Night Shot
プラネタリウムでの夜の科学は当然ほとんどの時間が暗がりの中で進行するため、カメラに写そうとシャッタースピードを遅くしてもブレた画像しか残せなかったのだが、赤外線カメラ、というかデジタルムービーカメラについていたナイトショットという機能を使ってカメラを回しておいた。今日その結果を確認してみたらまったくの暗闇の時間以外はうっすらとステージの様子が見える。僕の着ていたシマシマの服はパターンが逆になったりもしているが、演奏者がなにをしているかが見えるから良く響く音と相まって自分でやったライブを追体験するようで面白かった。
いわば、ブレアウィッチ的な風景が妙にシュールで、「夜の科学」という感じがした。
追記;ファンの方からの感想メールをたくさんいただくなかで、僕自身は演奏者側だから見れなかった「ホシフルヨル」を端正に丁寧にレポートしてくれたものがありました。なんだか自分であの時間を脳内再生しているような、ワクワクするような気分になったので、あの場にいた人の記憶をくすぐったり、見ることができなかった人の想像力の手助けに、と僕の独断で名前をふせてそのメールをここに紹介させていただきます。
ホシフルマチな1日
土曜日は都電に乗って王子まで行きました。西東京出身なので北東京というのは殆ど縁がなく、
とても新鮮で、プラネタリュウムも初めて、街も初めて、というわくわくづくめで会場に向かいました。
プラネタリュウムに着くと、ロビーはもうお客さんでいっぱいでなんだか映画や演劇でも見に来た様な、
いつもとはまた違った雰囲気で、普段より少し多めに緊張していました。
入場番号が読み上げられてくのを眺めていると、1人で来てる人とか男の人数人で来てる人達なんかもいて、
いろんな人が聴いてるんだなぁ、なんて改めて感じました。ようやく会場入りすると、初めてのプラネタリュウムに期待度が
高まってまたしても少し緊張。山田さんの日記で大体の様子は想像できていたものの、いざとなるとどこに
座ったら良いのか見当がつかない。星もしっかり見たいしやっぱり演奏してる姿も見えるところが良いなと思って
中央より少し上の辺りの席を選択。夜の道路の映像と流れてくる会話劇と
不思議なバックミュージックの雰囲気と薄暗さとで頭がぼんやりしてくる。
いよいよ開演が迫ってきました。
期待で胸が高鳴るから深呼吸。あーこの日をどんなに楽しみにしていた事か。
山田さん登場。もう最初から沢山の拍手。プラネタリュウムなんて素敵なところで聴けるなんてありがとうございます。
って気持ちで私も拍手。帽子とセーターがボーダーで揃った衣装で、表情は見えないけど思ったよりも
演奏してる姿が良く見える。天井が高いので声も演奏も拍手も良く響くからと言う短めのMCがあって、
演奏が始まる。1曲目から手と手影と影。エース級の曲からの始まり。音にエコーがかかっている様な感じ
に聞こえて、いつもとは曲の始まり方も響き方も全く違う印象で、一体どんなになるんだろう。。。
と思いつつも、結局は決まって自分の想像なんて途中で諦めて、流れに身を委ねていちいちはっとさせられてしまうのです。
memoriaは楽しくトゥットゥルというハーモニーを歌っているのに、今回は途中で演奏と雰囲気に呑まれて歌うのを忘れてしまう。
snow time bluesは昔作った曲で人前で演奏されなかったという曲。どこを切っても素晴らしいメロディメーカーだなと関心しつつ、
タイトルに少しだけ若さを感じて新鮮でした。上野さんも入って、bluebird。自然と体が揺れる。フルート素敵。
そしていよいよKickingbirds登場。私はサマーソニックでも440でも聴いていて、ゴメスザヒットマンとは
違った角度から曲を聴いてる感じがとても新鮮でした。ゴメスとしての曲がいろんな形になって聴けるのは単純に嬉しい。
自転車で追い越した季節、この曲は山田さんの伸びていく声が素敵な1曲なので、ここに合ってる。
バンドが入って、音の響きにうっとりしてくる。
「夜の科学」という小説をもとに、真夜中から明け方までをイメージした曲を演奏。
Showを観る様な感覚で楽しんで、という様なMCがあって、ここからがナレーション付きの演奏と映像が始まる。
会場が暗くなって、ナレーションが入り、ナイトライフへ。イトケンさんのドラムがとっても格好良い。
