2024年08月31日

LIFE IS COMIN' BACK

1994年、大学3年の8月。ミニコミ誌を作ってた友だちが声をかけてくれてディスクレビューを書くために2週間ほど早くアドバンス・カセットを手に入れたから、ダラダラした二十歳の夏休みのBGMはこればっかりだった。どんな文章を書いたのか、ほんとにそのミニコミ誌が出たのかも覚えてないけど、そのカセットはずっとそばにある。

そしてあれから30年後の未来の2024年8月31日。小沢健二『LIFE』発売から30年の日本武道館公演を観にいった。残念ながら交通機関の断絶のせいで来場を諦めた人もいただろう。なんとドラマティックな台風の日々だったことか。台風をくぐり抜けて辿り着いた人たちの熱気。とにかく舞台が壮観、僕の目の前は服部隆之さんが指揮する21人編成のオーケストラだった。

丁寧に正調で歌われる「天使たちのシーン」の神々しさ。3時間のライブのなかで一番グッときたのが「ラブリー」だったのは自分でも意外、録音に使われたのと同じMartin D-18Eという電気化された生ギターで爪弾かれたイントロが本当にレコードそのままの音だった。

僕がメインで弾いてるギターMartin F-55には、その「ラブリー」で使用されたMartin D-18Eと同じDeArmond社のピックアップが装備されている。どちらのギターも当時人気のなかった、時代の徒花のようなモデルで短期間しか製造されなくて、僕のMartin F-55は世界に665本、Martin D-18Eにいたっては302本しかないらしい。

3時間のライブは素晴らしい時間だった。ステージ上のヒックスヴィルの御三方の姿を感慨深く眺める。友達にもたくさん会えた。声をかけてくれた人にも感謝。30年の時間を想った至福の夜でした。

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2024年08月30日

いよいよバンド編成 山田稔明「夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日2024」が今週末|当日精算の取り置き予約受付を開始しました

台風10号がまだ各地に雨を降らせていますが、どうか皆さまの街に被害がありませんように。憂き目にあわれた皆さんには穏やかな日々がすぐに戻りますように。今週末9月1日に予定されている吉祥寺スターパインズカフェでの公演は予定通り開催します。どうぞ足元お気をつけてご来場ください。

嵐のなか集まって長時間のリハーサルでした。新曲から古い曲までソロキャリアを総括する内容となっています。そう、初めてのソロアルバム『pilgrim』をリリースしたのが2009年なので今年はソロデビュー15年のアニバーサリーでもあるのです。ソロ活動初期から支えてくれているイトケンさん、安宅くん、五十嵐くん、そして真里さんに近藤さん、そして久しぶりにフルート上野くんを迎えて7人編成の“夜の科学オーケストラ”です。スターパインズカフェの27周年アニバーサリー月間でもあります。どうぞご期待ください。

プレイガイドのチケット販売とあわせて、本日より入場料金当日精算の前売り取置予約受付を開始しました。まだチケットのない方、クレジット決済が都合悪い方、当日ギリギリまで予定がわからない方もこちらの取置予約をぜひご利用ください。

台風の行方は?天気はどうなる?夏休みの最後の日曜日に吉祥寺でお会いしましょう。

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2024年9月1日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
[ SPC 27th Anniversary event ]
山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日 2024


17:00開場 18:00開演/前売4500円 当日5000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 山田稔明(vo, g)、安宅浩司(pedal steel, mandolin)、
itoken(drums)、五十嵐祐輔(bass)、佐々木真里(key.)、近藤研二(g)、上野洋(flute)]

昨年末以来のバンド編成、山田稔明と素晴らしい音楽家たちが
奏でる丹精な言葉と芳醇なメロディをお楽しみください。

前売り取り置き予約受付
https://tiget.net/events/344143

イープラスにてチケット発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4127110001

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1  
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2024年08月29日

猫をかわいがりすぎる、ということはない

下の写真は2014年6月、愛猫ポチが亡くなったときに坂本美雨さんとサバ美ちゃんが悼んでくれたインスタグラムの投稿。とても心が癒やされて救われた。あれから10年が過ぎて、サバちゃんが旅立った。「猫吸い」という愛すべき奇行を一般的にした美雨さんと相棒サバ美ちゃんとの関わりを見て、猫をかわいがりすぎるということはないのだということを改めて確信した。天井知らずの愛を知った。自分も100%の気持ちを猫に捧げて、それを恥ずかしげもなく世界に向けて発信するようになるきっかけは、他でもない美雨さんとサバちゃんだった。

サバちゃんはずっと可愛かったし、これからも永遠。感謝しかありません。安らかに。

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2024年08月28日

GOMES THE HITMAN次回ワンマンライブは9月27日(金)スターパインズカフェにて

残り少なくなってきた8月、そして9月はお世話になっている吉祥寺スターパインズカフェの周年イベント月間。
GOMES THE HITMANもその27周年をお祝いします。ぜひお集まりください。

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2024年9月27日(金)@ 吉祥寺スターパインズカフェ
SPC 27th Anniversary event
“町あげての収穫祭”

出演:GOMES THE HITMAN
[山田稔明、堀越和子、高橋結子、須藤俊明]
18:30開場 19:30開演/前売4500円 当日5000円(D別)
(整理番号順入場・全自由)

Tigetにてご予約受付(当日精算)
https://tiget.net/events/333376

吉祥寺 スターパインズカフェ(https://mandala.gr.jp/SPC/
〒180-0004武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1
Tel 0422-23-2251  
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2024年08月27日

夜の科学 in 千葉ーone day trip(2024年8月25日 @ 千葉 JAM)【ライブ後記】

千葉でライブをするのは...と思い返すと、船橋のららぽーと20周年記念イベントというのが2001年にあって、その次は幕張でのサマソニの小さなステージで歌った2006年、それ以来ということになる。プライベートではIKEAに行ったりはするけれども、やはり遠くて近い関東というイメージ。そんな千葉で満員御礼で歌えるというのはこのうえない幸せ。

お昼過ぎに吉祥寺を出て、1時間15分で千葉に到着。前回春に来たときに気になっていた「ヨーロピアン」という純喫茶に立ち寄り、アイスコーヒーで暑さを癒やし、レコード屋さんで宝探ししてから会場入り。こういうちょっとした寄り道が楽しい「八月のベルカント」の4回目。JAMというお店はライブハウスANGAの系列店、美味しいごはんを食べながら演奏を楽しめるレストランで、邪夢という表記があったり、なんとなく昭和感がある。実際長い歴史のあるお店だそうです。店内にはドラムセットもあり、バンド演奏もできる。僕はリハーサルでずっとアップライトピアノの前で練習。家では電子ピアノで弾くのだけど、やっぱり本物のピアノは違う。この日もめちゃくちゃに暑いなか、ご来場いただいた皆さんに本当に感謝。

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まだまだ暑いですが「夏休みは終わったのさ」とオープニングは「way back home」、「20世紀の夏の終わり」と続く、文字通り夏の終わりを意識したセットリスト。「桃色の雲」を歌っている頃はまだ日が残って窓の外にはセピアの空が見えていたでしょうか。千葉ならではの選曲をと考えたときに浮かんだのはカジヒデキさん。僕がコロナ禍の緊急事態宣言中にお忍びで出かけたのは千葉の富津港でしたが、カジさんは富津出身ですね。「A SALL GOOD THINGS」というレイモンド・カーヴァー由来の曲をカバー、僕の「small good thigs」と続けました。ささやかだけど、役に立つ、大切なこと。

今月毎週歌っているR.E.M.のカバー、この日は「Daysleeper」、大好きな歌を熱唱して聴いてもらうというご褒美みたいな時間。「月あかりのナイトスイミング」もこの季節に似合う曲だな。「音楽は魔法?」、その日限りのライブを毎週続けているとやっぱり音楽って魔法みたいだって感じるし、ステージにいる間は魔法使いにもなれるかもしれないと思う。そもそも千葉でライブをすることになったのはHEATWAVE山口洋さんのANGAでのライブを観にきたことがきっかけでした。店長さんを紹介してもらって3ヶ月を経てこのライブが決まった。だから感謝を込めてHEATWAVE「明日のために靴を磨こう」をカバー。目が覚めて靴をピカピカにして「新しい朝のワルツ」と続けました。この日は間に休憩を取る2部制。みんなたくさん食べて飲んで楽しそうでした。

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ピアノの前に座って後半スタート。キーがCの曲しか弾けない僕の定番のひとつ「LET IT BE」を一節(下北沢では「Imagine」を歌った)。レナード・コーエンの「Hallelujah」は数々の名カバーを生んだ名曲。僕もこの曲を2010年代に練習して歌っていた。それを思い出して練習してこの日披露。3番の歌詞を日本語訳詞にしてみました。「言葉の海に声を沈めて」 は2000年頃にピアノで書いた曲、初めての試みだったと思う。評判がよくてよかった。チミママの話をして「シャーとニャーのはざまで」、「あいとわをん」と今年書いた新曲。「hanalee」はこの日家族で観にきてくれた友人イラストレーター山田タクヒロさんからのリクエスト。本編最後は「小さな巣をつくるように暮らすこと」。JAMは縦長なお店で最後部席がステージから遠く感じたので、ディナーショースタイルでそこまで出向いて生音演奏しました。

