2016年06月04日

「THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ」を目撃した



ニューアルバム『pale/みずいろの時代』のメドが立ったので随分ゆとりというか、心の余裕ができてきた。朝早く起きて青空の下で洗濯物を干しながら「は!」と思ってiPhoneを指で撫でて、すみだトリフォニーホールでの「THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ」を当日券で観にいこうと思い立った。パティ・スミスの声、フィリップ・グラスのピアノ、アレン・ギンズバーグの言葉、村上春樹と柴田元幸のトランスレーション。これは体験しないと後悔する、と思ったのだ。

僕がパティ・スミスを初めて知ったのは高校1年生のころ、U2のボノが『魂の叫び』というドキュメンタリー映画のなかでパティ・スミスの「Gloria」を引用して歌ったことがきっかけだった。僕のアイドルであるR.E.M.のマイケル・スタイプのアイドルは彼女だ。同じように高校生のときにボブ・ディランの映像の後ろに映る男がアレン・ギンズバーグだということを知った。「僕は見た。狂気によって破壊された僕の世代の最良の精神たちを」、東京の大学へ進んだ僕はビート文学を学ぶ授業を選択し『吠える』に出会った。それから四半世紀経っても言葉は更新され続けるのだ、ということに感動する。パティ・スミスは抑揚をつけて歌うように朗読し、祈りのように歌を歌った。「このことを忘れないように」とパティに即され「PEOPLE HAVE THE POWER」を会場全体が唱和するのは美しい風景だった。

新作に収録される、僕が1993年に自分で歌うために初めて作った「スミス」には「彼女の誕生日にはパティ・スミスのレコードをあげる」という一節がある。このタイミングで今日のステージを目撃することができてよかった。とても刺激的、猫背の背筋も伸びるように感じた。

Posted by monolog at 20:59│Comments(2)│TrackBack(0) │

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この記事へのコメント
「スミス」の3番目、「…and I gave my Patti Smith for her birthday.」で合ってるのかなぁ? 歌詞カード届いたら確かめます(^^;)。
Posted by motokoishita at 2016年06月05日 19:50
もう1か月経つのですね。歌詞カード届いたので確認しました。
「And I gave my“patti smith”for her birthday」。ほぼ正解、聴きとれてよかった〜。
でも、まだ本当の意味(気分)をわかっていないで聴いているもったいなさがわかってきました(^^;)。
Posted by motokoishita at 2016年07月08日 04:56