2017年01月16日

猫騒動 7thシーズン(1)ネコミュニケーション



昨日のこと。お隣のベンガル猫ノアちゃんが庭に出ていたのでじゃらして遊んでいたら、ノアちゃんちのお母さんが「おはようございますー」と現れて、フェンス越しに立ち話。ノアちゃんママが言うには「うちの娘が山田さんを尊敬するって言ってましたよ」と。なんでも、娘さんが好きでYoutubeなどで聴いていた伊礼亮さんの楽曲に僕が去年歌詞を提供したことを知って驚いたそうなのだ。まあ僕なんてお隣さんから見たら、平日はいつも家にいて猫にばっかりかまけて「チュッチュッ」言いながらポチ実とかチミママとかノアちゃんの写真撮ってばかりで、霞を食って生きてるふうに見えてるかもしれないからな。「新聞の記事もすごいですねえ」と持ち上げられて「こんなですけどいろいろ頑張ってるんですよ」と誇らしく胸を張る。寝間着のままで。

一昨日、巣巣で行われた高橋久美子ちゃんとダンラナチュールなっちゃんの「新春みかんの会」に遊びにいって、打ち上げでは台湾から来たお客さんたちと一緒で、僕らはあわあわとブロークン・イングリッシュでカタコトのカンバセーションをキャッチボールしてエンジョイしてハビングアグッドタイムしたのだけど、猫を飼っていてインスタグラムをやっているというだけでお互いのiPhoneを見せあって、「わおー」とか「カワイイ!」と距離が一気に縮まる。「My cat is the cutest in the world」とゆっくり大げさ言うと、眉をひそめて「No No No、うちのほうが」と対抗してきて会話が弾んで楽しい。猫ってすごい生き物だ。注がれる愛が無限だ。

久美子ちゃんの愛媛の実家で獲れた無農薬のみかんをたくさん頂いたので、お隣(ノアちゃんちと反対側)にお裾分けに行ってここでもまた長話。写真絵本『ひなたのねこ』のことを褒めてもらえて嬉しかった。「猫好きの友だちに配りたいからたくさん買いたいんだけど、どこで買ったら山田さんに一番利益があるの?」とか気を遣ってくれて。昨日ひとつ判明したこと、うちに通ってくるチミママのことを当然お隣さんもご存知なのだけど、チミママがチッチとミンミという子猫を去年産んだのはお隣さんの庭だったのだそうだ。その後チッチとミンミが居場所を移して保護されて里親にもらわれていったこと、チミママはTNRを受けて地域猫になったことをご存知なかったので伝えたら喜んでいた。飼い主のいない猫にご飯をあげていると近隣にどう思われているのかがやっぱりいつも気になるのだけど、「最近ずっと山田さんちでご飯食べてるでしょ?だから安心よ。いつも塀の上を歩くのを見るのを楽しみにしているの」と言われて嬉しかった。

そして、ご近所猫といえば、近藤研二さんちのモイだ。この町にモイがやってきた最初の日のことを憶えている。手のひらに乗るほどの乳飲み子のときから知っているモイのことを僕は甥っ子のように思っている(ウニは姪っ子)。いつ遊びにいっても誰よりもはやく玄関で待ち受け、「グルグルっ」と鳴いて迎えてくれるモイは自分にとって特別な猫だとあらためて気付かされた。3日前にモイの病気のことがわかってから、最初のダムひとつぶんくらいの涙はすでに流された。これからは強い気持ちを持って、モイが元気に帰ってくるのを待って、帰ってきたらまた嫌がられるほど可愛がって、近藤家を支えて、息抜きさせて、相談に乗って、一緒に泣いたり笑ったりするのが自分の役割だと思っている。

猫騒動日記、新しい季節の始まり。いいことがあるように心から願う。





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2016年12月22日

猫騒動 6thシーズン(10)チミママその後



11月半ば、半年ぶりにその姿を現したチミママ(ポチ実のお母さんだと推測される地域猫)は、その後もほぼ毎日わが家の庭を訪れるようになった。“ほぼ毎日”というのは、やっぱり気まぐれに丸一日顔を出さなかったりするときもあるからで、そうなると今度は「チミママ、なんで来ないのかなあ。どこかに用事でもあるのかしら。他に美味しいご飯くれるとこが?バイト?パート?」と心配になったり詮索したりもする。で、気を揉んでいる僕の目の前に何事もなかったようにすっとクールに登場するのがチミママらしさでもある。真っ赤にただれていた耳の後ろの炎症も抗生剤が効いたのか傷が乾いて良くなった。最近では夜になると点灯する“チミママライト”が導入されて、暗い夜でもチミママが夕飯を食べにきたのがすぐわかるようになっている(だいたいポチ実がチミママを見つける)。

チミママのこちらに対する態度には少し変化があった。かつては窓を開けたり手を伸ばしたりすると一旦木を伝って塀の上に退いてじゅうぶんな距離を取ってこちらを牽制する感じがあったのだけど、今ではあくびなのか威嚇なのかわからない「シャー!」の表情を見せて、少し離れたところでご飯の皿が出てくるのを待つようになった。なんとチミママはあらゆる猫を魅了するはずの「CIAOちゅーる」を好まない。こんなもの食べ物ではないわ、というような素振りでまったく手をつけないから不思議だ(だからチミママのためのプレゼントにはCIAOちゅーる以外が好まれます)。最近ではポチ実がチミママに積極的にモーションをかけ過ぎて、チミママがめんどくさそうに踵を返して帰っていくことも増えた。「ほらー、チミママ来なくなっちゃったらどうするんだよー」とポチ実を責めたりするけど、しばらくするとチミママはまた戻ってきて窓ガラス越しにコミュニケーションが取れているのかどうなのかわからない、熱視線での交信を継続中。

本格的な冬の到来、今日みたいな冷たい雨の日にはやっぱりチミママが心配だ。秘密の場所にしつらえた寝床で丸まって寝ているのだろうか。チミママは孤独な夜を過ごしているのだろうか。うちの庭に来たときに「チミママ来た!」と相変わらずあたふたと僕がキャットフードを準備したり、ポチ実が尻尾を膨らませて上を下へと駆け回るのをどんな気持ちで眺めているのだろうか。チミママは昼間は黒目が細くてとてもキリッとした表情をしているが夜に会うと真っ黒な瞳で可愛く見える。ここ最近は昼夜の二回うちにご飯を食べにくるから(ポチ実が一日に食べる量の2倍は食べてる)、おそらく僕らは嫌われてはいないのだろう。チミママとの蜜月がこのまま続けば楽しいな、と僕は思っている。ポチ実がどう思っているかは知らない。

チミママの近況をエピソード10として、猫騒動 6thシーズンを締めくくりたいと思います。来年からスタートする7thシーズンもお楽しみに!猫騒動はまだまだ続いていくのです。


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2016年11月19日

猫騒動 6thシーズン(9)チミママが帰ってきた!

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 いつものように窓際でひなたぼっこをしていたポチ実が、突然「ウウウウ」と唸り声を上げ始めた。一心に窓の外を見つめ、尻尾がタヌキのように膨らんでいてかなり興奮している。「なになに?どうした?」とひざまずいて、彼女の視線をたどると、なんとそこには半年前に姿を消してからまったく音沙汰のなかったチミママの姿があった。チミママ、生きていた!僕もポチ実と同じくらい驚いてドキドキして、心の底から嬉しかった。チミママはポチ実の母猫。TNR(T=捕獲して、N=不妊手術して、R=解放)を受けて地域猫になったが、その安否がわからず心配していたのだ。

 チミママは僕らの大慌てぶりを冷静沈着なその瞳で見つめた。僕はバタバタと戸棚からキャットフードを探して皿に盛り、ポチ実はフンフンと鼻息を荒くして硬直している。「チミママー、ご飯だよ」と声をかけて庭先に皿を置くと、しゃなりしゃなりと歩いてきて鼻を突っ込んだ。毛艶はいいけれど、少し痩せただろうか。少し表情に険があるように思えたが、相変わらずチミママは美しいキジ白模様の猫だ。耳の後ろを怪我しているように見える。赤い血が滲んでいて、とても痛そう。ペロッとご飯を食べたチミママは僕とポチ実を一瞥して、さっと踵を返して、塀を乗り越え屋根をつたい、またどこかへ消えていった。ポチ実の興奮ぶりと言ったら…。忘れていたエキサイトメントを思い出した!という感じ。本来猫は親離れ、子離れすると血縁関係を忘れてしまうというけど、このふたりの間には声なきコミュニケーションがある、と僕は思っている。

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僕はLUMIXのカメラでチミママの後頭部の写真を写し、その写真を持って近藤さんと一緒に動物病院に出かけた。みんながこの町の地域猫であるチミママのことを心配している。先生の見立てでは夏の間に蚊に刺された部位が炎症を起こしているのではないか、とのことだった。チミママのだいたいの身体の大きさを考慮して、あらためて消炎効果のある薬を処方してもらう。寒くなって蚊がいなくなれば自然と治まるだろうという楽観的な診断がとても嬉しかった。なんだか、チミママとの距離がぐっと縮まったような気がするのが不思議。

その後チミママは数日続けてやってきたかと思うと、また3、4日ブランクをあけて現れたり、かなり気まぐれに僕らの庭に姿を見せる。「チミママが帰ってきた!」という言葉とともに僕が投稿したインスタには大きな反響。「よかった!」「心配していました」「生きていた!」とコメント欄が湧いた。会ったこともない、飼い主もいない猫のことをこれだけ気にかけてくれる人たちがいるなんて、世の中捨てたものではないね。チミママが庭先に現れるたびにポチ実はフンフンと鼻息を荒くし、リビングとベランダを行き来し「ママーン!」と語りかける。「チミママのご飯に」とフードを持ってきてくださるファンの方がたくさんいて、とても助かっている。

チミママ、冬が始まるよ。ここは猫町、猫騒動は果てしなく続くのです。

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2016年10月06日

週末と平日|2年目の『猫と五つ目の季節』



ここしばらく週末は旅と演奏、ウィークデイの朝からお昼過ぎまでひたすら原稿書き(たまに絵を描いたり)という日々が続いている。これは去年の夏とほとんど同じ感覚だ。ちょうど1年前の今日は、小説『猫と五つ目の季節』の製本サンプルができあがった日だ。受け取った本の重みも忘れない。表紙の手触り、カバーを外した本体の、表がポチで裏がポチ実の毛並み。ポチの茶色の毛と同じ色を選んだ栞紐。一生懸命作ったものがとても丁寧な本に仕上がったことが嬉しかった。どこか落とし前をつけるような思いで書いた物語がこの日を境に、外側の世界へ広がっていくのを不思議な気持ちで眺める1年でした。

11月に発売になる写真絵本『ひなたのねこ』完全版、サウンドトラック的なCD『the loved one』等も合わせて今後ともどうぞよろしくお願いします。




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2016年09月02日

猫騒動 6thシーズン(8)2年目のポチ実記念日




 九月に入ってすぐの朝だった。前の晩は下北沢でライブがあり、夜遅くまで音楽仲間と打ち上げをして少し飲み過ぎた。寝ぼけた目をこすりながらリビングのブラインドを引きあげると、サッと小さな影が視界を横切った。目を凝らすと、紫陽花の木陰に身を潜めてこちらの様子をうかがう子猫の姿が見えて、僕はいっぺんに目が覚めた。
 ガラス窓を爪でトントントンと叩くと、子猫はさらに目をまんまるにさせて警戒した。そして恐る恐る木陰から這い出てきたその子猫を見て、僕はびっくりしてしまった。大きさからすると生後ニ、三ヶ月というところだろうか、それはポチに瓜二つの三毛猫だった。
「信じられない・・・」
 思わず口をついて出るひとり言。茶、黒、白の毛、そしてきれいな縞模様、小さな身体、尻尾はすらっと長い。僕は夢でも見ているのかと思ったが、これは目の前に起きている現実だ。ガラス越しに携帯で写真を撮るとそのシャッター音に驚いて、子猫はするすると器用に木を登ってコンクリートの塀に飛び乗り、その塀をスタスタと伝って歩き去って見えなくなった。
 僕は携帯のスクリーンに写った子猫の姿を見つめた。指先で画像を大きくしたり、明るく加工してみたが、見れば見るほどポチにそっくり。写真集の中の小さな頃のポチが、表紙から抜け出してきたかのようだ。


小説『猫と五つ目の季節』152ページからの抜粋、これはすべて脚色なく2年前の今日9月2日のことをそのまま書き綴ったシーンである。下北沢leteでのライブの後、一緒に打ち上げをしたのはシンガーソングライターの高橋徹也さんで、あらためてポチへのお悔やみを伝えてくれて「優しい人だな、この人は」と思った記憶がある。奇しくも一昨日が下北沢leteライブだったから季節感とか空気の心地も甦ってくる。あれから2年が過ぎたが、あっという間のようでもあり、長い長い充実した時間のようにも感じる。猫が僕より4倍早い人生を送るから、なるだけ時間がゆっくり進んでほしいなと願っている自分もいる。この日の奇跡みたいな出来事がなければ今の日常は全然違うものになっていただろうな。

朝起きて庭に出たら、庭先のフェンスのところにお隣のノアちゃんからの手紙とアジサイの花がプレゼントとして置かれていて「わあ!」と歓喜の声が出た。あの日以来、ポチ実は数えきれない出会いと繋がりのもととなった。ファンの皆さま、いつもポチ実に言葉や贈り物をありがとうございます。家を庭を駆けまわって悪さをして困らせるポチ実をしかってばかりの毎日ですが、今日は特別に感謝を捧げる一日にしたいと思います。9月2日はポチ実記念日。



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2016年06月21日

猫騒動 6thシーズン(6)ポチの三回忌、ポチ実の2歳の誕生日



先週6月19日はポチの2度目の命日、三回忌でした。たくさんのお花をいただいて嬉しかったです。ありがとうございました。この季節が来ると「あの時の今頃はどうしていたっけ」と過去の写真を振り返って、しんどそうにしているポチを見ていろんなことを思い出します。ポチは19日に亡くなって翌日は一日かけてお別れをして、明けて夏至の21日にお葬式をして深大寺の空に舞い上がっていきました。ポチはやっぱり自分にとってはかけがえのない存在です。今でも、いつまでも。ポチの旅立ちから2ヶ月半経って青天の霹靂のように我が庭にひょこっと現れたのがポチ実で、その登場から今までのことはこの「猫騒動」日記に連綿と書き綴られています。

ポチ実らしき子猫たち(姉弟チミオとサビとよちよち歩いていたところを目撃した方がいたのです)が生まれたのは6月くらいだろう、という近所の猫ネットワークの情報を聞いて僕は「ポチ実はポチの生まれ変わりだ」と思いました。正確な誕生日がわからない野良出身のポチ実の誕生日はポチが空に昇っていった6月21日ということになったのです。今日でポチ実は2歳。猫の2歳はだいたい23歳くらいだと言われますが、ポチ実はまだまだ子どもでやんちゃでハチャメチャです。先週もポチ実はとんでもないことをしでかして(インスタにもブログにも書けないようなことを)僕はお隣さん、さらには2軒隣までお詫びの菓子折りを持っていきました。「いつも窓から見えるカワイコちゃんね?」とみんなポチ実のことを知っていてニコニコ笑って会話もはずみました。猫とは本当にすごい生き物だなあと思います。

ふと気づくと2歳というのは僕が2001年にポチをうちに迎えいれた時と同じ年齢。元気に長生きしてほしいなと願う。僕の宝物、やわらかなダイヤモンド、毎日が楽し。




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2016年05月13日

猫騒動 6thシーズン(5)お隣のノアちゃんと来なくなったチミママ



久しぶりに書く猫騒動日記。お隣に越してきたおうちがベンガル猫を飼っていて、暖かくなるにつれフェンス越しのコミュニケーションが増えた。これまでお隣とは挨拶こそすれ、親密にお話することなど皆無だったから「猫」という媒体が人間関係にもたらす効用というのはすごいなあとあらためて感心する。お隣の猫は「ノアちゃん」という名前の女の子でとても人懐っこくて触らせてくれて、可愛い。

うちのポチ実は人見知りの内弁慶なので遠巻きに眺めて震えていたのだけど、ここ最近はやたら積極的になって朝起きたらお隣のお庭でノアちゃんが散歩していないかチェックする。待ち伏せしたりもする。フェンス越しにノアちゃんが首輪の鈴を鳴らして駆けてきて、ポチ実とチュっと鼻をくっつけるのだけど、そのシーンを見るといつもキュンとする。「なんなの君たち、その可愛らしさは!」と僕がiPhoneでパシャパシャ写真を撮っているとお母さんが「山田さんチミちゃん、おはようございますー」と顔を出し、ポチ実は人見知り性分が出てまたびっくり怖がってリードを絡ませて家に駆け戻る、というのがお決まりの風景になった。つい最近お隣のお隣には柴犬の「あずきちゃん(女の子)」が越してきた。なんだかこの初夏、ご近所の動物たちのガールズトークはとても賑やかだ。

そして、チミママがうちの庭に現れなくなって1ヶ月が経った。毎日気になるし、すごくさびしい。庭の梅の木に光る目があって「チミママ!」と声をかけたらそれがハクビシンで、大声を出して追い払ったのだけど、その日をきっかけにチミママも野良猫クマも姿を見せなくなったから猫町の分布図や情勢が様変わりしてしまったのだろうか。半年顔を見せなかったのに今年のはじめにフッと戻ってきたチミママのことだから、どうにか元気に暮らしてまた僕とポチ実にその凛々しく美しい姿を見せてほしいと願う。そのときのためにたくさん美味しいご飯を用意しておくのだ。




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2016年02月05日

猫騒動 6thシーズン(4)チミママ、その後




ポチ実のお母さんであるチミママが、TNRを受けたあと半年を経てうちの庭に現れたことは前回の猫騒動日記に書いたのだけど、それからずっとチミママは通い猫として姿を見せるようになった。僕も喜んでチミママ用のご飯を買ってきたり、現れるたびにちょっと食べさせ過ぎかなあというくらい優遇するのだけど、最近では距離が縮まってきて毎日楽しい。距離が近くなるとチミママの耳のさくらカット(不妊手術を受けた証)と、さらには耳の後ろにカサブタみたいな古傷があるのも見えて、外猫としての過酷な日々のあとも垣間見える。もちろん彼女に一定の警戒心はあって、触らせてくれたりはしないが、僕のことを害のない何者かだと認識してくれてはいるのだろうチミママと対峙することが日常の一コマになったことが嬉しい。チミママには大人の魅力がある。

