2014年10月02日

秋の猫騒動 サード・シーズン(1)― ポチ実登場から1ヶ月目の朝



今年の6月に13年間一緒に暮らした愛猫ポチを亡くし悲しみに沈んでいるところに、我が家の小さな庭に奇跡みたいにひょこっとあらわれた、生まれ変わりのようにポチにそっくりな仔猫。ポチ実と名付けられた猫があらわれて今日でちょうど1ヶ月になった。9月2日から1週間かけて手なづけて9日からうちに招き入れて家猫に。野良猫の野性のようなものは意外にも柔らかくほどけてゆき、今ではゴロゴロと喉を鳴らし、膝に飛び乗り、かくれんぼをして誘い、おもちゃで遊び、気づくとベッドで一緒に寝るようになりました。毎朝目覚めてくるたびに身体が大きくなっているのがわかるほど育ち盛り。仔猫特有のまんまるな瞳はクルミのような色をしている。

たった一ヶ月の間にいろんなことが変わった。まず僕の体調がよくなった。6月からずっと夏バテのような、頭と体がドーンと重たい感覚があったのが嘘のようになくなっているのに気付く。仔猫を飼うのは子ども時代以来なので、遊び相手をするのが大変。いつまでも遊びをやめないし、飛んだり駆けたりその運動量は驚異的だ。ポチ実は本当に驚くほどポチに似ていて、体毛の模様はもちろん、仕草やクセ、名前を呼んだときの反応や眠って伸びをするときの柔らかさなどのシーンのなかに確実にポチの影が見えるから、ポチ実を通してぐっとポチを近くに感じる。ポチは未だに僕の夢の中には出てこないのだけど、違うかたちで僕の目の前にあらわれたのだな。もしポチ実が登場していなかったら秋の少し肌寒くなってきた季節をどんな気分で暮らしていただろうか、とここ数日ずっと考えている。どんな気分で歌を歌い、どんな気分で家路へ歩くだろうか、と。

昨日ぼんやりとiPhoneのなかにある9月2日からの写真を眺めていたのだけど、ホントにウソみたいな物語がそこには映しだされていました。下の写真は1ヶ月前の朝、「あ!仔猫だ!」とびっくりして撮った最初の1枚。うそみたいな物語の始まり。9月は奇跡みたいな1ヶ月だった。新しいシーズン、10月ももっと面白くなったらいい。



Posted by monolog at 10:56│Comments(0)TrackBack(0)

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