下北沢leteでのライブではToad the Wet Sprocketという、おそらく会場にいた人全員にとって未知のバンドの「Don't Go Away」をカバーした。1990年にリリースされた『Pale』という作品のなかの、シングルカットもされていない歌。ペイルブルーをテーマにした新作『みずいろの時代』を紹介する流れで自分が歌いたいから歌ったカバーで、正直お客さんの反応も微妙、と感じた(自分ではそう思った)。開演前も終演後もその『Pale』をBGMに流していたのですが、ライブから数日後に思いもよらない嬉しい連絡があった。
Toad the Wet Sprocketのボーカリストであるグレン・フィリップスがこの4月に5度目のソロ来日公演を行うのだけど、その主催の方から「山田さんのライブでToadとグレンに興味を持ったという方が予約してくれて本当に嬉しかった」という旨のメールをいただいたのだ。グレンが最初に来日したのはちょうど10年前の2006年4月で、その後2008年にも素晴らしいライブを見せてくれた。2011年秋の来日では自分のライブと関東公演のスケジュールが被って断念したのが大きな後悔になって、2014年4度目のときには唯一日程のあった愛媛松山の小さなバーまで小旅行を兼ねたライブ遠征をした。なんと今年は来日行程すべて都合がつかず(長時間リハーサルと九州とHARCOの春フェスだ)とても残念な気分でいたから、その報告はなおさら僕を明るい気持ちにさせてくれました。
高校生の頃は「この国でToad the Wet Sprocketというバンドのファンは自分しかいないのではないか」と思っていました。東京へ行けば誰かが・・・と上京してもToadのことを知っているのは留学経験のある一部の人たちくらいで、僕はこのバンド名「トード・ザ・ウェット・スプロケット」を発語したことすらなかったかもしれない(最近はToadを熱く語れる知人が数人できた!)。時が経つとそれが自分だけの宝物のように思えてもっと愛しくなってくるから不思議なのだけど、自分が愛してやまないものが誰かのアンテナにキャッチされたり、「好き」とか「気になる」のチューニングがあったりするのは嬉しい。
Toad the sprocket 若い時一番好きだったバンドで、最近また探して聴いてたりする中でこの記事見つけました。4年前来てたなんて!!!もっと早く探していれば。。。
今こんな世の中になってしまったので、生で歌を聴くことは夢のまた夢だけど、彼らに夢中になっていた同志がいたんだなと嬉しくてコメントしてしまいました。