そして、ポチ実の反応なのだけど、目を真ん丸にして緊張感をたたえる彼女を見るのも面白い。チミママが現れたのを一番に察知するのはポチ実で、「ウー」「ニャアアン」とチミママに話しかけてしっぽは太くふくれている。一階のリビングの掃き出し窓からチミママを一心に見つめて、ご飯を食べ終えたチミママが歩き去って姿が見えなくなると今度は2階のベランダまで駆け上がって塀づたいに寝床へ帰っていくチミママの姿が消えるまで眺める。昨日なんかはもう「ウー」と唸るのもやめてしまって、ガラス窓を挟んだ目と鼻の先でチミママがご飯を美味しそうに食べるのをポチ実はずっと眺めていた。

猫が小さな頭で何を考えているかは全然想像がつかないが、猫をずっと眺めていると意外と深遠な思考を重ねているのかもしれないな、とも思えてくる。チミママはチミママでその思慮深い顔でポチ実をキッと見つめるし、親と子の間では(一度親離れ/子離れをすると“親子”という認識はなくなってしまうというのがよく言われる猫についての常識だけど)声なき声でのなんらかのコミュニケーションがなされているのだろう。猫騒動は始まりから1年半を経てもまだまだ続くのだ。





昨年秋の「吉祥寺の猫まつり」に続いて「ちよだ猫まつり」に参加することになりました。楽しみです。


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ちよだ猫まつり2016 @ 千代田区役所1階イベントスペース
2016年2月20日(土)
観覧無料

近藤研二ソロアクト11:30 - 12:00
山田稔明 with 近藤研二 17:30 - 18:00


千代田区役所1階・4階(千代田区九段南1-2-1)
地下鉄九段下駅6番出口

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2016年01月14日

猫騒動 6thシーズン(3)チミママが帰ってきて地域猫に



突然の再会だったので涙が出るくらい嬉しかった。去年の夏にむさしの地域猫の会のスタッフの方の手により捕獲され避妊手術をしてもといた場所に戻された(TNR活動:そのときの記事はこちら)チミママと僕が名付けた猫は、ポチ実のお母さんなのだけど、その夏以来ずっと姿を見せることがなかったのが、この1月になって急に我家の庭先に現れた。あわててご飯をあげたらぺろりとたいらげて、その日以来だいたい毎日うちに通ってくるようになった。人が訪ねてきたら文字通り尻尾を巻いて逃げるポチ実だが、チミママが庭に現れると低い唸り声をあげながらもコンタクトをとるようにずっと窓からママを眺めて、彼女が塀の向こうに消えていくまでずっと見つめている。

チミママは昔からそうであるように、目ヤニひとつなく身体もまるまるとして健康そのもので美しい。無闇に近づこうとするとふわりと逃げるが、「チミママー、元気かい?」と話しかけると真ん丸な目でこちらを見つめてゆっくり瞬きをする。ご飯を食べ終わると大きく伸びをして軽やかにキャットウォーク(という名の塀)をしゃなりしゃなりと歩いてみせる。僕はその姿を見るのが嬉しくて、傍らにいるポチ実もすっとんきょうな顔でその優雅な姿を眺めるのだ。東京はここ何日かで急に寒くなったから、夜になるとチミママのことを考える。そして朝が来てうちにご飯を食べにくる姿を見たら僕は安心する、という日々がしばらく続いている。今日はチミママのボーイフレンドのクマがやってきたが、我が町内会の猫模様は引き続き面白い。チミママが帰ってきてよかった。地域猫として長生きしてくれたらいいなと思う。

ネコパブリッシングから年に4回刊行される雑誌「ねこ」の最新号(「ねこ」2016年2月号)に「猫と暮らす人生はかくも素晴らしい」という書き下ろしのエッセイを寄稿しました。現在発売中なのでぜひこちらもお読みいただきたい。“ねこ男子”の特集号ですが僕は意外と硬派な文章を書きました。お隣のお母さんが『猫と五つ目の季節』を読んでくれたそうで、垣根越しにおしゃべりしていたら「山田さんは本当に猫を愛してらっしゃるのね」と言われて、そう言われると笑いながら「そうなんです」と答えるしかない。猫騒動はまだまだ続くのです。




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2015年11月10日

猫騒動 6thシーズン(2)ダライラマ先生に報告




昨日のこと、ポチ実の3種ワクチンの摂取のためようやく病院に行くことができた。最近ポチ実は言葉や気持ちを察する術を手に入れたのだろうか、キャリーバックを準備すると姿がどこにも見当たらないという何日かの遂行未遂のあとやっとの思いでバッグに閉じ込めた。向かう先は小説『猫と五つ目の季節』にも登場するダライラマ先生の待つ診察室だ。僕の顔を見るなり「なんだい、もう1年経ったのか!」と先生は笑顔で迎えてくれた。ぶるぶる震えるポチ実も診察台の上ではおとなしくされるがまま。このへんはポチに似ている。注射をし、おなかや背中を触診してもらう。ポチ実は庭でいろんな虫(蝉とかカナブンとかいろいろ…)をパクパクと食べてしまうので寄生虫のことが心配だったので相談。大丈夫とのことでひと安心。

発売から1週間が経った『猫と五つ目の季節』をおもむろに取り出し「あのー、先生、事後報告で申し訳ないのですが」と“ダライラマ先生”についてお伝えし、本を進呈した。「君はなんでもできるんだねえ」と先生はニコニコ顔で喜んでくれて、山下洋輔さんの話(訪問診療をされていたことがあるそう)や音楽の話で賑やかに盛り上がった。お時間あるときに読んでいただけたら嬉しい。・・・と思って帰宅した後、ポチの最期のころ自然療法の病院にダライラマ先生に内緒で数回通ったことがバレてしまう…ということに気づいた。先生がこの物語をどんなふうに読まれて、どんな感想を持たれるかに興味がある。帰りも手を振って見送ってくれて、ポチを連れて連日通ったころの厳しい顔とは全然違って柔らかい。その顔を見るだけでなんだかいろいろなことが思い出されて感慨深かった。

先生と談笑している診察室から覗く奥の廊下で、ケージの中で猫がブルブル震えながら神経質に動きまわっていたのが忘れられない。野良猫が捕らえられてTNR(捕獲/避妊/解放)で地域猫にされるのだろうか。きれいな猫だったからまた元気に町を駆けまわってほしい。ポチ実も僕が捕まえてうちの猫にしなかったら今頃どんな猫になっているだろうか。夜になってポチ実は注射の恐怖からケロッと立ち直ってご機嫌に過ごしていた。「こんな不確かな日々を想うとき、嫌なことから忘れていけたなら」という「猫町オーケストラ」の歌詞はきっと僕自身が美しく生きる猫を羨んだ歌なのかもしれないな、とそんなことを今日は思った。


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2015年09月26日

猫騒動 6thシーズン(1)猫とまた新しい季節

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ようやく小説「猫と五つ目の季節」の校正が終わり(果てのない作業でした)来週には印刷が始まります。6月から3ヶ月、週のうち5日間(土日祝日以外)の午前中に原稿用紙4枚ずつ書くというなかなかタフな作業でしたが(8月は朝から夕方までかかることもあった)実際に本になると思うとわくわくします。栞の色をポチの毛色に近づけたり、装丁をあれこれ試したり、カバーの写真を考えたりするのはCDを作るときの諸作業にとてもよく似ていて、写真家の斎門富士男さんと15年ぶりに連絡をとったりかつてお世話になったレコード会社関係者に相談したりして、まさに自分のキャリアを遡るような初秋でした。猫のことを書くと自分の半生を振り返ることになるとは。

先日玄関先でクルマの掃除をしていたら、犬を散歩中の上品な感じのおばさまがこちらを見てニコニコ笑っている。僕は軽く会釈をして「こんにちは」と声をかけると「今日は猫ちゃんいらっしゃらないのね?」とうちの二階の窓を指差して言うのです。ポチ実が通りに面した二階の窓からずっと外を眺めているのは僕も知っていたんだけど、そうやっていつもの散歩道で「あそこの窓には猫ちゃんがいる」と認識して楽しみにしている人がいることを、なんだか良いな、と思った。「今は一階のリビングで遊んでますよ」と言うと嬉しそうに笑っておばさまは手を振って去っていった。また今日も犬を連れたおばさまはうちの前を通るときに二階の窓に猫の姿を探すのだろうな。「ほら、猫ちゃんいたわよ」とワンちゃんに声をかけたりしながら。いよいよ夜は寒くなって、ポチ実は最近以前より少し甘えっぽくなってきた。今年の冬は布団に入ってきてくれるだろうか。

来週10月1日からいよいよ「吉祥寺猫まつり2015」が始まります。僕はコピス吉祥寺5階ギャラリーでの「kissa kichijoji 猫のいる暮らし展」、近藤研二さんと大塚いちおさん、そしてkissaporukka(イナキヨシコ+石坂しづか+木下綾乃)のお三方とで空間演出します。10月11日成蹊大学で行われる「吉祥寺ニャンポジウム」というのもとても意義のあるイベントになりそうです。キチムでの小説「猫と五つ目の季節」発売記念ライブももはやこの猫まつりの一環と言えるかもしれません。把握できないくらいたくさんの催し事があります。詳しくは吉祥寺猫まつりHPをご覧ください。札幌から帰ってきてからが展示の作業の正念場です…。

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2015年09月09日

猫騒動 5thシーズン(10)ポチ実がうちの猫になって1年/5thシーズンの終わり



あの夜からちょうど1年が経った。去年の今日、日付が変わったばかりの午前1時前頃、もうすでに窓の隙間から入り込んでうちのリビングで遊ぶようになっていたポチ実を、両手でガシッと捕まえてケージに入れて、覚悟を決めて窓を閉めた。それまで自由奔放に世界を行き来した野良猫ポチ実は「山田ポチ実」になったのだ。「猫に九生あり」といいますが、9月9日と9が並ぶ、満月の日でした。自分が捕らわれたことに気付いたポチ実のパニックと反抗はものすごかった。ケージにシーツをかぶせてその夜を過ごし、朝が来て初めて撮った写真が上のもの(しばらくトイレのなかで座り込んで過ごした)。その目には不安とか悲しみとか絶望とかいろんな表情が見いだせる。それでも数日でポチ実は僕にも家にも慣れて、1週間経つ頃には楽しそうに駆けまわり、幸せの風が吹いたのでした。

2キロちょっとだったポチ実は1年経って経って5キロ(!)に。来客があっても昔みたいに気配を消したりせずにそろそろと様子を伺って姿を現すようになった。僕はポチのことを「日本で一番か二番目に可愛い猫」と紹介するのが常だったが、ポチ実もその「日本で一番か二番目」のどちらかになった。今でもポチ実の後ろ姿や伸びて寝ている背中にポチを感じることがある。パッと目覚めて躍動する姿は若々しいポチ実そのものだ。僕は一匹の猫の中にふたつの魂を感じているのかもしれません。健やかに長生きしますように。ハッピーアニバーサリー。

1年前の9月のはじめは日がな庭に出て猫とのかけひきをやっていたから雨が少なかったのだな、と思い出している。早く快適な秋の季節がやってくるのを猫と一緒に窓際でずっと雨が続く灰色の空をうらめしく見上げながら願っているところだ。5thシーズンはこれで終わり。次からは6つ目の季節。



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2015年09月02日

猫騒動 5thシーズン(9)ポチそっくりの猫登場から1年…



今日でポチ実がうちの庭に現れてちょうど1年になりました。上の写真は庭で初めて撮ったポチの姿。思い出すと1年前の9月1日は下北沢leteでライブで、終演後高橋徹也さんと遅くまで打ち上げをして、その翌朝にポチそっくりの子猫と対峙したのですが、奇しくも昨日もタカテツさんと一緒だったから1年という時間を興味深く感じます。ポチ実登場で騒がしくなったうちの庭、それから7日間の駆け引きが続くことになり、僕のインスタグラムはどんどんフォロワーとコメントが増えていきました。それまでポチの不在で色をなくしたままだった風景がぱっと華やいで、重たい身体がとたんに軽くなったことをよく憶えています。

今日は朝からどんよりと曇り雨に濡れた庭を指を加えて見ていたポチ実でしたが、午後からパッと久しぶりに晴れ、意気揚々とお庭のパトロールに出かけて満足顔。チミは毎日面白い。毎日笑わせてくれるし、毎日むずがって面倒くさいけど、可愛い。僕の暮らしに賑やかな通奏低音を鳴らしてくれるポチ実は宝物のような存在です。可能な限り元気で長生きしてほしいな。ライブのたびにファンの皆さんから「これ、ポチ実ちゃんに」といろんなものをいただきますが、ポチ実はなんでもちゃんと遊んでくれるのです。これから1週間は去年の初秋の一喜一憂の日々を追体験しながら過ごしたいと思います。いろいろなものことに、感謝。



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2015年08月26日

猫騒動 5thシーズン(8)季節をひとまわり



夏が終わる。あんなに暑かったのがウソだったみたいに寒い雨の8月の終わりに僕らは「嗚呼、夏が終わる…」と感傷的に遠い目をするのだ。東京で猛暑日の連続記録が出たころはポチ実もさすがにぐったりと身体全面を床につけて毎日をやりすごしていたが、総じて元気で健康的で毎日(雨の降らない日は)庭の散歩をし、蝶々を追いかけ、蝉を捕まえ(ときどき食べ)、カナヘビの尻尾に翻弄されたり、昨日などは雨後に現れた大きなヒキガエル(これは写真が気持ち悪すぎてインスタグラムにはアップしなかった)と対峙して固まったり、夏休みの子どものように楽しい日々を送った。

1年前の今頃のことを思い返す。今年より暑い日が長くて、たくさんのライブに明け暮れた僕はぐったりと夏バテしていて、ポチがいなくなって2ヶ月経っても心にぽっかりと開いた穴はそのままで、プールからあがった後みたいぼーっとして重だるい体を引きずって溜息をついていたように思う。GOMES THE HITMAN再始動のミーティングも始まった頃。9月最初の日、気持ちを切り替えなければ!と下北沢leteでのライブで夏を見送った。ポチの生まれ変わりのような仔猫ポチ実が庭に現れたのは9月2日で、来週でもうすぐ1年になる。ポチ実と季節をひとまわりだ。下の写真は最初に写したポチ実の姿。この瞬間をずっと忘れることはないだろうと思う。

ポチ実の姉弟のチッチとミンミは先週末の譲渡会でいい出会いがあり、姉弟揃ってトライアルが始まるそうで嬉しい。ちょっと前に家から脱走してしまった加古川チャッツワースのチャオ実も翌日には無事保護されて胸を撫で下ろした。五十嵐くんちのミルクもどんどん大きくなって顔もきれいになって安心だ。近藤さんちのモイは王子様のように可愛いからまたそろそろ会いにいかなきゃな。猫たちにもそれぞれの暮らしが流れる。この猫騒動ブログももうすぐ1年。魔法じかけの日々は続いていく。猫は僕にとってのラッキースターである。

猫の健康管理士という資格があって、ポチ実の長生きのために勉強を始めた(通信教育で)。猫騒動はまだまだ続きます。


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2015年07月09日

猫騒動 5thシーズン(7)リアル猫町オーケストラ



去年からわが家に定期的に訪れる野良猫がいる。どうやらポチ実のお母さんらしいということが判明、チミママという名前を付けて観察していた。猫の親子の関係というのをインターネット上で調べてみると、生まれて3ヶ月ほど経って親離れ/子離れすると「自分が誰の子か」「誰が自分の子か」というのを忘れてしまう、というのが定説のようですが、塀の上でじっとポチ実を見つめるチミママ、「ウウウ」と静かに唸りながらもチミママの姿を追うポチ実の姿を見ているとそこには僕らにはわからないコミュニケーションが存在するのではないか、と思わずにはいられないのでした。

そんなチミママが春になってどうやらまた赤ちゃんを身篭っているみたいだ、ということになって長いこと姿を見ないと心配になって、かと言ってもうちの庭に現れてもどうしてあげることもできないでいた。チミママとその子ども2匹を最初に発見したのは近藤研二さんで、近藤さんはうちに何かを返却しに来る途中で小さな猫の影に気づき、僕もすぐに駆けつけた。生後2ヶ月くらいだろうか、2匹の仔猫はかわいいキジ柄で、ぴょんぴょん跳ねて可愛い。チミママは鋭い眼光で僕らを睨みつける。仔猫にそれぞれ「チッチ」と「ミンミ」と名づけて(勝手だな、人間は)それから毎日気になって猫を見に通ったのだけど、ある日からぱったり姿が見えなくなった。



「チミママとチッチとミンミがいる場所がわかりました!」と連絡をくれたのはむさしの地域猫の会のスタッフの方だった。僕のインスタグラムを見て気になって、情報網を駆使して突き止めたのだ(猫ネットワークってすごいのだ)。そしてなんとチミママ親子が居場所を移した先は去年の猫騒動で尋ね猫「チミオ」の貼り紙がきっかけで知り合った一本向こうの筋に住むAさん宅の庭だった!僕は近藤さんと連れ立って猫のエサとかおやつとかを紙袋いっぱい用意してAさん宅を訪ねた。Aさんは不在だったのだけど、お母様が出てくるなり「これは、チミちゃんところの山田さん!こちらはモイちゃんのパパ!」と僕らのことをご存知だった。ここ数日の様子をお聞きして、チミママたちにあげるためのフードやおやつをお渡しした。結局むさしの地域猫の会の方と相談して、仔猫たちは保護して里親探し、チミママは不妊手術を施してもとの場所に戻し地域猫として人生を送ってもらう、ということに。捕物帳の舞台はAさんのお庭ということになる。

それから数日後にメールが届き、親子とも無事に保護して病院で診てもらったとの連絡。仔猫たちは病気もなく健康で、チミママは不妊手術を受けて数日静養した後元いたところに戻した、とのことだった。チミママは「元気に駆けていった」そうだ。ポチ実の弟妹のチッチとミンミはこれからむさしの地域猫の会が主催する譲渡会で家族を探すことになるのだろう。その後届いたAさんからのメールには「1週間ほどでしたが微笑ましい姿を楽しませてもらいました。仔猫たちの可愛らしさはもちろん、チミママは小顔美人で、時に仔猫のように一緒に戯れたり、がまんしきれずに先にご飯を食べてしまったり、でも人の姿を見ると激しく威嚇して母性を発揮していました。仔猫たちを呼ぶ声の何と優しかったことか。」とあり、捕らえられて仔猫から引き離されたチミママの気持ちを思うとつらく哀しく、むさしの地域猫の会の会長さんからも「この子たちにとっての幸せはなんだろう?これで本当にいいのかな?と自問自答しながらも、それでも外で暮らす猫たちの過酷な環境や病気になったり怪我をしたときのどうしようもなさを見るたびにやっぱりできるだけ保護するべきなんだと思いなおします」と逡巡するメールをいただいた。

