
札幌2日目の朝は早い。この日はキッコリーズが企画してくれたランチタイムライブだ。地元音楽家との共演、僕はキッコリーズの3人と合体してバンド編成で演奏する。メールでのやりとりで演奏曲目を決めたが、3人とのセッションはとても久しぶり。練習も兼ねて朝10時に会場入り。長い一日。しかしキッコリーズとは息が合うというか、手が合うというか、「せーの」で合わせてもうそれで完璧だ。1曲1回ずつ練習して準備完了。
共演者、まずなかにしりくくんはまだ20代の若いシンガーソングライター。高く、伸びる声が印象的。映画に出演したり様々な活動をしている。岩見十夢くんに会うのは久しぶり。東京在住時に共演したのは10年近く前だが、そのときの飄々としたイメージが全然変わってなくて面白かった。とてもポップで開いた歌を歌う。isobeck!くんは何年か前にレストランのやのライブを観にきてくれた。ポール・サイモン的なギタースタイルがすごく良くて、ギター一本でたくさんの表情を見せた。みんなそれぞれ違って、それぞれ良い。


musica hall cafeで演奏するのは2009年以来なのだ。あっという間に時間が過ぎる。僕はキッコリーズと合体して、まず「太陽と満月」から。鈴木裕さんのバイオリンソロから池田靖司さん(池チンさん)のギターソロ、そしてカポウさんはハーモニーとタンバリン。「やまびこの詩」は裕さんのバイオリンを伴って『新しい青の時代』に収録された“札幌で獲れた”ような歌。「些細なことのように」はキッコリーズver.で演奏してもらった。カポウさんが歌い、僕は少しだけハーモニーをつけたが、僕の手を離れて神々しく響いていました。
窓からの日差しを浴びながら歌う「光の葡萄」も悪くはない。5年近く経ってこの歌は強靭なゆるぎのない歌に育った。「my favorite things」はライブで演奏するときはCD収録の雰囲気とは違うふうに(曲ができた頃のように)演奏するようになってきたのだけど、少しレイドバックすると裕さんのバイオリンのフレーズが良く似合う。「calendar song」はこの日が初めての手合わせだったがコール・アンド・レスポンスも含めて“いつも”のようだった。アンコールには高野寛さんのカバー「確かな光」、歌い終わったときにカポウさんの瞳に涙が光ったように見えたのは気のせいかな。僕も感動しました。ありがとう。


ライブが終わってもまだ17時前。みんなで明るいうちからガブガブ飲んで食べた打ち上げも楽しかった。気のいいミュージシャンたちとの交流、世代もバラバラなのが、楽しくて面白い。日が暮れる頃にはもう眠くて大変だったが、とても楽しい一日でした。musica hall cafe田所さん、スタッフの皆さん、共演してくれたみんな、まとめてくれたカポウさん、そして駆けつけてくれたお客さんに感謝を。
