2023年03月16日

新しい物語の始まり

3月16日はGOMES THE HITMAN『ripple』がリリースされてから18周年というタイミングだったけれど、ちょうどこの日から僕は新しいソロアルバムの作業をやり始めたので「始まりの記念日」にもなった。みんなで録音する前に、まずひとりでいろいろやってみる時間。稼働から1年経ったシェアアトリエ「ラビットホール」で本格的に録音作業ができるようにシステムを組み立てたのだけど、ここはむぎ(猫)ちゃん曰く「具合が悪くなるくらい仕事がはかどる」場所なのである。ソロアルバムに収録予定の楽曲のなかには古いのも新しいのもあって、ライブでやりなれた曲、発展途上の曲と様々。それを解体したり組み立てなおしたりを今やってるところ。

お昼から始めて気づくと外が暗くなっている。まるで新しい物語の始まり。

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2023年03月07日

これが最後の紅梅

今住んでいる家に越してきてから12回目の春。その12年のあいだずっとすぐ窓の外に美しく咲き誇った真っ赤な紅梅の木があって、それはうちの庭も含めてこの一帯の緑をきれいにしてくれている庭師さんが40数年前に山から移植したものだと聞いて以来もっと愛着がわくようになったのだけど、しかし、その紅梅が切り倒されて除去されることになった。土地が売却され、新しい家が建つのだ。毎年春になると真っ赤に咲いて、時期が来ると赤い花びらがうちの庭やベランダに降り注ぎ、猫の体にその花びらがくっついたり、とても風情のあるものだった。

その日、朝早くからクレーンや重機、何人もの作業員がやってきた。もしかしたら根っこから抜いてどこかに移植してくれたりして、とか考えたけど梅の木の大きさからしてやっぱり無理な話。紅梅は今一番花が咲いている状態なのに無慈悲に(いや、切る人も辛かったと思うけど)どんどん枝を切られていった。どんどん痩せ細っていく紅梅、その切り口が赤くて血が出てるみたいに見えてびっくりした。花が咲くときだけ赤いのだろうか。僕がずっとその作業を塀越しに背伸びして見つめていらたら、物欲しそうに見えたのだろうか作業をしてたおじさんが「花のついた枝、いるかい?」と声をかけてくれたので「あの高いところの花がたくさん咲いてるところをください」とお願いした。

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うちの庭にわけてもらった、真っ赤な花をつけた紅梅の枝を置くと、ふわっと春の風が吹いた。本当にそう感じたのだ。結局その日、朝から始まった作業は夕方までかけて大きな紅梅一本を抜くために費やされた。枝を落とされて幹だけになった紅梅を最後はクレーンがバリバリと音を立てて引き倒した。ひとつの生き物の終焉を時間をかけて見届けた。ふと我が庭の地面に視線を落としたらそこに植えた記憶もないクロッカスが花を咲かせていた。とても可憐に。もう来年の春にここに紅梅が咲かないなんて信じられない。だけど多分幻影みたいに、亡霊みたいに、あの新しく名前をつけたくなるような赤い色(そして背景の青空)が思い浮かぶのだと思う。12年も見続けた花だから。

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2023年03月01日

3月、弥生

3月である。弥生の「弥」はいよいよ・ますます、「生」は草木が芽吹くことを意味するらしい。梅が咲いて次は桜。膨らんだ蕾がもうすぐあくびをして伸びをするのだろう。

今年に入って心がけているのが「もう2月とか信じられない」とか「3月とか、マジかよ。ありえない」とか言わないようにしようっていうこと。時の流れのはやさを嘆いたらそのたびに時の流れに巻き込まれて負けてしまう気がするからだ。一ヶ月が無意味に過ぎていくのも充実するのも自分次第だという発想の転換。1月と2月でなにを成し遂げたかと考えるとまだ答えは出ないけれども、でもちゃんと59日1248時間分の時間を過ごしたと思いたい。

3月は年度末だから、年始に計画したことを再設計したり再起動したりするタイミング。4月から始まる新しい気分があってもいいと思う。

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2023年02月13日

同窓会のような、部室みたいな

高円寺にライブを観にいった。僕もライブなどこれまで何度かお世話になったPOPS PARADEの10周年。到着するとPLECTRUMがステージセッティングをしているところ、振り返ると久しぶりのカジさんが優しくニコニコ手を振ってくれた。楽屋を覗くとヒックスヴィル先輩、スウィンギング・ポプシクルと旧知の知り合いがたくさん。久しぶりに観たPLECTRUMはやっぱり爽快で楽しくて新曲もあって素晴らしかった。誇らしかった、という言葉が相応しいかもしれない。

ヒックスヴィルのライブを観るのはいつぶりか。中森さんとは定期的にいろいろあるけれど、3人が揃ったステージは久々で、最初から最後まで演奏もMCも最高だったな。カジヒデキさんのステージもシンプルな編成でメロディと言葉が溢れていくような力強いものだった。フランシスの小里さんが、「ヒックスヴィルはYO LA TENGOみたいでカジくんはジョナサン・リッチマンみたいだ」っておっしゃってて、言い得て妙!その通りだなと思いました。スウィンギング・ポプシクルもインディー時代からの盟友、続けることすごさを体現しているが、音楽が始まるとエバーグリーン、時間が巻き戻る感じ。プレとポプシクルでドラムを叩いたモックン(サトミツ&ザ・トイレッツ仲間)も頼もしかった。

一日で何人の知り合い、友だちに会っただろうか、この日は。誰かも彼もが何十年も淡々とそれぞれの道を歩いてきて、こうやってたまに交差点みたいなところで合流してみんな元気が確かめ合って「おれもがんばろ」って思う。年に何度もあることではないけれど、そんな夜だった。

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2023年02月05日

トラベラーズとコーヒー

中目黒のトラベラーズファクトリーに徳島からアアルトコーヒー庄野さんがコーヒーを淹れにきたので出かけていった。チームトラベラーズのみんなにも会えて、お店も賑やかに繁盛していてよかった。庄野さんとは昨年秋の洞爺湖以来か。ダンラナチュールなっちゃんがこの日のために作ったビスケットも買えた。いろんな人が交錯する場所、トラベラーズファクトリーの2階はいつも楽しい秘密基地みたいだ。

また今年も秋頃にライブを。

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2023年02月03日

20年とか25年とか30年とか

GOMES THE HITMANがメジャーデビューする1999年、1月から3月にかけて下北沢CLUB Queでマンスリーイベントを3つ連続で企画した。『neon, strobe and flashlight』というデビュー作のタイトルに絡めて、それぞれ「night of neon」「night of strobe」「night of flashlight」というライブを打ったのだけど、最初の回の対バンはbenzoとクラムボンだった。2回目はイノトモとロッキーチャック。3回目に迎えたYOUNG BRIAN'S GROUPとアポジーズは多分今は存在しない。長い長い時間が経ってもイノトモちゃんと猫町フェスバンドやラビットホールで頻繁に一緒に作業してるのが面白いなあと思うんだけど、時代とともに苦楽を共有した仲間たちがいることがとても感慨深い。

下北沢にbenzoの久しぶりのライブを観にいった。平泉くんは家も近いしたまにばったり会うけれど、benzoで歌う姿にしびれた。彼はギターも歌も上手くて、ライブ体力がないままデビューした僕にとっては「歌うまい人コンプレックス」とでも呼ぼうか、妙に卑屈な気持ちになっていたものだけれど、この日ライブを観て、それが自分のなかで少し変容していることに気がつく。羨望の眼差しではあるけれど、どこか同世代として誇らしいような新しい気分が加わっている。

いい夜だった。

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2023年02月01日

2月、如月

1月は宮城でのライブが一本だけ。しかし水面下でいろんなあれこれ。とても充実した1ヶ月だった。今年1年の準備、という感じ。だからあっという間に2月になった、とは思わない。1月はきちんと31日間ありました。そして2月は“逃げる”月なので、逃げないうちにしっかり捕まえないといけない。福も愛も自分の胸に呼び込んで。

山田稔明カレンダーはまだまだオフィシャル通販STOREにて販売中、まだあと11ヶ月あるからよろしくお願いしますね。

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2023年01月30日

迷い込んだ頭の中

東京国立近代美術館で『大竹伸朗展』に滑り込み。会期終了近いこともあり大賑わいだった。感想を言葉にさせない、圧倒的な物量と混沌。何層にも重ねられた素材、コラージュ、染みやくすみを見て思い出したのは親の病気と不在のせいでゴミ屋敷みたいに散らかった実家を何日もかけて掃除したときのことだ。ちょっとやそっとの時間では何センチも埃は積もらない。幸運にも大竹氏みずからが遠隔操作バンド「ダブ平&ニューシャネル」を“コクピット”から奏でるシーンにも遭遇できた。大竹伸朗の頭の中で途方に暮れる感覚。会場を出たらまだ明るい青空で、そこに「宇和島駅」のサインが浮かび上がる。

飽和。とにかく疲れた。一日じゃ足りないやつだった。

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2023年01月29日

ベッドを捨てる

母親が使っているベッドが年代物の、それこそ父と母が結婚する時、今から50年前に買ったキングサイズのフランスベッドで、何かと使い勝手が悪いし、大きくて邪魔だということになって、そのベッドを処分して、いっそのこと介護ベッドをレンタルしようということになった。そのベッドは子どものころプロレスごっこをしてたベッドであり、トランポリンみたいにぴょんぴょん跳ねられるスプリングの入ったマットレスのやつだ。僕が生まれる前からあるので、そのベッドがない状態の家を見たことがない。

