2023年03月12日

チャペチャシチャシ きっとうまくいくコンサート(2023年3月4日 @ 札幌 渡辺淳一文学館ホール)【ライブ後記】

札幌2日目の朝、窓の外に大粒の雪が舞う気配で目が覚めた。宿の屋上に露天風呂があるので雪見風呂を堪能。しかしどんどん積もる雪に不安になるほど。前日夜にキッコリーズのバイオリン鈴木裕さんがインフルエンザで出演できず!という報せを受けていたのだけど、とにかく僕と近藤さんとキッコリーズのカポウさんと池ちんとでなんとかしないといけない。少しの緊張感を持って会場の渡辺淳一文学館へ。初めて訪れたけれどとても素晴らしい施設。不安よりもワクワクする気持ちのほうが勝ってくるから不思議。

チャペチャシチャシのスタッフの皆さんのホスピタリティも行き届いていてストレスひとつなく、控室として使わせてもらった部屋がとにかく素敵で快適、みんな「ここに泊まりたい…」とソファに沈んでゆく。ガラス張りの向こうには止まない雪。僕らはセットリストをいろいろ調整して本番に備えます。

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チャペチャシチャシ代表千葉さんの挨拶から始まり、まず僕のソロから演奏スタート。この日のライブは出演者3組が組んず解れつ入り乱れる構成に。キッコリーズKAPOさんを呼び込んで高野寛さんの「確かな光」、この曲は歌っていくにつれて感情が盛り上がってくるような不思議な曲。近藤さんと「猫町オーケストラ」を歌って、ソロパート最後はいくつかあった候補曲のなかから「情熱スタンダード」をチョイスしました。すり鉢状のホールで音がよく響いて歌うのが気持ちよかった。

近藤さんのセットでは「第2の人生」と「上野動物園準備中」に参加。KAPOさんのミュージカルソウ(のこぎり)との「アベマリア」もよかった。キッコリーズセットでは「ブルー・スカイ・ブルース」に参加、そして彼女たちに近藤さんが加わったかたちでの「花鈴灯」の演奏も凛々しかったな。なんだか本当に贅沢な空間で、ここに裕さんのバイオリンが加わっていたかと思うと‥。またここで完璧なフォーマットでのコンサートをやりたいなと強く思いました。

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全員集合してからのセッションは「日向の猫」、会場一体となったラララのコーラスがとても美しく響きました。むぎちゃんカバー「窓辺の猫」も切なく愛らしく(KAPOさんはむぎちゃんのファンクラブに入ってます)。キッコリーズと一緒に演奏したかったのが「ニャンとなるSONG」、この歌はどんどん僕の手を離れて大きくなっていく気がします。クライマックスへ向かってキッコリーズ「Heaven is My Home」、そしてお客さんも全員一緒に「toi toi toi」。素晴らしい「きっとうまくいくコンサート」でした。数度の延期を経て実現にこぎつけた2回目のチャペチャシチャシ公演、また次回に果たしたい完成形を想像しながら季節を駆けていきたいと思います。

スタッフの皆さん、影で力強く支えてくれた裕さん、そしてご来場いただいた皆様に心から感謝を。ありがとうございました。打ち上げも楽しくて美味しかった!

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2023年03月11日

山田稔明 + 近藤研二 ふたりのコンサート〜猫のふりをして in 札幌(2023年3月3日 @ 札幌 musica hall cafe)【ライブ後記】

札幌の旅からしばらく時間が経ってしまいましたが振り返りを。東京は春の兆し、しかし北国へ旅するのはちょっとしたタイムトリップみたいで楽しい。久しぶりの雪の札幌。東京から近藤研二さんと同じフライト、家族旅行感。札幌に着いて美味しい海鮮丼を食べて、つるつる滑りながらホテルに一旦チェックイン。粉雪が舞う中を夕方過ぎに会場のmusica hall cafeへ急ぎました(つるつる滑りながら)。

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ここにくるのは5年ぶりくらいか、近藤さんは初めまして。木の感じがとても心地良いカフェ。ビルの老朽化のためあと2年でこの場所での営業は終了とのことで残念。札幌の音楽シーンを支えている場所なので新しい旅立ちにも期待したいです。しっかりリハーサルして本番に挑みます。足元の悪い、金曜日の夜にも関わらずたくさんのお客さんが来てくれました。

まず僕のソロからライブはスタート。「baby driver」で手拍子をもらって、「北風オーケストラ」はその後見舞われる美しい吹雪の前兆となったかもしれない。「春のスケッチ」はもともと冬景色を綴った歌だったのだけど、この日は「冬のスケッチ」気分で歌いました。「glenville」は新千歳から札幌への車窓とリンクする歌。「小さな巣をつくるように暮らすこと」では細やかなシンガロングで、カフェ全体がひとつの音の塊になった感じがして感動。「tsubomi」で春に呼びかけて近藤さんにバトンタッチ。

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近藤さんの演奏が始まると背景の大きな窓の外に雪が舞うのがはっきりと目に見えるようになってきて、近藤さんの奏でるギターと相まってとても美しかった。朝早起きだったから少し僕は夢心地で、まどろむような特別な時間だったと思う。

近藤さんとふたりでのセッション。この日のライブのタイトルにもなっていた「猫のふりをして」は僕が歌詞を先に書いて、近藤さんが作曲したコラボ曲。「第2の人生」はやっぱり会場の空気をハッと変える明晰さを持ってるなあと感じました。僕がリクエストして近藤さんにギターを弾いてもらって「ポチの子守唄」、客席には泣いてる人がたくさん。雪が降るなかで歌う「眠れねこねこ」も鎮魂歌みたいに響きます。「太陽と満月」からはみんなのハンドクラップで一気に盛り上がり「calendar song」ではユー!ソー!のコール&レスポンス。最後は「toi toi toi」でみんなに良いことがありますように。

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終演後、もう遅い時間になってしまってコンビニで夕飯かなあと思ったところ狸小路で「ニュー花園」という奇天烈なお店に吸い込まれるように入って、とても美味しい中華を食べることができてよかった。いろいろ気になる食べ物あってまた行きたい。お店を出て見上げると雪が降り止まず、冬の終わりに良い景色を見せてもらってるなあと思いました。  
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2023年02月27日

にやにやしようよ、土曜に。(2023年2月25日 @ 阿佐ヶ谷 TABASA)【ライブ後記】

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東京では今年初めてたっぷり1時間歌うライブ。初めての会場阿佐ヶ谷TABASAは秘密基地みたいなとてもいい空間でした。晴れた朝は暖かかったけれど、夕方には寒くなってリハーサルをやっていたら窓の外は小雪がちらつくほど。寒いなか並んでくださった皆さん、ありがとうございました。完売御礼、満席でのライブとなり、とても楽しい夜でした。僕は体調管理に失敗して鼻声。しかし気持ちよく歌が歌えたのは会場の雰囲気がとてもよかったからだと思います。

この日はなんとなくエレキギター弾き語りの気分、1曲目は「一角獣と新しいホライズン」続いて「三日月のフープ」、そして「手と手、影と影」と立て続けに。「長距離ランナー」はリクエストがあった曲、「glennville」は僕が歌いたかった曲。今年はバンド結成30周年であると同時に、自分にとって大切な作品『新しい青の時代』リリースから10年のアニバーサリー。そのなかから「平凡な毎日の暮らし」と「光の葡萄」を続けて歌いました。

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この日のハイライトはやっぱり「小さな巣をつくるように暮らすこと」をみんなで歌えたことで、ラララのリフレインがいつもより長くなった。本当はもっとずっと歌っていたかったな。声を重ねる喜びを改めて実感。もっといっぱいシンガロングしたいよね。これから先のライブもとても楽しみ。「baby driver」は手拍子に乗せられてスピードを増していった。春まだき季節に「tsubomi」を歌うのが僕はとても好きなので、今年あと何回歌えるかな?と考えているところ。

マーライオンくんのライブもとてもよかった。以前下北沢440で一緒にやったときよりも断然良くなっていた。終演後いろいろアドバイスみたいなことを伝えたけれど、本当は今のままで彼のままでいるほうが面白いとも思っている。終演後の物販とサイン、いろんな戴き物たくさん。心から感謝を。上海から観にきた人もいてびっくりした。

マーくん、誘ってくれてありがとう。とても楽しい一日でした。次は札幌2DAYS。  
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2023年02月21日

アイが大きい基山町音楽祭(2023年2月19日 @佐賀県 基山町民会館 大ホール)【ライブ後記】

ちよだ猫まつり翌日、朝一番の飛行機で福岡へ。そこから故郷である佐賀県基山町の町民会館大ホールにイン。「アイが大きい基山町音楽祭」は正午開場、なかなかのハードスケジュールである。会場入りと同時にサウンドチェック、すると予定になかったカホンでの演奏参加を告げられる。しかし今回は最初から最後までステージにいさせてほしいと自分からお願いしていたので、そんなサプライズはへっちゃらなのである。松田町長の言葉に始まり、オープニングは400人のお客さんと一緒に「ドレミの歌」「隣のトトロ」をボディパーカッション(僕はカホン)で演奏して体をあっためました(写真はリハーサルの模様)。

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僕は司会の方と一緒に出演の皆さんの演奏を評したり補足説明したり、ペラペラといつものライブのMCみたいにおしゃべりをして楽しみました。この音楽祭にゲストとして出演するのも3年目、今年は今までよりこの町の出身者としての自分らしく振る舞えたんじゃないかなと思います。本当に皆さん素晴らしかった。音楽を奏でる純粋な喜びを改めて思い知らされました。面白いこともいっぱいあって、言葉を尽くしてニュアンスが伝わらないようなことばかりでうまく書けないな。

僕は最後にゲストとして歌を歌いました。「夕暮れ田舎町」は毎回歌っている、この基山町の風景を織り込んだ歌。「tsubomi」は高校2年のときの思い出を刻み込んだ歌で、ここに出てくる「校舎」は基山町民会館から目と鼻の先の母校・東明館高校のこと。そして今回は皆さんがご存知の曲をカバーするという試みを。これはうちの母親が「私の友だちが島津亜矢さんの曲ば歌ってくれんかねーっていいよるっちゃけど」という無茶振りがきっかけでした。加山雄三さんの歌ならみんな知ってるなと思って、しかしその台詞部分を“基山弁”で語ると思っていたとおりの反応と喝采。ほくそ笑む僕でした。続く「小さな巣をつくるように暮らすこと」「ブックエンドのテーマ」も少し前のめりになって聴いてもらえたんじゃないかな。声がすーっと伸びていってとても気持ちよく歌えました。ホール・リバーヴの至福よ。

観にきてくれた同級生、親戚、友だち、そして母親。慌ただしくも幸せな時間でした。感謝。

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2023年02月20日

ちよだ猫まつり2023(2023年2月18日 @ 千代田区役所1階)【ライブ後記】

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個人的には2020年以来の千代田区役所での「ちよだ猫まつり」。去年はオンラインでの参加だったので、やっぱり帰ってきた!という感慨が強い。むぎちゃんが前日に東京入りしていたので一緒に会場入り。そのときに見えた行列はリラックマ撮影会の列でした。われわれの物販にもたくさんの方が詰めかけてくれました。今回友だちがお世話しているチャビという大怪我をした猫のサポートを乞いましたが、本当にあたたかい力添えをいただき感激しました。また改めて結果や続報など報告させてもらいます。

ライブが始まる頃にはステージをぐるっと取り囲む聴衆。とても見えづらかった人もいたと思います。ごめんなさい。まず僕が先頭切って歌いました。予告先発の「きみは三毛の子」でがたくさんのポチ実パペットが揺れているのが見えました。後ろまでちゃんと見えた。「tsubomi」「lucky star」とテンポよく続けて近藤研二さんにバトンタッチ。

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近藤さんは翌日参加する「ねこのがんを知る」という講演について語っているうちに涙ぐんでしまって、その優しさとナイーブさに感動した。近藤さんと親戚みたいに親しくなってもう長いけれど、そんなところが近藤さんらしいなって思う。むぎちゃん登場で会場もさらに湧く。仲良くなって久しいけれど、いつだってむぎちゃんがむぎちゃんとして目の前に現れたらキュンとするから不思議ね。

いよいよ3人でのセッション、猫町フェスの数年を経てみんなで演奏する曲がたくさんあるのでライブのメインは合奏になるのが自然な流れで、やっぱり息を合わせて演奏して歌うのはとても楽しい。「猫町オーケストラ」での声の重なり、「第2の人生」もニャン生バージョンで。上野動物園のパンダが中国に帰ってしまうことにあわせて、最初の猫町フェス以来の「上野動物園準備中」を演奏しました。昨年尾道でカバーした「窓辺の猫」も新しいアレンジでばっちり。「日向の猫」では久しぶりにみんなのラララの歌声が聞こえて感動しました。「どんなふうに」も3人でやるのは初めてだったけど良い感じだったな。

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昨年ちよだニャンとなる会のために描き下ろした「ニャンとなるSONG」は猫町フェスであるべき形に完成したと思いました。ここで歌わない理由がありません。優しく切なくとても大きな歌になったと思う。泣かないように気をつけないといけない歌。ステージ横でニャンとなる会スタッフの皆さんが耳を澄ましているのがわかりました。「天国かもしれない」への流れも美しかったな。いい曲をたくさん演奏できて楽しい。「toi toi toi」は希望の歌。お客さんみんなの手拍子と笑顔が天井の高いあの空間を満たしていました。みんなで元気に集まれてよかった。とても幸せな一日でした。

また来年、同じ場所で。  
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2022年12月31日

太陽と月のメロディー(2022年12月31日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【SETLIST】【ライブ後記】

2022年の締めくくりは恒例のスターパインズカフェ昼公演弾き語り。2015年からずっと続いているから8年目か。ここ数年とは少し違うラインナップでの「太陽と月のメロディ」だけど、自分は自分の歌うべきうたを淡々と歌うだけ。2022年のうちに作りたかった「10年=decade」をテーマにした歌が間に合ってよかった。直前の真夜中に完成したから文字通り“舌の根も乾かぬうち”に歌ったのだ。年末は連日無茶苦茶なスケジュールで話し声なんかもうガラガラなのにステージに立つとスーッと真っ直ぐに声が出る。この日もすごく気持ちのいい歌が歌えました。配信アーカイブが1月6日まであるのでお正月休みにぜひ。

2022年、ライブに足を運んでくださった皆さんに心から感謝。来年はもっとたくさん会いましょう。

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2022年12月31日(土)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
太陽と月のメロディー


1.星降る街
2.オレンジ〜真実
3.走馬灯(新曲)
4.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと
5.アニバーサリー(仮・新曲)
6.memoria


配信アーカイブを1月6日まで視聴できます
https://eplus.jp/sf/detail/3772480001-P0030001  
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2022年11月23日

夜の科学 in 福岡〜橙色の風(2022年11月19日 @ 福岡 JOY TRIP CAFE)【ライブ後記】

昨年3月以来8ヶ月ぶりとなった福岡 JOY TRIP CAFE公演。地元福岡でのライブというのは他の地方でのそれとはやっぱりちょっと違っていて、独特な雰囲気と空気感が醸し出される。かつてはライブにかこつけて実家へ帰るというのが恒例だったのが、ここ最近はそれが逆に、帰省することが先に決まってそこにライブをくっつける(だからじゅうぶんな告知期間が取れない急仕立てのものになる)というふうになってきて、だから前回の3月もコロナ禍ということもあり集客少なめの公演になったのだけど、今回は前回より少し客足も戻ってきたのかな、と感じる。

今回初めて、JOY TRIP CAFEの窓のある壁を背景にステージを組んでみた。窓からの夜の景色に加えて光の照り返しが予期せぬ演出をしてくれて良かった。セットリストを明確に決めず雰囲気にまかせて歌うスタイル、里帰りということで「home sweet home」からスタート。「夕暮れ田舎町」は実家のある基山の風景を歌った歌。「sweet home comfort」もただいまとおかえりの歌で、これはコロナから回復した後の札幌での1曲目に歌ったんだけど、超緊張してて声が震えてうまく歌えなかったから南の地でリヴェンジって思ったのでした。

ゲストにLocal Busの野見山睦未さん。レーベルの後輩だからどうしても僕が先輩風を吹かせてしまうけど実は歳は一個しか変わらない。ノミさんは初めて会ったときからずっと変わらないままだな。

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人前で歌うのは前回の僕のライブに飛び入りしたとき以来だと、ノミさんも緊張していた。そういうときは一生懸命大きな声で早口で歌わないといけない曲をやるのがいい、と「my favorite things」からセッションスタート。ノミさんはノンビブラートで癖のない透明な水のような声。なのでハーモニーをつけてもらうとすごく心地良い。「houston」をやってみたい、と言ったのは僕で、音源ではGTHキーボード堀越さんがオクターブ上でユニゾンしているパートをノミさんが歌ったらどうなるか聞いてみたかった。すごく繊細で新鮮。「ミチユク日々」はLocal Busのナンバー、僕がコーラスを添えた。セッションの最後は「オレンジ〜真実」、このライブは副題を「橙色の風」にしていたんだけど、九州は東京より日が暮れるのが1時間弱くらい遅くて、空気が橙色になる時間がとても心地よかったから今回の旅に相応しい名前だったなと思う。

