2017年10月13日

ジム・ジャームッシュ監督作品『パターソン』|詩とノートと市井の人々



今日は昼からサトミツ&ザ・トイレッツの取材と撮影。午後、ちょうどいいタイミングで解放されたので、新宿でジム・ジャームッシュ監督作品『パターソン』を観る。ようやく映画館のスクリーンに浸ることができた。評判を聞いて期待値が上がっていたのだけど、もう最初から最後までずっと面白くて心地よくてこのまま終わらなければいいのに、と思った。魅力的な人物しか出てこない。そして悪い人がひとりもいないのです。詩とノート、そして市井の人々の暮らしが美しく綴られるこの映画を、明日のトラベラーズファクトリーでのライブの前日に観ることができてよかったなーと思う。気の合う友だちみんなに薦めようと思いました。今のところ今年のベスト映画です。

明日14日(土)のトラベラーズファクトリーでのライブ、キャンセルがあったりして第一部にもう少しだけ席に余裕があるので当日精算の予約を受け付けています(第二部は完売御礼)。14時、明るい時間帯なので夜のライブにはなかなか足が向かないという方にもお薦めです。ぜひこの機会にご来場ください。コラボレーションCD『notebook song』、オリジナルノートにもご期待下さい。こちらでご予約受付中(若干数なのでお急ぎください)。

  

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2017年08月18日

映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』を観た



ずっと楽しみにしていた映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』を8月26日の公開に先駆けて観させていただいた。猫と音楽家の真実に基づく話というだけでも相当な期待、ハードル高くなってたけど思っていた以上。映画が始まってからずっと僕はスクリーンの前でぐすぐすと泣き通しだったのです。最初に茶トラの猫ボブが登場しただけで可愛くてぶわっと涙がわいてきて、「この涙は、この感情はなんなの?」と不思議に思うのだけど、これが猫の持つ得も言われる魔法のような魅力なのでしょう。2014年の初夏、ポチが逝ってしまう直前に観た『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』という映画でも猫の姿を眺めながら同じ涙が出たことを思い出す。音楽と猫はとても相性がいいなあと思いました。

この映画は何より「音」に惹かれた。ボブが「グルル」と喉を鳴らす音、呼吸音、口を開けずに「クーン」と鳴いたり、何かをねだったり甘えたりする声、毛づくろいをするザリザリという音、ドライフードを食べるときのカリカリという乾いた音、満腹になって満足して目を細めて「ブニャアン」と鳴く吐息のような声。猫と暮らしている者にとっては聞き慣れた音が、劇場の音響で聞こえてきて、耳をくすぐられるような愉しさがありました。ストリートシンガーである主人公が「サテライト(衛星)」に纏わる歌を歌い始めたので、もはや僕はスクリーンのなかにもうひとりの自分の姿を観るような気分で100分の物語を駆け抜けた。UKのバンドNoah & The Whaleの中心人物だったチャーリー・フィンクが手がけたオリジナルソングもシンプルながら主人公の胸の内を丁寧に投影した佳曲ばかりで、サウンドトラックも聴き応えがありました。

何よりも驚かされるのが劇中の猫ボブを演じたのが、この映画誕生のきっかけとなったボブ自身だということ。ボブは今11、2歳で、モデルとなった主人公とともに暮らしているという継続する素敵な後日談もあって、とにかく後味も素晴らしい、愛すべき作品でした。長生きしてほしいな、ボブ。猫と暮らす人にはマストな映画、イギリス好きにはその風景もアピールするでしょう(アメリカ派の僕でもロンドンに行ってみたくなりました)。

この世界にはたくさんの人間とたくさんの猫がいて、そのそれぞれに物語があり、ひとつとして同じものはない。人間も猫も持ちつ持たれつ、仲間であり友だちであり家族なのですね。

  
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2017年01月28日

「my valentine」は2月の歌



「my valentine」from『pale/みずいろの時代』(2016)

普段英語の歌をCDに収録することは少ないのですが、この歌はとても気に入っていて
昨年リリースしたアルバムに収めることができて嬉しかったです。今年も2月がやってきます。



my valentine

my valentine
would you hold me up when I fall down?
soak me in the chocolate sea
sprinkle me with a sugar breeze
love will find a way

oh, lay me down
on a cotton candy bed
I’m dreaming now, my valentine

roll me over the jelly beans
bury me into a melty cream
love will find a way

so hold my hand
what a sticky-sweet surprise!
I’m dreaming now, my valentine



僕の愛しい人よ
僕が崩れ落ちるときは受け止めてくれるかい?
チョコレートの海に沈んで 甘い潮風に吹かれて
愛がそこへ導くのなら

綿菓子のベッドに横たわって
僕は夢を見ているところ マイ・ヴァレンタイン

ジェリービーンズと溶けそうなクリームで僕を埋葬して
愛がそこへ導くのなら

僕の手をとって なんて素敵なサプライズ
僕は夢を見ているところ マイ・ヴァレンタイン


『pale/みずいろの時代』を通販STOREで購入  
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2016年09月08日

シン・ゴジラとレザーフェイス

ようやっと映画『シン・ゴジラ』を観た。面白かった、とひと言で片付けたくなるほどの映画体験。住み慣れた東京が無残に破壊されていく様子、だいたいの距離感がわかるから「ああ、吉祥寺はまだ大丈夫だけどあの町に住む友だちは…」と想像したりして。2011年の大地震がなければこんな映画は完成しなかっただろう。東京都現代美術館で “館長 庵野秀明 特撮博物館” 展を観たのは2012年、様々な要素が『シン・ゴジラ』に繋がったのだな。そして続けてWOWOWで『悪魔のいけにえ 公開40周年記念版』を観る。1974年公開の、本当に残忍でむごたらしい、R指定の歴史的名作だが、フィルムの荒い粒子のなかにアメリカの光と影、栄華と狂気を感じて、ついつい引き込まれてしまう。

『シン・ゴジラ』と『悪魔のいけにえ』、全然違うけどどちらも面白かった。くすくす笑ってしまう可笑しさが共通した。

ゴジラ

  
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2016年07月29日

アウトプットとインプット|Pat SansoneとSING STREET



先週末を今年最後の夏休みと宣言したものの、ここ数日いろんなところに出かけていっているから「遊んでるじゃん」と突っ込まれがちだが、苗場から帰ってきてからずっと旧知の友人とのプロジェクトで作詞作業で朝から根詰めて仕事をして夜になったら出かけるという、アウトプットしてインプットしにいくという日々だ。

火曜日はパット・サンソンのライブを観に下北沢へ出かけた。週末に苗場の一番大きなステージで観たWILCOのメンバー、この日は同じくWILCOのジョンとのバンド加入前からのプロジェクト「The Autumn Defence(オータム・ディフェンス)」のパットによるソロ、と呼んだほうがしっくりくるかもしれない。ラカーニャでオータム・ディフェンスを観たのは2013年の春だったが、同じく今回も親密な空間で彼の歌を聴いて感動した。シンプルなギター弾き語りは彼のボーカリストとしての素晴らしさを引き立てて、PCからのバックトラックとの演奏も効果的に楽曲の世界観をひろげたが、一番グッときたのは静と動のコントラストが印象的なピアノでの弾き語りでした。終演後に握手とサインをいただき、フジロックとこの日のステージの素晴らしさを伝えた。「そのTシャツいいね、何のTシャツ?」「R.E.M.のやつ」「Oh!」というやりとりが嬉しかった。相変わらずの色男だった(ライブを観にきていたジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナーも然り)。

翌日水曜日は映画へ。ずっと観たかったジョン・カーニー監督作品『シング・ストリート 未来への歌』の招待券を友人が「これ好きなやつでしょ?」とプレゼントしてくれたのだ。ジョン・カーニーの描く物語は『ONCE ダブリンの街角で』にせよ『はじまりのうた』にせよ音楽好きにはたまらない視点がある。レディースデイということもあって映画館は大盛況だったが、映画も予想以上に素敵なものだった。僕は高校生の頃からバンドを組んで今も音楽を作っているが、誰かと一緒に作詞作曲をするという作業をあまり経験していない(ひとり篭って曲ができてからメンバーに聞かせるから)ので映画の中の少年たちが刺激し合い呼応しあって歌が完成していく様を見て羨ましく思った。僕が体験したかったもうひとつの青春はこんな感じだったのかもしれない。泣いた。サウンドトラックもパンフレットも全部欲しくなる類の映画が年にいくつかあるけれど、『シング・ストリート』はまさにそういう一本だった。

アウトプットとインプット、なにかをリリースしたらなにかを取り込むのが摂理である。

  
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2016年02月10日

映画「オデッセイ」を観た



昨日のこと、リドリー・スコット監督作品「オデッセイ」を観た。せっかくなので4DXの体感式シートを初体験することに。シートが上下左右そして前後に動き、前から後ろから足元から風が吹く。劇中では当該演出はなかったけれども水しぶきが出て顔を濡らす。火星と宇宙空間が舞台のメインとなるのでこの体感演出はとても楽しくて、爆発シーンなどは思わず声が出るほどだった。物語自体も主人公のポジティブな姿が印象的でストーリーも面白く、2時間半があっという間、新感覚の映画体験でした。

劇中では20世紀のディスコミュージックが重要な役割を果たすのだけど、孤独な空間を生き延びようとするときに食物や水や空気と同等に音楽は彼の精神には必要な物だったのではないか。同じように地球上で生きる我々にとっても音楽は日々に欠かせない大切なものだということも本当はみんな知っているし、だから僕はそれを生業にしている。映画のクライマックスでデヴィッド・ボウイが歌っていた。「子どもたちにロックンロールを聴かせて/夢中にさせて/踊らせようぜ」と。映画を観終わってもふわふわと浮足立つような感覚が残りました。

帰ってきたらWOWOWで、偶然にも同じリドリー・スコットが製作総指揮したドキュメンタリー映画『Springsteen & I』をやっていて、つい見入ってしまった。2013年7月に全世界同時公開されて、武蔵村山までわざわざ観にいった映画、あの暑い日のことを思い出した。  
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2016年01月15日

この冬一番の寒さとあたたかさ|映画「ひつじ村の兄弟」




お正月に映画館で映画を観るのが好きだ。「ああ、お正月だなあ」と思う。去年観たのは「ゴーン・ガール」でしたが、今年はストイックで地味な映画を。「ひつじ村の兄弟」はアイスランドが舞台の映画。牧羊の村での出来事を淡々と描く。無口で粗雑な彼らが羊を慈しむ姿が、僕らが猫を可愛がるのとほとんど一緒でちょっと泣いた。インディアンの古い言葉に「長年会っていなかった兄弟のように向かいあおう」というのがあるけれど、40年不仲の兄弟が不器用に心を交わそうと四苦八苦するが、兄弟のいない僕には新鮮な感覚。

アイスランドは人口25万人程度に対して羊の頭数が100万頭以上という羊大国なのだそうだ。暖冬の今年は東京に雪が積もるかどうかわからないけれど、真っ白に吹雪くスクリーンを観ながらこの冬一番の“寒さ”と“あたたかさ”を感じました。不仲の兄弟の意思疎通を助けるボーダーコリー犬がお利口で可愛かった。羊たちはモフモフしていた。静謐に響くサウンドトラックもとてもよかったです。新宿武蔵野館は妙に居心地がいい。予告編でも面白そうなのがたくさん紹介されていた。次はアメリカの映画を観にいこう。



昨年2015年は映画をあまり観ない1年だったが、それでも印象に残っているものがいくつもある。まずはやっぱり『マッドマックス 怒りのデス・ロード』だが、個人的に「これはおれが推さなくては!」と思った『ゾンビーバー』のくだらなさ(と劇場内の観客の一体感)を特筆したい。そして『海街diary』はすぐにでも鎌倉へ出かけたくなる映画だった。『ラブ&マーシー 終わらないメロディ』や『Dearダニー 君へのうた』など清々しく音楽が立ち上がる映画も印象に残っています。今年は去年よりたくさん映画館へ行きたいと思います。  
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2015年10月30日