でも、捨てるのである。邪魔だから。いろんなところが傷んだいたりもするし、容赦もないし同情もしない。しかし、これが大きすぎるのだ、ひとりで片付けるには。マットレスを壁に立てかけて、木枠を解体するのまでは簡単だったけど、マットレスがめちゃくちゃ重い。雪で足元もおぼつかないし、思っていたより作業がはかどらなくて、寝室にそのままバラして立てかけて春を待つことにした。こんな大変だとは思わなかった。業者に頼めばいいんだけど、なんとなく友だちに手伝ってもらうくらいの手間で自分でクリーンセンターに捨てにいきたい、と意固地になってしまうのは何故だろうか。

相談していたとおりに介護ベッドは運ばれてきて、手際良く組み立てられた。寝室にはそのでかいベッドが片付け途中なので、これまで母が寝てたのとは違う部屋に設置してもらうことにした。寝ながらテレビが見られる、と母親は嬉しそうだけど、日がなベッドの上で生活するんじゃないかと心配になる。大学生だって散らかしまくった部屋のなか、ベッドの上だけで怠惰に暮らしたりするわけだから、若いも老いも関係ない。なるべく早く介護ベッドをちゃんと寝室に移動させたい。50年モノのベッドを捨てるときどんな感慨があるだろうか。そんなものないだろうか。燃えさかる火の中にそれが投げ込まれるのを見るまでわからない。

春になったらベッドを捨てる。

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2023年01月28日

なんということでもない、あったかいということについての話

僕はとにかくコーヒーをよく飲む。朝起きたらお湯を沸かし、いろんなストックのなかから気分で選んで豆を挽いて、時間をかけてコーヒーを落とす。で、これまではコーヒーポットを包むキルティングのポットウォーマーを使っていたわけだけど、結構年季も入ってきて、こないだSHOZO CAFEで見つけて買った新しいポットウォーマーはサイズが合わなくて残念、熱をキープするのがなかなか難しい。特に冬、どんどん寒くなってコーヒーをお代わりするときにはもうぬるいのだ。

今年になって保温ポットを買った。ネットでいろいろ吟味したけれど、結局何の変哲もないやつをニトリで買った。そして、もっと早く買っておけばよかったよね…と後悔することになった。コーヒーが冷めないって、ささやかだけど、しかしなんと確かな幸せか。何時間も前に淹れたコーヒーがそのまま温かい。時間を閉じ込めたようなものだ。そういえばかつて僕は「魔法瓶から入れた冷たい水を」と歌い出す歌を書いたことがあった。なぜこれまで手を伸ばさなかったのか、魔法のポットに。

今年はコーヒーがずっと温かい。小さな革命だ。

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2023年01月27日

メメント・モリ、と呟くとき

世田谷美術館の「祈り・藤原新也」に滑り込み。藤原新也にハマったのは高校生の頃で、一番最初に読んだ『アメリカ』という本は衝撃で、それまでの“夢のカリフォルニア”みたいな彼の国に対する既成概念が吹っ飛んでしまうくらいだった。『アメリカン・ルーレット』という写真集をなけなしの小遣いで買ってそれは宝物になって、今でも僕の手元にある。後追いで『印度放浪』も『西蔵放浪チベット』も、『黄泉の犬』や『東京漂流』いろんな本をむさぼり読んだけれど、『メメント・モリ』という一冊は特に印象的で、その言葉の威力というか、意味の再定義?知らなかったことを知ることが思春期の自分にはとても大きな学びだった。

自身のキャリアをすべて振り返り、最新作までを並べた今回の展示は写真と言葉の万華鏡のようで、頭がぐるぐるした。『アメリカ』の頃の写真はやっぱりグッとくるものがあって、本の表紙だった写真(写真2枚目)を大きなサイズで見るとやっぱり“あの頃”の自分を思い出す。デヴィッド・シルヴィアンのRAIN TREE CROWのジャケット写真もブコウスキーの『町でいちばんの美女』の写真も藤原新也だったんだな。再発見。

「最後の微笑み」という、父の臨終を写して綴った作品を見てびっくりするほど泣いてしまった。マスクがあってよかった。メメント・モリ、と呟くときにまた新しい気持ちが湧いてくるから不思議だ。展示は今週末29日まで。

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2023年01月25日

今週末のPRIMECATS RADIOはゲストに五十嵐祐輔くん

週末に立ち寄った鎌倉では雑貨屋モルンへ。去年アレック・ソスの写真展を観た日に行った以来だからそんなに時間は経ってないのに、なんだかとても久しぶりな気がするのは明るい時間帯だったからかもしれない(前回はもう日が暮れていた)。綾ちゃんも五十嵐くん(fishing with john/カマクラ張子)もついこないだ那須でばったり会ったとこだけれどお店にいるとやっぱり安定感というか、店主感があって頼もしい。鎌倉の休日はどこも行列の大賑わいで、ディモンシュでお茶するのもちょっと無理で、堀内さんに挨拶して珈琲豆だけ買った。

せっかくだから、と思いついてラジオを収録したので今週末のPRIMECATS RADIOのゲストは五十嵐祐輔くんです。1月29日(日)18時半、早くも今月最後のPRIMECATS RADIO、テーマは「2023年の目標・抱負」です。2月は「猫!ネコ!ねこ!」というテーマにします。

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2023年01月24日

My Favorite Shirt

鎌倉に出かけてそのまま湘南へ。久しぶりにSEEP STOREに立ち寄った。僕がライブのときステージで着る服、2回に1回はここSEEPのシャツなのである。ライブを観にきてくれたり配信を楽しんでくれたり、とても仲良くしてもらってお世話になっているお店。作っているのは鈴木伸也さん。作っている人のことを知っている洋服って特別。
小さな襟が可愛い新しいシャツを手に入れた。とても嬉しいし、すぐライブやりたい!って気分になる。とても素敵なお店なのでみんな行ってみてください。

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2023年01月22日

変わり続ける日々はいつでも

高野寛さんのワンマンライブを渋谷まで観にいった。高野さんの演奏を生で聴くのは奈良で一緒に配信ライブをやった2021年の夏以来だ。あの日はとても気持ちのいい晴れた日で、収録が終わった後に、ちょっと距離を取りながらみんなで美味しいお弁当を食べ、なんとなく盛り上がって雑居ビルの屋上にみんなで登ってきれいな夕焼けを眺めた。コロナ禍以降の日々のなかでも五指に入るうような楽しい一日だった。ライブ当日になって思い立って出かけたのは、やっぱり高橋幸宏さんの訃報から数日を経て、その魂や意志のようなものを直列的に受け継ぐ高野さんの言葉とメロディを今、この時期に浴びたかったからだ。

最近の高野さんが映像投影やアンビエント的アプローチを含むサウンドをステージで鳴らしていることをSNSで見聞きしていたけれど、実際にそれを目の当たりして感嘆のため息が出た。高野さんのモノの突き詰め方って本当に尊敬する。いつまでも“ 男子” である。耳と目が喜ぶようなライブだった。高野さんは幸宏さんについて直接的な言及をせず「選曲に想いを込めた」と公演終了後のTwitterに書かれていた。同じ空間にいたから、その通りだと僕も思う。「相変わらずさ」で「誰もがこんな歌にうわの空でも/空の上では誰かが聴いている」と歌われ、ギターを弾いていた指が天井を指したときに感情がブワッと動く感じがしたし、終盤、デビュー作から歌われた「夜の海を走って月を見た」では僕の周りには涙を拭う人がたくさんいた。素晴らしい公演、観にきて本当によかったです。

元気が出ました。刺激ももらった。

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2023年01月21日

うまくいくように

深大寺で護摩焚き。2014年に僕は本厄で、その年にポチが亡くなってしまった。ポチが僕の厄を肩代わりしてくれたんだと思っている。ポチがいなくなって以来、後厄が明けてもずっと深大寺で厄除けの護摩焚きを受けている。今年も雲ひとつない晴れた日に1年の無事と幸せを願った。深大寺の秘仏、元三大師(がんざんだいし)像、この元三大師は全国の神社仏閣に当然のようにある「おみくじ」の創始者として知られているそう。古来の流れをくむため「凶」が非常に多く入った、きびしめのおみくじらしくて、僕が引いたのも「凶」だった。わかりました。神妙に受け取る。

どうかこの1年が素晴らしいものになりますように。

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2023年01月19日

短歌の自由さ

なんとなくついていたテレビに目をやると、古風な言い回しで短歌を読み上げていた。歌会始めというやつか、と49年生きてきて初めてそれが気になった。画面に映った5・7・5・7・7の言葉がなんだか心に染みたからだ。持っていたスマホで思わず写真を撮ってしまったのが下の画像。「みづいろの絵の具ばかりを借りにきた/友のみていた空を知りたい」という短歌。その友だちはいつの友なのか、今どこで何をしているのか、もう会えないのか、とかいろいろ想像させる。僕が「光と水の関係」という曲で「二人で眺めた海は青い絵の具がまるで足りなくて」と歌った一節のことももちろん思い出した。

そうこうしていると次の短歌が紹介された。「友の呼ぶ僕のあだ名はわるくない/他のやつには呼ばせないけど」。これもとても良い。親友や愛する者を呼ぶときに自分だけの呼び方があると誇らしい気分になることをこの人は知っている。中2の男子が書いた短歌だそうだ。今年は「友」がお題だったらしい。天皇陛下は「コロナ禍に友と楽器を奏でうる/喜び語る生徒らの笑み」とお詠みになったそうです。

たった30文字とちょっとの音でなんとイマジナティブな風景を呼び起こすのか日本語って。僕もひとつ詠んでみる。「親友というよりもっと違うもの/新しい名を発明したい」。バンドが30周年で、バンドメンバーは「家族でも友だちでもない」っていう話をいつもするんだけど、家族でも友だちでもないなら、じゃあ何かっていう呼び名を考えたくて。