続いて「同じ窓から差し込む夕陽が僕らを橙色に焼き付け」るシーン。今回も同級生たちが集まってくれて本当にありがたい。リアル「ブックエンドのテーマ」である。そして書き下ろしの新曲。実家で過ごす何日間か、本当に夜が長くて持て余してしまい「やれやれ、この状況を歌にでもするか」とやりはじめて、ライブ当日の午前中に完成した。「走馬灯」という歌、また歌いたいと思います。何はなくともみんなが元気でいればね。ノミさん、来てくれた友人たち、JOY TRIP CAFEのスタッフ皆さん、ありがとうございました。そして近くから遠くからお越しいただいたお客さん全員に心から感謝を。  
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2022年10月18日

山田稔明 夜の科学 in 大阪〜FAVORITE POET(2022年10月8日 @ 大阪 event space 雲州堂)【ライブ後記】

大阪・広島の旅からもう2週間も経とうとしている…。恐ろしく早く時間が過ぎていく気がしますが、いろいろ思い出しながら振り返りたいと思います。大阪への旅は車で。三連休の最初の日なので渋滞を警戒して5時に起床して東京を旅立つも、ちゃんと週末の道は滞るのだな。たくさんの時間があって、最初考えていたセットリストから車中で思考を重ねてずいぶんシフトチェンジすることになりました。天気に恵まれたのはよかったな。この日は十三夜、月が一年で2番目にきれいな日だそう。

それでも予定より早めに大阪に着いたので、毎回必ず立ち寄る洋服屋さんで買い物。そうそう、この感じ。大阪は慣れ親しんだ街だった。久しぶりの雲州堂、いつもどおりの雲州堂。この日はアコースティックギターとエレキギターでコントラストをつけた演奏を目指します。

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珍しくリクエストに丁寧に応えるセットリスト。ステージまだ音源化されていない「new sensation」からスタート。続けて「lucky star」でカラフルなライトを回して景気づけ。「遅れてきた青春」は歌う予定がなかったのが、よく晴れた日で夏の終わりみたいな気温だったからスタメン入りしました。この晩の月を想像しながら歌った「月あかりのナイトスイミング」も夏の終わりの残り香のような響き。

「黄昏夕暮れ夜明け」から「ホウセンカ」「small good things」「やまびこの詩」までリクエストに応えたパート。皆さんそれぞれの思い入れと僕自身の想いが少しずつ違うのが面白い。「黄昏夕暮れ」は思春期に突然いなくなった同級生について想いを巡らせた歌で、とても久しぶりに歌った。今度はバンドでやってみたいと思いました。

車の旅だったので「週末の道はやたらと混み合って」と歌いだす「glenville」はこの日にぴったり。続けて時間を巻き戻して2005年の「ドライブ」をエレキギターをかき鳴らしながら。なんか、燃えた。大阪では初めて歌う「月あかりのラストワルツ」、そして続くワルツは「愛すべき日々」。『omni』からもう一曲「千年の響き」はリクエストに応えました。この日は雲州堂の外に猫がいたから10年くらい前に同じ場所にいた猫のことを思い出す。

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暮らしはどう?みんな「光の葡萄」は3年半もブランクをあけた大阪の皆さんへの罪滅ぼしみたいな気持ちで。メジャーデビュー作からの「アップダイク追記」と最新曲の「名前のない歌」でコントラストをつけて本編を終了。アンコールはリクエストをもらった「calendar song」。はやく昔みたいにユー!ソー!やりたいよね。「セラヴィとレリビー」で締めくくり。片付け終わって外に出たらとても明るい月が。とても楽しい夜になりました。

旧グッゲンハイム邸、猫町フェス神戸と手伝ってくれたシカゴキカクの早田くんが夕御飯を付き合ってくれて、道頓堀のディープなOSAKAを感じながら美味しい蕎麦。こんな浪速っぽいところに来たのはいつぶりだろう。ご来場いただいた皆さん、雲州堂小谷さん、スタッフみんなに心から感謝を。

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2022年10月17日

TRAVELER’S FACTORY 11周年記念 “TRAVELER’S RECORDS”(2022年10月16日 @ 中目黒 トラベラーズファクトリー)【ライブ後記】

トラベラーズファクトリー11周年記念のライブ、3年ぶりの有観客での開催は満員御礼、楽しく終了しました。TRAVELER'S RECORDS STOREも大盛況で嬉しかったです。アアルトコーヒー庄野さんも来てくれて「ああ、これ、いつもの感じだ!」って思った。今週末10月22日(土)21時よりこの日の模様をツイキャス配信します。特典ノート付きの視聴チケットが完売しそうなので(ノートの数に限りがあるので申し訳ありません。さっき見たらあと1枚だけチケット残っていました)ノートの付かない、視聴のみのチケットを追加販売しています。直接トラベラーズファクトリーでライブを目撃してノートももらったけど、配信も見たい!という方はこちらでご覧いただければ。


2022年10月22日(土)@ 中目黒トラベラーズファクトリー【収録配信】
TRAVELER’S FACTORY 11周年記念
山田稔明ライブ “TRAVELER’S RECORDS”

*10月16日に中目黒トラベラーズファクトリーで行われるライブを収録公開

21:00配信開始(約60分の演奏を予定→約90分となりました)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)
価格:
3000円(税込)オリジナルノート付
2000円(税込)オリジナルノートは付きません


2012年のオープン以来毎年アニバーサリーのコラボレーションを重ねてきた
中目黒トラベラーズファクトリーでのイベントはついに11周年。3年ぶりの
有観客ライブは1部2部とも即完売となりました。たくさんのご要望に応えて
昨年に続きライブ配信にて全国の皆様にお楽しみいただきたいと思います。
もちろん今年もイベント恒例のオリジナル「山田稔明 × TRAVELER'S FACTORY」
オリジナルノートも全員にプレゼント!乞うご期待。

*商品の発送は11月中旬を予定。東京都渋谷区から発送します
*必ず申込時に発送先ご住所をご記入ください。

ツイキャス公式ストア→https://twitcasting.tv/toshiakiyamada/shopcart/186692



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2022年10月16日(日)@ 中目黒 トラベラーズファクトリー
TRAVELER’S FACTORY 11周年記念
山田稔明ライブ “TRAVELER’S RECORDS”


1.クレールとノアール
2.アップダイク追記
3.keep on rockin'
4.日向の猫
5.notebook song
6.glenville
7.ただの旅人
8.baby driver
9.hanalee
10.my favorite things
11.オレンジ〜真実
12.きれいな言葉で

EN
13.セラヴィとレリビー

  
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2022年07月14日

FAVORITE POET vol.3ー夜の科学トライアングル(2022年7月9日 @ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE)【ライブ後記】

先週末吉祥寺スターパインズカフェでのトリオ編成のライブ、アーカイブスを自分自身でも見返して、客観的に堪能した。急遽決定したライブ、これまでソロ弾き語りでやってきた「FAVORITE POET」というシリーズを最初はデュオでやろうかと思ったんだけど、打診したイトケンさんも安宅くんもスケジュールの都合がついたのでトリオ編成でやることになった。練習はラビットホールでリラックスした環境で時間を気にせず。安宅くんとは今年初めて会ったけど元気そうでよかった。候補曲を3人で試しながらトリオ編成で映える曲をセレクトしたセットリストに。オープニングで歌うことになる“新曲”はリハーサルの時点では存在しなかった。

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ライブの前日、大きな事件が起きて、その心の動揺みたいなものを記録しようと思って新しい歌を作った。結局ライブ当日の午前中まで歌詞を書いていて、仮タイトルを「FAVORITE POET」とした。コードが2つと繰り返しの歌しかないから、と後半からイトケン安宅にジョインしてもらうことに。オープニングアクト的に安宅くんに歌ってもらうのも前日くらいに決まったことで、ステージ裏で聴く安宅くんの歌はとても優しく穏やかに響く。お客さんが手拍子してるのも嬉しかったな。安宅くんと入れ替わって弾き語りで始まる新曲。ステージのスターターとしては最適だったと思う。観に来ていた友だちから「毛布みたいな歌」と言われた。

ソロ最初期からの曲「home sweet home」、K=吉祥寺へ、Y=ようこそソング「吉祥寺ラプソディ」、ソロでは珍しくエレキギターを弾くことにしたのは上半期からのSLO-MOモードの影響で、「blue moon skyline」や「太陽と満月」「星降る街」ではサスティーンのあるギターが気持ちよかった。「光と水の新しい関係」でギターソロを前半と後半で安宅くんと振り分けたのもよかったな。イトケンさんはシンセベースを弾いてくれたり、トリオ編成の隙間がとても効果的だったと思う。

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まだ音源化されていない「音楽は魔法?」からのパートはやっぱりワクワクする感覚。新しいレコードを早く作りたいなと思いました。「lucky star」は演奏していて楽しい曲。「月あかりのラストワルツ」から三拍子の「予感」に繋げたとき、あれ?この歌はこんなに感情的な歌だったか、と歌いながら考えていた。救われない悲しみ、変な気分。うまく言えないコトノハ。個人的にはこの日のハイライトは「予感」だったかも。

もう何度イトケンさんと安宅くんと「hanalee」を演奏しただろうか。また冬にはバンドでバーンとやりたいね。いつもはライブ序盤にやる「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」をアンコールで演奏したのは、始まりと終わりが繋がってまた始まっていく感じを出したかったから。「セラヴィとレリビー」で歌っていることは「どこへ向かうか」と共通していると気づいたのだ。みんな一緒にどう?と始まったライブ、客席のみなさんの手拍子も大事な音楽の一部になっていた。とても有意義で楽しいライブでした。重たい心を引きずって会場に来たのが、とても晴れ晴れした気分に。

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ライブ終了後、久しぶりに“普通”に打ち上げ。いつも当たり前だったことが特別に感じる。みんなとても楽しそうだった。こういう日常が、いい。また感染者数が激増していて先行き不安だけど、またみんなで同じ時間と空間を共有できたら。関わってくれた皆さんに感謝。  
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2022年05月16日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽44(2022年5月5日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

ライブから10日ほど経ってしまいましたが先週末のツイキャスもあっていろいろまた思い出してきました。2020年1月以来2年4ヶ月ぶりとなった下北沢leteでの有観客「夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽」。昼夜の2公演だったのでお昼に会場入りしてバタバタと準備。これまでの収容人数より少ない席数での、ポストコロナ仕様の会場だったけど、カメラを置く位置などがとても難しく、昼公演に関しては映像収録を断念、音声のみを録音することに。

昼公演の開場から開演までのあいだに下北沢を散策。ゴールデンウィークの街はとても賑やか。とにかくびっくりするくらい古着屋が増えている。下北沢は今は完璧に若者の街だ。久しぶりの有観客、心地よい緊張感がある。太陽の日差しが窓から差し込むレテも新鮮、このシーンを想定して「午後の窓から」を昼のセットに忍ばせた。「思うことはいつも」のアウトロのラララで(お客さんは実際は声を出してないのに)なぜか感極まるところがあり声が詰まったことを思い出す。あぶなかった。「朝の幸せ」「何もない人」「スミス」「ただの旅人」は昼のみ。アコギとエレキを持ち替えてやったのがこの日はとても効果的だったと思います。久しぶりに歌った「名前のない歌」がとても“現在”という感じがして、昼公演のみ歌うつもりだったのを夜も歌うことに。

最初のセットが終了して夜公演までの間に曽我部恵一さんのカレーのお店八月で腹ごしらえ。PINK MOON RECORDSに寄ったら曽我部さんがいらっしゃったので談笑、『slo-mo replay』を進呈すると曽我部さんはCDの曲目を眺めながら「この『スミス』が気になる」と歌詞カードをめくり唯一の英語詩に興味津々。サニーデイにも「心に雲を持つ少年」という大好きな曲があって「ずっと消えない太陽がある」という歌詞は「There is a Light that never goes out」へのオマージュなんだろうな。お返しにと曽我部さんのライブ盤新譜をいただいた(とてもよかった)。

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さて夜公演。急遽キャンセルが出たためカメラを設置するスペースができた!ダメもとで撮影にトライ(うまくいったのでツイキャスができました)。昼公演が勢いと新鮮味で溢れたライブだったとしたら、夜は落ち着きと安心感か。「新しい季節」「平和なるサバービア」「三日月のフープ」が前半のセットからの入れ替わり。「溶けて死ぬのさ」も今歌っておかないと弾き語りで歌う機会も今後そんなにないだろうなと意欲的に。「長距離ランナー」も久しぶりに歌いました。どんどん戻ってくる下北沢leteでの感覚。こういう親密なライブを季節に一回何年も続けてられていたこと自体がありがたいことなのだな。

夜の「名前のない歌」はまたひとつ先のフェーズに進んだ感覚。遊びにきてカウンターのなかで聴いていた高橋徹也さんに無理やりマイクを持たせてコーラスしてもらった「幸せの風が吹くさ」。本当にこの春を境に風向きが変わればいいなあと願う。最後に歌った「my favorite things」が僕のこの日の気分を代弁していたと思います。終演後のサインも懐かしい感覚。アンケートを見たら初めてレテに来たという人が多くて驚きました。また続けていきますのでぜひ一度でも、何度でもお越しください。

次回6月4日の下北沢lete公演はすでに完売御礼。また夏の終わりくらいに。夜公演の模様がツイキャスプレア配信で5月28日まで購入・視聴できます。



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5月5日に開催された夜公演を収録配信(約100分)

ツイキャス公式ストアにて視聴チケット発売中
https://twitcasting.tv/toshiakiyamada/shopcart/155189

  
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2022年05月02日

【Living Live】山田稔明「FAVORITE POETーslo-mo replay」(2022年4月30日 @ 渋谷 LIVING ROOM CAFE & DINING)【ライブ後記】

渋谷でライブをするのは2020年WWWでの『memori』レコ発以来。ゴールデンウィークの始まり、とても賑やかな街を抜けて会場入りする感覚が新鮮でした。「カフェライブ」というと小さなスペースでアットホームな感じがここ10年くらいのスタンダードになっていたのが、LIVING ROOM CAFE & LIVINGはとても開放感があって広くて都会的。キラキラと瀟洒な感じがSHIBUYAっていう印象。ステージに立つととても気持ちがいい。昨年から何度もお誘いを受けてきて、ようやく実現したライブでした。

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約30分の2セットという予定だったのが、やっぱり時間をオーバーしてしまう。普段長時間のライブに慣れてしまっているから体感時間がおかしくなってるのかもな。GOMES THE HITMAN最新作『slo-mo replay』からDISC1『in arpeggio』を全曲演奏する1stセットとDISC2『down the river to the sea』をすべて歌う2ndセットという2部制。歌いながら気付いたけれど、この時期の楽曲は弾き語りするために作られていないからひとりで演奏するとギクシャクする。だけどそれが面白く作用したりするから楽しい。GibsonのアコギとVOXエレキ、そしてギタレレと3つの楽器を持ち込んで僕自身が楽しんで演奏できました。「スミス」をやるのは久しぶりだったかな。これもアルペジオも弾きたいしコードカッティングもしたいし、なかなか奥深い。

カフェの賄い飯も美味しかったのです。しらすが乗ったパスタ。お客さんもみんな美味しそうなものを頂いてましたね。2ndセットではルーパーのシーケンスも加わって。「真夏のスキャット」のトゥールルルもルーパーに手伝ってもらう作戦。「センチメンタル・ジャーニー」は少しゆったりしたリズムトラックの上でたゆたうように演奏してみたんだけど、これもなかなかうまくいった。もう少し突き詰めたいです。広さにもかかわらず生音と生声が届いたのもよかった。アンプラグドで歌った「会えないかな」や「coffee」も気持ちよかったです。

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予想外のアンコールをいただいて、少し躊躇しつつ、でも迷わず「keep on rockin’」を演奏。この曲は『slo-mo replay』によって新しい目覚めを迎えた気がする。歌がキュルキュルと時間を巻き戻したかと思うとバーンと前進していく不思議な感覚。若い頃に書いた古い歌が新しく感じられるなんて本当に幸せ。歌い続けてきてよかったなあと思うのです。今回の機会を作ってくれた元恵比寿天窓switchのスタッフだった清水さん、この日もきれいな照明を作ってくれてありがとう。ご来場いただいた皆さんにも心から感謝。終演後のサインとおしゃべりも楽しかったです。久々のハンドメイド、チミチャンガバッジも完売!