映画「先生と迷い猫」を観た



昨日のこと、ようやっと時間が作れたのでユナイテッド・シネマとしまえんまで出かけて映画「先生と迷い猫」を観た。随分前にファンの方から鑑賞券をいただいて、とても楽しみにしていた作品。猫が登場する映画というのは生粋の猫好きからすると“ファンシー”な方向に転がりがちだったり、とにかく猫そのものが可愛いので「なんか、猫が可愛くて良い感じだったよねー」とぼんやりした感想になりがちなのだけど、この「先生と迷い猫」はストイックでハードコア(筋金入り)な猫映画の一本として記憶されることになるだろう、と思いました。

まずロケ地が素晴らしい。どうやら下田とか南伊豆らしいのだけど、時間ができたら出かけていきたいほど。僕がポチを亡くして傷心旅行をしたのは実は下田、何かしらの縁を感じる。映画冒頭、薄三毛猫がひとりで町をねり歩くシーンがとても孤独でたくましく美しくて感動してしまった。一匹の猫のことを思う人々の心の動きと、だんだん繋がっていくその「連帯」を描いた物語。猫が出てこないシーンで泣いた。観終わったあとで思うのはやっぱり「ああ、猫とはなんと人の心を揺さぶる美しい生き物か」ということで、僕はこの映画を猫好きの友だち全員に薦めたいと思う。猫好きじゃない人もこの映画は何かのきっかけになるかもしれません。

エンドクレジットを見ると南中野地域ねこの会が協力していたり、むさしの地域猫の会の会長さんがこの映画の原作者(『迷子のミーちゃん〜地域猫と商店街再生のものがたり』というノンフィクション本がこの映画の原案だそうです)の方から取材を受けたばかり、という話を聞くにつけ、この映画が「猫って可愛いよね〜」ということだけに終始しない、猫と人間の共生についての問題提起が多分に含まれたものだということがうかがい知れて、今月僕が参加した「吉祥寺ニャンポジウム」の内容ともリンクしてとても興味深かった。良い映画を観ました。鑑賞券をくれた方に感謝。

  
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2015年08月22日

映画「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」を観た|花園神社でECHOESを聴く



昨日のこと、仕事が夕方に終わったので出かけて新宿で映画「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」を観た。ベル&セバスチャンのスチュワート・マードックが監督と脚本を手がけたもので、物語は女の子のモノローグ調の歌で始まる(ミュージカルではない)。僕は熱心なベルセバリスナーではないのだけど(『If You're Feeling Sinister』と『The Boy with the Arab Strap』は擦り切れるほど聴いたがそれは20世紀の頃の話だ)劇中音楽のメロディはベルセバ特有のころころとよく転がる旋律で大いに心踊らされた。きっとスチュワート・マードックはこの映画に自分の半生を投影したのだろう。ジェームズという男の子とに言わせる「もうこの世界新しい歌など必要ないのではないか」という台詞と同じようなことを僕も何度か口にしたことがあるが、結びの言葉は「でも作るけどね」だ。地味でパッとしない女の子がどんどん魅力的になっていくところもよかった。とても可愛い映画でした。幸運にも終演後のトークイベントにも参加することができた。シンガーソングライターsakuさんの弾き語りがとても可憐で素敵でした。 ベル&セバスチャンというバンド名がフランスの作家セシル・オーブリーの小説『Belle et Sebastien(ベルとセバスチャン)』が由来となっていることを初めて知った。日本では「名犬ジョリー」として知られる作品なのだな。

そこから花園神社のゴールデン街へ移動。新宿JAMに行くときに通る細道だけど、これまで立ち寄ることのなかったエリア。先月初めて呑んだ新宿思い出横丁(旧ションベン横丁)よりも奥深く猥雑で面白い。GARDENというお店をやっと探しだした。友人が開いているDJパーティー、日本のロックバンドECHOESの曲しかかからない夜、みんな曲がかかるたびにシンガロングしていた(そのうち僕も)。中学生の頃に聴いていた音楽を大きな音で楽しむのっていいなと思いました。飛び入りDJをやらせてもらって、僕はネタ元(?)のTHE ALARM、U2、そしてECHOESがラジオのスタジオライブでカバーしていたことで知ったTHE DOORSの「ハートに火をつけて」をスピン。青春時代みたいな、なんだか楽しい夜でした。


  
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2015年08月13日

映画「ゾンビーバー」を観た



先週、神戸の街を歩いていたら元町商店街にあるミニシアター元町映画館に「ゾンビーバー」という映画のチラシが置いてあった。暑さに参っていた僕をさらに脱力させるような作り物感満載のゾンビのビーバー…。こんなの面白い予感しかしないよ!ということで東京に戻ってきて調べたら今週金曜日まで新宿武蔵野館で上映しているというので慌てて行ってきた。映画ファンサービスデイで入場1000円の日だったこともあって21時過ぎの上映回はほぼ満席。みんなどんだけゾンビ好きなのか。ロビーには撮影で使われてたゾンビーバーも展示されていました。

映画の内容は、というと想像していた通りのくだらなさで、チープでバカバカしくて、下世話で面白くて、最初から最後まで大笑いや失笑。こういう会場一体となったワクワク感は久しぶりに味わったなあ。みんなの(僕を含めて)B級映画を思い切り楽しんでやろうという気合を感じました。超大物ミュージシャンのカメオ出演、エンディングの歌も含めて作り手側の熱量も含めてなんと愛すべき映画か!と思いました。新宿では金曜日までで、僕がこの映画を知った神戸の元町映画館では土曜日から始まるらしいので関西の方もぜひ。

新作のなかの「my favorite things」で「週末の夜をダラダラと過ごすなら/ジョン・キューザックとかゾンビの映画なんかいい」とありますが、それこそ予定のない夏休みにはジョン・キューザック出演の「ラブ&マーシー 終わらないメロディー」とか、この「ゾンビーバー」とかがいい。ふたつを並べて紹介するのもどうかとは思うけど。


  
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2015年07月31日

映画「Dearダニー 君へのうた」を観た

昨日のこと、アル・パチーノ主演映画「Dearダニー 君へのうた」の試写会に誘っていただいたので雨のなか出かけた。「スターとしての絶頂期を過ぎ往年のヒット曲だけを歌い続けるロックスターのダニー・コリンズが43年越しに憧れのジョン・レノンからの直筆の手紙を受け取り自分の人生を見つめなおす」というわくわくするような内容。この話の半分が本当にあった出来事をベースにしているというから驚きだ。ジョン・レノンの名曲群が映画のなかで使用許可されるのは異例なことだそう。そしてさらに音楽を名プロデューサードン・ウォズとともに担当するのがライアン・アダムスだというから楽しみにして出かけた。

試写会場で挨拶した宣伝担当氏が着ていたのは僕が先日のフジロックで売り切れてて買えなかったライアン・アダムスTシャツ。「素晴らしかったですよねえ!」とライアンのステージについて話して一気に気分がオンになる。ライアンはダニーがデビュー時の楽曲の歌唱を担当しているらしい。そして劇中のの重要な楽曲もドン・ウォズと共作したそうだ。満員大盛況の会場で映画は静かに開幕。

アル・パチーノの演技やステージアクション、ロックスターの舞台裏など見どころがたくさん。映画「キッズ・オーライト」でショートヘアのレズビアンを好演していたアネット・ベニングは今回生真面目さと機知とユーモアを兼ね添えた素敵な人物を演じていた。プッと吹き出して笑えるシーンがいくつもあったし、ジョン・レノンの歌をあらためて劇場で聴くのはとても新鮮。友情、家族、そして“繋がり”の物語に最後は落涙。帰り道には雨は止んでいました。今も静かに感動は継続中。「自分自身に、自分自身の音楽に忠実であれ」というジョンの言葉を噛み締めながら、僕も新しい歌を書きたいなと思っているところです。

  
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2015年07月10日

一之輔、マッドマックス、「風街」と「海街」



先週の土曜日に友人に誘われて初めて落語を観にいった。春風亭一之輔「らくごde全国ツアーvol.3」のよみうりホール公演。去年からどきどきキャンプの佐藤満春さんやラブレターズ塚本さんなどお笑いを仕事にしている人と仲良くなる機会があって、コントライブなども数度出かけていったけれども、落語が寄席というのはまったくの未経験。とても新鮮な舞台だった。安宅くんからは「落語見ると影響受けると思うよ」と聞いていたのだけど、演目を「歌」、まくらを「MC」だとするならば、なるほどその流れはコンサートのようだった。春風亭一之輔さんは僕にとってはTBSラジオの「たまむすび」に月に一回で登場する人という認識だったのだけど、噺を始めるときの迫力と色気がすごかった。ゲストの笑福亭鶴瓶さんの圧倒的な話芸にも感服した。ものすごく豊かな文化だなあ、と感動しました。この日以来ずっと鰻が食べたくてしかたない。

日曜日には映画館へ。レイトショーで「マッドマックス 怒りのデスロード」を観た。もうこれは最初から最後までずっと面白くてドキドキして、今までにない映画体験だった。スクリーンに飲み込まれるような感覚があり、もう一度冷静に最後列から観直したいとすら思う。善悪が明確に別れたそのストーリーは僕に西部劇のインディアンとカウボーイの戦いを思わせる(勝敗はあまり関係ない)。車は駆け抜ける馬、いつの時代も女性はたくましく描かれる。自宅のテレビの画面では絶対に味わえないようなエンターテイメントでした。

奇しくも先週杉真理さんのラジオにお呼びいただいて長門芳郎さんや牧村憲一さんというジャパニーズポップス界の歴史を作った方々にお会いした日の帰り道に購入した『松本隆作詞活動45周年トリビュート 風街であいませう』をじっくり聴いた。個人的には「風街でよむ」と題されたポエトリーリーディングCDに期待していたのだが、本編の「風街でうたう」もすべからく素晴らしかった。往年の名曲たちは言葉とメロディの幸せな結婚そのものだ。「友よ、答えは風のなかにある」とボブ・ディランが歌い、それならば「風をあつめて」と綴った松本隆氏が敷いたレールや轍の上で自分が歌詞を書いているのだな、と再確認したところ。

そして昨日はまた映画館へ出かけ、是枝裕和監督作品「海街diary」をついに観た。ふと「海街」とは「風街」を出発して辿り着く街なのではないだろうか、と考えた。2時間どの瞬間も素晴らしく、このまま終わらなければいいのにとさえ思った。是枝監督の前作「そして父になる」は血縁か過ごした時間かという命題を持つ作品だったけれども、この映画のなかで描かれたのは「連帯と共有」ではなかったか。「あれ」で通じるテレパシーを持つ共同体はかくもたくましい。一人っ子の僕は4姉妹の関係が羨ましく、なぜかずっと涙目。極楽寺よ、桜のトンネルよ、生シラス丼よ(こないだ食べたばかりだ)。僕はまた何度でも鎌倉へ出かけていきたいと思いました。今年観た映画のなかで一番。

  
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2015年06月24日

今宵必要なのは愛と慈悲|映画「ラブ&マーシー 終わらないメロディ」」



昨日のこと。8月1日から公開される映画「ラブ&マーシー 終わらないメロディ」を一足早く試写で観させていただいた。ビーチボーイズのブライアン・ウィルソンの60年代と80年代をパラレルに描くライフストーリー。映画の中で繰り広げられるのは歴史や伝説に追いつこうとして様々な本をむさぼるように読んだ音楽ファン(僕のような)にはよく知られた事実たちだけれども、そこにリアルな映像と芳醇なステレオサウンドが絡むとまるで第三の眼となり時空を軽々と越えていく感覚があった。1960年代のブライアンを演じたポール・ダノはとにかくブライアンにそっくりで才気溢れ、いっぽう80年代を担ったジョン・キューザック(!)からにじむ混乱と葛藤は隠遁時代のブライアンの姿を想像させた。そしてもうひとつ、書籍「ビーチ・ボーイズとカリフォルニア文化」を読んで想像するしかなかった精神科医ユージン・ランディの姿がとても印象的だった(彼が70年代に編纂した「アメリカ俗語辞典」のことも触れられて興味深かった。英語が好きな僕に、と中学生のころ親戚から譲り受けた辞書なのである)。

僕は《グッド・ヴァイブレーション・ボックス》《ペット・サウンズ・セッション》でビーチ・ボーイズを“発見”した世代のリスナーだが、想像の範囲を越えた風景を補完するのにあまりある内容で、映画を観ているそばから早く家のステレオでビーチ・ボーイズを聴きたいと思ったし、熱心に聴いていないブライアンのソロ作にも改めて触れてみようという気持ちになった。実際1988年リリースの初のソロアルバム『BRIAN WILSON』をターンテーブルに乗せるこれまでと違う印象で響き、孤独と暴力、テレビのニュースに落胆して「今夜僕らに必要なのは愛と慈悲だ」と歌う「Love and Mercy」のガラス細工のような美しさに感動した。あと何回か暑い夏の日に映画館で観たい。


