わくわくしながら巣巣へ。カーネーション直枝さんも合流して巣巣に組んだステージで直前リハーサルを。そうこうしているうちにはいりさんがいらっしゃって、まず「くよくよするなよ」を稽古してみるが、もう最初の手合わせから素晴らしくて震える。キーを微調整したりして首尾よく完成。「あわよくば…」ということでリクエストしていた2曲も完璧。すごい夜になることはこの時点で決定していたのだ。写真はリハーサル時の和やかな様子。

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この日は満員御礼。巣巣にこんなに人が入れるのかというほどの盛況。はいりさんの出演はチケットが完売した後に発表されたのだけど、永井宏さんに縁のある方たちにもたくさん来ていただいた。永井さんの奥さま南里さんにも久しぶりにお会いできて嬉しい。スペシャルなステージに先陣切って登場したのは「草とテン・シューズ」だ。巣巣店主岩崎さん、鎌倉の雑貨屋molnの店主綾ちゃん(ふたりが店主だからテン・シューズ…)、永井さんの愛弟子イシカワアユミさん(草の研究家だ)、そして音楽面をまとめるfishing with john五十嵐くんからなる4人組は、もしかしたら「だれでも表現者になれる」という永井さんの意思をもっとも明確な形で受け継いでいるかもしれない。瑞々しい自作曲2曲と僕が書いた「冬の日の幻」「小さな巣をつくるように暮らすこと」を立派に演奏し、岩崎さんはイベントの趣旨をわかりやすくお客さんに向かって知らしめてくれました。

それを受けて僕と中森さんのデュオ。CCR「Down on the Corner」、ジミー・ウェッブ作の「ウィチタ・ラインマン」と永井さん好みな選曲を。「アイスクリームマン」は永井さんが日本語を付けたジョナサン・リッチマンの歌。そして草とテン・シューズのカバーを受けて「小さな巣をつくるように暮らすこと」本家版をイシカワアユミさんのピアノと一緒に合奏で。巣巣のために作った曲は巣巣で一番良く響くように感じます。カーネーション直枝さんを呼び込んでのセッションはAMERICA「名前のない馬」と「ヴェンチュラ・ハイウェイ」、男3声コーラスとギターアンサンブルに演奏しながらしびれっぱなしでした。

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直枝さんのステージも素晴らしかった。直枝さんも著書『マーキュリー・シティ』で永井さんのことを知ったそうだ。NRBQについての原稿を初めて書いたのは永井さんなのではないか、と心酔したそうで、ご本人に会って親交も深かったとのこと。トッド・ラングレン、ニール・ヤングとレアな選曲が続いたが、郷ひろみ「ハリウッド・スキャンダル」、さらには島倉千代子「愛のさざなみ」のカバーが圧巻だった。良いものを引き継いでいくという直枝さんの心意気にしびれた。再び僕と中森さんが直枝さんに加わりセッション。「多分、永井さんはストーンズ派だっただろうから気に食わないかもね」とにやりとしながらビートルズ「Two of US」を。直枝さんと中森さんのハーモニー、僕はジョージ・ハリスン役でギターでベースラインを弾いた。僕からのリクエストで「EDO RIVER」も3人でセッション。この歌が発売された1994年、僕は大学3年生、フィッシュマンズ『ORANGE』もその年にリリースされた。前年1993年には小沢健二『犬は吠えるがキャラバンは進む』、翌年の1995年にはヒックスヴィルが初めてのレコード『RIDER』を出した刺激的な時代。これらの日本語のポップス/ロックがなければ今の僕はいない。直枝さんと一緒に「東京から少しはなれたところにすみはじめて」と歌えて感慨深かった。いくつものハイライトがある夜。(続く)  
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永井宏作品展 la musique sur l'elephant LIVE「音楽で表現すること」(2017年4月8日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記 その1】

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先週末の巣巣、永井宏個展ライブでのこと。あれから1週間が経ってしまったけどまだじわじわと心が熱く、友だちに会えば「こないだすごかったんだよ」と詳細に報告しながらまた興奮を新たにしてしまうような、そんな一日でした。巣巣岩崎さんとイシカワアユミさん、ヒックスヴィル中森さんと始めた永井宏さんを回顧する音楽イベントは2014年以来今年で4回目となった。永井さんが日本語をつけて歌ったボブ・ディランのカバー「くよくよするなよ」を僕らは毎回演奏してきたのだけど、「くよくよしないで/イッツ・オールライトやで」と歌われるその歌を「永井さんは東京出身なのになぜ関西弁なんだろう」と答えの出ないまま、九州出身の僕と中森さんは「イッツ・オールライトばい」とか「オールライトたい」などと九州弁にさらに翻訳して歌ったりもしていた。

その関西弁の謎が少し解けたのはちょうど去年の春のこと。『マーキュリー・シティ』という永井さんの著書(絶版)のなかに「劇団『ブリキの自発団』の『柔らかい肌』のなかで女優の片桐はいりが、ボブ・ディランの『くよくよするなよ』に自分で勝手に詩をつけてPPM(ピーター・ポール&マリー)スタイルで歌っていた」という旨が書かれた一文を僕らが発見したことに端を発する。

だいじょうぶ、君なら何とか出来る。だから、くよくよしないで、イッツ・オールライトやで…と、キメの部分を大阪弁の語り口調でやるのだがとにかくここが良い。作・演出の生田萬のオーダーで俄仕立てのPPMをやることになったとのことだが、ギャグとか意表をついたとか以上に、彼女自身の存在や感情を、そしてその才能を軽いジャブのように伝える。そしてそのときに「イッツ・オールライトやで」と語りかける彼女に、女優としての彼女の在り方をものすごくロマンティックに感じてしまったのだ。(永井宏『マーキュリー・シティ』「思い出せるかぎりのフォークオリエンテッド」追記文より引用)

昨年のステージではこの事実の判明をMCで紹介したと思うのだけど、「いつか片桐はいりさんにもここに来て欲しいですよねえ」と言ってみんなで夢見がちに笑ったことを僕は憶えている。「イッツ・オールライトやで」についての詳細をご本人に確認するチャンスは実は去年の秋に訪れた。東京芸術劇場で舞台『あの大鴉、さえも』を観劇したときだ。片桐はいりさん、小林聡美さんと藤田桃子さんの三人芝居の終演後、僕は楽屋へ挨拶しにいく機会を得た。緊張みなぎるなか「実は僕は永井宏さんを歌い継いでいて…」などと言葉を組み立てながら向かった舞台裏、僕は小林さんに『ひなたのねこ』帯文の御礼を伝えるのが精一杯で数メートル先に見えるはいりさんには辿り着けなかった。はいりさんと小林さんが色違いのジャージ姿なのが印象的だった。

まだ寒い1月の終わり頃、巣巣岩崎さんと4回目の永井さんイベントについて打ち合わせをしていて、カーネーション直枝政広さんが永井さんとご縁があるそうなのでライブご一緒できないか、という話になり出演を打診、快諾をいただいた。「今年はなんだか今までで一番賑やかになりそうだ」と盛り上がるうちに「片桐はいりさんにも出てもらえたらすごいね!」ということになって、思いをこめた手紙をしたためたところ、快くお返事をいただけたのが3月。事前に巣巣で打ち合わせがあり、はいりさんに初めてお話を伺った。「私、この本持ってたのにどこにいっちゃったのかしら」と『マーキュリー・シティ』を懐かしそうに見入って、「イッツ・オールライトやで」のこともいろいろ明らかになっていった(舞台上での役柄が関西出身という設定だったから「〜やで」だったそうだ)。ギターを持っていった僕が「こんな感じで歌ってるんです」とやってみると、2番をはいりさんがおもむろに歌いだして本家の「イッツ・オールライトやで〜!」を目の前で目撃して僕も巣巣岩崎さんも言葉をなくすほど感動した。はいりさんの著書『グアテマラの弟』に書かれた弟さんが実は岩崎さんと同じ大学の先輩だったり、はいりさんが学生時代を過ごしたのが吉祥寺だったり、話は繋がって盛り上がって、はいりさんもどんどん当時のことを思い出して、永井さんについて僕らの知らないことがどんどん紐解かれていきました。

とにかくライブ当日は永井宏さんを回顧するトークとディラン「くよくよするなよ」を演奏したいことをお伝えして、その打ち合わせは終了。一ヶ月後の4月8日、永井さんの七回忌が行われる日に巣巣にみんなで集まることになったのでした。(続く)  
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2017年04月04日

はしもとみお個展「机の上の犬と猫」LIVE(2017年4月1日 @ 等々力 巣巣) 【ライブ後記】

去年から決まっていた巣巣での木彫家はしもとみおさん個展での近藤研二さんのライブ。僕はトーク、数曲の演奏で参加した。今年1月末の三重でのライブでみおさんのアトリエを訪問したときからずっとこの日のライブまでイベントは繋がっていた気がする。2月には我が町にみおさんがやってきて近藤家のモイとウニ、そしてうちのポチ実をスケッチしたが、それはもう至福の時間だった。いろいろなことを経てのイベント当日。その日は木彫りワークショップも行われていて、巣巣は楠の香りで満ちていました。満員御礼の会場、モイウニチミが見守るなか近藤研二さんのギター演奏がスタート。凛としていて心が整理されていくような音。新曲も歌声もよかったなあ。

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中盤、僕とみおさんがステージへ出て、近藤家とうちで行われたスケッチの映像を観ながらのトーク。力強い彫刻作品を見たあとにみおさん本人の姿に接するときっとみんな「こんなに小さくて可愛らしい人が!」と驚くと思うのだけど、みおさんの関西弁のおしゃべりもとても楽しくて心地よくて、僕らはこのチャーミングさに毎度魅せられる。映像のなかではモイのクールネス、ウニの太陽のような朗らかさ、うちのポチ実の怯えが克明に映し出されて笑いを誘っていました。

そのまま僕がステージに残って近藤さんとのセッション。まさに僕らが住むのは猫町、「猫町オーケストラ」では近藤さんのコーラスも気持ちいい。巣巣のために作った「小さな巣をつくるように暮らすこと」を初めて独奏以外で披露、どんどん良い曲になってきた。そして新年度の始まりということで「calendar song」を歌わせてもらいました。

アンコールでは「第2の人生」と「日向の猫」、最後に近藤さんの「toi toi toi」をモイ応援団が作った新しい歌詞で歌わせてもらった。1月にモイの病気がわかったときはどんな春を迎えることになるのか想像もつかなかったけど、1月があって2月を駆け抜けて3月を頑張って、そしてこの4月があるのだ。楽しい夏が来るのを期待している。秋に赤く染まって冬に真っ白な雪が降ることも。素晴らしい夜でした。みおさん、本田さん、近藤さん、いろいろな点と点を繋げてくれる巣巣、そしてたくさん集まってくださったお客さんと、猫たちに感謝を。

