僕は2001年の11月から愛猫ポチと一緒に暮らすようになったので21世紀になって初めてポチのいない年越しを数時間後に控えています。いろんなところで発言していますが、自分にとっての今年2014年を漢字一文字で表すならば「猫」となります(去年は「青」でした)。6月19日にポチを15歳で亡くし、経験したことのない悲しみのなかで猫のいない日々を暮らしました。人前に出てライブをするときだけが背筋の伸びる時間だったのでたくさんの歌を歌いましたが、それはきっとどこかの空に向かって吐き出した青い吐息だったのかもしれません。
ポチがいなくなって(逆説的ですが)たくさんの縁が繋がっていくのも感じました。猫経由で僕のことを知ってライブに来てくれた人が驚くほどいます。「おばあちゃん猫との静かな日々」を書かれた下村しのぶさん、チャオを亡くしたチャッツワース岸本さん一家、古くからの友人の愛猫ネボ、時を同じくして愛猫を亡くす経験をした人たちと語り合うことはかけがえのないグリーフケアとなりました。猫のことがきっかけで栗コーダーカルテットの近藤研二さんと親しく慣れたことも大きな出来事でした。昨日はご近所の近藤さん宅で忘年会をしたのですが、ポチのこと、マルオくんのこと、猫の話はいつまでも終わらないのですよね。
ポチがその神秘的な能力で僕の悲しみの涙をぬぐってくれたのは秋の始まりの9月でした。ポチにそっくりな縞三毛仔猫ポチ実の登場で僕のモノクロの暮らしが再び鮮やかな色で満たされたのです。ポチ実の後ろ姿を見ているといつもポチのことを思い出します。そして振り返った仔猫は紛うことなきポチ実の個性、どんどん顔が猫らしく変わっていくのが面白いです。21世紀になって初めてポチのいない年の瀬ですが、21世紀になって初めての6ヶ月の仔猫(もうすっかり大きいですが)との新年を迎えます。今年は喪中につき年賀状は出さないことにしたので、しばらくして寒中見舞いを。
2014年にポチとポチ実を愛でてくれた皆さんに心から感謝します。ひなたのねこ展を春夏秋冬と開催できて本当に幸せでした。これからまだまだ続くポチとポチ実の猫騒動にもどうぞご期待ください。
Posted by monolog at 18:13│
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