4月から始まった外壁塗り替え工事が佳境を迎えている。壁は落ち着いたクリーム色に、そしてフェンスや物置まできれいに塗っていただいて、曇天の空の下で我が家だけが鮮明に浮かび上がる。さらには立て付けが悪くなって開きにくかった窓枠も直してもらったし「お風呂場の壁もこの際きれいにしちゃいましょう」「この、床が少し凹んでるところもどうにかしましょうね」と、2021年 令和の大改修とでも呼びたくなるくらい家じゅうをメンテナンスしてもらっている。1970年代に建ったこの家は僕と同い年くらいなので、このへんで一回徹底的に健康診断という感じだろうか。そういえば僕もこの春に初めて胃カメラを飲んだりしたもんな。
ポチ実はもう作業のおじさんたちがいても気にせず、庭に出たりリビングでゴロゴロしたりするようになった。窓から猫に見つめられながら塗装のおじさんも「おう猫ちゃん、オレの顔をついに憶えてくれたんだな」とペンキブラシを振って猫の気を引こうとしている。僕はというと、網戸がこれまでより簡単にスルーっと開くようになってしまったので慌てて網戸ロックをAmazonに注文したところ。
5月は50日くらいある感覚があった。とても長い一ヶ月だった。季節は少しずつ変わっていく。