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2017年03月28日

ぱんださんの小径 個展「灯台守のうた」LIVE(2017年3月26日 @ 谷中 コーツトカフェ)【ライブ後記】



猫ラボ個展の翌日、イラストレーターぱんださんの小径個展「灯台守のうた」でのライブ。ものつくりの作家さんとのコラボレーションが続きました。会場は谷中、その昔写真家の斎門富士男さんに「ポチをもらってくれないか」と告げられた思い出の街。そこかしこに猫がたくさんいて、猫の町として知られています。パンダは「熊猫」って書くしな、昨日の猫と動物繋がり。コーツトカフェも雰囲気の良いお店でした。朝からそぼ降る雨、気の早い桜が眺められるかと思っていたのだけど、寒い春の日曜日になりました。

開場から開演までひるねこBOOKSさんに寄せてもらった。ここは猫本がたくさん置いてあって魅力的なものばかり。結局一度も椅子に座らず大判の猫写真集を購入してしまいました。この日もたくさんのお客さん。最初にぱんださんの小径とトーク。ご来場の皆さんも「パンダ」について妙に詳しくなったのではないでしょうか。リクエストを受けた「blue moon skyline」でライブスタート。「猫町オーケストラ」は飾られた“猫町交響楽団”の絵とリンクした。「星降る街」もぱんださんリクエスト、孤独な夜に星をたぐり寄せるような、これはなんと寂しい歌だろうか。

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桜並木が登場する「day after day」を歌ったのは、前述したように春の芽吹きを予想していたから。桜といえば井の頭公園、ということで「吉祥寺ラプソディ」。「notebook song」「小さな巣をつくるように暮らすこと」と新曲も肌に馴染んできた。「光の葡萄」「my favorite things」「calendar song」と続きライブはクライマックスへ。アンコールでは「glenville」、これは日曜日の歌だ。最後の最後に来るべき春に手招きするように「tsubomi」を。リリースから20年経った歌が今でも有効に響いたら嬉しい。

初めて僕のライブを観てくれた方もたくさんいたようで、こういう機会に生まれる新しい出会いって素晴らしいなあと感じるし、またいつか僕のライブに足を運んでもらえたら嬉しい。終演後コーツトカフェでいただいたご飯もとても美味しかった。魅力的なメニューが多かったのでまた再訪したい店リストにメモ。冷たい雨は結局降り止まず、しかしなんだかほっこりと温かい気分になる夜でした。ご来場いただいた皆さま、ぱんださんの小径、お手伝いいただいた皆さん、コーツトカフェに大きな感謝を。  
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猫ラボ個展「紫陽花の庭」LIVE(2017年3月25日 @ 南青山 ビリケンギャラリー)【ライブ後記】



先週末、猫ラボ個展「猫のいるところ」に際して行われたLIVE「紫陽花の庭」のことを。猫ラボさんのフェルト猫の繊細さ、精巧さはもう知っているつもりだったんだけど、やっぱり初めて見る作品たちを前にすると、今にもいきいきと動き出しそうで感動する。うちのポチ実、先代猫ポチ、近藤家のモイとウニ、そして通い猫チミママ、さらにはお隣のノアちゃんやご近所猫ミルちゃんなど、我が家から数百メールと範囲に住む猫が勢揃いして猫町のジオラマのようだ。

会場のビリケンギャラリーは老舗、たくさんのポップカルチャーの舞台になった空間。ビリケン代表の三原さんご夫妻との話題も多岐に渡って尽きることがなかった。歴史を重ねてビンテージになったおもちゃや雑貨が所狭しと並んでいて目にも楽しかった。この日のライブは満員御礼でぎゅうぎゅうでしたが、猫たちが見つめるなか、なんだかとても静かに開演しました。来場者には特典として「紫陽花の庭」ポストカードが配られ、最初は猫ラボさんとのトーク、出会いやこれまでの交流についての話。ポチが繋いだ縁だということができるでしょうね。

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猫が登場する歌をメインにしたライブ、しかしいつもとそんなに変わらない。「猫のいる暮らし」は久しぶりに歌いましたが、“たとえ今日が晴れた土曜日で/これと言ってなんの予定もないとしても” 早く家に帰って猫に会いたいという猫至上主義の歌。「午後の窓から」は猫ラボさんからのリクエスト。スピッツの「猫になりたい」は歌い始めると誰かがいつも「ヒャッ」という顔をする人気曲。目の前にモイとウニの姿を眺めながら近藤研二曲「眠れねこねこ」、そして「ポチの子守唄」と続けると涙を拭く人の姿が見えてあやうくもらい泣きするところでした。

続く「日向の猫」「小さな巣をつくるように暮らすこと」「光の葡萄」「my favorite things」とまあよくもこれだけ猫が出てくるものだなあと自分でも感心する。本編の最後は唯一猫の出てこない「calendar song」。そしてアンコールでの「月あかりのナイトスイミング」も猫ラボさんリクエスト(猫ではなくウサギが出てくる曲)。そして我が猫町の地図をフェルト猫で作り上げてくれたことに感謝を表して「猫町オーケストラ」で大団円。とても楽しい時間でした。

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また今週末も猫ラボ個展会場にて追加公演が行われます。追加公演が終わった後で改めて総括を。





2017年2017年4月2日(日)@ 南青山 ビリケンギャラリー
猫ラボ個展「紫陽花の庭」LIVE<追加公演>

19時開場 19時半開演/前売3000円
出演:山田稔明

南青山 ビリケンギャラリー
〒107-0062 東京都港区南青山5-17-6-101
お問い合わせ ビリケン商会:03-3400-2214  
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2017年03月17日

にゃなか presents “今夜は猫に感謝祭”(2017年3月17日 @ 渋谷 東京カルチャーカルチャー)【ライブ後記】

一昨日は長い一日で、とても濃密でくらくらするほどだった。お昼からガチガチに緊張しながら等々力 巣巣まで出かけて打ち合わせ。4月のイベントに出演していただく片桐はいりさんに店主岩崎さんとともにお話を伺う。はいりさんを見送った後ふたりして放心してしまうほど素敵で優しい方だった。そこから渋谷へ移動してGOMES THE HITMANが最初にお世話になったレコード会社時代のスタッフとの興味深いミーティング。そして気付くとカルチャーカルチャーへの入り時間になっていた。

女優の川上麻衣子さんが放送作家東野ひろあきさんらと中心となって立ち上げた猫好きが集うウェブサイト「にゃなか」の初イベント、仲間にいれていただいてとても嬉しかったが、川上さん以外初めてお会いする方ばかりで少し緊張。しかしスタッフのみなさんがとても優しくてストレスのない空間で、「猫を愛でるイベントなのだから当然か」と安堵。広い会場に続々とお客さんが入り、登壇者の方々も勢揃いで楽しいイベントの始まり。

ラサール石井さんは4匹の猫と暮らされていて、猫のことを語りだすと空気が弛緩していく。以前からSNSでやりとりをしていた峯村リエさんにこの日初めてお会いできた。峯村さんも「猫初心者です」と言いつつも大蔵卿局としての怪演とは真逆の、愛猫<日差>の写真に目を細める様が微笑ましい。動物虐待防止管理士の藤村晃子さんのお話、そして“缶詰博士”黒川勇人さんが登場して猫缶試食会というのが盛り上がった。いなばの国産猫缶は人間用のツナ缶と材料や工場が一緒で味付けだけが違うそうで、猫缶を恐る恐る口にすると、塩気がなくさっぱりしていて、美味しいとすら感じる。お客さんもみんなテーブルに配られた猫缶を口にしていた。こんなイベントはなかなかお目にかかれないだろうな。客観的に見たらやっぱりどうかしている。

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切り絵アーティストの高木亮さんは先月の千代田猫まつりですれ違いだったそうで、僕と近藤さんがライブをしたのが初日、高木さんは2日目にワークショップをされたそう。繊細な切り絵に歓声があがる。手の込んだ作品を作っている間に僕がステージに呼ばれ、川上さんとの出会いなどについて少しのトーク、そして「猫町オーケストラ」を歌わせていただいた。「にゃなか」という架空の街は言いかえれば「猫町」である。手拍子もいただいて嬉しかったです。

動物行動学の加藤由子先生の「看取り」についてのお話もとても興味深いものだった。僕も加藤先生の『ネコを長生きさせる50の秘訣』という本をポチが元気だった頃からずっと手の届くところに置いている。とにかくあっという間、ふわふわした柔らかい話題から避けて通れないシリアスな話まで、予想していた以上の充実した集まりに参加できてとても光栄でした。

川上麻衣子さんとの数年前の「あなた、相当猫にやられてるのね。私もよ!」の出会いがなかったらここに自分はいなかったのかな、と思うと感慨深い。猫の導きでずいぶんいろんなところへ辿り着くなあと思う。この日のイベントのタイトルは「今夜は♡猫♡に感謝祭」、まさにさもありなんと感じました。たくさんのご来場ありがとうございました。帰り道、久しぶりにタワーレコードでパイドパイパーハウスを覗く。気付けば23時をまわっていた。長い長い一日でした。


  
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2017年03月14日

NAOT TOKYO三周年記念LIVE〈高野寛×山田稔明×高橋久美子〉(2017年3月12日 @ 蔵前 NAOT)【ライブ後記】

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先週末のこと。昨年末からずっと楽しみにしていた蔵前NAOT TOKYOでのアニバーサリーライブ。もう今年で4回目、早春の恒例行事になってきた。この日の東京はよく晴れて、NAOTの窓から眺める隅田川もスカイツリーもすっきりと青空に映えていました。高橋久美子ちゃんとは彼女の「新春みかんの会」以来、高野寛さんとは昨年の広島世羅、そして先日の吉祥寺キチムでのトークイベント以来なので「やあやあ」という感じで穏やかにいつものように会場準備。このイベントにはいつも「あんまり事前練習をしないでおこう」という暗黙の了解がある。<happenstance=ハプンスタンス>という言葉があるが、僕がいつもNAOT TOKYOのライブで思い浮かべるのはその単語、<偶発事態>という意味だ。

そのような理由で、サウンドチェックが終わったらのんびりと隅田川を眺めながら、おにぎりを食べながら様々な会話。「今日は高野さんと小沢健二新作について話したくて」という僕に高野さんも「いいね」と前のめり、僕も高野さんも久美子ちゃんもそこにいたスタッフもみんなCDを買っている。そんなことってなかなかない。3.11についての話もしみじみと。3月は知らぬ間に、僕にとって蔵前NAOTライブと東日本大震災再考の季節になっている。和やかな歓談のなかあっという間に開場時間。今年も満員御礼。まず高橋久美子ちゃんの朗読のステージから。パーカッションやグロッケン、iPadからのSEが彼女の言葉の世界を広げる。人懐っこい語り口も天性のものだなと思う。風邪で喉を痛めて開演前はほとんどしゃべれなかったのに本番にはちゃんと声が出ていて、流石と感心。

