猫の手も借りたい、と年に何回か思うことがあるが、自分の頭の中の問題なので人の手を借りてもダメなのにクタクタと寝てばかりのおまえの手を借りたところでどうなることかよ、ポチよ。猫町オーケストラの準備と作曲仕事と諸々の打ち合わせが並走して身も心も奔走中。こういう時期に音楽を聴いていてふと泣いてしまうことがある。ジェイムス・テイラーのライブCD/DVD『ONE MAN BAND』は代表曲をギターと鍵盤奏者のふたりだけで綴っていく極めて美しい音楽で、キャロル・キングやジョニ・ミッチェッルとのエピソードや自身の生い立ちを詳細にMCで語る長身のJTの優しい口調にぐっときた。輸入盤より字幕がある国内盤のほうがよかったな、と後悔。
もうひとつ、U2の歴史的名盤『The Joshua Tree』リリースから20周年を記念して発売された『The Joshua Tree - Super Deluxe Editon』も不意に届いた誕生日プレゼントみたいな宝箱のようなボックスだった。僕のアメリカ志向というのはこのアルバムに端を発していたのだな、と再確認。アイルランドのバンドが憧憬と諦観をもって示したアメリカの光と影のコントラストだ。14歳の頃このアルバムを聴いて熱くなっていた僕は20年たって34歳になった。どこを切り取っても体に染み込んでいて、全部歌える。すごいことだ。DVD収録のライブがものすごいテンションで感動してしまった。僕が次に作るCDは“僕にとってのヨシュア・トゥリー”になるような気がしている。
ああ、時間がもっとゆっくりたっぷり流れればいいのに。