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2023年01月05日

絵の具で塗ったような青空さ

雲ひとつない青空が続く、この年明け頃の東京の天気がとても好き。もしかしたら1月って一年で一番気持ちよく晴れる季節なんじゃないかと最近思うようになった。1日はだらだらと、2日はよろよろと、3日からはもう仕事を始めちゃって、なんとなく動き出した2023年ですが、やっぱり毎日天気がいいっていうことが年末疲れ果てた僕に滋養を与えてくれる気がする。

まだ今年の抱負や目標を考えている途中。

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2022年12月29日

大先輩との夜

杉真理さんからお誘いを受けて、江口寿史さんと一緒に楽しい時間を過ごした。吉祥寺に20年住んでいるのでいろんなところで江口さんの姿はお見かけしていたのだけど初めてちゃんとご挨拶させていただいた。江口さんと親交の深いベースのイトケンも来たので終始リラックスしたムードで結局西荻と吉祥寺で3軒?最後はどうやって帰ったか憶えていない。杉さんと飲むときだいたい僕は痛飲してしまうが、この日も本当に楽しくてずっと笑っていた。ミュージックバーにいったときにみんなで音楽の話に夢中になる姿は年齢世代関係なく、お店の雰囲気も相まって部室みたいだったし、また江口さんにいろんなお店に連れていってもらいたいなと思いました。

多分飲み会最後くらいに酔っ払った僕が意を決してお願いしたのだろう、コミック『ストップ!ひばりくん』の遊び紙に描いていただいたサインとひばりくんのイラストを二日酔いの朝に「わああ」って思いながら眺める。ご褒美みたいな、忘年会みたいな、忘れたくない夜。

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2022年12月28日

友だち10年

いつも大晦日にスターパインズカフェでのライブの後に高橋徹也氏とスイーツ忘年会をするのが恒例だったのが、今年はいろいろあって少し早めにカフェ食事会に。僕とタカテツさんは2歳違いだけれど、その時間差分だけ面白いくらいに互い違いに健康問題や親のことなどいろいろな事案が発生して、そのたびにどちらかがどちらかに静かに苦労を吐露することになっている。気恥ずかしい言葉ではあるけれどこういうのを親友というのだろう。

『小田嶋隆の友達論』という本をゆっくり読んでいる。小田島さんは何回転もひねくれた物言いをする方なので文字通りに受け止めると真意を測りかねるけれど、いちいち納得しながらいろんなことを考えさせられる。タカテツさんと“ともだち” になったのは2013年だ。それまではお互い目も合わさず挨拶もしないような関係だった、と思う。僕らを向き合わせたのは彼の『大統領夫人と棺』と僕の『新しい青の時代』だ。「なんかこいつ、気になる」とお互いに思わせたのは孤独のなかで身を削りながら作り上げた渾身の作品だった、今でも僕はそう思っている。

来年でタカテツさんと友だちになってちょうど10年だ。40を越えても親友ってできるんだなあと思っていたけれどきっと多分年齢も性別も関係ない。来年はまず、ハリー・スタイルズの来日公演を一緒に観にいくことになっている。ステージ上でもがっつり共演したいし、ふたり旅なんかもいいね。

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2022年12月09日

何ということでもない、歳を重ねて目の前の霧が晴れた話

子どもの頃から目が悪くて、小学校5年生のときから眼鏡をかけている。視力は裸眼で0.1に届かず、検査では一番上の大きな輪が見えないのは当たり前のことで、物心ついたころから矯正していない自分の目で見たものは何も信じられない。大学生までずっと眼鏡で、コンタクトレンズをつけるようになったのはミュージシャンとしてデビューすることになって以降なので、僕の古い友だちは「山田=眼鏡」という認識があるはずだ。思春期の頃の写真はすべからく眼鏡姿なので、なんだか今の自分とは別人の姿みたいな気すらしてしまう。

視力の悪さには下げ止まりはないようで、裸眼だとあんまり気にならないけど(もうどうやったって何も見えないからな)矯正した視力に関して、やっぱり歳を経るごとに見えない目がもっと見えなくなっていく感覚が、ある。映画館で映画を観るのも最近は後ろからだと字幕が読めなくて前の方で観るようになっていたし、今年は車でツアーすることが多くて道路の青看板の表示が見えにくいのも問題だなあと感じはじめた。そして最近、何座かの流星群だという夜に空を見上げたときに星が滲んで見えにくくて、嗚呼もっと目が良く見えたらどんなに素敵か、となった。

思い立って眼科に行ってきた。コンタクトレンズをネット通販で購入するようになってもう何年経つのかわからないが、僕のコンタクトレンズの度数はもしかしたら10数年前に調べたままだったかもしれなくて、きちんと視力を調べてもらって、今のレンズよりもかなり度をあげたレンズを装着してみると…、なにこれ!めちゃくちゃ見える!なんか視野も明るい気がする!と静かに興奮するオレ。わー、この度数、これにします!と伝えるも、今まで感じたことのなかった感覚がひとつ。遠くは良く見えるけれど手元の文字にフォーカスが合わない。もしかしてこれがいわゆる…。看護師さんに「今まで老眼という概念が自分のなかになかったんですけど、これ近くが見えない感じって、これが…」と尋ねると「老眼ですね。35歳くらいから誰でも老眼になります。山田さんは遠くも近くも見えていなかったから気づかなかったんでしょうねえ」と言われた。僕の目はとにかく節穴だったのである。僕の目は左目が利き目みたいで、裸眼だと左目のほうが右よりもよく見えるから「星に輪ゴムを」の “よく見えるほうの目” を歌うときは右目を閉じることにしている。かなり見え方も違うのに、なぜコンタクトレンズになると左右同じ度数をつけて大丈夫なのかがずっと不思議。

めちゃくめちゃ見えるようになった目のまま病院を出て、雲ひとつない冬晴れの街を歩いて、目に見えるものがすべてクリアで世界が変わったみたいだった。紅葉した木々、空の青、彼方に飛ぶ飛行機がこんなにはっきり見えるのも初めてじゃないかな。目を細めてなにかを睨むことが極端に減る。これは表情も変わるかもね。ちょっとしたことだけれど、この感覚は久しぶりに自転車のタイヤに空気を入れてもらって「わあ自転車、えらく軽やかになったな!」と足取りが軽くなる感覚に似ている。49歳からの山田稔明の目はこれまでと違ってもっと遠くまでよく見えるようになった。そして人生で初めてのリーディンググラスを自分への誕プレに贈る。あらためて、毎日の暮らし、愛すべき日々の機微を見つめて書きとめていきたいと思います。

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2022年12月06日

父の命日

12月6日は父の命日、2018年から4年が経った。自分の誕生日のすぐそばに旅立ってくれたから1年の節目にいろんなことを思い出す機会になる。とかいいながら、今朝母親に「今日はお父さんの命日ね」と言われて慌てて「そうだった!」っていうことになったんだけど(親不孝でごめんなさい)。僕は日本酒や焼酎を飲まないけれど、いただき物のお酒がたくさんあるのでそれをたっぷりお供えした。

大阪に住んでいた父が事務所で倒れた、と連絡があったのは2018年末12月7日のお昼だった。その日はGOMES THE HITMANのリハーサルで、翌日からの2日間は恵比寿での年末恒例2DAYSだった。とにかく新幹線に飛び乗った。バンドのみんなに「オレ抜きで練習しといて」と伝えた。いろんな想いがめぐる。最後に父に会ったのは4日前だった。大阪でのライブの後に顔を見に立ち寄ったのだ。その時も父は車屋の事務所にいて、ご飯が食べられてなくなってて、これまでで一番痩せていたけれど、伸ばしたあごヒゲを触りながら「痩せてかっこわるいからヒゲ伸ばしたってん。かっこええやろ」と笑って言った。年内のうちに緩和ケア病棟にある病院に一緒に話を聞きにいく段取りと約束をして、帰ろうとすると僕を駅まで車で送っていくと譲らない。「年寄りの運転はこわいから嫌だよ〜」と拒む僕の言うことを聞かず、ヨロヨロと車を操って、時に道を逆走しそうになりながら駅のコンコースまで送ってくれた。最後に「またね」と握手をした手はちゃんと力強く握り返してきた。

結局父は事務所で倒れていたところを会社のお手伝いの方に発見され、再び生き返ることはなかった。そのことを知ったのは新幹線のなかだった。現地に到着しても警察による検視のため事務所には近づけず、向かったのは葬儀会社。親戚の叔母さんも連絡を受けて到着していた。遠く東京から駆けつけた僕を気遣ってか、最短日程での通夜と葬儀の段取りが進んでいたのを、「明日と明後日は東京に戻って仕事があるので2日待ってほしい」と自分でもびっくりするくらい冷静なトーンでいうと、打ち合わせの場が一瞬シーンと静まり返ったことを憶えている。僕には僕のやるべきことがあったし、父もそれをわかってくれるはず。生涯現役、自分の仕事場で最期を迎えるような父親だ。「自営業」という職業の意味を父親の背中を見つめながら僕は子供の頃から他の友だちよりも深く理解していた。

それからの2日間のライブ(父親のことは翌年まで公にしなかった)、その翌日からの通夜と葬儀、父の住んでいたマンションをひきはらって、経営していた中古車屋を閉めて顧客に連絡して解体するまでの怒涛の数ヶ月を思い返すと気が遠くなる。いろんな人に迷惑をかけて、そしてそれ以上に皆さんに助けてもらった。一人っ子で親を亡くすのって頼れる人がいなくてなかなタフだけど、そもそも自分には兄弟がいたことがないのだから比較対象がない。これまでもこれからもきっとそう。父がいなくなってからの4年は自分自身の健康問題のことがあったり、コロナ禍になったりで、なんだかもうあっという間。もう少し落ち着いてクシャクシャの笑顔の遺影を前にゆっくりビールでも飲みたいものだ。この父親の満面の笑みの写真を撮れたことがオレ的親孝行だったかもしれないな、とフレームを指で触りながら想う。