ビーチ・ボーイズ関連テキスト
monolog:ビーチボーイズとアメリカ・インディアン」
monolog:英雄と悪漢(2012年のなつやすみ)


  
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2015年03月20日

第三京浜ドライブ|幕が上がる



昨日のこと。これから先のいろんな予定を考えたら今のうちに休んだり遊んだり羽根を伸ばしたりしておいたほうがいいかも、と本当は温泉へでも出かけようと思っていたのだけど、宿を探しているうちにめんどくさくなって、ドライブで海まで走るのもいい、と思って出かけたのだけど、途中で等々力の巣巣に寄り道して世間話していたらすっかり日も傾いたので第三京浜でIKEAまで行って行ってホットドッグだけ食べて吉祥寺に戻った。

夜、ちょうどタイミングがあったので観たいと思っていた映画を観ることに。ももクロ主演の映画「幕が上がる」、先に平田オリザの原作を読んでとても印象的で、高校生たちの心の動きを僕が追体験してしまって気持ちは10代に巻き戻っていて、その落とし前をつけてもらう。キラキラと弾けるような若さと青春群像。みんなかわいくて、不安で、何者でもなくて、これからどこへだって進んでいける。地方出身者の僕にとっては地方都市で暮らす10代の姿が25年前の自分が見ていた風景と重なった。

僕が通った大学は語学系の学校なので大学1、2年のときに在籍学科の言葉を使って語劇という伝統的なイベントがあって、学生が役者をやったり演出をやったり、大道具や字幕や衣装をみんなで担当して学園祭で発表することになっている。僕がいた英米語学科というのは人数が多い学科だったので、僕は模擬店の副店長をやって語劇にはノータッチだった。でも正直うらやましかったのだ、語劇チームが。20歳にもなって劇をやることが。そんなことを思い出した。学園祭のあとのキャンパス片隅の焼却場でベニアや段ボールを燃やす匂い、秋から冬に変わるタイミングの空気の冷たさなんかも。

そんな学生時代までもしみじみ思い出していたら、もう10年くらい音沙汰のなかった大学時代の同級生から急にメールが来て「いつも見てるブログに山田が載ってたよ」という。こないだ猫の譲渡会に行ったむさしの地域猫の会のブログだった。聞けばその友だちはむさしの地域猫の会の譲渡会がきっかけで今2匹の猫と暮らしているそうだ。家も近いみたいだし今度その猫たちにも会いにいこう。猫っていうのは磁石のように何かと何かを引き付け合わせる。本当に不思議だ。

それにしても若さって素晴らしい。青春っていうのは、しかし、心の持ちようでもあるなと思ったのだ。温泉にも海にも行かなかったけどとてもリフレッシュした一日でした。


  
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2015年03月13日

映画「夫婦フーフー日記」を観た

今から15年か、16年前くらいの話。デビュー当時は今より音楽雑誌がたくさんあって、リリースのたびにいっぱい取材を受けた。僕は元からそういうプロモーションに付随するあれこれが好きだったから(音楽仲間に聞くと苦手だった人が多くて驚く)「〇〇で取材してくれたあのライターさんは気が合うなあ」とか「このライターさんは知らなかったことをいろいろ教えてくれる」とか、そういう好みが出てくる。で、当時文芸レアグルーヴという屋号を名乗っていた清水浩司さんも僕の好きなライターさんの一人で、取材に出かけて相手が清水さんだと嬉しかったし、宣伝担当の人が清水さんを指名してくれたりもした。盛り上がったのはだいたい本の話だったかな。

2000年にGOMES THE HITMANが『cobblestone』というアルバムをリリースすることになったときに、アルバムタイトルと同じ「コブルストーン」という小説をつけるというアイデアが出た。曲名ごとの章があって、架空の物語がパラレルに進んでいくような。その小説も僕が書くということになりかけたときに「清水さんに書いてもらうというのはどうかな?」とスタッフの誰かが言って、僕も「ああ、それで決まりでしょう!」ということになった。このようにして前人未到の小説付きCDというパッケージは完成したのです。翌年「饒舌スタッカート」のマスタリング作業でアメリカ、カリフォルニアに行くことになったとき、取材同伴という名目で清水さんは僕と一緒にサンフランシスコに同行したんだけど、これは多分にこの小説「コブルストーン」にはらわれた大きな労力に対するねぎらいだったように思う(清水さんと僕はサンフランシスコでキャッキャはしゃいで遊びまわってばかりだったから)。



清水さんが「清水春日」という名前で「ぼんちゃん!」という小説を上梓したときは突然で驚いたが後から思えば清水さんはずっとペンを動かしつづけていたのだろう。ちょうど僕が肺気胸での休養明けの2004年「夜の科学vol.4」にトークゲストで出てもらって、僕の友人溝渕ケンイチロウ氏(カスタネッツ/DQS)が清水さんの小学校時代の同級生だったことが判明してサプライズ対面のお膳立てもした。いつも会ってお茶したりする人ではないが、ひょんなことで数年間隔であって変わらず面白い会話を交わすようなタイプの人だ、清水さんは。『Eclectic』リリース時に小沢健二さんに取材した数少ないライターのひとりでもありました。

で、清水さんが川崎フーフ名義で「がんフーフー日記」という本を出したということを知ったのも突然のことで(2011年の地震の後でした)、いつも聞いているラジオで渡辺祐さんがこの本を紹介してびっくりして、その日のうちに本屋へ行って、その日のうちに読み終えた。2009年から1年少しの間に清水さん家族のものすごい体験記に圧倒されて、すぐ電話をかけたことを憶えている。その後NHKで特番が組まれたり、また雑誌編集の仕事に戻ったとか、いろいろ話を聞いていたのだけど、去年突然メールが来て、中村佑介くんのイラストブックの仕事をご一緒することになった(清水さんは編集担当)。中村くんも『cobblestone』(小説「コブルストーン」含めて)に大きな影響を受けているので、この繋がりは時間がくれた宝物だな、と思った。その頃「フーフー日記」の映画化についても知ったのでした。



果たして佐々木蔵之介と永作博美主演で完成した映画「夫婦フーフー日記」を5月30日の公開を前に昨日観ませていただいて、清水さんにも「観ました!」とメールして「客観的に観られないから感想聞きたい!」と返事が来たのだけど、これが僕も意外とそんなに客観的に観られなくて(本棚に並ぶ本とかCDを凝視してしまったり、佐々木蔵之介さんの丹精な顔と清水さんの眠たそうなマナコを比較したりしちゃって)でも90年代後半のくったくのない楽しさとゼロ年代の鬱々とした停滞感とか、そういう自分の経てきた風景の記憶もフラッシュバックして、泣いて笑って泣いて、最後は笑った。友だちにお薦めしたい映画。

小説「コブルストーン」を今読み返すとインターネットやスマホの発達で簡単に可能になったことを予言しているような箇所が散見される。15年という時間はあっという間かもしれないし長い長い時間かもしれないし、いつもその時間感覚にはそのときそのときにブレがある。小説のなかの“こぶる野市”にいた「僕」や「ダヤマさん」「花坂さん」は15年たってどうしているだろうか。「COB-WAVEのMCフラオ」はまだ現役で、猫のアップダイクはもう星になったころだろうか。清水さんに来月のGOMES THE HITMAN『cobblestone』含む“まちづくり”三部作再現ライブを観てもらえたら嬉しいな、と思った。


  
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2015年02月02日

2月の始まり|ビッグ・アイズが見つめるものは



昨日のこと。朝からチケット販売開始になった高野寛さんとの3月に行われる2マンライブはあっという間にソールドアウトということでした。ありがとうございます。僕自身がとても楽しみなステージ、セッションもわくわくします。お昼から夕方までずっと録音作業。締め切りをひとつ先延ばしにしていた。充実した1月を過ごした気分だったがまだまだやることが積み上がっている。

映画サービスデイなので映画へ。ティム・バートン監督作品「ビッグ・アイズ」、1950年代のサンフランシスコの賑やかさとその色よ。アメリカ版“佐村河内ゴーストライター事件”といえばわかりやすいが、誰かが作るトレンドとか、アートという曖昧な価値観を見つめなおすきっかけになるようなところもあり、数年前に観たバンクシーの「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」に通じる居心地の悪さを感じて、それがとても面白かったです。

長く充実した1月が終わって気づけば2月、家じゅうのカレンダーを1枚めくってミモザの花をポチに備えた。春はもうすぐ?

  
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2015年01月14日

新宿で/自由が丘で



今週末の福岡、諫早ライブが近づいて、その準備をしています。福岡cafe Tecoはたくさんのお申込みをいただいていて嬉しい。でもまだまだ入れます。最後のあの空間でのライブなので遠くから近くからぜひもっともっとたくさんのお客さんとその歴史を讃えたいです。ぜひお友達誘ってきてください。cafe Teoがなくなってしまうと次の福岡での演奏はいつどこで開催されるか今のところ決まっていません。諫早オレンジスパイスは今日で「ひなたのねこ展」5日目。遅くなりましたが昨日からポチバッジも店頭に並んでいます。最終日の18日はライブを。長崎に限らず近郊からもぜひいらっしゃってください。とても楽しみです。

昨日のこと、去年の暮れのライブ会場でファンの方からいただいたチケットがあったので新宿まで出かけて「自由が丘で」を観た。なにも予備知識がないまま、なんとなく一連のパラダイスカフェの系譜の映画だと思っていたら全然違った。ズームインとズームアウトが印象的な独特なカメラワーク、化粧っけのない女優陣、切り刻まれて並べ替えられた時間軸、全編英語と韓国語。平日昼間の人影もまばらな映画館でエンドロールが流れてきた時には「ええっ!?」と小さな声が出てしまった。つまらなかったわけでは全然なくて、なんというか、映画のなかで自分が迷子になっているような感覚があって、それが神経を静かに刺激して面白かった。とても奇妙な映画体験でした。加瀬亮の英語は耳触りがいい。鑑賞券をくれた人、多分自分では選ばなかったであろう映画を観させてくれてありがとうございました。

  
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2015年01月02日

映画初め/ゴーン・ガール



新年1年目。持ち越したアトリエの大掃除をしながら、「今年は最初から気を緩めることなくきちんきちんとちゃんとしよう」と誓う。やるべきことを探せばあっという間にあれもこれもと指折り両手が必要なくらいだ。今日は吉祥寺スターパインズカフェで杉真理さんオーガナイズによる杉祭り、このイベントがあるからお正月に必要以上にだらだらすることなくスタートダッシュが切れる。去年はしかし38度の熱で「すわインフルエンザか!?」と救急病院にお世話になり(インフルではなかった)無理やり薬で熱を下げて朦朧としながらの一日だったから、今年は健やかに笑ったり感動したりしながらの長い一日を楽しもうと思う。吉祥寺でお会いできる皆さま、新年のあいさつを交わしましょうね。


2015年1月2日(金)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
“吉祥寺の杉まつり2015
〜皆さまにとってこの1年が未年でありますように〜”


〔紅組〕
遠藤響子 / 野田幹子 / 渡辺かおる / 玉城ちはる
峠 恵子 / Aisa / ほか
〔白組〕
杉 真理 / 村田和人 / 伊藤銀次 / 鈴木雄大
山田稔明 / 東郷昌和 / 松尾清憲 / 久保田洋司 / 黒沢秀樹 / ほか
特別枠:GOMES THE HITMAN

演奏:紅茶キノコ&ゲストミュージシャン
坂本 洋(key)/ 田上正和(g)/ 藤田哲也(b)/ 杉 未来(d)/
里村美和(per)/ 高橋結子(d,per)/ 清水 淳(d,per)
小泉信彦(Key)/ 関 雅夫(b)/橋本 哲(g)/
星 宣彦(g)/村田彼方(Dr)

15:00開場16:00開演
前売¥5500(+1drink)当日¥6000(+1drink)
チケット予約:スターパインズカフェHPをご参照ください

スターパインズカフェ(http://www.mandala.gr.jp
武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
TEL:0422-23-2251



