2015年09月14日

普段着感覚、新しい感触|GOMES THE HITMAN 2015年9月12日 @ 恵比寿天窓swicth【ライブ後記】

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一昨日のこと、GOMES THE HITMAN今年二度目のライブ。長時間リハーサルを2回経ての本番。内容や曲順が決まるまで少し難航しましたが、結果としてかなりマニアックな選曲でのステージとなりました。昨年の再始動からあれこれと毎回異なるセットリストを作ってきて、今回は「季節モノ」「まだやってない曲」「今やりたい曲」を中心に構成、そして新たな感覚で山田、堀越のソロや新曲、未発表曲を絡めた2時間少しのライブになりました。

個人的には「普段着感覚」をテーマにしました。去年から毎回ゴメスをやるときは妙な緊張感があったし、着慣れないジャケットを着たり、ネクタイを閉めたり、最後のステージのつもりで挑んできたのだけど、今回は“やれやれ、いつもの感じ”というふうにバンドに接してみようと思った。ライブのタイトルは“new sensation(新しい感触)”だったのだけど、何周かして「普段着感覚=新しい感触」になっているのが面白いなと思いました。

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1曲目から3曲目までの流れは随分前から決めていた。“夏休みの終わり”から“秋の始まり”へ。「way back home」はCDR作品「SONG LIMBO vol.1」収録の歌、「そとは大雨で夏休みは終わったのさ」と歌う。フィッシュマンズに多大な影響を受けて書いた歌で、リハーサル初日に隣のスタジオでそのフィッシュマンズがリハーサルしていることに少し感動しながら書いた当時を思い出しました。「遅れてきた青春」も学生の頃書いた曲。「夏休みの最後の日曜日に」と歌われる。そして「アップダイク追記」は探している書物を探し古本屋街を駆けまわる歌。初めての小説を書き上げた後ではまた新しい味わい。

4人編成で演奏するのは大変だけど(GTH楽曲のほとんどはもう一人ギタリストがいる前提でアレンジ、録音されている)それでも楽しいと感じる。特に今回はアコースティックギターを3曲弾いただけでずっとエレキを掻き鳴らした。「オレンジ」とか「day after day」など、16ビートのカッティングをしているとGOMES THE HITMANらしさというものがなんとなく客観的にわかってきたような気がした。「世紀末のコロンブス」も10数年経てまた新しい感覚でのバンド演奏。「黄昏・夕暮れ・夜明け」はこの夏に旅立った友人のことを想いながら。「SONG LIMBO」は一度どうにかしてまとめてCDにしないといけないな。

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今年はベース須藤さんもソロアルバムを出して残るは高橋だけとなったGTH、堀越ソロと山田ソロをバンドで演奏するという試み。そして僕が最近ソロで演奏している今年書いた曲「lucky star」、これは弾き語りの何倍もポップになる。「houston」は5年前くらいに書いた曲で、ソロよりはバンドで、と思っていた曲。「サテライト」「clementine」に続く宇宙の歌、もっとよくなる予感。「ホウセンカ」の音源化を望む声が多い。僕もいつか、と思っている。「memoria」では“トゥットゥル”のコーラスの再定義を。次回からも皆さんの声をたくさん聞かせてください。

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アンコールで歌った「新しい季節」は出会いと別れを歌った曲で、これを書いた当時に「すごい歌を書いた!」と感じた。春夏秋冬を問わず、季節が移り変わる時期にいつも思うのはこの歌のことだ。最後は「雨の夜と月の光」、雨を恨めしく思いながらも、止まない雨はないし明日になれば太陽が街を照らす、と歌う祈りの歌。雨の被害に合われた皆さんに届け、と願いながら。満員御礼、全国から駆けつけてくれた皆さんに感謝を。

次のGOMES THE HITMANは12月6日に恵比寿天窓switch。猫町オーケストラvol.16です。聴きたい歌があればリクエストを。

Posted by monolog at 11:02│Comments(0)TrackBack(0)

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