アンコール写真撮影タイムにはスピッツ「夏が終わる」をギタレレで。そして個人的ハイライト、再びピアノに向かって新曲「八月のベルカント」。少しずつ歌詞を書き換えたりして曲が成熟していくのと、僕のピアノの腕もちょっとずつ熟れていくのを感じる。「baby driver」で手拍子をいただいて、最後は「セラヴィーとレリビー」で中盤の「LET IT BE」弾き語りがここに帰結。東京から少し離れたところでライブをすると普段なかなか足を運べないような方や初めての人、久しぶりの人が来てくれる感覚がある。この日もそんな感じ。ご当地ならではの落花生や猫たちへの贈り物をたくさんいただいた。ありがとうございました。

帰り道、遠くの空の遠雷の光が幻想的でした。

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2024年08月26日

山田稔明、関東行脚「八月のベルカンテ」の最終章は今週末 吉祥寺スターパインズカフェ公演

神奈川・鎌倉、東京・下北沢、埼玉・川越、千葉でのソロ弾き語りが終わって、今週末はいよいよバンド7人編成での山田稔明「夜の科学 vol.65」です。「夜の科学」というタイトルのライブは2002年の暮れに始まった山田稔明ソロ名義でのイベントで、そこから22年経って現在は下北沢leteでのソロ弾き語り「夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽」、回数を重ねて65回目となるバンド編成でのライブとなっています。

昨年末以来のバンド編成ソロとなる今回、メンバーはギタリスト/シンガーソングライター安宅浩司くん(ペダル・スティール・ギター、マンドリン、コーラス)、イトケンさん(ドラム)、fishing with john、張り子作家としても活動する五十嵐祐輔くん(ベース)、佐々木真里さん(キーボード)、そして近藤研二さん(ギター、コーラス)、さらに有能なエンジニアでもある上野洋くん(フルート)、そして僕の最大でステージ上7人にもなる、まさに夜の科学オーケストラでお届けします。音源化されていない新曲がたくさんありますのでぜひ一期一会のステージを目撃してください。

台風の行方が心配ですが、強く念を送って当日は青い空と星空のもと夏休みの最後の日曜日、思い出づくりのクライマックスにしたいと思います。チケット発売中です。

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2024年9月1日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
[ SPC 27th Anniversary event ]
山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日 2024

17:00開場 18:00開演/前売4500円 当日5000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 山田稔明(vo, g)、安宅浩司(pedal steel, mandolin)、
itoken(drums)、五十嵐祐輔(bass)、佐々木真里(key.)、近藤研二(g)、上野洋(flute)]

昨年末以来のバンド編成、山田稔明と素晴らしい音楽家たちが
奏でる丹精な言葉と芳醇なメロディをお楽しみください。

イープラスにてチケット発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4127110001

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1  
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2024年08月25日

夜の科学 in 千葉ーone day trip(2024年8月25日 @ 千葉 JAM)【SETLIST】

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2024年8月25日(日)@ 千葉 JAM
夜の科学 in 千葉ーone day trip


1.way back home
2.20世紀の夏の終わり
3.桃色の雲
4.A SMALL,GOOD THING / ささやかだけれど、役にたつこと(カジヒデキ カバー)
5.small good things
6.Daysleeper(R.E.M. カバー)
7.月あかりのナイトスイミング
8.音楽は魔法?(新曲)
9.明日のために靴を磨こう(HEATWAVE カバー)
10.新しい朝のワルツ(新曲)

11.Hallelujah(Leonard Cohen カバー)
12.言葉の海に声を沈めて
13.シャーとニャーのはざまで(新曲)
14.あいとわをん(新曲)
15.hanalee
16.小さな巣をつくるように暮らすこと

EN
17.夏が終わる(スピッツ カバー)
18.八月のベルカント(新曲)
19.baby driver
20.セラヴィとレリビー
  
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2024年08月24日

今週末は千葉JAMでの弾き語りワンマン「八月のベルカント#4」

八月のベルカントと銘打って8月の毎週末日曜日に関東近郊の会場でライブをする企画、その4回目は千葉。JAMというお店はレストラン、ライブハウスANGAの系列店です。美味しいごはんを提供していただけるということで開場から開演まで1時間とりました。チケットはソールドアウトとなっています。千葉でライブをやるのなんてほぼ初めてなので満席のお客さんの前で歌えるのが嬉しいです。開場時BGMを千葉在住の友人イラストレーター山田タクヒロさん(同世代、同じイニシャル)に用意してもらいました。タクヒロさんが「hanalee」をイメージして描いてくれた絵も持っていこうと思います。

お店付近の地図を見てて「千葉」とつく駅名の多さにびっくりしています。みんな迷わず辿り着いてね。このソロライブが終わったら次はいよいよバンド編成締めくくりの吉祥寺「夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日 2024」です。

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2024年8月25日(日)@ 千葉 JAM
夜の科学 in 千葉ーone day trip

17:30開場 18:30開演/予約4000円(別途1オーダー代)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

デビュー25周年にしてなんと初めての千葉でのライブが
決定しました。夏休みの日帰り小旅行、どきどきしながら
未知の街で歌を歌いたいと思います。美味しいおつまみと
お食事もありますのでライブ前に単能していただけたら!
*チケットは完売

千葉 JAM(https://musicians-paradise-jam.com/
〒260-0855 千葉市中央区市場町9-19
TEL: 043-227-7229




2024年9月1日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
[ SPC 27th Anniversary event ]
山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日 2024

17:00開場 18:00開演/前売4500円 当日5000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 山田稔明(vo, g)、安宅浩司(pedal steel, mandolin)、
itoken(drums)、五十嵐祐輔(bass)、佐々木真里(key.)、近藤研二(g)、上野洋(flute)]

昨年末以来のバンド編成、山田稔明と素晴らしい音楽家たちが
奏でる丹精な言葉と芳醇なメロディをお楽しみください。

チケットはプレイガイドにて発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4127110001

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1  
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2024年08月23日

みんなで練習を

9月1日(日)吉祥寺スターパインズカフェでのバンド編成ソロ「夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日2024」のためのリハーサル初日は僕が最近新しく書いた曲たちをバンドでアレンジする日になった。ギター一本の弾き語りで歌った裸の曲、それに見合う服を見繕うような作業。思っていた通りになったり、予想外の展開になったり、うっとりしたり侃々諤々したり。バンドってとても楽しい。僕にはGOMES THE HITMANとこのバンドと2つあってとても恵まれてるなと改めて思う。夢中で練習してて写真の一枚もなかったんだけど、偶然ばったりベーシストの伊藤健太と会ったので彼のカメラで集合写真を撮ってもらった。

写真左から佐々木真里さん(key)、五十嵐祐輔くん(bass)、僕、近藤研二さん(guitar)、イトケンさん(drums)、安宅浩司くん(pedal steel, mandolin)、そして今日の練習は欠席だったフルートの上野洋くん、7人でお届けします。八月の日帰り旅の思い出を持ち寄って夏の総集編っていう感じに。「夏休みの最後の日曜日」というのはGOMES THE HITMANの「遅れてきた青春」に出てくるフレーズですが、やっぱりひとつの季節の終わりを感じさせる象徴的な日。最後の夏の思い出を作りたいと思います。

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2024年9月1日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
[ SPC 27th Anniversary event ]
山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日 2024

17:00開場 18:00開演/前売4500円 当日5000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 山田稔明(vo, g)、安宅浩司(pedal steel, mandolin)、
itoken(drums)、五十嵐祐輔(bass)、佐々木真里(key.)、近藤研二(g)、上野洋(flute)]

昨年末以来のバンド編成、山田稔明と素晴らしい音楽家たちが
奏でる丹精な言葉と芳醇なメロディをお楽しみください。

イープラスにてチケット発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4127110001

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1  
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2024年08月22日

下北沢lete、9月の追加昼公演の予約受付中

すぐに売り切れてしまった9月15日(日)夜の下北沢lete公演は追加の昼公演が決定、現在レテHPにて予約受付中です。夜公演とは内容の異なる、全編カバー選曲によるステージになる予定です。夜のチケットが取れなかった方も夜公演に参加される方もぜひご参加ください。暑さも和らぐ頃でしょうか。下北沢leteでのライブは現在位置再確認の最前線。新しい季節の歌を歌いたいと思います。

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2024年9月15日(日)@ 下北沢 lete
夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽55 [追加昼公演]

14:00開場 14:30開演/4000円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

下北沢レテでのソロ弾き語り、定期演奏会。
現在位置再確認の山田稔明最前線を体感ください。
酷暑を駆け抜け新しい季節の歌を歌います。
チケット完売につき昼公演が追加決定!