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2022年11月01日

ふとんのなかで11月に

ついにコロナに感染してしまって数日間伏せっている間に11月になった。いつなってもおかしくないと思っていたけど実際になってしまうと悔しい。長い時間をかけて準備していた富山立山農芸祭への出演がキャンセルになり、関係各所にご迷惑とご心配をおかけしてしまいました。まだ油断はできませんが、発熱の症状もなくなり、喉の痛みや咳などもなく、間もなく全快する予定で自宅療養を続けています。11月5日札幌のや公演以降のライブは予定通り行います。皆さんの前で元気に歌えることを楽しみにしています。

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2022年09月30日

そこは取り残された凪

8月のラジオ「PRIMECATS RADIO」で3週に渡ってゲストとして登場してくれた僕の小さな友だち凪くん。ものすごく反響が大きかったゲスト回でした。新学期も始まってだいぶ経った先日、凪くんと久しぶりに会ってきた。小学校までお母さんと一緒に迎えにいったんだけど、みんな子どもたちは「こんにちはー」と大きな声で挨拶してくれて気持ちがいい。僕を見つけた凪は駆け寄ってきてハグ。「ん?」とくんくん僕のおなかあたりの匂いを嗅ぎ始めて「やまだの匂いがする〜」という。なにがきっかけか僕のことを呼び捨てで呼ぶ。謎の設定があるようだ。ランドセル姿も初めて見ることができておじさんは嬉しかったよ。

家に戻っていつもやってる宿題を見せてもらったり、タブレットを見せてもらったり。お土産に持っていったむぎちゃんポーチをとても気に入ってくれた(猫町フェスを配信で楽しんでくれたそうだ)。お母さんが焼いてくれたプリンを食べたり忙しい日々のなかのポカンと開いた空洞みたいな、新鮮な時間だった。レゴで小一時間遊んで、「さあ、そろそろ」と腰を上げると悲しそうな顔をして「もっと遊びたい…」という。そんな顔するなよ凪。また会おうね。おれのことをいつまで好きでいてくれるかな。

とても楽しい数時間の出来事でした。

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2022年09月26日

来月、久しぶりに大阪に行きます|3年半ぶりのソロ弾き語り

来月、久しぶりに大阪での弾き語りライブが近づいてきた。ソロ名義では3年半ぶり。その間バンドでのライブで2度来阪しているのだけど、バンドワゴンの旅はやっぱり慌ただしくてゆっくり自分のペースで街を歩くことはできないから「ああ久しぶりだなあ」という感覚が、ある。2017年に大阪に住む父親ががんを患ってからの2年間、僕は月に一回のペースで大阪へ出かけた。入院した父の世話したり、普段の生活に戻った父の顔色を見にいったり、関西でのライブのときは父のマンションに泊まらせてもらったり、父親の様子を見にいくのにかこつけて大阪での舞台やライブを見たり、とにかく2年間で5年分くらい大阪に行った。両親が小学校5年のときに別離したから僕は思春期を父と暮らしていないから、言ってみればその2年間で10年以上分くらい父親との時間を持つことができた、と今思い返す。その2年の間に『猫と五つ目の季節』『猫町ラプソディ』という僕が書いた本が出てとても嬉しそうに何十冊も購入し(CDが出たときの反応と全然違った)友だち全員に配って、車を買ってくれたお客さんにも購入特典にプレゼントしていた。最後の親孝行だったかもしれない。

父が亡くなってすぐ、僕は主のいなくなったマンションにしばらく泊まり込んで会社(父は個人経営の中古自動車屋で生涯現役だった)の残務処理やお店をたたむ手配などで骨の折れる思いをしたけれど、頭を抱えるような事案もなく2ヶ月くらいで父の築いたお店は更地になって今はコインパーキングになっている。通い猫だったトラはどこへ行ったかわからなくなった。ホッとしたのも束の間、今度は僕が体調を崩してしんどい思いをすることになる。気を張り詰めすぎたからだとみんなから言われたけれど、やれやれ寄る年波には勝てないものだ。

2年間、月イチで大阪に通っているうちに(憂さ晴らしも兼ねて)毎回立ち寄るレコード屋さんとか洋服屋さん、雑貨屋がいくつも増えていき、りくろーおじさんのチーズケーキとか551HORAIとか、大阪は僕にとって日常的で身近な街になった。それが父がいなくなってしまうと当然それ以前の大阪に戻ったし、もっと言えば無意識のうちに少しだけ距離を取ってしまうような感覚さえあった、かもしれない。記憶が呼び覚まされるのがめんどくさかった。嫌じゃないんだけど、めんどくさかったのだ、心が震えてしまうのが。

あれから4年経って、コロナ禍も経て、今年は特にいろんな街へ歌いにいく旅を重ねて、そろそろ大阪に行かないとなと思ったので、雲州堂に連絡してライブを決めました。いつものレコード屋も洋服屋も、父が珍しく「ええ味しとる」とたいらげたりくろーおじさんも全部まとめて立ち寄ろうと思います。大阪の皆さんお待たせしました。遠いところからもぜひお越しください。今からワクワクしています。

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2022年10月8日(土)@ 大阪 event space 雲州堂
山田稔明 夜の科学 in 大阪〜FAVORITE POET

18:00開場 18:30開演/前売4000円(1D別途)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

2019年3月以来なんと3年半ぶりとなる大阪での
ソロ弾き語りワンマンライブが決定。四半世紀の
全キャリアから厳選して新しい季節の歌を歌います。
リクエスト募集中、コメント欄やメールにどうぞ!

チケットはライブポケットにて発売中
https://t.livepocket.jp/e/favorite_poet
*整理番号順入場

雲州堂(http://www.iori-unshudo.com/
〒530-0046 大阪市北区菅原町7-2  
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2022年09月15日

怒涛の猫町ウィーク

今週は火曜日からむぎちゃんが東京にやってきて、水曜日にはみおさんもラビットホールへ。いろんな作業を重ねて今週末の「猫町フェス」東京2DAYS公演への準備が進む。8月の山口防府でのコンサートを前哨戦として、神戸・広島と大きなトライアルを乗り越えた猫町フェスバンドはまたさらに未知のステージに挑むことになるのかな。僕、近藤さん、むぎちゃん、イトケンさん、イトケン、イノトモちゃん、みおさんはもうミュージシャンの風情すらある。峯村リエさんは今回女優業の都合で会場には来られず、リモートでの参加となりますが流石の存在感、守り神のよう。スターパインズカフェ25周年をお祝いするお祭り期間でもあります。

配信もあります。というか、猫町フェスを配信で観るのってめちゃめちゃ楽しいんじゃないかなと思う。いろいろ趣向を凝らして皆さんの想像をちょっとだけ超えていくことをいつも目標にしていますが、今年もわー!とか嗚呼!とかキャー!とか、そういう、心が弾むような歓びを皆さんに与えることができたらと思っています。今週末、吉祥寺でお会いしましょう。

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2022年9月17日(土)18日(日)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
SPC 25th Anniversary "猫町フェス2022ー星空キャラバン"

出演:山田稔明、近藤研二、むぎ(猫)、
itoken、伊藤健太、イノトモ、はしもとみお、峯村リエ(リモート出演)


2018年開催の第一回以来天井知らずの飛躍を続ける猫町フェス、
今年のテーマは「旅するキャラバン」。海の神戸、夕凪の廿日市
と巡って辿り着くホーム、それは星降る“猫町”キチジョージ。
猫町旅団がどんな宝物を持って帰るのか、どんな物語が繰り広げ
られるのか。今年はなんと2DAYS開催。乞うご期待!

両日とも
■来場チケット(整理番号順入場、全自由)
ご来場者にオリジナルうちわをプレゼント!
開場16:30 / 開演17:00
前売4500+1drink
17日(土)販売URL:https://eplus.jp/sf/detail/3688700001-P0030001
18日(日)販売URL:https://eplus.jp/sf/detail/3688690001-P0030001

■配信チケット
配信開始16:50 / 演奏開始 17:00
料金3500円

17日(土)販売URL:https://eplus.jp/sf/detail/3688680001-P0030001
チケット販売期間:8月13日(土)10:00 - 9月23日(金)20:00
アーカイブ視聴期間:9月23日(金)23:59

18日(日)販売URL:https://eplus.jp/sf/detail/3688670001-P0030001
チケット販売期間:8月13日(土)10:00 - 9月24日(土)20:00
アーカイブ視聴期間:9月24日(土)23:59

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
http://mandala.gr.jp/SPC  
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2022年09月13日

朝のトークセッション

朝9時にラビットホールで待ち合わせて、NAOT JAPANの宮川さんと朝食を一緒に。なかなか新鮮。このシェアアトリエがなかったらありえない朝の歓談である。せっかくだから、と宮川さんを相手にインタビューして、それを今週末のPRIMECATS RADIOでオンエアすることにした。8月にゲストで来てもらった小学一年生の凪くんは僕の小さな友だちだが、宮川さんは僕の同い年の友だちだ。一時間弱の楽しい会話のあと、宮川さんは奈良へ帰り、僕は自宅へ戻る。家にも着いて時計を見たらまだ午前中だった。