チッチとミンミが優しい飼い主にもらわれますように。そしてこの長雨が早くあがって、またいつもみたいにチミママが長い尻尾をひらりと揺らして塀づたいにあらわれてくれないか、と思う。長い手足と小さな顔の美しいお母さん。ポチ実もチミママが来るとシュッと背筋が伸びる。左耳に地域猫の示すカットが入ったチミママよ、こんな不確かな日々を思うとき、嫌なことから忘れていけたならいいね。美味しいものをあげる準備はできている。


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2015年06月30日

猫騒動 5thシーズン(6)ようこそ後輩


友人でありバンドメンバーの五十嵐祐輔くんが仔猫を飼い始めた。先週鎌倉molnでのライブの際、ちょっと立ち寄って愛でるつもりが、あまりに小さく痩せていて儚く、少し元気もないように見えたので心配になって、その後もずっとやりとりを続けていた。「猫はいいよー」「五十嵐くんも実際に猫と暮らすようになったら張り子の猫の絵が変わってくるかもよ」「人には、猫を飼う人生と飼わない人生のふたつしかない」と背中を押した手前もあり、昨日再び五十嵐ミルクと名付けられた仔猫を訪ねることにしたのです。ご近所の近藤研二さんと連れ立って。近藤家は乳飲み子だったモイを立派な(元気凶暴な)猫に育てた直近の経験があり心強い。

まず大船のペットショップで仔猫用のフードやブラシ、タオル、ウェットティッシュ、猫のおもちゃなどを購入。カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュで待ち合わせて仔猫のもとへ。やはり近藤さんから見ても仔猫ミルクは小さく頼りない。多分五十嵐くんちのミルクはキジ白のオス、多分生後1.5ヶ月くらいで、少し栄養が足りていない。それから3時間くらい、何を教えたということもないが、遊ばせ方とかご飯の皿の高さとか(買ってきてあげた半生のフードをペロリと食べてくれた)、トイレの場所などを話しながらの3時間くらい。仔猫にとっては大きな人間が何人もやってきて緊張しきりだっただろうけど、五十嵐家にとっては何らかの役に立ったのではないかと思います。猫先輩は後輩に厳しくも優しい。


仔猫時代というのはあっという間の時間だ。ポチ実はわが家の庭に現れたときはもう2ヶ月半くらい、四肢もしっかりしていて、仔猫の時代の最後の頃だった。駆けまわり、眠さと戦いながら遊ぶその姿はとても可愛くて、僕はポチの仔猫時代を知らないので「ああ、ぽっちゃんもこんな感じだったんだろうな」と想像し追体験した。ご近所近藤さんちのモイも遊びにいくたびに大きくなった。ミルクもきっと寝て起きたら大きくなっているような超成長期間のはずなのでその貴重な時間の一瞬一瞬を五十嵐くんには謳歌してほしいなと思う。そして、またこれで鎌倉に遊びにいく理由が増えたことがとても嬉しい。




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2015年06月19日

猫騒動 5thシーズン(5)ポチの一周忌



去年の6月19日は長い長い一日だった。夜明け前、目を離した隙に(寝落ちしたんだな、僕が)具合が悪くて動けないはずのポチの姿がどこにも見えなくなって、家じゅうを探して結局どこから入ったのか寝室のベッドのマットレスの下でぐったりしているポチを見て、病院に入院させて少しでも楽になるような積極的な治療をしてもらおうと決めた。朝いちで病院に連れていって、そのまま深大寺に行って病気が治るように祈祷してもらった。ちょうど桜桃忌だったので帰る途中で禅林寺に寄って太宰のお墓に御参りもした。15時半くらいに病院から電話がかかってきて駆けつけるとポチは心臓マッサージを受けていて16時過ぎには冷たくなったポチを連れ帰って僕は家のリビングで座り込んでいました。

「そんな保冷剤なんかじゃだめだよ」と友だちがドライアイスのブロックをいくつも買ってきてくれて、「なんも食べてないでしょ」とイトケンさんがお寿司を買ってきてくれて(ポチが好きなカツオも)、ヒックスヴィル中森さんが花を持ってきてくれて、お店が終わった長男堂店主がおむすびを作ってきてくれて、立派なお通夜でした。僕は寝不足のままグビグビとビールを飲んでしまっていたのでうつらうつらと居眠りしたり意味不明なことを言ったりしてみんなに笑われて、ああ、こういう感じってお通夜によくあるなあ、親戚同士の喧嘩や小競り合いが起こったりもするんだよなあなどとぼんやり1年前の夜に考えたのでした(このときご近所の近藤研二さんと知り合っていないということが今となっては不思議ですね)。

1年後の今日は雨の1周忌、お昼から夜までリハーサルでした。ちょうどポチが旅立った時間の頃から「些細なことのように」「ポチの子守唄」「日向の猫」と近藤さんも含む8人での演奏で、僕は結構感極まった感じになってしまって、みんなにそれがばれないようにするのに必死でした。ポチの一周忌に一番近い土曜日を選んでライブを決めたのは去年の12月、僕の誕生日でした。たくさんの仲間の協力でできあがった、愛猫ポチに捧げた『the loved one』を明日から皆さんに届けられることがとても嬉しいです。家に帰るとやんちゃ盛りのポチ実が駆けまわって夜の運動会を。今日は今日でいい日でした。明日は今日よりもっと良い日になると思います。




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2015年06月15日

猫騒動 5thシーズン(4)初めての夏が来る



前回の猫騒動ブログから約2ヶ月あいてしまいましたが、春だった季節は夏へ向けて進む雨の洞窟に突入しました。猫にまつわる騒動が2ヶ月なかったかというと全然そんなことはなくて毎日ポチ実は何かを“やらかす”し、週に何日もご近所猫のモイと遊びにいくし、うちの庭には野良の不法侵入猫が現れるし、ポチ実のお母さん猫「チミママ」と網戸越しに対峙することも頻繁にあります(今日の午後もでした)。ここ最近では斜め向かいの空き家から仔猫の声が聞こえてきて(ここはポチ実が生まれた空き家だと思われるのですが)昨日お家の持ち主が掃除をしにきたところを見計らって挨拶にいき、猫が出産しているかもしれないことを報告、相談したり。まあ、言ってみれば毎日が猫騒動の連続なわけですよね。

そしてひとつ、お伝えするのが遅くなりましたが、春のGOMES THE HITMANのライブと吉祥寺にじ画廊でのイベントで募ったむさしの地域猫の会募金箱に入っていた10,101円を会に寄付しました。ささやかな貢献ですがとても喜んでもらえました。仔猫が生まれる時期に何かの役に立っていたら嬉しいです。お心遣いいただいた皆さまに感謝を。今度は6月25日の木場 EARTH + GALLERY《Art × Music for CAT LOVERS》に募金箱持っていきたいと思っています。ふと気づけばあれから1年が経とうとしていて、ああ、いろいろなことがあって今このときに繋がっているなあ、と考える。

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ポチはちょうど去年の雨の季節に具合が悪くなり、6月4日からかかりつけの病院に通い始めました。重度の腎不全でした。ちょうど1年前の今日くらいにはご飯も水も飲めなくなって、神頼みの祈りにも似た思いを抱いてホメオパシーの病院のドアを叩いたりしている頃。苦しむポチの背中をさすりながら夜も寝ないで看病するというタフな日々は果てなく続くかと思われました。「ポチの回復日記」と希望を捨てずに名づけた詳細なメモを取っていたので今でもそれを読み返すとその頃のことを鮮明に思い出せます。そして深い溜息と涙と後悔のような念が混ざり合い、リビングに飾ったポチの大きなポスターに語りかけ、床に転がって遊ぶポチ実を見つめるのです。1年前に書いていた日記はこんなふう。


<2014年6月13日(金)>
朝、9時過ぎに病院行くもA先生おらず一旦帰宅。よだれ、その後黄色い胃液を吐く。ちょっと落ち着く。楽になった?A先生を待つ。10時半に再び病院へ。診察台の上で失禁、でもこれでかなりおなかが楽になった?腎臓の数値が非常に悪いからその通りの症状が出ている。正直やれることがない、と。体重はなぜか今回も変わらず4.8キロ、それほどひどい脱水でもないらしい。昨日200mlちょっと輸液したことを伝えると、数値を調整するために朝の診療では輸液を入れないことに。吐き気止めの注射2本とステロイド?もう1本黄色い注射を。フォルテコール半分と心臓の動きを良くする薬半錠。夕方もう一度通院することに。
(注射料2100円/内服薬500円/合計2808円)

帰宅後唾液のような透明なものを吐いて、しかししばらくは落ち着く。15分間隔でえづきはあるが、目をつぶって休めているように見える。夕方にもう一度A先生に会えるのが救い。泣いてるヒマはないが涙が出てくる。この感情はなにか。15時くらいから吐き気が増えてきた。5分間隔。ノドの下、胸をさすると気持ち良さそうにする。断続的に頭を沈めて休む。そして吐き気で頭をあげる。

今日二回目の午後6時半の診療。顔が少ししっかりした?と僕も思うし先生も言う。
栄養入りの輸液注射を2本と吐き気止め2本。飲み薬も同じだけ。「治ってくれよ〜」と先生。願う。
(注射料2800円/合計3024円)

帰宅後唾液のような液体をまた吐く。これでかなり薬も吐いてしまったのでは?と思うが、その後落ち着き、休む。しばし仮眠。真夜中の2時、吐き気が止まらないためやむなく24時間やっている救急病院を探して車を飛ばす。血液検査、そして吐き気止めを2本。腎臓の数値は前週よりはマシ?帰宅後また少し吐き、その後落ち着く。5時頃から1階へ。窓際。ソファの下。好きにさせる。オシッコ。朝7時に二階寝室へ。日向の窓際で外を眺める。吐き気減って幾分穏やか。
(夜間診療6800円/血液検査2500円/注射2500円/合計12744円)


<2014年6月14日(土)>
朝の病院で昨晩のことを報告。真夜中でもしつこく電話を鳴らせば誰かが対応してくれるとのこと。黄色い輸液には少し栄養入りか。吐き気止め2本、ともう一本?いつも一本余計におまけしてくれる。錠剤の胃薬は自分で。フォルテコールと心臓の薬はまだあげられず。帰宅して、相変わらず波があり苦しそう。
(注射料2100円/内服薬900円/合計3240円0

知人から紹介しただいた自然療法の動物病院へ。1時間弱の車の長旅。予想に反して佇まいはティピカルなクリニック。ホメオパシーについて非常にわかりやすい話でいろいろ腑に落ちる部分も。注射を5種ほど。腎臓、肝臓、腸の動き、エネルギーの流れを助長するものなど。ホワイトボードの図を使っての説明は明快。ポチは疲れて眠るような顔。ポチの吐き気による空咳のようなものは腸から上がってきたガスのせい。ハーブウォーターのような薬。明日も昼前に来ることに。新しい始まり。
(初診料10000円/検査15000円/内用薬4000円/合計31320円)

帰路、かかりつけの病院へ。4.65キロ。診察時間過ぎても対応してくれて感動する。
肝臓のことも考えて腎臓の治療をしてくれている。吐き気止め。流動食を処方。
(注射料3500円/合計3780円)

帰宅。ポチ、いつものポチのよう。しっぽをあげて歩く。正直驚いた。嬉しい!水を飲むかと思ったが寸前でやめる。庭にも出る。葛湯をぴちゃぴちゃと舐めさせる。しっぽをあげて歩く。ソファを居場所の定位置にして、昨日までとは全然違う。さあ頑張ろう。穏やかに寝るポチにつられ自分も久しぶりに寝た。しかし3時頃から吐き気で苦しむポチ。ソファの下、風呂場の前、うろうろ。あごの下をなでたり背中をさすったり気分転換に庭に出たり。ゲップを出させたくて腸の薬を半かけ、「ガフー」と一発出て少し楽になったか。ソファの上で少し落ち着いたのは4時半。


<2014年6月15日(日)>
朝は気持ち良さそうに寝る。11時半からの自然療法の動物病院、昨日同様の注射と、お話。リラックスした穏やかな時間も、後に来た患者犬の大きな鳴き声でかき乱されてしまった。帰りの車で酔ったか唾液を流す。帰宅してぐったり。もう少し頑張ろう。
(診察料2500円/皮下注射12000円✕2日分/合計29354円)

お昼過ぎにかかりつけの動物病院、4.45キロ、体温37.8度。ぐったり。たくさんの複合注射を。
帰宅後、具合悪い。昨日が嘘のように。しかし体力回復してもうちょっとトライしたい。
夕方の診療はあきらめ、輸液セットをもらいにいく。
(注射料4200円/フード1350円/合計5994円/夜の分の輸液セット注射料3500円/合計3780円)

血便のような赤いシミをトイレに発見。オシッコは3度ほど。しゃがみこんだりヨロヨロ歩いたり。好きにさせる。夜になって庭で涼む。風が気持ちいいな。気分転換して好転しような、ポチ。ポジティブなヴァイブレーションを全方向へ。血尿続く。量はこれまでより増える。日付変わる頃にぐったりしたポチに輸液。続けてがんばってもらって液状健康補助食品をシリンジで。なんとか食べてくれた。薬を飲ませるのに難儀して余計な体力を使わせて申し訳ない。ブラシでのマッサージで帳尻合わせを。気持ちよくなったのか眠る。お風呂場で。ここ数日のなかでは断続的にだけど一番寝た夜かもしれない。起きるとポチは2階寝室にあがって、よだれを流して吐き気と戦っていた。ガスを吐き出せたので階下に連れて降ろしブラシで撫でて落ち着く。その後場所を変えながらえづきをやりすごす。気持ち悪さゆえの行為だろうけどしっかり歩いている姿を寝ぼけつつ眺めた。地震が数回。朝7時、待望の太陽、庭に出て紫陽花の下で数時間とても穏やかに過ごす。


こんな感じの日記が2週間分、最初はノートパソコンで書いていたのが途中からiPhoneのメモに走り書きになった。最期の2日、6月18日と19日の日記は書けず、思い出しながら後で補完した。ちょうどワールドカップで盛り上がっている時期だったけど僕は結局ひとつも試合を観なかったな。1年経って思うのは、今年はなんで庭の紫陽花が咲くのが遅いんだろうかということ。ポチは紫陽花がよく似合う猫だった。雨が少ない気がするのは、去年は本当に雨の日と低気圧がつらくて、太陽を渇望していたことを憶えているからか。愛猫ポチを看取った経験は僕にとって猫の病気についてもっと詳しく知りたいと欲するきっかけになった。同じ過ちを繰り返したくなくて、僕はこの夏から「猫健康管理士」という資格を受講することにした。ポチ実は6月後半生まれらしいから、物心ついて初めての梅雨を迎えてつまらなそうに窓の外をぼんやり眺めている。新しい季節はもうすぐ。

ポチがいない夏、ポチ実がいる夏。1年たって僕たちに初めての夏が来る。
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2015年04月20日

猫騒動 5thシーズン(3)猫がやってきたヤァ!ヤァ!ヤァ!

この週末は奇跡みたいな猫の週末だった。金曜日にご近所の近藤研二さんから「猫を山梨までもらいにいってくる!」と連絡が来て「えええ!」と盛り上がって、自分のことじゃないのに親戚に子供が生まれる!みたなドキドキ感を味わう。そして近藤さんが猫を見つけた里親サイトを新着順に見ていたら、兵庫に茶トラの可愛い猫が里親募集中だったので加古川チャッツワース岸本さんに「この猫かわいいよー」とメールした。去年10月になくなったチャオにそっくりだったからだ。するとすぐ「山田くん、なんで知ってるの!?このコ明日うちにやってくるんだよー!」と返信が。なんとも信じられない偶然。運命の猫である。

そして土曜日、お昼から出かけていった近藤さんは夜になって可愛いサバ白猫を連れてうちの町に帰ってきた。頭の模様や色が去年8月に天国へ旅立ったマルオにそっくり。猫返し神社巡礼の霊験あらたか?いよいよ立川水天宮阿豆佐味天神社の信ぴょう性が増してきた。さっそく見にってその可愛さにメロメロに。近藤さんのインスタグラムはこちら



そして時を同じくして岸本さんのところにチャオそっくりな茶トラが到着。名前は「これしか考えられへん!」と「チャオ」に「実」をつけて「チャオ実」(チャオ実は女の子)にしたとのこと。それで僕もひそかに近藤さんのチビ猫を「マルオ」に「実」をつけて「近藤マルオ実」→「近藤マル臣」と呼んでたんだけど、一晩たってチビ猫にはマルオの“M”を継承した「モイ」という素晴らしい名前がついた(モイは男の子)。こんにちは、モイ。



日曜日になって朝イチで、ポチが最期までお世話になって今はポチ実が通っている近所の獣医さんへ近藤モイちゃんに付き添い紹介した(待合室に「ひなたのねこ」の本が置いてあって嬉しかった)。モイは片手に乗るような小さな乳飲み子でまだまだ手がかかって大きくなるまで大変。そして岸本チャオ実さんも人馴れしてなくて人猫関係を築くところからのスタートで根気が必要そうだけど、どちらのファミリーも猫がやってきた途端にパッと元気になった感じがして、猫ってすごいなあ…としみじみと感じ入っている。猫は自分で家を選ぶのだ、きっと。

そしてうちでガラガラガッシャンと走り回っているポチ実はますますたくましく育ち、今日も可愛い。最近チミママとその新しいボーイフレンドが庭先によくあらわれて、ポチ実は窓からずっと身体を硬直させて眺めている。春の季節、またチミママは新しい子を産むのだろうか。悩ましい猫問題である…。こうやって猫騒動はまだまだ続くのです。近藤研二さんとのデュオ、ユニット名のようなものを考えていたのですが、いい名前がつきそうです。5月3日の蔵前in-kyoでの木下綾乃さん原画展でまた3人でトークをして3度目のライブをすることになりました。そのときにでも名前お披露目したいと思います。


2015年5月3日(日)@ 蔵前 in-kyo
“トーク&ライブイベント「ねこのいる暮らし」”@ 蔵前 in-kyo

18:30開演(18:15- 入場開始)

出演:木下綾乃、山田稔明 with 近藤研二
料金:1,500円
30人の限定イベントにつき、ご予約はお早めに。

★ご予約はメールにて
millebooks@outlook.jp(ミルブックス)まで
件名に【5/3予約】、本文に「お名前、人数、メール、
ご連絡先電話番号」を記載の上送信ください。

蔵前 in-kyo(http://in-kyo.net
東京都台東区駒形2-5-1 柳田ビル1F
03-3842-3577 /12:00 - 19:00(5/3のみ -17:00)