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彼女がパーソナリティを務めるNHKラジオ第一の「ごごラジ!」でリスナーからの言葉を集めてまとめたという「春」という詩をふたりで一緒に演奏。「ラップみたいにしたいんです」という提案からリズムループとギターを添えたが、とても面白いセッションになったと思う。実はリハーサルでは高野さんが即興のギターで切り込んできて魔法みたいなシーンがあったのだけど、もったいぶって来年まで持ち越すことに。高野さんとの「夏」をテーマにした朗読セッションも通りすがりの犬が絶妙なタイミングで吠えた。まさに<happenstance=ハプンスタンス>である。

僕は「my favorite things」から演奏開始。もともとこの歌は徳島の14g開店に際して作った歌。好きな人との繋がりは音楽に昇華する。前日が3月11日だったのでいろんなことを考えながら、震災がきっかけで知り合ったファン“気仙沼くん”とのメールのやりとりを読み返した。市役所の復興課で働く彼のアドレスは「newatlas@…」と始まる。まちづくりのプロローグである「僕たちのニューアトラス」を歌うのに相応しい季節だと思った。「GOLDEN 8」(2004年『明日は今日と同じ未来』のカップリング曲)も春の歌だ。去る者と送る者との対比を書いた歌だけど、昔と違う印象を僕が抱いたのは前日に読み始めたばかりの『魂でもいいからそばにいて』の影響だったか。「notebook song」はNAOTとも縁の深い中目黒トラベラーズファクトリーのために書いた歌。そして「小さな巣をつくるように暮らすこと」も店主宮川夫妻と仲のいい等々力の家具と雑貨のお店 巣巣のための歌。いろんなお店からいい刺激を受けている。

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僕のステージラストは高野さんを呼び込んで「太陽と満月」をセッション。奈良NAOTの姉妹店 風の栖で初めて披露した曲、蔵前NAOTオープニングライブで初めて高野さんにギターを弾いていただいて、その後のレコーディングに至った象徴的な歌。高野さんと初めてNAOTでやったのが2014年、そのライブの直後に高野さんはブラジルにアルバム制作に行ったのでした。あっという間のようで、遠い昔のようにも感じる。時間の流れがよくわからなくなる。

高野さんのステージも素晴らしいものでした。絶妙の歌を披露してくれた犬の話から「Dog Year, Good Year」。「Portrait」という新曲も新鮮だった。『MEMORANDUM』という会場限定のアーカイブス集から歌われた「停留所まで」も好きな曲だったので嬉しかった。思えば1年前に過去のアーカイブスを音源にすることについて高野さんと話して覚悟ができて本気で取り組んだのが『pale/みずいろの時代』だったのだ。最後、PAを通さない生音で演奏された「確かな光」に心が震える。大好きな歌。恐れ多くも自分の「光の葡萄」は光の色味において通奏低音を共有していると感じている。6年目の3.11を過ぎても、真摯に響く言葉を紡ぎたいと思いました。

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最後は3人のセッション。久美子ちゃんがNAOTのカタログのために書き下ろした詩に、僕が曲をつけた「わたしのドライバー」。これまで奈良NAOTで2度演奏しましたが、東京で初めてお披露目。お客さんも大きな声でコーラスを手伝ってくれて嬉しかった。久美子ちゃんのチャーミングな言葉を見ると、やはり自分の詩作とは違う個性があって面白い。絶対にひとりでは作れない歌、今回は高野さんにアルペジオを重ねてもらってどんどん曲が大きくなっていく感じがしました。「ララララ」が「奈良奈良」に変化していった「わたしのドライバー」、それを受けてなんと高野さんの名曲「夢の中で会えるでしょう」も「ナララララ」バージョンに(そう言えばこの曲リハーサルなしだった)。会場全体がニコニコと陽性のヴァイブレーションに満ちていました。

打ち上げではまた小沢健二「流動体について」について熱い議論の続き。1993年に『犬は吠えるがキャラバンは進む』に出会って、所謂“小沢文法”から学んで日本語詞の歌を書きはじめた僕は新曲のコード進行を聴き取って弾き語ってみたうえでの雑感と検証、高野さんはTwitterにも書かれていた「童顔でパブリックイメージがさわやかな歌手がどうやって40代から50代へシフトするか」という見地に立っての意見の続きを。久美子ちゃんはリアルタイムのリスナーではない立場からの感想など、みんなそれぞれ語るべき想いを持っているのが興味深かった。NAOT宮川さんの「シンゴジラならぬシンオザケン」論にみんな唸ったりしながら。気づいたら真夜中近く。一日中ずっと楽しい日でした。また来年。



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2017年03月02日

“コーヒーと音楽とカレーな京都”(2017年2月26日 @ 京都 恵文社一乗寺店 COTTAGE)【ライブ後記】

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名古屋の朝は快晴。天気に恵まれる旅だ。高速道路を一路京都へ向かう。この日は高橋徹也ドライバーが運転を担当。なかなか稀有なシチュエーションで新鮮、面白い。京都について加茂川沿いの土手に寄り道、休憩。僕が一番京都っぽいと感じる場所。恵文社一乗寺店COTTAGEでのイベントはアアルトコーヒー庄野さんが企画してくれた。下北沢でやった「コーヒーと音楽」は庄野さんにとっても手応えがあったのか、「京都で同じことやりましょう」ということになったのだ。鳥取から夜長茶廊さん(タカテツさんと旧知の仲)がカレーをサーブしにきてくれることになったのも嬉しい。僕らがお昼過ぎに恵文社に着いたときにはもうこの日限りのカレーとコーヒーのカフェが大繁盛していた。



恵文社はいつ来ても楽しいし財布の紐がゆるくなるお店。僕もタカテツさんもやたらと本を買った。僕が買ったのは大島弓子『キャットニップ2』、1965年の古い写真集『From Kittens to Cats』(素晴らしい本だった)、僕と誕生日が同じジム・モリソンの詩集『Wilderness: The Lost Writings of Jim Morrison』。タカテツさんは野坂昭如の渋い本なんかを手にしていた。夜長茶廊さんのカレーもとても美味しかった。アアルトコーヒーのコーヒーも言わずもがな。PAのセッティングからリハーサルが30分ちょっとしかなかったのがしびれたけど、なんとか準備完了。長い一日がクライマックスへ向かって進む。当日券に並んでくださったお客さんも加えて会場はぱんぱんの満員御礼。

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僕は前日のセットに少し変更を加え、「どこへ向かうか」を「猫町オーケストラ」、「小さな巣をつくるように暮らすこと」を「ブックエンドのテーマ」(庄野さんからリクエストを受けて)に。タカテツさんもいくつかの微調整を施して。そしてお互い1曲ずつ、The Smithsのカバーを持ち寄ったので3時間近いライブになった。名古屋がフレッシュな感覚で時間軸にそって様子を伺いながらピークへ向かっていったのに対して、京都は最初からリラックスして冒険し、ハイライトがいくつもあるようなステージだった。どちらにもそれぞれの良さがあったと思う。

この日のライブを終えて思ったのは、またやりたいな、次はどんな街でこのシリーズを開催するのがいいかな、というポジティブなものでした。客観的に見てもとても野心的で特別なセッションになった。庄野さんも夜長茶廊さんもみんな一様にこのイベントが実現して嬉しそうな顔をしていた。僕はとにかく昼からずっと楽しかったな。お客さんにも同様に楽しんでもらえていたなら嬉しいなと思う。打ち上げではタカテツさんが珍しくお酒を飲んでいて(僕は1月からお酒断ちをしているのでソーダ水)、ここでも隠れ家的なお店の美味しいご飯にありついて、音楽の話ばっかりの数時間。夜長茶廊を訪ねていつか鳥取にも行きたい。長い長い、最高の一日でした。

アアルトコーヒー庄野さん、夜長茶廊の石亀夫妻、恵文社一乗寺店のいつも親切なスタッフの皆さん、スタッフのみんな、友人であり尊敬するタカテツさん、そして遠くから近くから駆けつけてくれたお客さん皆さんに感謝を。

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山田稔明+高橋徹也 “音楽と音楽”(2017年2月25日 @ 名古屋 喫茶モノコト)【ライブ後記】

昨年末くらいから計画を立てて、ずっと楽しみにしていた高橋徹也さんとのジョイントツアー。いよいよ旅の始まり、快晴の東京をワゴンは走り出して名古屋へ向かう。2013年吉祥寺スターパインズカフェでのライブ以来、ここ数年は何度か共演の機会があったけれど、昨年の下北沢モナレコードでの2マンほど刺激的なステージはなかった(最初から最後まで2人とも出ずっぱりの異色のライブだった)。今回もまたその“ずっと舞台に二人いる”というフォーマットにトライすることに決めたのだ。

移動中の車のなかでは談笑したり、気まぐれに押し黙ったり、僕がかけるBGMについて話をしたり(タカテツさんはDavid Meadに反応していたな)、気がつけば僕らのワゴンは名古屋へ辿り着く。最初の会場は喫茶モノコト、昨年10月に大須モノコトの森田こころさんとK.D.ハポンの森田太朗さんの兄弟が作った新しいスペース。まだライブイベントは3、4回ほどしか行われていないらしいが、広くて風通しがいい感じがして、音響的にも僕にはストレスがなかった。階下にはちくさ正文館という名書店、その棚作りも素晴らしく開場から開演までの時間があっという間だった。タカテツさんが「村上春樹の本買った」というので見せてもらったらそれが件の『騎士団長殺し』ではなく和田誠さんとの『ポートレイト・イン・ジャズ』だったのが「らしいな」と思いました。

なんとなく演奏曲目だけが事前に決められていて、ライブ開始直前に曲順が決定。リハーサルらしいリハーサルのないまま本番へ。不安よりもわくわくする気持ちが勝る。たくさんのお客さんが集まってくれた。当日券で訪ねてくる方が多かったのも嬉しかった。少なからずの緊張感のなか、まずは僕の「blue moon skyline」からスタート。2曲目は高橋「The Orchestra」、その歌詞のなかに「どこへ行こうか」と問うシンクロニシティに静かに驚く。交互に、あるいは2曲ずつ演奏してライブは進んでいきました。12弦ギターでの山田「一角獣と新しいホライズン」、エレキギターでの高橋「新しい世界」とそのセットリストを消化しながら、これはものすごい贅沢なライブだなあ、と感じた。

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GOMES THE HITMANの「ドライブ」をタカテツさんとふたりでやるのは下北沢以来だが、確実に前回より呼吸があっているような感覚。もともと長尺のスケールの大きな曲だが、また新しいバージョンを更新した気がした。「山田くん、『予感』って歌う?」と問うてきたのはこのためか、と突然タカテツさんがアカペラで「予感」を歌いだしたので虚を衝かれた。続けて歌われた「夜のとばりで会いましょう」は彼の歌のなかで一番優しい歌だ、と感じる。「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌ったら泣いている人が見えたのでもらい泣きしないように目をそらした。あぶなかった。

