先週末、金曜日のこと。3月には一本しかステージがなかったので久しぶりのライブ。下北沢leteで13回目の「夜の科学」でした。『pale/みずいろの時代』リリース告知の流れで“懐かしい新曲”をたくさん歌うセットリスト。レコーディングの日々が続いているので余計に感じるのは「やっぱりライブは楽しい」ということだ。新年度の始まりを「思うことはいつも」でスタート。毎年春になると歌う現在位置再確認の歌。「クレールとノアール」「bon voyageー終わりなき旅の流浪者」と「ラララ」「トゥルル」のスキャットを含む歌を続けたのはお客さんのささやかなシンガロングが聴きたかったから。
珍しいカバーでToad the Wet Sprocketの「Don't Go Away」、これは1月のカレンダー展のときに歌った「I Think About」と同じアルバムに入ってる。その名も『Pale』という1990年のセカンドアルバム。彼らのデビュー・アルバムには「Pale Blue」という歌もあって、今回『みずいろの時代』を作るにあたって高校1年生のときから愛聴している彼らの音楽が個人的には重要なレァランスになっている。1993年、自分で歌うために初めて作った「スミス」を歌う前に僕がThe Smithsで一番好きな「Cemetry Gates」を歌った。「君が散文や詩を書こうと思うなら/その文章は君自身のオリジナルなものでなくてはならない」という歌詞、僕はそんなことを歌ってる曲を摸倣して「スミス」を作ったのだ。アンケートにあだ名が「スミス」だったという人がいて面白く(お名前が「みすみ」だからだそうで)センスのいいニックネームだと感心しました。
村田和人さんとともに作った「僕たちのニューアトラス」は歌の中で雪が舞い上がる曲だが、春の桜の季節にも似合うなあと思って歌った。そして「BRAND NEW DAY/BRAND NEW SONG」ではみんながハンカチを振り回してくれて嬉しかった。村田さんはいつもこんな景色を見ながら僕の書いた言葉を熱唱していたのだな。帰宅して杉真理さんに「ハンカチ舞いました!」とメールと動画で報告したら「僕も柏のライブで同じことやったよ」と返事があった。村田さんは旅立ったが時間と距離を越えて同時多発的にいろんなところに存在できる能力を手に入れたはずだ。
「午後の窓から」はその杉さんがプロデュースしてくれた曲。大サビの部分がGREAT3の「Fool & The Gang」に似ていることに気がついてずっと気になっていたのを数年前に片寄明人さんと初めて話したときに告白してスッキリしたのだけど、この日は同じ下北沢でライブをやっていたChocolat & Akitoにライブ前に挨拶しにいったのも何の因果か。『みずいろの時代』収録楽曲の青白い青春の残り香のような歌を歌った後に「my favorite things」を歌うとそのコントラストが明確でとても興味深い。今が一番楽しいと思うから過去を振り返られるのだなあと改めて感じた夜でした。
新年度たくさん歌を歌います。ぜひライブの感想などいろいろ聞かせてもらえたら嬉しいです。次の下北沢lete公演は6月、ポチの三回忌の日に歌います。
Posted by monolog at 14:40│
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