2018年02月23日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽25(2018年2月21日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

先週に続いて今年2度目の下北沢lete公演。先週が全員男性客だったのに対して今回は全員女性というコントラストの面白い2週間。基本的には前週の、男性客からのリクエストを反映したセットリストを踏襲して、細部を少し入れ替えての弾き語り「夜の科学」となりました。やっぱり同じセットリストを複数回やるというのは演奏者的観点から言うとすごく良い。初期衝動の先週、演奏にたっぷり余裕のある今週という感じだったと思います。満員御礼、『ripple』のオープニング「東京午前三時」「ドライブ」からスタート。「手と手」の代わりに「星に輪ゴムを」を。

先週は『omni』パートだったのを、シングル収録曲「明日は今日と同じ未来」「GOLDEN 8」に。2000年代前半の歌は他者との繋がりを希求して別れを見つめる歌が多いのだな、と個人的に解釈している。「三日月のフープ」から始まるリクエストパート。「fielder's choice」という未発表曲がとても評判がよかった。「いつまで経っても子どもだと思ってたって/うちの猫も歳をとるさ」というフレーズがあるが、これはポチのことを歌っている。それが15年経ってそのままポチ実に入れ替わってとてもリアルな心情で歌うことができるから、GOMES THE HITMANでもまた試してみようかなと思った。

07D1E021-78BB-42F6-8BE9-2E04DF2B4C76

54995633-081A-42C2-9C46-017A8C7F3829

b-flowerのカバーから小沢健二カバーの流れも先週と同じだけど、前日に映画『リバーズ・エッジ』を観たこともあって最新曲「アルペジオ」に挑戦。復帰後の曲のなかで一番シンプルなコード進行のこの歌を家で練習していたら途中から「どこへ向かうかを知らないならどの道を行っても同じこと」に繋がっていったから、ライブでもそう締めくくった。まめぐカバーもこないだよりしっくりきたかな。歌うのが楽しい曲。パンクシングルから「interstate highway star」、そして「punctual punk song」もなんとかアコギで完奏。やり方が分かってきたけどやっぱりエレキギターでバンドでやりたい。

ライブ後半に並べてある曲たちはここ最近共通しているけれど、毎回同じ演奏かというとそうでもなくて、今この時期の自分にとってとても大切な歌たちを毎回違うように歌っている。テンポとか弦をかき鳴らす強さとかをその日の気分で変えられるのが弾き語りのいいところで、特にこの日の「光の葡萄」はひんやりと冷たい手のなかに温かい缶コーヒーを握っているような感覚があって、それは多分前日に観た『リバーズ・エッジ』の川べりの橋を歩くシーンの影響だったと思う。

次の下北沢lete公演は少し先、5月。新しい季節の歌を歌います。

この日、2012年に作った『CATS』というCDR作品を何の気なしに物販に並べたのですが(キチレコのオマージュ作品を作るときの参考に納戸からデッドストックを掘り出したのです)聴いたことのない人が多かったみたいであっという間に売り切れて買えなかった人もいたそうで、もう少しだけあるので今週末のHMVキチレコでご購入できるように今日納品してきますのでそちらでお求めいただけたらと思います。

cats


内容詳細はこちら

Posted by monolog at 09:51│Comments(1)
この記事へのコメント
光の葡萄は特に冬の夜に口ずさみたくなります。
サビの部分を歌っていると、小沢健二の天使たちのシーンを歌っているように錯覚します。
天使たちのシーンは暑くもなく寒くもない季節の夕暮れに口ずさみたくなります。
どう心に響いているのか自分でも上手く説明できませんが、ライブでも涙が出てしまいました。大好きな曲です。
Posted by さなえ at 2018年02月24日 01:38