続く「真夜中のドライブイン」「星空ギター」と演奏に参加、このあたりでライブは最高潮を迎えたか。「my favorite things」と「My Favourite Girl」というタイトル繋がりの並びも楽しかった。「calendar song」「スタイル」と手拍子が鳴り続き、本編終了。かなり曲数も多く、長時間のライブだったと思うが、あっという間に感じた。アンコールで披露した高橋徹也の最新曲「猫とホテル」は衝撃的な曲で客席がざわめく。僕は語りとハーモニーを添えた。「犬と老人」も不思議な歌だ(なんの話だよ、といつも思う)。最後は「幸せの風が吹くさ」で大団円。お互いに歌い、リスペクトし、気が向けばそこに音を添える。こういうライブを一緒にやれる同業者が他にいるだろうかと考えると、すぐには答えが出ない。この日もとても新鮮で刺激的な時間を共有した。

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終演後はたくさんのサインと握手。打ち上げの中華料理屋さんがとても美味しくて疲れも吹っ飛ぶほど。喫茶モノコトの森田兄弟お二方、スタッフの皆さん、そしてご来場いただいた皆さまに感謝。


  
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2017年02月22日

夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽17(2017年2月19日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】



先週末の話。猫まつりの翌日は男まつりだった。2013年からずっと続く下北沢leteでの定期公演。小さな会場ですぐにチケットも完売してしまうがゆえに平日開催のことも多かった「夜の科学 in 下北沢」、あるとき、男性客がひとりしかいないことに気付いた回があって、ちょっと「ううむ」と考え込んだことがきっかけで、男性客限定という初めての試みに繋がりました。昔からGOMES THE HITMANは男性ファンが多いということで知られるバンドだったのですが(実際そうだったのです)、最近の会場の傾向や土日開催ではない場合など、やっぱり男性ファンはライブから足が遠ざかってしまうのだろうなと思ったので、それなら敢えて集結しようよ、というわけです。

下北沢leteは特に小さなハコなのでここが男性でいっぱいになるとかなり壮観、というか見たことのない風景で面白かった。カメラマン、音響、物販のスタッフも全員男を揃え、lete店主の町野さんも面白がって、2月の寒い夜なのにこっそり暖房を消したのです(それなのにあの熱気、曇る窓のひといきれ、だったのな)。内容はリクエストと僕が歌いたい曲で構成、結果としてここ最近のライブではラインナップに乗ることの少ない楽曲が目立ちました。緊張感というのがあまりなくて、ずっとわくわくする感覚が続くのが不思議でした。最初で最後の試みだと思ったけどまた夏のクソ暑い夜に汗をだらだらかきながら2回目をやりたいなと思う。

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内容は最高で、終わるのがさびしくなるくらいのいいライブでした。結構めちゃくちゃなことも言ったし、みんな面白がって大笑いしていたし、詳しいことはここには書かないことにします。男だらけのleteはサークルの部室に集まった同胞みたいで、みなまで言わなくても理解して汲んでくれる感じがとても心地よかった。言うまでもなくこれは男女の差別でも贔屓でもなく、言外の他意はありませんので邪推はお断りします。終演後も言葉少なにかたい握手を交わし、目で雄弁語るボーイズたち。また次のライブで会おうな。3月は3月でいっぱいライブがありますので、そこは老若男女こぞって遊びにきてください。ちゃんと埋め合わせします。

今日2月22日は村田和人さんの1周忌。この日のライブから1曲、「BRAND NEW DAY, BRAND NEW SONG」を公開します。

  
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2017年02月21日

ちよだ猫まつり(2017年2月18日 @ 千代田区役所)【ライブ後記】

先週末土曜日のこと。午後から出かけて千代田区役所での「ちよだ猫まつり2017」のチャリティーコンサートを近藤研二さんと。昨年に続いて声をかけていただいて光栄だ。僕らの前には小池都知事が急遽訪れて都政の目標として犬猫の殺処分ゼロを約束してくれたそう。去年よりも人が多くて異様な熱気。出店エリアも猫づくし、猫ブームおそろしや。

僕らはかなりタイトなスケジュールで動いていたため会場に到着と同時にセッティング、そのまま演奏となりました。曲順もその場で決めて、成りゆき任せの猫の目のようなステージ。「太陽と満月」「猫町オーケストラ」「my favorite things」と猫が登場する歌ばかり、数百人いるお客さんも喜々として聴いてくれて嬉しかったです。近藤研二さんソロセットはギター独奏ではなく弾き語りと意表をつかれた。僕は一旦舞台を降りて近藤さんの姿を見ないで会場をうろうろしていたから、時折静寂が訪れるステージでどんな風景が繰り広げられたかを知らない。

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後半、僕の「日向の猫」は客席からのラララのコーラスも美しかった。泣いている人も何人も見えたから目をそらしたり大変だったな。「光の葡萄」は自分の声がすーっと遠くまで飛んでいくような感覚をまた感じられました。たくさんの聴衆による「calendar song」のコール・アンド・レスポンスは迫力がありました。「第2の人生」を歌うと子どもが駆け寄ってくる。なんという力のある歌か。大学の先輩がカメラ片手に遊びにきてくれたのだけど、きっと子どもたちと一緒に眺めるのだろうな。最後は近藤さんの「toi toi toi」を強い願いをこめて。

たくさんの握手とサイン、みなさんとの会話。とても楽しかったです。また来年お会いしましょう!

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2017年02月15日

経堂ギャラリー芝生でのポチバッジ展が終了しました|ポチバッジ展クロージングライブ

5日間のポチバッジ展が昨日終了しました。本当にたくさんの、予想を遥かに超えるお客さんの数でした。皆さまのもとに飛び立ったバッジも驚きの数。在廊している間にいろいろおしゃべりができたのも嬉しかったです。週末二日間のライブは抽選制で観覧できない方が多かったとのことで、昨日は急遽クロージングライブを行いましたが、会場いっぱいに集まっていただきありがとうございました。併設のモイバッジも同様に大人気で、バッジというアイテムのポテンシャル恐るべし!と再確認しました。




2017年2月14日(火)@ 経堂 cafe+gallery 芝生
ポチバッジ展 CLOSING LIVE


1.猫町オーケストラ
2.さようならパステルズバッジ(THE FLIPPER'S GUITAR カバー)
3.toi toi toi(近藤研二カバー)
4.my favorite badge(新曲)
5.hanalee
6.my favorite things
7.calendar song

ギャラリー芝生とは2014年の「ひなたのねこ展」以来面白いことを毎年重ねることができて嬉しいし、いつも声を駆けてくれるユサさんに感謝したいです。音楽家が音楽以外のことで個展をしているわけですが、実は自分のなかでは全部がつながっているわけで、それを続けられることも自分の強みだと感じます。ポチバッジ展は今後巡回しているコンテンツになりそうです。来年は来年で、芝生で何をしようかな。5日間、遠くから近くからご来場ありがとうございました。来られなかった人の気持ちも受け止めつつ。ギャラリー芝生が現在HP通販オーダーの準備をしてくれていますので続報をお待ち下さい。

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2017年02月13日

ポチバッジ展LIVE(2017年2月11日/12日 @ 経堂ギャラリー芝生)【ライブ後記】



週末の二日間は経堂ギャラリー芝生「ポチバッジ展」でのスペシャルなライブでした。両日とも午後4時くらいから在廊しましたが、本当にたくさんのお客さんが切れることなく訪れてくれて嬉しかったし、展示をやってよかったなあと思いました。サインや握手、たくさんのお話もできて素晴らしい時間でした。いつもはすぐ売り切れてしまうバッジですが、今回は頑張ってたくさん作ったのでよりどりみどり、皆さん時間をかけて真剣に選んでいる姿が印象的でした。

今回週末二日間のライブには100名以上のお申込があったとのことで、かなりの倍率で抽選制となりました。芝生での演奏はマイクやスピーカーを使わない完全生音ライブ。いつもより少しボディの大きいTaylorのアコギを持っていきました。ぎゅっと凝縮した空間はなかなか味わえない雰囲気。初日は「太陽と満月」でウォームアップ、二日目は「予感」でスタートしました。バッジ製作の裏話などもまじえつつ。僕のバッジコレクションをひとつかみ持ってきたなかにTHE LILAC TIMEのスティーブン・ダフィーのバッジがあったので「スティーブン・ダフィー的スクラップブック」を演奏。R.E.M.のビンテージバッジを披露した後は「MAN ON THE MOON」をカバー。好きなものについてしばし熱く語りすぎてしまったかもしれません。

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パステルズのバッジを自慢してから歌うなら、もちろんバッジソングの代表格「さよなら パステルズ・バッジ」、初めてカバーしました。バッジをテーマにこれだけ面白い選曲ができるものですね。自分がこれまで書いた歌のなかにバッジが出てくる歌がないことに気付き、それならばと作ったのが新曲の「my favorite badge」。この曲も「calendar song」のように育っていくのでしょうか。「my favorite things」も好きなものについて歌った歌。つまるところ僕はバッジみたいな小さな、とるにたらないけどメッセージのこもった可愛らしいものが大好きなんだなと再確認しました。

アンコールではもう一回新曲の「my favorite badge」そしてインディーズ盤リリースから20年となる「tsubomi」で春を先取りしました。今回本当にたくさんの方にお申込みいただいて、観覧叶わなかった方も多かったと思います。遠方から来てくれた人も何人もいらっしゃいました。明日はいよいよポチバッジ展の最終日ですが、18時までの展示の最後にクロージングのミニライブをすることにしました。観覧無料、ご都合つく方はぜひお越しください。15時半頃から在廊します。



2017年2月10日(金)- 2月14日(火)@ 経堂 cafe+gallery 芝生
山田稔明+hoopline "ポチバッジ"展

13:00 - 19:00 (土、日、最終日は18:00まで)

山田稔明の猫イラストをもとにデザイン部"hoopline"がハンドメイド制作し、
即完売の大人気グッズとなったポチバッジ。2014年「ひなたのねこ展」から3年、
これまでに約2,000個に及ぶバッジが制作されたその作品の歴史を展示しながら、
ご当地バッジ含む人気デザイン数十種類を復刻販売します。

*2月14日(火)18時からクロージングミニライブを行います
 観覧無料、たくさんのご来場をお待ちしております。

経堂 cafe+gallery 芝生
東京都世田谷区経堂2-31-20
TEL 03-3428-5722
  
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2017年02月08日

day by day (2017年2月7日 @ 高円寺 SHOWBOAT)【ライブ後記】

昨日のこと、高円寺SHOWBOATでのライブは溝渕ケンイチロウ、オバタコウジという15年来の旧友とのステージということでとても楽しみにしていました。ケンイチロウ氏とは彼が地元福山に帰った後も数ヶ月にいっぺんはお茶したりどこかで会ったりしてブランク感はそんなにないのだけど、タフな長距離ドライブで東京へ歌いにくるときに、それをステージで迎えられるのは友だち冥利に尽きる。オバタくんは彼がneroというバンド時代からの知り合い、家も近所ということもありここ最近身近に感じていたので(昨年は吉祥寺の飲み屋でneroのベースだった富田くんに声をかけられるという偶然もあった)この3組でのライブは意外と必然的だったのかもなあと感じました。