次回5月5日のライブとは全然違う感じになるだろうな。本当にライブとは一期一会よな…って思います。(photo by rie yoshizumi)

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2022年04月14日

GOMES THE HITMAN LIVE2022 “SLO-MO REPLAY”(2022年3月21日 @ 神戸 旧グッゲンハイム邸)【ライブ後記】

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春のツアー3日目、京都で目覚めた朝。僕は少し早くチェックアウトしてまず新風館という商業施設まで出かけて、ようやく初めて京都のトラベラーズファクトリーに立ち寄ることができた。ものすごくおしゃれな空間だったな。そして京都に来ると必ず覗くレコード屋さんを2つはしご。ツアー中はバタバタと慌ただしいけれどこうやって時間を作るのが楽しい。ドライブのBGMとなるCDも捕獲し神戸へ出発。途中でたこ焼きを食べて大阪の気分も味わいつつ。

神戸の海が見えてきて俄然テンションがあがる。旧グッゲンハイム邸は2019年に下見に訪れたことがあったんだけど、その時は夜だったから印象が全然違った。海、線路、山、洋館、素晴らしいシチュエーション。ここでライブがやりたいという願いも叶ってしまう。加古川からチャッツワース家族がすでに到着していて、会場準備が進む。今回はシカゴキカク早田くんにもイベント制作のお手伝いをいただいた。線路を越えて荷物を運ばないといけないという心配事も難なくみんなで解決。この日の音響はチャッツワースでのGOMES THE HITMAN公演も担当してくれた真田さん。時間をかけて丁寧にセッティングしてくださった。僕は近隣を散歩したり2階から海を眺めたり。

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とっぷり日も暮れてライブがスタート。前の晩にみんなで話し合ってセットリストが変更、「tsubomi」がオープニング曲に。「baby driver」は会場が海のそばだということもあり急遽スタメン入り。「海があればよかった」も同じ理由でこの日だけ演奏されました。もっと明るい時間に、海を眺めながら歌えたらもっとよかったな。理由はわからないけど、この日は客席のみんなの体の揺れ方がツアー中で一番だった。名古屋と京都はじっと真剣に聞き入っている静かな熱気があった。神戸は発散している感じ。

ライブ中盤に「センチメンタル・ジャーニー」を演奏するのは新鮮。第一部と第二部みたいに、そこで区切りを入れるような感覚がありました。そうか、ここで季節感が変わるのか。恒例になってきたライブ動画撮影はなんの予告もなくチャッツワース岸本さんを呼び出してカメラを渡し「レモンひときれ」撮影開始。途中でカメラがぐるんぐるん大変なことになるというハプニングも面白かった。ここで観ることができます。しかめっ面の主人に声をかけるところを「ニコニコ顔の主人」と歌い替えました。

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ライブ後半、僕は曲順を派手に間違えてしまう。「手と手、影と影」のあと「会えないかな」「ブックエンドのテーマ」と本編を終えるところを「僕はネオアコ」をなぜか歌い始めてしまって、その後の流れが支離滅裂ぎみに。自分で決めた曲順だったのに、メンバーみんなを混乱させてしまって申し訳ない。それでも演奏する予定がなかった「青年船に乗る」を急遽歌ったり、ハプニングも楽しんでもらえていたならいいな。

「雨の夜と月の光」では客席のみんな総立ちに。随分遅くまで長い時間のライブになってしまったけれど3日間の旅が終わる名残惜しさがそうさせたのかもしれません。この3日間で『slo-mo replay』もたくさん皆さんの手に。やっぱりレコ発っていいなと思った。ライブを観たあとにみんな家に帰ってCD聴けるのがいい。くたくたになりながら片付けて、「お疲れさま」と声をかけあったのは真夜中近く。チャッツワース岸本さんたち、音響真田さんたち、そしてシカゴキカク早田くんに心から感謝。ご来場いただいた皆さんにもありがとう。

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この日はついにご飯屋さんにありつけず、チャッツワースからいただいた賄いのおにぎりとサンドを各自ホテルの部屋(けっちゃんは実家)で食べるという夕食。なんとストイックな旅か…。名古屋、京都、そして神戸と3日間の音楽の旅はだれも病気や事故もなく無事に終了することができました。各地でお世話になった皆さんに改めて感謝を。そしてまた新しい旅でたくさんの皆さんとの出会いを楽しみにして準備を進めたいと思います。

5月に東北でお会いしましょう。  
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2022年04月13日

GOMES THE HITMAN LIVE2022 “SLO-MO REPLAY”(2022年3月20日 @ 京都 紫明会館)【ライブ後記】

名古屋から京都まではひとりドライブ。須藤さんにはけっちゃんの車に乗ってもらう。さすがに2時間のフルタイムのライブが3日続くのが不安になって、極力ライブ以外のときは声を出したり話したりしたくないという僕のわがままを聞いてもらった。少し早くチェックアウトして大須へ。そこでモノコトの心さんを訪ねてCDを渡せた。そのままいつも行くレコード屋にも寄れて、ヘヴィメタルのCDを入手、爆音で頭を振りながら京都へ向かうがなぜかナビは滋賀の大津で高速を降りろと言う。ええ?と思いながらも言うことを聞き、比叡山を越えていく普通ではないルートで紫明会館まで辿り着いた。これは予想外の、ちょっとした“旅”であった(楽しかった)。

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紫明会館は猫町フェス以来2度目。絶対ここでバンドでやりたいと思っていた。僕以外のみんなにとっては初めての会場だったので気持ちも高揚。タイちゃんというトリックスターがいなくなってもシーンとならなかったのは場の空気もあるのだろう。天気のいい日で、まだ明るいうちからリハーサルをして、だんだん空気の色がオレンジに変わっていきました。この日からモードは『slo-mo replay』にシフト。オープニングは「センチメンタル・ジャーニー」。四半世紀前もよくこの曲でライブを始めていた。

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インディ時代の楽曲をたくさん演奏するライブは昨年末にもスターパインズカフェでやったけれど、レコーディングからアルバム完成を経てからのステージはやっぱりちょっと感覚が違う。曲を自分の手のひらの上でちゃんと吟味しながら歌えるというか、初期衝動だけで闇雲に吐き出していた熱い息が、もうちょっときちんと呼吸を整えてしっかり吸って吐いてできるようになったというか、つまり演奏するのがとても楽しいのだ。

今回京都以降のセットリストに「keep on rockin'」が組み込まれたのは歌詞のなかに「スローモーリプレイ」という言葉が登場するからで、もちろん『slo-mo replay』というタイトルはそこからの引用なのだけど、この歌も今回演奏してみて昔よりもバーンと説得力が出てきたなと感じる。「believe in magic」からのパートは夏を先取り。「真夏のスキャット」は4人じゃ声が足りないなーと感じる。レコーディングでは4人で20人分くらい歌ってるから。会場のみんなと歌える日が待ち遠しいです。

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写真撮影タイムがとっぷり日が暮れたライブ後半だったのでここに掲載しているお客さんからの写真ではわからないけれど、ライブ途中まで空が明るくて日が落ちてどんどん夜になっていく風景が窓の外には流れていたはずで、僕が四半世紀かけて書いてきた歌っていうのはそういう時間の経過を描写した歌が多いからこの会場にとても似合ったのではないかなと思う。

この日も「手と手、影と影」は自分でも不思議なくらいエモーショナル。そこから「会えないかな」ではけっちゃんカメラ、須藤さん照明による撮影。音源でふたりしか演奏していないという点がうまく作用しました。その模様はここでご覧いただけます。そして京都も「ブックエンドのテーマ」で本編終了。

アンコールでは撮影タイム。会場にはメジャーデビューから僕らのことを深く知る友人やライターの岡村詩野さんも遊びにきてくれていたから「tsubomi」をどんな気持ちで聴いていたかなあと彼らの心を想像する。みんな何十年分もあれから歳を取ったね。最後は「雨の夜と月の光」、またこの会場でライブがやりたいなと思いました。すべてをサポートしてくれたSOLE CAFE村田夫妻、急なお願いを聞いてくれたははのきまぐれ川本くんたち、そしてご来場の皆さま、本当にありがとうございました。超たのしかった!

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終演後のGOMES THE HITMANはこのツアー最大の受難だった。ホテルにチェックインするも駐車場が全然見つからないという事態。なんでお店は全然開いてないのにこの日の京都はこれほど賑わっていたんだろうか。3,40分かけてようやく車を停めて(ホテルから遠い)、今度は「お腹へった」ということになり4人で街をうろうろ、なんか食べられるものはないかとふらふら。非常に大変な夜でしたが、これもいつか思い出になるのかな。  
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2022年04月12日

MEMENTO - NAGOYA(2022年3月19日 @ 名古屋 K.D.ハポン)【ライブ後記】

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もう随分時間が経ってしまったけれども、先月末に敢行したツアーの楽しさが忘れられなくて記憶を書き留めておこうと思います。名古屋でのGOMES THE HITMANライブ、『memori』レコ発が予定されていたのが当初2020年の3月20日だったので実に2年越しの実現。KDハポンは2018年『mono/omni/ripple』のボックスセットがリリースされた記念に初めてGTHで演奏したのだけど、そのときの高揚感とか音の密度をやっぱりいつまでも憶えていて、今回よいやっと念願の再訪。2018年はPLECTRUMアッキーがサポートしてくれたのが、今回は高田タイスケ。こんなこと想像もしたことなかったな。

朝に東京を出発するも渋滞に巻き込まれて全然ゆとりのない往路、僕は須藤さんとふたりドライブ旅で奇しくもWトシアキ「ドライブ・マイ・カー」状態。須藤さんとは『memori』レコーディング中なんかもふたりで話をする機会が多かったんだけど、学生時代30年前に知り合ってたくさん話をするようになったのは本当にここ数年のこと。知らないことがいっぱいあるし須藤さんも「山田ってそうなんだ。へえ」って思ってるんじゃないかなと感じる。

到着してすぐセッティングとリハーサル。この日は僕のギターアンプの音量をどこまで抑えるか、ボーカルとのバランスを取るのに時間をかけた。この会場は1階フロアと2階から見下ろす席があってとても変わっている。線路の高架下にあるから定期的に電車が通る音が響いて、大きな音で演奏しているときには気にならないけれど、静かな歌や曲間のMC中なんかはガタンゴトンという音が聞こえてきてどこかへ出かけたり家路に向かう人たちの生活を思うことになるから、もし次回ここでライブがあるときはみんな来たほうがいい。大好きな空間です。

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新作『slo-mo replay』CD完成後初めてのライブだったけれど『memori』レコ発でもあるのでアカペラ「metro vox prelude」からスタート、「baby driver」へなだれ込む。「毎日のポートフォリオ」も演奏するのが楽しい。もっと『memori』の歌をやりたいよねって思った。「夜明けまで」も「night and day」もこのツアーで名古屋でしか演奏しなかった曲目。「魔法があれば」「memoria」まで歌って『memori』モード。

そして「僕はネオアコで人生を語る」から始まる『slo-mo replay』サイドへ。タイちゃんは今回のためにインディー時代の楽曲もおぼえてきてくれた。自分でも不思議なくらい『memori』と四半世紀前の歌たちが繋がる。「レモンひときれ」なんか今年になってようやく初めて、曲を作ったときに思ったとおりの歌が歌えた気さえするのだ。「coffee」ではタイちゃん監督による撮影が行われ、今回のツアーの恒例行事となった(ここで観ることができます)。

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爆音を鳴らした「溶けて死ぬのさ」「houston」は間違いなくこの日のハイライトだったけれど、個人的にはその後の、焦土の煙のなかから浮かび上がるような「手と手、影と影」が印象的で、この日を境にこの歌に対する気持ちが変わったと言うか、またひとつ違う角度の光が当たって見たことのないような表情に気付いたというか、とにかく歌が世につれるということを再認識した夜だった。そして「ブックエンドのテーマ」で本編を締めくくるのがこれほどしっくりくるとは。このバンドを始めて29年とかになるけれど、やめないでここまで続けてきてよかったなあと本当に思います。

アンコールでは撮影タイム、「スプリングフェア」が相応しい季節でした。今回ここに掲載した写真はご来場いただいたお客さんたちから公式LINE宛に寄せられたもの。地方遠征ではバタバタしていつも写真が少なかったのが今回はいろんな角度から楽しめて嬉しい。ナイスアイデアだったなと思います。こちらから友だち登録をお願いします。続く「tsubomi」もこの季節に歌えてよかった。メジャーデビュー時に新録音バージョンを録ったので今回『slo-mo replay』からは外れているけれど、これも間違いなく四半世紀前のバンド黎明期の楽曲。そこから「饒舌スタッカート」「雨の夜の月の光」と大人げない学生バンドみたいな盛り上がり。超楽しかった。たくさんサインをできたのも嬉しかったです。

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まんえん防止等重点措置の最後の3日間と重なったツアーだったのでとにかくご飯を食べるのが大変な旅だった。この日は終演後ハポンのカレーやガパオライスを食べさせてもらえて救われた。とても美味しかったです。また何度でもここでやりたいと思いました。そしてなんとタイちゃんはこの日ライブが終わったら日帰りで東京へ戻るというハードスケジュール、我々は真夜中にホテルへ、慌ただしい旅の始まりの初日の終わり。

お待たせしました名古屋、どうもありがとう。ご来場いただいた皆さんに感謝。いい夜でした。  
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2022年03月17日

夜の科学 in 福岡〜雪解けと重ね着(2022年3月13日 @ 福岡 警固 JOY TRIP CAFE)【ライブ後記】

2年前のライブ以降、去年から何度も延期を重ねてきた福岡市警固にあるJOY TRIP CAFEでの弾き語り公演。お店のレイアウトが少し変っていたり(DIYでお店のみんなでやったって)やっぱり普段の半分くらいのお客さんの数だったりしたので、いつもと違う場所にステージを設定。薄明かりの下で、より親密な空間になった気がしました。マイクを一本立てて、それに近づいたり離れたり。ギターは生音そのままで良い響き。2000年製のMartin OM-18Vも成人して熟成してきた感がある。

ライブ当日の朝に思い立って誘ったLocal Busのボーカリスト野見山睦未さん(愛称はノミさん、福岡在住のレーベル後輩)が遊びにきてくれることになったので、そうだ1曲セッションしよう!と、僕の大好きな斉藤由貴の「卒業」をセレクト。この日会場入りする直前にレコード屋で僕が探していたのは「卒業」のシングルだったのです(見つからず)。その模様をiPhoneで撮ったムービーを公開します。ノミさんの声はいいね。また何か声を合わせたいなと思いました。

終演後は同級生たちと同窓会的な時間。福岡はまん延防止云々も明けていつもの福岡でした。ご来場いただいた皆さん、JOY TRIP CAFEスタッフの皆さんにも心から感謝。またすぐ帰ってきます。

  
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2022年03月16日

国際交流音楽祭(2022年3月12日 @ 佐賀・基山町民会館大ホール)【ライブ後記】

昨年に続いてお誘いいただいた故郷基山町でのイベント。2月の予定がコロナ禍で中止になるかと思いきや執念の延期実現、尽力いただいたスタッフの皆さんの想いの強さよ。客席からすべての出演者の皆さんの演奏を観たけれど、どれも本当に素晴らしく、あっという間の1時間半でした。感動した。僕はゲストとして30分ほどのステージ。基山で保護猫活動を始めた団体がいるというメッセージをいただいていたので「猫町オーケストラ」を急遽セットリストに。前回もそうだったけど、天井の高い広いホールで気持ちのいい響きのなかで歌うことができました。

また来年3回目を、と松田町長がおっしゃったのでまた誘っていただけたら嬉しいな。

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2022年03月15日

電気がなくても歌は唄える2022(2022年3月11日 @ 下北沢 CLUB Que)【ライブ後記】

本当に久しぶりの下北沢CLUB Queのステージだったんだけど、この日はステージではなくフロアで歌うスタイルの「電気がなくても歌は唄える」という、震災後ずっと続いている名物企画。お誘いいただいて嬉しかった。Grenfelleはスウィンギング・ポプシクルの美音子ちゃんがボーカルだったりノーザンブライトの島田さんがいたり、サード・クラスのはかまださんとはなんと20年ぶりの共演、近藤金吾さんとは2007年にカスタネッツ元さんとの裸眼でご一緒して以来。とても「下北沢」な感じの夜でした。写真は観にきてくださったスリーベリーアイスクリームのイケミズさんが撮ってくれたもの。

当初ボーカルマイク一本だけ立ててもらって歌おうと思っていたのだけど、完全生音のアンプラグドに。音が小さくなっても注意力や集中力が無限に増大していくのが面白かったです。この日が僕にとって今年最初のライブ。とてもいい歌を歌ってスタートが切れたような気がします。明日17日いっぱいアーカイブをご覧いただけますのでこちらから。ご来場、ご視聴ありがとうございました。

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2022年01月01日

2021年ライブ振り返り

大晦日のスターパインズカフェ公演を持って2021年のライブを締めくくることができました。オンライン配信含めて1年で30本くらいかな。例年に比べるともちろんかなり少ないですが緊急事態宣言相次ぐ1年、どうなることかと思案しつつ、秋以降はとても精力的にたくさん歌が歌えました。水曜日のインスタライブと毎週のラジオもあったからいつもより忙しい毎日を過ごした気がします。2022年はもっといろんなところへ出かけていって、まだ見たことのない風景とか会ったことのない顔に出会えますように。

2022年も山田稔明とGOMES THE HITMANをよろしくお願いします。

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<LIVE 2021ー記録と記憶>

1月30日(土)@ 町田 まほろ座MACHIDA(サトミツ&ザ・トイレッツ)
2月21日(日)@ 佐賀県 基山町民大ホール(基山町多文化共生事業 国際交流音楽祭)
2月28日(日)@ オンライン配信(ちよだ猫まつり2021オンライン)
3月6日(土)@ オンライン配信(おうちで toi toi toi チャリティーオンラインLIVE)
4月3日(土)@ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(山田稔明 SOLO-LIVE:FAVORITE POET)
4月25日(日)@ オンライン配信 from 富山 巣巣(はしもとみお「世界にひとつの木彫り展」)

5月15日(土)@ 広島県 ふくやま美術館1階ロビー(月あかりのキャンプ・ファイヤー・ソングス)→中止
5月16日(日)@ 加古川チャッツワース(夜の科学 in 加古川〜FAVORITE POET)→中止
5月28日(金)@ オンライン配信 from MUSER 五反田オフィス(【MUSER OFFICE JAM】 青木慶則 × 山田稔明 LIVE STREAMING)
5月29日(土)@ オンライン配信 from 広島県 ふくやま美術館(月あかりのキャンプ・ファイヤー・ソングス)
6月5日(土)札幌レストランのや(夜の科学 in 札幌ーラベンダーの花言葉)→中止
6月6日(日)@札幌市資料館 研修室(チャペチャシチャシ きっとうまくいくコンサート)→延期
6月12日(土)@ オンライン配信 from 加古川チャッツワース(夜の科学 in 加古川ーFAVORITE POET)
6月26日(土)@ オンライン配信 from 札幌レストランのや(夜の科学 in 札幌ーラベンダーの花言葉)
7月10日(土)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ(GOMES THE HITMAN LIVE2021 “if every body had an ocean… ”)
7月31日(土)@ オンライン配信 from 下北沢lete(夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽43)
8月29日(日)@ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(山田稔明 SOLO-LIVE:FAVORITE POET vol.2ー夏休みの最後の日曜日に)