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2015年04月14日

猫騒動 5thシーズン(2)出会いと別れの春

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ポチが天国へ旅立ってもうすぐ10ヶ月、そしてポチ実がうちの猫になって7ヶ月になった。実物を見て「こんなに大きいんだ!」と驚かれるほどポチ実はふくふくと太り、もう4.5キロくらいあるのではないか?ポチは最期4.8キロだったので間もなく1歳になるポチ実は育ちきった成猫になったのかもしれない。最近は来客があるとき無理やりポチ実をリビングに幽閉してお客さんの相手をさせている。最初はぶるぶると震えてパニックになっていたのが、なんだかそのうちもうあきらめてしまった感じになって、ついにお客さんの胸に抱かれるところまでになった。で、閉じ込めたドアを開けて「ごめんごめん、もういいよ」と解放してもちょっと距離をおいてこちらの様子を伺ってかくれんぼごっこしたりしてかなり興味はあるみたいなので、もう少しで誰とも仲良くできるウェルカムな性格の猫になるのではないかと楽しみにしている。

4月1日にアドヴァンテージ・ルーシーのアイコちゃんのところのリロが旅立った(リロの闘病記)。リロがまだちっちゃな仔猫の頃、アイコちゃんのパーカーのなかに抱かれてGOMES THE HITMANのレコーディングに遊びにきたときのことをよく憶えている。2004年、11年も前のこと。闘病中からいろいろ様子を聞いていたんだけど、亡くなった夜は猫を介して繋がったたくさんの友だちがチャット状態でリロとアイコちゃん家族を優しくねぎらって、とても美しいオンラインお通夜でした。なんでこんなに涙が出るんだろうかと不思議だった。ついこないだ経験した季節を猛烈に思い出している自分がいました。

先日も一緒にライブをやったご近所の近藤研二さんも愛猫マルオをなくしてもう8ヶ月、うちに遊びにきてポチ実と遊ぶときもカチコチのポチ実とは対照的に本当に嬉しそう。近藤家の新しい家族探しに僕も同行させてもらって、先週末は猫の譲渡会をはしごした。まず最初にずっと興味があったランコントレ・ミグノンの譲渡会。ここの猫たちはとてもキレイにケアされていて感動した。多頭飼い崩壊や育児放棄など猫が背負う過去はさまざまでいろんな想いが去来する。インスタグラムで見て知っていた「ル」と「ノ」という名前の2匹(頭にそういう模様があるのです)がトライアルにもらわれていく瞬間に立ち会うことができました。

ミグノンプランのすぐそばにあるTAS YARDというカフェで一休みしたあと、今度は中野方面での里親会へ。こちらにもたくさんの猫がいたが、高齢猫や目の見えない猫、人間に虐待されて片方前足がない猫、フーフーいって人に触らせない猫、もらわれていったのにまた出戻ってしまった猫などタフな人生(猫生)を歩くコたちが多かった。やはり思うこといろいろ。ミグノンも中野の保護団体もスタッフの皆さんが慈悲深く献身的で素晴らしかった。僕も近藤さんも猫疲れしてしまったのか帰り道は言葉数少なかった(あるいは物思いにふけってた?)。いろんな猫の物語、いろんな保護活動、いろんな譲渡会、様々な里親条件があることがここ最近改めてだんだんわかってきましたが、この日はこの日で行ってよかったなと思いました。

そうこうしていたら庭先にポチ実のお母さん「チミママ」がやってきました。まだまだ猫騒動は続きそうです。


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2015年03月31日

猫騒動 5thシーズン(1)新しい季節、春のスケッチ



春が来た。明日から4月だ。ポチ実は6月生まれだから当然初めての春。そしてうちの家の小さな庭は1年で一番いい季節を迎えていて、朝コーヒーを淹れて、庭に置いたベンチとか椅子、テーブルの上にMacBookを広げてあたたかい陽射しを浴びながらメールチェックしたりするのがとても気持ちがいい。去年は僕がそうしいてるそばにポチがいた。のそのそ歩いたり草の匂いを嗅いだり梅の木で爪を研いだり自由に過ごすポチが、今年はいない。その代わりに網戸の向こう、部屋のなかから僕のことを見て、口を開けずに「フーン」とつまらなそうに鳴いてふて寝しているポチ実が、いる。

庭で自由に遊ばせてあげたいと思うのだけど、やっぱりもともと野良猫だったポチ実を外に出すのはかなりリスキーで、事件が起こってからでは遅いわけで、僕は慎重にならざるを得ない。うちの猫になる前のポチ実は木に登り、屋根をつたい、塀をしゃなりしゃなりと歩いてとても器用な猫だったから(下記の写真参照)、外に出たら多分その気があればどこへでも行けるはずだ。パニックになったり、急に野性が戻ったりする可能性も大きい。しかし今思い返しても去年の9月に現れたときのポチ実の姿は自由で気ままでとても美しかった。



それで、やっぱり僕はこの1年で一番いい季節のわが家の庭でポチ実を遊ばせてあげたくて(この最良のシーズンは蚊の発生とともに終焉を迎える)インターネットでいろいろ探して猫用のハーネスを買ったのだ。首が締まらなくて、リードもジャバラのゴムで伸縮性があるやつ。赤と青があったが、ポチ実は女の子だから赤。注文して翌日にはクロネコが届けてくれて、ついつい僕のほうが興奮してしまって、「チミ!チミ!これで外を散歩できるよー」とバリバリと封を開け、取り扱い説明書を見ながらポチ実に装着した。まずは部屋の中でのトライアル。これまで何を買っても(おもちゃでもご飯でも猫タワーでも)主人の期待通りに喜んでくれたポチ実だったが、しかし、この猫用ハーネスはダメらしい。胴まわりをヒモで結ばれるとうまく歩くことができないみたい。匍匐前進みたいな格好になってしまう。長いこと慣れさせたらどうにかなるかもしれないが春のお散歩はおあずけだ。

納戸を探してみるとポチが使っていた首輪とリードが出てきた。ポチは晩年は庭に出てもパトロールを一周して、ひなたぼっこをして、たまにバッタをちょいちょい追っかけるくらいで、首輪やリードは必要なくなったのだけど、最初の頃はやっぱり心配で長いヒモを結びつけていた。猫用ハーネスがだめだったポチ実もこの首輪はどう?と試したが、なんだか首周りが太くて(肥満?)窮屈そう。ポチの匂いがするのかクンクン匂いを嗅いで興味はあるんだけど。自分自身が春の陽射しを浴びて気持よくなっているからこそ、僕の葛藤は続く。

ポチ実は以前より少し落ち着いたような感じがある。最近特にひとりで過ごす時間が増えたし、穏やかな顔で窓の外を眺めている姿はやっぱりポチに似ている。かと思うと、朝起きたらリビングの花瓶が倒れて床が水浸しになっていることもあるし、ソファとか絨毯に爪を立ててこちらの気持ちを逆なですることも毎日だ。2階の窓から見える満開の桜をこの小さな猫はどんな気分で眺めているだろうか。そして僕はなんとも言えない幸せな気分でその後姿を眺めている、そんな春だ。ポチ実は春を謳歌できるのか。猫騒動はまだまだ続く。







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2015年03月10日

猫騒動 4thシーズン(extra)チミママの建もの探訪

4thシーズン最後にスピンオフ的なエクストラを。昨日の午後、チミママ(ポチ実のお母さんと思われるキジ猫)が塀を伝ってしゃなりしゃなりと我が庭を横切っていたので「チミママ!」と声をかけたら立ち止まってこっちをじっと見た。相変わらず尻尾の長いきれいな猫だ。近所の猫ネットワークによるとこの猫はこの周辺に歴代どんどん猫を増やしている猫だそうで、猫の保護活動をしていらっしゃる方たちはなんとか一度捕獲して子を生まないように避妊手術をして地域猫に戻したいという思惑があるらしい。なかなか複雑な思いを抱かせる猫、チミママがポチ実を健康に産んでくれたと思うと感謝の気持ちも当然あるが、もちろん僕はチミママにはエサをあげていない。



チミママが香箱を組んで塀の上で落ち着いたので、2階でグーグー寝ていたポチ実を抱いて階下へおろし「ほら、チミママだよ!」と指をさしたら最初はボケボケしていたチミも、は!と気づいた。最初は敵だと思ったのかブルブル震えだし、尻尾が見たことないくらい膨らんだのだけど、そのうち神妙な面持ちに変わった。チミママは貫禄があり微動だにせずこちらを見ている。チミママはこれまでも何回かうちの庭に来たことがあるがタイミング悪くいつもポチ実はいなかったから「娘をよろしくね」と挨拶に来ているんだと思うようにしていた。ついに対面を果たした山田家の猫になったポチ実とチミママ。

見つめ合う心理戦は10分くらい続いたか、急にひょいっとチミママが身体を翻し塀の向こうへ消えていった。ポチ実はその後もチミママがいた場所やその向こう側を眺めたり落ち着かなかったが、何を思っただろうか。チミママも何を思ってこちらを眺めていただろう。猫の気持ちは知る由もないが、彼女たちには彼女たちの歴史があるのだなあと再確認した。その後ひどい雨降りになって「お母さん、雨宿りできてるかなあ」と話しかけたらポチ実は緊張しすぎたのか疲れて眠っていた。以前見たときよりもチミママのおなかが大きく感じられたのがなんともやるせなく難しい気持ちにさせた。もしまた庭に運命的な仔猫があらわれたらチミは妹弟を甲斐甲斐しく受け入れるだろうか。チミママ、ポチ実は幸せにくらしていますので安心してください。



何回も言うようで申し訳ありませんが、いよいよ今日が下北沢モナレコードでの「ひなたのねこ展」の最終日となります。いよいよ最後の最後。今日の夜から閉店まで在廊してそのまま撤収、久しぶりにポチをおうちに連れて帰ります。週末に売り切れていたアアルトコーヒーの「ひなたのねこブレンド」も若干数追加入荷。学校帰り、仕事帰りの夕ごはんや飲み会にぜひ今日のモナレコードをご利用ください。2月17日からの展示、たくさんの方に来ていただきました。さらには去年の春から各地のねこ展に足を運んでくださった皆さんにも心から感謝を。遠方で来れなかったけど念のようなものを送ってくださった方もたくさんいらっしゃいました。

本当にありがとうございました。


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2015年03月09日

猫騒動 4thシーズン(10)生活の残り香|4thシーズンの終わり

先週末、下北沢モナレコード「ひなたのねこ展」でのひなたのねこトーク&ライブが盛況のうちに終了しました。たくさんのお客さん、近藤研二さん、木下綾乃さん、ミルブックスにスタッフのみんなに心から感謝したいと思います。ちょうど去年の今頃は写真絵本「ひなたのねこ」の原稿を書いていた頃で、その初稿を読み返してみると(3月11日の日付で書いている)「このおうちは朝になると太陽の光でいっぱい/日向はまるでカリフォルニャア/小さなお庭のパトロール/僕らの世界は今日も平和さ」と普通に漢字混じりに書き出していて、そこから漢字をなくして現在の形になったのだけど、「ぼくらのせかいはきょうもへいわさ」は最初から明確なキーワードだったのだな、と気付く。

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楽しみにしていたとても大切なイベントが終わったので、御多分にもれず僕もこの土日で<生活>といううすのろ、こと確定申告に手をつけたのだけど、レシートの山を整理しているといろんなことを思い出す。レシートの種類を分類して経費に関係ないものはゴミ箱へ、とさっさと終わらせてしまいたかった仕分け作業だったが、1枚1枚ながめては立ち止まってしまう。5月後半からのロヂャース(吉祥寺のディスカウントスーパーです)のレシートにはたくさんの種類の猫のごはんを1パックずつ買った記録があって、これは食欲がなくなったポチがどれか気にいるやつがないかを調べるためのトライだ(最後まで食べたのはCOMBOというウェットフードだった)。同じ頃にはすでにPOCHIバッジを試作するためのプラ板を買ったりもしてる。

いよいよご飯を食べなくなった数日後にはいつもは行かないペットのコジマで違う種類のフードに期待をかけたり、腎臓疾患に効くという水素水を買いにでかけたりもしている。6月13日のマツモトキヨシのレシートにはウェットティッシュとタオルを大量に、リポビタンDとか強壮剤も買い込んでいて、この日は胃液を吐いて失禁したポチを見て僕は初めて怖くなって泣いてしまった日で、心身くたびれ果てていたことを鮮明に思い出した(「おばあちゃん猫との静かな日々」の下村さんにメールで泣き事を言って「腎不全の猫っていうのは痛みとか苦しみをあんまり感じないらしいのよ」と救われる言葉をもらったのもこの日だった)。ポチが亡くなった6月19日を境に花を買ったレシートが増えて、IKEAに行ってフォトフレームをバカみたいに買ったレシートもある。病院通いの費用の記録は別のファイルにまとまっているのだけど(ものすごい金額でため息が出るね)こういう、日々の暮らしのなかの残り香に切なくなる。・・・と思っていたらポチ実がレシートの山にズサーッとヘッドスライディングをしてきて仕分けた束をめちゃめちゃにして、そんなセンチメンタルな空気は見事に撹拌された。「おま、やめれー!ポチはそんなことしなかったよ!」いや、そういえばポチもレシートの上で寝転がって僕を邪魔するのがこの季節の恒例だったなあ、などと振り返りながら。



ポチ実はふくふくと太り体重は多分4キロを超えた。このままだと肥満猫なので現在いろいろな策を検討中です。初夏生まれのポチ実にとっては初めての春。庭の梅は花盛りになって、こないだ庭師さんが切りそろえてくれた紫陽花にも新芽が。二階からはお隣の桜の木が見えるがまだ蕾は固い。毎年クロッカスが不意に花を咲かせる庭にはポチ実をまだ出すことができないが、窓を開けて(網戸はしめて)たくさん匂いを嗅がせてあげようと思います。

下北沢モナレコードでの「ひなたのねこ」展はいよいよ10日まで。今日と明日の2日間で終了です。先日のイベントの打ち上げで猫友だちのみんながポチの写真を見ながら「ポチは山田さんに飼われて本当に幸せだったねえ」と言ってくれて、そう言われると僕はもう本当に幸せで救われる。ポチ実、おまえもポチに負けないくらい幸せな猫にしてやろう。冬の終わり、春の始まり。猫騒動 4thシーズンはエピソード10を持ってファイナルとさせていただきます。まだまだ猫騒動は続くのです。5thシーズンにもご期待ください。


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2015年02月21日

猫騒動 4thシーズン(9)猫の町内会



昨日のこと、下北沢モナレコードで開催中の「ひなたのねこ展」、POCHIバッジが早々に売り切れてしまったので追加納品しにいくついでに数時間カフェに席を取って在廊させていただいた。金曜午後の落ち着いた時間だったけどお客さんといろんな話ができて良い時間でした。猫を2匹飼っているというカップルのお客さんとは「さかり」の話を。ポチ実とまったく同じタイミングで仔猫が盛ったのでインスタグラムを見ながら同じ気持ちで対応できた、とか。花を持ってきてくれた人もいたし、愛知県からわざわざお越しいただいた方もいらっしゃった。

そして同じ町内会の、うちのすぐ近所に住むAさんが展示を観にきてくれてびっくりした。Aさんは去年書いた猫騒動サードシーズンの重要登場人物。「気づいたときには関東での展示が終わっちゃっていたので今回楽しみにしてて…」と少し照れるAさんと下北沢のカフェでお会いするのは不思議な気分。そして気になっていたポチの姉妹である、チミヨ(ソラミ)ちゃんとサビ子ちゃんのその後のことを聴くことができたチミヨ(ソラミ)はいいおうちに里子としてもらわれたらしいが、サビ子はその強い野性のせいで人に慣れるのがまだ難しいらしく、引き続き態度を軟化して人と共生できるように練習しているらしい。サビ子は、しかし、ポチ実同様に今年になって発情期が来て、避妊手術を受けたとのこと。人が怖いのに全身麻酔されて手術されてサビ子もさぞかし辛かったことだろうね。人生いろいろで猫もいろいろだ。

このAさんのうちが実は写真絵本「ひなたのねこ」に載っている。「ねえねえ なにをみつめているの?」のページ、ポチが見据える赤茶色の家がAさんのお宅だ。こんなご縁がその後につながることをポチは予見していたのだろうか。奇しくもAさんと(同じく近所の)Bさん家族がチミヨと一緒にうちに訪れたのはご近所の近藤研二さんと初めてちゃんとお会いしてお互いの猫の話を聞かせ合って号泣した翌日。東京に暮らしていてこんなご近所付き合いがあるのが不思議。これもきっと猫が招いたサムシング・ストレンジ。

今週末はいよいよ2月22日で猫の日。ぜひ下北沢モナレコード「ひなたのねこ展」にお越しください。ラフォーレ原宿で開催されているCat's ISSUE POP UP STOREも楽しそうなので、下北、原宿、そして渋谷での僕のライブ、とはしごするのもお薦めです。






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2015年02月15日

猫騒動 4thシーズン(8)いい猫 わるい猫 ふつうの猫



愛猫ポチが逝って今日で241日、もうすぐ8ヶ月。そして生まれ変わりのようなポチ実がやってきてからは5ヶ月になりました。もちろんポチ実は可愛いんだけど、暴れて走り回って鳴いて、ポチに供えてある水を飲んだりカリカリを食べたり、やりたい放題の傍若無人で、いつもいつも口をついて出るのは「おまえは悪い猫だなあ…」「ポチはそんなことしなかったのに!」「このワルネコ!」という言葉たちだ。本当にポチはおとなしくて大人らしく思慮深く面倒をかけない猫だったのだなあ、と壁に貼った大きなポスターを眺めながら、そう思う。ポチはうちに来たのが2歳のときだったのでもう散々遊びに暮れたあとだったのかもしれないけれど、ポチとポチ実の性格には面白いくらいのコントラストがある。

いつかのブログに「ポチ実はポチよりも少しだけ器量が悪いところが先輩を立てて健気だ」というようなことを書いたことがあるが、この5ヶ月の間にポチ実の健康で若さ溢れる可憐さはどんどん研ぎ澄まされていて、写真だけ見ると本当にかわいい。どうかすると「ポチちゃんは“ブサカワ”というか愛嬌がある顔でしたけど、ポチ実ちゃんは本当にかわいいですねえ」などとふたりは比較され、それに対して僕が「いやいやいや、ポチもかわいい猫ですよ。“ブサ”は余計ですよ」と口角泡を飛ばすこともあるこの頃だ。なので、このポチ実の日々の傍若無人さというのは結果的に「ポチはあんなによくできた猫だったのに」というポチの品位を高める結果につながっているのであるから、そういう意味ではポチ実はポチ先輩を立てて健気だ、ということにもなる。

最近ポチ実はネコのぬいぐるみ(チミオと呼ばれている)を弟のように“かわいがる”のが日課で、どんどんぼろぼろになってきたチミオは2階寝室から1階リビングの間を一日に何往復もポチ実に首の後ろを噛まれて運ばれており、気づくと体を曲げて階段の片隅にうずくまっていたりするから不憫だ。ポチはこの騒々しい毎日を守り猫神のように眺めているだろうか。それともじつはポチ実の頭のなかで若猫ならではのやんちゃな季節を楽しんでいるのだろうか(イメージとしては超人バロムワンの目の中、左にポチ実、右にポチが乗って楽しく操縦している感じ。伝わらないだろうけど)。



そんなポチの姿をフィーチャーした「ひなたのねこ」展、おそらく最後の展示が来週から下北沢で始まります。去年の春から続いてきた展示、「最後」というのはもう写真絵本「ひなたのねこ」が残りほんの僅かになっているからで、本当にたくさんの方に観にきていただいてポチはとても幸せな猫だなと思います。今回はモナレコードのスタッフがいろいろ期間限定メニューを考えてくれて、どれだけ愛されているか…と感動します。ひなたのねこパンケーキ、クランベリーソーダ(「harvest moon」という曲に登場するから)、サニーレタスとフルーツのサラダ(『緑の時代』収録の「サニーレタス」がテーマ曲ですね)とわくわくします。盟友アアルトコーヒーの庄野さんは「ひなたのねこブレンド」を焙煎してくれて、それは店内でも飲めるし豆売りもします。そして栗コーダーカルテット、図書館、Controversial Sparkなどで活躍する音楽家近藤研二さんと「ねこをもらったよ」を上梓したイラストレーター木下綾乃さんとのトーク&ライブも残席わずか。これもいい夜になると思います。最後の「ひなたのねこ」祭りをお楽しみに。



山田稔明「ひなたのねこ展」@ 下北沢 モナレコード おんがく食堂


愛猫家として知られるシンガーソングライター山田稔明が愛猫「ポチ」との
何気ない日常を描いた写真絵本『ひなたのねこ』を発表。その発売を記念し
た写真展がmonarecords おんがく食堂にて開催されることになりました。

写真の展示に加え、イベント限定メニューやねこ好き・雑貨好きの方必見の
オリジナルグッズの販売、トーク&ライブイベントも開催します!

