2012年10月17日

多国籍アメリカーナ



昨日のこと。夜から渋谷へ出かけてとても楽しみにしていたジョー・ヘンリー&リサ・ハニガンの来日公演へ。ジョーはアメリカ人でリサはアイルランド人。ステージにはふたりに加えてイギリスのSSWジョン・スミスとドラマーのロス・ターナー(この人もアイルランドから)。会場は折からの評判のせいかとても盛況。オープニングアクトのエミ・マイヤーの日本語詞の歌がとても印象的で(すわりのよくない気持ちよさというか、バイリンガル特有の言語感覚がクセになる)否が応にも期待高まる。

果たして始まったのは今年観たライブのなかでも屈指の圧倒的な音楽体験でした。詳しい感想はまた別のところで。とにかくこの日はリサ・ハニガンの可憐さにノックアウトされっぱなし。Twitterを介して、京都磔磔でのライブに僕がこの夏作った“BELL THE CAT” Tシャツを着ていったファンの方が「リサがTシャツを褒めてくれました!」と報告してくれて「ま、まじか!」と喜び勇んでサイン会の列に並んだのです。できたばかりのクリスマスCDを渡し京都のTシャツの件を話し、「THIS IS FOR YOU」とTシャツをプレゼントするとリサはステージ上でのミューズのような歌いっぷりから一転嬉々としてはしゃいでくれて、目の前で花が咲くような表情に出会えてとても嬉しかったです。「誰もがリサを好きになる」という旨のキャッチコピーをどこかのレコード屋で見かけたのですが、まさにその通りだと思いました。

アンコールで演奏されたジャクソン・ブラウンの「These Days」に感激してしまった。大好きな曲、ジャクソン・ブラウンと言えば「NO NUKES」、期せずしてリサに渡したTシャツには「NO MORE NUKES」と書いてありました。マイク1本囲んでの「The Night They Drove Old Dixie Down」は今年の頭に観た、開演前ずっとザ・バンドが流れていたダニエル・ラノワのライブを思い出させた。ダニエル・ラノワを観たあと「絶対今年これが一番のライブだ」と思ったがこの日のライブはそれに匹敵する内容でした。アメリカ、アイルランド、イギリス、そしてカナダ、多国籍で俯瞰的に眺めたアメリカーナ。2012年が走馬灯のように。決して派手ではない(というかオーセンティックで地味で渋い)来日興行を敢行されたイベンター、スタッフの皆さんのご尽力ご苦労がなければこのような素晴らしい音楽を体感することができなかったはず。心から感謝を。

Posted by monolog at 10:34│Comments(0)TrackBack(0)

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