金曜日に注射、出発当日の土曜日にも羽田空港に向かう前にビタミン注射をしてもらって旅立ち
というなかなか厳しい始まりとなった今回の札幌ツアー。体がしんどいというよりもライブに来て
くれたお客さんの前で良い声で歌えなかったら…という不安のほうがストレス。気ばかり焦る。
ツイッターで「コンバースで札幌大丈夫かしら」とつぶやいたらNGとたくさんご指摘を受けて
ソールのしっかりした靴で挑みました。旅先での楽しい予感のことだけに思いを馳せて機上の人、
夕方新千歳空港到着。レストランのやのマスター一家が出迎えてくれました。感謝。
札幌に向かう前に見せたい風景があるのだが…と、僕の体調を気遣いながら“のや”ファミリーが
躊躇するのを、寒さに対する覚悟ができた僕が「行きます!」と手をあげて、支笏湖で行われている
氷濤まつりを見物しにいくことに。車の窓から見えるのはなんとなく北欧的なランドスケープ。
エアコンが効いているから寒くはないが、確実に北国にいる、という気持ち。ご主人が運転席から
植物のこと、地形のこと、歴史的背景など教えてくれる。まつりもクライマックスの時期で道路も混む。
辿りついた支笏湖、外に出ると言葉ではうまく伝えられない氷の造形物(支笏湖氷濤まつり)。
札幌雪祭りとはまた違う荒々しい氷の芸術。支笏湖の湖水をスプリンクラーで凍らせた様々な氷のオブジェ
氷の洞窟になっていたり、氷のリンクのうえで子どもたちが滑りまわっていたり。
心は躍るが手足の末端からどんどん体が冷えてくる。写真を撮ろうとiPhoneのカメラを操作するも手袋を
外さねばシャッターが切れずさらに指先の感覚がなくなっていきました。花火が打ち上げられてイベントは
クライマックスへと至るなか僕はどんどんぐずぐずになっていくという、修行のようなキリリとした観光。
この後食べた肉まんのあったかくて美味しかったことよ。
札幌の道路は真っ白でつるつる。まず最初にレストランのやの母屋的お店プー横丁に挨拶、いつも店内で僕の歌が流れているようで店員さんみんながキラキラした笑顔で迎えてくれて嬉しい。こういうことで簡単に元気が出る。のやに到着すると会場スペースはすでにセッティング済み。温かくて美味しいご飯をいただきかなり復調しました。
会場のPAを担当する松川くん、前回のライブの時に「ピアノを弾いている」とのことだったので、せっかくだから今回セッションしようと約束していたのだ。本来は厨房にいるアマチュアの松川くんにとっては大きな緊張だっただろう。MP3とコード譜だけメールして練習は前夜のこの時間だけ。閉店後も夜遅くまでふたりで練習。気がつくと日付が変わっていました。
ホテルへ送ってもらって加湿器と浴槽全開でノドケアして、バンクーバー(モントリオールって間違えて
書いてしまった。訂正!)五輪の開会式の再放送を眺めつつ死んだように眠る札幌第一日目の夜更けでした。