
今日はポチが旅立って11回目の月命日。去年の6月19日、桜桃忌にポチは逝ったからあとひと月で丸一年。アジサイの花を見るとポチの最後の季節をありありと思い出すのだろう。今日で休みなく1週間連続のレコーディング作業。これがポチの一周忌に捧げる作品になるのだから最後まで思いを尽くす。これを完成させないと『新しい青の時代』の次に行けないのだ。
ある曲の録音をしていて、なぜかジョン・レノンの「マザー」が猛烈に脳裏をよぎったので歌録りの合間に爆音で聴く。冒頭の鐘の音が鎮魂の響きに聞こえる。どの曲のことかはまた改めて書きたいと思います。斜向かいの家の庭で草刈り機が唸りだして参ったがなんとか今日のノルマをこなせたので夜になって等々力の巣巣へ。ジェシー・ハリスと畠山美由紀さんのライブに間に合った。
畠山さんの歌は今日も変わらず素晴らしく、「ああ、こんなふうに自由自在に歌えたらなあ」と思う。ここ数日毎日歌を録音しているからなおさらに。そしてジェシー・ハリス、慣れ親しんだ巣巣のステージにグラミー受賞者がいるという不思議な感覚。僕にとってのジェシー・ハリスはここ10年で一番聴いているであろうBRIGHT EYESの『I'm Wide Awake, It's Morning』のギタリストだ。ガットギターの演奏も繊細、かつ力強く印象的。そしてすっと伸びる乾いた声の存在感。
「木のピックをもらったのでこれを使って1曲」と言って演奏された歌があった。僕の隣で見ていたmiyazono spoonの宮薗さんがプレゼントしたもので、彼女がヒノキを漆で仕上げて作っているそのギターピックは独特な音色でカラカラとなっていた。そういえば僕が今作っている『the loved one』に収録される曲で同じヒノキのピック(去年宮薗さんにいただいた)でマンドリンを弾いたことを思い出した。とても気持ちのいい“木”の音がする。今日のライブは簡潔に、とても《ウッディー》なライブだった、と言えるかもしれない。ギターと歌だけのとてもシンプルなステージだったけれど音楽が満ちて溢れた時間と空間でした。tico moonの影山さんの持ち込み機材による音響も素晴らしかったです。