「猫がいる普通の生活を通して、それがいかに愛おしいものかということを
伝えたい、そして猫と一緒に暮らしている人だけではなく、それぞれにかげ
がえないものがあり、身近にある些細なことこそが大切なものだと、この展
示を通じて感じてもらえたら嬉しいです。」山田稔明

【日時】2月17日(火) 〜 3月10日(火)(定休日なし)
【場所】下北沢 モナレコードおんがく食堂(http://www.mona-records.com/
【時間】12:00〜23:30(土日は11:30〜)入場無料


2015年3月6日(金)@ mona records(2F おんがく食堂)
“ひなたのねこ” TALK & LIVE〜猫がつなぐ

出演:山田稔明 with 近藤研二/トークゲスト:木下綾乃(イラストレーター)
19:00開場/20:00開演/料金2500円(別途1ドリンク)

昨年春から全国を巡回してきた「ひなたのねこ」展の最後を飾る下北沢での
猫好きによる“集会”です(猫好きじゃないかたも安心してご参加ください)。
猫がつなぐ点と線、猫が招く運と縁に導かれての開催!
イベント期間中限定メニューのお食事もお楽しみいただけます。

GOMES THE HITMAN HPにて入場予約受付中

下北沢 mona records(http://www.mona-records.com/
〒155-0031東京都世田谷区北沢2-13-5 伊奈ビル2F&3F
TEL: 03-5787-3326
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2015年01月28日

猫騒動 4thシーズン(7)猫返し神社 巡礼



昨日のこと、お昼から東京の西方、立川まで出かけて阿豆佐味天神社へ。そこで写真家の下村しのぶさんと待ち合わせてお参り。ここは去年ポチが天国へ旅立って2週間たった二七日忌の日に出かけていった神社。「またポチに会えますように」とお願いしにいった、そのきっかけはこの日のブログにまとまっています。「おばあちゃん猫との静かな日々」を上梓された下村さんと初めて会ったのはその二日後で(その日の日記)そのときは神社でもらった絵馬に愛猫照枝さんの絵を描き込んで差し上げたのでした。

猫返し神社に「またポチに会えますように」とお願いしてから2ヶ月ちょっと経ってうちの庭に現れたポチ実はまさにポチの生まれ変わりのような猫で、祈りは叶ってポチ実のなかのポチと僕は再会できたのです。僕はちゃんと御礼をしにいかなければとずっと思っていたのですが、下村さんも行ってお参りしたいということになって昨日の小旅行(立川は吉祥寺から意外と遠く、下村さんは僕より倍の時間をかけてやってきた)が決行されました。天気もよくあたたかで“聖地巡礼”にはうってつけの日でした。全国からやってきた愛猫家たちの願いを乗せた絵馬は風にカタカタと乾いた音を立てて、境内にはジャズピアニスト山下洋輔さんが弾く“越天楽”が流れていて、とても“気”が良い。背筋がすっと伸びるような時間でした。

その後五日市街道沿いのカフェで下村さんと猫の話を数時間。ポチ実が小さな頃の照枝さんに似ている!と盛り上がる。下村さんとは活動するフィールドもジャンルも違うのだけど、こうやって簡単に旧知の友だちみたいに打ち解けた会話ができるのは猫が振り撒いた魔法か。ポチ実は毎日日向の窓際でトリを目で追いながら変な声で鳴いて、走り回って、眠くなって丸くなって、また駆けまわって、まさに“元気”の象徴のようです。ポチが天国に昇って今日で223日、ポチ実がうちに来てから148日、まだまだ猫騒動は続いています。今日の荻窪6次元でのイベントも先週末の木下綾乃さんのとき同様とても楽しいものになるだろうなと容易に予想がついてワクワクします。たくさんのご来場予約をいただいているとのことで嬉しいかぎりです。当日券などについては直接会場までお問い合わせください。




2015年1月28日(水)@ 荻窪 6次元
『おばあちゃん猫との静かな日々』刊行1周年記念
“ねこむすびナイト”


下村しのぶ(写真家)
ゲスト:山田稔明(ミュージシャン)
聞き手:竹田理紀&澁川祐子(編集者)

おばあちゃん猫・照枝さんとの日々を写真と言葉で綴った
下村しのぶ著『おばあちゃん猫との静かな日々』(宝島社)。
刊行から1年、静かな反響を呼んでいる同書初のイベント!

写真家の著者による愛猫を可愛く撮るコツから、老猫との
暮らし方、看取りの話まで。ゲストに本を通じて知り合った
ねこ友のGOMES THE HITMANのVo.の山田稔明氏を迎え、
ねこが取りむすぶ夕べを開催いたします。

場所:荻窪 6次元
時間:19:00〜21:00
   山田稔明によるねこソングの弾き語りタイムあり
参加費:2000円(ドリンク付き/要予約)
予約:件名を「ねこむすびナイト」とし、名前、参加人数、
電話番号を明記の上、rokujigen_ogikubo@yahoo.co.jp まで。
---------------------------------------------------------------------
6次元(http://www.6jigen.com/
〒167-0043
東京都杉並区上荻1-10-3 2F
03-3393-3539
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2015年01月21日

猫騒動 4thシーズン(6)続・ポチ実の“回復雑記”



先週末からの4泊の九州旅、その間ポチ実は粛々となんとかかんとか暮らしていたわけですが、帰ってきてポチ実を見て(まあ、僕を「おまえだれだよ!」みたいな感じで警戒するという仕打ちをされるんですが)「おまえ大きくなったなあ!」というのが第一印象でした。もう仔猫じゃない…。小6くらいの感じ。避妊手術を経てもう“さかり”はなくなったのですが、とにかく走り回り、見えない何かを追いかけたり、鳴いたり唸ったり、もうやたらと元気なのです。かと思うとテレビを見入ったり、そそくさとハンモックにのぼってグーグー寝たり。自由。フリーダム。

手術のときにおなかの毛を広範囲にそられて、そこに少し長めの傷がありフランケンウィニーみたいで痛々しいのですが、術後10日を過ぎたので予定通り今朝はその抜糸のために病院に行ってきました。調子よく遊びまわっていたのに捕まえられてケージに入れられクルマに乗せられ、ブルブル震えながら診察台へ。傷もくっついているし問題なし、ということでポチ実最初の受難の儀式を完了しました。素肌の下腹部はセクシーに見える。早く毛が生えてきたらいいね。

福岡でも長崎でもポチとポチ実は大人気で、「いつもインスタグラムを見てます」とか「これをポチちゃんに」「ポチ実ちゃんに」とたくさんのプレゼントをいただきました。諫早オレンジスパイスでの展示はとても丁寧で美しく、うっとりと見惚れてしまいました。先週末が最終日の予定だったのが会期延長して2月1日まで飾ってありますのでお近くの方はぜひ足をお運びください。そして2月にはポチの写真たちが久しぶりに東京に戻ってきます。




山田稔明「ひなたのねこ展」

【日時】2015年2月17日(火) 〜 3月10日(火)(定休日なし)
【場所】mona records 2F おんがく食堂
【時間】12:00〜23:30(土日は11:30〜)

多分これで「ひなたのねこ展」一区切りとなります。入場無料なので
ぜひお茶したりご飯食べたりするついでに眺めにきてください。

下北沢 mona records
〒155-0031
東京都世田谷区北沢2-13-5 伊奈ビル2F&3F
TEL: 03-5787-3326




そして来週、「おばあちゃん猫との静かな日々」の著者下村しのぶさんのトークイベントにゲスト出演します。写真家である下村さんが語る“猫を上手に撮る方法”は猫好きには聞き逃せません。僕は“猫を看取るということ”などについて下村さんとトークを。歌も歌います。下村さんとの縁は下村さんの愛猫照枝さんとポチが繋いでくれたもの。こういうイベントに参加できることを嬉しくも不思議な気持ちで噛み締めています。残席わずかなのでご予約はお早めに。

2015年1月28日(水)@ 荻窪 6次元
『おばあちゃん猫との静かな日々』刊行1周年記念
“ねこむすびナイト”


下村しのぶ(写真家)
ゲスト:山田稔明(ミュージシャン)
聞き手:竹田理紀&澁川祐子(編集者)

おばあちゃん猫・照枝さんとの日々を写真と言葉で綴った
下村しのぶ著『おばあちゃん猫との静かな日々』(宝島社)。
刊行から1年、静かな反響を呼んでいる同書初のイベント!

写真家の著者による愛猫を可愛く撮るコツから、老猫との
暮らし方、看取りの話まで。ゲストに本を通じて知り合った
ねこ友のGOMES THE HITMANのVo.の山田稔明さんを迎え、
ねこが取りむすぶ夕べを開催いたします。

場所:荻窪 6次元
時間:19:00〜21:00
   山田さんによるねこソングの弾き語りタイムあり
参加費:2000円(ドリンク付き/要予約)
予約:件名を「ねこむすびナイト」とし、名前、参加人数、
電話番号を明記の上、rokujigen_ogikubo@yahoo.co.jp まで。
---------------------------------------------------------------------
6次元(http://www.6jigen.com/
〒167-0043
東京都杉並区上荻1-10-3 2F
03-3393-3539




そして気づけば今週末は経堂のギャラリー芝生での木下綾乃さん「猫をもらったよ」原画展でのイベントです。木下さんの「猫をもらったよ」は猫との別れと出会いを描いた素晴らしい絵本。この日は猫についての話を、とざっくりしたテーマ、猫好き同士が寄ってどんな内容になるのか今から楽しみです。ここでも猫についての歌を歌います。チケットはすべて完売とのことですが、当日券などについては直接ギャラリー芝生までお問い合わせください。


トーク&ライブイベント「ねこのいる暮らし」

日時:2015年1月24日(土) 17時30分開演(17:15から入場開始)
出演:木下綾乃、山田稔明(GOMES THE HITMAN)
料金:1500円(+ドリンク代500円)
★チケットは完売

cafe+gallery芝生(http://shiba-fu.com
世田谷区経堂2-31-20
TEL 03-3428-5722


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2015年01月10日

猫騒動 4thシーズン(5)ポチ実の“回復雑記”



水曜日に避妊手術、一泊して木曜日に帰ってきたポチ実は見るからに疲れ果てていて、口は鳴いているのに声が出ないというヨレヨレな感じ。椅子や机にも飛び乗れないので、とにかくゆっくり安静にして寝かせる。おなかの傷は長く、しっかり縫われているのでチャックみたいに見える。おなかがフランケンシュタイン。ポチ実が帰ってきた午後、去年から仲良くしていただいているシンガーソングライター川久保秀一さん(ラジオパーソナリティとしても活躍中)から「ポチ実ちゃんの成人祝いにお魚を用意したよ」と連絡があり、お宅におじゃましてごちそういただく。ポチ実へのお土産はアジ。川久保さんの素晴らしい釣果に拍手を。帰宅後細切れにしてあげるとポチ実は美味しそうにたいらげました。

2日経った金曜日にはようやく顔や目つきに覇気が出てきた。気づいたら猫タワーやハンモックに登って毛繕い。自分が全身麻酔で肺気胸の手術をしたときのことを振り返るとこんなに回復は早くなかったなあと小さな生き物の強さに感心する。ポチ実はまだ全快とはいかないようで、あんなにやんちゃに駆けまわっていたのに借りてきた猫のようにちょこんと座って不安げな顔。うつろな目は眠いから?性格が変わったのだろうか?と少し心配になるがきっと数日後には杞憂に終わるのだろう。今日は土曜日、3日目。僕が朝起きると「ニャニャニャ」と鳴きながらとことこと調子よく階下に降りてきた。これはこれまでのいつもの風景。ようやく安心か。柔らかな身体。毛を刈られたクリーム色の肌はビロードみたいだ。ポチ実は術後の回復も順調、元気です。

そして今日から始まった長崎諫早オレンジスパイスでのひなたのねこ展。とても丁寧に設営していただいたようで嬉しい。このお店のそばにはメタセコイヤの並木があって美しい。その冬枯れの色が写真パネルに映り込むのを見るのが楽しみだ。ぜひお近くの方も遠くの方も、九州の皆さんにたくさん足を運んでもらえたら嬉しいです。詳細はこちらに。今日でポチが旅立って206日、ポチ実がやってきて130日目。



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2015年01月08日

猫騒動 4thシーズン(4)ポチ実の“home sweet home”



上の動画は一昨日の晩のポチ実の悩ましい姿。避妊手術と一泊入院を終えて今朝、ポチ実は無事に家に帰ってきました。ポチ実ファンの皆さまご心配をおかけしました。温かいコメントにも感謝を。ポチ実、体重は3.25キロになっていました。うちに来たときが2.3キロ、前回病院にお世話になった10月は2.65キロだったので確実に大きくなっています。ポチの頃からお世話になってる若い先生が今日初めてニコッと笑ってくれた。ポチのときは深刻で笑うタイミングがなかったのかもな。「ちょっと肥満傾向があるので気をつけて」との言葉!ポチ実、あんなに毎日縦横無尽に駆け回っているのに。高カロリーな「仔猫用」のごはんはもう必要ないようです。仔猫卒業。発情してしまっていたのですでに子宮が普通よりも腫れていたらしく、おなかの傷は通常の避妊手術よりも長めに切られている。さらにポチ実はちょっと毛が長いので広範囲に毛を刈られていてかわいそうな姿。

十数年前ポチが手術したときは術後4日くらいエリザベスカラーをつけなければならなかったのですが、それが必要ない処置をしてもらってストレスは少なめの様子。ただ昨日からどれほど緊張して鳴いたのか、口を開けても声が出ないようでとても不憫。それでもごはんも食べるしトイレもできたし、だんだん元気が出てくるでしょう。今も僕の足元にすりよってきてひと通り甘えてまた寝室に戻っていきました。来週12日は成人式。ポチ実も大人になったお祝いをしましょう。ポチ実をめぐるバタバタのなかで、今日は一日じゅう明後日10日から始まる諫早オレンジスパイスでの「ひなたのねこ展」の準備を。




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2015年01月07日

猫騒動 4th シーズン(3)大人の階段のぼる

2014年から15年へ、長らく経験のないポチのいない年越しでしたが、同時にポチ実との初めての年越しでもありました。毎日なにかしら面白いことを提供してくれるポチ実のおかげで新しい1年はコロコロと転がるようにグルーヴしていきます。三が日を過ぎて、ポチが夏に天に昇った深大寺まで出かけて厄祓い。ほろよいのお正月が終わり日々の日常が戻ってきた、と思った途端にまた我が家は騒がしくなりました。ポチ実が発情したのです。



こうなることは最初からわかっていました。かかりつけの獣医さんとも「年明けくらいには避妊手術しましょうね」と相談していたのです。しかし前日まで可愛い顔して駆け回っていたポチ実が「ワオーンワオーン」と独特な声で鳴き始めたのを聞いたときに僕は心の準備ができていなかったことを思い知らされました。まだまだ仔猫だと思ってたなあ…。一般的に野良猫よりも飼い猫のほうが先に発情期を迎えるらしく(野良猫の15〜18ヶ月に対して飼い猫は5〜8ヶ月だそうです)タイミング的にもポチ実は適齢期。前述した「ワオーンワオーン」という変な鳴き声、そして落ち着かない様子、さらにはローリング行動と呼ばれる身体をくねくね床にすりつけながら伸びたり強張ったりする動作、そして胸と腹部を床に着けて後ろ足を体よりも後ろにして垂直に立ておしりを突き上げる姿勢、これを「ロードシス」と呼ぶそうなのですが、まさに「ああん!アタシどうにかなっちゃいそう!」みたいに唸るポチ実を目の前にして僕はあわあわと慌てて彼女の後ろをついて歩いて、抱き上げたりおしりをポンポンと叩いて気休めの刺激を与えてまる2日を過ごしたのです。

以前ポチがさかったときのことを思い出します。日記を振り返ってみたら2002年の2月、今から13年も前のことでした。「夜眠れないくらいポチが鳴くようになった。本当に赤ちゃんが泣いているような声で鳴き、目がギラギラしている。腰の辺りをなでてやると吐息のような声。僕のかばんやらスニーカーやらにおしっこをするようになってきたが、怒るに怒れない」との記述。そう、怒ることなどできないのです。猫の生理現象に対して僕ら人間は避妊手術を選択し、その一生について責任を負うことになります。ポチはこのとき2歳でした。ポチはこれ以前に迎えた発情期のときに子どもを産んだことを後で知りました。なのでポチのさかり方とポチ実のさかり方は全然違うものに感じられました。ポチ実はとにかく自分の身体になにが起こってるのかわかならいという感じで、「ワオーンワオーン」と何かが憑依したようになって、僕が「ポチ実!」と呼ぶと我に返ったように「ニャーン」と可愛い声で鳴いて困惑したみたいなふうな顔をする。病院に相談して夜の9時から食事を断って、翌朝からは水も飲ませないようにして(全身麻酔をするので胃を空にしておかないといけません)避妊手術を行うことに決定したのが昨日のこと。