なんと有意義な長い一日。

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2022年09月07日

歌と人

安宅浩司くんのライブを下北沢まで観にいった。同い年の安宅くんの歌が僕は大好きだ。安宅くんはたくさんカバー曲も歌うので彼の自作曲とカバーの境目が曖昧なのだけど、安宅くんが歌うと安宅くんの歌になる。「濃いコーヒー」も僕にとっては安宅くんの歌。「雨降りだから出かけない」と歌うあの歌はどうなんだろうか。「それでいいんじゃないかと」という曲が一番好きな歌。素晴らしいギターと、安宅くんそのものの声。とてもいいライブでした。

帰宅してすぐギターを練習した。そんな静かに刺激的な夜でした。

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2022年09月06日

夏休みの日記

こないだラジオにゲストで出てくれた凪くんも、そのラジオ収録のことを夏休みの絵日記に描いてくれて嬉しかったんだけど、今度は神戸で猫町フェスを観にきてくれた小さな友だちがその日のことを日記に書いてくれたそうです。お母さんは「途中から何を書いてるのかわかりませんが。。。」とのことだったけど、伝わる!わかるよ!大きな猫のむぎちゃんを目撃した興奮とか音楽の楽しさとか面白さとか、そういうのがにじみ出てくる日記だなと思って、静かに感動しました。子どもの感性って本当新鮮。みんな子どもだったのにすぐ忘れてしまうのだな。

また会える日を楽しみにしています。山田さんのこと忘れないでね。

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2022年08月30日

8月が終わる

手帳を見返している。7月の終わりくらいからどんどんまた感染者数が増えていって「過去最高」を何度も更新した日々、たくさんのライブやイベントがあったけれどすべての公演を無事に完遂することができて心からホッとしている。スケジュールを縫って帰省したり、初めて訪れる山口・防府と広島・廿日市、大人の修学旅行みたいな猫町キャラバン、最後はGOMES THE HITMANツアーファイナル。絵日記に描くとしたしたら筆圧高めの色鮮やかなページがたくさんになる。

慌ただしすぎていろんな後片付けや新しい予定などが渋滞していて、それを人は夏の残り滓と呼ぶのだ。8月が終わる。

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2022年08月11日

カリフォルニアを夢見て

渋谷クアトロラボでのDJイベントが終了しました。こういうの久しぶりだったから楽しかったな。昔はビールを何杯も飲みながら終電とかまで音楽を聴いていたけれど、やっぱり時節柄ちょっと緊張しつつノンアルコールで。映画『ブライアン・ウィルソン 約束の旅路』公開記念の催しだったのでカリフォルニアサウンドを、というテーマだったのだけど、僕は「カリフォルニアへの憧れ」とか「ブライアンのDNA」みたいな切り取り方で1990年代以降のアメリカンオルタナを選曲しました。かけたのは…

Dent May/Across The Multiverse
Dent May/Sea Salt & Caramel
Of Montreal/Old Familiar Way
Of Montreal/Fun Loving Nun
R.E.M./At My Most Beautiful
Wilco/Candyflos
HAIM/The Steps
Weezer/California Kids
Weezer/Beach Boys
Poolside/Harvest Moon
Lana Del Rey/The Greatest

後半はクアトロラボにあったレコードから好きな歌をかけ続けました。今回誘ってくれた志田さんは80年代ポップス中心、近年のビーチ・ボーイズも悪くないなと思わされたり、面白いカバーが聴けたり。ジョージさんはおなじみの声でMCまでしてくれて盛り上がる。奇しくもオリビア・ニュートン・ジョンの訃報を受けた直後、ジョン・トラボルタとオリビアの共演でヒットした『GREASE』のなかで「バーバラ・アン」が使われるエピソードを語ってスピンするところなんて流石。久しぶりにお会いしたジョージさん、この日もあたたかくて大きかったな。

ご来場いただいた皆さんに心から感謝。遅くまでありがとう。

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2022年08月03日

なんということでもない、台湾料理屋での話

とても暑い日の夜、というのが多すぎて先週のことだったか先月のことだったかも忘れてしまったけれど、とにかくとても暑い日の夜に、打ち合わせを兼ねて吉祥寺の台湾小皿料理のお店に入った。お客さんは少なく女性3人のグループと老夫婦の2組、老夫婦はすぐに食べ終わり、お店には女性3人組と僕らだけになった。比較的広いお店で、席は離れていて、感染対策で半透明のパーティションがすべてのテーブルを区切っているから他のお客さんが視界に入らず、パーティションもまあまあそんなに悪くないなと思った。

店内BGMはなく、厨房からお皿を洗う音とフロアの楽しげな話し声が静かに響く。食べ物を注文してしまうと、女性3人のグループの楽しそうなおしゃべりが少しずつボリュームをあげた。音量が上がったというよりも、会話の内容に具体的なワードが含まれていて僕の耳をそばだたせるのだ。その女性たちが話しているのは主に音楽のことで、洋邦ともに彼女たちが語り合うアーティストの名前が非常に何というか、聞き流せない。「〇〇の2010年の来日公演のときに」とか「こないだ〇〇のライブに行ったんだけど」とか大型フェスの話や、なかなかマニアックなインディアーティストの話とか、その合間に元カレの話とかそこにいない友達の話なんかが組み合わさって興味深い。気になって打ち合わせの話が滞る。僕は首を伸ばしてそびえ立つパーティション越しに女性3人グループのほうを伺う。「オレはもしかしたらあのおしゃべりに参加したいのかもしれない」とすら思ったけど、当然そんなことをしたらおかしな人だと思われる。我々は運ばれてきた食べ物をそそくさと食べ終わり(とても美味しかった)、彼女たちは青島ビールを追加したりしてまだまだおしゃべりは終わらないのだろう。

席を立ち、会計をして店を出ようとするときに、女性グループと目が合った。彼女たちのおしゃべりが急に止まる。ああオレが話を盗み聞きしていたのがバレたのだろうか。すると一人の女性が「GOMES THE HITMANの山田さんですよね!?」と立ち上がって少し興奮したみたいな感じで「200◯年のインストアライブに行きました!インスタライブもたまに見ています!」と言ってくれて、僕も「なんだか楽しそうな話してたから気になっちゃって」と仲間に入れてほしかった旨を伝える。「わたし、オザケン東京の初日に行ったんです。2日目はSDP登場して羨ましいっす。あ、突然話しかけてごめんなさい」「いや、こちらこそお邪魔しました。みんな楽しいおしゃべり続けてください」と気遣い合って別れたのでした。なんということでもない、ある暑い日の夜の吉祥寺での出来事。山田さんですよね?と話しかけられるのは気づいてるけど話しかけられないのより、いい。僕もできるかぎりニコニコするようにしようと、最近特に思うようになりました。

写真は本文とは全然関係ない、あまりに暑くて芽が出てアートみたいになったサツマイモ。

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2022年08月01日

8月

8月である。3度目のコロナ禍の夏はまたしても先の見えない状況。たくさんの予定があるのでそのすべてを無事に完遂できるように、とスケジュール帳を睨んでいます。まず今週末に初めて行く山口県防府市アスピラートでの近藤研二さんとむぎ(猫)ちゃんとの彫刻家はしもとみおさんの展示コンサート。猫町フェスバンドのメンバーを加えて神戸と広島廿日市でのコンサート。そしてGOMES THE HITMANのツアーファイナル公演。たくさんのハイライトがある8月になるでしょう。

レギュラーラジオは夏休み子どもスペシャル、ブライアン・ウィルソンの映画関連のDJイベントもあって楽しく忙しい1ヶ月。9月を迎えるころには嵐を乗り切った舟のように安堵の表情でしばしたゆたうことができますように。酷暑とコロナ。皆さんもくれぐれもご自愛を。

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2022年07月21日

30 BOY が 50 BOYになっても

PLECTRUMのライブを下北沢まで観にいった。いつぶりだろうか、もしかしたら2017年に2マンして以来?長い時間が過ぎたように感じるけれど1曲目の「30BOY」からずっと楽しくて名曲群にグッときた。30歳になるのが嫌で嫌でたまらないと言うタイちゃんの姿をはっきり憶えている。あれは渋谷エッグサイトの前、道端に座ってタバコを吸っていたときだったか(タイちゃんは吸わない。僕はヘビースモーカーだった)。それから20年経って彼は50歳になって、でもやっぱりタイちゃんは「30BOY」なのである。

アッキーと2000年代前半に一緒に作ったGOMES THE HITMANは今でも古くならないままでセットリストに浮上する。もっくんがいたくるりとゴメスが対バンしたのは1998年の夏で、今は一緒にバンドをやってるなんてとても不思議。チガちゃんに山田ソロのバンドを手伝ってもらったのは王子のプラネタリウムでやったとき、Queでも一回弾いてもらったかな。タイちゃんはこの数年のGOMES THE HITMANには不可欠な存在になった。PLECTRUMはもう親戚みたいなもの。従兄弟、とかだな。彼らのライブを観るといつもそうだけど、この夜もやっぱり帰り道で「バンドやりてえ」って思った。やってるけど。

とても良い夜でした。

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2022年07月20日

PとK

7月19日はキョウコさんの命日だった。2015年からもう7年も経つのだ。キョウコさんも可愛がってくれたポチの命日と1年と1ヶ月ちがうこの日をいつもポチと一緒に思い出す。あの日は僕は京都にいた。『the loved one』リリースツアーで名古屋、京都と旅をしていた途中。夜にホテルで電話を受けて絶句したことを忘れない。今年もキョウコさんに花をあげにいって、イトケンさんといろんなおしゃべりをする良い時間。「人間は二度、死ぬ。一度目はその肉体が生命を終えた時。二度目はその方のことを覚えている人が一人もいなくなった時」という旨の有名な言葉は永六輔さんの言葉なのだそうだ。僕が「些細なことのように」で引いて綴った「天国はとても良いところだから誰一人そこから帰ろうとしない」というのも永さんの言葉。

7月と8月は生きることと死ぬことをいつもよりもたくさん考える。夏とは昔からずっとそういう季節だ。

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2022年07月11日

パルテノン、宮殿にて

サトミツ&ザ・トイレッツ、2年越しのパルテノン多摩でのコンサートは満員御礼、盛況のうちに終了しました。お昼に会場入りしてから「おつかれさまでした」を言うまでずっと楽しく過ごすことができたのはひとえにスタッフの皆さんの尽力とホスピタリティ溢れる歓迎ぶりのおかげ。こんなに良くしてもらって我々はもっともっと恩返ししないといけないなと思いました。もちろん暑いなか足を運んでくださったお客さん皆さんにも心から感謝を。開演前にメンバーみんなで多摩センターをうろうろしたのがなんだか妙に楽しかったな。用事もないのに「なんかいいことないかな」と街へ出かけていた学生時代を思い出したからかもしれません。

みんな忙しいのに愚痴を言う人、機嫌が悪い人がひとりもいない、この集まりはほんとに尊いなといつも感じます。

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2022年7月10日(日)@ 多摩市 パルテノン多摩 2Fオープンスタジオ
リニューアルオープン企画「サトミツ&ザ・トイレッツ スペシャルライブ」


1.日本のトイレからこんにちは
2.ぷりぷり行進曲
3.KUSOしてみて
4.PULP!
5.ノートイレット・ノーライフ
6.あしたトイレに行こう
7.今夜はCLEAN IT!