レテHPにて予約受付中
https://l-ete.jp/live/2409.html#d15

下北沢 lete(http://www.l-ete.jp
〒155-0032東京都世田谷区代沢5-33-3
TEL:03-3795-0275  
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2024年08月21日

こんどは右目の話

少し長い文章になります。目にまつわる怖い話、それは今はもう過ぎた話。備忘録的に記しておくメモ。

僕が昨年網膜剥離で入院手術、ライブをいくつも中止延期にしてしまったのはみなさんご存知だと思うんだけど、一度網膜剥離をやると「勘」というか「予感」というか、そういうものが身につくようです。それは先月7月のGOMES THE HITMANのアニバーサリーライブの直前、なーんか見え方が変だな、いわゆる“飛蚊症”みたい嫌な目の中のゴミが気になるなと思って、それはまさに「嫌な予感」だった。昨年網膜剥離をやった左目ではなく右目のほう。で、すぐ眼科に行ったのです、嫌な予感を抱えて。

眼圧や視力を調べて、瞳孔を開く目薬をしてから目の底をたっぷり時間をかけて調べたあとで、先生は「山田さん、2つ穴が開いてますねえ」と言う。「えええっ!」と絶句、数日後に迫るGOMES THE HITMANのライブのこととか翌々週の名阪ツアーとか、八月のベルカント企画のこととかを考えると頭がどうにかなりそうだったのだけど、先生は明瞭な口調で「でもまだレーザーで間に合いそう!今からやりましょう」と前向き。その手続きが始まる。前回は緊急入院と手術が必要な“剥離”だったのが、今回のは網膜裂孔という、網膜光凝固術(レーザー治療)で対応できる範囲だった。目にバチバチとレーザーを当てて網膜の血管や組織を凝固させる処置、だいたい30分くらいか。先生は「80%の確率で大丈夫だと思う」と自信ありげ。ぎりぎり間に合ったのか、本当に大丈夫なのか、いろんな不安を抱きながら、「日常生活ふつうにしていいけど、はげしい運動はさけて」という先生にもちろん数日後にライブがあるとは言えなかった。

翌朝起きて、目の見え方がまた少し見えづらくなっているのが気になった。これも僕が手に入れた「勘」あるいは察知能力なのだろう。朝一番にまた眼科へ。昨日と同じ精査をして、レーザー処置をもう少ししたほうがいいという判断になり、「追いレーザー」。なんというパワーワードか、追いレーザーって。やっぱり目をいろいろするのは本当に疲れる。帰宅してからはずっと寝て過ごした。翌日はGOMES THE HITMANリハーサルだったのだけど、メンバーにはまだ言い出せず。もちろんスターパインズカフェにも。

バンドリハ、休憩中に「みんなに話があるんだけど」と言い出すとみんな一様に身構える。網膜裂孔のことを伝えるとめちゃくちゃ心配してくれるんだけど「激しい歌はやめよう」「トークライブにしよう」「全部スローな曲にしよう」「身体第一で延期もやむなし」といろんなことを言う。ライブ前日にもう一度眼科での検査が予定されていたのでその経緯を見つつ、しかし僕は今度は「大丈夫」だという勘と予感があったので予定通りのセットリストでやる方向で進めた。ライブ前日の検査ではレーザー施術後は良好ということになって、僕はなんとか入院したり緊急手術にならずに済んで、ライブに挑んだのが、7月15日スターパインズカフェでのライブだったのでした。最後の曲、「雨の夜と月の光」でお立ち台に登ったあと飛び降りるのを躊躇したのは「オレの目、大丈夫かな?」の躊躇でした。

その後も定期的に眼科に通いながら名阪ツアーを完遂し、8月からの毎週のライブを続けてきて、今日ようやく「網膜もう大丈夫、完治!」ということでやれやれ、ホッとしました。一ヶ月かかったけど、体感的にはもっと長かったです。網膜剥離経験者の安宅くんにはすぐ報告、心配してゴメスのライブの日同じく吉祥寺でライブをしてたところを楽屋までお見舞いに来てくれた。同じくHEATWAVE山口さんも枇杷の温灸が効くから教えてやるからと励ましてくれたり。関係者各位にもいろいろご心配かけました。原因は明確には不明で、まあ老化のせいっていうのが一番目、体質だったりするのだろうか。定期的な検査はこれからも不可欠だし、怠ることなくちゃんとやるつもりです。目に関してさらに人一倍センシティブになった夏でした。

いつ何時、演奏活動ができなくなるか本当にわかんないものだなと実感したので、この数ヶ月毎回「これで最後かも」という気持ちでステージにのぞんでいます。だから毎回違って毎回特別っていうのが“ライブ”だと改めて思うようになりました。今週末の千葉、そして来週吉祥寺もそのときしか歌えない歌を歌うつもりです。

毎回特別な気持ちでお会いしましょうね。

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2024年08月20日

八月のベルカント#3・夜の科学 in 川越ーone day trip(2024年8月18日 @ 埼玉・川越 amist)【ライブ後記】

八月のベルカント企画の3回目、埼玉県川越市にある雑貨と音楽のお店amistへ。このお店へは今年の春にふらっと遊びにいった。僕のCDを取り扱ってくれているのをSNSで見かけて興味を持ったのです。観光地の“川越”からは車で15分くらいの、(良い言い方をすれば)質素な、味わいのある昔ながらの商店街に佇むおしゃれなお店という第一印象、マニアックなレコードがたくさんあるのも興味深かった。1階の店舗、2階はカフェスペース。2階でぜひライブを、という話が4ヶ月を経て実現したのがこの日のライブ。

吉祥寺から川越までは車で高速道路を使って50分くらい。行ってみたかったお店がひとつあったので寄り道。芽瑠璃堂というレコード屋さん、かつて50年前に吉祥寺にあった伝説のレコードショップなのだけど、近年はオンラインで、そして8月に川越に実店舗がオープンした。カフェを併設した素敵なお店だった。奇しくも前週に共演した近藤智洋さんのPEALOUT、R.E.M.の日本語カバー「世界の終わる日」が収録されたレコードを釣り上げ、ライブ前からホクホク。

開場前から1階店舗では物販が始まって、小さな空間にお客さんがたくさん集まってレコードや雑貨を眺める風景はいいものです。みんな小さなささやかなものが好きなのね。懸念されていた暑さは、やっぱりそれなりに暑く、しかし暑くなければ夏の日のライブではないわけだから、これはこれで、いいのです。満員御礼、立ち見も出るなかでまだ窓の外は明るいうちにライブスタート。

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店主のアッキーさんのリクエストリストは『新しい青の時代』の曲から始まっていた。僕の音楽に最初に触れたレコードだそうだ。なのでオープニングは「どこへ向かうか」「一角獣と新しいホライズン」という流れ。僕は今年あと何回夏の歌をライブで歌うのだろうか、「夏の日の幻」「長期休暇の夜」、そして「目に見えないもの」の歌が持つ切なさが背景によく似合っているように感じた。「長距離ランナー」は誰かがリクエストしてくれた曲、「晴れた日のアスリート」はスポーツマンつながりで。首を振る扇風機、そして風鈴がいいタイミングで鳴ってくれて暑さをそっと冷ましてくれるよう。

amistのレコードをサクサクと眺めていて、「ここにはトラッシュキャン・シナトラズがありすぎますね」「うちでは全然売れないんです」というやりとりがあった。他にも「なんでBlueboyが何枚もあるんですか」とかなんとか、そういう話も。店主が好きなものを並べてそれをお客さんが買ってくれないというジレンマは音楽好きの僕にも痛いほど理解できる。なのでこの日はトラッシュキャン・シナトラズの名曲「How Can I Apply?」をカバー(終演後確認したら誰かが『I've Seen Everything』を買って帰ったみたいで嬉しかったです)。8月レギュラーのR.E.M.カバー、この日はアッキーさんリクエストで「Imitation of Life」からの「月あかりのナイトスイミング」。The Smiths「ASK」カバーからの「スミス」っていうのもレコード屋さんでのライブならではかなと思います。

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ママンの話から「シャーとニャーのはざまで」。思えば春にこのお店に来たときも「ママンのシャーはたまりませんね」と猫飼いのamist安井夫妻と盛り上がったので、あれから4ヶ月でママンがうちの猫になったのは感慨深い。新曲「あいとわをん」そして、先週作った「八月のベルカント」もまた歌いたくて、でもギターアレンジにするのはちょっとずるいなと思ったので小さなキーボードを持ってきて膝の上で弾き語り。「glenville」で歌われる風景はまるでこの小さな旅の風景とリンクするよう。「小さな巣をつくるように暮らすこと」をマイクを通さない生音で。

アンコールは「baby driver」、amistでは『memori』をたくさん売ってもらいました。「my favorite things」もこういうお店の人が好きなものをかき集めたような空間ではさらによく響く気がします。「セラヴィとレリビー」で締めくくり。めちゃくちゃ暑かったけど爽やかさもあるような、とても素敵な真夏の夜の演奏会でした。冷たいレモネードが美味しかったな。一回きりにならないようなまた次は春か秋に歌いにきたいです。遠くから近くから小さな旅をしてamistにたどり着いてくれてありがとう。amist安井さん、アッキーさんにも心から感謝を。

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2024年08月19日

9月の下北沢lete公演、追加昼公演が決定|21日(水)正午より予約受付開始

下北沢leteでの定期公演「夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽」、9月15日(日)のライブが完売御礼となったのを受けて、同日お昼に追加公演が決定しました。せっかくなので夜公演とは趣向を変えて、浸しぶりに全編カバーで選曲するステージにしてみようかと思います(8月のライブで結構カバーをやってるのでまとめるのも面白いかと思いました)。なので、夜のチケットが取れなかった方も、この日は一日下北沢で音楽漬けをご希望の方も奮ってお申し込みください。

明後日、8月21日(水)正午よりレテHPにて予約受付開始です。

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2024年9月15日(日)@ 下北沢 lete
夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽55 [追加昼公演]

14:00開場 14:30開演/4000円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

下北沢レテでのソロ弾き語り、定期演奏会。
現在位置再確認の山田稔明最前線を体感ください。
酷暑を駆け抜け新しい季節の歌を歌います。
チケット完売につき昼公演が追加決定!

