




昨日のこと、ずっとお会いしたかった近藤研二さんとの邂逅。おうちが近所だということは知っていた近藤さん、栗コーダーカルテットや図書館のライブで姿をお見かけしていたし、もっと遡ればhi-posi(「身体と歌だけの関係」!)を愛聴していたのは今から20年前だ。今年の8月に愛猫マルオくんが15歳で天国へ行ったことも知っていたのでおうちの前で勝手に手を合わせたこともありました。そして先週「四国のライブ会場であるファンの方からマルオくんと、そしてポチ実ちゃんのためにいりこ100グラムを預かっている」というメールを近藤さんからいただいてうちに来ていただくことになったのです。
どうにかして近藤さんにポチ実を見て触ってもらいたくて、約束の時間のちょっと前に何も知らずにヒョコヒョコ遊んでいるポチ実を捕まえてキャリーバッグに閉じ込めました。ちゃんとお話するのは初めての近藤さんに挨拶もうやむやに「しーっ!静かに入ってきて、このなかにポチ実いるんで見てみてください」と僕。そして近藤さんも「ポチ実ちゃーん」と猫好き特有の猫なで声でキャリーバッグの網越しにポチ実を見て指で撫でてもらいました(近藤さんはポチ実の猫騒動ブログも読んでくださっていたのです)。まったくお客さん対応に慣れていないポチ実は数分後にはバッグからすり抜けて2階へと駆け上っていきましたが、顔だけでも見てもらえてよかった。
6月に逝ったポチと8月に逝ったマルオくんの話。どちらも15歳で腎臓を悪くしていたり、お葬式をしたのも同じ動物霊園だったということで共通することも多く、話しているうちにやっぱり感極まって泣いてしまった。初対面の人間同士を簡単に泣かせてしまう猫というのは本当にすごい生き物。僕は13年、近藤さんのところは15年一緒に暮らしたので猫話は全然尽きることがない。近藤さんがポチに花を持ってきてくださったお返しにうちからもマルオくんに花束を、ということで近藤さんのお宅へ。スープが冷めないくらい、近い。小学生のときだってこんなに家が近い友だちいなかったよ。
結局お昼すぎから日が暮れるくらいまでずっとマルオくんとポチの話、「ぽっちゃんは最期まで毛艶がよくて」「マルチンも毛並みに関してはすべすべで」「ポチはとにかく可愛かったですよ」「いや、うちのほうが…」と自慢大会みたいなやりとりをマルオくんもポチもまんざらではないような顔で空から眺めていたのではないでしょうか。最初は「は!?」と驚きましたが、四国で近藤さん経由でいりこを託してくださったファンの方(「名乗るほどの者では」と控えめな方だったようですが)おかげで近藤さんと会えて、マルオくんにもお花を捧げられました。ありがとうございます。いりこが繋ぐ縁というのがあるのですね。ポチ実がはやく人に慣れてくれたらいいのにな。近藤さんのブログはこちら。心がほだされるような嬉しい一日でした。