昨日は夕方に録画していたはっぴいえんど特番を興味深く見入り、そのまま「お正月と言えばー」と『風街ろまん』を聴く元旦。夜になって出かけて映画初め、デヴィッド・フィンチャー監督作品「ゴーン・ガール」をレイトショーで。トレント・レズナーの音楽が不穏さをさらに演出しておもしろこわくて最後まで惹きこまれました。旧年中に観ていたらベスト選に入っていたかもしれない。年末に刊行したMONOLOG vol.13に書いた「超個人的BEST MOVIE 2014」を下記に転載します。


超個人的 BEST MOVIE 2014

昨年に続き今年もなんだかバタバタと忙しく映画館で見逃した映画がたくさんあったような気がします。家でテレビを観ることも少なくなり(テレビ観てると寝てしまうのだ)、数少ない楽しみはHuluで追いかけるアメリカのドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズでした。しかし今年後半は「あまちゃん」以来の朝ドラ「マッサン」を楽しく観ています。年末年始のDVDレンタルの参考にどうぞ。

今年もっとも圧倒的だった映画はクリストファー・ノーラン監督作品「インターステラー」でした。いまだうまく感想を口にできないでいますし、会う人会う人と宇宙の話をするほどです。大好きな映画『キッズ・オールライト』の製作スタッフ陣が作った「メイジーの瞳」、そして全編モノクロのアレクサンダー・ペイン監督作品「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」アメリカの悲哀と家族の繋がりを描いたヒューマンドラマ。アメリカに行きたくなります。

そして音楽が重要な、見応えのある映画がいくつもありました。コーエン兄弟が作った「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」はアメリカのフォークシーンの実話に基づく話。猫が登場するのですが、なぜか電車に乗った猫が車窓を眺めるシーンで号泣してしまったことを憶えています。クリント・イーストウッド監督作品「ジャージー・ボーイズ」もとにかく素晴らしかった。音楽を続けていく勇気を受け取りました。まだ公開前(来年2月ロードショー)の「はじまりのうた」は「ONCE ダブリンの街角で」を作ったジョン・カーニー監督作品。一足早く試写を観させていただきました。名もなきシンガーが自分の歌を見つける過程にワクワクさせられる物語。お薦めしたい新作。


2014年の5本(& 2015年公開の1本)
インターステラー
メイジーの瞳
ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
ジャージー・ボーイズ

はじまりのうた
  
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2014年11月27日

映画「インターステラー」を体験



昨日のこと。クリストファー・ノーラン監督作品「インターステラー」をレイトショーで体験した。映画というものはこれまで人間が見たことのないものを見せるエンターテイメントであるならば「インターステラー」は完ぺきな物語だ。160分という長尺をまったく感じさせない初体験シーンの連続だった。昨年の「ゼロ・グラビティ」以上にそのストーリーに惹きつけられた。僕は根っからの文系人間なので宇宙のことを考えることすら放棄しているが、この映画を見終わった後はブラックホールやワームホール、次元についてインターネットに書いてあることを読みふけってしまいました。

時間の単位、時間の感覚を考えるときに、猫は15年から20年くらいで一生を終えるから人間の寿命に換算すると4倍以上の早さで与えられた時間が過ぎていくことになる。妹だと思っていたポチがおばあちゃんになって天寿をまっとうするまでの13年間で果たして僕自身はどれくらい成長しただろうか、などと星の見えない雨の夜空を見上げながらぼんやり考えてしまうような、なんだかよくわからないが途方もないスケールの風景を見てしまった。宇宙に詳しい誰かにいろいろ説明してもらいながらもう一回観たい映画。やっぱり映画館で観る映画は格別。

ディラン・トーマスの詩とウディ・ガスリーの「ダストボウル・ブルース」が耳の奥にこだまする。  
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2014年11月21日

映画「はじまりのうた」を鑑賞



昨日のこと。2月公開予定の映画「はじまりのうた」の試写会を一足早く観させていただく機会を得た。2007年「ONCE ダブリンの街角で」を撮ったジョン・カーニー監督によるニューヨークを舞台にした作品。お互いを必要なパートナーとして活動するミュージシャンカップル、二人で作った曲が映画主題歌に抜擢されてメジャーデビュー決定。ニューヨークにやってきてセレブのような生活、しかし光と影のなかでのすれ違い、浮気の発覚などで状況が一転、行き場のない孤独へ突き落とされてしまった主人公グレタは行くあてのないまま街をさまよい・・・というストーリー。

主人公を演じるキーラ・ナイトレイの可憐さと眼差しの強さは物語をグルーヴさせる。全盛期のウィノナ・ライダーにも似た雰囲気。彼女に目をつけるプロデューサーを演じるのは「キッズ・オーライト」のマーク・ラファロ、スターダムにのし上がる彼氏役はMAROON5のアダム・レヴィーン。劇中の音楽も素晴らしく、その制作過程とニューヨークの街並を眺めているだけでもわくわくする。銀座までの行き帰り、昨日はずっと冷たい雨の日だったが、この映画を観てとても楽しい気分になった。行ったことのないニューヨークに改めて強く思いを馳せることにもなりました。「ONCE ダブリンの街角で」も映画を見終わってすぐサウンドトラックを買った記憶があるが、「はじまりのうた」のレコードも今日早速買ってきた。キーラ・ナイトレイ自ら歌った歌はとにかく瑞々しく、インディ・クイーンのよう。音楽がいい映画はそれだけで素敵な映画。音楽好きにも映画好きにも、ミュージシャンの友だちや後輩にも薦めたくなる作品でした。

原題は「BEGIN AGAIN」、もう一回やり直すという意味。「始める」とはすなわち「やり直す」ことだ。音楽というのはみんなで楽しく共有することだってもちろんできるが、固く閉じた心に忍び込む魔法のようなものでもある。独りになりたいと願う人だって膝を抱えて目を閉じていても耳にイヤホンを突っ込んで歌を聴くのだから、音楽にはまだまだいろんな可能性があるよな…と、なぜだかそんなことを改めて考えさせられました。


  
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2014年10月30日

映画「ジャージー・ボーイズ」を観て四季を想う



最近会う何人もの知人と「『ジャージー・ボーイズ』は観た?」という会話を交わした。早く観たい!と思っていたクリント・イーストウッド監督作品「ジャージー・ボーイズ」をうちから一番近い劇場の上映期間ぎりぎりのレイトショーに間に合った。映画館で観る映画は「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」以来、まだポチが元気だった頃。今年はじめのフランキー・ヴァリ来日、映画の日本公開直前の先月に彼らのプロデューサーだったボブ・クリューが亡くなるというタイミング。しかし僕自身はフランキー・ヴァリおよびザ・フォー・シーズンズを熱心に聴いたことがなかった。

しかし予備知識がなくても映画は僕をどんどん惹き込んでいき、アメリカの豊かさと貧しさ、光と影、そしてエンターテイメントのスポットライト眩しいステージとその舞台裏のコントラストが絶妙に描かれます。映画の元になった大ヒットミュージカルのキャストによる説得力のある歌唱はぐいぐいと物語を引っ張っていき、2時間超えの尺もあっという間でした。「FOUR SEASONS=四季」とはよくできた名前。映画は10代の青年たちの才能が萌芽する春から始まって夏、秋、冬と季節を変えていく。そしてこれから先の5つ目の季節がまだ続いているところが素晴らしい。

バンドというのは4人組の場合、2対2に別れたり1対3で対立したり4人4様に孤立して散り散りバラバラになったりするものだ。解散してなくなってしまうグループもいれば、なんとか走り続けるグループもいるし、長い時間を経てそれぞれの支流がもとの大きな川に合流することもある。「ジャージー・ボーイズ」を観て、バンド結成黎明期の情熱のような契りのようなものに願いをかけて音楽を鳴らし続ける彼らの姿に感動して、僕自身も“バンド”についていろんなことを思いました。

個人的にはフランキー・ヴァリとザ・フォー・シーズンズの楽曲に、同じニュージャージー州出身のブルース・スプリングスティーンへの影響を見て興味深かった(サウンドもとても斬新だった)。奇跡のファルセットと謳われたフランキーの声、長いツアーやプレッシャー、ストレスでアルコールや薬物などいとも簡単にその美しさをなくしてしまう要因もたくさんあっただろうに80歳になっても歌い続けているということに感嘆する。「音楽に対して真面目である」ということが何より大事なのだと再確認しました。今日予定しているライブ演奏曲目を眺めてみたらファルセットで歌う曲がひとつもないことに気付いて、今まさにセットリストを再考しているところ。フランキー・ヴァリ効果で今日はいつもよりももっと高く美しい声で歌えそうな気がする。

今晩、青山月見ル君想フにてライブがあります。ぜひに。


2014年10月30日(木)@ 青山 月見ル君想フ
[lifter] presents “fargic vol.2”

18:30開場/19:00開演/前売2,500円(ドリンク代別途)
出演:[lifter]、momo、山田稔明(GOMES THE HITMAN)
オフィシャルサイトRESERVEフォームにて予約受け付け中

青山 月見ル君想フ
〒107-0062 港区南青山4-9-1シンプル青山ビルB1F
TEL 03-5474-8115  
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2014年10月20日

連続ドラマW「グーグーだって猫である」を観た



WOWOWの連続ドラマW「グーグーだって猫である」の第一回目を観た。放送が決まったときからとても楽しみにしていたやつだけど、素材が大島弓子「グーグー」、舞台が吉祥寺だというだけでもう満足していて、正直なところその内容に関しては過度の期待はしていなかった。しかし結局最初から最後までうるうると涙目で見入ってしまいました。すべてのロケ地がどこだかわかるというのもすごいが、吉祥寺をとても吉祥寺らしく撮ってある。音楽も素晴らしい。全4話、これからのストーリーにも期待。

「グーグーだって猫である」は愛猫サバを亡くすところから物語が始まるが、サバを深大寺動物霊園で荼毘に付すところでもう泣けて泣けてしょうがなかった。ここはポチが今年6月に旅立ったときに同じように呆然としながら僕が立ち尽くした三鷹の森の中にある霊園。愛猫サバの遺骨が収められた壷もポチのものと同じ形、同じ筆跡で名前が書かれていた。主人公が猫を亡くして次の猫に会うまでの時間をとても丁寧に描かれているのも印象的。井の頭公園の北入口にドナテロウズというお店があったときはあのへんに猫がわんさかいて楽しかったのだけど最近はそれほど猫を見かけない。それでも公園を歩くときに思い浮かぶのは失意の主人公の前にあらわれた映画版のグーグー、そしてこれからはこのドラマのなかの小さなグーグーと田中泯演じる老人になるだろう。

以前にも何度も書いたエピソードなのだけど、今からずいぶん前に大島弓子先生のお宅に僕宛の荷物が誤配送されるという出来事があった。それはある出版社から送られた保坂和志さんの新著で(大島先生は保坂さんの「猫に時間の流れる」文庫本に解説マンガを書いていらっしゃったし、僕は文藝2003年夏季号「保坂和志特集」に寄稿した経緯もありました)きっと武蔵野市方面への発送分が重なってくっついていたのだろう。大島先生はその荷物を間違って開けてしまった、とお詫びのお手紙とともに改めて僕に転送してくださった。「ちょっと猫がかじっちゃってごめんなさいね」と付け加えられたメモに僕は小さく感動したのでした。

その心遣いへのお礼と、おこがましくも「グーグー」や「綿の国星」などのファンであること、自分がミュージシャンであることを記して当時最新盤だった『ripple』をお送りして、またそのお返事に「午後のコーヒーの時間に聴いていますよ」という言葉もいただいたりした。「グーグー」の連載が大島先生の生存確認のすべのようなものだったので2011年にグーグーが亡くなって物語が終了したときはとても悲しかった。今も変わらず元気でいらっしゃるだろうか、と思ったら今月新刊が出ていることを知った。奇しくも中村佑介くんとのコラボ「きららちゃん」の元となった「きらら」での連載をまとめたもの、「キャットニップ」はグーグー亡き後の猫エッセイマンガの延長線。さっそく今日買ってこようと思います。

しばらく毎週末が待ち遠しい。  
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2014年08月16日

お盆だから/bon voyage〜終わりなき旅の流浪者【MOVIE】



お盆は今日まで。なので「bon voyage〜終わりなき旅の流浪者」のリリックビデオをパパッと作ってみました。「盆」と「bon」のダジャレですが、歌詞を改めて読み解くとこの季節に絶妙にマッチしている、ような気がする。四季を駆ける生きている者たち(我々)は終わりなき旅の流浪者なのですね。これは2010年秋、地震の前に書いた曲ですが、ようやく言葉に心が追いついてきたような気がします。『緑の時代』に収録、FM局でよくオンエアしていただくようになりました。映像も地震よりも前に撮った古い映像(4:3でHD画像じゃない頃)。あまり演奏する機会のない曲ですがいつかまた歌ってみたいと思います。  
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2014年06月03日

猫とシンガーソングライター



昨日のこと。コーエン兄弟監督作品「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」を観にいきました。すでに素晴らしいサウンドトラックでその音楽に触れていたので良い映画だということは予測がついていたのだけど、予想以上に魅せられました。劇中に猫が出てきて、彼が助演男優賞並みの演技をする。冒頭ニューヨークの街の風景を見つめる猫の表情を見ていたらなぜか涙が出てきて「この感情はなんだろうか?」と不思議に思いました。誰目線?