今週8月21日(水)正午よりレテHPにて予約受付開始
https://l-ete.jp/live/2409.html#d15

下北沢 lete(http://www.l-ete.jp
〒155-0032東京都世田谷区代沢5-33-3
TEL:03-3795-0275    
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2024年08月18日

八月のベルカント#3・夜の科学 in 川越ーone day trip(2024年8月18日 @ 埼玉・川越 amist)【SETLIST】

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2024年8月18日(日)@ 埼玉・川越 amist
acoustic live in amist
“The Pop Place vol.6”
山田稔明・夜の科学 in 川越ーone day trip


1.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと
2.一角獣と新しいホライズン
3.夏の日の幻
4.長期休暇の夜
5.目に見えないもの
6.長距離ランナー
7.晴れた日のアスリート

8.How Can I Apply?(The Trashcan Sinatras カバー)
9.Imitation of Life(R.E.M. カバー)
10.月あかりのナイトスイミング
11.ASK(The Smiths カバー)
12.スミス

13.シャーとニャーのはざまで(新曲)
14.あいとわをん(新曲)
15.八月のベルカント(新曲)
16.glenville
17.小さな巣をつくるように暮らすこと

EN
18.baby driver
19.my favorite things
20.セラヴィとレリビー  
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2024年08月17日

パンパンのライブハウス

終戦の日に下北沢CLUB Queにライブを観にいった。HEATWAVE山口洋さんに誘ってもらったのだけど、ザ・グルーヴァーズ藤井一彦さんの弾き語りも初めて目撃することができた。洋さんも普段の2時間半のワンマンとは違う、濃密に凝縮された40分、MCも機知に富んでいて、演奏の熱量がすごかった。この日の主役はSAICOさん。鈴木彩子名義で90年代にデビューしたシンガーの、この日はなんと6年ぶりとなるステージだった。素晴らしいファンと呼応して堂々とした声が響いていて素晴らしい空間だった。SAICOさんのサポートでギターを弾くのはキチレコで仲良くさせてもらっているまっちーさんだった。久しぶりにこんなにパンパンのライブハウスでライブを観た。

打ち上げにも寄らせてもらって楽しかった。CLUB Queに行くといつもいろんな知り合いに会えて嬉しい。荒々しくも優しい九州の先輩からオリヅルランに続いて枇杷の苗をいただいた。地植えしたらどんどん伸びていくだろうか。楽しみ。

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2024年08月16日

9月の下北沢lete公演が決定|明日8月17日(土)正午より受付開始

前回7月以来となる下北沢leteでのソロワンマン定期公演が9月15日(日)に。酷暑を駆け抜けて新しい季節の歌を歌えたらと思っています。8月ひと月かけていろんな会場で歌った糧を下北沢レテに持ち寄って収穫祭的な集まりにしたいです。「夕暮れ田舎町」とか歌いたいな。リクエストがあればコメント欄や公式LINEでお伝えください。セットリスト考案時の参考とさせていただきます。

お盆、夏休み中のバタバタのなかで申し訳ありませんが、明日8月17日(土)正午より予約受付開始となります。

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2024年9月15日(日)@ 下北沢 lete
夜の科学 in 下北沢〜小箱のなかの音楽55

18:00開場 18:30開演/4000円(ドリンク代別途)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

下北沢レテでのソロ弾き語り、定期演奏会。
現在位置再確認の山田稔明最前線を体感ください。
酷暑を駆け抜け新しい季節の歌を歌います。

明日!8月17日(土)正午よりレテHPにて予約受付開始
https://l-ete.jp/live/2409.html#d15

下北沢 lete(http://www.l-ete.jp
〒155-0032東京都世田谷区代沢5-33-3
TEL:03-3795-0275    
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2024年08月15日

25年目の週末トートバッグ|オフィシャル通販STOREに入荷しました

GOMES THE HITMAN“25年目の週末”ツアーで販売したトートバッグ、全7色あって、サイズ感も使いやすくてとても好評だったものをオフィシャル通販STOREに入荷しました。ライブ会場へお越しいただけなかった方、他の色も欲しくなった方、この機会をぜひお見逃しなく。数に限りがありますので残りあるだけで完売っていう感じです。

海外製(イギリス製なのです)の為、所々縫製の甘いところが有ります。グリーンのみ手染めの為、多少の色むら等ありますので予めご了承下さい。洗濯の際は色移りする恐れがありますので、他の物と別にお洗いください。綿100パーセント、横38cm×縦42cm。持ち手が長く使いやすいトートです。


オフィシャル通販STOREで“25年目の週末トートバッグ”を注文

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2024年08月14日

八月のベルカント#2 うたをつづる〜その捌拾捌〜(2024年8月11日 @ 下北沢440)【ライブ後記】

8月4本のライブのうち唯一の対バンイベントとなった下北沢440での公演。実は主催のTSUNTAさんにこのライブに誘っていただいたのは昨年12月だった。9ヶ月先の予定なんてわからないので「未来すぎますよ!」と返信したのだけど、結局9ヶ月はきちんと過ぎてこの日を迎えることになった。普段からソロライブばかりで2時間のステージを歌う僕にとって40分の内容のライブってとても難しい。何を歌ったらいいか見当もつかないのが正直なところ。

だからこの日はこの日だけの特別な選曲にしてみようと挑んだ。共演のTSUNTAさんも近藤智洋さんもピアノを弾くので僕もピアノで歌うパートを作ることを自分に課して、それも書き下ろし新曲にしようと3日間ピアノの練習と同時にソングライティングという試練。近藤さんとはいつもREMの話をするので、鎌倉に続いてREMのカバーを歌うことにして、それも初めて歌う曲「DRIVER 8」を選んだ。あ、そうだ、じゃあ8月唯一のエレキ弾き語りにしてみよう。

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オープニングは「三日月のフープ」、エレキギターが似合う曲。2曲目にREM「DRIVER 8」、30年以上聴き続けてきた大好きな曲の歌詞の意味を今回初めて知った。REM「Nightswimming」へのオマージュ「月あかりのナイトスイミング」では自分の声がすーっと伸びて茶沢通りあたりまで飛んでいく感覚があった。この日はPAがとても気持ち良くなんのストレスもなく演奏に集中できました。

ピアノの前へ場所を移して、まず弾くのはジョン・レノン「Imagine」。これと「Let It Be」、レナード・コーエンの「ハレルヤ」はキーがCだから弾けるんです、僕は。そして書き下ろしの新曲、自分で作ればコピーしなくていいからという理由で作った曲は「八月のベルカント」というタイトルの歌になった。Cのキーというしばりがあったので普段より少し音域が高いのも背筋が伸びる感じでよかったかもしれない。千葉JAMにもピアノがあるからまた歌おうと思います。

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TSUNTAさんの曲「風の通り道」をカバーしようと思い立ったのはライブ当日のお昼。大好きな歌だったのでギターでコードをとって数回練習して本番。リハーサルはTSUNTAさんがいないすきにやったのでサプライズ的に楽しんでいただけたかなと思う。僕自身もとても新鮮でした。人の歌を歌うときって自分だったら絶対書かない言葉を舌に乗せる感覚がとても不思議で面白い。リクエストのあった新曲「あいとわをん」、そして手拍子をもらいながらの「太陽と満月」で駆け抜けたステージでした。楽しかった。

近藤さんもTSUNTAさんも素晴らしい演奏でした。三者三様、それぞれの語り口があって、重ねたキャリアの分だけ説得力があって心に響く。また聴くことができた近藤さんのREM日本語カバー「世界の終わる日」、TSUNTAさんの本家「風の通り道」、感動しました。セッションはサザンオールスターズの「いとしのエリー」。TSUNTAさん的には夏だからサザンという理由だったらしいけど、僕はこの選曲のおかげで新曲の歌詞が書けた気がします。初めて本気で歌った「いとしのエリー」、とても爽快な気分でした。

終演後、物販とサインのときにママンへの労いをたくさん、プレゼントもたくさんいただき嬉しかったです。ありがとうございます。片付けの後しばらくTSUNTAさんと近藤さんといろいろ話せて楽しかった。近年対バンイベントに誘われることってとんと減りましたが、それが下北沢なのもいいし、なによりいろんな歌が聴けるのがいい。また誰か対バン誘ってくれないかな。

次の週末は埼玉県川越amistでお会いしましょう。

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2024年08月13日

母の誕生日

8月13日は昨年夏になくなった母の誕生日。お盆の季節に誕生日だといろいろ重なって、お花とかビールとかお菓子とかを遺影の前に飾って賑やかでいい。誕生日直前に73歳で亡くなって、生きてたらこの日で75歳。母は僕のインスタを見るのが好きで「チミちゃんもママンもかわいかねえ」といつも言ってた。ママンが家の中にいるのを知ったらびっくりするだろうな。もう見てるかな。