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2022年07月07日

新しい青の時代 turns 9

2013年にリリースした『新しい青の時代』、7月7日の七夕を発売日にしたので今年で9周年ということになる。もうそんなに、とも、まだそれだけ?とも思う。自分にとってとても大切な作品で、たくさんプレスしてたくさんの人に手にしてもらったしアナログ盤も作ったし、最新プレスではすべての楽曲のデモを添えて2枚組仕様にしたりして、とにかくこのレコードなしには「山田稔明」はあり得ないし、GOMES THE HITMANを再始動できたのも『新しい青の時代』を作れたからだと自分では思っている。

来年で10年か。なにか企画したい。

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2022年07月02日

7月(今年の半分が終わった)| 来週末は山田稔明トリオ編成「FAVORITE POET」

7月だと。特に6月は天候的にも異様な1ヶ月でとても長く感じたので前半と後半の明確な切り替えがなされた感覚がある。2022年の半分が終わったということだ。いつもこの時期になると「自分は今年なにを為しただろうか(なにもできてないのではないか)」と焦る。上半期を振り返ってみると、1月に自宅スタジオの音楽制作システムを再構築→作業が画期的に快適に→録音作業がめちゃめちゃ加速し制作中の作品がCD2枚組になることに決定。前年末から進めていたシェアアトリエ「ラビットホール」が稼働したのも『slo-mo replay』が完成したのも2月。3月は九州、名古屋、京都、神戸、そして東京とライブ三昧でレコ発ツアーも盛り上がった。4月は少し停滞するも、5月からも怒涛とライブ活動。『slo-mo replay』の全国発売とサブスク配信も果たして東北ツアーを駆け抜けました。6月は歴史的な空梅雨、一足先に夏がやってきて、早くも少し息を切らしてバテ気味で折り返しのコーンを曲がったところ。

こうやって羅列すると充実してたみたいに感じちゃうけど、まだまだ足りないなあ…と思っている自分がいて、やろうと思っていたけれどできなかったことが片手では足りない。下半期は山田稔明のソロ作をなんとかしたいと思っていて、なぜかというと今年は2007年にソロ活動を始めてから15年の年だと気づいたから。まずは7月9日の吉祥寺スターパインズカフェでのトリオ公演から。新しい物語の始まりにちょうどいい季節になった。

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2022年7月9日(土)@ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
山田稔明 SOLO-LIVE:FAVORITE POET vol.3
ー夜の科学トライアングル

開場18:30 開演19:00/前売 4000円(+1drink)当日未定
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)
itoken(perc.)、安宅浩司(pedal steel, mandolin, guitar, cho.)

昨年から続く山田稔明ソロライブ第3弾はitoken、安宅浩司を
迎えてのトリオ編成で新しい季節の歌を歌います。

■来場チケット(整理番号順入場/全自由)
現在発売中!
e+:https://mandala.gr.jp/SPC/schedule/20220709/

■配信チケット
配信開始18:50/演奏開始 19:00
料金¥2500
チケット販売期間:6月4日(土)10:00 - 7月15日(金)20:00
アーカイブ視聴期間:7月15日(金)23:59
販売URL:https://eplus.jp/sf/detail/3642700001-P0030001

配信視聴にあたっては「Streaming+視聴者ご利用ガイド」もご確認ください。
https://eplus.jp/sf/guide/streamingplus-userguide

吉祥寺 スターパインズカフェ(https://mandala.gr.jp/SPC/
〒180-0004武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
Tel 0422-23-2251 (16:00 - )
  
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2022年06月26日

Spotifyを乗っとられて取り返した話

このごろいろんなサービスに関する不正ログインを警告するメールがたくさん届く。特にSpotifyは身に覚えのないログインがたくさんあって、ついにはメールアドレスとパスワードを勝手に変えられてしまうという事態になってしまった。どんなふうになるかというと、勝手に別のブラウザから操作されてたり、知らないうちに楽曲が再生されてしまう。だいたいスムース&チルな、どうでもいい感じのEDMがチョイスされる。パスワードを変えられてしまっているのでログアウトすると再ログインできなくなるので僕はその不正アクセスされて操作されている様子をコンピュータの画面のなかで眺めている(と同時にSpotifyサポートに連絡)。ブラウザをこちらのPCに変更してもまたしばらくすると先方のブラウザに変更され、スムース&チルな音楽が流れ続ける。

僕は画面の向こうの知らない国の知らない誰かを想像しながら、せめてもの抗いにとBlood IncantationとかNapalm DeathとかKreaterとかめちゃめちゃうるさい(僕の好きな)デスメタルを再生する。もっと追求してSuffering HourとかWitch Vomitとか今まで知らなかった、なんでこんなにうるさいのかよというようなバンドの曲を立て続けに、かける。知らない国の知らない誰かのブラウザを騒々しくさせ、その不正ログイン者がまったくチルじゃない音楽に顔をしかめるのを想像しながら。すると、しばらくするとまたスムース&チルに戻る。で、おれセレクトのグラインドコアとかでまた対抗する。またスムース&チルかかる(毎回同じプレイリストの曲だ)というのを小一時間続けていて、「は、これはもしかして相手は人間じゃないかもしれない。AIかもな」と思ってバカらしくなって、やめた。

Spotifyのサポートはとても親切に対応してくれたんだけど、僕のアカウントは日本語対応ができないということで、英語でのやりとりになった(テキストのチャットでのやりとりです)。自分がそのアカウントの持ち主だということをメールのスクリーンショットや支払い明細の画像などを提示したりして、メールアドレスを勝手に変更される前のものに戻してもらったり、遠隔操作で強制ログアウトの処置を施してもらったり、ほぼほぼ丸一日かかって、ようやく乗っとられたSpotifyを取り戻すことに成功。速攻でパスワードを見直し。とにかく非常にめんどくさくて気持ちの悪い感覚だった。英語を久しぶりに使って、カチカチになっていた脳がほぐれたのはよかった。最後は「Wow!! I made it! Fantastic!!」とか自然に言えるくらいになっていた。そしてSpotifyの「最近聴いた曲」にスムース&チルとデスメタルが交互に並んでいる履歴、それを見て「やれやれ」と僕はため息をついたのだった。

Spotifyに限らず、最近不正ログイン、不正アクセスが非常に多いみたいです。みなさん気をつけて。

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2022年06月21日

ポチ実の誕生日

ポチの命日に続いて6月21日はポチ実の誕生日。野良出身だから正確な出生日が不明なポチ実だけれど、ポチが煙になって天に登ったこの日を誕生日と制定した。9月に初めてうちの庭に現れたとき生後2-3ヶ月の仔猫だったことを考えるとあながち間違っていないかもしれない。ご近所の音楽家近藤研二さんからの今年のチミちゃんへの誕プレはスペシャルな水彩画だった。今週末からグループ展での絵の展示を控えた近藤さんによる最新作、素晴らしい透明感に感動しました。

ポチ実がいなかったら、とたまに考える。もし出会わなかったら彼女と違う他の猫と暮らしているだろうか、全然想像がつかない。ポチ実と僕の関係は不思議だ。僕に過剰に甘えることもなく(ご飯の催促とかはすごいけどね)、反抗期の娘と親のように一定の距離があし、朝なんか決まって僕にシャー!と威嚇する。だけど毎日とても面白い。楽しい。毎日かわいいし、愛おしい。8歳というのは猫にとっては高齢への入り口だけれど、いつまでも子どもみたいな顔で我が家の空気をかきまわすポチ実。ずっと元気でいてほしい。

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2022年06月20日

ポチの命日

6月19日は先代の愛猫ポチの九回忌だった。2014年の梅雨に亡くなったので、もう8年。あるいは、まだ8年?時間の流れの速さがよくわからないこの10年だ。たくさんのお花をいただいて、心から感謝。ポチも僕も幸せ者です。8年前の苦しみ悲しみは時間の経過とともに薄まっていって今は楽しかった思い出や彼女の可愛い仕草なんかが上澄みのように心の水面に漂っている。あ、と思い出してiPhoneのボイスメモを遡ってみたら6月21日お葬式の前にポチの亡骸を前に歌った「日向の猫」の録音が残っていて、それをしみじみと聴いた。とてもいい演奏で我ながら感動した。

