1月1日は振り返る日。2017年も良いレコードがたくさんありました。夏頃から毎日ずっと何回も、アンセムのようにHAIMの「I Want You Back」が鳴り続けていたのだけど、秋にThe Nationalの新作が出てからは取り憑かれたようにそればっかりになって、旧作まで全部集めてしまったほどです。なので、今年のベストはThe National『Sleep Well Beast』、2位がHAIM『Something to Tell You』となりました。それ以下の順位にはあまり差がありません。毎年そうだけど、トレンドと全然関係のない、アメリカの、好きなものばかりを集めた10選になりました。
Conor Oberstは2016年個人的ベスト作品だった『Ruminations』のバンド編成盤、大好きな音、抗えない音。Beach Fossilsは若いバンドで、この夏に涼風を吹かせてくれた。Weezerは前作に引き続く快作で僕を唸らせ、過ぎた夏を蘇らせたのです。フランキーコスモス(グレタ)のコーラスも麗しかったDent Mayはバリ島に行ったときのBGMとして素晴らしく作用し、Courtney BarnettとKurt Vileの手合わせは予想以上に充実したものでした。
フジロックで観て、Real Estateの自分のなかでの存在感を再確信。アルペジオの魔法を想いました。もしFarther John Mistyのステージを観ることができていたら、彼のこのレコードはもっと上位にランキングされていたかもしれない。そのフジロック2017での個人的ベストアクトだったThe Lemon Twigs『Do Hlooywood』、これは前年のリリースなので次点としました。新作シングルもよかったな。そして不意に出会ったEthan Gruskaの、震えるような音世界は長い夜によく似合っていて、今夜もそっと静かに響くのです。
邦楽では友人であり尊敬する高橋徹也、言葉の紡ぎ方が好みのシャムキャッツ、そして2017年に聴いた歌のなかで一番感動した「天国かもしれない」のむぎ(猫)の3枚を。2月ちよだ猫まつりでのむぎちゃんとの対バンが楽しみです。2018年もいい音楽を求めて宝探しは続きます。
<2017年 良かった音楽10選>
1.The National 『Sleep Well Beast』
2.HAIM『Something to Tell You』
3.Conor Oberst『Salutations』
4.Beach Fossils『Somersault』
5.Weezer『Pacific Daydream』
6.Dent May『Across the Multiverse』
7.Courtney Barnett and Kurt Vile『Lotta Sea Lice』
8.Real Estate『In Mind』
9.Farther John Misty『Pure Comedy』
10.Ethan Gruska『Slowmotionary』
次点:The Lemon Twigs『Do Hollywood』
<邦楽3選>
高橋徹也『Style』
シャムキャッツ『Friends Again』
むぎ(猫)『天国かもしれない』
2017年は全然映画を観なかった年でした。『パターソン』と『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』くらい?忙しさを言い訳にしないで、2018年はもっとインプットを増やしたいなあと思っているところです。