で、急いで移動して鍵盤奏者佐々木真里さんをピックアップして渋谷へ。タワーレコードでのインストアはここ3年で4回目(『新しい青の時代』『christmas songs』『緑の時代』、そして今回の『the loved one』)。やはり日本を代表するメガストアでのイベントは背筋が伸びます。いつも不安になるのです、インストアイベントは。どれくらいの人が来てくれるだろうか、サイン会に並んでくれる人がいるのだろうか、そもそもレコードを買いにきてる人にとって店内演奏なんているのか?と...。しかしタワレコ渋谷ではいつも杞憂に終わって気分よく歌うことができる場所です。黄色という色はコミュニケーションを円滑にして知性を刺激し行動を活性化する作用があるそうです。タワーの黄色いカラーは昨日も魔法をふりかけてくれたように思います。
2015年8月29日(土)@ タワーレコード渋谷
“山田稔明『the loved one』発売記念インストアライブ”
1.my favorite things
2.太陽と満月
3.猫町オーケストラ
4.些細なことのように
5.月あかりのナイトスイミング
6.small good things
7.日向の猫
8.どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと
山田稔明 wth 佐々木真里(key, accordion etc)
夏の終わりに真里さんのピアノで歌う「月あかりのナイトスイミング」は極上の響きです。「日向の猫」でのお客さんのコーラスもここがオープンな店頭であることを忘れさせるような一体感でした。「“最近どうだい?”遠い友たちよ/9月になると思い出すこと」と歌う「どこへ向かうか…」は秋への序章です。歳を取れば取るほどに、古い友だちに久しぶりに会うのが誰かのお別れの時であることが多くなりました。もっとなんでもない時に思い立って「やあ」と飲み交わしたり遊びにいったりしたいなあ、とそんなことを最近よく考えます。音楽もそうです。この日はステージから大学の旧友、後輩、友人知人、お世話になってる方たちの姿がたくさん見えて、夏の終わりの同窓会のような感覚がありました。昔からのファンの人も新しい人もたくさん集まってくれて嬉しかったです。小雨の降るなか、本当にありがとうございました。
ライブ後は大学の後輩が今年5月にオープンさせた駒沢大学のカレー屋 INDIAN CANTEEN AMIへ。店主曰く『the loved one』をいつも朝聴いて仕事を始めている、と。サイン会でも同じように「朝聴くのがいいんです」というお客さんがいた。そういう作用のあるレコードを作ったのは初めてかもしれないな。8月もあと2日、来たる9月には吉祥寺のココナッツディスクでインストアライブ第三弾があります。『the loved one』まだまだフレッシュです。引き続きよろしくお願いします。