9月10日(金)@ 吉祥寺スターパインズカフェ(吉祥寺祭り)
9月11日(土)@ 吉祥寺美術館(はしもとみお木彫展いきものたちの交差点 音楽ライブ)
9月16日(木)@ オンライン配信 from NAOT NARA(NAOT LIVE)
9月20日(祝月)@ スターパインズカフェ(猫町フェス2021)
9月26日(日)@ 富山県 立山町 白雪牧場(立山農芸祭21)
10月16日(土)@ 札幌 プー横丁(夜の科学 in 札幌ーOn the Pooh Corner)
10月17日(日)@札幌市資料館 研修室(チャペチャシチャシ きっとうまくいくコンサート)
10月24日(日)@ 下北沢ラプソディ(マキノゲン × 山田稔明 恒例ジョイントライブ)
10月30日(土)@ オンライン配信 from 中目黒 トラベラーズファクトリー(TRAVELER’S FACTORY 10周年記念)
11月13日(土)@ 静岡県三島市立公園楽寿園(「菊まつり」フリーライブ )
11月14日(日)@ 静岡県浜松市Space-K(山田稔明ソロワンマン/PRIMECATS RADIO公開収録)
12月4日(土)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ(夜の科学 vol.62ー音楽は魔法?)
12月10日(金)@ オンライン配信 from 愛知 犬山 NAOT AICHI(はしもとみお展 木彫りワークショップ)
12月11日(土)@ 名古屋 大須 モノコト(夜の科学 in 名古屋ー愛すべきモノ、大切なコト)
12月18日(土)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ(GOMES THE HITMAN LIVE2021 “present, past, futureー記憶装置と繰り返す季節”)
12月24日(金)@ オンライン配信 from 愛知 犬山 NAOT AICHI(はしもとみお展 クリスマスライブ)
12月25日(土)@ 兵庫 加古川 チャッツワース(夜の科学 in 加古川ーsweet december 2021)
12月31日(金)@ 吉祥寺スターパインズカフェ(太陽と月のメロディー)  
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2021年12月31日

太陽と月のメロディー(2021年12月31日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【SETLIST】【ライブ後記】

2021年12月31日(金)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
“太陽と月のメロディー”


1.星降る街
2.tsubomi
3.音楽は魔法?(新曲)
4.あさってくらいの未来
5.光の葡萄
6.ブックエンドのテーマ

*1月6日までアーカイブを購入・視聴できます

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2021年の歌い納め。今年も本当にスターパインズカフェにはお世話になりました。この場所が亡くなったら本当に困るし途方に暮れるだろうな。音楽家もヴェニューも一緒にずっと続けていきたいものです。「星降る街」は15年前2006年の大晦日に書いた歌。少し季節を先取りするけれども「tsubomi」は今年急逝した映像作家吉野達哉さんに捧げました。「音楽は魔法?」は今年書いた新曲。「あさってくらいの未来」からの後半3曲はゆく年くる年に想いを込めて祈るような気持ちで。高橋徹也さんに「今日はなんかエモかった」と言われたけど、思えば12月は一ヶ月ずっとエモかったな。

終演後はタカテツさんと2年ぶりのスウィーツ忘年会。チェリーパイとコーヒーで乾杯。当たり前だった日常がとてもありがたく感じる。個人的には2021年はいろんなことがあっていい意味でもそうでない意味でも忙しく充実していて、そんなに悪くない1年間だった、とポジティブに今そんなことを思う。楽しいこともいっぱいあった。運とか縁とか、魔法みたいな出来事たちに感謝。

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2021年12月21日

GOMES THE HITMAN LIVE2021 “present, past, future〜記憶装置と繰り返す季節”(2021年12月18日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【ライブ後記】

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今年2度目にして年納めのGOMES THE HITMANのステージ。断続的にリモートレコーディングをやってたからかブランク感はない。最近も来年についての打ち合わせばっかりしていたから2021年の終わりというよりは2022年への助走という感覚。数を限っているものの会場は満席、こうやって12月にまたバンドで演奏できることが嬉しい。19歳で組んだバンドで48歳になっても歌ってるなんて想像もつかなかった。「way back home」で始まったのは堀越さんのリクエスト。「baby driver」「毎日のポートフォリオ」と最新作『memori』楽曲、からの「夜明けまで」。時間軸を行ったり来たり。

インディ時代の楽曲をまとめて演奏、「平和なるサバービア」「朝の幸せ」「オレンジ〜真実」「僕はネオアコで人生を語る」と続く。四半世紀前の20世紀生まれの歌たち、小さくなった風船に息をもう一回吹き込んでいるイメージで演奏し歌う。GOMES THE HITMANがGOMES THE HITMANを演じている感じが楽しい。「遠くに見えるのは/僕の友だちじゃないか」と歌っているときに会場の最後部に古い友だちを見つけた。2階にも、配信画面の向こうにも。


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新曲「saturday song」から「PRIMECATS RADIOのテーマ」は土曜日から日曜日にかけての歌。「saturaday song」と続けてやろうよと提案したのはけっちゃんだったか。曲調も近く組曲みたいになった。まだまだ楽しいリズムの新しい曲が作れるんだなと嬉しくなった。「手と手、影と影」から「星に輪ゴムを」は活動休止前の『ripple』楽曲。15年前とはまた全然違う気持ちで演奏している。しんみりしちゃうからと「星に輪ゴムを」をセットから外そうとする僕を堀越高橋のふたりが「やりたい」と制止した。演奏が終わったら遠くから鈴の音が…。

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PLECTRUM高田タイスケがサプライズ登場。2021年を象徴する(?)コスプレで会場を微妙な雰囲気にして和ませる。タイちゃんが何をするのかはみんな本番になるまで知らない。「魔法があれば」を演奏するのは楽しいし、大きな声で歌を歌うのがとても気持ちいい。そこから続く「houston」で僕らはいつだってバンドマン魂を解放することができる。騒々しい時間をみんなも楽しんでくれていたら嬉しいな。「sweet december」でミラーボールが回るのを見上げるのが好き。この日も雪が降り出したみたいな風景だった。

いつも年末のライブではビンゴマシンを使ってくじ引きをしていた(実際長い時間をかけてビンゴをやったこともあったな)のが、1年ぶりに納戸から引っ張り出してステージ上で電池を入れてみたら壊れていた。「今年はもうくじ引きとかやんなくてもいいかな」と僕がふとそんなことをつぶやいたからかもしれない。お世話になりました。15年くらい使ってたんじゃないかな?唯一の景品はウクレレ、当選の方には「きよしこの夜」を捧げました。

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最後は「饒舌スタッカート」から「雨の夜と月の光」、会場はオールスタンディングになって、いつものことだけど超楽しかった。いつもライブ終盤のこのあたりになると「もうちょっと大人っぽくやりたかったな…」という後悔(反省とは違う)と「やっぱライブ最高だな!」とはしゃぐ気持ちが心に同居する。来年のツアーを発表したからライブが終わっても全然さびしくなかった。

遠くに見えた古い友だちは1993年のバンド結成時からインディ盤2枚まで参加した初代ドラマーの山田くん(通称ちーやま)だった。彼が脱退してから多分一度も会ってないから24年ぶりとかの再会。ウソみたいな時間を経てニコニコ笑いながら会えるって奇跡みたいだなと思った。「記憶装置と繰り返す季節」という副題を付け加えたことといろんな点と点が繋がった気がしました。なんだか妙に幸せな夜だった。メンバー、スタッフ、PLECTRUMタイちゃん、スターパインズカフェのみんな、そして友人知人たちに感謝を。もちろんお客さんにも心から感謝!また来年みんなで集まりましょう。

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photo by 吉積里枝


配信アーカイブを12月24日(金)23:59までアーカイブ視聴可能です  
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2021年11月17日

“夜の科学 in 静岡ーPRIMECATS RADIO SPECIAL”(2021年11月14日 @ 静岡 浜松 space-K)【ライブ後記】

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ようやく実現したK-mix詣で。昨年春のレギュラー番組スタート以来打ち合わせなどはすべてメールで行い、構成選曲、そして収録から編集まですべて孤独なワンマンオペだったから、青空にそびえ立つK-mixのアンテナを見上げて「ここから送り出されているのか…」と感慨深かった。前日から続いて天気がよく、朝早くから起きて午前中の会場入りだったけれど、秋の陽気に足取りも軽い。大きなレコード会社に所属していたときはプロモーションで名古屋の前にかならず立ち寄る場所だった浜松だけど、街をゆっくり歩くのは初めてかもしれなくて、どこか懐かしい感じのする雰囲気があった。やっぱり文化圏的には名古屋に似ているのかな。

今回はK-mix1階にあるspace-Kというホールを借りた。何もないステージに東京から運んだ機材を組み立てていく。キリム絨毯、スピーカー、モニター、マイクスタンド、収録用のミキサーとセットするとたちまちそこに結界のような僕の居場所ができあがる。気持ちのいい空間、space-Kはとてもいい会場で、また必ず再訪したいと思う。K-mixの担当の方も次々と挨拶に来てくださって、1年半越しでようやく顔を合わせることができた。みんな優しい。大きなスタンド花を送ってくださって嬉しかったな(今我が家は花いっぱい)。

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16時にライブスタート。遠くから近くからたくさんのお客さんが来てくれた。いつでも「PRIMECATS RADIO」のジングルSEが出せるようなセッティングなので、公開ラジオ的な趣きで前半を進める。オープニングは「baby driver」、ラジオでも最初にかかる曲。事前に募ったリクエストメールを読み上げながら演奏するスタイル、これがなかなか楽しい。またこういうことをやりたいなと思った。「光と水の新しい関係」は前日少し不本意な演奏だったからもう一回。この日はうまくいった。「glenville」はいつだってどこだって空気を一変させる曲。

ラジオでいつもやってる「今週のPRIMECATS RECORDS」のコーナーをライブ中に再現してみようと思ったのは本番前にSONE RECORDSに立ち寄って良いレコードを購入したから。自分にとってレコード屋はパワースポット。この日もSONE RECORDSで元気が出たことが良いライブに繋がったと思う。

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後半はライブならではのマイクを通さない生音での「coffee」演奏。space-Kは天井が高くて音がよく響く。「音楽は魔法?」「月あかりのラストワルツ」とライブでしか披露できない新曲に続いて、この日のために書き下ろした(前の晩までホテルの部屋で歌詞を書いた)「PRIMECATS RADIOのテーマ」、これがとても楽しい歌になった。ラジオのための、いわゆるノベルティソング。この曲を書くのに佐野元春「悲しきRADIO」と杉真理「Key Station」を参考にした。客席からの大きな手拍子が僕をもり立てる。

「光の葡萄」「SING A SONG」の高揚感のあと、「小さな巣をつくるように暮らすこと」を歌ったとき小さな声でラララというコーラスが聞こえて、会場にいた人たちとの小さな共犯意識みたいな、コロナ禍で封じられた口が少しだけ緩んだ瞬間に感動した。もちろんまだまだ用心して対策しないといけないけれど、ちょっと前までは先の見えない季節の中にいた僕らの目の前に小さな灯りが、ある。アンコールで歌ったのは「memoria」。この曲が流れるといつもPRIMECATS RADIOはエンディングへ向かう。また「tu tu tu...」という小さなさえずりが聞こえてきた。静岡で7年ぶりのワンマンライブ、最初から最後までずっと楽しかった。またすぐに戻ってきたいと思う。「通り過ぎる街」返上である。

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帰路、静岡のソウルフード「さわやか」にありついた。1時間待ちだったけれど(K-mix担当氏には待ち時間1時間は短いほうですと言われました)、食べごたえのあるハンバーグだった。あっという間の短い旅、しかし内容の濃い2日間。やっぱり旅は楽しい。次は2年ぶりの名古屋。そしてもっと遠くまで行きたい。  
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2021年11月16日

菊まつり<肉じゅえん(音楽と肉フェス)>(2021年11月13日 @ 静岡県三島市立公園楽寿園)【ライブ後記】

朝11時に東京を出発すれば14時前には静岡県三島市に到着するはずが、やっぱりコロナ禍が落ち着いて人出も多くなっているのか、どんどん高速道路は渋滞していき、僕のナビは第三京浜から小田原厚木道路を通って箱根を越えて走るコースを示す。国道1号線を走る頃になると富士山が見えてきた。雲ひとつない快晴、雪山のてっぺんまでよく見える、と興奮していたら今度は傾いてきた太陽の黄金を表面にたたえた海が現れる。旅を我慢してきたご褒美みたいな風景だ。気持ちが高ぶるなか三島へ到着。初めて来たけどちょうどいいサイズの素敵な街だと感じました。

楽寿園は思ったよりも大きな公園、いろいろ散策しようと思ってたけどやっぱりライブの準備があってそんな余裕はなくて、レッサーパンダとかアルパカとか動物たちにも会えず。日が暮れるとやっぱり冷えてきて今年最初のホッカイロの恩恵に授かる。共演のLaTurbo、カマタミズキさんの演奏も素晴らしく、僕は3番目にステージへ。肌寒いなかたくさんのお客さんが見てくれた。

こういう不特定多数のお客さんがいるところで歌うときはいつも選曲に迷う。この日もそれがよかったのかどうだったのかわからないけれど、「手と手、影と影」を歌うと客席の意識をこちらにぱっと掴むことができた気がした。1曲誰でも知っているようなカバーを依頼されていたから童謡の「もみじ」を歌った。もう一曲のカバーは三島市出身の高野寛さん「夢の中で会えるでしょう」、いつも高野さんと一緒にセッションする歌なのでうまく歌えた。ラララのコーラスのところで客席から控えめな歌声が聞こえて、2年近くになるコロナ禍の変遷を思う。

後半、「光の葡萄」を歌っているときにライティングがいろんな色に変わっていくのに気づいた。最後の「セラヴィとレリビー」まで、熱心に耳を傾けてくれたお客さんたちに感謝。雲ひとつない天気は夜まで続き、きれいな星が見えました。終演後は夜走りして浜松へ。静岡ってとても広い。三島から浜松まで2時間もかかるのだ。ホテルに到着、ご飯に持たせていただいた「すみの坊」のうなぎ弁当がとても美味しかった。

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2021年11月04日

立山農芸祭21(2021年11月3日 @ 富山県 立山町 白雪牧場)【ライブ後記】

富山市から朝6時半起きで立山町へ。ラジオの天気予報は微妙な感じ。今回は屋外でのイベント、雨天時の演奏会場は押さえてあるとのことだったけれど、やっぱり気持ちのいい空の下で演奏がしたい。巣巣でみんなで集合して荷物を積み込んで白雪牧場へ向かう。音響業者に頼らないセルフPAシステムを組み上げるところから準備開始。僕の機材と巣巣の機材をあわせてあれこれやっていると結構強めの雨が降ってきた。舞台となるトレーラーに降り込む雨粒。ビニール袋で機材への雨を避けながら黙々と空を睨んでいたら、開場時間には雨が止んでしまった。天気の神様に感謝。

今回初めての「立山農芸祭21」は巣巣の岩崎さんと白雪牧場の坂口さんが共同で立ち上げたお祭り。多分、僕が前回春に来た頃に「ここでなにかやりたい!」と盛り上がって開催が決まって、その熱量と好奇心と行動力でここまで辿り着いたはず。続々と出店する皆さんがテントを持って集まってきてあっという間に牧場のマルシェが完成。100枚のチケットが完売していたけれど、屋外の空間は広々としていて、これならもっと人が集まっても大丈夫かもしれない。太陽が差すと汗ばむくらいだけど、日が陰ると少し寒い。すなわち、ちょうどいい。温かいコーヒーが美味しかった。人懐っこいポニー(名前はカモミールとクローバー)が自由に歩き回り、草をはんでいる。

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お昼を過ぎて音楽ステージがスタート。岩崎さんとmolnあやちゃん、五十嵐くんとアユミさんの草とテンシューズに高橋久美子ちゃんがパーカッションで加わる。彼女たちの合奏はこの風景にぴったり似合うなあと思った。音楽が程よい音量で響くなかで牧場を歩いて回ると焚き火で焼き芋を作っている人がいたり、ピザを焼いている人がいたり、おなかも空いてくる。二番手は高橋久美子ちゃん。この日のために書き下ろした「富山の山」という詩を全員で読む。当日ぶっつけ本番だったのにうまくいった。久美子ちゃんとは夏の奈良NAOT以来だったけど、なんとギター弾き語りという新機軸を初披露とのことで、それがものすごく久美子的というか、とてもじんわりと胸を打つ素晴らしいものだった。

僕の出番になっても天気は快適なまま。時折青空も見えるほどで、だんだん富山の山々が姿を現してきた。

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曲順や曲目を決めず、気分次第で歌を歌おうと決めていたこの日、白雪牧場の坂口さんが実は富山とは縁のない、福岡出身の人だと知って選んだのは「夕暮れ田舎町」。人の数だけ思想があるとして、この景色の前で意味をなすだろうか。「きみは三毛の子」は前の晩にお世話になった居酒屋の方からのリクエストでした。「もみじ」「光と水の新しい関係」と秋らしい曲がとても似合う風景。空に向かって、山に向かって歌うのがとても気持ちよかった。草テン、久美子ちゃんも加わって「やまびこの詩」「小さな巣をつくるように暮らすこと」をセッション。バンドみたいだったな。

