2014年08月11日

村田和人さんと合流〜加古川チャッツワースへの“帰省”【DAY2:2014年8月9日(土)】

大阪での朝。起きてもどしゃぶり。旅の2日目は野田阪神にあるgoo-noteというカフェで行われる村田和人さんのデイタイムのライブに飛び入りすることになった。村田さんは1999年の「new atlas ep」、2000年の「緑の車」とお世話になった。年間100本越えのライブをされている大先輩のシンガーソングライター、いつも年始の杉祭りでお会いするのだけど、その弾き語りライブを一度観てみたいと思っていたので大阪での合流できてとてもラッキー。到着したカフェは川沿いの住宅街にあり、もともとメリヤス工場だった建物らしい。かなり広い空間に大雨にも関わらずお客さんがたくさん、皆さん賑やかにランチを食べていらっしゃった(あとで僕も美味しくいただきました)。村田さんも開演前にお客さんたちと楽しそうに会話を。

村田さんのライブは一言で言うと驚愕。5,6弦にベース弦を張ったガットギター、ループマシン、そしてボーカルプロセッサーを使ったリアルタイムコーラス、と弾き語りを越えた演奏に唖然とした。それを面白いMCを交えて軽々とやってのける今年還暦の村田和人さんの若々しさと貪欲さ。「行き当たりばったりでやってるだけだよー」と村田さんは謙遜するけど、自分のソロのやり方を見直したくなるようなすごいものを見た。来てよかったと思いました。MCで印象的だったのは山下達郎さんのプロデュースでレコーディングしたとき「歌は歌い出しが肝心」というプレッシャーで音程を置きにいくような抑えた歌い方をしてしまったものが音源に残っていて今でも悔しい、という話。前日僕も『weekend』の録音時の反省と後悔を散々吐き出したあとだったから、みんな同じような経験をしてきたのだなと大きく頷いた。

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第二部に呼び込まれステージへ。村田さんは僕のことをお客さんに丁寧に説明してくれて、まずは自己紹介代わりに「一角獣と新しいホライズン」、そして村田さんのニューアルバム『P-KAN』に僕が歌詞を提供した「Brand New Day, Brand New Song」を僕が村田さんに送ったデモバージョンの形で演奏。僕がメインで、村田さんはハーモニー。そして15年前に一緒に作った「緑の車」、村田さんの名曲「一本の音楽」と4曲も一緒にやらせてもらいました。お客さんもニコニコと楽しそうで、何よりも終演後にびっくりするくらいたくさんのCDをご購入いただいた。本当にありがたい。

10月11日(土)に吉祥寺スターパインズカフェでGOMES THE HITMANが7年ぶりにライブをやることも村田さんはご存知で、しっかりと告知してくださったのだけど、実はこの週末の2日間を押さえていたのは村田さんで、そのうちキャンセルになった11日がGTHのライブになったのだというミラクルが判明した(普通ならスターパインズの2ヶ月先の週末のスケジュールなんて空いていないのだ)。なので、10月11日はGTH、12日は村田さんのライブが開催されます。偶然にも来月の武蔵小山アゲインも9月28日(日)が村田さんの日で、翌29日は僕。ぜひどちらも2日間ともご来場いただきたい。



大阪を発って加古川へ向かう。なんと2日前に告知された投げ銭制のチャッツワースでのライブ。店主岸本さんを「何人くらいお客さんが来るか全然わからないよー」と悩ませてしまったのだけど、6月末に続いて間を開けずに訪れることができて本当によかった。実は大阪と神戸どちらもホテルがまったく取れなかったことによる加古川への逃避行だったのだ(原因は甲子園での高校野球開会式だったと判明)。キーボード真里さんに美味しいものを食べさせたいというおもてなし作戦もお店到着早々にミッションコンプリート。

KISS FM KOBEのスタッフの方がわざわざチャッツワースまでインタビューを収録に来てくれた(8月23日頃の放送になるそうです。また詳細決まり次第お知らせします)。前回ライブをやったまま時間の止まった2階で収録を終えて階下へ降りると店内は満員のお客さん。初めて僕のライブ、そしてチャッツワースに訪れた方もたくさんいた。1階のアップライトピアノを使ってデュオ編成でのライブが始まりました。

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入場無料のライブだったのでどれくらいのボリュームの内容にしようか迷ったのだけど、集まってくれた人数を見たらいつものようにあれもこれも、と歌いたくなった(人数が少なかったとしても同じだったと思うけど)。『weekend』からの曲もソロ楽曲も真里さんのピアノ、アコーディオンとのアンサンブルはとても新鮮で、僕もエレキギターを爪弾いたりしてアクシデンタルな行き当たりばったりのアレンジを楽しみました。生ピアノで「雨の夜と月の光」を歌い上げるのはとても気持ちがよかった。

前回6月のライブでもポチを想うコーナーをたっぷりとやったのだけど、今回は四十九日を終えて、少し気分を落ち着けて歌う「些細なことのように」にはまた違った響きがありました。「夜のカーテン」「月あかりのナイトスイミング」、そしてせっかくのピアノだから、と急遽演奏した「星降る街から」、近づく台風のなか駆けつけてくれた皆さんをお腹いっぱいに満足させることができたでしょうか。僕は感無量な気持ちでした。たくさん集まってくれた皆さんありがとうございました。とても嬉しかったです。また何度でも来たいと思いました。

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打ち上げはKISS FM KOBEのディレクターさん、そして姫路から駆けつけてくれた郷土史家芳賀一也さん、そして岸本ファミリー全員と賑やかで楽しい宴。長男のカズトくんがピアノでコピーした「月あかりのナイトスイミング」を真里さん本人に披露するというトライアルもあり、僕も2時間歌いきった後にもう一回歌うという一幕も。楽しい話に始まり、猫の話、人の生き死にの話ととても深い語らいの時間になりました。気づけば日付をまたぎ、僕はもう目も開けていられないくらい。

旅の2日目も一日じゅう刺激的で充実したものになりました。宿へ入り泥のように眠る。そしてその間に台風は我々のもとへ近づいていたのです…。






2014年8月9日@野田阪神 goo-note
“村田和人 土曜の午後のゆったりミュージック”


第二部
1.一角獣と新しいホライズン
2.Brand New Day, Brand New Song
3.緑の車
4.一本の音楽

*村田和人さんとのセッション



2014年8月9日@加古川チャッツワース
“山田稔明LIVE 歌とギターとピアノ”


1.点と線
2.太陽と満月
3.猫のいた暮らし
4.何もない人
5.夏の日の幻
6.雨の夜と月の光

7.high tide
8.日向の猫
9.些細なことのように
10.夜のカーテン
11.月あかりのナイトスイミング
12.hanalee

EN
13.星降る街から
14.ハミングバード

*山田稔明 with 佐々木真里
Posted by monolog at 17:03│Comments(0)TrackBack(0)

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