“新しい青の時代”の旅は本州を越えてようやく九州へ。福岡での昨年12月以来の旅。快晴の東京を飛び立つ。
朝8時前のフライトを経て快晴の福岡に着くと同級生のやっちゃんが迎えにきてくれた。福岡でライブをやるときはいつも献身的サポートをしてくれるやっちゃんは初めて高校生のときバンドを組んだ仲間、今は小学校の先生をしている。ライブまで時間があるのでやっちゃんちにお邪魔する。あらかじめ録ってもらっていた「あまちゃん」最終回をやっちゃんちの子どもたちと一緒に。大人も子どもも東京も地方もみんなあまちゃんが大好きなのだな。少し休んでやっちゃん家族と天神へ向かう。途中でお昼ごはんにうどんを。福岡へ来るとラーメンではなくうどんを食べたい。
天神の街に着くと音楽のお祭りMUSIC CITY TENJINでいろんなリズムが至るところから聞こえる。僕は18歳までしか九州にいなかったから福岡の街には未だに慣れない(たまに来てもレコード屋や洋服屋さんがある今泉とか大名のあたりくらいしか散策する時間がない)ので大きな百貨店が並ぶ目抜き通りを歩くのは新鮮。今日演奏するイムズ、地下二階のステージはてっぺんまで吹き抜け。とても音が響く。鋤田正義さんの写真展に絡んでロックレジェンドたちの垂れ幕、それに見守られながらのリハーサル。自分が放った音がすーっと吹き抜けを昇っていく感覚。今日は伸ばす音に神経をはらって歌うことにする。
1曲目を歌っている途中で同級生のみっちゃん(彼も最初に組んだバンドの仲間)が子ども3人と奥さんを連れてきてるのが見えて、その子どもたちが「山」「田」「稔」「明」と書かれたうちわを持ってるのを見つけて吹き出してしまう。みんなのアイドル?そして東京で可愛がっている愛弟子猫娘シンガーもタイミングよく福岡に戻ってきていたので僕のステージを見つめている。自分と“英語”についてのMCをしたあとで「一角獣と新しいホライズン」を歌ったのだけど、その最中に客席最前列真ん中に高校時代の英語の先生が座っていることに気づく。わわ!と歌詞を間違ったりしていたら、今度は同級生のてっちんが家族連れでやってきたのが見えた。行き交う買い物客、上から覗き込む見物人、当然ながらいつものカフェやライブハウスとはぜんぜん違う、あっという間の30分を楽しみました。
遠くからわざわざ来てくれたファンの方、初めて観て興味を持ってくださった方、声をかけてくれた皆さんフライヤーを受け取ってくれた方、MCTスタッフの皆さん、ありがとうございました。終演後に英語の副島先生は「山田、おまえそがん英語が好きやったとか?」と。やっぱり「一角獣...」が印象に残ったそうで、恩返しのようで嬉しい。うら若きの女の子2人がもじもじしながらやってきて「小学生のとき先生(やっちゃん)にGOMES THE HITMANを教えてもらってずっと憶えていました」と嬉しい言葉を。小5で僕の歌を聴いた子が5年経って女子高生に。やっちゃん先生も教え子との再会に驚き感動していた。
やっちゃん、みっちゃん、てっちんファミリーと僕、どこかでご飯でも食べようかということになって、しかし大人7人、子ども8人で入れるお店はなかなかなく佐賀県鳥栖市のみっちゃんの新築の家でパーティーしようということになり福岡からみんなでそれぞれ車で故郷へ。変な気分だ。懐かしい。みっちゃんちに到着するとそこは運動会のような様相。駆けまわる子、テレビを観る子、DSをする子、談笑する大人たち。遅くまで美味しいご飯とお酒を。最初は最近の話や仕事の話、しかしどんどん昔話になっていく。みっちゃんちは僕が小5まで住んでいた家のそばにあり、そばにはコカコーラ工場(思ひ出ぽろぽろに出てくる)。時間がどんどん巻き戻っていくようでした。朝5時起床の長い一日。とても楽しい一日でした。数年ぶりに帰省。実家の布団で泥のように寝ました。(つづく)