デイヴ・ヴァン・ロンクというディランが憧れた伝説のフォークシンガーの自叙伝が原案となっているので「Puff」のピーター、ポール&マリーや敏腕マネージャーのアルバート・グロスマンなど実在の人物をモチーフにしたと思われるキャラクターも散見され、音楽史的な見方でも楽しめました。主演のオスカー・アイザックの歌も独特の雰囲気があってよかった。コーエン兄弟らしい映像美も含めて極めてアメリカ的、実は感覚としては前日のテイラー・スウィフトから地続きで巻き戻ったアメリカーナという印象でした。連綿と続く音楽エンタテイメントの歴史。

久しぶりに新宿でレコードハンティングをして、ふんふんと鼻歌を歌いながら帰路、吉祥寺feveで行われているSPOONFUL✕福田利之展へ。丁寧に作られたカトラリーが並び、あれもこれも欲しくなる。福田さんの絵も展示販売されていました。開催は今週土曜まで。映画のなかの猫を観て胸を締め付けられた感情は帰宅してすぐ愛猫を抱きしめる行為へと僕を駆り立てました。猫とシンガーソングライターの日常です。

  
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2014年03月08日

ネブラスカ、アメリカの光と影



昨日のこと、アレクサンダー・ペイン監督最新作「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」を観にいった。去年から楽しみにしていた映画。全編モノクロの抑えたテンションがアメリカの何もない田舎町の空虚さを鮮明に浮かび上がらせていた。僕は一人っ子なので親と対峙する映画を見るときにある種特別な感情を抱くことが多いが、この映画も言葉ではうまく言えないもやもやした気持ちを思い出させてくれた。副題には「ふたつの心」とあるが母と兄ふくむ4人の家族の心が動いた映画だと感じました。

「ネブラスカ」と言えばブルース・スプリングスティーンの1982年発表のアルバムである。アメリカのど真ん中にあって「何もない街」と揶揄される街で起こった連続殺人事件を歌った「ネブラスカ」、あるいは「アトランティック・・シティ」や「ジョニー99」「ハイウェイ・パトロールマン」といった同作のなかの哀しくも優しい荒涼とした雰囲気がずっと耳の奥で鳴っているような物語でした。村上春樹はブルース・スプリングスティーンが描くアメリカの影の描写にトルーマン・カポーティのリアリズムとを比較したが、この映画にもそれと共通する通奏低音が流れていた(と感じた)。さらにはアレクサンダー・ペイン監督は小津安二郎作品の大ファンらしいというところもこの作品に触れるときのヒントになるかもしれません。



僕はこの映画をバウスシアターで観たのですが、なんと5月で閉館してしまう。バウスシアターがない吉祥寺・・・。10年以上この界隈に住んでバウスシアターで観た映画は数え切れない。とても残念です。10日(月)に武蔵小山アゲインで行われる“月あかりのナイトリスニング”3回目は奇しくもテーマが“映画音楽”、司会の陽馬さんからイベント用のリーフレットのための取材を受けたのですが、バウスシアターでの思い出も取り込んだ内容になると思います。“映画”をテーマに何を歌うかも楽しみながらいろいろ検討中です。ぜひ武蔵小山アゲインへお越しください。


2014年3月10日(月)@ 武蔵小山 ライブカフェアゲイン
PET SOUNDS RECORD presents
“山田稔明 月あかりのナイトリスニング vol.3”

18時半開場 19時半開演
前売2,500円

<GOMES THE HITMAN山田稔明のルーツとなった様々な音楽をレコード、CDで
楽しみながらファンの方々にも聴いていただき、より音楽の良さを知ってもらう>
ことを主旨にした1部トーク、2部ライヴのスペシャル・イベントです。
第3回目は映画音楽特集!山田稔明お気に入りサントラ盤や映画の中で使われた
印象的な楽曲を聴きながら、映画に関することを語り尽くすトーク&DJの1部、
このイベントならではのセットリストでお届けするライヴの2部構成。
店頭、RESERVEフォームにて予約を受付中です。

武蔵小山 Live Cafe Again
〒142-0062 品川区小山3-27-3
ペットサウンズ・ビル 地下1F
TEL: 03-5879-2251  
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2014年02月07日

メイジーの瞳に映るものは



2010年(日本では2011年)に公開された映画で「キッズ・オールライト」というのがあって、僕はWOWOWか何かでテレビで観たのだけどこれがとても愛らしい映画で哀しくて優しくておかしくて、何回観ても見入ってしまう。予告編で大まかなストーリーは伝わると思いますが、いがみ合っていた者同士がジョニ・ミッチェルの『Blue』のアナログ盤に反応し「All I Want」をシンガロングして意気投合したり、細かいひっかかりがたくさんある映画。で、その製作陣が手がける映画が公開されるというので楽しみにしていた「メイジーの瞳」が今年最初の映画館で観る作品となりました。

原作はなんと1897年のヘンリー・ジェイムズという作家の小説だとのこと。それを時間軸を現代、舞台をニューヨークに移してリメイク。「キッズ・オールライト」でも好演のジュリアン・ムーアが貫禄あるロックスターを演じ、ミア・ワシコウスカの可憐さをジョアンナ・ヴァンダーハムが引き継ぐ。そしてなによりメイジーを演じる6歳のオナタ・アプリールの存在感に牽引される物語。前述の「キッズ・オールライト」同様に哀しいような優しいような複雑な後味、誰かと「家族」とは何かを語り合いたくなる映画でした。アメリカのお金持ちはこんな家に住んでいるんだろうなーという感じのインテリアとか子供部屋にあるイケアのおもちゃとか可愛らしいテキスタイルとか、現代アメリカの暮らしを知る資料としても重要な作品かもしれません。

20歳で成人してそこからさらに20年経ち40歳になって思うことは、昔思い描いていた大人というのは想像上の存在に過ぎないということで、僕らはいつまでたっても成熟できないでいる。僕は一人っ子で両親が共働きの子供時代のことを思い出して「セレナーデ」という歌を書いたことがあるのだけど、猫と一緒に膝を抱えて光と影を眺めて子供ながらにいろんなことを達観していたあの頃のことはいつまでも忘れられない。波に揺れる小舟のように未熟な大人たちのせいで翻弄されながら一番大人びているように見えるメイジーの姿を眺めながらそんなことを思いました。

  
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2013年12月26日

無重力のクリスマス



昨日のこと。疲れ果てた身体へのご褒美に、と昼からザバッとささやかな温泉への小旅行、仮眠室でひたすらゴロゴロ。そして夜になってレイトショーで映画「ゼロ・グラビティ」を観る。こういうクリスマスの過ごし方もなかなかいい。リンゴやマフィンやたくさんいただいた美味しいものがあったので今年はケーキを食べませんでした。

しかしこの「ゼロ・グラビティ」、ずっと観たくて楽しみにしていた映画だったのだけど予想以上にすごかった。3Dの映画で飛んでくるものを本気でよけてしまったのは初めてかもしれない。映画館で観るべきスペクタクル。こないだの「ウォールフラワー」で今年の映画は決まりだと思っていたのですが、この「ゼロ・グラビティ」も違うベクトルで突き抜けていました。息が苦しくなるような映画ですがもう一度宇宙遊泳のような90分を体験したいなーと思うほど。エンドクレジットを眺めていたら音楽に「Vocal:Lisa Hannigan」の名前が。サウンドトラックにも興味が湧いてきました。宇宙では音が伝わらないんだと(だから息づかいと心臓の鼓動が通奏低音になる)。地球は空気の振動で歌が響いて幸せだ。

  
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2013年12月12日

2013年個人的映画10選



昨日のこと、一日完全スイッチオフにしてだらだらと起きだす。水曜日には映画館がよく似合う。渋谷まで出かけて「ウォールフラワー」を観にいく。「ライ麦畑」の再来と絶賛され社会現象にもなったヒット小説の映画化。主人公は高校生だがこの映画のなかの2時間ばかりの間僕は80年代後半から90年代初頭の思春期にタイムスリップして、ずっと涙目だった。この映画が誰にとってもアピールするものであるかはわからないけども、少なくとも自分にとってはまったく完璧な映画でした。今年のベストであると同時に生涯好きな映画の3本の指にランクインするほどでした。また観にいきたい、何度でも。僕のような(僕らのような)悩み多き思春期に音楽に何度も救ってもらってきた音楽ファンにとって、劇中に流れる音楽とそれが喚起させる感情、登場人物たちの成長、どうしようもない現実との葛藤が心に迫りました。今年なぜか個人的David Bowie ブームが巻き起こって『Heroes』のオリジナル盤アナログを探してレコード屋を彷徨う数ヶ月があったのですが、それがこの映画への伏線だったのかとびっくりしました。



2013年に観た映画を振り返る。元旦から「フランケンウィニー」を観て今年はたくさん映画を観る1年になりそうだと思ったんだですが結局バタバタと忙しく劇場まで足を運ぶことが少なかった年でしたが、観たものすべてが印象に残っています。映画以外では、テレビを観ることは相変わらずどんどん減っていきましたが毎朝の「あまちゃん」には本当に楽しませてもらった。そしてHuluでハマったゾンビによる終末黙示録的ドラマ「ウォーキング・デッド」はレコーディングで篭っている時期の息抜きとして一服の清涼剤(R指定のゾンビものなのに)となり、今この冬にもシーズン4を毎エピソードごとにドキドキしながら画面を見つめています。2013年まとめとして今年の10選を。どれも友だちと語り合いたい映画、年末年始の休暇中のご参考に。


<今年観た映画10選>
ウォールフラワー
星の旅人たち
オン・ザ・ロード
ワールドウォーZ
ローン・レンジャー
ムーンライズ・キングダム
フランケンウィニー
SPRINGSTEEN & I
凶悪
そして父になる
*製作年ではなく今年観たことを基準とします  
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2013年10月02日

夢のなかの音楽



昨日は体力回復日、しかし掃除をして映像編集をしたり通販の準備をしたりと事務仕事を終日。カメラのメモリーカードを整理していたら愛猫ポチの可愛い映像が出てきたので猫コンピ『夢のなかの音楽』をのせて1分のクリップを作ってみました。実は8月の終わり頃からポチは本当に体調が悪くてしんどそうで、しばらく「猫の看病日記」の続き2013年を毎日書いていたのだった(これはまだ未公開のままで。願をかけて「猫の回復日記」というタイトルで書いていました)。

一番大変だったのは恵比寿での“夜の科学42”のあたりで、イトケンさんは「日向の猫」でスクリーンに映しだされたポチを見ながら涙ぐんでドラムを叩いていたそう(僕は無心で歌に集中していました)。毎日動物病院へ通うなかでの連日のライブはとても大変でした。毎日薬を飲む生活ですが、季節を越えてポチはすっかり元気になりました。可愛らしさがまた倍増してキラキラと秋の日差しに照らされて寝たり起きたり騒いだりしています。