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身体が火照ってしかたないうえにおなかまで減ってしまったポチ実はますます声を大きくして僕を悩ませます。ある猫友だちが「ポチ実と疑似恋愛するのがいいよ!」とアドバイスをくれました(そこの雌猫は15歳になるまで避妊手術しなかったので男性がおしりをポンポン刺激して妊娠した気持ちにさせるという技で発情期を乗り越えてきたらしいのです)。僕は覚悟を決めてポチ実の「ワオーンワオーン」を受け止め、おしりをポンポン叩いたりさすったりして、僕もポチ実もクタクタになって朝を迎えたのでした。寝ずにポチを看病した季節のことを思い返したりしつつ。

そして今日、朝になってポチ実を獣医さんへ連れていきました。ブルブル震えて診察台に乗るポチ実を見るのは辛かったけど、これからの長い人生のために頑張ってくれ、ポチ実ちゃん。先生に託して入院と手術。家に帰るとシーンと静まりかえる空間。寝てなかったので横になればすぐ眠れるだろうと思ってもポチ実が心配で全然眠れなくて、ここ数日分の掃除を。夕方近くに病院から連絡があって、無事に手術は終わり、全身麻酔からも醒めたとの連絡に安堵の落涙。猫エイズと猫白血病の検査も問題なしとのことで、これでポチ実のこれからの人生のためのお膳立てができたように思います。人間の勝手でいろいろ申し訳ないなと思いつつも「おれはおまえの最期までずっと付き合うよ」という揺るぎない気持ち。ポチ実の生涯唯一の彼氏は僕、ということになります。

今晩は経過観察のために入院なので去年の9月9日以来初めてポチ実のいない夜を過ごしています。明日の朝迎えにいくのが待ちきれない。猫騒動はまだまだ続きます。




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2014年12月31日

猫騒動 4thシーズン(2)2014年の猫騒動



僕は2001年の11月から愛猫ポチと一緒に暮らすようになったので21世紀になって初めてポチのいない年越しを数時間後に控えています。いろんなところで発言していますが、自分にとっての今年2014年を漢字一文字で表すならば「猫」となります(去年は「青」でした)。6月19日にポチを15歳で亡くし、経験したことのない悲しみのなかで猫のいない日々を暮らしました。人前に出てライブをするときだけが背筋の伸びる時間だったのでたくさんの歌を歌いましたが、それはきっとどこかの空に向かって吐き出した青い吐息だったのかもしれません。

ポチがいなくなって(逆説的ですが)たくさんの縁が繋がっていくのも感じました。猫経由で僕のことを知ってライブに来てくれた人が驚くほどいます。「おばあちゃん猫との静かな日々」を書かれた下村しのぶさん、チャオを亡くしたチャッツワース岸本さん一家、古くからの友人の愛猫ネボ、時を同じくして愛猫を亡くす経験をした人たちと語り合うことはかけがえのないグリーフケアとなりました。猫のことがきっかけで栗コーダーカルテットの近藤研二さんと親しく慣れたことも大きな出来事でした。昨日はご近所の近藤さん宅で忘年会をしたのですが、ポチのこと、マルオくんのこと、猫の話はいつまでも終わらないのですよね。

ポチがその神秘的な能力で僕の悲しみの涙をぬぐってくれたのは秋の始まりの9月でした。ポチにそっくりな縞三毛仔猫ポチ実の登場で僕のモノクロの暮らしが再び鮮やかな色で満たされたのです。ポチ実の後ろ姿を見ているといつもポチのことを思い出します。そして振り返った仔猫は紛うことなきポチ実の個性、どんどん顔が猫らしく変わっていくのが面白いです。21世紀になって初めてポチのいない年の瀬ですが、21世紀になって初めての6ヶ月の仔猫(もうすっかり大きいですが)との新年を迎えます。今年は喪中につき年賀状は出さないことにしたので、しばらくして寒中見舞いを。

2014年にポチとポチ実を愛でてくれた皆さんに心から感謝します。ひなたのねこ展を春夏秋冬と開催できて本当に幸せでした。これからまだまだ続くポチとポチ実の猫騒動にもどうぞご期待ください。


  
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2014年12月06日

猫騒動 4thシーズン(1)新しい季節のはじまり



光陰矢のごとし。猛スピードで動くほど時間の流れが遅くなるという相対性理論と相反するように思うが、山をひとつずつ越えてまた次の山へ、とバタバタしていたらもうあっという間に年末です。愛猫ポチが6月に逝ってもうすぐ半年、半年前の今頃は寝ずに看病の日々が続いてクタクタになっていました。今もライブ続きでクタクタなのは変わらないんだけど同じクタクタでも違うクタクタだ。仔猫のポチ実がうちの猫になってから3ヶ月になります。たったの3ヶ月だとも思うし、もうそんなに経ったのかとも思う。時間の感覚はとても不思議。

ポチ実は順調に大きくなり、数日前に人生で初めての“毛玉”(うちではケダムと呼んでいます)を経験しました。「変な鳴き方してるなあ」と思ったら、コポッコポッと音をたててケダムを吐き出したのです。ポチ実にはいったい何が自分の身に起こっているのかわからない様子で、自分が吐き出したケダムちゃんを眺めて砂をかける素振りをしたり。チミよ、猫は吐くのだから大丈夫だよ。しかしこのケダムの中身が問題。ポチ実はなんでもかんでも齧ってしまう癖があって、発泡スチロールやビニール袋、僕のレコードコレクションなどに噛み付いてしまう。どうやら猫じゃらしを食い破って中の綿を食べてしまったみたいで、初めて吐いたケダムの中身は綿だった。結果としてすべてのおもちゃ見直しを余儀なくされたのでした。

最近猫が招いたとても嬉しいことがいくつかあった。先月のご近所の猫騒動(以前の猫騒動日記参照)で知り合いとなったAさん(尋ね猫チミヨの貼り紙の主)が直接ポストに美味しい紅茶と手紙を差し入れてくれた。その手紙には猫の不在の寂しさを僕が渡したCDの歌が埋めていること、小さな猫が道なき道を挟んで出会いを作ってくれたことなどがとてもきれいな、何度も推敲された詩のような文章で書かれていて、僕はそれを読んで思わず泣いてしまうほど感動した。僕はまたその御礼への御礼を直接届けたりして交流は続いている。

ポチ実は寒くなって時折布団に入ってくるようになって、はじめは冷たい体が芯から温かくなっていき、それはそれは幸せなやわらかさだ。獰猛な猛獣のような、小さなライオンの様相はますます調子に乗ってきたが、とても物静かで穏やかだったポチとは違うポチ実の個性のようなものがどんどん浮かび上がってくるのを毎日眺めて、毎日「なんでこんなに可愛いのかよ」と大泉逸郎の「孫」を歌うことになる。2014年を漢字一文字であらわすならば「猫」だ(去年は「青」だったな)。猫のいる暮らし。新しい季節を迎えて猫騒動はまだまだ続きます。





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2014年11月13日

秋の猫騒動 サード・シーズン(10)3rdシーズンの終わり

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ポチが逝って147日。9月10日にポチ実がうちの猫になってから2ヶ月と少しが経った。ひょんなことからポチ実の姉妹が存在することがわかり、ポチ実と僕は妹のソラミ(あるいはチミヨ)と対面することができました。初秋から続く猫騒動もひとつの季節を越えようとしています。そして先日、もう一人の妹サビ猫のサビ子がうちにやってきたのです。サビ猫というのは黒と赤のモザイク模様の毛を持つ猫の総称で、英語では“べっ甲”と呼ばれます。三毛と同じく基本的にはメスしかいない。人懐っこいっていう説もあるけれどもサビ子の場合は…。



サビ猫のサビ子はAさんとBさん夫妻(登場人物については前回を参照のこと)と一緒にキャリーケースに入れられてやってきた。ソラミとはなんとか対面したポチ実でしたが今回はまったく姿を表さず。サビ子は極端に人に慣れておらず、Aさん宅で捕まえてキャリーケースに入れるのも大騒動だったそう。クリッとした丸い目が可愛いがずっと「ウウウウ…」と唸り声をあげて体を強ばらせている。

ソラミはとても大人しくて抱いたり撫でたりできたのだけど、サビ子はまったく触らせてくれる気配なし。同じ姉妹でもこうも違うのか。ポチ実は僕以外の来客には警戒をするから、ソラミとサビ子の中間くらいの気質か。性格のグラデーションのようなものがあるのかもしれないし、サビ子はもしかしたら人間に嫌な思いをさせられた過去があるのかもしれない。どれだけ声をかけても、猫じゃらしを目前に揺らしても軟化しないその態度を見ながら、猫の気持ちをいろいろ考えてみたがヒトには知れない感情の機微がそこにはある、はず。サビ子はこれから里親探しのためにまず人に慣れるトレーニングをするそうだ。来るべき冬、暖かい部屋で体をぐにゃぐにゃにして柔らかく眠る夜がサビ子に訪れますように。

サビ子が帰るとポチ実が鼻をクンクンさせながら階下に降りてきた。我が家の女王はポチ実だ。大暴れして、甘えて、欲しがって、かつおぶしを舞い上がらせ、いりこを撒き散らす。夜になると猫タワーの上、ハンモックで夢を見るように眠る。僕はポチ実のなかに確かにポチの魂を感じるし、ポチ実の個性も確立されてきたように思う。とにかく四六時中、いつも可愛いくて笑いが絶えない時間が続く。季節はもう冬、まだ新しい物語が待っているのだろうか。次回から「冬の猫騒動」編へ。

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2014年11月08日

秋の猫騒動 サード・シーズン(9)チミオは弟ではなく妹だった…!

昨日のこと、久しぶりに耳鼻咽喉科へ。季節の変わり目はいろいろ大変だ。振り返ってみたら1月10日以来の通院。そう言えば1月は元旦から大風邪をひき、それが長引いて、本厄恐るべしと震え上がったのでした。まだポチが元気だった頃。今年1月の日記を顧みていたら1月5日に庭に猫が現れていて、これは今考えたらポチ実のお父さんなのではないか、ということになっている。とにかく皆さんも風邪などには気をつけて。耳鼻咽喉科の待合室はあふれるほどの盛況でした。



本題、昨日の夜はとても心ほだされるような、あたたかく楽しい夜でした。尋ね猫の貼り紙を見て僕が探し主Aさんに電話をかけて、その猫(ポチ実の弟と推測されるのでチミオと呼ぶ)がBさんのお宅に保護されていることが判明したことは前回の猫騒動日記に詳しく書きましたが、なんとAさんとBさんとチミオがうちを訪ねてこられた。僕がチミオに一目会いたかったこともあるし、Bさん宅の娘さんも保護した猫の姉弟をぜひ見てみたいということで実現した対面会。ポチ実は来客があると絶対隠れてしまうので一度片付けたケージをリビングの真ん中に置き、「あら?なにこのジャングルジム」みたいな感じでのんきに戯れるポチ実をケージにサッと閉じ込めた(ごめんよ、ポチ実)。

そしてついに事の発端となるチラシを貼ったAさん、そしてBさんは旦那さんと小学生の娘さん2人の家族連れで我が家へ。チミオはキャリーバッグのなか。初対面なのに挨拶もそこそこに2匹の猫を挟んで「わーそっくり!」「かわいいー!」「鼻のまわりが似てるねえ!」と大騒ぎ。ひとつ判明したのがチミオはチラシにはオスと書いてあったが実際にはメスで、Bさん宅では「ソラミちゃん」と呼ばれていた。もともとBさん宅には「カイちゃん」という猫がいるので“海”と“空”で「ソラミちゃん」。名前の呼び方でも盛り上がり、僕が「ソラミちゃん、ソラミちゃん」と呼ぶのに対して反対に娘さんたちはだんだん「チミオ!チミオ!」と呼ぶようになっていったのも可笑しかった。



ポチ実は相変わらずケージのなかで硬直しているが、チミヨ(チミオの性別変更で名前も微訂正)はとてもおとなしく簡単に抱かせてくれる。柔らかさもポチ実と一緒、ポチ実のほうが身体が大きいのはチミヨよりも2ヶ月早く保護してうちで贅沢させているからか。2匹を並べてみると本当によく似ている。感動するくらいだ。AさんやBさんの話を総合するとポチ実とチミヨ、そして現在Aさん宅に保護されているサビ猫ら4,5匹の姉妹は7月の初旬にヨチヨチと歩いてこの界隈に現れたそうだ。最初にいた三毛の仔猫はしばらくすると姿が見えなくなったので心配していた、とAさんBさんが言うのはうちのポチ実のことで、その猫姉妹のうちもう1匹は車にひかれて倒れているのをBさんの娘さんが見つけて看取ったらしい(「最初はまだ温かかったのが冷たくなっていって…」と泣きそうな顔でそのときの様子を教えてくれた。優しい子、敏腕な猫使いだった)。7月初旬に猫たちが片手に乗るくらいの大きさだったということは6月後半の生まれということになる。ポチ実を動物病院に連れていったときに「だいたい5月生まれくらいじゃないかな」と言われたのでポチ実の誕生日は5月4日のみどりの日ということにしていたのだけど、ポチ実はポチが天国に登った6月19日以降に生まれたということだ。生まれ変わり…、僕はそういうことを積極的に信じることにする。そう考えたほうがいろいろ辻褄が合うのです。ポチ実の誕生日は昨日を境に2014年6月21日ということになりました(その日がお葬式の日でした)。チミヨもサビもうちにはたったの一回も来なかったのにポチ実だけがうちに現れたことも含めてその不思議さを反芻する。

その仔猫たちのお母さん猫というのは2度我が家の庭に現れた尻尾の長いキジ白猫に間違いなく、BさんがiPhoneで撮った写真と僕のを示し合わせて「同じ猫だ!」ということになった。このあたりの仔猫を増やし続けているのはこのお母さん猫らしく、これからのことを考えると、どうにかこの母親を保護して避妊手術させたいよねという話にも及ぶ。何時間も話し込み、僕はポチのことからポチ実のことまで話し、Bさん宅にいる7匹の猫のことも伺い、本当に歩いたら1分くらいの距離の間に、こんなふうに猫のことを考えて愛している人たちがいるということがみんな嬉しくて仕方がない、という感じでニコニコしていました。Aさんが保護したサビ猫も多分ポチ実の姉妹で、サビはまだ人馴れしていないらしくてもう少ししたら会いにいく約束をしました。東京にもあったんだ、こんな素敵な猫が繋ぐ縁が。



結局ポチ実は態度を軟化させず緊張し続けて、娘さんたちに抱っこさせてあげたりできない感じだったんだけど、猫同士で威嚇しあうことはまったくなくて、チミヨはケージにしがみつく素振りを見せたりとても積極的。ポチ実がお姉さんでチミヨ、サビが妹というのは身体の大きさでなんとなくそういうことになったのだけど、おてんばで手に負えない長女が実はここぞというときに人見知りで、普段おっとりしている妹のほうが臆せず野心的、という構図が見えました。前日の近藤研二さん、そして昨晩のAさんBさん家族とご近所さんの来訪にくたびれたのかポチ実は早々に白目をむいてぐーぐー眠っていました。

猫騒動は季節が変わってもまだまだ続くのです。猫ってすごいなあ。



鎌倉molnで開催中の「ひなたのねこ」展はいよいよ明日までとなりました。
最終日の明日11月9日をクロージングライブで賑やかに締めくくります。
キーボーディスト佐々木真里さんとfishing with john五十嵐祐輔くんとのトリオ編成、
五十嵐くんは12月“夜の科学46”には参加できないのでこれが年内最後のセッション、
真里さんは巣巣での「ひなたのねこ」ライブに続いてお手伝いいただきます。
残席がもう少しだけ。ぜひ週末の鎌倉へお越しください。


2014年11月9日(日)@ 鎌倉 moln
山田稔明 「ひなたのねこ」展 クロージングスペシャルライブ

18時30分開場 19時開演  3,000円(ドリンク別)
出演:山田稔明 with 佐々木真里、五十嵐祐輔
この日は歌詞に猫がでてくる曲だけを選んで演奏します。

ご予約方法:
タイトルに「11/9 クロージングライブ」、
本文にお名前、人数、ご連絡先を明記の上
mail : belleandnatary@yahoo.co.jp
tel 0467-38-6336(水ー日 11:00ー18:00) まで
メールの方は折り返しご予約完了メールを返信いたします。

鎌倉 moln(http://cloud-moln.petit.cc/
鎌倉市御成町13-32 2F 
0467-38-6336 11:00-18:00  月火 休

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2014年11月07日

秋の猫騒動 サード・シーズン(8)いりこがつなぐ縁



昨日のこと、ずっとお会いしたかった近藤研二さんとの邂逅。おうちが近所だということは知っていた近藤さん、栗コーダーカルテットや図書館のライブで姿をお見かけしていたし、もっと遡ればhi-posi(「身体と歌だけの関係」!)を愛聴していたのは今から20年前だ。今年の8月に愛猫マルオくんが15歳で天国へ行ったことも知っていたのでおうちの前で勝手に手を合わせたこともありました。そして先週「四国のライブ会場であるファンの方からマルオくんと、そしてポチ実ちゃんのためにいりこ100グラムを預かっている」というメールを近藤さんからいただいてうちに来ていただくことになったのです。

どうにかして近藤さんにポチ実を見て触ってもらいたくて、約束の時間のちょっと前に何も知らずにヒョコヒョコ遊んでいるポチ実を捕まえてキャリーバッグに閉じ込めました。ちゃんとお話するのは初めての近藤さんに挨拶もうやむやに「しーっ!静かに入ってきて、このなかにポチ実いるんで見てみてください」と僕。そして近藤さんも「ポチ実ちゃーん」と猫好き特有の猫なで声でキャリーバッグの網越しにポチ実を見て指で撫でてもらいました(近藤さんはポチ実の猫騒動ブログも読んでくださっていたのです)。まったくお客さん対応に慣れていないポチ実は数分後にはバッグからすり抜けて2階へと駆け上っていきましたが、顔だけでも見てもらえてよかった。

6月に逝ったポチと8月に逝ったマルオくんの話。どちらも15歳で腎臓を悪くしていたり、お葬式をしたのも同じ動物霊園だったということで共通することも多く、話しているうちにやっぱり感極まって泣いてしまった。初対面の人間同士を簡単に泣かせてしまう猫というのは本当にすごい生き物。僕は13年、近藤さんのところは15年一緒に暮らしたので猫話は全然尽きることがない。近藤さんがポチに花を持ってきてくださったお返しにうちからもマルオくんに花束を、ということで近藤さんのお宅へ。スープが冷めないくらい、近い。小学生のときだってこんなに家が近い友だちいなかったよ。

結局お昼すぎから日が暮れるくらいまでずっとマルオくんとポチの話、「ぽっちゃんは最期まで毛艶がよくて」「マルチンも毛並みに関してはすべすべで」「ポチはとにかく可愛かったですよ」「いや、うちのほうが…」と自慢大会みたいなやりとりをマルオくんもポチもまんざらではないような顔で空から眺めていたのではないでしょうか。最初は「は!?」と驚きましたが、四国で近藤さん経由でいりこを託してくださったファンの方(「名乗るほどの者では」と控えめな方だったようですが)おかげで近藤さんと会えて、マルオくんにもお花を捧げられました。ありがとうございます。いりこが繋ぐ縁というのがあるのですね。ポチ実がはやく人に慣れてくれたらいいのにな。近藤さんのブログはこちら。心がほだされるような嬉しい一日でした。

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2014年11月05日

秋の猫騒動 サード・シーズン(7)ポチ実の弟…?




