
アウトドアブランドして有名な“patagonia”創始者イヴォン・シュタイナードと“THE NORTH FACE”創始者ダグ・トンプソン、この二人が40年以上前に未開の地南米パタゴニアを旅した記録フィルムに触発されてアメリカ青年が追体験を試みる旅のレコード(記録)、という作品で、とにかく旅路の風景の美しさと距離と時間の長さに感服しました。
途中ジェフ・マクフェトリッジのイラストによるアニメーションも可愛らしく、音楽もジャック・ジョンソンからアンドリュー・バード、さらにはWILCOとビリー・ブラッグ共演盤からのトラックも映像に色を添えていました(アメリカ放浪の象徴ウディ・ガスリーの詩というのにも意味があったのだろうな)。
“エコ”と呼ぶにはあまりにスケールの大きな志。自然環境に対しての“企業家”ふたりのアプローチから我々はなにを感じとるのか。風景の広大さのわりにとても地味な作品に思えるけれども、とても観たかった映画でした。旅に出たくなりました。