2016年10月26日

本日発売のb-flower キャリア総括ベスト盤に寄稿文を書きました

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きっかけはTwitterでした。今年の春まだき、b-flowerの八野英史さんと偶然知り合い、僕は20年前に聴いていたレコードをもう一度引っ張り出して、閉まっていた衣服に風を通すように聴いたのだけど、そこには前世紀よりもヴィヴィッドで心を打つ歌が詰まっていて驚き感動したのです。僕は5月の終わりに京都で八野さんと会い、まだ完成前だった『pale/みずいろの時代』の音源を渡してライナーノーツをお願いした。八野さんの文章がフライヤーに載っている経緯はそういうこと(ライナー全文が八野さんのブログに掲載されています)。

何の因果か、僕がb-flowerを“再発見”した年にキャリアを総括したベスト盤がリリースされるということで、「何か文章を」と頼まれて断る理由などなく、「白いリラの花言葉ー『the very best of b-flower songs written between 1987 and 1998』に寄せて」という寄稿文を書きました。先に聴かせてもらった2枚組の音源は本当に素晴らしく、ノスタルジーを越えていく何かがそこにはありました。僕のテキストは特設サイトとフライヤーで読むことができます。その歌の数々は怖いほど研ぎ澄まされたナイーブな視線が綴った短編小説集のようです。“日本最古のネオアコバンド”、忘れていた人は思い出して、知らなかった人が知るようになれば嬉しい。



Posted by monolog at 10:38│Comments(2)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
山田さんの文章を読んできました。まるで小説のようでした。綺麗な文章でため息が出ました。

好きなものを好きって言うのは言えそうでなかなか言えないものです。他人に否定されてもゆるがない自信がないと言えないことだと思います。エネルギーいりますね。
Posted by ニケ at 2016年10月26日 22:32
「リラの咲く日々」、第一印象は“かわいい”でしたが、聴いていくうちに変わっていく予感がします。「ノスタルジーを越えていく何かがそこにあり」「怖いほど研ぎ澄まされたナイーブな視線が綴った短編小説集」となれば、きっと心が何処かへ行って帰ってこられなくなりそうでちょっと怖いです。でも今こそ、そこに身を委ねてみるのも必要なのかもしれません。そして危うくなったら、山田さんの曲を聴いて戻る!。お守りがあってよかったです(^o^)/。 余談ですが、リラ(ライラックですよね?)は、札幌市の木に選ばれていて、毎年5月中旬から下旬にかけて「ライラックまつり」が行われます。白いリラ、ほんと綺麗です。色や香りを楽しみに大通に行ったりしますが、このころ「リラ冷え」といって結構寒い日があり、油断できません。あー来年のその頃までに強烈な冬がやって来るのでした。なので、b-flowerの「冬の最後の雪」、タイトルからして興味深いです。
Posted by motokoishita at 2016年10月26日 22:42