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2024年08月12日

今週末「八月のベルカント#3」埼玉川越amist公演は完売御礼

鎌倉、下北沢と毎回趣向の異なるステージを繰り広げて「八月のベルカント」第3弾の今週末は埼玉県川越市へ。川越amistのライブはソールドアウト、キャンセル待ちのお申し込みもたくさんあってご来場叶わない方がたくさんいらっしゃると思いますが、まだやってないのにこんなことを言うのもアレですが、またamistでやりますので次の機会を待っててください。

amistのライブに来られる方、聴きたい曲があればコメント欄や公式LINEあてにリクエストください。セットリスト選考の参考にさせていただきます。amistは器とレコードのお店、せっかくなので僕のレコード棚から“剪定”されたレコードを持っていこうと思います。レコード掘りもお楽しみいただけたら。週末の台風の影響が心配ですが、きっとまた暑い日になると思います。熱中症対策などしっかり準備してご来場ください。

日曜日、川越amistでお会いしましょう。

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2024年8月18日(日)@ 埼玉・川越 amist
acoustic live in amist
“The Pop Place vol.6”
山田稔明・夜の科学 in 川越ーone day trip

17:15開場 18:00開演/予約4000円(別途1ドリンク代)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

川越にある小さなお店でのライブが決定しました。
埼玉でライブをするのは2012年8月幸手のパン屋さん
Cimai以来12年ぶり!夏休みの日帰り小旅行、どきどき
しながら未知の街で歌を歌いたいと思います。
*完売御礼

埼玉・川越 amist(https://www.zakkamist.com/
埼玉県川越市霞ヶ関北4-22-14  
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2024年08月11日

八月のベルカント#2 うたをつづる〜その捌拾捌〜(2024年8月11日 @ 下北沢440)【SETLIST】

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2024年8月11日(日)@ 下北沢440
八月のベルカント#2
うたをつづる〜その捌拾捌〜
「諍いに咲く向日葵に会う日」


1.三日月のフープ
2.DRIVER 8(R.E.M.カバー)
3.月あかりのナイトスイミング

4.Imagine(John Lennon カバー)
5.八月のベルカント(新曲)

6.風の通り道(TSUNTA カバー)
7.あいとわをん(新曲)
8.太陽と満月


<セッション with TSUNTA、近藤智洋>
いとしのエリー(サザンオールスターズ カバー)
  
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2024年08月10日

ママン日記|備忘録

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ママンを保護して1週間と少し、慌ただしく毎日が過ぎていきますがいろんなことを忘れないように時系列的にメモを。先月くらいからリビングに2階建てのケージを用意して、そのなかにママンのご飯を置いて家のなかに誘うようにしてました。このケージは料理研究家の桑原奈津子さんからずっと借りっぱなしになっているもので、10年前チミを保護したとき、そして近藤研二さんがウニを飼い始めるとき、鎌倉molnの五十嵐家が多頭飼いを始めた時にも活躍した歴史あるケージです。あ、ペット用の飼育籠、檻を意味する「ケージ」のことを「ゲージ」という人がたくさんいるのはなんでなんだろうかとここ数日すごく不思議。なんかゲージっていう別のアイテム、突如現れた新グッズ、なんらかの由来があるのだろうか。ケージは「Cage」、ゲージって「Gauge」、編み物の編み幅とか、われわれギタリストは弦の太さのことをゲージって呼びますが、ケージはケージであり、ゲージではないのにみんなゲージっていうのがなんか気持ち悪い。間違って覚えてる人いたらケージはケージなので覚え直すといいと思います。アメリカにケイジ・ザ・エレファント(Cage the Elephant)っていうバンドがいて、それは「象を檻に入れる」っていう意味で、ゲージ・ザ・エレファントだと意味をなさないのです。全然関係ない話、失礼。

で、8月の最初の日、夜になってママンがニャンニャン鳴きながら帰ってきて、庭で毛繕いをしたりしたあとに家のなかに入ってきてケージに置かれたご飯を食べ始めた。僕がそっと窓際に移動するのに気づかないママン。じりじりと時間をかけて、窓をぴしゃっと一気に閉めたのは日付が変わって8月2日になった頃でした。ママンはオアンオアン鳴き声をあげてパニックになり大暴れ。ケージを抜け出してリビングを走り回りました。チミちゃんは2階で寝ていた。ママンはとにかく外に出たがり窓に何回も激突。そのうち退路を断たれて2階へ駆け上がっていったのでチミもびっくりしたことでしょう。で、もう夜中だしどうしようもないので僕は寝ることにして、ママンはいわゆる家野良状態で夜を過ごすことになった。

翌朝。ママンの姿はどこにも見つからず、声もしない。いろんな場所を探したけれど、いない。途方に暮れて僕はむさしの地域猫の会の猫村さん(9年前にママンをTNRしてくれた恩人)に相談。妙に嬉しそうな猫村さんは「どうしてもダメなときは私を呼んでください」と心強かった。先々月に縁のあった大磯の保護猫活動をされているTさんにも適切な指示をいただいて、とても感謝しています。はっ!と僕は10年前のことを思い出したのです。具合が悪くなった晩年のポチが姿を隠した場所は寝室のベッドの、マットレスの下のスペース。もしかしたらママンも?とマットレスをはがしあげるとそこに小さく固まったママンを発見。しかしそこでも捕まえられず、ママンはまた1階のリビングへ。僕は心を鬼にしてキャリーバッグを持ってママンを隅に追い込み、そのなかに誘い込むことに成功。

すぐに動物病院へ。昼休みだったので少しロビーで待つあいだママンは観念したように静かになっていく。初めてママンを洗濯ネットにいれて診察台のうえで体重を測ってもらうと3.25キロ。とても軽い。過酷な暮らしをしてたんだね。血液検査の結果をドキドキしながら待っているあいだにダライラマ先生(小説「猫と五つ目の季節」参照)が顔をだしてくれた。「どうしたの?」という先生、「先生、これチミちゃんのお母さんなんです。10年通い猫だった子!」というと「すごい、よく強く生きてきたねえ」と良い笑顔を見せてくれた。僕はダライラマ先生の笑顔が一番ホッとする。ママンの誕生日は保護して病院に連れてきたこの日の日付8月2日にしたが、インスタで公表した世界猫の日の8月8日「母(ハハ)」にすればよかったかなとちょっと後悔もしている。

果たしてママンはFIV(猫エイズ)もFeLV(猫白血病)も陰性、血液検査の結果も信じられないくらい優秀だった。ネットにいれたままママンの爪を切ってもらい、ノミやダニ、おなかのなかの虫に効く駆虫剤、脱水を癒す輸液に耳の炎症に効くステロイドを混ぜてもらった。洗濯ネット越しに10年の付き合いになるのに触ったことがなかったママンに両手で触れていることに気づく。とても小さいが柔らかくて儚い。帰宅してそのままケージのなかへ。洗濯ネットから解放されたママンは少し呆けたような感じ。トイレを用意してあげなくては、と鉱石系の猫砂にママンが用を足していた庭の土を混ぜてあげた。ケージの隅で固まってスイッチオフ状態のママン。呼んでも反応がない。

その日の夜くらいになると、ケージからカリカリとフードを食べる音が聞こえてきた。猫砂をザッザッと掻く音も聞こえてきて安心、そして猫の習性に感心する。夜鳴きがすごい。眠れないくらいの音量。これは近隣のおうちにも聞こえてるかもしれない。保護した翌日3日には猫のおもちゃで遊ばせてみるがあんまり元気なし。窓際に置いていたケージを移動すべくリビングの模様替え。人も猫も辛抱強くならないといけない季節の始まり。4日は鎌倉でライブだったのでうちにはチミとママンだけ。ふたりで何か秘密のお話でもして結託してくれていたらとも思う。鎌倉チームはみんな外猫を家に招いて人馴れさせた先輩ばかりなので参考になる話が多い。夜鳴きはピタッと1週間で止まるらしい。

保護して4日目から一定時間自由に家のなかで過ごさせるようにした。外を悲しそうに眺めたり、すぐに2階に行ったりする。チミは距離をとって見守っている感じ。僕はホームセンターで皮の手袋を買ってきて触ってコーミングするのをルーティンにした。革手袋せずに指を噛まれたら多分ちぎれて指が死ぬ。危険。撫でられると気持ちよさそうにするが、時間が経つとまたすぐシャーシャー言う。耐久戦。

8月8日にインスタグラムでママンを保護したことを世界に報告。あたたかい言葉をたくさんいただいて本当にありがたい。まだまだママンが人馴れするのには長い道のりだが、なによりママンの真っ赤だった耳が治ってきて、きっと多分体重ももっと増えていることだろう。大きな瞳が印象的な彼女だが、その目の表情が少しずつ優しくなってきている気がする。ママンが家のなかにいるのはとても不思議だけど、どんどん慣れてきた感覚。もうすぐ保護して10日。

  
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2024年08月09日

バンド編成ソロワンマン「夜の科学 vol.65」は9月1日|夏休みの最後の日曜日

8月は毎週日曜日ごとに関東近郊でのライブ、題して「八月のベルカント」を敢行しますが、その締めくくりとなるのが9月1日(日)吉祥寺スターパインズカフェでのバンド編成ソロワンマンです。昨年末以来となるバンド編成、安宅浩司くん、イトケンさん、五十嵐祐輔くん、佐々木真里さん、近藤研二さん、そして上野洋くんも加わった集大成になると思います。スターパインズカフェの27周年アニバーサリーのお祝いをみんなで盛り上げましょう。チケットは現在発売中です。

