2017年03月19日

Frankie Cosmos、その調和の取れた宇宙



楽しみにしていたフランキーコスモスの来日公演、下北沢BASEMENT BARと渋谷O-nestの2公演を観た。昨年偶然SNSで存在を知って(中心人物グレタ・クラインの透き通るような容姿に惹かれたのだ)『Zentropy』というCD作品に触れた。愛犬JOEJOEが亡くなった翌日に書かれた曲を中心に構成されたというそのアルバムは全10曲で17分。その後すぐに出た新作『Next Thing』も素晴らしく、その年の個人的ベスト3に入るレコードになった。そんなふうに好きになったインディペンデントで活動するバンドを東京で観ることができるなんてすごいことだ。彼女たちを招聘したりお世話をしたりしたスタッフや仲間たちのおかげだ。心から感謝したい。

フランキーコスモスのステージはとにかく楽しい時間だった。初日の下北沢では共演のワイズリー・ブラザーズをプロデュースしている片寄さんにも会えて嬉しかった。共演者も多かったのにフランキーコスモスは新曲を含むたくさんの曲を演奏してくれて驚いたのだけど、関西から戻ってきて渋谷ではさらに曲数が増えて(30曲くらいか?)多分ありったけの持ち曲を鳴らして来日ツアーを終えた。バンドの演奏もグレタの歌も素晴らしく、いわゆる「ヘタウマ」みたいなものでは全然ない。抑揚が効いて、絶妙のバランスで調和の取れたパーフェクトなバンドでした。物販をメンバー自らやっていたり、サインや写真にも気さくに応えて、インディーポップの鑑のようで、ますます好きになった。丸坊主になっても可憐なグレタの顔の小ささと透明感に何度も溜息をつきました。



Posted by monolog at 12:56│Comments(0)TrackBack(0)

この記事へのトラックバックURL