GOMES THE HITMAN13年ぶりの新録盤解き放たれた四つの季節の歌たち
GOMES THE HITMAN『SONG LIMBO』
(GTHC-0013/2778円+税)
全12曲収録/2018年7月25日(水)発売
1.way back home
2.虹とスニーカー
3.晴れた日のアスリート
4.世紀末のコロンブス
5.晴れ男と雨女
6.黄昏・夕暮れ・夜明け
7.恋の見切り発車
8.桃色の雲
9.churchbell’s ringing
10.北の国から
11.スプリングフェア
12.山で暮らせば
今日で発売から1週間を迎えたGOMES THE HITMAN13年ぶりの新録盤『SONG LIMBO』。先週の発売日から折りに触れてたくさんの推薦コメントを紹介していますが、本日はここ数年、猫がつないだ縁で親しくさせていただいているお二方、木彫家のはしもとみおさんとフェルト猫作家の猫ラボさんからの素敵な言葉を紹介します。楠の木片と羊毛フェルト、固いものと柔らかいものからそれぞれ猫を生み出す二人は対照的でありつつも、そこにそっと魂を灯してしまう素晴らしい芸術家です。今回『SONG LIMBO』には意外にも1匹しか「猫」が出てこないのだけど、実はそこかしこにある“猫たち”の気配が伝わるでしょうか。この二人にはわかってもらえているような気がします。

なつかしい。
はなれた家族を思うような、別れた恋人や、亡くした猫を思うような、
そんな自分だけのセンチメンタルを誰だって抱えて生きていて、
定期入れの中や、お尻のポケットの中や、お化粧ポーチの中にこっそり隠して、
毎日をしっかり強気にみんな暮らしている。
『SONG LIMBO』は、こっそり隠したセンチメンタルをこちょこちょと、くすぐって、
大人を、ぐすん。。と誰かに守られて過ごしていた時代へ、引きずり戻してくれる。
なつかしいって、その時の空間が愛にあふれた言葉なんだと気付いた。
なつかしいものって、なかなか作れない。
はしもとみお(木彫家)

ものづくりをしていると、いい作品なのにどこにも配置し難いものが時々あらわれる。
それはタイミングの問題だったり、作品そのものの性質だったりいろいろなのだけど。
『SONG LIMBO』はそんな過去のゴメスの作品たちの新しい定位置だ。
かといって決してバラバラなものが寄せ集められたわけではなく、
新しいコンセプトを得てひとつひとつのピースが自然とはまっていった完成形だと感じた。
季節の移ろい、午後の光や夕暮れに吹く風、雨のにおい。
ポップな音によって構成される山田ワールドはずっと変わらないが、
一方で歌詞の中に通奏低音のように潜む諦観のような感覚も、
アルバム全体からはそれがゆるやかな達観に変化したように思える。
ブログやトークでご本人らが語っていた心境の変化や関係性の変化は
こういうことなのかな、と腑に落ちた気がした。
長い歳月を経て変化するものしないもの、
それが新録と美しいアートワークでパッケージされたこのアルバム。
「はじめてのゴメス」として聴くもよし、タイムトラベル気分で聴くもよし、
「アルバム未収録音源集」として入手するもよし、全方位から楽しめる特別な1枚だと思う。
猫ラボ(フェルト猫作家)