日々の暮らしのなかで忙しく暮らしていても、ポチのことはやっぱりずっと忘れない。

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2022年06月15日

ポチ実の健康診断 2022

伸ばし伸ばしになっていた愛猫ポチ実のワクチン接種とあわせて健康診断を。病院に連れていくまでがまず大騒動。気づかれないようにキャリーバッグを用意し、庭を散歩させたりして機嫌よくさせておいて、ガバっと捕まえる。しかしこの日は異変を察知してベッドの下に隠れて出てこない。マットレスをはずしてひと苦労してようやく捕獲、不安で目をまんまるにさせるチミちゃんに「大丈夫大丈夫」と声をかけながら動物病院へ。注射を打ってもらったあと血液検査。一応いろいろ正常数値の範囲内なんだけど、先生が「クレアチニンとBUNの値がちょっと気になるから」ということで腎機能を調べるSDMAという検査も受けることに。これは猫仲間の近藤さんや長男堂も受けてて関心のあった検査。結果は数日後ということで少し緊張して週末を過ごしました。この日はダライラマ先生はお休みでK先生(K先生もポチのときに献身的に尽くしてくれたクールガイ)に診てもらった。

で、週明けに検査結果を聞きに飼い主だけ病院へ。久しぶりにお会いするダライラマ先生は前よりずっと若く見える。「最近CDとか本とかは出してないの?」と聞かれて新譜持ってくればよかったなと後悔。で、懸案のSDMAの検査結果はとても良好、基準値の範囲内でとても低い値。運動不足とダイエットを指摘されましたが、チミちゃん元気でひと安心。もうあれから8年も経ったかーとしみじみ笑顔で語り合える幸せよ。8年前の6月はポチを亡くした月。どんどん具合が悪くなっていく愛猫に何ができるでもなくただただ付き添った苦悩の雨の季節をやっぱり詳細に思い出す。命は永遠じゃない。だから毎日の営みを目に焼き付けて暮らすのがいい。自分も長生きしたいし猫にもずっと元気でいてほしい。めんどくさくてもいろいろ丁寧に、慎重に、やるべきことを怠らないように、と自分への提言。

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2022年06月01日

5月が終わり6月が始まる

5月はとても長い一ヶ月だった。ライブのために念のためのPCR検査を2回も受けたし、有観客公演も配信もたくさんあって、CDの全国発売とサブスク解禁もあったからなんだかえらく忙しくて、自分のワーカホリックぶりを呪ったけれど、自分的にはこれくらいいろいろあるほうが日々が面白くて楽しい。さていよいよ始まった6月はどうなるか。今月も週末ごとにライブがあったり、少し先の予定のための仕事があったりして、ひとつひとつを乗り越えていく1ヶ月になるのだろうな。雨の季節が始まるから憂鬱だけれど、果てのない to do リストが僕を鼓舞してやまないのである。今月もいろんな場所でみなさんに会えることを楽しみにしています。

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2022年05月26日

24年前の今日のこと

ふと気付いたこと、24年前の今日、1998年5月26日はGOMES THE HITMANが初めて企画したイベント「3 label 1 night only」という公演が渋谷クラブクアトロで開催された日だ。当時インディーだった僕らが同じくメジャーデビュー前のキリンジと、SONYからメジャーデビュー直前だったSwinging Popsicle 。3レーベルというのは僕らが所属していた「グラスフルーツ」、キリンジの「ナチュラル・ファンデーション」、そしてポプシの「ソニー」ということ。相当な気合を入れて挑んだこと、お客さんがたくさん入ったことを憶えているけれど、それ以外のことはほとんど忘れてしまっている。あ、他の2バンドのステージを観てひどく落ち込んで自己嫌悪になったことも忘れない。打ち上げでもそんなにバンド間の交流はなかった気がする。そういう時代だったんだなと思う。

時期的に言うと1997年12月の『GOMES THE HITMAN in arpeggio』と1997年4月の『down the river to the sea』のリリース後のタイミングで、すなわち今週リリースになった『slo-mo replay』収録の楽曲だけで構成されたステージだったはずで、「雨の夜と月の光」も「饒舌スタッカート」も「手と手、影と影」もセットリストにない渋谷クアトロでのステージがどんなだったのか振り返ってみたくなるけれども、資料が全然見つからない。納戸の奥底に眠っているのかな。

あれからたくさんの季節が流れて、キリンジはご存知のように高樹さんのKIRINJIと泰行くんとに袂を分かち、ポプシはバンドも健在で各々の活動も活発。GOMES THE HITMANはその頃からメンバーが減って4人組になって奇遇にも四半世紀を振り返るアルバムをリリースしたところ。24年前の今日のこと、過ぎた時間の長さを想う。

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2022年05月13日

アフタヌーンパラダイス

昨日、今年2月MC代打以来の「アフタヌーンパラダイス」、杉真理さんと一緒にラジオでおしゃべりするのは久しぶりだったかもしれません。アフパラの空気がとてもゆっくり流れる感覚があったのはやっぱり4時間の生放送のピンチヒッター慣れしてしまっていたからで、久々のゲスト出演はあっという間に過ぎる楽しい時間でした。杉さんにはレオ・セイヤーの新作『ノーザン・ソングス〜レオ・セイヤー、ビートルズを唄う』を、マーナちゃんにはカーサブルータスをプレゼント。いつも仲良くしてもらって嬉しいです。リスナーの皆さんもメッセージ等ありがとうございました。

杉さんが「真夏のスキャット」が大好き!と言ってくれたので、ライブでしっかり再現できるようにトゥルルルラララとコーラスを練習したいと思います。

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2022年05月03日

ゴールデンウィークと音楽の魔法

ゴールデンウィークに入って音楽三昧で楽しい。4月30日は1ヶ月ぶりの自分のライブだったわけだけれども、その翌日はビルボードライブ東京で伊藤銀次さんと杉真理さんの「トライアングル・ソングス」を観た。文字通りナイアガラ・トライアングルをはじめとする様々な楽曲が披露され、スペシャルゲストが佐野元春さん。なんと特別な時間だったことか。バンドの演奏も含め文句なしの夜だった。ドラムを担当したけっちゃんも素晴らしかった。御三方での「A面で恋をして」はポップス史に刻まれるような瞬間だった。個人的には銀次さんがハンドマイクでとても丁寧に歌い上げた大滝詠一さんのカバー「スピーチ・バルーン」が心に沁みた。背筋が伸びる思いがしました。

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翌2日は下北沢CLUB Queで沖野俊太郎さんのリリースパーティーへ。沖野俊太郎Groupでギターを弾いているPLECTRUMタイちゃんから誘ってもらった。こんなふうに“ライブハウス然”した空間でライブを観るのは久しぶりかもしれない。先陣を切ったROCKET KはK.O.G.A.レコードの古閑さんのバンド。下北沢の歴史を知る大先輩、パンキッシュでメロディアスで素晴らしかった。カジヒデキさんをライブハウスで観るのは初めてかもしれなくて(渋谷公会堂と鎌倉ディモンシュで観た!)そのポップさとアグレッシブさが最高だった。キラキラしていた!ベースの弦が切れるというアクシデントもその熱量の証明のようで、青春はいつまでも青春のままでいられるのだなと感動。久しぶりにカジさんにお会いできて嬉しかったです。いつも優しい。

沖野俊太郎さんのステージは圧巻で、ご本人によるトータルプロデュースの賜物という感じがした。90年代サウンドを2022年仕様にアップデートされた歌たち。その時代の音楽にどっぷり浸かって過ごした僕にとっては新しくて懐かしい。とても艷やかなロック、女性3人を含むバンドもすごい音を出してた。僕は言わば“EVERY PLANETS SON”世代なので、この日初めて沖野さんにご挨拶させてもらってとても光栄でした。終演後タイちゃんは仲介業者のようにあの人にこの人を紹介して八面六臂で駆け回っていて舞台裏を支えていたなあ。会場ではたくさんの友人知人に会えて、下北沢という街の引力を感じました。

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5月3日はラジオの収録を終えた後吉祥寺の街へ。ギャラリー創ではキチレコあらため「吉祥寺レコード」のライブイベントでBENSONSが演奏しているところだった。演る側も観る側もみんな楽しそう。今年もタイミング合わず参加できませんでしたがまた仲間入りしたいな。キチムで食器やカトラリーのガレージセールをやっていたので(GW中やってるそうです。シンプルでお買い得でお薦め)それを覗いたあと駅前へ。吉祥寺音楽祭のステージで杉真理さんのライブ。ホーンセクション含む豪華なセットでした。吉祥寺のまちなかで聴く「バイ・バイ・ウサギ君」。たくさんの人が足を止めて聴き入っていました。

遠くへ出かけなくても音楽は簡単にここじゃないどこかへ僕を連れていく魔法みたい。歌にあふれた連休です。

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2022年05月01日

5月になりました

もう5月だと。3月はたくさんライブがあって充実して、4月は諸々、水面の下の白鳥の足かきみたいな1ヶ月でしたが、5月はどうなるでしょうか。まず5月5日に実に2年4ヶ月ぶりの有観客での下北沢lete公演、これが何より楽しみ。そして後半はGOMES THE HITMANでの東北ツアー、一昨年『memori』リリース時期に開催予定だった公演をコロナ禍で断念、2年越しで実現するライブがさらにもうひとつ新しい作品のレコ発になるとは思いませんでした。新しい景色を見ることができるかな。ワクワクしています。

