2013年07月19日

“brand new blue” tour 2013(DAY8;7月14日 札幌 レストランのや)



また新しい旅の始まり、北へ。3連休の真ん中の羽田空港は予想以上に混み合って、今後のための苦い教訓を得た。猛暑の東京を抜け出して「目的地新千歳の現在の気温は18度です」という機長の言葉に心のなかで歓声を上げる。少し雲を湛える空のせいもあって北の大地は天国のような涼しさでした。レストランのやの川端さん親子が迎えにきてくれて、一路札幌市内へ。前回のライブは9月の終わり、その後秋の終わりには娘のSちゃんと東京で会っているので全然久しぶりな感じがしない。親戚のうちに遊びにきた感覚。

レストランのやは会場の準備もばっちり整い僕の到着を待っていた。みんなに「ただいま」と。玉ねぎ倉庫だった軟石作りのスペースは相変わらず良い鳴りをしていて、旅の疲れがあってもいつだって“良い声で歌わさせられる”のだ。朝からほとんど何も食べていないことに気付き、いただいた賄いは美味しいカレー。のやのライブはいつも少し早めの17時頃から始まる。開場するとたくさんのお客さんが会場を満たしていきました。春からのライブダイジェストを上映してからいよいよ始まる“夜の科学 in 札幌”

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ニューアルバム『新しい青の時代』からの全11曲と、新千歳から札幌までの車窓からの風景が浮かぶ「glennville」夏の彩りを描いた「夏の日の幻」など前作からと新曲を含む2時間、自分の声とギターの音をお手玉のようにくるくると頭上で遊ばせているような新しい感覚で歌を歌うことができました。「やまびこの詩」はPAを通さない生音で演奏、お客さんのやまびことのブレンドを楽しむ。この日は初めて僕のライブを観る人が多かったようで、客席からの反応も新鮮なものでした。

最近「平凡な毎日の暮らし」を歌うのが楽しい。バンド編成ではとてもダイナミックに展開する歌だが、弾き語りでのコントラストの付け方を毎回変えるのが面白いのだ。歌詞の中に登場する「曖昧な天国の話」というのは、僕が歌詞を書くときの禁句にしている「あの日、あの時、あの空、あの場所」など “that”的 のことを示していて、何かを伝えようとするときに簡単な言葉に逃げたくない気持ちを綴ったもので、しかし言葉は流動的で難しく手に負えないなあ・・・というようなことを思って書きました。最近冷静にこの歌を分析できるようになったのです。

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ライブ後はたくさんのサインと握手。CDが何枚も旅立っていきました。もうレストランのやでライブを始めて何年にもなるが、初めて来たときに幼かった子が大人びていくのを見るのはとても感慨深い。家族連れでご来場いただく方も多くてお父さんも息子も同じように感動して興奮して語りかけてくれることが嬉しいのです。FMノースウェーブのスタッフさんやずっとお世話になっているプロモーター氏とも会えて、確実に札幌はいくつかある“第二の故郷”のうちのひとつだと再確認。満員御礼のお客さんとレストランのやスタッフ、川端家に心から感謝を。

そして静かに始まった恒例の打ち上げは真夜中まで。時を同じくして札幌に張り子の催事で来ていたfishing with john五十嵐くんも合流。たたみかけるように提供される豪華な食事に驚いたことだろうな。PA(兼キッチン、兼シフト長)の松川くんが買った1930年代のマーティンを触っていたらどんどん新しい(古い)ギターが欲しくなってきた。そういうときは決まって新しい曲を書きたくなっているときなのだ。何かのスイッチが入った夜でした。

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Posted by monolog at 08:35│Comments(0)TrackBack(0)

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