
前日からのレコーディングムード、昨日はコーラスをひとりでダビング。僕は人前で歌ったり演奏したりするよりも多重録音の宅録から音楽キャリアが始まっているので、このハーモニーを重ねていく孤独な作業がなにより大好きだ。デモ段階でのテイクには可能性のある音符を辿ったたくさんのコーラスが入っていて、それを熟考して整理整頓したものがCDになるのだけど、ダブルトラック(同じメロディを2回歌うこと)も含めて10人くらい自分が歌っているデモはお酒を飲みながら自己陶酔するのにいい肴になる。
Beach Boysの『Pet Sounds Sessions』というボックスセットのなかに「Stack-O-Vocals」という『Pet Sounds』の歌だけを抜き出したCDがあるのだけど、それは夜中に部屋を暗くして聴くととても幽玄的で美しく、だんだん怖くなってくるような神がかったサウンドだ。たとえば「素敵じゃないか」はこんなふう。声とはかくも素晴らしい楽器である(だから今日も歌う)。