




先週末を今年最後の夏休みと宣言したものの、ここ数日いろんなところに出かけていっているから「遊んでるじゃん」と突っ込まれがちだが、苗場から帰ってきてからずっと旧知の友人とのプロジェクトで作詞作業で朝から根詰めて仕事をして夜になったら出かけるという、アウトプットしてインプットしにいくという日々だ。
火曜日はパット・サンソンのライブを観に下北沢へ出かけた。週末に苗場の一番大きなステージで観たWILCOのメンバー、この日は同じくWILCOのジョンとのバンド加入前からのプロジェクト「The Autumn Defence(オータム・ディフェンス)」のパットによるソロ、と呼んだほうがしっくりくるかもしれない。ラカーニャでオータム・ディフェンスを観たのは2013年の春だったが、同じく今回も親密な空間で彼の歌を聴いて感動した。シンプルなギター弾き語りは彼のボーカリストとしての素晴らしさを引き立てて、PCからのバックトラックとの演奏も効果的に楽曲の世界観をひろげたが、一番グッときたのは静と動のコントラストが印象的なピアノでの弾き語りでした。終演後に握手とサインをいただき、フジロックとこの日のステージの素晴らしさを伝えた。「そのTシャツいいね、何のTシャツ?」「R.E.M.のやつ」「Oh!」というやりとりが嬉しかった。相変わらずの色男だった(ライブを観にきていたジェリーフィッシュのジェイソン・フォークナーも然り)。
翌日水曜日は映画へ。ずっと観たかったジョン・カーニー監督作品『シング・ストリート 未来への歌』の招待券を友人が「これ好きなやつでしょ?」とプレゼントしてくれたのだ。ジョン・カーニーの描く物語は『ONCE ダブリンの街角で』にせよ『はじまりのうた』にせよ音楽好きにはたまらない視点がある。レディースデイということもあって映画館は大盛況だったが、映画も予想以上に素敵なものだった。僕は高校生の頃からバンドを組んで今も音楽を作っているが、誰かと一緒に作詞作曲をするという作業をあまり経験していない(ひとり篭って曲ができてからメンバーに聞かせるから)ので映画の中の少年たちが刺激し合い呼応しあって歌が完成していく様を見て羨ましく思った。僕が体験したかったもうひとつの青春はこんな感じだったのかもしれない。泣いた。サウンドトラックもパンフレットも全部欲しくなる類の映画が年にいくつかあるけれど、『シング・ストリート』はまさにそういう一本だった。
アウトプットとインプット、なにかをリリースしたらなにかを取り込むのが摂理である。