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終演後はたくさんの方が物販に立ち寄ってくれて嬉しかったです。ゴメスザヒットマンのデビューの頃から聴いていて初めてライブを観るという方もいた。少し遠くから駆けつけてくださった方もいただろうか。ステージ設営やらライブやらでゆっくりいろんなブースを見れなかったことが心残りだったけれど、多分これはまた来年からも続くイベントになるのだろうから、またここで皆さんが集まれたらいいなと思います。岩崎さん、坂口さん、立山の皆さんありがとうございました。ご来場の皆さんにも心から感謝。

巣巣でみんなで夕飯を食べてクタクタになって富山市へ戻る道すがら、ふと車を停めて空を見上げると満天の星空に息を飲む。プレアデス星団というのを学びました。

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2021年10月29日

マキノゲン × 山田稔明、恒例ジョイントライブ!〜いつも旅の途中 2021(2021年10月24日 @ 下北沢ラプソディー)【ライブ後記】

あっという間に1週間経ってしまいました。カスタネッツ元さんとの2マン、アーカイブを観ながらライブ後記を。最初から最後までステージに二人、交互に歌ったり合奏したりするジョイントライブ。先行は僕で「僕はそれがとても不思議だった」を初めてカバー(超いい曲)。対して元さんは僕の「home sweet home」をセレクト、とても意外で新鮮。と同時に自分の歌のクセ、シンコペーションとかハネ方に気付かされる。ボーカリストが歌うとどんな歌もその人の歌になる。「新世界のジオラマ」「ムーンパレス」あたりは毎回恒例。「魔法があれば」に元さんがコーラスを合わせてくるときの高揚感よ。

換気タイムを挟んでカバーコーナー、まずは僕が選んだゴダイゴ「ガンダーラ」。これは猫町フェスからこっち、ずっと歌いたくてしょうがなかった歌。僕と元さんはちょっと年が離れているけれど「西遊記」体験は共通していて、イントロのアルペジオもハモリもばっちりだった。フィッシュマンズのカバーも恒例で、前回は「いなごが飛んでる」だったけど今年はまた1stアルバムからオープニングトラック「ひっくりかえってた2人」。選曲はフィッシュマンズ直属の後輩でもある元さん(奇しくもゴダイゴのタケカワユキヒデさんは僕の大学の先輩)。元さんからフィッシュマンズの話を聞くのが僕はとても好き。そして僕が選んだカバーはHEATWAVEの「トーキョー・シティ・ヒエラルキー」、2018年に高橋徹也さんとの早稲田BLAH BLAH BLAHでのライブでカバーして以来。大好きな曲。対して元さんはザ・ハイロウズ「迷路」、元さんブルーハーツ直撃世代なのだな。

と、ここまですんなり進んでいるように書いていますが本当にぺらぺらといっぱいおしゃべりをしてゲラゲラ笑ってばかりだった。今年の新しい課題曲もうひとつはボ・ガンボスの「Sleepin」。どんととKyonの掛け合いを元さんと僕で。しみじみといい曲でした。最後にアンコールのことをまったく考えていなかったのでぶっつけ本番で去年もやったボ・ガンボス「トンネルぬけて」を。去年は台風迫る日だったな、と記憶が蘇る。この日は秋晴れの暑い一日。アーカイブ視聴は11月7日まで、チケットもまだ販売中です(こちら)。

ご来場いただいた皆さん、配信でご覧いただいた皆さん、ラプソディ秋山さん、そして元さん、ありがとうございました。また来年ここで元気に会いましょうね。

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2021年09月25日

猫町フェス2021(2021年9月20日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【ライブ後記・前日譚】

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混迷と分断とコロナ禍の時代に生きる現代人と天国帰りの猫が、そこに行けばどんな夢も叶うという「ユートピア=理想郷」を
探求するまだ誰も観たことのない喜びと幸福に満ちたステージ。魂を揺さぶる人生(&猫生)讃歌に乞うご期待!

この告知文言を書いたときに「猫町フェス2021」の内容は、ほぼ何も決まっていなかった、と言っていい。強いて言えば、猫町メンバーとスタッフのほとんどがスパイク・リーとデヴィッド・バーンの映画『アメリカン・ユートピア』を観て心酔していたので「あんなのやりたい」「踊るの楽しそう!」「近藤さんデヴィッド・バーンに似てるやん」という漠然としたLINEグループでのやりとりが交わされたくらい。もうひとつ決まっていたのは彫刻家はしもとみおさんの参加。今年の春に富山巣巣で僕とみおさんの弾くバイオリンとで初めてセッションをしたのだけど、みおさんに天から与えられたさらなる才能は特筆すべきもので、そこから猫町音楽隊参加への流れはごくごく自然なものだった。

スターパインズカフェから提示された公演スケジュールが吉祥寺美術館の「はしもとみお木彫展 いきものたちの交差点」会期中の9月20日だったのは今回の猫町フェス2021にとってとても重要な始点になった。みおさんはこの5月にお客さんのいない広島ふくやま美術館の展示スペースを贅沢に使ったライブ「月あかりのキャンプファイヤーソングス」を経験していたので(コロナ禍でイベント中止、閉館後の美術館で収録した)吉祥寺美術館の空間を使って面白いことがやりたいという思いがあって、ライブ会場と美術館をどうリンクさせるかということについてアイデアをぶつけ合うことになる。

<猫町ユートピア>という漠然としたキーワード。ユートピアといえば我々世代にとっては「ガンダーラ」である(どこかにあるユートピア)。峯村さんが大好きだったゴダイゴ、イトケンさんが初めて買ったLPがゴダイゴ、僕の初めて行ったコンサートは久留米市民会館のゴダイゴ、近藤さんが久留米市民会館で観たピンクレディーの記憶まで掘り起こされたのが8月の中旬。ということで「猫町ユートピア=アメリカン・ユートピア+西遊記」という裏テーマが完成。そこへ行けばどんな夢も叶うという理想郷探しの旅。近藤さんが描いたプロットには最初から「みおさん=三蔵法師」とメモされていた。そしてようやくデザイン担当吉積里枝(hoopline)により今年の猫町イメージロゴ画像が完成。七色の空と筋斗雲に乗って猫町音楽隊はどこへ向かうのか。想いはここではないどこかへ。

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みおさんが三蔵法師として率いるのならばメンバーの衣装は揃いのツナギであるべき(普段はフワフワしたワンピースのイメージのみおさんだけれど作業中のみおさんは常にツナギを着ているのだ)と考えた僕はワークマンへ行って5着くらい様々なツナギを試着。ジッパーを首元まで上げると何だかスイッチが入るような感覚が。全員がネイビーのツナギをそれぞれ購入するも、むぎちゃんからは「むぎはツナギを着たら暑くて死んでしまいますので…」という苦虫を噛み潰すような返信とともにキュンとするようなオーバーオール姿の写真が届いてみんな歓喜。すごく可愛い。ネイビーとはもともと海軍の意味だけれど、雲のない晴れた空を連想させる色であることから、隠すもの(雲)のない、真実や純粋さ、知の光を意味するそう。

LINEグループで交わされた「踊ったら楽しそう!」という会話の流れから僕が「月あかりだよスイミング/リモートハイテク猫会議/愛のコロッケ/おつぼね様よ/猫町音頭でトイトイトイ」という七五調の歌詞を秒で書き上げると(「愛のコロッケ」はイノトモ代表曲、おつぼね様は峯村さんが怪演した大蔵卿局のこと)今度は近藤さんがあっという間にそれに曲をつけて完成したのが「猫町音頭」で、このあたりから「今年の猫町フェスヤバいなあ…」という感じになってきた。次に近藤さんが作ってみんなに送りつけてきたのがトライバルなビートが鮮烈な、トーキング・ヘッズ風のインスト曲で、みんな驚愕。さらに翌日ふらっと遊びにいったら近藤さんはスタジオに籠もってビートルズ『ABBY ROAD』のオープニング曲「COME TOGETHER」オマージュの超かっこいい曲を仕上げているところだった。ジョン・レノンが「シュッ」というところを、われわれは「シャ!」と威嚇する猫になる。近藤さん作のインスト曲に「Get Up and Dance」というコーラスがつき、むぎちゃんにダンスの振付が託された。あっという間にむぎちゃんは「野良猫を見つけて保護して愛でる」という内容の踊りを考案、レクチャー動画を送ってくれた。メンバーは新曲含むたくさんの楽曲を個人練習しつつ、ダンスも覚えるという、普段とはまったく違う筋肉をつかう数日間を経験した。

美術館での撮影を担当してくれたのは映像作家の北山大介さん。スピッツ作品等で活躍されている北山さんにはサトミツ&ザ・トイレッツMVでお世話になったのだけど、この6月に偶然か必然か豊岡市でみおさんの撮影を担当した北山さん。「なにかの縁だと思うので猫町フェスぜひ手伝わせてほしい」という嬉しいお言葉をいただいた。しかしライブ3日前の17日に撮影してライブ直前に映像完成という超タイトでしびれるスケジュール。信じられない納期に応えてくれた北山さんに心から感謝(全部完成したのはライブ当日の朝6時前)。撮影内容は近藤さんの詳細な台本に沿って。伊藤健太がきれいにPDFにまとめてくれた。大女優峯村リエの真骨頂にそこにいた全員が感服。絶対美術館の人に怒られると思ってたのに最後まで温かい目で見守ってくださった皆さんにも感謝。舞台裏側のみんなの表情はka-koさんがたくさんの写真に刻んでくれたのでまた改めて紹介できたら。ここに載せた写真はかくたみほさんが駆けつけて撮ってくれたもの。遅くまで撤収に時間がかかってコピスが閉まって出られなくなったのも思い出。ここまでがライブ前日譚、ライブの様子については後日。

とにかく多面的で、いろんな切り口があって、短かくダイジェストで語るのが困難な猫町フェス2021なのでぜひライブアーカイブでご覧いただけたら、と思います。9月26日(日)20時まで視聴チケットが購入できて、23時59分まで視聴可能。むぎちゃんツイキャスで26日(日)20時からみんなで一緒に観る企画もあります。僕も改めて観ようと思います。そして吉祥寺美術館での「はしもとみお木彫展いきものたちの交差点」も会期があと1週間となりました。こちらもあわせてぜひとも。


猫町音頭2021 配信チケットはこちらから(26日20時まで購入可/26日23:59まで視聴可)

むぎ(猫) ツイキャス「むぎ(猫)と猫町フェスアーカイブを観る会」26日20時頃から

吉祥寺美術館「はしもとみお木彫展 いきものたちの交差点」


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2021年09月14日

はしもとみお木彫展いきものたちの交差点 音楽ライブ(2021年9月11日 @ 吉祥寺美術館)【ライブ後記】

先週末、吉祥寺美術館で行われたはしもとみお木彫展に関連した音楽ライブ。緊急事態宣言下で開催もあやぶまれた催しがなんとか無事に満員御礼で終了しました。長い時間をかけて準備してきたのでホッと安堵の息。僕らとみおさんとの付き合いはかれこれ6,7年くらいになるでしょうか。みおさんの作品や映像に音楽をつけたり、展示で音楽会をやったり、日頃からことあるごとに仲良く面白いことを考えてきたわけですが、これだけ音楽で繋がることができるなんてとても不思議。

近藤さん、イトケンさんと僕、それぞれのソロ演奏もそれぞれの個性が色濃く出るものだったと思います。僕自身いつも一緒にバンドをやってるふたりの才能を改めて感心しながら聴いた。今年春から僕の歌にバイオリンを添えてきたみおさんは今回近藤さんからみっちりと特訓を受け新しいレパートリーを手に入れました。僕らはみおさんをもはやミュージシャンとして扱ってるところさえある。堂々とした演奏、素晴らしかったです。

普段なら100名以上入れる会場に40人×2回。今回申し込みができなかったりご来場を断念された方も多かったと思います。記録映像を撮影したのでいつかその様子をご覧いただけるようにできたらと思っています。またこういう機会がすぐにやってきますように。

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2021年09月10日

吉祥寺祭り(2021年9月10日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【SETLIST/ライブ後記】

3年ぶりのスターパインズカフェ恒例イベント「吉祥寺祭り」。別名トーベン祭りだったりビール祭りだったり、仲間に入れてもらって嬉しい集まり。コロナ禍の難しい時期だけれど湯川トーベンさんのスターパインズカフェのためになにか盛り上がることをやりたいという気持ちがこの日の原動力だった気がします。バンドステージと弾き語りステージで転換時間なしで濃厚な2時間、それぞれの出演者の演奏がとても素晴らしく、僕自身ここ最近人のライブを生で観る機会がなかったのでとても楽しい時間でした。僕は3曲、作りかけの新曲もまた試して新鮮な感覚。

最後にみんなでセンチメンタル・シティ・ロマンスの「雨はいつか」をセッション。センチ細井さんが遊びにいらっしゃってたので飛び入り。ぎゅうぎゅうのステージはなかなかスリリングだったけれども吉祥寺祭りでしか味わえない音楽の奥深さを堪能しました。ご来場いただいたお客さまありがとうございました。配信観てくださった方も感謝。皆さんお疲れさまでした。

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2021年9月10日(金)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
吉祥寺祭り


1.サテライト
2.吉祥寺ラプソディ
3.新曲(タイトル未定)


全員でセッション
雨はいつか(センチメンタル・シティ・ロマンス)  
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2021年08月31日

FAVORITE POET vol.2ー夏休みの最後の日曜日に(2021年8月29日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【ライブ後記】

4月に初めてスターパインズカフェでソロ弾き語りワンマンをして、今年は季節ごとにこの「FAVORITE POET」をやろうということで決めていた夏の回。もうちょっとマシな、ベターな状況を想像していたんだけど全然そうならなくて、「無観客配信にしてはどうだろうか…」とまで悩んだライブでしたが、無事終了しました(どうかみんな無事でありますように)。収容観客数はとても少なく、声高に宣伝するのも後ろめたいという状況。どうやったら自分のモチベーションを保てるかと考えたときに、今歌いたい歌を大きな声で歌うというシンプルな結論になりました。8月は本当にしんどい一ヶ月だったけれど、ずっと家で歌っていたのでこの日は今年一番いい声で歌えた気がします。溜まったストレスのせいだったんだろうな、春頃の体調不調でいろんな病院にかかって結局どこも悪くなくて、自分のパフォーマンスにも靄がかかったみたいな不満があったのがようやっと雲が晴れた気がしました。とても楽しかったし超気持ちよかった。こんな状況のなかでご来場いただいた皆さん、おうちから応援してくれた皆さん、今回観るのはあきらめた皆さん。引き続き不自由をさせて申し訳ないですが、いつも心から感謝しています。

オープニングは随分前から決めていた2曲。「way back home」で夏を終わらせて「遅れてきた青春」で秋の風を迎え入れます。夏休みの最後の日曜日のスターパインズカフェのスケジュールが空いててガッツポーズをしたときはまだ春でした。「手と手」と「ドライブ」を歌おうと決めたのは水曜日のインスタライブの後、大きな音で演奏したくなったのです。久しぶりにMartinの1964年製のエレアコF-55をたくさん弾きました。アンプはSilvertoneの1965年頃に作られたMODEL1482、アコギはギブソン1965年製のB-25、僕のお気に入りの、半世紀以上の歴史を伴う大切な機材を持ち込んでのステージでした(みんなに羨ましがられるやつです)。

「目に見えないもの」をトレモロで揺れるエレキでやるのがすごく気持ちよかった。また来年歌いたい。「high tide」はたまに熱烈なリクエストをもらう曲ですがこれも夏休みの終わりに切なく響きますね。『新しい青の時代』からの2曲「一角獣」と「ナイトスイミング」はいつも無限の力を僕にくれる歌です。「ナイトスイミング」が転調して盛り上がってサーッと元のキーに戻るところの「なに?今の夢だったの?」感が気持ちいいのです。脳内麻薬みたいなものかも。9月を目前に控えて「harvest moon」で本編を締めくくりました。新しい季節はもうすぐそこに。

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アンコール「SING A SONG」は誰かがくれたリクエストに応えて。今の状況で僕とお客さんとの間でできる一番のコール・アンド・レスポンス。たくさんの方が配信でも観てくれて嬉しいし、今週末までアーカイブ期間あるのでもっとたくさんの人が追いかけてきてほしいとも思います。いつもどおり何のストレスもなく僕を歌わせてくれたスターパインズカフェのスタッフのみんなにも感謝。次は9月10日、そして9月20日の猫町フェスもよろしくお願いします。

ライブ当日、その日のお昼過ぎまで書きかけだった新曲を大きな音で歌ってみたくなったので配信終了のあとに会場のお客さんにだけ向けて歌いました。タイトルすらまだない曲。8月頭からずっと取り組んでいた新曲、それこそ彫刻みたいに、簡単に完成させずに、光を当てたり離れて眺めたり、一度放りだしたりして時間をかけて作ろうと思った歌で、まだサビの歌詞が数行書けてなかったりメロディがおぼつかなかったりするけれど、心躍るような良いことがほとんどなかった8月の自分自身の心の存在証明として、夏休みの最後の日曜日に宿題提出のようにそれを歌えたことがとても自分にとって嬉しくて、この日ライブをやった意味、意義になりました。始まりから終わりまでなんとか歌えて手応えを感じたので次は皆さんの前で完成形をお聞かせしたいと思います。また新しい季節に元気にみんなで集まりましょう。


この日のライブを録画アーカイブで9月4日(土)23:59までご覧いただけます

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2021年08月02日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽43(2021年7月31日 @ 下北沢lete)【SETLIST/ライブ後記】

