楽しみにしていた鎌倉molnでのライブ、前回恵比寿でのバンド編成レコ発ライブから6日しか経っていないのに心がとても新鮮なのはこの日がfwj五十嵐くんと二人でのデュオだからという理由だけではなく、一日のなかでの時間経過や目に映る光の陰影が確実に変わったからだろう。混みあう都内を抜けて第三京浜から鎌倉へ。一番好きな道路である。この道を行けばいつでもパッと心が晴れるような場所へ辿り着けるような気がするのだ。残暑の威力をこれでもかと見せつけられたこの日、鎌倉はまだ全然夏だった。材木座海岸から由比ヶ浜を車で流すも水着の水着の男女あふれる浜辺を眺めるだけ。秋になったらまたちゃんと海を見にきたい。カフェ・ヴィヴモン・ディモンシュで熱いコーヒーとゴーフルをいただき会場となるmolnへ。
この小さなお店にこんなたくさんの人が入るのか!というほどの満員御礼で迎えた開演、あまり決め事を作らずに挑んだステージはここ最近では一番おしゃべりの多いライブになりました。ギター2本で奏でる『新しい青の時代』は新鮮。「一角獣と新しいホライズン」ではレコーディングで使ったのと同じ12弦ギター、五十嵐くんの6弦と合わせて18本の鉄弦のキラキラした響きが乱反射していました。読書の秋を迎えにいくつもりで歌った「アップダイク追記」にも五十嵐くんはギターを重ねてくれて15年も前に作った歌が追い焚きされるような感覚でした。
お薦めの本を紹介しあうトークセッションで僕は永六輔著「男のおばあさん」と保坂和志「もうひとつの季節」、五十嵐くんは木皿泉の処女小説「昨日のカレー、明日のパン」をセレクト。ラジオ好き、本屋好きのふたりならではの出し物になったと思います。「夏の日の幻」を関東で演奏するのは今年はこれで最後か。そして9月を愛でる「harvest moon」を虫の音を聴きながら。molnの木の響き、窓外の電車の音などがとても心地良かったです。
持っていったMONOLOGバックナンバーもCDもたくさんご購入いただき嬉しい限り。終演後は美味しいスペインバルでお疲れさま会。初夏からずっと楽しみにしていた鎌倉での演奏会が終わってしまいました。夜になっても湿気の多い残暑の一日だったけれども真夜中の第三京浜から観た多摩川沿いのマンション群はゆっくり点滅するホタルの光のように見えて秋の訪れを感じさせるものでした。次はクリスマスくらいのタイミングでまた鎌倉で歌いたいなと思っています。カレンダーがめくれて9月になりました。いよいよ今週末は初めての2都市、尾道と松江です。とにかく楽しみ。どんな出会いが待ち構えているでしょうか。
BON VOYAGE!〜渡る渡船は音楽ばかり〜前夜祭
山田稔明『新しい青の時代』発売記念
“夜の科学 in 尾道〜brand new blue”
2013年9月7日(土)@ 尾道 JOHN burger & cafe
open 19:30 / start 20:00
前売 3,000円 / 当日3,500円 (1ドリンク別)
出演者:山田稔明
友人である永田敬士氏が地元有志と開催する音楽イベント「
BON VOYAGE!」の前夜祭として
心強い橋渡しをしてくれました。会場JOHN burger & cafeでは渡船の定期券をモチーフに
した前売りチケットを販売中です。美味しいハンバーガーも楽しみです。
チケットはJOHN burger & cafe店頭、
オフィシャルサイト
RESERVEにて受け付けます
JOHN burger & cafe
〒722-0036 広島県 尾道市 東御所町3−25
山田稔明ニューアルバム発売記念ライブ
“夜の科学 in 松江〜brand new blue”
2013年9月8日(日)@ 島根 松江 artos Book Store
開場16:30/開演17:30/前売2500円 (当日3000円)
松江の素晴らしいセレクトブックショップと僕を繋いでくれたのは
加古川チャッツワースでした。「山田くんのライブをここで観たい」という
熱い思いがようやく実現します。出雲大社詣でも楽しみなのです。
※チケットはartos店頭/HPからお申込み受付中です
(オンラインショップからのご購入をお薦めします)
artos Book Store
〒690-0884島根県松江市南田町7-21
TEL/FAX 0852-21-9418