朝型にシフトした生活のせいか7時前に一回起きて、時間までだらだらするのが心地良いのだ。
この日は東京へのフライトを遅い時間にして、“のや”家族にいろいろお世話になり連れ回して
もらうことになりました。僕は声を枯らしたハミングバード、という感じでひどい声。昨夜の
打ち上げでどんだけ調子に乗ったかがよくわかる。
ホテルまで“のや”親子が迎えにきてくれて札幌の街を大まわりしていろいろ見せてくれました。
雪祭りの雪がまだ山のように残る。のやマスターおすすめの散歩コースとして立ち寄ったのが
北海道神宮。雪の上、氷の上を歩くのが楽しい。真っ白く太陽を反射して僕はくしゃみばかりだ。
参拝した後は六花亭が無料で提供しているという休憩所でお茶と「判官さま」なるお餅をいただく。
九州出身の僕にとっては梅ケ枝餅を連想する焼いたお餅でとても美味しかった。
それからふたたびレストランのやの母屋ともいうべきプー横丁へ移動。ランチタイムで店内は盛況。
よほど僕が疲れてるように見えたのでしょうかね、おなかに優しそうな洋風おじやをご馳走になる。
とても居心地が良いお店で、コーヒーを飲みながらまったりしたり“のや”娘Sちゃんの小学校時代の
北国に育つ植物を調べた研究課題などを眺めているうちに数時間が経ってしまうほど。
お店の皆さんにさよならをして“のや”家族の車で札幌を出発。のやマスターの話を聞いていると
北海道の音楽シーンの豊かさに感心させられる。フォーク、フォークロア、現代音楽とジャンルを
軽々と越えてゆく柔軟な土地柄と音楽と生活が密接している印象。少し高速道路を走って恵庭へ。
まず最初に「えこりん村」というところへ。雪のなか、羊がいたり牛の群れがいたりして目を見張る。
タイミングがよければアルパカさえ見れるらしいがこの日は残念。ここにも氷のオブジェが空へと
伸びる。風邪をひいてからしばらくコーヒーを絶っていたのであちこちで飲むコーヒーが美味しいこと。
次に連れていってもらったのは北広島の「森のゆ」というモール系天然温泉で、ここでも疲れた体を
これでもかと癒させてもらいました。さっき羊を見たばっかりなのにここで早めの夕飯にジンギスカン。
なにもかもが美味しいと思わせるのは、旅の途中という理由だけではない。満腹になって満足。

飛行機の時間まで少しあったので空港の少し先のウトナイ湖、道の駅へ。真っ暗で何も見えないのだが
目が闇に慣れてくると空に星がたくさん見える。「home sweet home」みたいな風景でした。本当に
いろいろ手を尽くして面倒を見てくださった“のや”家族に感謝します。またすぐに戻ってきたいと思う
札幌での3日間でした。飛行機の窓から見おろした街は白くうっすらと輝いていてきれいだった。
便の遅れやなにやらで羽田からの家路は結局最終電車で、東京の街は雨に濡れて凍えたみたいだった。
いろいろお世話になりました。新しいアルバムを持ってまた新しい旅に出ることが楽しみです。