ここ最近対バンイベントに出演する機会がとても少なくなったが、先週末は“秋の夜長の音祭り”というイベントに誘っていただいた。かつて在籍したレーベルBMGジャパンの流れをくむアリオラレーベル主催のお祭り。出演するのは2015年にアリオラからデビューしたコアラモード. 、そして2001年にデビューしたキンモクセイの伊藤俊吾くん、そして1999年デビューのGOMES THE HITMANの僕。アリオラのスタッフにとっては僕とキンモクセイのイトシュン、良くんが一緒にバンドをやっているというのがとても面白いのだろう、一緒にサトミツ&ザ・トイレッツも仲間にいれてもらった(元くるりのもっくんと元ゲントウキイトケンがいるのも感慨深い)。
オープニングアクトにはキンモクセイ良くんと石田ショーキチさんがプロデュースする地元密着型アイドルまちだガールズクワイアで、バラエティに富んだラインナップになって、楽屋、ステージ裏も賑やか。コアラモード.のふたりは去年GOMES THE HITMANのライブに遊びにきてくれた。とても礼儀正しく懐っこい可愛い後輩。この日はドラムサポートがけっちゃんだったので「せっかくだからふたりでなんかゴメスの曲やろうか」ということで僕のセットは始まった。
2001年、今から15年前にリリースした『饒舌スタッカート』から「ねじを巻く」をけっちゃんのスネアドラムと僕の弾き語りで。会場には旧知のスタッフも多く、久しぶりの再会もたくさんありました。「ねじを巻く」は遠く離れた友だちでも会った瞬間に時計が巻き戻ってあの頃の感じが戻ってくる、という、個人的にはこの日のテーマソング。ドラムにもっくん、ベースにイトケン、ギターにキンモクセイ良くんを迎えてのバンドセットで「太陽と満月」「幸せの風が吹くさ」、会場はずっとハンドクラップ。なんだかとても新鮮。イトシュンが加わって「calendar song」、「my favorite things」ではずっとイトシュンが僕にハーモニーをつけた。結局「ねじを巻く」からずっとお客さんは手拍子してくれた。今までこんなことってあったかな。最後は一人になって前回のライブで「絵に描いた週末」というタイトルで歌った新曲を「saturday song」と改題して演奏。あっという間の、楽しいステージでした。
続いて白いシャツに水色のネクタイをつけて「猫すなお先生」としてサトミツ&ザ・トイレッツのステージ。3度目のライブですが、この日も他人事のように面白くて楽しかった。これまで出来上がった順に演奏していたのを少し演出を考えて曲順変更。3曲しかレパートリーがないのは変わらないけれども良くんが僕からの影響を受けて作ったという猫の歌「猫助」を挟んで。11月10日(トイレの日だそうだ)にワンマンライブ開催の告知がなされたが、さすがにそのときにはもうちょっと曲が増えていないといけない。
ステージから見るお客さんの顔がみんなが笑顔で嬉しくなりました。サトミツさんの陽性のヴァイブレーションがみるみる広がっていくのがいつも面白い。イトシュンのセットでも「僕がいなくなっても」に参加。キンモクセイ後藤くんと共演するのも初めて。「こんどデビューするバンドがいるんだけど山田くん見てあげてよ」と言われてキンモクセイを下北沢で観たのは2000年頃?長い時間を経ていろいろ繋がる。最後のセッションはオールキャストでキンモクセイの「さらば」を。ドラムを叩いたのはコアラモード.小幡くん、マルチインストゥルメンタリストぶりが頼もしい。あんにゅちゃんも溌剌と歌いきった。世代を越えて音楽で繋がることができて嬉しかった。当時の制作スタッフが今も音楽業界へ献身していることにも敬意を表したい。良い夜でした。関係者の皆さま、たくさんのお客さん、どうもありがとうございました。