朝早く家を出るときに雨が本降りになってきたけれど、「ライブをする日は雨が降らない」という自分内ジンクスに従い傘は置いていく(札幌も降水確率80%)。浜松町でなっちゃんと待ち合わせだったのだけど「サンタさんかよ!」というほどの、お菓子で満たされた大きな袋を肩に背負って現れた姿を見て今回の“おやつ屋さんと対バン”ツアーという楽しげな響きの裏にあるタフでハードコアな心意気を再確認して背筋が伸びる(僕の荷物も肩に重い)。
札幌に着くと思ったよりも寒くない。「もうストーブをたいた」という情報があったので長袖TとパーカーにNORTHFACEのフーディーにマフラーまで用意したのだけど長袖とパーカー以外必要ありませんでした(天気に恵まれた)。そして雨も降っていない。旅の始まりに雨が降らないことがどれだけ嬉しいか。
新千歳空港からJRで札幌へ向かう景色がとても好きだ。いろんな色のいろんなカタチの可愛い家が並んでいて、こういう場所に住めたらな、と簡単に思ってしまうけれどもやっぱり冬は厳しいから季節によって居住地を変えるような生活が理想なのかもしれないな。夢のような話だけれども。



1日目の会場のROOM11は今年の4月以来お世話になるのは2度目。真っ白な部屋がランプ作家makiさんのステンドグラスで色味を放ち、プロジェクターの映像も特別な雰囲気を醸しだした。時間がないなかでみんなで頑張ってセッティング、サポートしてくれた地元のみんなに感謝。トークゲストとしてあんざい果樹園の伸也さんも到着。なんかとてもいい一日になるような予感がした午後3時半でした。


ダン・ラ・ナチュールなっちゃんの仕切りのトークショー。初めての体験にガチガチに緊張していたから助け舟を出す準備もしていたのだけど、始まってみるととてもスムーズで充実した内容で、ゲストの伸也さんの穏やかな語り口も相俟ってあっという間の1時間半のおはなしでした。お菓子のこと、果物のこと、そして地震以降のこと。途中から僕も加わり、「新世界のジオラマ」を歌った。これは4月に福島あんざい果樹園に行った後に書いた曲。
トークショーが終わって会場は市場のような活況。お菓子に本にCDにTシャツにあんざい果樹園のりんごジュースもある賑やかな物販。
夕方17時半からは僕のライブ。東京から持っていった最小限のPAと、ときどき完全に生音での演奏。


生のギターと声で「home sweet home」、この曲を歌うとみんなに「ただいま」を伝えている気分になる。久しぶりに歌った「星に輪ゴムを」も気持ちよかった。途中なっちゃんを迎えてのおしゃべりで今回はなっちゃんにウクレレを渡して爪弾いてもらい僕が「ももの木 なしの木 りんごの木」から一遍を朗読しました。ウクレレ渡されたときのなっちゃんの狼狽よ。
僕が話す話にもみんなコロコロ笑ってくれて気分もよくリラックスして歌いました。初めて僕の歌を聴いた人がCDを買ってくれたり、僕の音楽を好きな人がダン・ラ・ナチュールのお菓子を買ってくれたり、という繋がりがありがたい。あんざい果樹園のジュースが完売していたのも嬉しい。
そして遅くまで海鮮居酒屋で打ち上げ。何を食べても美味。いろいろ手伝ってくれた地元の皆さんに感謝。
この日のアンケートから抜粋
「自分が昔好きだったモノや今なぜここでこうしているのかという理由を私も振り返る時間を持とうと思いながら聴きました(女性・事務員)」
「新曲だらけのライブとても楽しかったです。新しい曲たちが何度も演奏されてお菓子みたいにこねられて美味しく出来上がっていくのだろうなと思いました(女性・30歳)」
「なんだか小さな“決心”みたいなのをあちこちに感じました(あるいは私が決心したのかも)。
“ここは死ぬにはうってつけの場所”は私が持っているインディアンの詩集とサリンジャーがリンクして不思議な気分になりました(女性)」