夏休みの最後の日曜日、吉祥寺に集まりましょう。

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2024年9月1日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ
[ SPC 27th Anniversary event ]
山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
夜の科学 vol.65ー夏休みの最後の日曜日 2024

17:00開場 18:00開演/前売4500円 当日5000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:山田稔明 with 夜の科学オーケストラ
[ 山田稔明(vo, g)、安宅浩司(pedal steel, mandolin)、
itoken(drums)、五十嵐祐輔(bass)、佐々木真里(key.)、近藤研二(g)]

昨年末以来のバンド編成、山田稔明と素晴らしい音楽家たちが
奏でる丹精な言葉と芳醇なメロディをお楽しみください。

プレイガイド発売は7月15日(月)10時より発売開始
https://eplus.jp/sf/detail/4127110001

吉祥寺 STAR PINE’S CAFE(http://mandala.gr.jp/SPC
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-20-16 B1  
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2024年08月08日

今週末8月11日(日)は下北沢440|山田稔明「八月のベルカント」# 2

ママンのことでバタバタ忙しくしていますが、いよいよ今週末は「八月のベルカント」第2弾、下北沢440でのTSUNTAさん、近藤智洋さんとの共演です。年功序列、僕がトップバッターを務めますので開演時間に間に合うようにお越しください。3人でのセッションもあります。下北沢440にはアップライトピアノがあってTSUNTAさんも近藤さんもピアノを弾くので、僕もピアノチャレンジしてみたいと思っています。

ご来場予定の方、リクエストがあればコメント欄か公式LINEにメッセージをください。演奏時間が限られているのでお約束はできませんが、セットリスト作りの参考にさせていただきます。お盆休みの下北沢はどんなふうでしょうか。日曜日、下北沢440でお会いしましょう。

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2024年8月11日(日)@ 下北沢440
うたをつづる〜その捌拾捌〜
「諍いに咲く向日葵に会う日」

18:00開場 18:30開演/前売3500円 当日4000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:TSUNTA、近藤智洋、山田稔明

“年末の男” TSUNTAさんから久しぶりにお誘いいただき
ました。再び近藤智洋さんとの共演も嬉しい下北沢の夜。

Tigetにて入場予約(当日精算)受付中です
https://tiget.net/events/330984

下北沢440 four forty(http://440.tokyo/
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5丁目29-15 SYビル 1F  
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2024年08月07日

ママンについてのご報告

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うちにはポチ実(チミちゃん)という三毛猫と、通い猫で近年はうちの庭を寝ぐらに暮らすチミママ(ママン)という猫がいます。ママンはチミの本当のお母さんで、チミちゃんを保護したのが10年前で、ママンも10年前からうちに通ってくるようになり、チミの次の代の仔猫を産んだタイミングで保護猫活動をしているボランティアの方たちにお願いしてTNR(捕まえて不妊手術を施したあとに元いたところに戻す)してもらって地域猫となり、うちでご飯をあげていました。ほぼ毎日インスタグラムにその姿を投稿してて、2匹ともいつも可愛がって見守ってもらっていつも感謝しています。

今回、みなさんにママンについて報告があります。毎年の蚊アレルギーでの耳の炎症に加え、今年の猛烈な酷暑で日に日に小さく弱々しくなっていくママンをなんとかしたいと思い、時間をかけて準備をし、ついに先週彼女を屋内に保護しました。家の中に入ってきてご飯を食べているところを窓を閉めて閉じ込めたのです。もちろんママンはパニックになりましたが用意していたキャリーバッグになんとか誘導。病院へ行って健康チェックもしてもらいました。

結果、FIV(猫エイズ)とFeLV(猫の白血病)は陰性、血液検査の結果も優秀、体重は3.2キロ。ノミダニとおなかの虫の駆虫もしてもらって、脱水気味だったので輸液とそれに耳の炎症用のステロイドも混ぜてもらいました。蚊と過酷な暑さでクタクタになってはいますがママンはとても健康、さすがチミのお母さんだなと思いました。誕生日は保護した8月2日にしました。年齢は13歳ということに。

この金曜日で保護して1週間になりますが基本的にはケージのなかで暮らしていて、やっぱりあいかわらず毎度シャーシャーいいます。昨日くらいから革手袋をしてコーミングすると気持ちいいみたいでリラックスするようになって、そのときには素手で触れる。で、今日は初めてちゅーるを僕の手から食べたのです(感動)。昼間は寝てて、夜になるとオンオン鳴きますが、なんとか家の暮らしに慣れてくれたらと思って人も猫もがんばっているところです。

チミちゃんは神経質になることなく飄々とママンを迎えていて、ママンが悲しい声を出してると心配して見にいったり、精神的にも落ち着いて対処しているようです。ママンの野生味溢れる姿が好きだった皆さんには屋内でしょんぼりいじけたような姿を見て物足りなく思われるかもしれませんが、いろいろご理解いただけたらうれしいです。

とにかくママンは先週から、エアコンが効いて、食べ物も水もたっぷり備えられたわが家の中でシャーシャーいって暮らし始めたところです。たくさんの♡をいつもありがとうございます。今後とも心強く見守っていただけたら。


山田稔明  
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2024年08月06日

山田稔明 八月のベルカント#1貸切り図書館90冊目(2024年8月4日 @ 鎌倉moln)【ライブ後記】

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いよいよ8月、思っていた以上の酷暑の夏がやってきた。八月のベルカントと銘打って関東近郊で毎週末にライブをする企画。そのきっかけになったのは先輩からの「きみは吉祥寺ばっかりでライブをやってないで街を出んといかんよ」という言葉だった。最初の“ベルカント”は鎌倉。昨年以来1年ぶりとなるmoln名物企画「貸切り図書館」、もう何度も出させてもらっているイベントの記念すべき90回目。前日はカーネーション直枝さんが熱いライブを繰り広げていらっしゃった。奇しくも控室で僕も直枝さんも同じ窓の緑と光の眺めの写真を撮っていたのが面白かった。

汗をかきながら鎌倉入り、セッティングしてリハーサル。ほんの2日前くらいに五十嵐くんにはたくさん(新しい曲含め)課題曲を与えてしまったのでその練習。ベースとギターふたつの楽器のアンサンブルがとても新鮮。店主綾ちゃんにもコーラスを、遊びにくると連絡をくれたイシカワアユミさんにも鍵盤ハーモニカを持ってきてもらう算段をつけていたのでみんなで練習。夏休みの部活みたいな。

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暑い午後、モルンから見下ろす線路沿いの道にたくさんのお客さんが列を作り始めて開場。開演時間になってもまだ窓の外は夏の夕刻の日差し。控室でひとり、ざわざわと賑やかな店内の音を聴いている心地よさ。窓の向こうに揺れる光と木漏れ日をずっと眺めていました。先月のGOMES THE HITMAN公演、先週末の名阪ツアーからほんといろいろなことがあって正直少し身体が重たい感じがあったけれどお客さんの前に出るとそういう負荷はどこかに行ってしまうから不思議。

オープニングは「夏の日の幻」。10年前の今頃、先代ポチを亡くした僕はポチ実が現れるまでの空白のなつを過ごしていたことを思い出す。GOMES THE HITMANのツアーで演奏するのが楽しかった「太陽オーケストラ」を弾き語りで一人でやってみたくてセレクト。反対にツアーでセットリストからもれた新曲「blue hour」をこの景色を見せてくれる“目”に感謝しながら歌いました。「貸切り図書館」名物の本の紹介、まず一冊目は一番最近読んだ本として、中原一歩著「小山田圭吾 炎上の『嘘』 東京五輪騒動の知られざる真相」。とてもフラットな目線で書かれた読み応えのあるルポでした。導かれて3年前、東京オリンピックの騒動の最中に書いた「音楽は魔法?」を演奏。

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2冊目はMike Ayers編「ONE LAST SONG : Conversations on Life, Death, and Music」。これは死ぬ間際、最後に聴きたい曲はなにかをインディ/オルタナのミュージシャンたちが答えた本。たとえばコートニー・バーネットはシンディ・ローパーの「Girls Just Want to Have Fun」かルー・リードの「Perfect Days」、WILCOのジェフ・トウィーディーはザ・バーズの「Turn Turn Turn」、THE NATIONALのマット・バーニンガーはトム・ウェイツの「Hang Down Your Head」をあげている。僕はお葬式で流してほしい曲はR.E.M.の「Nightswimming」だと決めているんだけど、人生の終わりに聴く1曲を考えてみて、同じR.E.M.の「Half A World Away」を選んでみた。その曲を歌って、続けて「月あかりのナイトスイミング」を。

3冊目は「ポール・サイモン全詞集」と「ポール・サイモン全詞集を読む」ふたつを。自立するどころか落とすと怪我するくらいの重たい本。ひとりの偉人のすべてが封じ込められている。好きな歌はたくさんあるが、サイモン&ガーファンクル「America」は青春の1曲。そのサイモンすら憧れたフォークの神様ボブ・ディランの曲に永井宏さんが日本語をつけた「くよくよするなよ」を続けて。前半ここまで一人で弾き語り。

