2014年07月21日

18歳と42歳、現在進行形の青春サウンド



昨日のこと、下北沢CLUB Queへ出かけて盟友プレクトラムと唐津のガールズバンドたんこぶちんの対バンライブ。たんこぶちんに関しては去年からライブを見させてもらったり交流を重ねてきましたが、なんとプレクトラムのボーカルタイスケくん(佐賀県唐津出身)とたんこぶちんメンバーが同じ小学校の出身だったという偶然。地方出身者にとって同郷というだけでもシンパシーが芽生えるのに先輩後輩関係というのはただごとではない。タイちゃんは卒業アルバムを持ってくるほどの意気込み(20も年が離れていても共通の先生がいることに驚き!)。

開場前の時間から遊びにいったのだけど、プレクトラムは元くるりのモックンとプラネタリウムで心強いサポートをしてくれたチガちゃんというリズム隊を伴って大人げない爆音サウンドでリハーサルの段階から18歳の小娘たちに圧をかけていた。たんこぶちんは少し緊張感のあるリハで手探りしている感じ、そこにQue店長二位さんも顔を出し会場内になんと佐賀県人の多いこと。旧知の友人たちも多く同窓会の様相。プレクトラムのオリジナルメンバーであるキッチョンが家族で訪れ、可愛い息子が僕の目の前で「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」を歌ってくれた。開演まで散歩でも、と思ったら外は激しい雨。結局ずっと地下にいて、チガちゃんとしみじみ猫の話など。

たんこぶちんはリハから豹変、お客さんを手だまに取るような素晴らしいパフォーマンス。ずっと練習してきたという「Qui La Laの夏物語」の彼女たちのバージョンを聴かせてくれたが、いきなりツインリードギターで始まるロックアレンジに驚かされた。とても可愛くさらにパンチが効いた歌に育ちそうで嬉しい。とてもCLUB Queっぽい演奏。前回観たライブよりもたくましく軽やかで、お客さんはもとより演者側、プレクトラムのメンバーや遊びにきていたミュージシャンが彼女たちの演奏やステージでの立ち居振る舞いにしきりに感心していたのが興味深かった。

プレクトラムのライブは10数年、近い場所でいつも観てきたが、2014年の今日もいい意味で何も変わらない。僕は彼らのライブを観ては刺激を受けて、しかし彼らとは違うところを目指そうと思うし、多分お互いに同じようなことを感じているはずで、アッキーにはGOMES THE HITMANの何枚ものCDにギターの筆で鮮やかな色を付けてもらったし、タイちゃんは同じ佐賀出身として親戚か従兄弟のような感覚をおぼえる。いろんな繋がりが繋がって昨日はとても楽しい夜になった。こういう重なりがまたじわっと面積を広くしていけばいいなと思う。がんばらんば。

たんこぶちんMADOKAがコーラスで参加した山田稔明「Qui La Laの夏物語」はこちら!




プレクトラムの大学の後輩柴崎友香さんが「春の庭」で第151回芥川賞を受賞した。同い年の作家が評価されてとても嬉しい。柴崎さんともプレクトラムとのライブが縁で繋がって、2003年のGOMES THE HITMANのアルバム『omni』、2004年のシングル「夜明けまで」に寄せて素晴らしい文章を書いてもらった経緯がある。もう10年も経つと思うと長かったと思ったゼロ年代からの時間もあっという間だったようにも感じます。




Posted by monolog at 10:17│Comments(0)TrackBack(0)

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