ツアー中はほとんど本を読まなかったせいか、最近活字を目で追うスピードが加速している。森達也著「メメント」は僕が十代の頃に大きな感銘を受けた藤原新也の名著「メメント・モリ」(“死を想え”の意)を想起させるタイトルの、「生と死」をテーマにした連載の単行本化。考え、答えをいくつか保留し、ため息をついたり思い悩んだりを共有しながら久々に実のある読書でした。“生と死”は言い換えれば“クレールとノアール”だ。
ファンの誰かがくれた内田恭子「チョコレートと犬とベッド」は井の頭線を往復する間に読みました。30代女性の気取らない品のいいエッセイで言葉もシンプルでなぜ僕にこの本をくれたのか少しわかったような気がします。同じように誰かがくれたパウロ・コエーリョ著「アルケミスト」の文庫本もカバンにいれて街へ出てみようと思います。
小説家保坂和志さんから新著「小説、世界の奏でる音楽」を送っていただいた。ありがたい。分厚い小説論。前作よりも取っ付きにくい感じがしてタフ・リーディングの予感。頭を柔軟にして接しないといけない。読書の秋とはよく言ったものだ。
ドン・チーゲルとアダム・サンドラー出演の2007年映画「再会の街で」をDVDで観た。9.11世界同時テロで心をなくした男とその友だちの友情劇。思い出のアルバム、スプリングスティーンの『The River』を爆音で鳴らしてシンガロングするシーンや表情のひとつひとつに優しい気分になる。ニューヨークの街を電動キックボードで滑っていくカメラワークが壮快で「欲しい!」と思って調べたら日本では交通ルールが厳しくてダメみたいだ。
最近カリフォルニアもいいけどニューヨークもいいな、と思う。そのNYの街がめちゃめちゃになってしまう「クローバーフィールド/HAKAISHA」も観てしまいました。