7月最後の日、今年初めての下北沢leteでのライブでした。今回も無観客配信でしたが、あの手この手で趣向を凝らした昨年の配信とは違って、コロナ禍以前のleteでのステージの雰囲気、ゆるさ、緊張感を思い出したくてシンプルなライブストリーミングに。ヘッドホンもモニター画面も気にすることなく気持ちよく歌が歌えました。これから作る新しいソロアルバムに収録される予定の曲をメインに、リクエスト曲も交えて自分自身が新鮮に感じられる「夜の科学 in 下北沢」だった。まあしかし酷暑の東京、夕方に機材を運ぶだけで汗だくになってしまう。開演前にどれだけ体力を温存できるかというのが大事になってくる。夏ってこんなだったっけ?って毎年思う。

アーカイブ期間を長めに、8月14日までとしました。夏休みのぽっかり空いた2時間で楽しんでいただけたら嬉しいです。次のライブは8月29日(日)の吉祥寺スターパインズカフェ。有観客と配信、その頃の情勢がどうなっているか予断は許しませんが次のステージの準備も万全にしたいと思います。引き続きよろしくお願いします。

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2021年7月31日(土)@ 下北沢lete [無観客配信]
夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽43


1.new sensation
2.点と線
3.一角獣と新しいホライズン
4.notebook song

5.ナイトライフ
6.夜のカーテン
7.長距離ランナー

8.ただの旅人
9.baby driver
10.lucky star
11.月あかりのラストワルツ
12.予感
13.小さな巣をつくるように暮らすこと

14.きれいな言葉で
15.セラヴィとレリビー

*8月14日までチケット購入およびアーカイブ視聴可能  
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2021年07月12日

GOMES THE HITMAN “if everybody had an ocean… ”(2021年7月10日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

先週末、今年最初のGOMES THE HITMANのステージでした。奇しくも4度目の緊急事態宣言発令直前。こんなはずじゃなかったんだけどな(もっと楽観的でありたかったな)という想いもありつつ、しかし目前にお客さんがいるという今となっては貴重な時間を心から楽しんだ時間でした。内容はまだアーカイブ配信をご覧になれるのでぜひ見ていただきたいのですが、「スティーブンダフィ的スクラップブック」とアンコール2曲以外はすべてインディー時代の楽曲で、終わってみるとアコースティックギターなしのセット。そしてもうひとつ個人的には「カポタスト」というギターのキーを変える、必需品的な器具を一度も使わなかったことに驚いた。当時はカポの存在を知らなかったのかな…。

ミラーボールが回ってとてもきれいだった。もう何度かこのセットでライブがやりたいなと思いました。こちらから視聴チケット購入できます。

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2021年06月27日

夜の科学 in 札幌ーラベンダーの花言葉(2021年6月26日配信 @ 札幌レストランのや)【SETLIST/ライブ後記】

昨晩札幌レストランのや無観客公演を配信して、ようやっと肩の荷が降りた。この1週間くらいずっとこのプロジェクトにかかりきりだったので、収録配信にも関わらず(リアルタイムで視聴しながらチャットをしただけなのに)ライブ一本分くらいドッと疲れた。それはとても心地良い疲れでした。そりゃもちろんあの空間で最後にお客さんを目の前にして一緒にライブを楽しめたら楽しかっただろうし感極まったりもしたかもしれないけれど、のやが満席になる人数の何倍もの人が配信を観てくれたというのは、コロナ禍1年半を経た今だからこそ、なかなか感慨深い交わりだ。ツイキャスは視聴者が花吹雪や花火、拍手などを画面に送ることができるのだけど、今回夜景に花火が何発もあがる風景がとても美しく、想像もしていなかったシーンに感動してしまった。

レストランのやは6月20日に惜しまれつつ閉店したが、このライブは6月10日営業時間終了後に収録させてもらった。いくつかのシチュエーションで撮ったので、かなり遅くまで、くたくたになるまでみんなで頑張って撮影した。メインのライブ収録に2日かかるかと思っていたところを1日で仕上げたので6月11日にはお茶の間での歌とインタビューを撮った後に車を借りてドライブに行った。行きの飛行機の機内誌で紹介されていた小樽の祝津まで海を観にいったシーン、その帰りに車窓から見た札幌の夜景など挿入されている。本編のセットリストはのや川端家のリクエストを反映したもの。並べて眺めてみると「なるほど」とその真意が伺えるのが面白い。

本編スタート前に2010年2月、レストランのやで2度目の公演時のライブ音源を流した。これも含めてアーカイブでご覧いただけるので7月4日まで何度でも観ていただけたらと思います。チケットもまだ買えます。札幌へは次は10月頃行こうか、という話をして東京に戻りました。新しい季節にまた新しい物語が始まるのを楽しみにしています。視聴チケットはこちらで7月4日まで販売・視聴可。

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2021年6月26日(土)配信 @ 札幌レストランのや
夜の科学 in 札幌ーラベンダーの花言葉


1.blue moon skyline
2.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと
3.home sweet home
4.glenville
5.夏の日の幻
6.saturday song
7.hanalee
8.small good things
9.光の葡萄
10.maybe someday
11.ハミングバード

2021年6月10, 11日に収録  
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2021年06月13日

夜の科学 in 加古川ーFAVORITE POET(2021年6月12日配信 @ 加古川チャッツワース)【ライブ後記/SETLIST】

5月に加古川チャッツワースで収録して昨晩ツイキャスプレミア配信でお届けしたライブ。コロナ禍以降の新しい試みとしてはとても手応えのあるものでした。スーツケースに撮影機材と配信機材を詰め込んで、セッティング含めて5時間から6時間かけて無観客の店内で収録。音声とカメラのスイッチングは今回チャッツワース岸本ファミリーに担当してもらいました。古い付き合いと信頼感がある環境でしかできないことかもしれません。セットリストもチャッツワース選曲の曲が大半。

東京に帰ってきて時間をかけてナレーションを録ったり、演奏をトラックダウンしたり、もちろん映像の編集をしたり。たくさんの人に観てもらえて嬉しかった。無観客の配信ライブは何人の人に観てもらえたか、どんな反応が返ってきたかということでしかモチベーションを保てないのです。

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普段チャッツワースでのライブをやるときは2階でやるのですが、今回はお店らしい風景を撮りたかったので一階店舗をステージにした。アンバーな色味と適度に雑然とした感じ、いつもどおりのチャッツワースのシーンを2つのステージに分けて構成しました。次回、お客さんとともにライブを楽しむときは2階で大きな音でやりたいな。演奏は夏の物憂げな「雨に負け風に負け」からスタート。新鮮な楽曲が並びました。6月19日(土)23:59 までアーカイブ期間を設けました。視聴チケットも購入できます。是非ご覧いただきたい。チャット欄もリアルタイムで再現されます。セットリストを下記に記載しますが、ネタバレしたくない人はセットリストを見ずにツイキャスへ向かってください。

そして、お世話になっている加古川チャッツワースの美味しい色々を体験したい!という方はもちろんお店に直接行っていただくに越したことはないのですが、通販での販売も行っています。チャッツワースお家カフェセット、季節の紅茶、フレーバーティー、ミルク向きなどご希望に沿ったオススメ紅茶をご案内します。お問い合わせは、mail:chatsworth_tearoom@me.com まで。「5000円くらいで」とか「7000円くらいで」とかお願いすれば送料込みで見繕ってくれます。ぜひに。チャッツワースのツイッターはこちら


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夜の科学 in 加古川ーFAVORITE POET
@ 加古川チャッツワース<ツイキャスプレミア配信>

料金 2500円
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

兵庫県加古川にあるカフェ「チャッツワース」で無観客で行われたライブ。
山田稔明ソロ活動においてのターニングポイント、“西の聖地” でのスペシャル
でレアなパフォーマンスをお楽しみください。約1時間の内容を予定しています。

すでに収録済みのライブを公開します。プレミア配信当日は山田稔明本人も
チャット欄でコメントします。アーカイブは1週間。全国各地からご参加ください。


ツイキャス公式ストアにて視聴チケット販売中
https://twitcasting.tv/toshiakiyamada/shopcart/79809




2021年5月16日(日)@ 加古川チャッツワース
夜の科学 in 加古川ーFAVORITE POET


1.雨に負け風に負け
2.何もない人
3.クレールとノアール
4.長距離ランナー
5.星に輪ゴムを

6.そばにあるすべて
7.月あかりのラストワルツ
8.愛すべき日々
9.太陽と満月
10.セラヴィとレリビー

11.カフェの厨房から  
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2021年06月11日

MUSER OFFICE JAM・青木慶則 × 山田稔明 LIVE STREAMING(2021年年5月28日 @ MUSER 五反田オフィス)【ライブ後記】

先月末に青木慶則くんとやった2マンライブ配信はMUSERのオフィスがステージという新鮮なシチュエーションでした。5月の遠征がすべて収録後に編集作業を要する配信になったことにより非常にバタバタと慌ただしい時期のライブとなりましたが、課題だった青木×山田共作曲も完成し(できたのライブ当日のお昼)集中して演奏できた気がします。ご参加いただいた皆さんありがとうございました。セットリストは以下のような感じでした。

2021年5月28日(金)@ MUSER 五反田オフィス<配信>
【MUSER OFFICE JAM】 青木慶則 × 山田稔明 LIVE STREAMING


1.雨に負け風に負け
2.三日月のフープ
3.Believe in Magic in Summertime?
4.新しい季節
5.雨の夜と月の光
6.太陽と満月
7.セラヴィとレリビー

with 青木慶則
タイトル未定曲(青木×山田共作曲)

アンコールセッション
月あかりのナイトスイミング
春のセオリー
タイトル未定曲(青木×山田共作曲)

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このライブの模様ha6月末までアーカイブ視聴のチケットが購入できます。興味がある方はぜひご覧いただければ嬉しいです。アンコールセッションとともにふたりで書き下ろした新曲のデモが手に入る有料特典がありますが、ライブ終了後にデモのレコーディングを進めて、本日完成しました(「デモ」が完成、というのも変な言い方ですが)。近日中に案内が届くことと思いますので楽しみにしていてください。お世話になっったチームMUSERの皆さん、そして誘ってくれた青木くんに心から感謝を。そしてなによりご覧いただいた皆さんにも大きな声で「ありがとう」と言いたい。


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【MUSER OFFICE JAM】 青木慶則 × 山田稔明 LIVE STREAMING
配信:2,500円(1ヶ月のアーカイブ視聴付き)
スペシャルアンコール視聴アクセス権:1,000円
スペシャルアンコール視聴アクセス権+コラボ新曲音源(デモ&ライブ)取得権:1,500円

チケットや特典はすでに発売中です。
チケット購入&視聴はこちら(MUSERへのログインもしくは新規登録が必要です。ページが表示されるまで時間がかかることがあります。)
https://muser.link/__b/events/434

MUSER
https://muser.link

有料特典があります!
★アーティストカード2枚購入(1,000円)スペシャルアンコール視聴アクセス権
★アーティストカード3枚購入(1,500円)スペシャルアンコール視聴アクセス権+コラボ新曲音源(デモ&ライブ)取得権

■アーティストカード(特典購入など)についてはこちら
https://muser.link/potential/detail/121
*生配信終了後、配信チケット未購入の方のアーカイブ配信チケット購入も、こちらからになります。このページのオレンジ色の「2」という吹き出しマークをクリックすると、上記の特典詳細が表示されます。

■アーカイブ&特典について
アーカイブ期間は1ヵ月です。アーカイブとスペシャルアンコール映像は、ライブの数日後にメールにて視聴アドレスをお伝えします。コラボ新曲音源のデータは、そのメールから少し遅れて、ライブの1〜2週間後くらいにお送りいたします。アーカイブも特典も、いずれも1ヶ月先まで購入が可能です。

■YELL(エール)について
MUSER内で使用するデジタルマネー(1YELL=1円)。100円からチャージが可能で、500円単位でアーティストカードが購入できます。チケット代金、特典購入のほか、ライブを見ながらチャットに書き込むために使用したり、アーティストにYELLを送ってその活動を応援することができます。

■MUSERの使い方
https://muser.link/__b/about  
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2021年04月27日

はしもとみお「世界にひとつの木彫り展」 山田稔明ライブ from 巣巣(2021年4月25日 @ 富山 巣巣)【SETLIST】【ライブ後記】

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2021年4月25日(日)富山 巣巣<ツイキャスプレミア配信>
はしもとみお「世界にひとつの木彫り展」山田稔明ライブ from 巣巣


TALK with 岩崎朋子(巣巣店主)
1.太陽と満月
2.やまびこの詩
3.my favorite things

TALK with はしもとみ(彫刻家)
4.日向の猫(with はしもとみお)
5.月あかりのナイトスイミング(with はしもとみお)

6.光の葡萄
7.hanalee
8.小さな巣をつくるように暮らすこと(with はしもとみお)
9.セラヴィとレリビー



土曜日に収録して、朝までかけてホテルの部屋でナレーション収録と映像編集。そして日曜日に巣巣のネット回線を使って配信した今回のツイキャス。これまでやったことのないスケジュールでのトライだったけれど、奇跡的にトラブルひとつない素晴らしい放送になったことが嬉しかったしホッとしました。リモートライブ配信なら巣巣と東京と三重のみおさん宅をZOOMかなにかで繋げばいいものを、なんだか意地のようなものがむくむくと湧いて、僕は富山へ向かったのでした。

帰京してあらためてツイキャスのアーカイブを観ましたが、とても久しぶり、今年初めてのツイキャスはいろいろ進化しているところがあって、リアルタイムで投稿されたチャットが再現されて、臨場感があってすごく楽しめた(これまではコメントを読めなかったもんね)。巣巣岩崎さんとのトークもみおさんとの会話もなんの打ち合わせもせずにカメラを一回まわしただけのテイクだったのだけど、すごく含蓄のある至言が溢れていて思わず唸ってしまった。そもそもみおさんとの付き合いの始まりの場所は巣巣。愛猫ポチと巣巣が繋いでくれた縁。10年交流のある巣巣でなければ作れなかった作品だなとも思う。

富山はとても素晴らしい町だった。20年前に来たときより、11年前に来たときより、もっとよく知ることができた。岩崎さんがここにいるならまた何度も来ることになるだろう。みおさんは日曜日に月くんや作品を持って家路へ、そしてすぐに「いま青森のホテルで配信のアーカイブを観た!」と連絡がきた。来月は広島でまた一緒に演奏をすることになっている。楽しみはまだまだ続いている。

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2021年4月25日(日)富山 巣巣 ツイキャスプレミア配信
はしもとみお「世界にひとつの木彫り展」
山田稔明ライブ from 巣巣

*5月2日まで視聴チケット購入とアーカイブ視聴が可能です
チケット購入ページ  
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2021年04月10日

山田稔明 SOLO-LIVE:FAVORITE POET(2021年4月3日 @ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE)【ライブ後記】

吉祥寺スターパインズカフェでの今年初めてのソロワンマンから1週間が過ぎました。昨年以降のコロナ禍で変わったことといえばライブが終わったあとで改めて録画アーカイブを観ることができるということで、それまでも資料用に録った映像なんかはあったけど固定カメラだったり音がそんなに良くなかったりしてなかなか時間を割いて鑑賞しようとは思わなかったけど、今はもう何台もカメラがあって配信用に音もミックスされてるし、なかなか見応えがある。「自分のライブを見てみたいなあ」とはよく言う叶わぬ願いだけれど、こういう形で追体験できるようになったのは不幸中の幸いだなと思う。

ということで、ようやくアーカイブを全部観終えた。いいところも悪いところもあったが僕自身がとても楽しく観ることができました。オープニングを「僕はネオアコで人生を語る」、2曲目を「遅れてきた青春」にすることは随分前から決めていたことで、インスタライブでやっている全詩集楽曲制覇の企画と並走するようなシリーズとして「FAVORITE POET」を自分のキャリアの最初期からスタートしたかった。とにかく胸がドキドキしていて、僕のApple Watchは心拍数が測れるので舞台裏で「こんなにドキドキしてる…!」と一人深呼吸したりストレッチしたりしたあとでステージに出ていったわけだけど、やっぱりライブは楽しいなあと思った2時間だった。

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「オレンジ〜真実」はフレーズを英語にしてスウェットを作ったことで改めて自分のなかで大きくなった歌で、学生の頃に書いた詩が何度目か生まれ変わったような感覚がある。スターパインズカフェでライブをするなら「吉祥寺ラプソディ」は外せない。歌詞の一節のネタばらしをしてしまった。久しぶりに歌った「一角獣と新しいホライズン」は季節をフッとシフトさせる歌。春から夏へと時計を進ませて「スティーブンダフィ的スクラップブック」から「coffee」まで。

この日一番歌いたかった曲が年末に書いた「月あかりのラストワルツ」。一番練習したのもこの曲。年末に歌ったときは感傷的になったけれど今はもう違う感慨がある。「ラストワルツ」とタイトルにあるけれどこの曲はワルツではなく、ワルツを導入する曲。続けて三拍子の「愛すべき日々」を繋いだ。「愛すべき日々」という曲もその詩のなかで感情が混然としていて、嬉しいとか悲しいとか優しいとか、明確なベクトルを持たない曲。僕はそういう曲を作るのが好き。本編最後「雨の夜と月の光」、この曲くらいみんなに立ってもらえばよかったなと後悔。