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五十嵐祐輔くんは山田稔明バンドでずっと一緒に演奏している盟友。彼がやってた各駅停車っていうバンドのCDが出てそれにコメントを寄せたのが2000年だと思うからもう四半世紀だよ。GOMES THE HITMANツアーでは毎晩「光と水の関係」を歌ったけれど、この日は「光と水の新しい関係」からセッションスタート。「glenville」「hanalee」と長年演り慣れた楽曲もほぼほぼぶっつけ本番だから新鮮。「光の葡萄」を歌う頃には窓の外が暮れてきた。曲間に蝉時雨が聞こえてそこまでがアウトロっていう感じ。

ママンの話をして「シャーとニャーのはざまで」。みんなのコーラスと手拍子で楽しい盛り上がり。店主綾ちゃんを招いて「やまびこの詩」、この曲は五十嵐くんが音源でもギターを弾いてくれている。鍵盤奏者イシカワアユミさんを呼んで、ほぼ草とテンシューズを背負って「小さな巣をつくるように暮らすこと」、みんなのラララのコーラスも録音させてもらいました。美しい演奏だったな。なにはなくとも、みんなが元気でいればね。

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アンコールでは新曲「あいとわをん」を五十嵐くんにギターを添えてもらって演奏。この曲、できあがってすぐに聴いてもらった高橋徹也さんが遊びにきてくれていたので彼を呼び込んで「my favorite things」。店主が好きなものを集めた空間に音楽で彩りを添えられたら。最後は「セラヴィとレリビー」で締めくくり、2時間ちょっとの“ファースト・ベルカント”でした。満席、初めて来られたお客さんも多かったし、久しぶりに会えた人もいて嬉しかったです。モルン綾ちゃん、五十嵐くん、特別な時間をありがとう。

八月のベルカントは次回は下北沢へ。次の日曜日、440で会いましょう。  
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2024年08月05日

山田稔明「八月のベルカント」今週末は下北沢440で

鎌倉モルンからスタートした8月一ヶ月を通して毎週末日曜日に関東近郊の会場でライブを行う企画「八月のベルカント」、その第2弾は今週末、下北沢440で開催となります。シンガーソングライタ-
TSUNTAさんが長く続けられているイベントにお誘いいただきました。近藤智洋さんとの共演も嬉しいです。出演順などまだ未定ですが、イベントまるごと楽しんでいただけたら。当日精算の前売取り置き予約を受付中です。

次の日曜日、下北沢でお会いしましょう。

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2024年8月11日(日)@ 下北沢440
うたをつづる〜その捌拾捌〜
「諍いに咲く向日葵に会う日」

18:00開場 18:30開演/前売3500円 当日4000円(ともに1ドリンク代別途)
出演:TSUNTA、近藤智洋、山田稔明

“年末の男” TSUNTAさんから久しぶりにお誘いいただき
ました。再び近藤智洋さんとの共演も嬉しい下北沢の夜。

Tigetにて入場予約(当日精算)受付中です
https://tiget.net/events/330984

下北沢440 four forty(http://440.tokyo/
〒155-0032 東京都世田谷区代沢5丁目29-15 SYビル 1F
  
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2024年08月04日

山田稔明 八月のベルカント#1貸切り図書館90冊目(2024年8月4日 @ 鎌倉moln)【SETLIST】

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2024年8月4日(日)@ 鎌倉moln
貸切り図書館90冊目:山田稔明LIVE


1.夏の日の幻
2.太陽オーケストラ
3.blue hour(新曲)

<本紹介1:「小山田圭吾 炎上の『嘘』 東京五輪騒動の知られざる真相」(中原一歩著)>
4.音楽は魔法?

<本紹介2:ONE LAST SONG : Conversations on Life, Death, and Music(Mike Ayers編)>
5.Half A World Away(R.E.M. カバー)
6.月あかりのナイトスイミング

<本紹介3:「ポール・サイモン全詞集」「ポール・サイモン全詞集を読む(栩木伸明著)>
7.AMERICA(サイモン&ガーファンクル カバー)
8.くよくよするなよ(ディラン/永井宏 カバー)



<with 五十嵐祐輔(fishing with john)>
9.光と水と新しい関係
10.glenville
11.hanalee
12.光の葡萄

13.シャーとニャーのはざまで(新曲)
14.やまびこの詩(with moln店主五十嵐綾)
15.小さな巣をつくるように暮らすこと(with 五十嵐綾、イシカワアユミ from 草とテンシューズ)

EN
16.あいとわをん(新曲)
17.my favorite things(with 高橋徹也 on chorus)
18.セラヴィとレリビー  
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2024年08月03日

GOMES THE HITMAN 25年目の週末ツアー(2024年7月29-30日 帰路)【ライブ後記 番外編】

全26曲2時間半のステージを2晩やり遂げて明けて月曜日は東京へ戻る移動日。緊張の糸も解けて、時計にしばられない自由な時間をどうしようかと考えて、まずお墓参りに行くことに。そのことについては数日前に「父を想う旅」というブログを書いたのだけど、その文章を再構成しつつ旅日記を以下に補完したいと思います。

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大阪からの戻り日。時間にしばられない行き当たりばったりの旅。まず親のお墓参り、ついこないだ来たばっかりだけど「あら、あんたまた来たのね?」と言われるくらいには回数を稼いでおきたい(お墓マイレージも貯まる)。今回はあらたまって花を買って供える。ちょっとした親孝行気分。

難波方面へうろうろ。オタクロードなるエリアがあるそうで、東京で言えば秋葉原とか?中古レコードショップがいくつかあったのでしばし散策。しかしまあ、とにかく暑い。もう夏のツアーは無理かもしれない。詫間という人気のうどん屋さんで冷たい麺を食べて腹ごしらえ。さあ、そろそろ帰ろうかな、どうしようかな。

うちの父親が元気なときから死ぬまでずっと夕ご飯を食べていた小料理屋が門真市にあって、僕も父を見舞うたびにいつもそこでお好み焼きをいただいていたのだけど、あれから5年が経ってまだそのお店が存在するのかどうか気になっていた。というのも父が晩年に「ママは元気そうに見えて悪い病気が見つかったらしく、そのことをオレにだけ告白したんや」と言っていたから。その小料理屋で僕は歌を歌ったこともあるし、父のお葬式のあとに仲間内みんなでしんみりとお疲れ様会をやったりもした。

一旦高速に乗ったにも関わらず、その街の近くを通ることがわかったので急遽下道に降り記憶を頼りに訪ねると、果たしてその場所に見慣れた店構えを発見。基本的には夜しか営業しないお店だけど、扉が開いていて、のれんをくぐって覗き込むとママさんの姿が。「誰かわかります?」と言う僕に「あらまあ!山田さんとこのお兄ちゃん!どしたん!わあわあ」と大阪のおばちゃんらしくわなわな迎えてくれて、とても嬉しかった。ちょっと泣いた。父親のお店(中古車屋)だった場所は牡蠣小屋みたいなテント居酒屋になっていて、賑やかそうでよかったね。一時期月に2回以上通ったこの街は思ってたより全然変わっていなかった。映画「エリザベスタウン」みたいな、父を想う時間でした。今後はまたゆっくり、お好み焼きをいただきに寄りたいと思います。

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この時点でもう午後3時をまわり、気温は37度くらいになっていた。東京に着くのは真夜中頃だろうか。走っても走っても果てしない道、僕は暑さのせいでかなりくたびれてしまっている。ポール・サイモンの名曲に「Slip Slidin' Away」というのがある。「目的地が近くなるほどスリップしてスライドしていくのさ」と歌われるが、まさに帰路のドライブは「Slip Slidin' Away」であった。

黄昏時になってようやく厳しい日差しから逃れられて、僕はサービスエリアで少し仮眠を。「少し仮眠を…」のつもりだったのだけど、僕はこんこんと眠ったみたいで目覚めたら夜の10時になっていた。もう今日無理・・・、ってことで東京へ帰るのをあきらめて静岡のどこか知らない街のホテルに身を委ねたのでした。目的地が近くなるほどスリップしてスライドしていくのさ。僕が東京に戻ったのが大阪公演翌々日の火曜日だったということもメンバーは知らない、ここだけの話です。  
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GOMES THE HITMAN “25年目の週末” OSAKA(2024年7月28日 @ 大阪 雲州堂)【ライブ後記】

朝から汗だくで車のトラブルシューティング(ひとつ前のエントリ参照)、ということで少しばかり疲れつつも再起動して名古屋から大阪へ向かう。渋滞は少なく、雲ひとつない快晴。気分のいいドライブ。会場に15時入り予定のところ13時過ぎに大阪に着いたので、いつもの洋服屋に立ち寄ることができて、SALE中だったのでその日の衣装を購入。朝の「やれやれ」感は買い物で解消。先にホテルにチェックインすることができて30分ほど横になれたのもよかった。

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雲州堂との付き合いはもう15年くらいになるだろうか。そのときからずっとスタッフは小谷さんという女性。受付もPAも照明も一人でこなすワンオペだが演者側としてなんのストレスもなく素晴らしい手際でステージをまとめてくれる頼れる人。雲州堂のステージにドラムとアンプと楽器を並べるとぎゅうぎゅうに。今回は最初から僕は椅子に座らず立って演奏することに。物販を手伝いにははの気まぐれ河本くん夫婦が来てくれた。旧知のスタッフ肥塚さん、シカゴキカク早田くんも差し入れを持って見舞いにきてくれた。