ケンイチロウ氏とは加古川チャッツワースでの共演はありましたが対バン相手としてステージに立つのは多分初めて。オバタくんもそのギターの勇姿はテレビでもよく拝見するのだけど、彼が歌うのを聴くのは初めて。「先輩を前に…」と緊張気味でしたが、とても誠実な、等身大の歌を歌っていてすごく良かった。僕はここ最近では珍しく、バンド時代からの縁が繋がったライブなのでGOMES THE HITMANの楽曲をメインに歌いました。いろいろ思い出したり反芻したりしながら。

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リクエストのあった「スティーブン・ダフィ的スクラップブック」からスタート。自分自身でも大好きな歌で、過ぎ去った時間のコントラストを歌うこの歌は旧友との再会の夜に相応しかった。『ripple』からの「手と手、影と影」と「星に輪ゴムを」も時間が経っても昨日書いた歌のような新鮮な気分で歌えて嬉しい。「夜明けまで」もリクエストに応えて。これは今から15年前の今頃リリースになった『mono』のなかの曲。あらためて良い曲だと確認。

リクエストにあった「ハンドクラップを3回」の歌はGTHではなく山田稔明ソロ活動を始めた最初期に書いた歌だけど、ソロ活動開始から10年ということもあったので演奏。ついこないだのことのように思うけど最近10年くらいがあっという間に過ぎる。今年はインディーズデビューから20周年、この20年は途方もなく長く感じるのに、だ。まだCDになっていない「ブックエンドのテーマ」も旧友との再会をテーマにした歌。最後にリリースから20周年の「tsubomi」で春に目を凝らしてエンディング。

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溝渕ケンイチロウステージの1曲目に再びステージへ。彼がセロファン時代に書いて、僕がコーラスでレコーディングに参加した「ストレンジャー」をぶっつけ本番でセッション。ドラマーであり、ソングライターであったケンイチロウ氏がここ数年歌い手としてもどんどん訴求力を持ってきているのはすごいことだ。音楽家はずっと成長できるのだな。彼の歌のなかにも「健やかでありますように」と友の近況を案じる歌があった。眺めている方向はだいたい同じなのだな。またどこかで会いましょう。平日の夜にも関わらずたくさんのご来場ありがとうございました。

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2017年02月05日

三重県探訪 ー in god's country(2017年1月29日 @ 三重県津市 喫茶tayu-tau “薪ストーブと猫のいるライブ”)【ライブ後記】



“神の国”巡礼の旅、2日目は伊勢の宿で目が覚めた。気持ちいいほどの快晴。ライブ会場となるtayu-tauに入るまでの時間でどこまで回れるかを考えると、やはり伊勢神宮はライブ翌日の最後の日にして、この日はまず夫婦岩へ。駐車場のおじさんが「おや、はるばる東京から来たんか!」と声をかけてくれていろいろガイドしてくれる。夫婦岩で身を清めて、伊勢神宮を外宮、内宮と参るのが正しいと教えてくれた。そして、海の方を指差して「天気の良い日はあっちの方向に富士山が見えるよ」と。全然脳内コンパスが効かなくて不思議な感じ。初めて見る夫婦岩、ものすごくありがたい感じだ。過去から連綿と続く信仰の対象というのはそれだけでパワーを帯びるのだな。気付けば2時間以上この場所にいた。いろんな神様にお願い。いいことがあるように。

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勢田川沿いの河崎エリアへ。ここには猫がいる古本屋があると友だちに薦められた。ぽらんという本屋で小一時間。みおさん宅で会った月くんとのシンクロニシティ、月面着陸記念レコードを見つけて購入。行ってみたかったモナリザにも立ち寄れた。伊勢うどんも美味しかったな。そこから約1時間かけて津市のtayu-tauへ。晴れていた空が曇って雨粒も落ちてきた。Google Mapで見るとtayu-tauは駅の真ん前にあったのでもっと商店街っぽい街並みを想像していたのだけど、実際は全然違った。2001年に僕は『饒舌スタッカート』のキャンペーンで津市を訪れたけれど、その時のイメージともまったく異なる風景だ。tayu-tauに一歩足を踏み入れただけで、いいライブになる予感がした。まだ作りかけで完成には程遠い、と店主飯島さんは言うけれど、とにかくうっとりするほど素敵なお店だった。ここでも薪ストーブが暖かい炎をパチパチいわせている。

リハーサルを終えた頃にご近所の猫を取材に行っていたはしもとみおさんが画材のセットとスケッチブックを抱えてtayu-tauに到着。今度はtayu-tauの2階に住む2匹の猫たちを描くというので僕も階上へ。のんちゃんとうーちゃん、可愛い猫。みおさんは早速パレットを開いてスケッチ開始。その素早さに感動。あっという間に2匹のいきいきとした姿を紙の上に描きつけた。まるで魔法のよう。開場したお店では開演を待つお客さんがみおさんの展示に見入っていました。満員御礼、初めての場所でたくさんのお客さんの前で歌える幸せよ。



ライブはまず自己紹介的な“猫の出てこない歌たち”でスタート。今回の旅のテーマは巡礼なので『pilgrim』から「blue moon skyline」がよく似合う。「hanalee」は夫婦岩を見た後だったこともあってまた違った風景を想いました。GTH時代に一度も歌いにこれなかったので「手と手、影と影」で罪ほろぼし。みおさんの月くんに捧げて「月あかりのナイトスイミング」、「太陽と満月」も月つながり。前半最後はギタレレに持ち替えて、近藤研二さんの「眠れねこねこ」を様々な祈りと願いを込めて。

みおさんを呼び込んでトークの時間。みおさんが話し始めると雰囲気がふわっと弛緩するから面白い。ポチの話、月くんの話、もっといろいろ話したいこともあったけれど、また何度でもこういう機会が持てたらいいなあと思う。この日のステージはみおさんの彫刻作品たちに囲まれての演奏で、なかなか得難い経験でした。「この子たちを作ったときはだいたい山田さんのCDかけてたから、そのうち一緒に歌いだしますよ」とみおさん。

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後半のライブは「ポチの子守唄」からスタート。以降、演奏した曲はすべて猫の登場する曲だった。「猫町オーケストラ」を聴いた猫の保護活動をしているというお客さんが「染みました」と感動して話しかけてくれたのは嬉しかった。「日向の猫」ではお客さんみなさんの声を一緒に彫刻の猫たちの可愛い声も聞こえてくるような気がしました。「小さな巣をつくるように暮らすこと」は昨年末巣巣でライブで歌うために作った新しい歌。僕とみおさんが知り合うきっかけになったのも巣巣、そして春にまたみおさんの展示とワークショップが巣巣で行われるからこの日のセットにいれたが、「めっちゃ良い曲」と褒めてもらえて嬉しかった。

アンコールで「第2の人生」を歌ったら子どもたちが色めきだって、シンプルな歌の力を感じた。今年でインディー盤のリリースから20年となる「tsubomi」は山間部に雪が残る三重の風景にうってつけだった。「calendar song」のハンドクラップとコールアンドレスポンスも子どもたちが先導してくれて、盛り上がり大団円となりました。終わるのが寂しいようなライブ、またすぐに戻ってきたいと思う場所ができました。

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遠くから近くからのご来場ありがとうございました。tayu-tauの真ん前にある駅は一時間に一本というダイヤの運行だそうで、お帰りの際に息を切らして駆けた人もいるかもしれませんが、たくさんの方とのサインと握手、おしゃべりが楽しかったです。みおさんは月くんの待つ自宅へ急いで帰られましたが、またすぐに会えますね。この日僕はtayu-tau飯島さん宅にお世話になり、美味しいご飯と寝床を提供していただいた。懐っこい猫のんちゃんが定期的に僕の枕元に偵察に来るのがくすぐったくも心地よかったです。長くて楽しい、充実した一日でした。(つづく)

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2017年01月22日

アアルトコーヒー&トラベラーズファクトリー初め



昨日のこと。夕方までずっと原稿作業、夜の予定がやんごとなき理由で急に変更になったので中目黒トラベラーズファクトリーでのアアルトコーヒー庄野さんのイベントに遊びにいくことになって、庄野さんとトラベラーズ飯島さんのトークということで知った顔ばかりだったので飛び入りして歌を2曲歌うことに。コーヒー教室と小説トークの間の転換時にトラベラーズノートのために作った「notebook song」とアアルトコーヒーのカフェ14gのために書いた「my favorite things」を生音生声で。ご来場のお客様、優しく受け入れてくださってありがとうございました。

終演後は打ち上げに誘ってくれて、美味しい海鮮をいただく新年会的なやつ。これからさらに「notebook song」とどのようにコラボしていくかを熱く議論。今年の夏のライブのときになにかしら結実したらいいな。庄野さんと飯島さんとはR.E.M.、The Smiths、ブルース・スプリングスティーン、バックナンバーなど音楽議論を夜遅くまで。今年はチームトラベラーズが外国へ連れていってくれないかなあ。あたたかい人情に触れて、仕事も進んで、猫も可愛くて、歌も歌えて、とても有意義な素晴らしい日になりました。  
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2017年01月20日

“新・ネガティブナイト3”(2017年1月19日 @ 下北沢440)【ライブ後記】



昨日のこと。下北沢440でのイベント、柴山一幸さんの「新・ネガティブナイト」に誘っていただいた。柴山さんとはこの日初対面。送っていただいたアルバムがとても良かったからこのイベントに出ることを決めたのだけど、バンドの演奏も素晴らしくてリハーサルから見入ってしまった。

もう一人の共演ベクトルユーゴくんは昔から知っていて、ライブも観たことがある。彼のバンドで海老沼崇史くん(えびちゃん)がベースを弾いているのを観て僕はえびちゃんをスカウトしたのだった。彼の演奏から始まったイベント、昔観たライブではドラえもんが出てくる歌が印象的だったがこの日は「シグナル」という曲がよかった。迷って悩んで成果を出して続けていってほしい、というのが後輩への僕の思い。

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2017年を本格的にスタートさせるステージ、「blue moon skyline」で幕開け。今年はソロ名義での活動を本格化させてから10年の年、ソロデビュー作のオープニング曲で“後ろを向いて”振り返ってみた。そして2002年にリリースしたGOMES THE HITMAN『mono』から15年。まだたったの15年かよ!というのが正直な気分。たくさんの時間が流れた気がする。「別れの歌」を久しぶりに。同じ時期に作った「ナイトライフ」は僕のアーカイブスのなかで数少ないマイナー(短調)の曲。「ネガティブ」な夜に相応しい気がした。

2月にR.E.M.のピーター・バック、マイク・ミルズらアメリカの重鎮たちが来日することをなぜか僕が熱くプロモーション。今年は僕がR.E.M.に出会って30年目の年なのだ。「FALL ON ME」という大好きな曲をカバー。たったひとりでも誰かの心に響いただろうか。世界中の猫が幸せでありますように、と思いを込めて「猫町オーケストラ」を。昨年末に作った「小さな巣をつくるように暮らすこと」を忘れないうちにもう一度、と思って歌ったがこれはとても良い曲になる予感。「光の葡萄」はこういうイベントでふっと空気を変えてしまう大きな曲。最後は「calendar song」で手拍子とコールアンドレスポンスをいただいて、楽しく気持ちよく歌うことができました。

