一昨日、3月12日のこと。ノールウェーのアーランド・オイエの来日公演に行ってきた。去年出たソロ作はとても陽性のポップスで、なにかとBGMになることが多かった。僕はKings of ConvenienceもWHITEST BOY ALIVEも一度も観たことがなかったので早々にチケットを取って楽しみにしていたのだけど、ホーン・セクション含む7人編成の演奏は予想をはるかに越えて素晴らしく、メンバーがフィンランド、アイスランド、イタリアという多国籍な構成だったこともあって、MCの英語も聞き取りやすくて会場の雰囲気もハッピーであっという間の時間が過ぎていった。
長身のアーランドは体を折り曲げて踊り、その姿がとても可愛らしくて印象的。高く構えたギターからは繊細な音がした。1曲づつ披露されたKOCとWHITEST BOYのレパートリーも嬉しかったが、このバンドで録音した『Legao』というレコードからのナンバーのレゲエやソウルっぽいフィールがとにかく気持ちよく、終盤の人力EDMとでも呼べそうな高揚感が個人的にはハイライトでした。
あんなにみんながニコニコしている空間にはなかなか遭遇しないのではないかな。静謐で洒脱なKings of Convienienceともクールで研ぎ澄まされたWHITEST BOY ALIVEとも違うピースフルな彼のモードをステージ最前の至近距離で目撃することができてよかった。音楽ってすごいなあと思いました。ポジティヴなヴァイブレーションを受け取った。