ポチ実がうちの猫になったご報告に対してたくさんのメッセージをありがとうございます。しかし「よかったね!ポチ実ちゃん」という言葉がポチ実本人に実感を伴って伝わるには長い時間がかかりそうです。保護した9月9日未明、それから朝までは白いシーツで覆ったケージのなかでポチ実は過ごしました。「ウー」と唸り声に近い小さな声で時折鳴いて。こんな体験初めてだろうし聞こえてくる音もすべて未知の響きでしょう。ケージは2階建てで上のフロアにクッションと毛布が敷いてありハンモックがぶら下げてあります。1階がトイレ。上下をわける床には丸い穴が開けてあり、そこからポチ実は登り降りします。
朝になってポチ実が上のフロアにいる間にトイレを見てみるともうすでにオシッコが。野良猫なのにきちんとスムーズにトイレで用を足してくれた!シーツをめくって除くと「シャー!」と威嚇…。まあ、そうだよな。心許したオレにむりやり捕まえられたんだもんな。猫友だちから「ケージのなかで暴れたりしていないなら外に出して自由にうろうろさせてみては」とのアドバイス。ケージの扉を開けたとたんポチ実は庭に面した窓へ駆け出し外へ戻せと鳴きわめきました。つらい時間です。小一時間続いて、今度はリビングのなかをびくびくと偵察。そして疲れたのかソファの下に置いたクッションの上でうずくまりました。
僕はこの日昼からライブで出かけたのですが、帰宅するまでポチ実のことがずっと気がかりでした。前日の中秋の名月(見えなかったけど)、そしてこの日はスーパームーン。月に縁がある。夜遅くに帰ってきてもポチ実にさしたる変化はなく、強いて言えば緊張感が薄くなったか。ちゃんとトイレにうんちもするようになってその点はひと安心、なんの苦労もかけずお利口。夜の間はまたケージに戻ってもらいたいのだけど、捕まえるのに難儀した。ガラス窓を爪で駆け上ろうとしたところをガチっと両手で掴んでカゴのなかへ。ごめんよ、今はつらいけどもう少ししたら楽しいことがたくさんあるよ。次の日は心身ともに疲れたのかクッションの上で夕方までずっと寝ていました。体を伸ばして緊張感もなく眠っている顔が笑っているみたいで、可愛くてしかたない。
夕方に起きだして、ケージの外の様子を伺い始めたポチ実、そして予想外、なんとあんなに強張っていた態度が急展開して猫じゃらしをチョイチョイしはじめたので、僕が竿を握って右に左に動かすとキレッキレに遊びはじめたポチ実。床を広く使って縦横無尽、そして安楽椅子、ポチが好きだったオットマン、ソファー、さらにはポチが一度も爪を立てなかった爪研ぎタワーに彼女は飛びついたりします。元気な仔猫そのものの姿と触れ合えるのはやはり嬉しい歓び。そのうちこちらに近づいてきて、数日前と同じように僕に頭や背中、おしりを撫でさせるまでになりましたが、ふとした拍子にさっと逃げたり慌ててケージに隠れたりもします。真夜中(明け方)にまた外へ出せと騒ぎ、それと同時に「頭と背中、気持ちいいからなでてちょーだい」というやりとりがあり僕も猫も寝たのは夜が明けるころ。僕が思っていたよりもコミュニケーションは順調に進んでいるような気もしますが、とにかく疲れる。猫友だちからは経験談として「仔猫を飼い始めたころ毎日遊んで疲れて、知り合いに会うと『具合でも悪いの?』と言われることばかりだったので山田さんも体に気をつけて!」というメッセージが。なるほど、これはこれでタフな季節です。
猫騒動はまだまだ続きます。今日でポチ実がうちの猫になって3日目。
9月になってからずっとゴスペラーズの「猫騒動」という歌が頭のなかでリフレイン。
Posted by monolog at 11:36│
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