柴山一幸さんのステージも素晴らしかった。1曲目が始まって、ピアノの感じとか矢部浩志さんのドラムも相まって往年のカーネーションを想起。またどこかでなにか一緒にできたらいいなと思いました。久々の再会や初めての邂逅、予期せぬ出会いや会話があるからこういう対バンイベントは楽しい。新しく繋がった皆さん、これからもよろしくお願いします。平日の夜にご来場いただきありがとうございました。いろいろ、あれこれ、お心遣いに感謝を。  
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2017年01月10日

まちねのわだち6ダイジェストムービー

昨年秋に開催されてチケット即完の盛況となった都電荒川線貸し切りライブ「まちねのわだち6(山田稔明+近藤研二)」のダイジェスト映像が公開されました。僕は2度目の都電ライブでしたがやはり予想できない前後左右の揺れに「うっ」と苦笑いしているところがあったりして、当日のことを鮮明に思い出します。東京の街を走る電車のなかで歌うという非日常、その雰囲気が少しでも伝われば。また何度でもやりたい“会場”です。詳細なレポートはまちねのわだちHPで読むことができますのでこちらもあわせて。

  
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2017年01月03日

“吉祥寺の杉まつり2017 - 鶏が先か、杉まつりが先か”(2017年1月2日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】



昨日のこと。2012年以来毎年恒例となった1月2日の吉祥寺スターパインズカフェでのお祭り。毎年チケットがソールドアウトするのもすごいが、今年は全60曲とえらいことになった。出演者の数ももうわからない。天気もよく3月並みの陽気、村田さんが連れてきたのだろう。お昼から会場入りして大先輩たちに挨拶。杉まつりにおいてはいつも自分は若手なのが心地良い。例年通り開場前の会場はカオス状態で、僕はなんとかぎりぎりにリハーサルをやらせてもらえた。風邪をひいていない状態で杉まつりに挑むのはもしかしたら初めてのことだったかもしれない。毎年開場から開演までのあいだにレコード屋に行って村田和人さんへの誕生日プレゼントを選盤するのがお決まりだった。今年は村田さんがいない初めての杉まつり。

オープニングは毎年杉真理さんと村田さんの挨拶から始まっていたのが、今年は息子の村田彼方くんがその役を務めた。村田さんはニヤニヤしながら眺めていたかな。今年はいくつもの場面でステージにあがることができて嬉しかった。まずサントリィ坂本さんと渡辺かおるさん、稲葉智さんと一緒に「Puff the Magic Dragon」、そして「言う!そう!」のかけあいも楽しかった「calendar song」。さらに村田和人さん作曲、僕が歌詞をつけた村田さんのまだ見ぬ新作『ド・ピーカン』収録予定の「(Nothing's gonna Change)Lovely Days」を歌いだしたら客席のみんなの顔が泣いて笑ってなんとも言えない表情で、でも「笑ってさあ、笑ってさあ」のリフレインでは笑顔がきらきらと乱反射するようで、とても感動した。途中でグッときて声が詰まったりもしたけど、まだ何度でもこの曲を歌おうと思います。あたたかい拍手と歓声をありがとうございました。

村田さんトリビュートコーナーでは「Brand New Day, Brand New Song」を歌わせてもらって、会場中にハンカチが舞うのを眺めた。最後の怒涛の全員セッション「君は天然色」では「耳元にふれたささやきは今も忘れない」のところを歌いました。最後の「一本の音楽」、2番を息子の彼方くんが歌ったのにはグッときた。この日は本当に何回も感動したのだけど、最後の最後に杉さんが「村田、見てるー?」って言ったのとか、とにかく美しいシーンの連続でした。結局6時間かけてお祭りは終了。第一回目から参加させてもらっているが、今回が一番だった気がします。遠くから近くからたくさんのご来場ありがとうございました。応援の声をかけてくださった方々にも感謝。今年も舞台監督八木沢さんが一番大変でした。お疲れさまでした。で、明け方まで痛飲。あんだけ歌って演奏したのに打ち上げで酔っぱらってさらに歌って演奏するからみんなすごい。音楽に生かされているのだ。

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photo:Saeko Ichimi


2017年1月2日(月)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
吉祥寺の杉まつり2017


<第1部>
01) DOWN TOWN (杉&銀次&東郷&雄大)
02) Your Eyes (杉真理)
03) 恋はボリショイ (杉・雄大)
04) One By One (川久保秀一)
05) そして (川久保秀一)
06) Material Girl (Mrs. Twilight , Madonnaのカバー)
07) プロメテス (Mrs. Twilight)
08) My Best Of Love (サントリー坂本)
09) パフ(サントリー坂本, with 渡辺かおる, PP&Mのカバー)
10) Doshaburi (渡辺かおる)
11) レナウン ワンサカ娘(渡辺かおる)
12) calendar song (山田稔明)
13) (Nothing's gonna Change)Lovely Days (山田稔明, Backing vocals : 杉・雄大)
14) 静かなる花 (峠恵子)
15) 旅物語 (峠恵子)
16) Close To You (峠恵子 with サッチャナイツ&東郷, カーペンターズ・カバー)
17) ふるさと回帰(東郷昌和, Backing vocals : 杉&銀次)
18) You Can Save The World (東郷昌和, Backing vocals : 杉&松尾)
19) メリーローランの島(井上昌己)
20) 真冬の恋人たち(井上昌己, with 杉真理)
21) 愛の唄 (鈴木雄大, with 遠藤響子)
22) Knock On Your Door (鈴木雄大, with サッチャナイツ)
23) 泣き顔 (野田幹子)
24) 泡の人 (野田幹子, Backing vocal : 渡辺かおる)
25) Life Style (岩沢幸矢, Backin vocals : 杉・雄大)
26) I Just Called To Say I Love You (岩沢幸矢, with サッチャナイツ)
27) 恋に落ちて (なかの綾)
28) エピソード1 (なかの綾)
29) 別れても好きな人 (なかの綾, with 銀次&松尾)
30) Stay The Young (小板橋博司)
31) Sara (谷口守)
32) Boy’s Life ( 村田彼方)
33) Brand New Day ( 山田稔明)
34) 平和な人へ (杉真理)

<第2部>
35) ふるさと (サッチャナイツ)
36) ミッション (サッチャナイツ)
37) ラブソング第一 (サッチャナイツ)
38) Shelly (サッチャナイツ, The Four Seasons のカバー)
39) 誰だって魔法が好き (遠藤響子, with サッチャナイツ)
40) もう一度会いたい (遠藤響子)
41) セッション (トカト サティスファクション)
42) オンエアー (トカト サティスファクション)
43) クルル (トカト サティスファクション)
44) 人生時速 (トカト サティスファクション)
45) バーベキュー (トカト サティスファクション)
46) ウキウキWATCHING (伊藤銀次, with 杉&雄大)
47) ざっくばらん (伊藤銀次, with 杉&雄大)
48) 謝んなさいよ (種ともこ)
49) そこんとこよろしくね (種ともこ)
50) Precious Friends (種ともこ, with 杉)
51) サニーシャイニーモーニング (松尾清憲)
52) Everybody Has (松尾清憲)
53) Temptation Girl (BOX)
54) Train To Heaven (BOX)
55) Tokyo Woman (BOX)
56) ウイスキーがお好きでしょ (オール女性軍)

フィナーレ
57) ミュージシャン行進曲 (杉, with全員)
58) 最高の法則 (杉, with全員)
59) 君は天然色 (杉・銀次 with 全員)
60) 一本の音楽 (杉・彼方 with 全員)



結局年末、年始とまったく休んでいないので1日2日少しゆっくりして、初詣とか厄祓いとか願掛けをしにいきたいと思います。いろいろやらないといけないことをお待たせしている関係各所、もうちょっとしたらバーッと巻き返しますのでそっと見守っていてください。今年もよろしくお願いします。  
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2017年01月01日

“太陽と月のメロディー”(2016年12月31日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

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歌い納めは地元吉祥寺、馴染みのスターパインズカフェのステージでした。2015年末に続いて2度目の大晦日のスターパインズカフェ、前回はその年リリースした『the loved one』全曲を曲順通り歌いましたが、今回は2016年に書いた新しい曲だけで構成。「saturaday song」は冬晴れの大晦日の土曜日によく似合いました。「吉祥寺ラプソディー」はスターパインズカフェ19周年記念イベントに際して暮らし始めて15年を越えた吉祥寺をテーマに書き下ろした曲。「notebook song」も夏以来どんどん大きな曲に育っている感覚があります。1年前の今頃にはまだ「calendar song」が存在しなかったという事実に驚きながら歌い、持ち時間の25分が少しあまったので最後に「Auld Lang Syne=蛍の光」を歌って締めくくりました。

共演の高橋徹也さんのステージを客席からしみじみと眺め、友人であるがゆえに知る彼の2016年の物語を想いながら聴くその歌たちはとても胸に迫るものがあった。ライブが終わった後も、過ぎた一年とこれから先の2017年の話などしながら良い時間でした。タカテツさんとの名古屋と京都、とても刺激的な音楽の旅になりそうで今から楽しみ。そのシリーズ、関東でも企画して旅を締めくくりたいなと思い始めた。とにかく2016年はスターパインズカフェで始まりスターパインズカフェで終了。充実した年でした。元旦休んで、また1月2日には恒例の杉まつりでスターパインズのステージ(チケットはソールドアウトとのこと!)。

時計の針は前へ前へ、二度と巻き戻ることはなく同じ速さで進んでいくのです。2016年ありがとう。2017年もよろしくお願いします。  
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“平成28年度 サトミツ&ザ・トイレッツ大忘年会”(2016年12月29日 @ 町田 まほろ座)【ライブ後記】



課外活動、大人の真面目な遊びとも言えるサトミツ&ザ・トイレッツ。2016年はCDをリリースしたりして景気の良いスタートの年でしたが、慌ただしい年の瀬に1年の締めくくりをサトミツさんやキンモクセイふたりの地元でもある町田まほろ座で行いました。なんと満員ソールドアウト、僕らが一番びっくりした。最初3曲しかレパートリーがなかったバンドですが、なんと2時間強のライブができるくらいに楽曲が増えてきた(全部トイレについての曲)。気負わず楽しく和やかなバンド、奇跡的なバランスで成り立っていて面白いのです。

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まほろ座に出るのは2度目でしたが、ここは本当に快適なハコ。オープニングはクールでグルーヴィーな「THEO」、テオと読み、ギリシャ語で「神」という意味がありますが、内容はトイレの後は手を洗えと歌う啓蒙ソング。2曲目「パピエ」というのはフランス語で「紙」の意味。ボブ・ディランとトイレの融合を試みた「ディランならこう言うさ」、イトシュンが歌唱力を無駄遣いしている「流れてしまう君へ〜人生はトイレのようなもの」など、名曲/迷曲のオンパレードでした。もうなんというか、説明しづらいのでぜひ一度ライブを観てもらいたい。