11月になりました。6月にポチが逝ってから140日、奇跡みたいにポチ実が庭にあらわれてうちの猫になってから今日で57日が過ぎた。ポチ実はすくすくと育ち約2ヶ月で頭ひとつ分大きくなって、今はだいたい3キロくらいになったか。料理研究家の桑原奈津子さんからお借りした2階建ての立派なケージを卒業して、寝室のベッドの下、2階の窓辺と自由に過ごし、そして日が暮れると夜更けまでリビングで遊びまわって、ソファの上でコトンと寝る、という毎日。どこへ行っても「ブログ読んでます」「ポチ実ちゃんに癒やされてます」「ポチちゃんとポチ実ちゃん経由で山田さんのことを知りました」という人に声をかけられます。

今日はケージを卒業したポチ実のための更なるエンターテインメント遊具、猫タワーが届いた。省スペースで、しかし天井に突っ張るタイプの背の高いタワー。ポチ実はおもちゃでも何でもすぐに飛びついてくれるし驚異的な跳躍力を持つから、機能性よりはスタイリッシュさを重視した猫タワーを選択した。1時間くらいかけて組み立てるあいだずっとポチ実はそわそわと様子を伺っていましたが、完成するやいなやスタスタスタっと登ってくれた。なんと飼い主思いの猫!まだ少し警戒しているが、一番上にはハンモックがあるのでそこで丸まって眠ってほしい。ポチの大きなポスターが見守るなかで、なんと幸せな風景か。



今日の本題は猫タワーではなく、ポチ実の兄妹(あるいは姉弟)のことです。1週間前くらいにうちの近所に気になる貼り紙、尋ね猫のポスターが電柱に貼ってあった。僕は車の窓からチラッとそれを見かけて胸がドキッとして、車を停めてそれを見にいった。ドキッとしたのは貼り紙の猫がポチ実にそっくりだったからで、「誰かのうちの猫だったポチ実を返さなければ!?」と緊張したのは一瞬、生後4ヶ月体長約35センチはともかく「オスで10月22日頃いなくなった」という記述に僕は胸をなでおろしたのでした(ポチ実はメスで9月10日からずっと家の中にいるので)。しかし写真の中の猫はポチ実に似て尻尾が長く、何よりもポチ実を保護したあとうちの庭に2度「私の子どもをよろしくお願いするにゃ」みたいな感じであらわれたお母さん(だと予想した)猫の模様と瓜二つだったのです。その貼り紙はこちら。



電話番号が書かれたその貼り紙をiPhoneで写真に撮り、僕は家に帰ってもその写真を何度も眺めて、ポチ実を撫でながら「これおまえのきょうだい、身体の大きさからすると弟なんじゃないの?」と独りごちたのです(ポチ実は撫でるとすぐに寝てしまいます)。それから数日は外出するたびにその貼り紙を眺めて、保護されてた猫が誤って外に出てしまったのか、通い猫が姿を消してしまったのか、いろんなことを想像しました。雨が降ったり、どんどん寒くなっていく朝晩にポチ実の弟(チミオと勝手に命名、以下そう呼びます)のことが心配。気になって気になって仕方なかったので載っていた電話番号に電話をしたのだけど留守番電話になってしまうのでメッセージも残さず慌てて切ること数回。そして昨日、外出からの帰路、電柱の尋ね猫の貼り紙がなくなっていることに気が付きました。チミオ、帰ってきたのかな?とドキドキ。

そして思い切ってもう一度探し主のお宅に電話。するとご年配と思しき女性の方(以下Aさんとします)が出られて、貼り紙が気になってかけた僕にとても丁寧に感謝の言葉をくださって、ついに猫の話を伺うことができたのです。Aさんはうちから通り一本へだてた同じ区域に住んでいる方で、チミオはAさんのところに通い猫として遊びにきてご飯をもらっていたのだが急に姿が見えなくなった。チミオと一緒に通ってきていたサビ猫はAさんがつい数日前にようやっと保護したらしい。Aさんは数ヶ月前には三毛の仔猫も見かけたことがあるそうで、それは多分ポチ実なのだ。僕が今その三毛を保護して飼っていると伝えるととても喜んでくださった。僕が見かけた母猫のことも伝えて、状況を総合して考えると、きっとその生後4,5ヶ月くらいのチミオ、サビ猫、ポチ実は兄妹(あるいは姉弟)だろうということになった。

で、尋ね猫として貼り紙に載っていたチミオはどうなったかというと、Aさん宅から1本隔てた通り(うちから2本だ)の地域猫の世話を行っている方(Bさん)に保護されたそうで、現在はBさんの家にいる。とても心配だったのでホッとしている、とAさんの声も安堵の色がありました。Aさんの家で保護されたサビ猫は人馴れしていなくてまだピリピリしていて、Bさんのところにいるチミオも病院で検査を受けたりしてケージの中にいるとのことでした。しかし近所にポチ実の兄妹(姉弟)がいると思うと、なんだか楽しい。ポチ実はうちに来たときは独りだったし、うちにはチミオもサビ猫も来たことがない。猫の世界っていうのは不思議だ。ポチ実に聞いてもわからないが、人間には知る由もない猫物語がそこにはあるのだろうな。Aさんとはまた猫のことで様子を教えてもらう約束をした。

猫騒動はまだまだ続いていくのです。


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2014年10月25日

秋の猫騒動 サード・シーズン(6)



ポチ実がうちの猫になって45日目(まだたったの45日なのか…)、ますます可愛く、そして少しずつ大きくなっていく。「ポチ実」という名前を呼ぶときに僕はだいたい「ポチ実ちゃーん」と、日本エレキテル連合の細貝さんが朱美ちゃんの名前を呼ぶときのイントネーションで呼ぶことが多いのだが(「いいじゃないのー」「ダメよ…」というのもあわせて)最近は「ポ」を省略して「チミ」と呼んでいることに気付く。名前というのは面白いものだ。時間とともに多様性を持つ。レコードを角をガリガリ噛んでいるのを見つけては「何をしてるんだチミは!」「なんだチミは!」となるのである。

昨日は病院から処方されていた耳ダニ駆虫のクスリを。耳が痒そうにするのがほとんどなくなった。ポチ実の耳はとても大きく、綿棒で掃除するととても気持ちよさそうに後ろ足を掻く(ポチと一緒だ)。外にもまったく出さない完全室内飼いなので爪もとてもきれいで身体の若さを感じる。ここ数週間のポチ実を観察していて思ったことがあって、まだポチ実は“寝る”ということがあまり理解できてないのではないか。夕方から猛烈に遊びまわって、やがて夜になるとうつらうつらするのだけど、「ハッ!」と目が開いて「なに?いまのふしぎなかんじ!」という神妙な顔になるのだ。遊びたいのに眠くなって気を失ってREM睡眠から覚めてまたニャーニャー鳴いて遊びをねだる、という繰り返し。その白目をむいた姿も猛烈に可愛いのだけど。

この週末の新潟への旅でポチ実は初めての留守番を経験する(猫シッターさんに頼めないほど来客に怯えるポチ実。それでも予定を一泊少なくして最短時間の留守にしたのだよ)。お利口にしてくれるか部屋をシッチャカメッチャカにするか。ドキドキする…。ポチ実は置いていくけどポチは連れていきます。ぜひ写真に声をかけてあげてください。今日でポチが天国へ旅立ってから128日。初夏は真夏を越えて秋のクライマックスを迎えています。新潟の知り合いが「まだ紅葉が残っているからお楽しみに!」とメールをくれた。ポチとポチ実の三毛の模様のような、燃える赤、深い黄色、柔らかい茶色を目に焼き付けたいと思います。

関東の皆さんはぜひ鎌倉の「ひなたのねこ」展へ。




ひなたのねこ展 @ 鎌倉 moln

■会場:moln  
鎌倉市御成町13-32 2F 
0467-38-6336 11:00-18:00  月火 休
http://cloud-moln.petit.cc/

■会期:2014年10月22日(水)〜 11月9日(日)

■参加予定(50音順)
アアルトコーヒー、秋山奈穂、雨と太陽、五十嵐祐輔、イシカワアユミ、
石坂しづか、イナキヨシコ、eccomin、落合恵、甲斐みのり、キクタヒロコ、
桑原奈津子、こじまさとみ、sorasido、CHAJIN、tegamiya、中村祐介、
NICO、nuri candle、ヒサマツエツコ、はしもとみお、服部あさ美、
日置由香、hiki、福田利之、保立葉菜、松尾ミユキ、mm、やまぐちめぐみ、
山田タクヒロ、山田稔明、lull



  
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2014年10月18日

秋の猫騒動 サード・シーズン(5)



朝晩はすっかり肌寒くなりました。自由奔放に駆けまわって捕まえようと思っても昼間はウナギのようにすり抜けていくポチ実も、気づくと体をつけて添い寝していたり、毛布の中に入ってきたり、猫専用ホットカーペット(ポチのおさがりだ)の上で夢見心地で伸びているのを見ると「ああ、やっぱり冬が一番いいな」と来るべき季節に心が踊ります。5月生まれのポチ実は北風吹きすさぶ冬の厳しさを知らずに大きくなっていくのです。

ポチ実のいろんなクセが目につくようになってきて面白い。遊んでいて目をじっと見つめるとパンチしてきたり、カーペットの隅っこを一心不乱に猫キックしたり、僕のレコードコレクションをガジガジ噛むのが好きだったりいろいろだが、一番驚いたというか、初めて見たのは、遊んでいて興奮が頂点に達すると「バッ!」と咳でもない鳴き声でもない、パーカッシブな破裂音を口から発するのだ。僕はそれを見てオデッタというフォークシンガーを思い出す。こんな感じだ。迫力はあるのだけど、はしたないからやめさせたい…。可憐でかわいい猫でいてくれろ。

こんなふうにポチ実の姿を見ていても、毎日ポチのことも思うのは変わらない。先日ギャラリー芝生のユサさんと猫の話をした。彼は斎門富士男さんの邸宅でスタッフをしていた経緯からポチを仔猫のときから知っている人で、もっというと初代ポチ(ポチの先代がいたのです)が亡くなって斎門家が意気消沈したところにあらわれた仔猫があまりにも仕草や肢体が似ているということで同じ「ポチ」という名前を付けたことも知っているから、ポチ実が登場した奇跡みたいな話に興奮していた。魂の継承というか、そういう不思議なことを実際毎日目の当たりにしている。

ポチにはいくつもクセがありました。尻尾の付け根を叩くとおしりを突き上げたり、興奮すると名前を呼んだだけで首をクイクイっと振るところとか、ご飯をあげるまえに袋に入ったフードを差し出すとヒゲの付け根を押し付けてきたり、人間がご飯食べてるとすぐダイニングテーブルに乗ってきたり、羽根のおもちゃをなめたあとに頭を振るとか…。体の模様がそっくりなだけでなく、ポチ実はウソみたいにポチと同じことをするので、僕はポチ実を眺めながらいつもポチのことも思い出すことになります。

まこという名の不思議顔の猫」のまこが先週亡くなった。僕も何冊も本を持っていたし、まこがいなくなるなんて想像もできませんでした。ポチのことがきっかけで仲良くなった「おばあちゃん猫との静かな日々」の下村しのぶさんのうちの照枝さんも一周忌を迎えたそうです。今年は知り合いや友だちのうちの猫も何匹も天国へ登っていったし(みんなだいたい15歳くらいでした)、生きているということは同時に最期のときへ向かってゆっくりと歩いているということだと改めて実感しています。ポチが死んでしまったときには僕ももうしばらく猫は飼えないなあと思っていました。ポチの代わりになる猫なんて…と。久しぶりに長い旅行でも、とアメリカ旅行のガイドブックを買ってきたくらいです。

しかしそこにキラ星のように登場したポチ実は必然的な猫で、今年の冬は特別な新しい季節になります。ポチは大きな額縁の中から威厳のある顔でリビングで大騒ぎする僕とポチ実を眺めています。猫騒動のいろいろでお世話になった料理研究家の桑原奈津子さんが自由な野良猫だったポチ実を捕獲することに心の葛藤があった僕に「ネコが死んだらな、次のネコを飼うんや。死んだネコの一番の供養は、次のネコを幸せにすることや。そうすると、死んだネコも幸せになるんやよ」というあるおばあちゃんの言葉を教えてくれました。ポチは色褪せず心の中にいて、ポチ実は毎日家じゅうを活き活きと鮮やかに駆けまわる。これを幸せと言わずになんというのでしょう。

ポチが元気だった春の「ひなたのねこ」展、そしてポチ不在のセンチメンタルな真夏の「ひなたのねこ」展、そして来週から始まる鎌倉、秋の「ひなたのねこ」展でのポチとポチ実の存在感。これだけ毎回雰囲気の異なる展示になるとは想像もできませんでした。仕掛けたストーリーテラーは誰でしょうか。神様かなにかでしょうか。それともポチ自身?猫騒動はまだまだ続きます。「ひなたのねこ」展でお待ちしています。秋の鎌倉でお会いしましょう。



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2014年10月11日

秋の猫騒動 サード・シーズン(4)



メモリアルなライブがあるからといって猫は容赦してくれない。うちの猫になって1ヶ月と数日たったポチ実は時を選ばず猫らしく自由で、寝ようと思っても寝かせてくれない。一昨日庭先に一匹の猫があらわれた。その猫がうちに来たのは2度目、おそらくポチ実のお母さんなのではないかと予想している。顔、特に鼻まわりの感じがポチ実とてもよく似ているのだ。尻尾がすらっとしたとこも。ポチが病床に伏しているときに大きなオレンジ色の猫が悠々と塀の上を歩いていったことがあって、憔悴した僕もポチもその猫をただ眺めるしかなかったのだけど今思うとあいつは父親なのではないか。いろんな物語を想像した。

ポチ実は玄関に面した2階の窓際を快適な居場所と認識したのか、そこで窓の外を眺めながらすごす時間が多くなった。なので玄関の門のところから2階の窓に猫のシルエットが見えて、それはそれは可愛い。出かけるときは胸が苦しいし、帰ってきたときは胸が踊る。猫のいる暮らしはこういうふうに心に作用する。昨日の夕焼けはものすごくて、あんな色を見たのはもしかして生まれて始めてかもしれない。世界の終わりのようだった。僕はちょうど車で出かけていたので夕焼けを追いかけたが(しかしすぐに闇夜に)ポチ実もきっと窓からその燃えるような赤を眺めていたはずだ。

ポチがGOMES THE HITMAN「饒舌スタッカート」のジャケットを飾ったのが2001年。撮影は2000年だった。2001年の秋に僕の猫になって以降GOMES THE HITMANのアイコンは猫になった。21世紀になって書いた歌のなかに出てくる猫はだいたい全部ポチがモデルだが、いろんな古い歌も時を経て自分のなかで美しく変容していることに日々気付く。ポチは今晩のライブをどこかから見下ろしているだろうか。2007年以来のGOMES THE HITMANライブ、とても感慨深い。そして同時に今夜ライブが終わって家に帰ったらまた2階の窓にポチ実のシルエットが揺れていると思うとまた少し先の、あさってくらいの未来も楽しくなってくる。今日は今日でとても良い日になるだろう。明日からはまた新しい季節だ。  
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2014年10月08日

秋の猫騒動 サード・シーズン(3)



ポチ実、2度目の病院。前回に続き2回目の3種ワクチン注射。キャリーケースのなかでポチ実は緊張、硬直するが鳴いたり暴れたりはせず診療もスムーズ。その点もポチにそっくりだ。ポチはいつも「おとなしくてえらい。気のいい猫だね」と褒められていた。体重は300グラムちょっと増えて2.65キロに。頭ひとつ分くらい大きくなった感覚があったのでもっと肥えているかと思ったが、食べただけ運動しているから身体が締まっているのだろう。

ずっと耳を痒がる素振りがあったので耳を見てもらったが、どうやら耳ダニがいるらしく(野良猫だったからしょうがないね)首の後ろにたらすタイプの駆虫剤を処方される。前回おなかの虫が見つかって投薬していたのだけど、今日の検便では見事に陰性。完全家猫で外に出さないことで得られるメリットはやはりたくさんある。庭に出てひなたぼっこしていたポチに比べてポチ実は爪がきれいだ。庭で遊べるようになるのはまだまだ先だと思うけど、今は家じゅう隅々まで楽しく冒険している。

ポチが最期までお世話になった病院なので、ポチ実を連れていくとふわっと先生や看護婦さんたちが明るい顔になるような気がする。「ポチ実」と呼びイントネーションが人それぞれ違うのも面白い。次はおそらく来年頭くらい、ポチ実の避妊手術のタイミングで3度目の病院となる予定。今日でポチが旅立って112日、そしてポチ実が「山田ポチ実」になってちょうど30日。猫騒動はまだまだ続く。  
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2014年10月05日

秋の猫騒動 サード・シーズン(2)



朝からチャッツワース岸本さんにお悔やみの電話で泣き笑い。16歳生きたチャオ、最期は愛情あふれる素晴らしいスローグッドバイ。ポチを失ってすぐの初夏の日に撫でさせてくれたこと、添い寝させてくれたこと、抱かせてくれたことを思い出す。昨晩は友人の留守中の猫姉弟のお世話。ポチ実の小ささに慣れていたのでふたりともとても巨大に見える。カツオは相変わらず天真爛漫で、人見知りだったワカメもすぐに鳴いて出てきてくれるようになった。猫はその存在だけでもただただ可愛いが、飼い主の気持ちも愛すべきものだ。猫当番を頼むのを忘れていて焦るその友人に「週末なら世話にしにいけるよ」と告げたときの安堵のため息と表情がとても印象的だった。

