先週末はたくさん歌を歌いました。満員の会場で好きなだけ歌が歌える幸せというのを再確認した2日間でした。土曜日は夕方から自由が丘へ。ギャラリー自由が丘での片岡まみこさんの個展「秋色〜秋の夜長に猫と音楽を聴こう」のためのライブ。春にお誘いを受けて、夏に打ち合わせをして、季節をふたつ越えて辿り着いた本番の日でした。片岡さんとはSNSと猫が繋いでくれた縁。片岡さんが描き出す猫は「可愛い」という一言では片付かない、なんとも言えない表情をしている。粘土を使った立体の人形は片岡さんの2次元の猫がそのままムクッと起きだしたような風情があって、なんと「にゃまださん」という、僕を擬猫化したものも作ってくれた。隣にはポチ実がモデルの猫もいる。
僕は久しぶりに少し緊張しつつ、「猫のいる暮らし」でライブはスタート。猫をテーマにした演奏のときにいつも感じるのは歌が進むうちに歌詞と呼応してお客さんの顔がほころんだり柔らかくなったりすること。「傷だらけの床で/寝転んで僕を誘うから」と歌うと「そうそう、猫ってそうなの」とみんなが頷く雰囲気を感じるのです。猫が出てくるカバー曲を、と考えたときに浮かんだのは大瀧詠一さんの「青空のように」でした。この曲を僕はフィッシュマンズの「Walkin'」というシングルのカップリング収録のカバーで初めて知ったのだけど、まるで気まぐれな猫に話しかけるような歌、という印象がある。スピッツの「猫になりたい」のカバーももはや堂に入ってきたような。
片岡さんを呼び込んで打ち合わせなし、ぶっつけ本番のトークへ。人前でおしゃべりすることに躊躇する片岡さんを無理やり引っ張りだしたわけですが、人知を超えた能力を持つ猫の風子ちゃんの話をはじめとても面白い猫のエピソードを聞かせてくれました。「猫はあくびをするときに鼻の穴が閉じている」という片岡さんの大発見の話に会場が沸くシーンも。後半は「ポチの子守唄」で鼻をすする音が聞こえてきたり、「日向の猫」できれいなコーラスが響いたり、なんだかとてもいい時間だったなあ、としみじみ思い返します。終演後も猫の話を皆さんと。ものつくりをしている作家さんがたくさんいらっしゃっていたのも印象的でした。
ご来場の皆さん、ギャラリー自由が丘のスタッフの皆さん、そして片岡さん、楽しい一日をありがとうございました。作品展示は12日まで。会場では僕の歌が鳴っているそうです。ぜひ足をお運びください。
10月6日(金)ー12日(木)
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ギャラリー自由が丘(12:00〜19:00)
片岡まみこ個展「秋色〜秋の夜長に猫と音楽を聴こう」
Posted by monolog at 10:59│
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