休憩を挟んで後半は「今夜はCLEAN IT!」というラップに挑戦した意欲作。華麗に韻を踏みながらトイレ掃除の仕方を説明するMCWC(ダブさん:サトミツさんの別名)の未知数の可能性よ。「日本のトイレからこんにちは」という曲にいたっては2020年の国家プロジェクトに侵食しそうな気配すら漂います。なんでこんなにクオリティの高い楽曲群が育っているのか、やっている僕ら本人たちにはまったく自覚や責任感がありませんが、もしかしたら来年このバンドはすごいことになるかもしれません。年末忙しいときにたくさんのご来場ありがとうございました。ステージ上から見た客席はみんなニコニコしてゆらゆらと楽しそうに揺れていて、僕も最初から最後までずっと面白かったです。

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“巣巣のクリスマスライブ”(2016年12月24日 @ 等々力 巣巣)【ライブ後記】

昨年末のライブを振り返ります。ここ数年はクリスマスイブに行われることが恒例となった巣巣でのクリスマスライブはなんと7年目となりました。巣巣とのつながりの歴史でもあります。さすがにライブ続きで疲労困憊していましたが、気の置けない仲間たちとの“HOME”でのライブはリラックスしたものになりました。この日は何といっても「草とten shoes」という実力未知数の素人バンドが前座を務めるということで、たくさんのお客さんが集まって熱気がありました。満員御礼、長く続けると成果が後からついてくる。

草とten shoesとは巣巣店主岩崎さんと鎌倉moln店主佐々木綾さん、鍵盤奏者で草摘人とイシカワアユミさんが結成したグループ、音楽的なことを五十嵐祐輔くんがまとめるというので、「おれが1曲書いてあげるよ」と「冬の日の幻」という歌をプレゼントしたのでした。その初披露ライブは、ちょうどいいくらいに拙く、瑞々しく、今後の発展が楽しみになるものでした。五十嵐くんが書き下ろした曲もよかったな。来年はアルバムを作るそうで。

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僕の演奏は佐々木真里さんのピアノとデュオ編成。クリスマスソングから始まって、冬空に似合う「星降る街」を久しぶりに。五十嵐くんを呼び込んで「home sweet home」「やまびこの詩」を巣巣に捧げました。「notebook song」も新鮮な響きがあった。遊びにきていた近藤研二さんを呼び込んで「日向の猫」「my favorite things」「calendar song」と盛り上がります。去年の今頃には存在しなかった曲がすっかり今年の定番メニューになりました。お客さんとのかけあいも楽しくて「calendar song」は2016年を象徴する曲になったような気がします。

アンコールでは草とten shoesも合流して小沢健二カバー「いちょう並木のセレナーデ」を一緒に。歌いながら「ああ、良い時間だなあ」と感動していました。この日のために特別なサプライズを、と思って2日間かけて書いた新曲「小さな巣をつくるように暮らすこと」は、店主岩崎さんが一昨年出した著作からタイトルを借りた。今住んでいる家に引っ越したのはちょうど5年前の冬で、がらんとしたリビングに巣巣の楡のダイニングテーブルが運ばれてきたときに新しい暮らしが始まる気がしたことを思い出して書いた。日向の安楽椅子もそう。長年の付き合いに感謝して。

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巣巣岩崎さん、真里さん、近藤さん、手伝ってくれるみんな、草とten shoesの面々、そして会場をあたたかく盛り上げてくれたお客さん皆さんに大きな感謝を。良いクリスマスイブになりました。打ち上げまでずっと楽しかった。また来年もクリスマスイブは巣巣に集まりましょう。何はなくともみんなが元気でいられたらいいね。  
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2016年12月31日

今年1年応援ありがとうございました!|2016年ライブアーカイブス

今年はゲスト出演なども含めて約70本のステージをこなすことができました。
10月と12月がタフだったな…。皆さまの応援に感謝!来年もよろしくお願いします。

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<2016年ライブアーカイブス>

1月2日(土)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
“吉祥寺の杉まつり2016 〜皆さまにとってこの1年が申年でありますように〜”
1月16日(土)@ 経堂 cafe+gallery 芝生 “山田稔明 カレンダー展 TALK & LIVE”
1月17日(日)@ 経堂 cafe+gallery 芝生 “山田稔明 カレンダー展 TALK & LIVE”
1月24日(日)@ 下北沢 B&B “山田稔明×佐藤満春「猫と僕、五つ目の季節の歌」”
1月30日(土)@ 宮城県 成田 NAKAO CAFE “夜の科学 at NAKAO CAFE〜猫と五つ目の季節”

2月3日(水)@ 下北沢 lete 夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽12
2月6日(土)@ 徳島 14g “山田稔明 LIVE at 14g - Oh! Mountain”
2月7日(日)@ NAOT NARA “山田稔明カレンダー展 SPECIAL LIVE:猫と五つ目の季節”
2月20日(土)@ 千代田区役所1階特設ステージ “ちよだ猫まつり 2016”

3月6日(日)@ 蔵前 NAOT TOKYO “NAOT TOKYO二周年記念LIVE<高野寛×山田稔明×高橋久美子>”

4月1日(金)@ 下北沢lete “夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽13”
4月9日(土)@ 等々力 巣巣 “はしもとみお展 LIVE”
4月16日(土)@ 佐賀 基山町立図書館 “基山町立図書館開館記念イベント”<ぼくらは本を読んで大きくなった>
4月17日(日)@福岡 JOY TRIP CAFE “夜の科学 in 福岡〜spring hill fair”
4月19日(火)@ 渋谷 duo MUSIC EXCHANGE “HARCOの春フェス 2016 in TOKYO” GOMES THE HITMAN
4月24日(日)@ 等々力 巣巣 “永井宏作品展 LIVE「詩と音楽」”
4月30日(土)@ 東京ビッグサイト 東4ホール “minneのハンドメイドマーケット”

5月4日(祝) @ 北鎌倉 浄智寺 書院 “きたかまフェス 2016”
5月15日(日) @ 札幌 レストランのや “夜の科学 in 札幌ーspring hill fair”
5月21日(土)@高知 鏡川 みどりの広場 “ヴィレッジ 2016”
5月22日(日)@高知 鏡川 みどりの広場 “ヴィレッジ 2016”
5月28日(土)@ 京都 元・立誠小学校 “HARCOの春フェス 2016 in KYOTO” GOMES THE HITMAN
5月29日(日)@ 大阪 Tea House 茶摩 “夜の科学 in 大阪〜Tea for two”

6月10日(金)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽14”
6月19日(日)@ 高円寺 SHOWBOAT “森信行presents 森だくさん!! vol.6” サトミツ&ザ・トイレッツ

7月2日(土)@ 恵比寿 天窓 switch “夜の科学 vol.49ーpale blue days”
7月7日(木) @ 大阪 雲州堂 “星鳴き空の演奏会 vol.4”
7月8日(金)@ 枚方T-SITE『pale/みずいろの時代』発売記念インストアライブ
7月9日(土)@ 加古川 チャッツワース “夜の科学 in 加古川ーpale blue days”
7月30日(土)@ 日本出版クラブ「BOOK MARKET 2016」『猫と五つ目の季節』刊行記念トーク&ライブ

8月6日(土)@ 木崎湖キャンプ場(長野県大町市平森)“ALPS BOOK CAMP 2016”
8月7日(日)@ 中目黒トラベラーズファクトリー “夜の科学 at TRAVELER’S FACTORY - 夏はみずいろ”
8月11日(木祝)@ 新潟 砂丘館 “SONG BOOK - different shades of blue -”
8月13日(土)@ 等々力 巣巣 “夏はみずいろ at 巣巣”
8月21日(日)@ タワーレコード渋谷店 5F 山田稔明『pale/みずいろの時代』発売記念
8月30日(火)渋谷マウントレーニアホール 杉真理&フレンズ“ずっとピーカン!ツアー総集編”
8月31日(水)下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 15”

9月3日(土)@ 渋谷 WWW “秋の夜長の音祭り”
9月15日(木)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ “STAR PINE’S CAFE 19th anniversary event [音編み]”
9月18日(日)@ 大阪 天保山 ギャラリーグルッグ ネコテン SPECIAL LIVE “猫はみずいろ”
9月19日(月祝)@ 大阪 星ヶ丘学園 草原 “jamjamjam music camp 2016”
9月24日(土)@ 宮城 富谷町成田 NAKAO CAFE “夜の科学 at NAKAO CAFEーpale blue days”
9月25日(日)@ 福島三春 in-kyo “夜の科学 at in-kyo - pale blue days”

10月1日(土) @ 奈良 NAOT NARA 山田稔明 × 大塚いちお ライブ&ドローイング “犬も猫、の靴”
10月2日(日)@ 名古屋 モノコト “夜の科学 in 名古屋ーpale blue days”
10月8日(土)@ 札幌 たべるとくらしの研究所 “「しろ」と出会う、音楽と朗読の会”
10月9日(日)@ 札幌 musica hall cafe “SAPPORO MEETINGーみずいろの恋人”
10月10日(月祝)@ 札幌 レストランのや “夜の科学 in 札幌ーpale blue days”
10月15日(土)@ 大阪 event space雲州堂 “夜の科学 in 大阪ーpale blue days”
10月16日(日)@ 広島県世羅町せら夢公園 “Que Sera Sera Wine & Music Festival ’16”
10月22日(土)@ 町田 まほろ座 “峠まつり2016!ウイスギーがお杉でしょ♪”
10月23日(土)@ 下北沢 mona records aalto coffee × mona records 「コーヒーと音楽」
10月29日(土)@ 下北沢 風知空知 “ひなたのねこ LIVE 2016”

11月10日(木)@ 恵比寿 天窓 switch サトミツ&ザ・トイレッツ レコ発イベント
“トイレの日記念 トルネードパワーストリームバブル”
11月12日(土)@ 武蔵野市中町 カフェ長男堂 “長男堂10周年祭 コネロックフェス”
11月13日(日)@ 新潟 燕市 ツバメコーヒー ライブ&ドローイング “飛び立つコトノハ”
11月20日(土)@ 都電荒川線 王子駅 - 早稲田駅 - 三ノ輪橋駅 山田稔明+近藤研二 “まちねのわだち6”
11月25日(金)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽 16”
11月26日(土)@ 福岡 JOY TRIP CAFE “夜の科学 in 福岡ーpale blue days”
11月27日(日)@ 佐賀 基山フューチャーセンターラボ “基山フューチャーセンターラボ1周年記念イベント”