前日同様開場ぎりぎりまで急遽差し替えられてこの日演奏することになった曲をああでもないこうでもないと練習。連日の酷暑で結構みんなくたびれて痛んでいるが、バンドならではの気の使わなさで乗り越えている感じ。開場時間になりたくさんのお客さんが入場してきて、おしゃべりや笑い声でざわめく会場の熱にやる気をもらう。

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当初「way back home」をやる予定だったのが「全然夏休み終わった感がないから」という理由で、他公演と同じ風景からスタート、オープニングは「センチメンタルジャーニー」「長期休暇の夜」。「ストロボ」「猫のいた暮らし」とテンポ感のあるナンバーを立て続けに演奏すると客席からは「ヒュー!」とか「フー!」とか嬌声があがった。なにその声、そんな歓声あんまり聞いたことないよ、という僕の反応から大阪ゆえのノリの良さでどんどん声が大きくなっていって楽しげな雰囲気に。しっとりした「新しい季節」から「街をゆく」の躍動感、「午後の窓から」の声の重なり。すごくGOMES THE HITMANっぽいなと思いながら演奏していました。

「太陽オーケストラ」「20世紀の夏の終わり」はこの日も熱がこもって、ギラギラした太陽に汗をぬぐい空を睨む主人公気分。「情熱スタンダード」を歌い上げ、「夜明けまで」で疾走、久しぶりに演奏した『omni』からの「day after day」もやけに新鮮。今回は3公演ともセットリストがとてもよかった気がします。続く新曲群も好調、「余韻」「レモンティーと手紙」「新しい朝のワルツ」、はやく音源化できたらいいな。四半世紀を過ぎて「僕らの暮らし」で歌った理想像も少しずつ変わったみたい。

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今回『ripple』からの「星に輪ゴムを」「手と手、影と影」の手触りが変わった感じがして、その理由をいろいろ考えているところ。「サテライト」もそう。リリース当時は感情にリミッターをかけていたのかもしれない。最新オリジナルアルバム『memori』から久々に「魔法があれば」。こういうポップネスを丁寧に演奏できるようになったのは成長。当初「memoria」だったところを大阪でも「ブックエンドのテーマ」が歌いたくなって変更。本編最後の「ポリフォニー」から客席は総立ちに。

アンコール、「光と水の関係」でギターの弦が切れた。「僕はネオアコで人生を語る」ではははの気まぐれ川本くんにタンバリンで参加してもらった。記念撮影中にはバラード風に「会えないかな」。最後は「雨の夜と月の光」、東名阪3公演のなかでもクライマックスとなる盛り上がりで全公演を無事に終えることができました。東→名→阪の順番でよかった。終演後はサインと握手。初めてGOMES THE HITMANを観にきたというお客さんが多くて驚く。年内もう一回くらいバンドで大阪まで来れたらいいな。

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26曲で2時間半というステージを二晩続けてやるのはなかなかのものだった。半年毎日ウォーキングしてても足が筋肉痛になってる感じ。機材を撤収してお疲れさま、日曜日の夜で打ち上げのお店に難儀するGOMES THE HITMAN、学生バンドっぽく鳥貴族で打ち上げ。ちょっと飲み過ぎた。たくさんのアンケートをみなさんが返してくれたので楽しいご飯になりました。この日の「アンケート・オブ・ザ・デイ」は「山田さんがGOMES THE HITMANはずっと続いていきます、といったときに高橋さんの顔が曇った気がしました。やめないでくださいね!」というやつでした。みんなでゲラゲラ笑った。

長い長い一日でした。  
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2024年08月02日

GOMES THE HITMAN 25年目の週末ツアー(2024年7月27日-28日 名古屋にて)【ライブ後記 番外編】

今回の名阪ツアーは、前回2月同様に僕だけ車移動、他のメンバーは新幹線移動となった。実はメンバーに言ってない顛末がひとつある。これから書くとこを他のメンバーはこの文章を読んで初めて知ることになる(今回不安要因がいろいろ多くてこれ以上心配をかけたくなかったから)。名古屋でのライブが終わって機材を積んだ車をコインパーキングに停めるときに、なんとなくずぼらをして、切り返して車のお尻から駐車すればいいものを(疲れもあったんだろうな)頭から突っ込んで、いわゆる“前向き駐車”をしようとしたのです。その時車両は当初の自分の機材の重さに加えて、名古屋までみんなが身軽になれるようにエクストラな楽器類が搭載され、ずいぶん重く沈み車高が低くなってしまっていて、車止めのブロックにフロントバンパーの部分がガリガリと乗り上げてしまった。嫌な音がしてびっくりした僕は思わず急発進してバック、するとメリメリっともっと嫌な音がしたのだ。悪い予感がしたけれど、もうくたびれ果ててるからご飯を食べて寝たい。夢かもしれないし。薄暗がりのパーキングで僕は軽く車を一瞥して宿にチェックインして、何もなかった顔をしてメンバーとご飯を食べ(ノンアルコールビール一杯だけ飲んだ)、寝た。

翌朝早くに目覚めて車を見に行ったらやっぱりそれは夢ではなくて悪い現実、フロントバンパーがガバッと外れかけていたのだ。例えるならば、怪力男にバンパー部分をぐいっと引き上げられた感じナンバープレートが空を仰いでいる感じ。かなり「やっちまったな」感があるし、何よりこれで無事に走れるかどうかもわからない。僕の力ではバンパーは元の位置に戻ることもない。一旦ホテルの部屋に帰って、とにかく一回JAFに連絡してみることにした。朝の8時前なのに2コールで電話を受けてくれる。淡々と僕は状況を説明、自分がとても冷静なことにびっくりしたが、きっと一晩頭を寝かせたからだろう。

「見てみなければなんとも言えない」と至極まっとうなことを優しい口調で伝えるオペレーター。電話をして40分くらいするとJAFのロードスタッフの方が1名来てくれた。東京から名古屋に来て、今日これから大阪に行って、それから帰京するまでこの車は走らないといけないことを告げると「まあ、やってみましょう」とJAFさんは曲がったバンパーを精査し始めた。その手際はまるで魔法のようで、おかしくなっていた関節をポキポキと元の場所に戻すような感じで、ときに力を込めて、外れたバンパーをなんの道具も使わずにしかるべき姿へと、長い長い時間をかけながら戻していくのを、僕はずっと汗をだらだら流しながら眺めていた。「わあ!」とか「すごい!」とか感嘆の声でせめてもの声援を送りながら。

「バンドをやっててライブで来てて、だから今晩もライブがあるから走らないといけないんです」とかなんとか、JAFさんに身の上を打ち明けながら「そりゃ治らないと大変だね」と同情も買う作戦で、1時間ちょっとかかっただろうか、果たして僕の車のフロントバンパーは顎が外れたみたいになっていたのがまったくその気配すら垣間見えない姿に戻ったのである。これだけ頑張ってもらって助けてもらってお代金はゼロ、JAFって本当にすごい。

「今まで助けてもらったJAFのなかで、最高の神様でした」と握手を求めると、「手、汚れますよ」と辞退され、かわりに僕はコンビニで買ってきた凍ったペットボトルのお茶を差し上げた。念のためゆっくり気をつけて走るように、と何度も忠信されたことが今回の旅を安全運転できた要因だった、と今振り返ると思えてくる。車はなんとか走れることになった。僕は朝から炎天下でドロドロになって、もう一回シャワーを浴び、チェックアウトを1時間伸ばして休息をとり、11時に大阪へ向かって出発することに。今頃みんなはうなぎを食べたり、コーヒーでも飲みながら新幹線の車窓を眺めたりしているのだろうか。

写真は「あ、これプレゼントです。気をつけて」と別れ際にJAFさんがくれた消しゴムJAFカー。僕はこれをずっと見えるところに飾っておく。ありがとうございました。(本編へ続く)

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2024年08月01日

「八月のベルカント」始まります|今週末8月4日は鎌倉moln弾き語りワンマン

バンドの東名阪ツアーが終わり、ソロモードへスイッチを入れ替えました。8月は毎週日曜日に関東近郊の街で歌を歌う「八月のベルカント」企画です。その始まりを鎌倉で今週末。残り数席となっていますのでご予約お急ぎください。当日精算の前売り取り置き予約受付も始めましたのでこちらもご利用ください。fishing with john五十嵐くんにギターやベースで手伝ってもらおうと思います。GTH楽曲、ソロはもちろん、カバーや新曲、この企画ならではの本の紹介など、他の会場のどことも違う内容のライブを鎌倉の線路沿いの小さなお店で。

鎌倉よ、なぜ夢のような虹を遠ざける?今週末、その虹を掴みにいきましょう。

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2024年8月4日(日)@ 鎌倉moln
貸切り図書館90冊目:山田稔明LIVE

16:30開場 17:00開演/料金4000円(+1drink 600円)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

本と音楽のイベント貸切り図書館の記念すべき
90回目は山田稔明さんが1年振りに出演。本に
まつわるレアなトークと、夏の鎌倉の夕暮れから
夜へと移行する絶好のシチュエーションでの歌と
演奏をお楽しみ下さい。

料金当日精算の前売予約受付を開始しました。
残り数席となりますが、お申し込みまだの方、クレジット決済の苦手な方など
ぜひこちらもご利用ください。定員に達し次第締め切らせていただきます。
https://tiget.net/events/337884


鎌倉 moln(http://moln.jp/
〒248-0012 神奈川県鎌倉市御成町13-32 2階  
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