ココロ/コトバ、この曲は440でも聴いて、またこのメンバーでも聴いてみたいなと思ってた曲。
切ないなって思うのは決まって伝えたい言葉が足りない時です。
再びナレーションが入って、気分。
この独特の雰囲気に”なーんて 不思議な気分”というフレーズがぴったり合っていて、
すっかり言葉と音の魔法にかかる。
そしてまたナレーションが入り、home sweet home。まだ聴きたてほやほやの新曲。
さびの部分のhome sweet homeというところが本当に優しくて切ない。
ナレーション〜星に輪ゴムを。
何度も聴いている曲なのに、演奏と会場が違うだけで印象が変わる。実はぼんやりしていて記憶が曖昧。
この日は屋上から星を眺めてるんだとか思って聴いてる。
ナレーション〜セレナーデ
初めて聴く新曲。名前のないセレナーデ。みだらって言葉とまた影がでてきてるって事が気になって
少し目が覚める(寝てはいません)。ナレーションの間空を見上げてると、空にそのまま吸い込まれていく様な
感覚になって、ぼんやりしていると静けさからふっと音楽が聴こえてくる。魔法の竜が住むというナレーションでhanalee。
もう魔法の竜って言葉だけでうわ〜ってなってしまう程楽しみにしていた1曲。この状況でhanaleeは温かい涙がでました。
”ここがどこだかわかるかな”のフレーズにどっぷり入り込める素敵な素敵なシチュエーションでした。
つづいて、ナレーションの後に 距離を越えてゆく言葉。ここ最近の素晴らしい新曲群の中でもかなり上位に
上がってくる好きな曲。この闇の中で距離ってなんだろう。ってぼんやりしながら。ナレーションで朝が来たことをしる。
明け方の音とか想像してるうちに、自分が一晩そこに居て星をみたり、カメラをセットしたり、
家の灯りを数えてたんじゃないかって位の充実した気分を感じる。
ホシフルマチ、悲しさとか切なさとか愛しさとか明けていく空に舞いあがって。素敵な新曲です。
ホシ フル マチ から。
最後に相応しい曲で拍手が止まりませんでした。
スタンディングオベーションで無かったのは、きっと立ち上がれなかったからです。
アンコールがあってもう一度会場にはKickingbirds登場。持ち曲が全て演奏されたと言う事で、
もう1度hanalee。素晴らしい演出と演奏に心から感動しました。大切な曲と言う言葉に、
猫町で休憩中の演奏になったのはそういう事かなとちょっと思ったり。私も大好きです。
私達も大切に大切に聴きたい1曲です。
ライブの後に山田さんがペンを探していた事も、
猫のストラップが可愛かった事も、饒舌が今日は1000円ですと
言ってフレーズを歌って販売されていた事も全て憶えていたい1日でした。
Kickingbirdsさんも本当に素敵な演奏でした。スチールギターの音色は
会場の雰囲気に合っていたし、chubby!さんの星に輪ゴムをのベースとか
独特な力強い感じが新鮮でした(思い出してきました)。本当にすごい。とまた改めて思った1日でした。
短い文章で伝えられたら一番良いとは思うのですが、どう伝えたら良いかわからなくなって、
ちょっと驚く位に長文になってしまいました。それでも発せられるメッセージの何パーセントを
受け取ってるんだろうといつも思ってしまいます。
ライブの帰りにメモした事や、monologのセットリストを眺めながら記憶をひもといて書いたので、
曖昧な部分もあるのですがこの日の事で覚えている事はできるだけ書いて残しておきたいなと
思って書いてしまいました。自分のブログなどがないので、おもいっきりこのまま送ってしまいます。
ゆっくり読んでください。
ではお休みなさい。
Posted by monolog at 23:29│
Comments(2)│
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土曜日のプラネタリウムに戻った様な気持ちになりました。
あの場所に居られて本当に幸せだったと改めて実感。
なんか、愛情を感じられるメールですね(^^)
山田さんは幸せ者です☆
参加できなかった者ですが、ライブの雰囲気が良く伝わってきて
実際に体験したくなりました。またの再演を心から期待しています。
レポート、ありがとうございました☆