ポチ実は遊びまくって駆けまわってあらゆる場所へ飛び乗って、まるで仔猿のように見える。ポチがこれまで使っていたトイレではオシッコの色などがわかりにくいという懸念もあって、猫砂をおからでできたトフカスサンドに変えたら何粒か食べてしまって心配したが問題なく慣れたようだ。毎朝起きるとベッドの上、足元に寝ているから僕は頭の位置を逆にして撫でながら添い寝しながら二度寝するようになった。この季節、至福の時間だ(そのあと手をガブガブ噛まれる)。ポチ実に3種ワクチンを打ちに病院に行けるのはGOMES THE HITMANのライブが終わって落ち着いてからだろうか。ここ最近は夏の残り香のような暑さがあったけど、その頃にはもう初冬の気配なのだろうな。

朝ごはんを食べてポチ実はまた寝てしまった。雨、低気圧、台風、こんなときに思う、猫になりたいという気持ち。  
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2014年10月02日

秋の猫騒動 サード・シーズン(1)― ポチ実登場から1ヶ月目の朝



今年の6月に13年間一緒に暮らした愛猫ポチを亡くし悲しみに沈んでいるところに、我が家の小さな庭に奇跡みたいにひょこっとあらわれた、生まれ変わりのようにポチにそっくりな仔猫。ポチ実と名付けられた猫があらわれて今日でちょうど1ヶ月になった。9月2日から1週間かけて手なづけて9日からうちに招き入れて家猫に。野良猫の野性のようなものは意外にも柔らかくほどけてゆき、今ではゴロゴロと喉を鳴らし、膝に飛び乗り、かくれんぼをして誘い、おもちゃで遊び、気づくとベッドで一緒に寝るようになりました。毎朝目覚めてくるたびに身体が大きくなっているのがわかるほど育ち盛り。仔猫特有のまんまるな瞳はクルミのような色をしている。

たった一ヶ月の間にいろんなことが変わった。まず僕の体調がよくなった。6月からずっと夏バテのような、頭と体がドーンと重たい感覚があったのが嘘のようになくなっているのに気付く。仔猫を飼うのは子ども時代以来なので、遊び相手をするのが大変。いつまでも遊びをやめないし、飛んだり駆けたりその運動量は驚異的だ。ポチ実は本当に驚くほどポチに似ていて、体毛の模様はもちろん、仕草やクセ、名前を呼んだときの反応や眠って伸びをするときの柔らかさなどのシーンのなかに確実にポチの影が見えるから、ポチ実を通してぐっとポチを近くに感じる。ポチは未だに僕の夢の中には出てこないのだけど、違うかたちで僕の目の前にあらわれたのだな。もしポチ実が登場していなかったら秋の少し肌寒くなってきた季節をどんな気分で暮らしていただろうか、とここ数日ずっと考えている。どんな気分で歌を歌い、どんな気分で家路へ歩くだろうか、と。

昨日ぼんやりとiPhoneのなかにある9月2日からの写真を眺めていたのだけど、ホントにウソみたいな物語がそこには映しだされていました。下の写真は1ヶ月前の朝、「あ!仔猫だ!」とびっくりして撮った最初の1枚。うそみたいな物語の始まり。9月は奇跡みたいな1ヶ月だった。新しいシーズン、10月ももっと面白くなったらいい。


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2014年09月25日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(10)/2ndシーズンの終わり



ポチが逝ってから3ヶ月が過ぎ、ポチ実がうちの猫になってから2週間が過ぎました。ここ最近のポチ実は昼間はひたすら寝る。寝室、ベッドの下の暗がりでひたすら眠って日が暮れたら起きてきて明け方までリビングでまどろんだり、部屋中を駆けまわって遊ぶ、という完璧な夜型生活。僕もそれに付き合うのでいつもより宵っ張りになっている。仔猫を飼うのは子供時代以来なのですべてが新鮮。鳴き声も「ミーン、ミーン」という力ない感じから「ニャアー」という意思を持ったものに変わってきた気がする。まだ意思の疎通というか、柔軟な会話のようなものができていないように感じるのは無意識のうちに15歳で逝ったポチの豊かな感情表現と比較しているからだろうか(だからインスタグラムのなかのポチ実はまだしゃべらない)。それでもポチ実は伸び伸びと楽しそうに夜の闇のなかを舞っていて、それを見ているだけで幸せな気分になる。

昨晩は壁に額装されているポチの大きなポスターの前にポチ実がすっと立ってポーズをとった。大きな猫と小さな猫の2ショットは目が覚めるほど美しかった。この「秋の猫騒動 セカンドシーズン」も10回目の更新になったのでこの“2つ目の季節”を一度締めくくろうと思います。また断続的に書きます。サード・シーズンの再開をお待ちいただきたいと思います。今後のポチ実は10月に入るとまず3種ワクチン注射の2回目を受けにいき、11月になったら血液検査をします(いい結果がでますように!)。長い昼寝から覚めてリビングに降りてくるたびに身体が大きくなっているように感じるので、2.3キロだった体重ももっと重たくなっているだろうな。こないだ切ってもらった爪もまた伸びてきて僕の手や足は傷だらけです。

そしてお知らせをひとつ。明日9月26日はポチの百ヶ日法要です。旅立って100日になりました。先月四十九日法要の集まりを開いた武蔵野市中町のカフェ長男堂でまたささやかな食事会をしてポチを偲ぼうと思います。19時頃から2時間ほど、お世話になった友人たちとわいわいやっていますので、ポチに想いを捧げにきてくださる方、夕飯のついでにポチを偲んでくださる方などご来店大歓迎です。“こしひかり定食”という名物メニューの季節でもありますし、前回同様長男堂店主が特別なメニューを考えてくれるかもしれません。長男堂へのアクセスはこちらをご覧ください。




<猫騒動まとめ>
初秋の猫騒動(はじまり)
初秋の猫騒動(続報)
初秋の猫騒動(4日目)
初秋の猫騒動(5日目)
初秋の猫騒動(6日目)
初秋の猫騒動(7日目〜1stシーズンの終わり)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(1)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(2)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(3)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(4)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(5)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(6)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(7)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(8)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(9)  
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2014年09月23日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(9)



ポチ実がうちの猫になって2週間、今日で15日目。すっかり家猫の顔になってきました。ホントに飽きもせず良く遊ぶ。そんなにゼーゼー運動して大丈夫か?と思うほど。トイレのとき以外はケージに入ることはほとんどなくなり、2階の仕事部屋、そして寝室のベッドの下がお気に入りの場所になった。ポチ実が仕事部屋にいるので僕も久しぶりに仕事モードで2階で作業ができて、良い効果だ。最近は遊び疲れたあとに人間も猫も一緒に寝落ちすることが多くて、は!と目覚めたときにすぐそばですやすや伸びているのを見るととても幸せな気持ちになる。ポチの若いころに本当に良く似ています。

窓の外に向かってニャアニャア鳴くことも徐々におさまってきた。もう家のなかのどの部屋へも入れるようになっているので、僕が半日家を留守にしてもどこかで気ままに退屈しのぎをしているのだろうか。帰宅してもまだ「おかえりー」と出迎えてくれることはしないが、忍び足でそろ〜っと階下に降りてくる姿はとても可愛らしい。「亡くした猫によく似た猫がつい最近あらわれた」という話をまた知人から聞いた。仕草やクセがとても似ているのだそうだ。猫の想いと人間の想いは願い続ければ結びつくのだろうか。

今日は秋分の日、彼岸の中日。そして今週26日にポチは百ヶ日法要を迎える。


<猫騒動まとめ>
初秋の猫騒動(はじまり)
初秋の猫騒動(続報)
初秋の猫騒動(4日目)
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秋の猫騒動 セカンドシーズン(1)
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秋の猫騒動 セカンドシーズン(8)  
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2014年09月20日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(8)



昨日は愛猫ポチが逝って3ヶ月の月命日でした。あっという間の時間も主役不在だと長く長く感じます。少しお酒を飲み過ぎてしながら夜帰る途中のスーパーでなんとなく仏花を買ったときにはすっかり月命日のことを忘れていたのだけど、気づけば明けて今日は彼岸の入り。ポチからのメッセージみたいなサインが確かに僕に届いた、ということなのでしょう。太陽が真東から昇り真西に沈む秋分と春分は“彼岸”と“此岸”がもっとも近くなるということで先祖や故人を思い偲ぶのだということを40歳にもなって初めてきちんと知りました。

ポチ実は相変わらず元気で、動物病院に行ってから1週間。虫くだしの錠剤を飲ませなければならなくてこんな小さな口でうまく飲み込めるのだろうかと心配だったけど、ポチに数年間毎日腎臓のための錠剤を飲ませてきた僕のテクは落ちてはいなかった。ペロリとあっけなく完了。最近はケージのなかに戻ることはほとんどなく(あんなに気に入っていたハンモック…)2階の僕の仕事部屋の電子オルガンの下の、段ボール箱の上という小さな隙間でずっと寝ている。先日のライブでファンの皆さんからものすごい量の猫じゃらしをいただきましたが、どれでもよく遊びます。そして音も立てず寝る。そのコントラストというかムラッ気がすごいです(振り回されています)。

今日でポチ実がうちの猫になって12日目。  
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2014年09月17日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(7)



昨日の夜、古い友だちからメールが。ポチが逝った1ヶ月後に同じように16歳の愛猫を亡くした友だち、つい先日四十九日法要で納骨したばかりのタイミングで運命的な仔猫がやってきて飼うことになったとのこと。写真が添付されていたがちゃんと灰色の毛の雰囲気を継いでいる。猫の気持ち(猫を思う人間の気持ち)っていうのはすごいものだなあ、とあらためて驚かされた。引き合うのだ、きっと。「子どもが巣立ったような寂しさの渦中にいたのが、孫が突然遊びにきたみたいな変な感じだよ」という気持ち、よくわかる。

ポチ実は相変わらず昼も夜もなくニャーニャー鳴いたり甘えたり窓から景色を見下ろしたり。どんなふわふわな敷物よりもハンモックが気に入ったらしい。昨日はずっと録音編集作業をしていたのだけど気付くとポチ実が仕事部屋に忍び込んでこちらをじっと見ている。その大きな瞳のなかにいるのはポチか?昔ロボットの頭にあるコクピットで二人で操縦する特撮ドラマがあったが、あんな感じのイメージ。

明日はいよいよ下北沢CLUB Queでのライブ。今日は個人練習の日。  
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2014年09月16日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(6)



ポチ実がうちの猫になってまるまる1週間が過ぎた。今日で8日目。野良猫がゆえに家に慣れるのに何ヶ月かかるだろうかという心配は杞憂に終わった。今日などは朝から僕のあとをニャーニャー言いながらついてきて甘える。もしかしたら野良時代にニンゲンに嫌な思いをさせられたことがないのかもな。窓の外を見て騒ぐことは継続…。もっと世界(家のなか)は広いのだということを教えるために階段、踊り場、2階と初体験の場所へ連れていく。階段の吹き抜けになっているところにある窓枠にちょこんと乗せると階下の景色を興味深そうに眺めて(もうすぐ金木犀が咲く)そこで香箱を組んでリラックスしてしまったので、今日の仕事はここへ登る段々を取り付けること。2階の僕の仕事部屋は午前中さんさんと太陽が照らすのでとても気持ちいいようでポチがしていたように机に乗って空を眺めている。本当にポチが帰ってきたみたいに思える。

奇しくも13年前にポチのために作ったL字棚受けと棚板があったのでペンキを塗って、簡単に窓枠への足場の取り付けDIYが終わった頃、とても大きな地震。「ポチ実は!?」と探すとものすごい形相で2階の僕の部屋から飛び出してきた。僕の手をすり抜けて大ジャンプ、なんと窓枠までひとっ飛びしてしまった(自力じゃ登れないと思って棚を付けたのに)。そのまま興奮してリビングへ入ったところを捕まえてケージへ。野性のフィジカルなポテンシャルを見せつけられた思い。僕も猫も心臓がどきどきしていた。疲れてしまったのか午後からずっとケージのなかのハンモックで眠っている。地震は嫌だな。ポチも3.11の地震で緊急地震速報の音を憶えてしまったくらいだ。朝からずっとご機嫌だったのに。眠って嫌なイメージは忘れてほしい。

明日から窓枠でひなたぼっこするようになるのだろうか、ポチ実は。


  
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2014年09月14日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(4)



ポチ実がうちの猫になって6日。昨日は巣巣に行っても蔵前のin-kyoに挨拶してもポチ実の話でもちきり。高野さんにも「山田くん、猫の話すごいね」と。また僕の饒舌な猫騒動話をニコニコと聞いてくださった。猫の生まれ変わりや憑依についての興味深い話も。そのポチ実は時を経るごとに落ち着いてきて、外に向かって鳴く以外には甘えて抱かれて膝に乗ってきて飼い猫と変わらないような感じになってきた。何ヶ月かかったら慣れるだろうか…と不安な気持ちでいっぱいだった数日前とは全然違う暮らし。

今朝はポチ実、ケージのなかのハンモックで気持ちよさそうに寝ていた。起きだしてひと騒ぎした後に、ポチがよくやっていたような、ダイニングテーブルに飛び乗るのに僕の膝を経由するやり方でびっくりさせられる。そしてコップの水を美味しそうに飲む。13年一緒に暮らしたポチは2歳のときにうちにやってきたから完全室内飼いで仔猫を飼うのは初めての経験。なかなか体力がいる。「猫のおもちゃをあげると山田さんが疲れちゃうと思って」とミルブックスからポチ実に立派なブランケットをいただいて嬉しかったが、猫のおもちゃも大歓迎です。猫じゃらしのゴムはすぐ伸びてしまい、ネズミのおもちゃは耳も目もかじられて目も当てられない姿になるのです…。

大騒ぎの猫のいる暮らし。  
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2014年09月13日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(3)



昨日のこと、ポチ実がうちの猫になって4日目。朝、ケージを覆っている白いシーツをめくって「おはよう」と顔を近づけると「シャー!」と威嚇するのは変わらないのだけど(これやめてくれないかな…)触って撫でて膝の上に乗せて、と何をやってもポチ実は気持ちよさそうに目を細めて野良の顔がどんどん穏やかになっていく。窓の向こうが気になって「外に出せ」と鳴くのが心苦しいが、屋外の気持ちよさを再び謳歌するまでにはもう少し(いや、かなりの)時間が必要。

午後になって初めての動物病院へ。キャリーバッグに入れると「ハッ!」とした顔をしていたが、鳴いたり騒いだりせず(暴れる猫は洗濯ネットにいれていかなければならないのだ)ひと安心。病院の受付で看護婦さんに「新しい猫を連れてきました。名前はポチ実です」と言葉を交わしたときの笑顔。ポチ実は2.3キロ、ポチが4.8キロだったからその半分。ダライ・ラマに似た、いつもこわい院長先生が「なにー?名前はポチ実になったのお?」と笑ったときの多幸感。ポチが最期の2週間、ほとんど毎日お世話になった場所で。

3種ワクチンの注射と寄生虫駆除のクスリ、そして針のように尖った爪を切ってもらいました。とりあえず健康体。血液検査は生後半年くらいにならないと正確な結果がでないそうなのでまた次回になりました。2001年にポチを飼い始めたときに血液検査をしてFIV(猫エイズ)陽性という結果が出たときの気持ちを思い出したりしながら、これからの季節のことを思いました。夜なってもポチ実は変わらず元気に遊び、かしづき、甘える。片手で持てるくらい小さな体を思い切り撫でてやるとゴロゴロとのどが鳴りだすのです。ポチが2ヶ月半頑張って連れて戻った贈り物だ。

ポチ実が寝てるあいだに来週下北沢でのライブの準備。ハックルベリー・フィンとの2マン。ハックルのボーカルさくちゃんは“てん”という猫、ドラムのハジくんは“ウィリアム”という猫を飼っているので、ポチと合わせて3パターンの缶バッジを作ってご来場のお客さんにプレゼントしようということになっています。僕はイトケンさんのドラムと安宅くんのギター、そしてKIRINJIでの全国ツアー直前の千ヶ崎学くんに手伝ってもらってカルテットでの初めての演奏。この日はアコースティックギターを置いてエレクトリックサウンドで挑もうと思っています。エレキしか弾かないというのはもしかしたら初期GOMES THE HITMAN以来のことかもしれなくて、個人的には10月のGTHライブへの布石でもある。木曜日の夜ですがなにか理由をつけて仕事や習い事を早く終わらせて下北沢CLUB Queで合流しましょう。


2014年9月18日(木)@ 下北沢 CLUB Que
Huckleberry Finn presents “草加印 其の十九”


18:30開場/19:00開演/前売2,500円当日2,800円(ドリンク代別途)
*ご来場者皆様に草加煎餅をプレゼント!
出演:ハックルベリーフィン/山田 稔明
ハックルベリー・フィンのイベントに呼んでいただきました。
お互いの楽曲をカバーしあう企画も楽しみです!
メンバーは山田稔明、イトケン、安宅浩司、千ヶ崎学(KIRINJI)!

チケット:ローソンL-75995、 e+、
オフィシャルサイトRESERVEフォームより受付中


下北沢 CLUB Que(http://www.ukproject.com/que/
〒155-0031世田谷区北沢2-5-2ビッグベンビルB2F
TEL:03-3412-9979


  
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2014年09月12日

秋の猫騒動 セカンドシーズン(2)

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昨日のこと。朝からポチ実、調子よくニャーニャーよく遊ぶ。撫でさせてくれるようになってしばらくたつが、なんとこの日は抱えたりしても嫌がらなくなった。そして膝の上でゴロゴロいうまでに。慣れるまでに何ヶ月かかるか…と思っていたのに日々ものすごい進歩を見せるポチ実。外への未練はまだまだなくならず、その目線を猫じゃらしで室内に向ける攻防戦。ポチ実は痩せているがとてもきれいで毛艶もいい。もろもろ検査などをしたいがもう少し落ち着かないと動物病院に連れていけない。

夜になって古い友人と落ち合って、「ホントはポチにお線香あげにいきたいのだけどね」と嬉しいことを言ってくれるが今の我が家はある意味戦場なので、吉祥寺の焼き鳥屋で飲む。彼はポチに一度だけ会ったことがあるのだけど、ポチの話をしているうちにふたりとも泣いてしまった(となりの女子会チームはどう思っただろうかな)。そしていろんな話が盛り上がりちょっと飲み過ぎた。やっぱり自分のことを好きな人には本当のことを残らず話すし、それがまた新しいワクワクをもたらす。ひとつのことを長く続けるといいことがあるな。

二日酔いから目覚めたら久しぶりの晴れ。昨日はポチが逝ってからちょうど12週間、そして今日でポチ実がうちの猫になって4日目。



<猫騒動まとめ>
初秋の猫騒動(はじまり)
初秋の猫騒動(続報)
初秋の猫騒動(4日目)
初秋の猫騒動(5日目)
初秋の猫騒動(6日目)
初秋の猫騒動(7日目〜1stシーズンの終わり)
秋の猫騒動 セカンドシーズン(1)  
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