この「夢のなかの音楽」という歌は、もう14歳にもなった老猫の背中を撫でながら「やあやあ、おれもおまえもゆるやかに穏やかに年を重ねていこうぜ」と猫に話しかけている歌です。こないだの福岡での杉さんとのステージ、僕が39歳で年末には40歳、杉さんは年が明けたら還暦だという話の流れで杉さんが言ったこと。年を取っていくのにはふた通りあって、ひとつは“老いていく”、もうひとつは“若さを重ねていく”。「後者のほうでありたいね」という言葉に会場のなかすべてのみんながうなづいたのでした。僕も猫も。彼も彼女も。

cat_J猫好きによる猫好きのためのCD『猫と音楽の蜜月』はFLY HIGH RECORDS/VIVID SOUND CO.からのリリース、全国のレコード店や各オンラインショップで発売中です。ジャケットの写真を提供してくれたのはGOMES THE HITMAN10余年来のファンであるミルキクnetのmikさん。僕は録り下ろしの「夢のなかの音楽」で1曲目のオープニングを務めています。デビュー以来お世話になっている杉真理さん、村田和人さんをはじめ豪華参加陣。猫好きにもそうでない人もぜひチェックしてみてください。

猫と音楽の蜜月/Various Artsits
VSCD-1746(FRCD-032)

発売日:2013年9月25日/2,500円(税込)





  
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2013年09月25日

そして父になる/凶悪



昨日のこと、朝から吉祥寺を散歩する道すがらばったりご近所の杉真理さんに会って幸先いい日(11月に杉さんとのイベントが決まるかも)。バウスシアターで整理券をもらってこの日から先行公開の是枝裕和監督作品「そして父になる」の初回上映を観た。期待に違わぬ映画、ハンカチをカバンにしまったままにしてしまって終盤は大変でした。血か、過ごした時間か、子どもを持たない自分にもいろいろ考えさせられるところがありました。父親を演じるリリー・フランキー、福山雅治両氏とも独身というところも興味深い。また観たい。シンプルなピアノの劇伴が印象に残ってグレン・グールドをYouTubeで聴いている。

涙で目をはらしたまま電車に乗って、代官山蔦屋書店へ挨拶に。音楽フロアでは9月から『新しい青の時代』を、旧譜『pilgrim』『home sweet home』も含めて大きく展開していただいていると聞いていたのだけど、それをこの目で確かめた。試聴機にも入っていて感動。あんなに大きくて、キラキラしたブックストアにささやかなインディペンデントリリースのCDがたくさん並んでいることが嬉しい。「ほんとにこのCD好きで毎朝聴いてるんですよ」というお店の方の言葉を聴いて、あああ自分、まっとうに音楽をやっているなあとしみじみ感動しました。10月5日はモーニングライブというフリーイベントをやらせてもらう。真夏のケヤキの木の広場も記憶に残ったが今度はしっかり秋を感じさせるような午前中にしたい。僕が参加させていただいた今日発売のコンピレーション『猫と音楽の蜜月』もたくさん入荷されていました。

帰宅、まだ体力が残っていたので思い立って白石和彌監督作品「凶悪」のレイトショーへ出かけた。実話を元にした映画。とにかく重く哀しく非道で痛々しい、どこまでも沈んでいくような映画だったけれども、これは観ないと気がすまなかっただろうなと思いました。人間とは誰しもがちょっとしたことで道をそれて“悪”に手を伸ばしたり触れたりするのだろうか。目をそむけつつもその話の先の筋を知りたいと思う下衆な欲望。「そして父になる」にも共通することだが地方都市の荒涼とした空気を地方出身者として想起させるようなところがあった。積極的にもう一度観たいとは思わないが映画のもととなった本を読んでみたい気持ちに。観る順番が逆だったらよかったな。リリーさんの役柄の振れ幅よ…。ザンジバルナイトから続いた“リリーさん祭り”終了。



2013年10月5日(土)@ 代官山蔦屋書店 3号館2階音楽フロア
“代官山モーニングカフェライブ

山田稔明『新しい青の時代』発売記念インストアライブ”
開館時間:10:30(入場無料・ご予約不要のインストアライブです)
イベント詳細

土曜日の朝に早起きして週末を存分にゆったり楽しもうという企画、
本や音楽に囲まれて気持ちの良い時間を堪能しましょう。

主催:代官山蔦屋書店
協力:株式会社ブリッジ
お問い合わせ:03-3770-2525  
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2013年08月09日

つまらないオトナにはなりたくない



昨日のこと、暑い暑い日。お昼過ぎから渋谷へ趣き、パルコミュージアムの「ピカソ 愛と芸術の版画展」を観にいく。今年が没後40周年とのこと。奔放で無邪気なリトグラフは情熱的であると同時にとてもポップで“かわいい”とすら感じる。ピカソのなかの“永遠の子ども”の感性が描き散らす落書きのよう。予想以上の数の版画を楽しみました。『新しい青の時代』というアルバムタイトルにはピカソの「青の時代」を下敷きにしていることもあって、今年の夏のステージで僕は青のボーダーシャツを着てピカソへのオマージュを敢行中。とにかく暑い日で渋谷公会堂の気温計も35度。アイスコーヒーが命の水。パルコのなかで聴いたサイレンが緊急地震警報(の誤報)だったことを後で知る。とても不穏な心がざわざわする音だった。

目黒に移動してお誘いいただいた佐野元春「フィルム・ノー・ダメージ」を公開に先駆けて目撃する。佐野元春27歳、80年代初期の若き情熱を映した1983年に数度上映されただけの奇跡のドキュメンタリーがレーベル倉庫から発見されデジタル・リマスタリングで9月に全国ロードショーされる。とにかく効きのいいバネのように、早回しのように跳ねまわる若いボーカリスト、それを全力で支え刺激しあう雄弁なバンドメンバー、途中で挿入される道路の映像と重なって全員でまだ見ぬにどこか向かって一心に進む旅団のように荒々しく見えた。5.1chに編集されたサウンドもとても“ライブ”で圧倒的だったのは、そこが音の良さで定評のある試写室だったことだけが原因ではないだろう。息もできないくらいの、30年の時を越えたステージがスクリーンで繰り広げられ、僕は心から感動したのです。

その日は音楽関係者のみの試写だったようで狭い部屋には伊藤銀次さん、ダディ柴田さん、古田たかしさん、里村美和さんと当時のバンド THE HEARTLANDの面々、ナイアガラ繋がりの杉真里さんもいらっしゃって錚々たる先輩方を前に上映が終わってもぴりっとした緊張感を感じつつ、僕もいつまでも若く長く音楽をやめないで続けていこうと静かに誓った夜でした。つまらないオトナにはなりたくない。9月7日から全国で公開されます。

  
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2013年07月24日

全世界同時公開の「SPRINGSTEEN&I」を観た



昨日のこと、昼前から半蔵門TOKYO FMまで出かけてお昼すぎからのJFN系22局ネットの番組「ONCE」に生出演。事前に10の質問がありそれを矢継ぎ早に答えていったり、お昼の情報バラエティらしい軽快な番組で短い時間を楽しみながら過ごせた。あんまり普段触れることのない、習慣にしているチベット体操や健康管理の話題もしゃべった。「一角獣と新しいホライズン」「月あかりのナイトスイミング」と2曲もオンエアしていただき嬉しい。この番組への出演の手筈を立ててくれたのかつては足繁くライブに通ってくれたファンで、その後ラジオ制作会社でディレクターをするようになった女の子。こんなに嬉しい繋がりはなかなか得がたいものだ。

この日は猛暑日で、蒸発してしまうのでは?というほど暑い中を渋谷、吉祥寺に寄り道しながら帰宅。ゲリラ豪雨も降りだしてめまぐるしい夏の日。少し休んで今度は東京の西へ向かう。日曜日のトラベラーズファクトリー第一部と第二部の合間に上映を知った、リドリー・スコット製作総指揮によるブルース・スプリングスティーンの映画「SPRINGSTEEN & I」、正確に言うとファンの証言とスマートフォンや民生機カメラで撮られた映像などで構成されたあまり類を見ない音楽ドキュメンタリー。それが全世界同時公開ということで日本では全国21ヶ所の劇場で19時半の1回きりの上映。かねてから打ち合わせの約束があったのだけど音楽の趣味の合う相手だったので打ち合わせ場所を吉祥寺から武蔵村山に変えてもらうという無茶をして劇場に滑り込み、一緒に並んで観劇。

こんなに感動するとは思わなかった。音楽は聴く者の心に作用してかくも人生を演出するものなのだ。誰にも会いたくないと引き篭もる人の耳にも音楽はプラグインするし、受験や恋の悩みや仕事の悩みのBGMにはいつも音楽が寄り添うのだな(僕にとってのR.E.M.のように)。コンサートの前の晩に彼女にふられた男が「昨日彼女にふられた…落ち込んじゃうよ」とサインボードを掲げているのを見てステージに引っ張りあげて「よくあることさ。おれだってそうさ。けど絶対そいつはあとで後悔するぜ!」とハグして「I'm Going Down」を歌うボスの男っぷりよ。大きなスクリーンで観ることができてよかった。

全世界同時公開の「スプリングスティーンと私」を観た、武蔵村山で。



  
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2013年01月07日

名画座、星の旅人たち



今年最初の日曜日、お正月の尻尾という感じ。昼前から数時間、修行のような録音で指がカチカチに。夕暮れあたりから「やっぱお正月気分のシメは映画だな」と飯田橋の名画座ギンレイホールへ。お目当ては2010年制作で去年公開された映画、まったくノーマークなロードムービー「星の旅人たち」。去年観ていたら確実に2012年ベスト映画だった。

エミリオ・エステヴェスが監督し父親のマーティン・シーンが主演。サンチャゴ・デ・コンポステラへの巡礼“Pilgrimage”の話だが、物語がカリフォルニアのヴェンチュラから始まった時点で「オレの好きなパターンのやつやん!」と確信。音楽も良く、ジェームズ・テイラー、ニック・ドレイク、アラニス・モリセットなどが挿入され、ずっと涙ぐみながら観る。聖地を目指すたくさんの“pilgrim”たち、悲しみとはかくも人間同士で癒しあえるものなのか。もしそうならまだまだ素晴らしい世界だ。

今望むもの、やりたいことリストに「サンチャゴ・デ・コンポステラ巡礼」がリストイン。まずは貝殻のお守り探しから始めようと思う。2本立て「キリマンジャロの雪」を見終えたらもう夜中。友人と落ち合って新年会的な食事を。今年もたくさん楽しいことを考えたいし楽しい旅を続けたい。こんなふうに僕らはそれぞれ旅の途中。

  
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2013年01月02日

映画初め




お正月の劇場で「フランケンウィニー」を観てきた。アメリカの友人に「トシアキっていう登場人物がいるよ」と聞いて以来、英語で「Toshiaki」が連呼されるのを体験したかったのだけど、日本語吹き替え版しか上映してなく残念。しかしとても面白く年の初めから大満足(ネコについてのいろいろな不満はあるが)。

帰ってきても溜まっていた映像ソフトを。キャメロン・クロウ「幸せへのキセキ」も見逃していた作品。「We Bought a Zoo」という印象的な原題だったのだけど、じわじわ泣ける素晴らしい映画だった(実話に基づいているとは!)キャメロン・クロウならではの佳曲揃いのサウンドトラックもヨンシーの音楽も良い。

マイク・ミルズ「人生はビギナーズ」を観始めたところで「あああ、面白いんだけどこのままオレは毛布の海に沈むのだろうな…」と思っているうちに夢の中へ。去年は映画を観る機会が極端にすくなかったので今年はもっと劇場へ足を運びたい。去年のベスト映画はやはり「桐島、部活やめるってよ」でした。

明けて今日は吉祥寺スターパインズカフェでの杉真理祭り。杉真理、伊藤銀次、松尾清憲、村田和人、黒沢秀樹といったポップス界の大先輩の皆さまの白組の末席に混ぜてもらって歌い初めしてきます。ご来場の方はお楽しみに。弾き語りとバンドをバックにのびのびと歌わせていただきます。仕事始め!  
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2012年11月14日

声なき声を歌う「カンタ!ティモール」

昨日のこと。夕方までかかって書きおろし曲のデモの直し。もう少しで完成、とても楽しみ。夕暮れてから出かけて閉店後の巣巣へ。今週末に上映する「カンタ!ティモール」、そのプロジェクターの調整も含めて試写をするというので同席させてもらった。

この世界はとても広くて知らないことだらけで、多分何も考えなければ知らないままでいることはゴマンとあるなかで、この映画を観てティモールという島とそれに付随する悲しい過去とこれからのことを考える時間が持てたことはとても意味のあることだった、と感じる。

