2013年01月28日

こいコーヒー



昨日のこと。前日に続きアアルトコーヒー庄野さんが巣巣で甲斐みのりさんとコーヒーについてのトークをするというので聞きにいく。庄野さんの話は何度聞いても面白い。「古くなった豆でいれたコーヒーは酸味が出て胃を痛めつけるんです。新鮮なコーヒーはたくさん飲んでも大丈夫です」と。甲斐さんは自分の好きなモノ・ことを仕事にする素晴らしさと大変さのお話。

母校に講義に行った時に好きなものはなにか尋ねてもなかなか生徒たちが答えなかったという甲斐さんの話を聞き、僕自身も音楽専門学校のソングライティングの講師として招かれていたときに「好きなアーティストは?」という問いになかなか学生が答えず、逆に「誰が嫌い?」と聞くとボロボロと名前があがったときのことを思い出した。自分が好きなものを明示してそのセンスを批判されること(「えー、どこがいいの、あんなの」とか)をみんながおそれていたような印象がありますが、素敵なことを素敵だと無邪気に笑える心が好きさ、と特に最近僕は思うのでした。

巣巣の近くにできたSNOW SHOVELINGという古本セレクトショップに行ったが、その本棚を端から端まで見つめ、時間を忘れるほど。黒田征太郎とデニス・バンクスの共著「風の知恵」という本、アメリカ・インディアンに聞く「生命のこと」購入。頻繁に立ち寄るお店になりそう。そこから移動して下北沢へ。安宅浩司くんのソロライブへ。会場ではううじんさんとも新年の挨拶を。

先週のリハーサルとライブ本番で安宅くんとはいろいろ話す機会があったのだけど、新年早々「ああ、これでおれも終わったかもしれない」という、結局はめでたく杞憂に終わった話を聞いていたので、できたての新曲として歌われた「絶体絶命(仮タイトル)」という歌が活き活きと意義深く感じられて印象的でした。彼のライブでは定番曲「こいコーヒー」は“恋とコーヒーは似ている”と歌われる曲だけど、巣巣で聞いた庄野さんの「古くなったコーヒーの話」から点と点が繋がって、この日はコーヒーの一日として記録されました。


そう恋ってのはコーヒーに似てる
新しいものはとてもいい香りがする
でも古いものは君の胃袋を痛めつける

そう恋ってのはコーヒーに似てる
薄いものは君を悲しくさせる
でもあまり濃すぎるものは
君を眠らせちゃくれない


Posted by monolog at 11:10│Comments(0)TrackBack(0)

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