西御門サローネでのJAMJAMJAM音楽祭は2年ぶり(去年は大阪星が丘で開催された)。この集いのときに会う人がたくさんいて「お久しぶりです」と挨拶をたくさん。サローネは里見��が大正15年に建てて住んだ邸宅、ここだけ時間の流れが違うような場所。JAMJAMJAM音楽祭は故 永井宏さんの意思を継ぐ同志たちが「誰でも表現者になれる」というテーマのもとに集まるお祭り。お昼過ぎに僕が到着した頃にはチャンキー松本さんの奇天烈なパフォーマンスの途中だった。みんな楽しそうで、そして上手。好きこそものの上手なれ、ということか。お客さんも一緒になって和やかなムードができあがっていた。


二年前は安宅くんとデュオ、去年の星ヶ丘でもイシカワアユミさんや急遽参加のパーカッション川本くんとの合奏だったけど、今年は完全なソロでの独奏。少し緊張しながらステージへ。まず最初に、永井宏さん経由で知ったオクノ修さんの「夜がそこまで」のカバーを。お客さんが熱心に聴いてくれているのが視線で伝わってきて嬉しくなった。前の晩からずっと夢のなかで考えていたジャクソン・ブラウン「青春の日々」の日本語訳、最初のワンコーラスを日本語で歌った。「ちょっとそこまで/物思いにはいい距離さ/思うのは、そう/あのときこうしたらどうなって/違う未来が僕らを待ってた?とか/そういう夢ばかり見てる/この頃さ」という歌詞、結構気に入ってる。永井さんがデタラメな歌詞をつけたR.E.M.の「マン・オン・ザ・ムーン」も気持ちよく歌えた。
いつもヒックスヴィル中森さんと演奏する「レイン、レイン、フォーリング・ダウン」や「アイスクリーム・マン」もお客さんの気持ちや手拍子をお借りして良い感じ。会場には老若男女、まさに永井さんがかき集めた人たちがいて、それを音楽が一つにしているように思いました。今年の春に片桐はいりさんとカーネーション直枝さんと一緒に歌ったディランの「くよくよするなよ」をこの日はひとりで歌ったんだけど、ひとりじゃないような心強いヴァイブレーションがたしかにそこに漂っていたのです。「死んだ人ってすごい」という一見不謹慎ながら含蓄のある片桐はいりさんの言葉の意味を、この日会場にいたみんなが理解していたんじゃないかなあと思います。




「小さな巣をつくるように暮らすこと」という曲はこの集いのことを言い表した歌だったかもしれません。大好きな誰かの笑顔を思ったり、小さな恋を語るように歌うことで、小さなサークルが少しずつ広がっていくような気がしました。「my favorite things」も同じようなことを言葉を変えて歌った歌なのかもしれません。バタバタと忙しく駆け抜けたイベントでしたが、JAMJAMの皆さんと会えて嬉しかったし、たくさんのお客さんに歌を聴いてもらえて嬉しかった。キッチンシスターズの大社優子さんが撮ってくださった素敵な写真にも感謝を。また来年も再来年も仲間に入れてください。
写真:大社優子