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アンコールは「きれいな言葉で」。僕が40歳になったときに書いた歌だけれど、「FAVORITE POET」というタイトルのライブで歌うのに相応しいと思った。きれいな言葉、美しい日本語。そういうものを私は書きたい。最後に歌うのは「セラヴィとレリビー」にすることも随分前から決めていた。いつ歌っても自分を静かに奮いたたせてくれる歌。仕事部屋からのインスタライブと地続きの雰囲気を、と思って猫のパネルを持ちこんだのだけど、アーカイブを見ていてもずっとポチとポチ実の顔がそこにあり、たまに目があったりして、それはそれで面白かった。意図したことはうまくいった、と思う。

スターパインズカフェでひとり2時間歌うというのは初めての経験だったけれど、思ったとおりとても気持ちがよかった。音響の面もだけど、見知ったスタッフの皆さんと一緒にライブを作っている感じがすごくいいのだ。この空間は絶対になくならないでほしい。住み慣れた街で思い切り歌を歌える幸せを味わいながら。とてもいい夜でした。ご来場いただいた皆様、配信でご覧いただいた皆様、スタッフのみんなに心から感謝。また8月に。  
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2021年03月01日

「ちよだ猫まつり2021オンライン」チャリティオンラインコンサート終了しました

ちよだ猫まつり2021オンライン、近藤研二さんとむぎ(猫)ちゃんとのチャリティオンラインコンサートが終了しました。みなさんに喜んでいただけてよかったです。今年はコロナ禍ということで実現不可能かと思われた音楽イベントでしたが、配信という手段、なおかつリモート収録でわれわれ3人自身が面白がって楽しくやれたから、その楽しさが伝わったのかなと思います。僕はいつもの仕事部屋で「きみは三毛の子」と「日向の猫」を歌いましたが、ポチ実の動画を合成したりラララのコーラスを足してみたり。事前収録ならではの遊びをやってみた。

三人でのセッションはうちのリビングに近藤さんに来てもらって、ふたりで収録したものを沖縄のむぎちゃんに送って素材をまた返してもらう、というやりとり。僕と近藤さんが勝手に作った<むぎ「(ここで何かセリフ)」>というむちゃぶり穴開きテキストに可愛く可笑しくセリフをはめてくれました。アーカイブが3月6日まで公開されていますのでぜひこちらからご覧ください。ご視聴、そしてちよだ猫まつりへの募金、本当にありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。

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2021年02月22日

佐賀県基山町国際交流音楽祭(2021年2月21日 @ 佐賀 基山町民会館 大ホール)

2月の個人的ハイライトだった故郷の佐賀県基山町での「国際交流音楽祭」が無事終了した。コロナ禍、隣接する福岡県は緊急事態宣言下で、じゅうぶんな告知やお誘いをしづらいなかで開催当日を迎えましたが、想像以上にたくさんのご来場、僕がこの町で暮らしていた頃にはまだなかった大きくてきれいな大ホールのステージで声が響いてスーッと伸びていく。あくまでも主役は基山町で音楽活動をされている出演者のみなさん。僕も客席で楽しく見させていただきました。照明を浴びながら歌うみなさんは緊張されていたり気持ち良さそうだったり。あっという間の時間(朝が早くて長い一日だったけど)。

僕はいろいろ考えた結果、基山町の風景を綴った「夕暮れ田舎町」、故郷で暮らした時間と東京で暮らした時間が同じになった年にお台場の夜景を見ながら作った「光の葡萄」、そして同窓会がきっかけで書いた「ブックエンドのテーマ」を選曲。冒頭には小学校の校歌、6行ある歌詞の1行目と最後の行を繋げてアレンジして歌いましたが、終演後の感想を聞いたら老若男女問わずその意図が伝わったようで、トライしてよかったなと思いました。

基山町出身ということで松隈ケンタさんもゲスト。僕は数年前に宗像明将さんが著した『渡辺淳之介 アイドルをクリエイトする』という書籍を読んで松隈さんのお仕事について把握していたのだけど、まさか同じ町出身とは今回のイベントのお誘いを受けるまで知らなかったので驚いた。お会いできて嬉しかったです。なんだかすごい町だな、基山町って思った。同級生に何人も会えて、たくさんの親戚やお世話になっている人たちに見てもらえて本当に光栄でした。ありがとうございました。


2021年2月21日(日)@ 佐賀県 基山町民会館大ホール
基山町多文化共生事業 国際交流音楽祭


1.基山小校歌〜夕暮れ田舎町
2.光の葡萄
3.ブックエンドのテーマ


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2021年01月30日

とびだせ!第3回サトミツサミット!(2021年1月30日 @ 町田まほろ座MACHIDA)【SETLIST】【ライブ後記】

2021年1月30日(土)@ 町田 まほろ座MACHIDA
とびだせ!第3回サトミツサミット!〜新春トイレッツ放談〜


1.THEO
2.KUSOしてみて
3.ぷりぷり行進曲
4.PULP!
5.ノートイレット・ノーライフ

6.香水〜サプライズ
7.トイレと革靴
8.心のトイレット
9.今夜はCLEAN IT!
10.日本のトイレからこんにちは

出演:佐藤満春(どきどきキャンプ)、山田稔明(GOMES THE HITMAN)
   伊藤俊吾(キンモクセイ)、佐々木良(キンモクセイ)
   伊藤健太(ex-ゲントウキ)、森信行(ex-くるり)

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個人的には今年初めてのステージ。課外活動バンドであるサトミツ&ザ・トイレッツとしては昨年9月の茨城でのライブ以来。そのときはコロナ禍が少し緩んだ頃だったので、朝早い入り時間を理由に前乗りしてビジネスホテルに泊まって修学旅行みたいで楽しかった。今回も緊急事態宣言下、客席のお客さんも通常の半数以下、マイクの前にはアクリルのボード、となんとも難しい状況ではあるけれどもやっぱりライブをできる嬉しさっていうのは何物にも変えられないなと思った。事前リハーサルをしなかったから会場入りから音出し、大きな音でのリハ、本番までずっと楽しかった。

昨年からリーダーである佐藤満春さん、サトミツさんはいろんなレギュラー仕事が増えて超多忙。文字通り朝も夜もなく表に裏に活躍している。今回はそんなサトミツさんを労うためのサプライズを決行した。なぜか瑛人さんの大ヒット曲「香水」に乗せて、メンバー全員手紙を読み上げる。最初のイトシュンの手紙からサトミツさんは号泣してしまい僕も少しもらい泣き。最後は僕が表彰状と副賞をプレゼント。本当にいいバンドだな、サトミツ&ザ・トイレッツは。ずっと続けていくんだろう。

この日はYoutubeでライブ配信をしたんだけど、終演後みんなで話してて誰からともなく「今日アーカイブ公開はナシにしましょうか」ということになった。なんだかとても美しい時間だったから巻き戻せないほうがいい、と多分みんなが同じことを感じたんだと思う。こんな状況でご来場いただいた皆さま、配信ご視聴と投げ銭していただいた皆さま、献身的なまほろ座スタッフ陣、どうもありがとうございました。

サトミツさんはライブ終了と同時に次の仕事のために会場を飛び出していったけれど、僕らが副賞で渡したドルチェ&ガッバーナの「Light Blue」という香水の匂いを残していった。帰宅してからも柑橘系の香りが鼻をくすぐって可笑しかった。

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2020年12月31日

太陽と月のメロディー(2020年12月31日 @ 吉祥寺 STAR PINE'S CAFE)【SETLIST】【ライブ後記】

2020年12月31日(木)@ 吉祥寺 STAR PINE'S CAFE
太陽と月のメロディー


1.風合い
2.長距離ランナー
3.吉祥寺ラプソディ
4.小箱のなかの音楽
5.月あかりのラストワルツ
6.小さな巣をつくるように暮らすこと

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コロナ禍の渦は勢いを増す一方ですが、2020年を締めくくるためにはスターパインズカフェで歌を歌う必要がありました。「風合い」は今年のお正月に書いた歌、まさかこんな1年になるとは思わなかった。「長距離ランナー」は15年前くらいに書いた歌だけど、今年バンド編成で演奏して僕の中で生き返った曲。「吉祥寺ラプソディ」はスターパインズカフェのために書いた歌。2021年で僕が吉祥寺で暮らし始めて20年になるのだな。「小箱のなかの音楽」は第2波の前、初夏に書いた曲で下北沢leteに捧げた。そして年内で閉店となる恵比寿天窓switchのために12月に書いた「月あかりのラストワルツ」。「小さな巣をつくるように暮らすこと」は今年世田谷等々力から富山に移転した家具と雑貨の店巣巣のために書いた歌。すべて音源化されていない、ライブでしか聞けない曲を選んで歌いました。

こちらからアーカイブを1月3日までご覧いただけますのでお正月休みにぜひ。とにかくいろいろ大変だった2020年、本当にありがとうございました。歌を聞いてくれる人がいたから頑張れたし、生き延びれました。また来年元気にお会いしましょう。素敵な年末年始を。  
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2020年12月29日

GOMES THE HITMAN LIVE「5 TO GO」(2020年12月26日 @ 兵庫 加古川チャッツワース)【ライブ後記】

今年バンドで最後の公演は加古川チャッツワース。僕がバンドを休んでいるときに出会った会場にGOMES THE HITMANで出演できることを本当に幸せだなと感じる。チャッツワースもこんな難しいタイミングで僕らを快く迎えてくださって本当に感謝しかない。前夜のうちに僕は加古川入りしていたのでお昼過ぎから配信のための準備。これが本当に大変で、なかなかくたびれる。前の晩に1ステージやってるから体力的にもきつかった。僕が今年学んだライブ配信のテクニックを総動員。音響は須藤さんと店主岸本さんにも手伝ってもらった。で、何を演奏するの?というのを結局開演の1時間前くらいから考え始めてセットリストができあがったのが30分前くらいだったか。タイちゃんは本当に大変だっただろうけど、それも含めて極めてGOMES THE HITMANの現場だった。

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お客さんが入場している間も僕はライブ配信をつかさどる“牙城”のなかであれこれやっていたんだけど、いざステージが始まったらびっくりするくらい声がすーっと伸びていって一安心。今年一番気持ちよく歌えたかもしれない。アコースティック編成とは呼べないような、ミニドラムもあるし音も大きいし、とてもやんちゃなステージだったと思う。インディー時代から最新曲まで、今年を締めくくるのに相応しい演奏ができました。MCからなにからとにかく楽しかった。

いろいろ振り返って説明するよりも今まだYoutubeチャンネルでこの日のライブの模様がご覧になれますので、ぜひこちらを。チャッツワースはもはやまるで実家みたいな雰囲気だし、とても美味しいご飯をいただいた(帰りにみんなにお米まで持たせてくれた!)。この関西での2日間、お世話になった皆さんと気にかけてくださった皆さんに心から感謝を。また来年、今年よりもいい状況で皆さんの前で演奏できたらと願い、そのときを楽しみにしています。最高の旅になりました。感謝。

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2020年12月28日

GOMES THE HITMAN『memori』発売1周年記念ライブ “MEMENTO - OSAKA”(2020年12月25日 @ 梅田 シャングリラ)【ライブ後記】

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会場下見を兼ねてスティーブン・マルクマスの来日公演を観に初めて大阪梅田のシャングリラに行ったのが去年の11月末だったから果たして1年越しのステージだった、と言える。本当なら3月に、そして5月にやる予定だった梅田シャングリラでの公演は『memori』レコ発から『memori』1周年アニバーサリー公演となった。この状況での旅、ライブ敢行はなんとも後ろめたく、とても苦しい判断だったけれど、なんとか年内にこの関西ツアーを完遂したかった。それでもやっぱり高速を車で走って旅するのはワクワクするし、ライブ会場入りして機材を下ろし、ひとりひとり音を出していく瞬間は僕らを奮い立たせるものだった。とてもよく晴れた2020年の最後の金曜日。

梅田シャングリラは素晴らしい会場だった。また必ず来年ここにじゅうぶんな準備と想いを持って再訪したい。『memori』1周年ということで最新アルバム『memori』を中心に組んだセット、とにかく演奏すること自体が楽しいだなんて、もう27年も活動しているバンドでそんなふうに思えるんだなあと感慨深かった。4人とPLECTRUMタイちゃん、とてもバンドらしいバンド。お客さんがあんなに体を動かして音楽を受け止めてるのをもしかしたら初めて見たかもしれない。みんな声を出せないから拍手したりリズムに乗ったり、コロナ禍に心得たアクションを実践していたように思う。

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リハーサルから片付けまでずっと超楽しかった。しばらくこの日のことを忘れないだろうと思う。難しい時期にご来場いただいた皆さん、配信で参加していただいた皆さん、本当にありがとうございました。  
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2020年12月14日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽42“ひとりぼっちの誕生会”(2020年12月8日 @ 下北沢lete)【ライブ後記】

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今年最後の下北沢lete、僕の47回目の誕生日からもう1週間が過ぎました。恵比寿天窓switchの2DAYSから間髪入れず無観客ライブ配信開催を決めたのは15年慣れ親しんだお店の閉店にセンチメンタルな気持ちになるのをごまかすためだったかもしれません。今年leteでは4回のライブを行うことができました。1月にやった2部制のステージは『memori:LIVE RECORDING』というCDになっています。6月に初めて自宅以外からの配信、8月の終わりにも非常に凝ったステージ、そして今回の“ひとりぼっちの誕生会”。

今年の10大ニュースを振り返るという大きな流れのなかでたくさんしゃべってたくさん歌いました。2020年は本当に散々な大変な1年だったけれど思い返してみるとそんなに悪いことばかりじゃなかったな、と思ってしまうのは僕が楽観的なB型だからだろうか。5月頃が一番調子がよかったかな、と思い返す。夏になって長期戦の様相を見せたときに少し疲れてしまって秋も夏バテでいろいろ考え込むことも多かったんだけど冬になってまた調子があがってきました。一言でいうと良くも悪くも「経験したことのない季節」でした。

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親友であるシンガーソングライター高橋徹也さんが「ふらっと遊びにいくよ」と連絡をくれたので「だったら出てよ」という流れになりトークとセッション。さらには本当に突然、leteの窓から覗いてノックしてくれたのがb-flowerの八野英史さんで、当日ただでさえ慌ただしくバタバタしていた現場で急遽飛び入りと相成りました。コメント欄にはたくさんの皆さんの言葉があったので全然ひとりぼっちじゃなかったな。今年やったライブの中で一番とっちらかって間違ってバタバタなステージでしたが、新しい1年の始まりにはふさわしかったかもしれません。

下北沢leteの町野さん、スタッフのみんな、タカテツさん八野さん、そして全国でご覧になってくださった皆さん、本当にありがとうございました。10大ニュースの結果については箝口令を発したので、その内容が知りたい方はアーカイブ配信をご覧ください。12月19日までこちらから視聴可能です。

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2020年12月11日

猫町オーケストラvol.21ーthe final countdown(2020年12月6日 @ 恵比寿 天窓switch)【ライブ後記】

いよいよ恵比寿天窓switchでの最後のステージ。GOMES THE HITMANで最初にここで演奏したのは2005年の暮れでした。途中七年のブランクを挟んだけれど、すべての公演が満員御礼。GOMES THE HITMANにとってもここはHOMEだったと言えると思います。「猫町オーケストラ」というイベントは2000年の秋に高円寺にあったSALON/by marbletronという小さなスペースで始まったもの。20年。すごい時間だと改めて思います。2005年にこの恵比寿天窓switchに会場を移し、「猫町オーケストラvol.12 〜左手はリズム、右手でメロディ」と名付けた2DAYSをやりました。その副題は「毎日のポートフォリオ」と「lucky star」のなかにフレーズとして織り込まれることになりました。

最後のswitchでのステージのオープニングは「僕はネオアコで人生を語る」、バンドの始まりの歌を選びました。続けて「北の国から」「スミス」「青年船に乗る」とアマチュア時代からのレパートリーをセレクトしたのもこの日のライブを湿っぽいものにしたくなかったからかも。「carolina」は僕の中では「魔法があれば」に繋がっている。電話よりも手紙よりも強烈な念や思いを信じる気持ち。演奏するのが本当に楽しかった。マスク越しでもスクリーンのコメントを通じてもみんなが楽しんでくれているのが伝わってきました。

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2020年のGOMES THE HITMANにはPLECTRUMの高田タイスケの存在が不可欠でした。ずっと友だちだったけどバンドメンバーになるなんて思いもしなかった。『memori』の歌はやっぱり新鮮。ぐっと音圧があがる。まだまだやりたりない。もうすぐリリースから1年になるけれど個人的には2020年代最初の作品だと思っている。「悲しみのかけら」は雰囲気が重たくなりそうで僕がセットリスト案から外してたけどメンバーからのリクエストがあって演奏した。この日歌ってよかったなと、歌いながら思いました。「夜明けまで」とか「houston」とか、そういう歌をプレイすると嗚呼、バンドって最高だよな!と思う。再確認するのです。本編最後は「ブックエンドのテーマ」。みんなが元気で、そして幸せでありますように。誰かが何かの映画か物語かに刻んだ名台詞みたいに感じる。自分で書いたのに。

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結局この日は終始笑いの絶えない夜で、湿っぽくなることなくバカバカしくドタバタと楽しいステージになった。そこがとてもよかった。「maybe someday」を4人だけで演奏したあと、再びタイちゃん入りの5人で「饒舌スタッカート」「雨の夜と月の光」。この二曲がシングルレコードになったのは今年の出来事だけどもう遠い記憶のように感じる。どれだけ感動的な心に染み入る歌を歌ってもGOMES THE HITMANは最後にこの2曲があるから大騒ぎして大団円を迎えられるのがいい。