ライブ会場でたくさんの皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

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2022年04月04日

今年の桜

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先週末は本当なら東京の桜のピークだったはずで、しかし月曜日まで冷たい雨が止まなかったから残念だった。用事があって三鷹通りの桜並木を車で走ったら冷たい雨のなかでもゴアテックスと防寒着で桜の写真を撮っている人も少なくなかったけれど、やっぱり青空の下で満開の花を愛でたい。天気の神様はいつも意地悪。僕の個人的に一番好きな桜は我が家の斜向いのお宅(今は空き家になっている)の庭にある大きな桜の木で、窓を開けると溢れる桃色の雲のような花々が空を隠してしまうほど。まるで自分のものみたいに毎年楽しみにしている。今年もポチ実と一緒に写真を撮った。スマホの昨日で「去年のあなたはこんな」とか「3年前の今日の写真」なんかがポーンと画面に表示されたりするから、今年の桜は早いとか遅いとか、そういうこともすぐわかるようになって便利。

午後から思い立って井の頭公園へ出かけた。吉祥寺に住んでいるのに桜の季節に井の頭公園を訪れないのは宝の持ちぐされである。思っていたよりも葉桜で完全にピークを過ぎた桜たちではあったけれど人の賑わいも華やかで池のスワンやボートも大渋滞だった。ぐるっと一周池のまわりを歩いてみると桃色の花弁が池を覆い尽くす風景や夕方の光に神々しく揺れる水面とか、やっぱりこういうのは必要な時間なのだなあと感じる。「やっぱり井の頭公園はいいなあ」と僕が心なかで思っていたら、すれ違う人がはっきりと言葉にして「やっぱ井の頭公園はいいねえ」と言った。多分ここに来た人たちがみんな心で思ったりつぶやいたりしている。やっぱり井の頭公園はいいなあ、と。

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2022年03月26日

プラムの実と甘いコーヒー?

中目黒のトラベラーズファクトリーにてアアルトコーヒー庄野さんがコーヒーを淹れるイベントが久しぶりに。庄野さんは異業種で一番多く“対バン”している人だけれど、コロナ禍以降まったく会うことがなかった(庄野さんも徳島を全然出てないんじゃないかな)。2年以上ぶりに会っておしゃべりできて楽しかった。トラベラーズチームもみんな元気でよかった。人に会うってとても楽しい。今月いっぱい旅をして本当にそのことを実感する。インディー時代のゴメスも愛聴してくれていた庄野さんが『slo-mo replay』をどう聴くかとても楽しみ。「coffee」という曲にはミルク多めの甘いコーヒーが登場するが大人になった僕は深煎りの豆でしっかり濃く淹れたブラックコーヒーが好き。成長するってそういうこと?

中目黒は桜が咲き始めていてものすごい人だった。季節はもう春。

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2022年03月23日

古い友たちよ

四半世紀前に作ったインディー盤を再録したアルバムを完成させて、そのCDを携えてツアーに出た先週末。名古屋では大学時代の知り合いが物販を手伝ってくれた(インディー盤でバイオリンを弾いてくれた友人だ)。終演後にFILE-UNDERというレコード屋さんの店主山田さんが訪ねてきてくれて嬉しかった。昨年末モノコトで弾き語りしたときに初めて挨拶させていただいたのだけど、その山田さんの口から僕らの大学時代の先輩の名前(ポストパンク、ハードコアで活躍するバンド関係の先輩方)がたくさん出てきてびっくりした。終演後はKDハポンのフードを特別に食べさせてもらった。僕はカレー、ガパオライスも美味しそうだったな。

京都では最初のレコード会社で僕らを担当してくれたK氏、そしてデビュー時からずっとお世話になっているライターの岡村詩野さんが来てくれた。ふたりともバンドの初期からを知る人なので、終演後の感想も自身の青春と絡んだ言葉が印象深かった。b-flower八野さんもライブを観にきてくれた。僕が大学時代に聴いていたバンドだ、b-flowerは。今がいつなのかわからなくなる。京都の物販を手伝ってくれたのはバンド「ははの気まぐれ」の川本くんとヒロミちゃん。バタバタと急な連絡にも「音楽の先輩の急な命令に従うのが後輩の役目です!」と快く働いてくれた。終演後はご飯に困って右往左往。いい年して僕らはお店を決めきれない学生みたいだった。

神戸では僕らが到着するより早くチャッツワース家族、音響の真田さん、そして今回調整役を買って出てくれたシカゴキカクの早田くんが会場の準備をしてくれていて、チャッツワースはライブ時のドリンクやフードだけでなく僕らのために賄い飯まで用意してくれて、もう本当にどこまでも甘えさせてもらって感謝しかない。チャッツワースとのお付き合いももう14年にもなるのですね。今回の旅はまん延防止云々の最後にかかったので本当にご飯を食べるのに苦労した旅だった。旧グッゲンハイム邸終演後、夜中にホテルの部屋で食べたチャッツワース製おにぎりの味をきっとずっと忘れない。

帰路はベースの須藤さんとふたりのロングドライブ。過去の思い出を掘り起こすように古い友だちの名前を思い出すゲームのよう。帰ってきて、なんとなく元メンバーや古くからお世話になっている人にメールを何通も送っている。『slo-mo replay』を作って良かったのはそういう意識の吹き溜まりみたいなところで化石になろうとしていたいろんな記憶に気づけたことなんじゃないかなと思う。そして、『GOMES THE HITMAN in arppegio』とか『down the river to the sea』とか、もう少し後のメジャーデビューの頃の僕らの作品を青春のBGMにしていた人たちは今どこで何をしてるんだろうな、ということを思う。みんな元気で幸せならいいなって思ってる。

いい機会なので、久しぶりに大きな音で音楽を聴いてみるのもいい。今週GOMES THE HITMANは四半世紀の時を駆けて辿り着いた吉祥寺スターパインズカフェで青春時代の歌を演奏します。

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2022年3月27日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
GOMES THE HITMAN LIVE2022
“SLO-MO REPLAY”

18:00開場 18:30開演/前売4500円(ドリンク代別途)
出演:GOMES THE HITMAN/guest:高田タイスケ from PLECTRUM

イープラスにて来場チケット販売中
https://eplus.jp/sf/detail/3562640001-P0030001

*配信チケット本日10時より販売開始
販売期間:3月22日(火)10:00〜4月2日(土)20:00
アーカイブ視聴期間:4月2日(土)23:59
販売URL:https://eplus.jp/sf/detail/3590240001-P0030001
視聴にあたっては「Streaming+視聴者ご利用ガイド」もご確認ください。
https://eplus.jp/sf/guide/streamingplus-userguide


吉祥寺 スターパインズカフェ(https://mandala.gr.jp/SPC/
〒180-0004武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
Tel 0422-23-2251  
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2022年03月18日

真夜中の地震と暗闇

水曜日の夜、インスタライブをやった直後の23時40分頃。音を消して画面だけついていたテレビの画面いっぱいに緊急地震速報の表示が出て、すこしユラっと家が揺れた。ポチ実が庭に出て夜の散歩をしてたので慌てて捕まえて屋内に戻したらプチンと音がして電気が消えた。「停電!?」となったあとグラグラと大きめの揺れがきて、まあ多分30秒とか1分もないくらいの時間だったかもしれないが、僕にはもっと長く、3分くらいに感じた。ダイニングテーブルの下に隠れるなんてもしかしたらこの10年で初めてかもしれない。もちろんテレビもラジオも消えたので震源も震度もわからず、スマホを見ても5Gの表示はあるのに全然何にもつながらない。数件LINEとかメッセージをつかまえられただけで、僕のiPhoneはただの懐中電灯と化した。

世界の終わりかも、と思った。揺れがおさまり外に出てもあたり一帯が真っ暗だ。充電式のランタンの灯りを掲げて照らすと、すぐ向かいの家の前にひとり人が立っていて、「大丈夫ですか?」と声をかけると、その人はスペインから来たという青年だった。「こんなの初めて」と呆然としている。「大丈夫大丈夫」と僕は根拠のない大丈夫を繰り返し、一区画歩いて近藤研二さんちまで行ってみた。「停電してたら呼び鈴もならないかな」とかどうでもいいことを考えながら。するとちょうど近藤さんも玄関の前で懐中電灯で周りを照らしていたところで、こういうときに近所に友だちがいるのって本当に心強いなと思った。少し歩くと通りの向こうは街灯がついているので停電のエリアはこのへんだと我々の区画くらいみたい。

家に戻るとチミがスンスンと鼻をならしてリビングをパトロールしていた。うちには電池式の超アナログのラジオがあったのでかろうじて状況を把握することができた。東京では2万戸以上が停電していること。震源は福島の海、ひどいところでは震度6強、暗闇のなかで時間が流れるのが遅い。原発で火災とかラジオから不確定な情報も聞こえてくる。今週末のライブはまた延期かな…とか東北の知り合いたちは大丈夫だろうか、とかいろんなことを考えて毛布にくるまっていたら「パッ!」と全部の電気が一気に復活した。1時20分頃、1時間半以上経て停電は回復。それからしばらくNHKの臨時ニュースを眺めて、着の身着のままでいつの間にか寝てしまっていた。

翌日友だちとやりとりすると僕が世界の終わりだと思った地震が、一方では「寝てて気づかなかった」という人がいたり、同じように停電して寒さを凌いでいた人がいたり、うちは物が倒れたりお皿が割れたりすることはなかったけど、大事な楽器やコンピューターに被害があった知り合いもいた。今回停電して真っ暗になった後に揺らされたことが僕にとってかなりのダメージだった。不安と緊張。去年の3月に用意した防災バッグのなかを慌てて探って役にたったものは頭につけるLEDライトくらいで、それも川口浩探検隊みたいな自分の姿を鏡で見て面白くて気が紛れる、というレベルの気休めだったから、あらためて地震の備えを考え直さないといけない。ディザスタームービーと本当の地震は全然違うリアリティを伴う。

被害にあった方に心からお悔やみを。みんなで指摘しあって災害に対する備えを。

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