ここ最近ずっと考えていることなのだけど、あらためて、「歌とは、音楽とはすごいものだな」ということを再確認しました。誰かにとっての祈りの歌は自分にとっても言葉の壁を越えて突き刺さってくるものなのだな。巣巣での「カンタ!ティモール」の上映は今週末17日。詳しくはこちら。「愛のかたまり展」発起人の平澤まりこさんと巣巣の共同企画です。

  
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2012年11月13日

色つきの月世界旅行

昨日のこと。イトケンさんに誘ってもらって吉祥寺バウスシアターで「月世界旅行と相対性理論」を観た。数年前にSF映画の歴史を辿るドキュメンタリーで荒れた白黒映像での「月世界旅行」の断片を観たことがあったのだけど、現存しないと思われていた1コマ1コマ手作業で色付けしたフィルムが発掘され最新デジタル技術で復元された、というワクワクするような話。その映像に相対性理論が生演奏をつけるという、ライブ。

やくしまるさんの朗読から始まって即興演奏、そして演奏された「ムーンライト銀河」。あっという間のような、永遠のような。通路までびっしり人で埋まった劇場。こないだのZEPPのときよりも距離が近いからか、音と声がすぐそこにあるような、素晴らしい空間芸術。110年前の色つき映像、心が震えるような吉祥寺の夜でした。

  
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2012年09月17日

真夜中の青春群像



昨日のこと。スタジオから一転、自宅作業部屋でお昼過ぎから暗くなるまで、気づいたらずっと10小節のギターソロを何回も何回も弾き続けてやっと録音終了。難しいことをやるわけではないのだけど、「これだろ、これ!」っていう直感的な感触があるまで終わらない。ずっと猫背で、楽しいが骨の折れる数時間。

真夜中まで弛緩して、新宿までレイトショーの映画を。ようやく「桐島、部活やめるってよ」を観にいく。僕の徳島でのライブに突然来た友人が「明日高知のロケ現場に行くんだ」と言ってた映画がこの映画になった。すでに熱狂的支持と評価を受けている映画なので言わずもがなだが、とにかく素晴らしく心が揺さぶられる青春群像劇。最初はガス・バン・サントの「エレファント」やJ・J・エイブラムスの「SUPER8」などを想起しながらのけぞって観ていたがすぐに物語に引き込まれて前のめりに。間違いなく今年一番の映画(今年はホントに全然映画館に行けていないのだが)。

三連休の真ん中とはいえ、電車のなくなった1時半に終わるレイトショーで満席、ギリギリにキャンセルが出て観ることができました。また何回でも観たい。この映画を観た人といろいろああだこうだと話がしたい。高校時代になって絶対戻りたくない!と思ったが同時にあの戦場のような世界に今の知識と経験値を持って舞い戻ってみたいな、とも少し思った。俯瞰でみればその風景はきっとキラキラしているのだろう。とても幸せな映画体験だった。  
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2012年07月07日

星の見えない七夕の夜に



「クレールとノアール」from『home sweet home』
 ベガとアルタイルが登場する七夕の歌です。

本日より8月3日(金)下北沢440での“夜の科学extra〜ピアノとワルツ”
オフィシャルサイト特設メールフォームにて予約受付を開始しました。

2012年8月3日(金)@下北沢 440
“夜の科学extra〜ピアノとワルツ”

出演;山田稔明(GOMES THE HITMAN)
with 佐々木真里(piano)海老沼崇史(bass)
19:00 開場/19:30 開演
前売り3,500円/当日3,800円(1オーダー代別途)

春以来の下北沢440公演は鍵盤に佐々木真里さんをお迎えして
新しい歌に違う角度から光を当てる公開実験です。屋台骨を支える
エビちゃんのベースと僕でゆらゆらとスイングするワルツを奏でます。

下北沢440
〒155-0032東京都世田谷区代沢5-29-15SYビル1F
TEL.03-3422-9440  
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2012年02月18日

続・3月の北国へ




ファンの方から前売りチケットをいただいた映画「しあわせのパン」を観てきた。原田知世さんと大泉洋氏による北海道洞爺湖にあるパン屋をモデルにしたお話。一番夜遅い時間の上映、仕事帰りのスーツの中年男性が多かったのが印象的。知世さんが青春だった?心をほだされたいと欲してのことでしょうか。

昨年dans la natureのなっちゃんと本の出版ツアーを計画していて、北海道での演奏場所として候補にあがったのが洞爺湖にあるラムヤートという宿泊もできるパン屋だった。諸々の理由でそこでのイベントは見送りになったのだけど、そのときから「しあわせのパン」映画化の話を聞いていたからとても興味があったのだ。銀幕の中の風景を見ながら今年は洞爺湖に行けたらいいなと思った。

バイクを押す2人に余貴美子が頭上から声をかけるときの建物がそのラムヤートだそうだ。なっちゃんを介して知り合ったシエスタラボの名前やレストランのや絡みで知るミュージシャンの方の名前がエンドロールに散見されて、とても北海道的な映画なのだなと改めて思いました。

見終わって高校時代から原田知世ファンクラブに入っている九州の友人(ルパンのED曲のときに「知世さんに変な言葉歌わせたらタダじゃおかない」と僕にすごんだ彼だ)に「しあわせのパン観た?どがんやった?」とメール。すぐ返事が来て「劇団ひまわりの舞台みたいでほんわかしたばい。もう一度見にいこうと思っています」と。

去年書いた「やまびこの詩」の歌詞ではないが、(劇中の老夫婦のように)死ぬまでの数日をあんな場所で過ごせたら幸せだろう。美味しそうなパンとコーヒーとかぼちゃのポタージュ。ご飯を食べてから行ってよかった。静かなシーンでは誰かのおなかが鳴る音が聞こてきそうだった。外に出ると東京は雪。3月、札幌に汚れのないきれいな白い雪が残っていますように。  
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2011年08月29日

[観劇] 腑抜けども、悲しみのクレイジーハニー

写真 11-08-29 13 05 39チケットが取れずに諦めかけていた本谷有希子作・演出「クレイジーハニー」(ヒロインに長澤まさみ、共演にリリー・フランキー)、幸運にも追加公演の席を手に入れたので喜び勇んでパルコ劇場で観てきました。

普段あまりお芝居を観ることのない自分にとって、ステージの隅々から刺激を受けるような140分間。そこここに毒が撒き散らされてヒリヒリとして、達観と憤りが渦を巻く感覚が爽快でした。個人的にはこの救いのないような物語に妙な共感をおぼえました。リリーさんの無様さが素晴らしく、長澤まさみの足が長く美しかった。

本谷有希子の“なんか嫌な感じ”をもう少し味わいたく、DVDで「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」を観た。これもとても“嫌な感じ”で物語を集中して眺めました。「悪人」とかのどん詰まり感に近いような。

DVD鑑賞モードの勢いで観た「ぼくのエリ 200歳の少女」もとてもよかった。自宅でDVD観ると途中ですぐ寝てしまうことが多かったんだけど最近はそうではなくなった気がする。それはあれか、夏が終わるからだろうか。  
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2011年08月12日

[MOVIE] コクリコ坂からムカデ人間

写真 11-08-04 2 45 56ずいぶん前のような気もするが8月になってすぐ「コクリコ坂から」を観にいった。ぼんやりとテレビを眺めたことがある程度で僕はジブリ映画をこれまでちゃんと観たことがない、とTwitterでつぶやいたら少なくない数の知り合いから「ほんとに!?」と問われたけれども、「北の国から」に思い入れのない人がいるようにジブリ映画と波長が合わない僕のような人間もいるのではないかしら(津田大介さんが村上春樹を読んだことがないように)。

で、なぜ「コクリコ坂から」を観にいったかというと何かの映画を見たときに「コクリコ坂」の特報予告が流れて、僕は勝手に舞台が尾道の映画だ、と思い込んでしまった。尾道というのは僕に「平凡な毎日の暮らし」という歌を書かせた街であり、そのみずみずしい風景のBGMに「平凡な毎日の暮らし」が頭の中で鳴ったのでした。

そうしているうちに実は舞台は尾道ではなく1960年代の横浜だということがわかったのだけど、どうしても鳴り止まないBGM「平凡な毎日の暮らし」。これは観にいって決着をつけないとな、と初めてのジブリ映画体験を映画館へ。椅子に深く沈み込んで観た物語は見たこともないのに懐かしい、アニメーションを通じてのデジャヴュだった。個人的には「ノルウェイの森」と「マイ・バック・ページ」とリンクして“1960年代サーガ”だと感じました。歌がよかった。

清々しい「コクリコ坂から」の数日後に観にいったのは「ムカデ人間」。予想通り悪趣味でひどい映画で、笑ったり失笑したり顔をしかめたりしているうちに90分間の狂気のお話が駆け抜けていった。とてもよくお客さんが入っていたが、客席側の一体感が面白かった。信じられないことにこれ、ムカデ人間三部作の序章らしい。みんなにオススメはしませんが、観た人とは楽しく下世話な話に花が咲くような類のカルトな映画だと思います。


夜の科学35の申込受付が始まりました。新しい季節の始まりの2days、よろしくお願いします!  
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2011年07月31日

[MOVIE] バンクシーとトランスフォーマー

写真 11-07-30 12 53 48バンクシーの作品集に「Home Sweet Home」というのがあって、『pilgrim』のジャケットの僕自身のシルエットがイラストではなくてステンシルで描かれているのはそこからの影響のあらわれでした。去年からずっと観たかったバンクシー初監督作「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」を観にいった。

1000円サービスの日だったので大盛況、ストリート系の兄ちゃんたちが多いのが印象的。同じくアートが題材の「ビューティフル・ルーザーズ」ともベクトルの違う、フェイクドキュメンタリーとドキュメンタリーの間を行き来する入れ子構造の、とにかく最初から最後までとても面白い映画でした。

ファンの方から入場券をいただいた「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」。以前「トイ・ストーリー3」の入場券でまさに明日その映画を観にいこうとしていた僕を飛び上がるほど喜ばせたのと同一人物なのだが、今回は「絶対に山田さんが観にいかなそうな映画だと思って」と。実際これまでの「トランスフォーマー」シリーズをひとつも観たことのない僕が公開初日に3D上映の大作を観てきましたよ。

史実と虚構が入り乱れて、'60年代のニュース映像や宇宙空間での風景が3Dになったりしてすごいビジュアルショックだった。お客さんもたくさん入っていました。これは絶対自分で選択して観にいくはずのなかった映画だな、とどんどんシートに沈み込む僕。果てしなく続くと思わせるような、金属音鳴り響く2時間45分でした。皮肉でもなんでもなくこの超大作を観る機会をくれた君に感謝。こんど感想を聞かせてくださいね。毒を食らわば皿までと、昨日テレビでやってたのを録画した「トランスフォーマー:リベンジ」というのを今から観ます。
  
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2011年02月16日

映画『ナナとカオル』の音楽を担当しました

IMG_3157_Rこれが僕が最近のライブのMCで「ボンクラ童貞映画の劇中音楽を担当しました」と話している件です。以下情報。

白泉社・ヤングアニマル誌の連載開始時から、“高校生のSM”というセンセーショナルさと、
純粋でちょっぴり切ない恋愛模様に多くの支持を得ている甘詰留太原作の大人気コミック
『ナナとカオル』を、『ユメ十夜』『ねらわれた学園』の清水厚監督が実写映画化。


この作品の主題歌と劇中音楽を山田稔明が担当しました。配信での音源作品リリースも予定
されています。作品に関する詳しい情報や予告編トレイラーはこちらからご覧ください。


来る3月12日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトショー公開される本作が、
公開直後の3月29日にバップよりDVDとブルーレイで発売されることが早くも決定しました。



【商品概要】
DVD『ナナとカオル』
発売日:2011年3月29日 ※同時レンタル開始/発売元:バップ
セルDVD:VPBT-13548/税込¥3,990/本編80分+特典映像約30分/カラー/ステレオ/ドルビーデジタル/片面2層/16:9 LB
【特典映像】メイキング「ナナとカオル」撮影日誌〜ひそやかな絆 【封入特典】フォト・ブックレット
レンタルDVD:VPBT-18654
セルBlu-ray:VPXT-71163/税込6,090/本編80分+特典映像(DVDと同様)約30分
カラー/ドルビーデジタル2.0ch/片面2層/16:9<1080p High-Definition>


nana_DVD+【キャスト/スタッフ】
栩原楽人 永瀬麻帆
染谷俊之 浅居 円  
永戸武士 坂東大毅 佐藤王宝
三田あいり  比企理恵

原作:甘詰留太「ナナとカオル」(白泉社『ヤングアニマル』『ヤングアニマル嵐』連載)
監督・脚本:清水厚  音楽 / 主題歌「ひそやかな魔法」:山田稔明 
制作協力:バイオタイド  製作・配給:バップ-東京思春期-
(C)甘詰留太/白泉社・バップ  
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2011年02月08日