2000年に始まったGOMES THE HITMAN「猫町オーケストラ」。僕がソロ名義で「猫町オーケストラ」という曲を発表したこと、そして「猫町フェス」があったりして、その名前の意義のようなものが不明瞭になっていたこともあって、今回恵比寿でのステージを最終回にして、来年からはまた新しいサムシングを始めようと思います。20年やってきたイベント、持ち曲すべてを演奏して4時間くらいやった回があったり、堀越メンバーが徹夜でクッキーを焼いて来場者全員にプレゼントしたり、とにかくいろんなことがありましたが、新しい歴史を2021年から再起動したいと思います。清々しい気持ちで。

天窓switchのスタッフはみんなとてもいい人たち。本当に長いことありがとうございました。いつもこの恵比寿2デイズを終えると同時に次の年の夏と冬のスケジュールが決まっていたので、今は心もとなく不安だけれど、きっと楽しい来年が来る。そう願う。ご来場いただいた皆さん、配信でお付き合いいただいた皆さん。そしてタイちゃんとメンバー、スタッフのみんな。最後まで付き合ってくれてありがとう。言葉ではうまく言えないけれども!また違う場所で来年会えたらいいな。

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photo by rie yoshizumi
*12月13日23:59まで録画アーカイブをご覧いただけます  
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2020年12月10日

夜の科学 vol.61ー月あかりのラストワルツ(2020年12月5日 @ 恵比寿 天窓switch)【ライブ後記】

恵比寿での最後の2デイズから1週間。途中で下北沢lete配信公演があったのでなんとも濃厚な時間でした。GOMES THE HITMANが活動していない7年間もずっとライブを続けてきた場所であり、拠り所、最後の拠点とも言えた天窓switchがなくなってしまうのがとても残念。2005年から16年間、バンドはもちろん、孤独なソロ弾き語りだったり、トリオ編成だったり、バンドがどんどん膨らんでいって8人編成だったり、天窓switchでのステージは僕をとりまく人間関係の象徴でした。ここで歌うのはいつだって暑い夏と寒い冬だった。

この場所で最後の「夜の科学」はvol.61、「月あかりのラストワルツ」という副題をつけたのは直近にTHE BANDの映画を観たからで、実際はそこに「天窓」はないけれど差し込む月あかりを感じながら歌いたいと思ったのでした。ソロ楽曲には3拍子のワルツが多いし、最後に「ハミングバード」をやることは心に決めていたので。

途中少しセンチメンタルになって感極まってしまうシーンがあり動揺したんだけど、まあでも当然な心の揺れであり、まわりに仲間がたくさんいたので持ちこたえた。この日のライブのセットリストを考え始めたのはライブの1週間前で、その内容を見て近藤研二さんが「天窓のための新曲書くって言ってたの、どうなったの?」と一言。僕は正直、第3波で増え続ける感染者数を睨みながら毎日気が気じゃなかったので曲を書きおろすなんて無理だなと思ってたんだけど、近藤さんに言われたらやっぱり作るしかなくて(すごいのを書いて驚かせたかったし)やりとりをした直後から取りかかった。

タイトルはイベント副題にした「月あかりのラストワルツ」にしようと決めてギターを持ったら点と点が全部きれいにつながって、夜には全部書き上げた。歌い出しを書いてから最後までスーッと自分でも驚くくらい集中して盛り上がって。この日はいくつものハイライトがあったけど、やっぱり16年お世話になった天窓switchのための歌が完成したことがとても嬉しかったので、その歌詞を掲載してライブ後記とさせてください。また新しい場所でみんなで集まりましょう。表の灯りはつけたままにしておいて。


*12月13日(土)23:59までアーカイブをご覧いただけます

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月あかりのラストワルツ

夜の静寂をくぐり抜けて
混線するラジオから
知らない国の言葉が僕を
不条理な夢に誘うのさ

淡い記憶をたぐりよせて
埃をはたいて眺めてたら
いろんな顔や笑い声が僕を
手の鳴るほうへ誘うのさ

表の灯りはつけたままで
この部屋のライトは消してみよう
あの窓の月あかりだけで
今宵、ワルツを

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青い帳を覗き込んで
真空管の熱を扇いで
時計の針が19時をさせば
僕は光を集めて歌うのさ

めくるめく日々が通り過ぎて
出会いも別れも繰りかえして
暑いか寒いかどちらかのこの街で
いいことも悪いこともあったよね

3分半の主人公は
まだどこにも辿り着けないまま
あの窓の薄あかりの下
言葉を探して

嗚呼、不確かな希望
胸を打つ不規則な鼓動
僕の第六感と予想
君の感情 天気予報 光の残像

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指で “パチン” とスイッチいれて
ボリュームを少し大きくして
まだ聴いたことのない歌だって
君をほら 新しい旅に誘うのさ

表の灯りはつけたままで
この部屋のライトは消してみよう
この窓の月あかりだけで
今宵、ワルツを
3分半の主人公は
まだどこにも辿り着けないまま
あの窓の薄明かりの下
今宵、ワルツを

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photo by ka-ko  
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2020年11月09日

マキノゲン × 山田稔明ーいつも旅の途中 リターン〜再会の再開(2020年11月8日 @ 下北沢ラプソディー)【ライブ後記】

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下北沢ラプソディーでの牧野元さんとのライブ。実際にお客さんを前にしてのライブっていうのは10月のスターパインズカフェ以来でしたが、いわゆるライブハウスと違って小さなスペースで収容人数を減らしているとはいえ満席でのライブの風景はとても感慨深いものがありました。当たり前の風景だったものがそうじゃなくなって、また今、新型コロナの感染者数が増えている季節においてはいろんなことを考える。ライブ中はずっと楽しかったけれど、その前後はやっぱり緊張してしまいました。日曜日の下北沢は吉祥寺以上に賑わっていたし。

元さんとの3年目の2マンライブ、とても良い時間でした。いつもみたいにはしゃいでしゃべりすぎて、そして気持ちよく歌えました。こんなふうに素晴らしいボーカリストの横で歌うとき、コーラスしたりされたりするのが至福。恒例のカバーは僕があいみょんを歌って元さんはTheピーズ、そしてふたりで歌ったのは吉田拓郎「流星」(元さんセレクト)とミッシェル・ガン・エレファント「世界の終わり」(僕セレクト)。超楽しかった。終演後ラプソディーのプロジェクタで大映しにして配信したライブ映像を元さんと観て、ゲラゲラ笑ったり、じっと見入ったり。

難しい時期に下北沢ラプソディーに足を運んでくださった皆さん、配信で参加していただいた皆さんありがとうございました。ラプソディー店主秋山さん、そしてこの日のために二人体制でサポートしてくださった映像チームにも心から感謝。そして元さん、また来年も楽しいことを考えましょう。リアルタイムでご覧いただけなかった方ももしお時間あればこちらからアーカイブを。  
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2020年10月26日

ハイテク!猫町フェス 終了しました【SETLIST】

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長いこと準備をしてきた猫町フェスONLINE公演「ハイテク!猫町フェス」が終了しました。自分たちが思ってたよりも何倍も奇天烈な、ちょっとどうかしてるハロウィンのお祭りになりました。ライブ配信ならではの“魔法”を使ったり、たくさんのスタッフの協力を得て散らかしたり、一瞬一瞬がいちいちハイライト。何よりも猫町フェスBANDでの演奏が素晴らしかった。スクリーンの前でご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。終演直後の「PRIMECATS RADIO」も良い時間でした。radikoプレミアムならこちらから全国でタイムフリーでお聴きいただけます。木曜日の夜にZOOMを使った打ち上げ配信を予定しています。

猫町フェス2020Tシャツもたくさんのご注文をいただいています。売り上げからスターパインズカフェへ応援金を送る予定です。また来年吉祥寺でみんなで集まるために力強いサポートをよろしくお願いします。しばらく猫町フェスロスになりそう。先の予定を早く決めたいな。とにかく、超楽しかった。また改めてライブ後記を書きます。


猫町フェス公式ストアで猫町フェスTシャツをオーダー


2020年10月25日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
ハイテク!猫町フェス


<山田稔明>
1.やさしさに包まれたなら(荒井由実 カバー)
2.lucky star

<むぎ(猫)>
3.かっこいいCOLOR
4.赤い花

<近藤研二>
5.おてんば娘(仮)
6.レクイエム


<猫町フェスBAND>
7.猫町オーケストラ
8.君に会いに
9.日曜日のセレナーデ
10.サザエさん
11.しろくまカフェ
12.my favorite things
13.アガってく音頭
14.きみは三毛の子
15.天国かもしれない
16.るすばん天国
17.三億年後に会いましょう

EN
18.窓辺の猫
19.日向の猫
20. toi toi toi



山田稔明、近藤研二、むぎ(猫)、itoken、伊藤健太
ゲスト:イノトモ、峯村リエ  
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2020年10月19日

TRAVELER’S FACTORY 9周年記念 山田稔明ライブ “TRAVEL IN MIND 2020”(2020年10月17日 @ 中目黒 トラベラーズファクトリー)【ライブ後記】

2012年のお店のオープンからずっと一緒にアニバーサリーイベントをやってきた中目黒トラベラーズファクトリーでのコロナ禍での9周年イベントは配信限定のステージとなりました。たびたび打ち合わせを繰り返して、前日から機材を持ち込んで役割分担を決めて、今までで一番チーム一丸となった「全員野球」だったなあと、クタクタになりながらもじわじわとした充実感を感じた夜でした。入念に確認したはずなのに配信開始直前に回線が繋がらなくてオロオロしたり、ステージスタートしたもののボーカルマイクに不具合があって何回もやり直したり…、何事もなくスッと進んでいたらかっこよかったんだけどなあといっぱい反省しながらも、早くまたこのシステムで何かやってみたい!と思うような新しいサムシングの礎を作った達成感があります。お付き合いいただいた皆さんありがとうございました。

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トラベラーズファクトリーの店内を紹介する映像は、前日に撮影した小芝居を含むもので、小気味いいセンスのお店の様子を伝えることができたらと僕が編集したもの。この9年で作ったノートを手元カメラで紹介したり、ステージ反対側のソファをリラックススペースとして歌う背景を変えたり、やってみたいことを全部詰め込んで、狭い2階のスペースはみんな大わらわでしたが、それも含めて面白くてあっという間に時間が過ぎていきました。

トラベラーズファクトリー9周年のキャッチコピーとして「ON CLOUD NINE」という言葉を聞いた時に一番僕の脳裏に浮かんだのはジョージ・ハリスンの大ヒットアルバムでした。「ON CLOUD NINE」とは「最高にハッピーな状態」みたいな意味があって、コロナ禍の2020年には似つかわしくない言葉なわけだけど、それでも好きなものについて考えて手を伸ばし手に入れようとする気持ち、祈りのような響きを受け取りながら、ライブの1曲目にとても陽気なジョージ・ハリスンの「Got My Mind Set On You」を歌いました。

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毎年恒例のオリジナルノート。今年はトラベラーズ飯島店長に京都のイラストを描いてもらって、そこに僕が描いたとても2020年的な装いのポチとポチ実を配置した。トラベラーズファクトリーはコロナ禍の6月に京都に新しい店舗を開いたのだけど、早くそこを訪れることが実現したらいいなと思う。表紙をめくっていくと「LIVESTREAM MEMO」というリスト。2020年の新しいスタイルとして定着した感のあるライブ配信、たくさん抱えて見切れないという人も多いと思うので(僕もそう)メモをつけました。このノートを見返すときに「ああ、2020年ってこういう年だったな」と思うノートを作りたかったのです。

録画アーカイブが10月24日までご視聴できます。最初なかなか音が出なくて慌てる僕の姿も克明に刻まれています。オリジナルノートもまだ間に合いますので、リアルタイムで参加できなかった方もぜひこちらから。来年はトラベラーズファクトリー10周年。また来年の秋にみんなでリアルに集まりたいですね。チームトラベラーズのみなさん、スタッフのみんな、いろいろ手伝ってくれた友人たち、そしてご視聴いただいた皆さんに心から感謝。

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2020年10月12日

GOMES THE HITMAN LIVE2020 “FIESTA”(2020年10月10日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【ライブ後記】

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2月の渋谷WWW以来8ヶ月ぶりにお客さんを前にして演奏したGOMES THE HITMANのライブ、配信でご覧いただいた方も含めて熱く静かな声援、応援ありがとうございました。サポートしてくれたタイちゃん、スターパインズカフェのチーム全員、そしてバンドを支えてくれたスタッフのみんなにも心から感謝。ステージ上へ出ていった時にどんな気持ちになるんだろうとドキドキしていましたが、意外と冷静で、「お客さん同士のディスタンスこれで大丈夫なのかな」とか、みんなマスクしてるんだけどグッズのTシャツを着て来てくれてる人もたくさん見えたし、嬉しさとか楽しさみたいなのが感情のほとんどになって、そうだよな、LIVEってこんな感じだよな、と思ったところで1曲目の「遅れてきた青春」が始まった。

秋の恒例の流れだ。「アップダイク追記」が続く繋がりをもう20年くらい毎年やってると思う。それだけにこの日のオープニングは妙に感慨深いものがあった。20代前半に書いた、モラトリアムに浸る大学生が主人公の歌。「ready for love」もそう。それを2020年のコロナ禍で歌う面白さよ。「星に輪ゴムを」「手と手、影と影」を核とした『ripple』期の歌は伏し目がちが30代の僕が書き散らし吐き出した感情。これも15年経つと変容と不変のコントラストが興味深い。

PLECTRUMタイスケくんを迎えて2020年モードへ。下の写真2枚はタイちゃんがGO TO ステージの際に撮ってくれたもの。今回のステージのための5人のリハーサルで無意識のうちに最初に「baby driver」をやり始めたんだけど、なんだかもう10年くらい演奏してる曲みたいに感じて、この感覚ってなんなのかなと思う。リリースから1年で「雨の夜と月の光」みたいな歌になっていた。「魔法があれば」「houston」「ブックエンドのテーマ」と『memori』の曲は演奏していてやっぱり楽しい。あっという間に本編が終了。

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舞台袖に引っ込んだあと、アンコールの拍手が聞こえてきたときに「わあ、この感覚久しぶり!」と思った。手拍子って手のひらを合わせて鳴らす素晴らしい楽器だなと思う。「夜明けまで」「饒舌スタッカート」「雨の夜と月の光」と息もつかせぬ3曲で大人気ないフィナーレ。最後の曲では会場みんな立ち上がって踊っててミラーボールの光の雨が降り注いできれいだったな。とても楽しかったです。またみんなで集まって大きな音で体を揺らしてライブがやりたいなと心から思いました。秋のひとつの目標だったこの日のライブを無事終えることができました。皆さんありがとうございました。配信終了後も興奮さめやらず、予定外の「memoria」を。みんなでコーラスを一緒にやるのはやめておいたけど、たくさんの心の声がさえずるのがチュンチュンと聞こえた気がした。

次のGOMES THE HITMANライブは12月6日(日)恵比寿天窓switch、そして12月25日(金)の大阪梅田シャングリラです。

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2020年09月25日

夜の科学 vol.60ー窓の向こうのサムシングニュー(2020年9月18日 @ 恵比寿天窓switch ライブ配信)【ライブ後記】

時が経つのが早い。先週のバンド編成「夜の科学 vol.60ー窓の向こうのサムシングニュー」ライブ配信から今日で1週間。なんと今週はバタバタと濃厚な1週間だったか…。春から夏にかけては1日1日がとてもゆっくり進んだのにこの頃はつるべ落としのように週単位でするすると時間が過ぎていく。2ヶ月ぶりのバンド編成6人での演奏は再び無観客で。前回の音の重なりを喜ぶ楽しみから一歩進んで、未音源化で正解のない“新曲”群を俎上に載せて音のキャッチボールを様々な角度と距離で面白がるようなステージだったと思います。あっという間の1時間半でした。

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コロナ禍以降、「打ち上げ」という概念が我々の頭からなくなって、かわりに僕は懇意にしている長男堂のお弁当を人数分買っていくのが慣例に。本番前にみんなで鮭弁当を食べるときが一番ホッとするのです。ライブハウスの窮状を直接スタッフのみんなに聞くにつけ、これはもう誰かが身を粉にして頑張る!とかそういうレベルの話ではないなあと感じる。みんな困っててみんな苦しいな。音楽を演奏している間はとにかく楽しい。スタッフ陣もみんなそうだろう。自助ではなく、なにか大きな力で音楽業界がサルベージされるように祈る。

1曲目に演奏したのは「new sensation」というタイトルで去年の元日に作った歌で、今回はタイトルを「歌いたい歌なんて」としたんだけど、ライブが終わって聴き返してみたときに「やっぱ『new sensation』って感じがするな…」とも思って、揺れ動いている。タイトルって難しい。本編の最後は一番新しい、今年のお正月に書いた「風合い」。元旦の東京の青空と冷たく乾いた空気はいつも僕に新しい歌を作らせる。「長距離ランナー」「a place called powwow」といった15年くらい前に書いた「古い新曲」がまた輝き始めたことがとても嬉しかった。itokenさん、五十嵐くんのリズム。安宅くんはマンドリンとペダルスティールに加えてクラリネットまで吹いてくれた。真里さんの鍵盤は歌に奥行きを与えてくれる。近藤さんが隣にいることでとても心強くなっている自分がいることに気づく。また12月にみんなで集まって演奏しましょう。

夜の科学 vol.61は12月5日(土)、お客さんを迎えてできるのでしょうか。引き続き状況を鑑みて、慎重に検討したいと思います。たくさんのご視聴をありがとうございます。録画アーカイブを10月2日までご覧いただける視聴チケットを販売中です

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