12月3日(土)@ 奈良 NAOT NARA「福田利之といくフィンランド」刊行記念クリスマスライブ
12月4日(日)@ 加古川 チャッツワース “夜の科学 in 加古川ーsweet december 2016”
12月10日(土)@ 恵比寿 天窓 switch “夜の科学 vol.50 - sweet december 2016”
12月11日(日)@ 恵比寿 天窓 switch “猫町オーケストラ vol.17 - meow, stove and candlelight” GOMES THE HITMAN
12月18日(日)@ 鎌倉 カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ “Coffee & Christmas vol.5ー今年こそクリスマスソング”
12月24日(土)@ 等々力 巣巣 “巣巣のクリスマスライブ”
12月29日(木)@ 町田 まほろ座 佐藤満春凱旋&レコ初記念“平成28年度 サトミツ&ザ・トイレッツ大忘年会”
12月31日(土)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ “太陽と月のメロディー”


  
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2016年12月27日

“Coffee & Christmas vol.5ー今年こそクリスマスソング”(2016年12月18日 @ 鎌倉 カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュ)【ライブ後記】

先々週の鎌倉ディモンシュでのライブを振り返ります。なんと5年目となったヒックスヴィル中森泰弘さんとのクリスマスライブ。今年も佐々木真里さんのキーボードのサポートを得てのステージでした。3人でのリハーサルができず本番に挑みましたが良い緊張感がありました。僕は体調のことなどいろいろあって少しナーバスになってて、しかし中森さんと真里さんはニコニコと安定感があるので救われたな。今年も小山千夏さんの素敵なクリスマスの飾り付けのなかで歌える喜びよ。

まずライブは「amazing grace」「wish you a merry christmas」「the first noel」と『Christmas Songs』のなかのレパートリーからスタート。クリスマスのメロディには心をふわっと上気させる力がある。そして恒例のAMERICAメドレーで「名前のない馬」「ヴェンチュラ・ハイウェイ」、そしてディモンシュで初披露のCCR「ダウン・オン・ザ・コーナー」と軽快な歌が続いてリラックスした雰囲気。「ウィチタ・ラインマン」のグッドメロディに誘われて、ディモンシュ店主堀内さんが登場。ラジオのDJもこなすさすがのトークで会場は笑いが絶えず、みんな笑顔。

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後半はクリスマス名曲のオンパレード。ビーチ・ボーイズの「Little Saint Nick」「Christmas Day」、NRBQの「Christmas Wish」は知る人ぞ知る佳曲だったはずがもうこのイベントではスタンダード化。そしてヒックスヴィルのカバー「今年のクリスマスソング」を今年も。この季節には「光の葡萄」さえもが季節感を伴っていくのが面白い。お気に入りのカフェで大好きな人たちと演奏することができる幸せを「my favorite things」に乗せて歌いました。「calendar song」は中森さんと初めて演奏する曲でしたが、これも新鮮な感覚でした。

今年のクリスマスのオーナメントが銀杏の葉を用いたものだったのは偶然か必然か、中森さんのギターで歌う「いちょう並木のセレナーデ」は格別な感慨があります。「sweet december」で締めくくる今年のディモンシュクリスマス、また来年も元気にここで歌いたいなと思いました。ディモンシュの皆さん、鎌倉の友だち、遠くから近くからご来場いただいた皆さん、ありがとうございました。去年の無念とトラウマのような畏怖をなんとか克服することができてホッとしました。今年もいい12月を過ごしているなあと静かに感動。

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GOMES THE HITMAN with 杉真理 “猫町オーケストラ vol.17”(2016年12月11日 @ 恵比寿 天窓 switch)【ライブ後記】

もう2週間以上経ちましたが、ライブ後記を淡々と頑張って追いつきたいと思います。時間が経ってもどのライブも鮮明な記憶が薄まらないほど充実したステージを重ねることができて幸せです。前日のバンド編成山田稔明ソロ楽曲とは当然ながらまったく内容の違うGOMES THE HITMANとして春以来の演奏。活動再開以来念願だった杉真理さんをゲストに迎えてのスペシャルな夜でした。午後会場入りして開場時間ぎりぎりまでみんなで真剣に練習(おもにコーラスパートを何度も何度も)。新しいお客さんも昔からのお客さんも、フロアも階上もぎゅうぎゅうになるほどの盛況、満員御礼。完璧なシチュエーションでライブはスタートしました。

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僕が煽ってオールスタンディングの状態になり、今年でリリース15周年となった「饒舌スタッカート」からスタート。続く「雨の夜と月の光」ではみんな上手にリズムを取って踊っていました。「街をゆく」が熱気を後押し、僕がエレキギターをかき鳴らすのは最近ではなかなか稀有なシーンなので新鮮に感じた人も多かったか。今年2月に急逝した村田和人さんがコーラスアレンジしてくれた「僕たちのニューアトラス」は目眩がするほどのギターポップだが、時代が一回りして2016年に有効なポップスに昇華した感覚がありました。

堀越和子ソロアルバムのなかで村田和人さんがハーモニーボーカルを添えた「さよならは続く」を村田さん自身のボーカルトラックと同期して、メンバーも声を添えて再現。とても良い曲。堀越ソロをやるなら、とステージ上で思いついてみんなに無茶ぶり。「スミス」という大学時代に演奏していた曲をぶっつけ本番で。みんなちゃんと完奏できてさすがだなあと感心して感動。23年の時が巻き戻った気がしました。「keep on rockin'」を高らかに奏でていよいよ大先輩杉真理さんをステージに呼び込んだ。

杉さんと向き合うときの安心感をどんな言葉で伝えたらいいだろうか。大滝詠一さんが亡くなった直後の杉まつりでも僕は杉さんの前で泣いてしまったし、村田さんが旅立ったときも杉さんは力強い支えだった。GOMES THE HITMANのステージ上で杉さんを迎えて僕の目には涙が浮かんでいたと思う。2000年『cobblestone』のなかで静かなプロローグを引き裂くファンファーレのように鳴る「言葉はうそつき」からセッションスタート。続く「午後の窓から」はとても高度なコーラスワークを再現するのに僕ら自身が発売当時長く苦しんだ歌。この日は杉さんの声を伴ってここ20年で一番いい「午後の窓から」だったのではないか。軽快な「7th avenue」は杉さんに課題を出されて書き下ろした僕にとって夏休みの宿題。僕の音楽が“ネオアコ/ギターポップ”から“ポップス”にリーチを広げるきっかけになった。

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今年は村田さんのことがあったので、何度も杉さんと一緒に歌を歌う機会があった。杉さんを迎えたステージで村田和人さんプロデュースの楽曲を演奏したら村田さんが飛んでくるんじゃないかな、と思ったので「緑の車」を。リハーサルしながら「この感じ、村っちゃんだよねえ」と何度か笑った。そして今年2月に新作用として村田さんの曲に僕が歌詞を書いた新曲を初めてバンド演奏。タイトルは「(Nothing's gonna change)LOVELY DAYS」、なにものにも愛すべき日々を変えることはできないのだ。村田さんは僕の歌詞を受け取って「サビ前の『笑ってさあ、笑ってさあ』っていうところお客さんみんな歌いたくなるだろうなあ」と褒めてくれたのが最後のメールだった。そういう曲になるように引き継いでいきたいと思う。杉さんがGOMES THE HITMANと仕事をしたときにインスパイアされて書いたという疾走感溢れる16ビートの「WAVE」を共演。ポップスの真髄を見ました。

再び4人だけになって、「愛すべき日々」「サテライト」「手と手、影と影」と続く21世紀のGOMES THE HITMAN楽曲。うまく言葉にできないが、自分のなかにあった様々な呪縛がここ数年で解けていくような印象があり、歌うのが楽しくなった。特にこの日の「手と手」は、ずっとこういうふうに歌い演奏したかった響きを孕んでいて、個人的なハイライトとなった。本編最後は「拍手手拍子」この曲も15周年、ポチが鋭い眼光で見つめるジャケットをまとって世に出たメッセージソング。会場じゅうの手拍子の響きよ。GOMES THE HITMANって良い曲ばっかりで良いバンドだなあと自画自賛したくなりました。


アンコールでは恒例のくじ引き大会。特賞はステージで一緒に演奏する権利2名様でした。恥ずかしかっただろうに頑張ってリズムを刻んでくれたお二人に感謝。「churchbells ringing」という僕ら唯一のクリスマスソングを演奏しました。そして再び杉さんを呼び込んで、さらには村田さんにも声をかけて「Brand New Day, Brand New Song」。満開のハンカチが舞うシーンをようやく観ること叶いました。最後の最後は「maybe someday」で大団円。笑顔溢れる、なんと素晴らしい夜だったか。最後まで付き合ってくれてありがとう。言葉ではうまく言えないけれども!

メンバー、スタッフ、天窓switchの皆さん、そして全国から駆けつけてくれたお客さんに大きな感謝を。

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写真:三須百合子


来年も年明け一発目は杉まつりです。ぜひ一度ご来場ください!


2017年1月2日(月)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
“吉祥寺の杉まつり2017 - 鶏が先か、杉まつりが先か”


出演:杉真理、伊藤銀次、井上昌己、岩澤幸矢、遠藤響子、川久保秀一、
SACHA KNITZ、鈴木雄大、種ともこ、東郷昌和、十×十SATisFaCtiON、
なかの綾、野田幹子、松尾清憲、Mrs.Twilight、山田稔明、渡辺かおる(五十音順)

演奏:紅茶キノコ&ゲストミュージシャン
田上正和、橋本哲、星宣彦、山本圭右、稲葉智(Guitar)
藤田哲也、関雅夫、谷口守(Bass)坂本洋、小泉信彦、細井豊(Keyboard)
清水淳、杉未来、高橋結子、里村美和、村田彼方、小板橋博司、丹菊正和(Drums, Percussion)
15:00開場 16:00開演/前売6000円(全席自由・ドリンク代別途)
*チケットについては会場HPをご覧ください

STAR PINE'S CAFE(http://www.mandala.gr.jp/spc.html
〒180-0004武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
TEL:0422-23-2251  
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2016年12月25日

“巣巣のクリスマスライブ”(2016年12月24日 @ 等々力 巣巣)【SETLIST】

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2016年12月24日(土)@ 等々力 巣巣
“巣巣のクリスマスライブ”


1.amazing grace(『Christmas Songs -standards and transfers』)
2.wish you a merry christmas(『Christmas Songs -standards and transfers』)
3.the first noel(『Christmas Songs -standards and transfers』)

4.太陽と満月(『the loved one』)
5.星降る街(『home sweet home』)

6.home sweet home(『home sweet home』)
7.やまびこの詩(『新しい青の時代』)
8.notebook song(新曲)

9.月あかりのナイトスイミング(『新しい青の時代』)
10.光の葡萄(『新しい青の時代』)

11.日向の猫(『新しい青の時代』)
12.my favorite things(『the loved one』)
13.calendar song(『pale/みずいろの時代』)

14.いちょう並木のセレナーデ(小沢健二 カバー)
15.小さな巣をつくるように暮らすこと(新曲)
16.sweet december(未発表曲)
17.SING A SONG(『pilgrim』)
18.Auld Lang Syne(traditional)


山田稔明 with 佐々木真里
M.6-8 with 五十嵐祐輔
M.11-13 with 近藤研二
M.14 with 草とten shoes  
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