ゾンビランドと世界の終わる日

写真ずっと観たくて、ようやくDVDが発売された「ゾンビランド」をげらげら笑いながら観た。今オタクを演じさせたらジェシー・アイゼンバーグの右に出る人はいないかもしれない。「ソーシャル・ネットワーク」での無感情な演技とは違ってもっとチャーミングで、サブキャラクターたちにも個性があって小ネタ満載のバカ話に大満足でした。続編作って欲しい。

ここ最近ずっと何かしらの原稿を書いていました。R.E.M.の5作品のレビューをCDジャーナルに書きました。2月19日発売、R.E.M.が表紙の号です。佐賀の片田舎で過ごした思春期に「世界の終わる日」という曲のビデオをベストヒットUSAで観て心震えて翌日福岡は天神のレコード屋までCDを買いにいって以来20余年。ひとつのアーティストをずっと好きでいられるというのはとても幸せなことです。

それと並行してずっとやってみたかった小冊子のための文章をいくつか書きました。Twitterともブログとも違う文章を発信したかったのです。それはライブのときにお披露目できそう。年末に映画の劇中音楽の仕事をやって面白かったので、今度の巣巣でのマフィンカフェのBGMを作ってみようと音を重ねていたら結構な数になったのでそれをEPにまとめたものも作っているところです。

で、その年末やった映画の音楽に関して、情報はまた追ってお伝えしますが、3月はじめに「ひそやかな魔法EP」というアイテムの配信リリースに向けて準備しています。「ひそやかな魔法」は“旅路”“家路”の総まとめのようなサウンドプロダクションになりました。「星降る街」の姉妹曲のような、とてもいい曲です。

夜の科学33も楽しみにしていてください。2日目はSOLD OUT、ソロパフォーマンスの日も充実した内容にしたいと思っています。ぜひお早めにチケット確保を。そろそろ旅に出たい季節になってきた。  
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2011年01月26日

映画「180°SOUTH」

写真渋谷で「180°SOUTH」を観てきた。シネクイントでの単館上映ですが思っていたよりたくさんのお客さん、これから順次全国で公開されるドキュメンタリー映画です。

アウトドアブランドして有名な“patagonia”創始者イヴォン・シュタイナードと“THE NORTH FACE”創始者ダグ・トンプソン、この二人が40年以上前に未開の地南米パタゴニアを旅した記録フィルムに触発されてアメリカ青年が追体験を試みる旅のレコード(記録)、という作品で、とにかく旅路の風景の美しさと距離と時間の長さに感服しました。

途中ジェフ・マクフェトリッジのイラストによるアニメーションも可愛らしく、音楽もジャック・ジョンソンからアンドリュー・バード、さらにはWILCOとビリー・ブラッグ共演盤からのトラックも映像に色を添えていました(アメリカ放浪の象徴ウディ・ガスリーの詩というのにも意味があったのだろうな)。

“エコ”と呼ぶにはあまりにスケールの大きな志。自然環境に対しての“企業家”ふたりのアプローチから我々はなにを感じとるのか。風景の広大さのわりにとても地味な作品に思えるけれども、とても観たかった映画でした。旅に出たくなりました。  
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2011年01月16日

ソーシャル・ネットワーク

写真2月の巣巣でのライブ、とても問い合わせが多く、12日の完売を受けて翌13日に追加公演をやることにしました。dans la natureあいざわさんも「せっかくだからお菓子も日替わりメニューにする」ということなので両日とも参加したい人も大歓迎です(もうすぐ定員しめきりです)。



昨年から話題になっていた映画「ソーシャル・ネットワーク」を公開日のレイトショーで観てきた。僕も含めて僕のまわりにはIT的なものやガジェット好きが多く、アメリカでいろんなSNSのようなものが流行るとすぐ「はやく自分の名前(あるいはバンド名)でアカウントをとれ」と教えてくれる友人がいる。Facebookでアカウントを作ったそばから大学時代の同級生や現在海外で暮らす旧友たちとたくさん再会し近況を詳しく知れたことにとても驚いたのだが、あまたあるSNSのなかでもFacebookほどずば抜けてプライバシーを対外的に開示するネットワークはないと感じていました(使い方がよくわからなくてあまり活用してはいないのだが)。

この映画でFacebookの生い立ちを知り「なるほど」と腑に落ちるところがたくさんあった。ゼロ年代のスピード感がスクリーンから伝わってきて、サスペンス映画を観ているような気分も感じ、エッジのたった音楽がNINのトレント・レズナーの担当だったのも印象的でした。面白かったので、帰って久しぶりにFacebookを覗いてみたら未読のメッセージがたくさんあった。

今年もたくさんの映画を観てたくさんの音楽に触れようと思います。




夜の科学extra
〜巣巣のバレンタイン食堂
  with dans la nature【追加公演】

2011年2月13日(日)
17:00開場/17:30開演
¥4,000(ドリンクとチョコレートケーキつき)


たくさんのお申込を受けて巣巣での追加公演が決定しました。
日曜日の夕刻、ぜひご家族お友達お誘いの上ご来場ください。

オフィシャルサイトGOMES THE HITMAN.COM RESERVEフォームにて予約受付を行います。

※携帯電話からのお申し込みやメールフォームがうまく機能しない場合は
「お名前/フリガナ/E-mail//電話番号/人数」を明記の上、 題名を「2/13巣巣」として
info@gomesthehitman.com 宛に Eメールにてお申し込みください。
※本公演は自動返信メールのあと、あらためて予約確定メールを持って予約完了となります。

巣巣(http://www.susu.co.jp/
〒158-0082 
世田谷区等々力8-11-3岸本ビル1F
TEL 03-5760-7020  
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2010年11月23日

映画「レオニー」と札幌と高松

Photo 11月 23, 0 46 39自分のライブが終わると必ず映画を映画館で観たくなるのはなんでだろう。何かのバランスをとろうとしているのかもしれません。観ると決めていた映画「レオニー」を観にいってきた。

日本人の父とアメリカ人の母の間に生まれた芸術家イサム・ノグチの母レオニー・ギルモア。20世紀初頭を生き抜いたその波乱の生涯を、日米両国を舞台に描く」という内容の映画。

今年の夏、札幌でのライブの後に氏が設計したモエレ沼公園を訪ねて以来「イサム・ノグチ」という芸術家への関心がむくむくと芽生えて、先月高松でのライブの前にイサム・ノグチ庭園美術館に心を打ち抜かれた僕がこの映画を観ない理由はないのです。

知らないことを知ること、それは自分の“平凡な毎日の暮らし”に様々な遠回りや袋小路を増やす作業である。僕はこの秋のツアーでいろんな気持ちや思いを吐き出したが、またこの映画を観て大きく息を吸い込んだような気がしている。

イサム・ノグチの父、野口米三郎がイサムの母レオニーに捧げた作品が「巡礼(The Pilgrimage)」だと劇中で知ったときに「は!またなにかとなにかがつながっていく!」とどきどきしました。

とにかく、高松の人と札幌の人にはマストな映画といえるのではないでしょうか。もっといろんなことを知りたいと思いました。僕の作業机の目の前には夏のモエレ沼公園のポストカードが貼ってある。これを見つめながら僕は8月の作曲期間を過ごしたのでした。

  
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2010年10月29日

アップダイク追記と「森崎書店の日々」

IMG_2186歌詞を書く仕事の締め切りがあって、しかし歌詞を考えるというのは街を歩いていても車を運転していてもファミレスでお茶してても可能な作業なので「森崎書店の日々」という映画を観にいった。

去年神保町の古本まつりをだらだらと一日堪能して、そのカビくさい書店の森の魅力を再確認したところだった。また今年も古本まつりの季節なわけで、いいタイミングでこの映画を観ることができました。

秋になると僕は「アップダイク追記」という歌を歌う。これは「あー、秋の夜にー」とノドをひらくことができてライブ序盤にやるとペースが掴めるという利点もあるが、なにより読書の秋に欲しい本を探し歩きまわる10数年前の自分の姿と再会できるという意味でとても愛しい歌だ。

映画「森崎書店の日々」はとても地味に進行するのだが、この地味さは古本屋や中古レコード屋で誰かに訳あって見捨てられたモノたちに「君たちにわたしが価値を見出してあげよう」と目を細めて指を這わすような思いに通じる“静かな熱”を感じながらの2時間はとても心地良かった。

どんどん捨ててモノは増やさないようにしようと頭は思っても、こういう街やお気に入りの中古盤屋があると無意識の心がそこになにか価値を見出してしまってサルベージしてしまうのだな。

劇中の誰かが「この街は本に似ている」とつぶやくが、それが僕が「オレンジ〜真実」という曲で「真実はいつも切ないもの/..疲れたときにそっと閉じる」と書いたフレーズと貴重低音が同じような気がしてハッとした。

神保町古書街、今年は台風のせいで古本まつりは大変だろうが、初めてそこを訪れると東京にこんな街があったのかと思うような風景に出会えるので未体験の人には強くお薦めしたい。  
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2010年10月20日

映画「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」

nowhere boy特別試写会の招待券が当たったのでジョン・レノンの伝記的映画、「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」を観にいってきました。

今年はジョン・レノン生誕70周年の年でビートルズの赤盤青盤リマスターも含めてお祭りのような状態になっているが、僕もご多分にもれずCDを何枚も買ってしまっている。こないだファンの方からジョンの書いた猫の絵のTシャツをいただいたのですが、とても可愛くてよく着ています。

ジョン・レノンを語るときにはオノ・ヨーコとの人生に焦点が当たることが多いけれども、この映画は、謂わば“オノ・ヨーコの知らないジョン・レノン”物語でした。実の母であるジュリア、ミミ伯母さん、ジョン、クォーリーメン、そして未開拓の荒野に進みゆくビートルズ。とてもワクワクしながら最後まで楽しみました。

感覚的にはジョニー・キャッシュを描いた「ウォーク・ザ・ライン」と通じるような。話し方や仕草がホントにジョンみたいでどんどんジョンに見えてくる主人公に対して特徴的な可愛らしさのポール役の違和感も逆に面白かった。帰ってすぐ『ジョンの魂』を聴きました。

11月5日から公開とのことです。  
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2010年09月15日

ドラゴンと猫の類似点とは

nekoライブのMCでも話しましたが、ずっと観たかった「ヒックとドラゴン」を3D吹き替えで観てきた。新宿ピカデリーは平日なのにとても人が多く、だいたいの人(老若女性)が「BECK」を観にきていた感じでした。

今年は3D元年と呼ばれることなるでしょうが、そのなかでも一番3Dである必然性がある映画だなあと思いました。予想以上の素晴らしい映画でした。ああ、エンターテイメントって素晴らしい。心が豊かになる。

ある段階からドラゴンが猫にしか見えなくなってきて可愛くて仕方なくて、主人公とドラゴンの関係がベタベタしすぎず一定の距離感があってそこがとてもよかった。ハッピーエンドと呼ぶには満身創痍の主人公の姿がとても印象的で、これは大人こそ観るべき映画だと思いました。エンドロールで流れるJONSIの歌もよかった。

帰って猫を可愛がりまくりました。瞳としっぽが似てるんだ、ドラゴンと猫。あと、乱暴なところが。僕にとって「ヒックとドラゴン」は21世紀の“Puff the Magic Dragon”でした。すっきりした。明日からスイッチ切り替えて作詞の仕事。


民主党代表選挙、に限らず、僕がこっちかな、と思うものの反対側に世論があるような気がして、だんだんマイノリティ気質に慣れっこになってきました。僕がインディアン好きなのもそのせいなのかもな。ネイティヴアメリカン作家シャーマン・アレクシーの「はみだしインディアンのホントにホントの物語」邦訳が発売された。めちゃめちゃ面白くておすすめです。  
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